特許第6195881号(P6195881)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6195881
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】突起を有する光透過板
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/02 20060101AFI20170904BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20170904BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20170904BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170904BHJP
【FI】
   G02B5/02 C
   F21V3/00 320
   F21V3/00 530
   F21S2/00 481
   F21Y115:10
【請求項の数】26
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-203665(P2015-203665)
(22)【出願日】2015年10月15日
(65)【公開番号】特開2016-197224(P2016-197224A)
(43)【公開日】2016年11月24日
【審査請求日】2015年10月15日
(31)【優先権主張番号】104110923
(32)【優先日】2015年4月2日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】513321607
【氏名又は名称】奇美實業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】王崇豪
(72)【発明者】
【氏名】陳信宏
(72)【発明者】
【氏名】沈威志
【審査官】 小西 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−201300(JP,A)
【文献】 特開2009−300869(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/072581(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/00 − 5/136
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面を有する本体部と、
前記第1表面から突出するように前記第1表面に形成された突起とを備え、
前記突起は、不規則な形状を有する上面と、前記第1表面と前記上面とを接続する斜面とを有しており、
前記上面から前記第1表面までの高さHpが5μm以上40μm以下であり、
前記突起の面積を前記突起の外周長で除算した値が100μm以上147μm以下であることを特徴とする光透過板。
【請求項2】
前記突起の面積を前記突起の外周長で除算した値が110μm以上145μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光透過板。
【請求項3】
前記突起の面積を前記突起の外周長で除算した値が115μm以上144μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光透過板。
【請求項4】
不規則な形状を有する前記上面の最大幅Wmが0.15mm以上8mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項5】
厚さが0.5mm以上6mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項6】
前記斜面の前記第1表面に対する垂直投影幅Wsが10μm以上160μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項7】
前記斜面と前記第1表面とのなす角度が120°以上177°以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項8】
前記突起における不規則な形状を有する前記上面は、前記本体部の厚さ方向に沿って前記第1表面上に垂直投影した形状が不規則な形状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項9】
透明樹脂からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項10】
前記本体部および前記突起に複数の拡散粒子が分散されており、
前記拡散粒子の平均粒子径が0.1μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項11】
前記本体部の前記第1表面から突出する前記突起を複数備え、
互いに隣接する前記突起同士の最小距離が10μm以上1000μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項12】
前記第1表面における前記突起以外の部分の表面粗さ(Ra)は0.1μm未満であり、不規則な形状を有する前記上面の表面粗さ(Ra)は0.5μm未満であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項13】
前記第1表面における前記突起以外の部分の表面粗さ(Ra)は0.01μm以上0.08μm以下であり、不規則な形状を有する前記上面の表面粗さ(Ra)は0.01μm以上0.1μm以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項14】
前記第1表面における前記突起以外の部分の表面粗さ(Ra)は0.02μm以上0.07μm以下であり、不規則な形状を有する前記上面の表面粗さ(Ra)は0.03μm以上0.25μm以下であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項15】
前記本体部は前記第1表面の反対側に第2表面を備えており、
前記第2表面の表面粗さ(Ra)は3μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項16】
前記第1表面は光入射面であり、前記第2表面は光出射面であることを特徴とする請求項15に記載の光透過板。
【請求項17】
光透過率が50%以上70%以下であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項18】
前記本体部と前記突起とが一体化されていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項19】
前記突起の前記上面は前記本体部の前記第1表面に実質的に平行であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項20】
前記突起は、不規則な形状を有する前記突起の前記上面の最大幅Wmの両端側に位置する第1斜面と第2斜面とを有し、上記第1斜面および上記第2斜面は上記第1表面と前記上面とを接続しており、
前記第1斜面と前記第1表面とが成す角度である第1角度と、前記第2斜面と前記第1表面とが成す角度である第2角度とが互いに異なることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項21】
前記突起は、不規則な形状を有する前記突起の前記上面の最大幅Wmの両端側に位置する第1斜面と第2斜面とを有し、上記第1斜面および上記第2斜面は上記第1表面と前記上面とを接続しており、
前記第1斜面と前記第1表面とが成す角度である第1角度、および上記第2斜面と上記第1表面とが成す角度である第2角度が、それぞれ120°以上177°以下の範囲内であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項22】
不規則な形状を有する前記突起の前記上面における前記最大幅に垂直な方向の最小長が0.03mm以上1.5mm以下であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項23】
前記突起の面積の前記第1表面の面積に対する割合が35%以上70%以下であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の光透過板。
【請求項24】
光源と、請求項1〜23のいずれか1項に記載の光透過板とを備え、
前記第1表面が前記光源と対向するように配置されていることを特徴とするバックライトモジュール。
【請求項25】
上記第1表面は光入射面であることを特徴とする請求項24に記載のバックライトモジュール。
【請求項26】
請求項24または25に記載のバックライトモジュールを備えていることを特徴とするディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光透過板に関するものであり、より詳細には拡散板として利用することができる、突起を備えた光透過板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
拡散板は、ディスプレイなどの電化製品に用いられる光学板であり、光源からの光を拡散して表示画面の輝度を均一にする。上記電化製品に表示される画像の様々な要求を満たすために、様々な光透過率を有する拡散板が製造業者によって製造されている。例えば、ディスプレイ(例えばLCD)に用いられるエッジライト方式のバックライトモジュールは、光透過性を有する材質で作られた導光板(light guide plate)と、導光板の側面に配置された光源(例えば冷陰極蛍光管(CCFL)からなる直線状の光源)と、導光板および直線状の光源の下に配置された反射フィルムと、光出射面を形成するために導光板上に配置された光拡散体(フィルムまたは板)および/またはレンズフィルムとを備えている。
【0003】
近年、カラー液晶ディスプレイの輝度を向上させ、電力消費量を抑制するために、拡散板上、あるいは拡散板と導光板との間に、導光板からの光を集光して液晶表示パネルの表示画面の輝度を増すための1枚または2枚のプリズムシートが配置される場合がある。また、光源からの距離の違いによって生じる輝度の不均一性を改善するための技術として、光源からの距離が長くなるほど面積が連続的に増加するドットパターンを導光板に印刷する技術が知られている。例えば、特許文献1には、導光板に入射した光を散乱および反射させる反射パターン(ドットパターンなど)を有する導光板を備えた発光ユニットが開示されている。なお、導光板上にある拡散板は、光を、均一かつ導光板上のドットパターンが見えないように拡散させる。また、プリズムシートは、熱可塑性樹脂からなる板に装飾された層を積層すること、あるいはプリズムの型によって放射線硬化性樹脂を処理することにより製造することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国公開特許公報2012/0002138号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、それらのプリズムシートの製造コストは非常に高額であるため、バックライトモジュールも高額になっている。さらに、既知のプリズムシートを製造するための原料の選択範囲は製造方法に制限される。また、光拡散機能を有さないプリズムシートは光拡散体(フィルムまたは板)と組み合わせる必要があるので、組み立て工程が複雑化するという問題もある。また、ディスプレイの輝度あるいは輝度の均一性を改善するために上述した拡散板に用いられる拡散フィルム、プリズムシート、および輝度増強フィルムだけでなく、ディスプレイの軽量化、薄型化、および低製造コスト化を図るために、拡散板の光拡散効果を改善する機能や輝度増強フィルム(BEF;brightness enhancement film)の光集光効果を改善する機能など、様々な機能を有する光学板の研究や開発が求められている。また、消費者はより大きな画面サイズのディスプレイ(例えば液晶テレビなど)を求めており、光学フィルムの数を低減するだけでなく、輝度および拡散特性を改善することのできる光拡散板の開発が望まれている。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、高輝度を維持しつつ輝度の均一性を改善した、拡散板として利用することが可能な、突起を備えた光透過板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、第1表面を有する本体部と、前記第1表面から突出するように前記第1表面上に形成された突起とを備え、前記突起は、不規則な形状を有する上面と、前記第1表面と前記突起の上面とを接続する斜面を備えており、不規則な形状を有する前記突起の上面から前記第1表面までの高さHpは5μm以上40μm以下であり、前記突起の面積を前記突起の外周長で除算した値は100μm以上147μm以下であることを特徴とする光透過板を提供するものである。
【0008】
本発明の一態様は、上記光透過板を備えていることを特徴とするバックライトモジュールを提供するものである。
【0009】
本発明の一態様は、上記光透過板を有するバックライトモジュールを備えていることを特徴とするディスプレイ装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高輝度を維持しつつ輝度の均一性を改善した光透過板を提供できる。また、同様に、高輝度かつ高い輝度均一性を有しているバックライトモジュールおよびディスプレイ装置を提供できる。
【0011】
なお、本発明について、後述する実施形態で図を参照しながら説明するが、本発明はその実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態にかかる光透過板の一部の上面図である。
図2】本発明の上記実施形態にかかる光透過板の突起を示す図である。
図3-1】比較例1にかかる光透過板の一部を光学顕微鏡で撮影した画像を示す図である。
図3-2】比較例2にかかる光透過板の一部を光学顕微鏡で撮影した画像を示す図である。
図3-3】実施例2にかかる光透過板の一部を光学顕微鏡で撮影した画像を示す図である。
図3-4】実施例3にかかる光透過板の一部を光学顕微鏡で撮影した画像を示す図である。
図3-5】実施例4にかかる光透過板の一部を光学顕微鏡で撮影した画像を示す図である。
図3-6】実施例5にかかる光透過板の一部を光学顕微鏡で撮影した画像を示す図である。
図3-7】実施例6にかかる光透過板の一部を光学顕微鏡で撮影した画像を示す図である。
図4】本発明に一実施形態にかかるバックライトモジュールの概略図である。
図5】実施例1〜6および比較例1にかかる光透過板の計測結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態として、ディスプレイ装置のバックライトモジュールの拡散板に適用することができる光透過板について説明する。本実施形態では、光透過板の本体部の表面に突起を形成することにより、ディスプレイ装置の光出射領域の輝度を高く維持しつつ輝度の均一性を改善する。これにより、本実施形態では、輝度が高く、拡散特性が改善された光透過板を実現する。本実施形態にかかる光透過板をディスプレイ装置に備えることにより、従来のディスプレイ装置において一般に利用されていた光学フィルムを低減することができ、それによって製造コストを低減するとともに、より軽くより薄いディスプレイ装置(特に大きなサイズのディスプレイ装置)を製造できる。なお、本実施形態にかかる光透過板をディスプレイ装置に適用する場合、上記突起が表面に形成された上記本体部の表面は上記バックライトモジュールの光源に対向するように配置される。
【0014】
本実施形態について、関連する構造および構成を示す図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。なお、同一および/または類似する部材には、同一および/または類似する参照番号を付している。また、本発明の全ての実施形態が図示されているわけではない。実際の適用時に要求される条件を満たすように、本発明の意図から逸脱しない範囲内で適宜変更や変形が可能である。特に図示していない本発明の他の実施形態についても実施可能である。また、本発明は図示されている寸法に制限されるものではない。すなわち、図面および説明は、本発明の制限するものではなく、単に一実施例を示したものにすぎない。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態にかかる光透過板の一部の上面図である。図2は、本実施形態にかかる光透過板の突起を示す図である。図1および図2を参照しながら本実施形態について説明する。本実施形態にかかる光透過板1は、本体部10と、上記本体部10の第1表面101上に形成された、第1表面101から突出した突起20とを備えている。本体部10と突起20とは一体的に形成されていてもよい。1つの突起20に着目して説明する。突起20は、不規則な形状を有する上面201と、上面201と第1表面101とを接続する斜面(例えば、斜面203,204等)とを有する島状に形成されている。
【0016】
突起の上面201が不規則な形状であるとは、本体部10の厚さ方向に沿って第1表面101から突出した突起20を第1表面101に垂直投影した形状が図2に示すように不規則な形状であること意味している。不規則な形状を有する上面201から第1表面101までの距離を高さHpと定義すると、高さHpは、例えば5μm以上40μm以下の範囲に設定される。なお、高さHpを10μm以上35μm以下の範囲に設定してもよい。本発明の一実施形態にかかる光透過板1は、突起20の上面201は本体部10の第1表面101に実質的に平行である。
【0017】
光透過板1の厚さは、本体部10の厚さHmと突起20の厚さHpの合計である。本実施形態にかかる光透過板1をバックライトモジュール(BLM;backlight module)の拡散板として用いる場合、光透過板1の厚さを0.5mm以上6mm以下の範囲にしてもよい。光透過板1の厚さが6mmよりも大きくなると、重くなりすぎて、軽量化および薄型化が追及されている現在のディスプレイに対する要求を満たすことができない。また、光透過板1の厚さが0.5mmよりも薄いと、剛性が不十分になるとともに、拡散特性に悪影響を及ぼす。また、光透過板1の厚さを0.6mm以上5mm以下(すなわち600μm以上5000μm以下)の範囲内としてもよい。また、光透過板1の厚さを0.8mm以上3mm以下の範囲内にしてもよく、0.8mm以上2.5mm以下の範囲内にしてもよい。
【0018】
光透過板1の厚さは、数学的には「本体部10の厚さHm」+「突起20の厚さHp」であるが、突起20の厚さHpが本体部10の厚さHmよりも十分に小さいので、本体部10の厚さHmと等しいとみなすことができる。
【0019】
図2に示すように、突起20の斜面203,204の第1表面101に対する垂直投影幅Wsは10μm以上160μm以下になっている。なお、垂直投影幅Wsは、12μm以上150μm以下の範囲内であってもよい。また、垂直投影幅Wsは、13μm以上40μm以下の範囲内であってもよい。また、垂直投影幅Wsは、90μm以上150μm以下の範囲内であってもよい。また、斜面203、204の第1表面101に対する角度は、120°以上177°以下の範囲内(例えば125°以上175°以下の範囲内)であってもよい。
【0020】
本実施形態にかかる光透過板1と従来の拡散板との違いは、本実施形態にかかる光透過板1は、従来の拡散板上に形成された微細構造よりも大きな突起20を有している点である。突起20の不規則な形状の上面201における最大幅Wmは、0.15mm以上8mm以下(すなわち150μm以上8000μm以下)の範囲内である。なお、最大幅Wmを、0.175mm以上7mm以下の範囲内としてもよく、0.2mm以上6mm以下の範囲内としてもよい。
【0021】
また、第1表面101(すなわち第1表面101における突起20の外側の部分)の表面粗さ(Ra)は、例えば0.1μmより小さく設定されている(例えば、0.085μm未満、あるいは0.01μm以上0.08μm以下の範囲内)。また、不規則な形状を有する突起の上面201の表面粗さ(Ra)は、0.5μmより小さく設定されている(例えば、0.3μm未満、好ましくは0.1μm未満(例えば0.01μm以上0.1μm以下の範囲内))。一実施形態では、本体部10における突起20の外側の部分の表面粗さ(Ra)が0.02μm以上0.07μm以下の範囲内であり、不規則な形状を有する上面201の表面粗さ(Ra)が0.03μm以上0.25μm以下であってもよい。また、本体部10は、第1表面101の反対側に第2表面102を有している。本体部10における第2表面102の表面粗さ(Ra)は、3μm以上30μm以下の範囲内である。なお、本体部10における第2表面102の表面粗さ(Ra)を、4μm以上25μm以下の範囲内に設定してもよい。表面粗さ(Ra)は、三次元(3D)プロファイルメータを用いて断面あるいは表面を計測することによって得られる。
【0022】
本実施形態について、図1および図2を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
図1に示すように、光透過板1は、本体部10の第1表面101上に第1表面101から突出するように形成された複数の突起20を備えている。隣接する突起20同士の間の最小距離dは、例えば0.01mm以上1mm以下(10μm以上1000μm以下)の範囲内になっている。なお、上記最小距離dを0.15mm以上0.95mm以下(15μm以上950μm以下)の範囲内としてもよい。
【0024】
図2に示すように、本実施形態にかかる突起20は、不規則な形状を有する上面201に加えて、第1斜面203および第2斜面204を備えている。第1斜面203と第2斜面204とは、不規則な形状を有する突起の上面201における最大幅(Wm)の両端部、すなわち上面201における互いに反対側の位置に設定されている。第1斜面203および第2斜面204は、それぞれ第1表面101と突起20の上面201とを接続している。また、第1斜面203と第1表面101とは第1角度(180−α1)°を成し、第2斜面204と第1表面101とは第2角度(180−α2)°を成す。第1角度(180−α1)°と第2角度(180−α2)°とは異なっていてもよく(すなわちα1≠α2であってもよく)、実質的に同じであってもよい(すなわちα1=α2であってもよい)。
【0025】
本実施形態において、突起20における不規則な形状を有する上面201における最大幅Wmに垂直な方向の最小長Dmは、0.03mm以上1.5mm以下の範囲内である。
【0026】
ただし、本発明はこれらのパラメータに限定されるものではない。本明細書に示した数値は適宜変更することができる。突起20の斜面の別の部分の第1表面101に対する角度は、上述した角度と同一であってもよく、異なっていてもよい。また、突起20の斜面と第1表面101との成す角度は、同一であってもよく、異なっていてもよい。これらの条件は、実用化する際の要求に応じて適宜修正あるいは変更してもよい。例えば、第1角度(180−α1)°および第2角度(180−α2)°は、120°以上177°以下の範囲内であってもよく、125°以上175°以下の範囲内であってもよい。また、突起20の斜面における他の部分と第1表面101との成す角度は、120°以上177°以下の範囲内であってもよく、125°以上175°以下の範囲内であってもよい。また、突起20の上面201は、本体部10の第1表面101に対して実質的に平行であってもよい。
【0027】
本実施形態では、光透過板は、透明樹脂などの透明物質で形成されている。上記透明樹脂としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、メチルメタクリル酸スチレン共重合体(MS共重合体)、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS共重合体)、シクロオレフィン共重合体、ポリオレフィン共重合体(ポリ(4メチル1ペンタン)など)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル(PES)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、イオノマーなどを用いることができる。例えば、光透過板の材料として、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)およびメチルメタクリル酸スチレン共重合体(MS共重合体)を用いてもよい。
【0028】
本実施形態では、光透過板1は、本体部10および突起20内に、光拡散剤(ODA:optical diffusing agent)として複数の光拡散粒子が分散されている。本体部10および突起20に加える光拡散剤としては、例えば、光透過性粒子を用いることができる。
【0029】
上記光透過性粒子としては、例えば、ガラス粒子などの無機物粒子や、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、およびシリコン樹脂などの有機物粒子などを用いることができる。なお、光透過性粒子としては、有機物粒子を用いることが好ましく、架橋結合した有機物粒子を用いることがより好ましい。上記有機物粒子は、製造過程において少なくとも一部が架橋結合することで光透過樹脂の処理中に粒子の形態を維持することが好ましい。したがって、光透過樹脂の成形温度で光透過樹脂内に溶融しない有機物粒子を用いることが好ましく、架橋結合したメタクリル樹脂および架橋結合したシリコン樹脂が特に好ましい。光透過性粒子の好適な例として、基材として部分的に架橋結合したメタクリル樹脂を含み、ポリ(アクリル酸ブチルエステル)からなる内核とポリ(メタクリル酸メチル)からなる外殻とを有する構造を持つポリマー粒子(重合体粒子)が挙げられる。また、ポリエチレンゴム(ローム・アンド・ハース社製、製品名:パラロイドEXL−5136)からなる核と外殻とを有する核/外殻構造を有するポリマー粒子を用いてもよい。また、架橋結合したシロキサン(シリコン−酸素)(東芝シリコーン社製、製品名:トスパール120)などのシリコン樹脂を含むポリマー粒子を用いてもよい。
【0030】
本実施形態では、光透過板1に加えられる拡散粒子の平均粒子径(平均粒子サイズ)は、0.1μm以上30μm以下の範囲内である。なお、光透過板1に加えられる拡散粒子の平均粒子径を、0.5μm以上20μm以下の範囲内としてもよい。また、光透過板1に加えられる拡散粒子の平均粒子径を、1μm以上5μm以下の範囲内にしてもよい。上記拡散粒子は、本体部10の表面および/または突起20の表面から突出していないことが好ましい。また、光透過板1の光透過率は、50%以上70%以下の範囲内(例えば55%以上65%以下の範囲内)であってもよい。
【0031】
また、光透過性粒子(拡散粒子として加えた光透過性粒子)の平均粒子径は、粒子計数法を用いて重量平均粒子径を計測することによって得られる。また、粒子径は、粒子数/粒子分布解析機MODEL−Zm(日科機バイオス社製)を用いて解析することができる。拡散粒子の重量平均粒子径が0.1μmより小さい場合、拡散が不十分になり、光透過板の発光面からの発光が不十分になる。一方、拡散粒子の重量平均粒子径が30μmより大きい場合にも拡散が不十分になって光透過板の発光面からの発光が不十分になり、結果として光透過率が低下する。
【0032】
また、光透過性粒子(拡散粒子として光透過板1に加える光透過性粒子)の量は、透明樹脂の重量に対して0.1wt%以上20wt%以下の範囲であってもよい。本実施形態では、光透過性粒子を透明樹脂の重量に対して0.5wt%以上12wt%以下の範囲内で任意に加える。光透過性粒子の量が透明樹脂の重量に対して0.1wt%未満である場合、拡散が不十分になり、光透過板の下に配置された光源が視認されてしまう。一方、光透過性粒子の量が透明樹脂の重量に対して20wt%よりも多い場合、光透過率および輝度が低下してしまう。
【0033】
光透過板1は、光透過性ポリスチレン(PS)樹脂(例えば、台湾、奇美実業社製、GPPS PG−383Dなど)に、光透過性粒子(上述した拡散粒子として機能する光透過性粒子)を添加して製造されたものであってもよい。単層の板(すなわち光透過板1)を製造するために、様々な方法や装置を用いることができる。例えば、上記の単層の板を、所定厚さの板状構造を形成するために用いられる溶融押出法によって製造してもよい。溶融押出工程において、ポリマー混合物は押出成形機の溶解領域で柔らかくなり始め、溶解物は所定の圧力で押し出される。溶解領域の圧力は、溶解物を押し出す前に1.33kPaから66.5kPaの範囲に低下させられる。溶解領域の圧力を溶解物の押し出し前に低下させないと、酸素が光透過性粒子(特にアクリルポリマー粒子)に影響を及ぼして粒子の表面を損傷させ、光拡散特性が低下する。なお、溶解押出法に限らず、射出成形、射出圧縮成形、ブロー成形、圧縮成形、粉末射出成形などの他の既知の方法を用いて光透過板1を形成してもよい。
【0034】
また、光透過板1は単層の板に限定されるものではなく、多層の板を用いてもよい。例えば、光透過板1は光透過性樹脂層の上にコーティング層が積層されていてもよい。コーティング層の厚さは0.01mm以上0.5mm以下の範囲内であってもよく、0.02mm以上0.4mm以下の範囲内であってもよく、0.03mm以上0.3mm以下の範囲内であってもよい。コーティング層の厚さが0.5mmを超えると、バックライトモジュール(BLM)を有するディスプレイ装置は厚くなりすぎて近年のディスプレイに要求される軽量化および薄型化の要件を満たせなくなる。光透過性樹脂層上のコーティング層は、高い透明度とレンズ効果を有していてもよい。上記コーティング層は、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、メタクリル酸メチル共重合体(MS共重合体)、アクリロニトリル共重合体(AS共重合体)などのアクリル樹脂、あるいはそれらの組み合わせから選択される材料で形成されていてもよい。なお、上記コーティング層は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)およびメタクリル酸メチル共重合体(MS共重合体)で形成することが特に好ましい。
【0035】
また、耐候性、耐光性、および紫外線耐性を改善するために、光透過基板1に、1または複数の紫外光吸収体を加えてもよい。また、光透過板1に、紫外線を吸収して可視光を再出射する、1または複数の蛍光体を加えてもよい。
【0036】
例えば、多層構造の光透過板1に、アクリル樹脂からなるコーティング層の重量に対して0.5wt%以上15wt%以下の範囲内で紫外光吸収体を加えてもよい。また、この光透過板1は、平均粒子径が0.1μm以上30μm以下である光透過性粒子がアクリル樹脂からなるコーティング層の重量に対して0.1wt%以上20wt%以下の範囲で加えられていてもよい。また、この光透過板1は、蛍光体がアクリル樹脂のコーティング層の重量に対して0.001wt%以上0.1wt%以下の範囲で加えられていてもよい。また、光透過性粒子が、アクリル樹脂からなるコーティング層の重量に対して0.5wt%以上12wt%以下の範囲で加えられていてもよい。
【0037】
上記紫外光吸収体としては、例えば、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン紫外光吸収体、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−置換基)−5−ヒドロキシクロヘキシルフェノールなどのトリアジン紫外光吸収体、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)−4−メチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)−4−t−オクチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)−4,6−ビス−t−ペンチルフェノール、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)−2,4−t−ブチルフェノール、および2,2’−メチレン−ビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]などのベンゾトリアゾール紫外光吸収体などを用いることができる。
【0038】
また、上記紫外光吸収体としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェノール)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジイソプロピルベンゼン)フェニルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)フェノール]、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸スクシンイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾールなどが好適である。また、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェノール)ベンゾトリアゾール(チバガイギー社製、製品名:チヌビン329)および2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−置換基)フェノール]も好適である。
【0039】
また、上述した紫外光吸収体を、単体で用いてもよく、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。また、紫外光吸収体の添加量は、アクリル樹脂からなるコーティング層の重量に対して0.5wt%以上15wt%以下の範囲内であることが好ましく、1wt%以上10wt%以下の範囲内であることがより好ましい。紫外光吸収体の添加量が0.5wt%未満である場合、耐候性が不足し、樹脂が大きく変色する。また、紫外光吸収体の添加量が15wt%よりも多い場合、樹脂の色合いおよび光の輝度が悪化する。
【0040】
また、紫外光を吸収して可視光を出射する上記蛍光体により、耐光性を低下させることなく樹脂の色合いを変化させて白色樹脂や青白色樹脂などを形成することができる。そのような蛍光体としては、例えば、ジフェニルエチレン−塩基化合物、ベンジミダゾール−塩基化合物、ベンゾキサゾール−塩基化合物、フタルイミド−塩基化合物、ローダミン−塩基化合物、クマリン−塩基化合物、オキサゾール−塩基化合物などが挙げられる。なお、蛍光体の添加量は、例えば、アクリル樹脂からなるコーティング層の重量に対して0.001wt%以上0.1wt%以下の範囲であってもよく、0.002wt%以上0.08wt%以下の範囲内であることがより好ましい。上記蛍光体は、光の輝度および色合いを改善できるように、上述した範囲内で任意に加えることができる。
【0041】
〔実験例〕
本実施形態に関連する実施例および比較例を以下に示す。光透過板1の構造については、図1図2、および上述した説明の通りである。比較例1〜2および実施例1〜6を以下に示す。
【0042】
比較例1〜2および実施例2,3,5については、光透過板の厚さを1.2mmとした。また、実施例1,4,6については、光透過板の厚さを2.2mmとした。また、実施例1〜6および比較例1〜2にかかる光透過板は、本体部10の第1表面101上に第1表面101から突出するように形成された複数の突起20を備えている。突起20と本体部10とは一体的に形成されている。
【0043】
測定方法:
(1)輝度、および4隅の輝度均一度:
輝度の計測は、BM−7A色彩輝度計(トプコン社、日本)を用いて行った。実施例1〜6および比較例1〜2の光透過板を、輝度の計測のためにLEDが並べられた発光モジュール上に載置した。実施例1〜6および比較例1,2の中央輝度は、基準サンプル(台湾、奇美実業社製の市販の拡散板DS601A)の中央輝度で除算することにより正規化したものである。すなわち、実施例1〜6および比較例1,2の中央輝度は、上記基準サンプルの中央輝度を100%としたときの値である。4隅の輝度均一度は、測定対象のモジュールの4隅の輝度値をそれぞれ当該モジュールの中央輝度で除算して得られる4つの値の平均値を算出することによって得られる。
【0044】
(2)表面粗さ:
表面粗さの計測は、3Dレーザー走査型共焦点型顕微鏡(モデル:VK−X100シリーズ、キーエンス社)を用いて行った。JIS B0601−2001で規定された方法に基づいて、サンプリング位置を10mm×10mmの領域内でランダムに選択し、測定(対物50倍で測定)した表面粗さの分布から表面粗さのパラメータ(Raなど)を検出した。
【0045】
(3)上面から第1表面までの高さHp、第1表面に対する斜面の垂直投影幅Ws、および斜面と第1表面との成す角度:
実施例1〜6および比較例1〜2の光透過板について、3Dレーザー走査型共焦点型顕微鏡を用いて突起の上面における最長距離(すなわち上面の最大幅Wmの両端部)に対応する2点を計測することにより、断面の輪郭を計測した。また、突起20の上面201から第1表面101までを計測して断面の高さHpを測定し、突起20の斜面の第1表面101に対する垂直投影幅Wsを測定した。実施例1〜6および比較例1〜2において、垂直投影幅Wsを、突起の上面の最大幅Wmから突起の左側へ延伸した部分の幅の値とした。ただし、本発明はこれに制限されるものではない。垂直投影幅Wsは、突起の上面の最大幅Wmから突起のどちら側に延伸した部分の幅であってもよい。また、角度α1およびα2は、HpおよびWsの値と三角関数とを用いて算出することができ、算出した角度α1およびα2を用いて斜面と第1表面との間の角度180−α1および180−α2も得られる。
【0046】
(4)隣接する突起間の距離:
距離の計測は、3Dレーザー走査型共焦点型顕微鏡(モデル:VK−X100シリーズ、キーエンス社)を用いて行った。実施例1〜6および比較例1,2のそれぞれについて、10mm×10mmの測定領域内で20個のサンプルを無作為に選択した。測定結果における「隣接突起間最小距離の最大値」は、測定領域内における隣接する突起間の最小距離のうちの最大値を意味している。また、「隣接突起間最小距離の最小値」は、測定領域内における隣接する突起間の最小距離のうちの最小値を意味している。隣接する突起間の距離は、0.01mm以上1mm以下(10μm以上1000μm以下)の範囲内であればよく、0.015mm以上0.95mm以下(15μm以上950μm以下)の範囲内であることが好ましい。
【0047】
(5)突起の上面201の最大幅Wmおよび最小長Dm:
幅および長さの計測は、3Dレーザー走査型共焦点型顕微鏡(モデル:VK−X100シリーズ、キーネンス社)を用いて行った。実施例1〜6および比較例1,2のそれぞれについて、10mm×10mmの測定領域内で20個のサンプルを無作為に選択し、突起の上面の最大幅Wmの範囲と、最大幅Wmに垂直な最小長Dmの範囲と計測した。突起20の上面201の最大幅Wmは、0.15mm以上8mm以下(150μm以上8000μm以下)であればよく、0.155mm以上7mm以下であることが好ましく、0.158mm以上6mm以下であることがより好ましい。突起20の上面201の最小長Dmは、0.03mm以上1.5mm以下であればよく、0.05mm以上1.2mm以下であることが好ましく、0.07mm以上1.05mm以下であることがより好ましい。
【0048】
(6)突起面積/突起外周長(μm)、突起面積割合:
実施例1〜6および比較例1〜2のそれぞれについて、光学顕微鏡(モデル:Bx−60 F5、オリンパス社)を用いて6.821mm×5.312mm(面積:36.233mm)の計測領域内の画像を撮像し、解析ソフト(イメージプロ プラス)を用いて計測領域の全ての突起の面積および外周長を計算した。「突起面積/突起外周長」は、計測領域内に配置された突起の合計面積を、計測領域内に配置された突起の外周長の合計で除算した値である。「突起面積割合」は、計測領域内に配置された突起の合計面積を、計測領域の面積(36.233mm)で除算した値である。図3−1〜図3−7は、それぞれ、比較例1、比較例2、および実施例2〜6の光透過板における計測部分を光学顕微鏡で撮像した画像を示している。図3−1〜図3−7に示したように、各光透過板は、本体部の第1表面から突出するように第1表面上に形成された複数の突起を備えている。なお、図中に示した「外周境界線」は、突起の面積および外周長さの計測位置を示している。また、厚い境界線は斜面を示しており、厚い境界線内のラフな領域は、不規則な形状を有する突起の上面を示している。「突起面積/突起外周長」は100μm以上200μm以下の範囲内であればよく、110μm以上190μm以下であることが好ましく、115μm以上175μm以下であることがより好ましい。また、「突起面積割合」は、35%以上70%以下であればよく、38%以上68%以下であることが好ましく、40%以上66%以下であることがより好ましい。
【0049】
計測結果を図5に示す。
【0050】
図5に示した4隅の輝度均一度と中央輝度との合計値(すなわち「4隅の輝度均一度+中央輝度(%)」の値)から、実施例1〜6の光透過板は、「突起面積/突起外周長」が100μm以上147μm以下である場合に良好な光学的特性を示すことがわかる。
【0051】
図4は、本発明の一実施形態にかかるバックライトモジュールを示している。本実施形態にかかるバックライトモジュール400は、フラットパネルディスプレイの直下型バックライトモジュールとして用いることができる。バックライトモジュール400は、拡散板410、少なくとも1つの光源420(図4では複数の光源を図示している)、およびフレーム440を備えている。フレーム440は、拡散板410および光源420を収容する収容部442を備えており、この収容部442内で拡散板410が光源420の上方に配置されている。拡散板410は、上述した実施例1〜6のいずれかの光透過板からなり、第1表面101を有する本体部10と、本体部10の第1表面101から突出するように第1表面101上に形成された突起20とを備えている。光源420と第1表面101とは互いに対向するように配置されている。各光源420は、基板部422と基板部422上に配置された発光ユニット424とを備えている。発光ユニット424としては、例えば、発光ダイオード(LED)あるいは他のタイプの発光装置を用いることができる。発光ユニット424から出射された光は、拡散板410に入射し、拡散板410の第2表面102から出射する。これにより、高輝度かつ均一な輝度を有する面光源が形成される。
【0052】
バックライトモジュール400は、例えば、液晶ディスプレイなどのディスプレイ装置のバックライトモジュールとして用いることができる。
【0053】
以上のように、本実施形態にかかる光透過板は、本体部と本体部から突出する突起とを備えている。本実施形態にかかる光透過板(図1に示した光透過板)を拡散板として利用する場合、突起を有する第1表面101がバックライトモジュールの光源に対向するように配置される。これにより、第1表面101が光入射面となり、本体部10の第2表面102が光出射面となる。本実施形態にかかる光透過板をディスプレイ装置におけるバックライトモジュールの拡散板として用いることにより、従来市販されている拡散板を用いたディスプレイ装置と比べて、光出射領域の輝度を増加させ、輝度の均一性を向上させることができる。したがって、本実施形態にかかる光透過板をディスプレイ装置に用いることにより、表示画像の品位を著しく向上させるとともに、従来のディスプレイ装置よりも光学フィルムの数を低減できるので、製造コストを低減するとともに、ディスプレイ装置(特に大型のディスプレイ装置)の軽量化および薄型化を図ることができる。本実施形態にかかる光透過板を用いることにより、特に大型ディスプレイ装置において大きな効果を得ることができる。
【0054】
本発明について、典型的な実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、さまざまな変形例や類似の構成および方法を含むものであり、請求項に記載した発明には、それらの変形例や類似の構成および方法が含まれる。
図1
図2
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図3-4】
図3-5】
図3-6】
図3-7】
図4
図5