【文献】
Huawei et al.,Load balancing and overload handling,3GPP TSG SA WG2 Meeting #64 S2-082208,3GPP,2008年 4月 7日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記専用ネットワークノードは、前記第2ネットワークノードから前記ユーザ装置のハンドオーバ要求を受信した場合、前記ユーザ装置に対して前記専用ネットワークの利用が許可されている場合、前記ユーザ装置のハンドオーバ先と対応付けられている専用ネットワークを構成する他の専用ネットワークノードを決定し、決定した前記他の専用ネットワークノードに対して、前記ハンドオーバ要求を転送するハンドオーバ処理部を備える請求項1に記載の移動通信システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0016】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0017】
[第1実施形態]
(1)移動通信システムの全体概略構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る移動通信システム1の全体概略構成図である。
図1に示すように、移動通信システム1は、3rd Generation Partnership Project(3GPP)において規定される2G/3G方式に適合した移動通信システムと、Long Term Evolution(LTE)方式に適合した移動通信システムとによって構成される。ユーザ装置10(以下、UE10)は、2G/3G方式及びLTE方式の移動通信システムを介して無線通信を実行することができる。なお、UE10は、何れか一方の方式の移動通信システムを介して無線通信を実行するものであってもよい。
【0018】
2G/3G方式(GPRS)の移動通信システムは、Radio Network Controller 20(以下、RNC20)、Serving GPRS Support Node 30(以下、SGSN30)及びGateway GPRS Support Node 40(以下、GGSN40)によって構成される。
【0019】
LTE方式(EPC)の移動通信システムは、eNodeB50(以下、eNB50)、Mobility Management Entity 60(以下、MME60)、Serving Gateway/PDN Gateway 80(以下、S/PGW80)によって構成される。
【0020】
また、Home Subscriber Server 70(以下、HSS70)は、2G/3G方式及びLTE方式に共通して用いられるコアネットワーク装置(加入者サーバ)であり、UE10の加入者情報などを管理する。なお、移動通信システム1には、図示しないPolicy and Charging Rules Function(PCRF)などが含まれる。
【0021】
(2)移動通信システムの提供機能の概要
本実施形態では、LTE方式の移動通信システムの機能及び動作について説明する。
【0022】
(2.1)概略動作
図2は、LTE方式の移動通信システムの概略動作の説明図である。
図2に示すように、本実施形態では、eNB50及びMME60に加え、専用MME60D及び専用S/PGW80Dによって、提供すべき機能が実現される。本実施形態において、MME60は第1ネットワークノードを構成し、eNB50は第2ネットワークノードを構成する。また、専用MME60Dは、専用ネットワークノードを構成する。
【0023】
UE10は、通常のAttach/TAU(Tracking Area Update)手順を実行(図中の0.Attach/TAU Request)し、eNB50は、当該Attach/TAU RequestをMME60に転送する。MME60は、当該Attach/TAU Requestに基づいて、UE10の加入者情報をHSS70からダウンロードする(図中の1.ULR/ULA(Update-Location-Request/Answer))。本実施形態では、加入者情報に専用ネットワーク利用契約を含めることができる。
【0024】
加入者情報に専用ネットワーク利用契約が含まれていた場合、MME60は、当該Attach/TAU Requestを転送したeNB50に、当該専用ネットワークを構成する専用MME60Dを選択する選択指示及び図中の0. Attach/TAU Requestの信号を含むAccess Stratum(AS)レイヤの信号(図中の2.Reroute command)を送信する。当該AS信号を受信したeNB50は、Reroute commandに基づいて、MME60ではなく専用MME60Dを選択し、専用MME60Dに対して、Attach/TAU手順を実行する。具体的には、eNB50は、MME60から受信したNAS信号を含んだInitial UE messageを専用MME60Dに送信する(図中の3.Initial UE message)。専用MME60Dは、専用S/PGW80Dに対してAttach/TAU手順を継続する。
【0025】
(2.2)専用ネットワーク利用契約の構成例
本実施形態では、加入者情報に含まれる専用ネットワーク利用契約としては、次に示す3つの構成が考えられる。
【0026】
(2.2.1)構成例1
UE10の専用ネットワーク利用契約の有無を1ビット(0または1)で示す。例えば、0の場合、専用ネットワーク利用契約が無いこと、1の場合、専用ネットワーク利用契約が有ることを意味する。
【0027】
(2.2.2)構成例2
low access priority indicator(LAPI)を専用ネットワーク利用契約として取り扱う。例えば、加入者情報においてLAPIが設定されていない場合(LAPIの表示ビットが0の場合)、専用ネットワーク利用契約が無いと判定し、LAPIが設定されている場合(LAPIの表示ビットが1の場合)、専用ネットワーク利用契約が有ると判定する。
【0028】
(2.2.3)構成例3
専用ネットワーク利用契約の有無を示すビットに加え、サービス種別を示すサービスIDが付加される。
図3は、構成例3の場合に用いられる加入者情報SPの例を示す。
図3に示すように、加入者情報SPは、利用契約識別部S1及びサービス識別部S2を含む。勿論、加入者情報SPは、利用契約識別部S1及びサービス識別部S2以外の情報を含み得る。利用契約識別部S1は、少なくとも1ビットで構成される。また、サービス識別部S2は、対象とするサービス種別の数に応じたビット数(バイト数)で構成される。
【0029】
構成例3は、サービスに応じた専用ネットワークを構築した場合などに好適に用いることができる。例えば、電力メータに接続されたUE専用のネットワークや、自動車に搭載されたUE専用のネットワークが構築されている場合に、サービス識別部S2によって識別されるサービス識別子に基づいて、当該サービス識別子に対応した専用ネットワークへの当該UEのアタッチが可能となる。
【0030】
(3)移動通信システムの機能ブロック構成
次に、本実施形態に係る移動通信システムの機能ブロック構成について説明する。具体的には、MME60、eNB50及び専用MME60Dの機能ブロック構成について説明する。なお、以下の説明では、本実施形態に関係のある機能ブロックのみを対象とし、各装置は、当該機能ブロック以外の機能も有することに留意されたい。
【0031】
(3.1)MME60
図4は、MME60の機能ブロック構成図である。
図4に示すように、MME60は、加入者情報取得部61、ネットワーク情報記憶部63、選択指示送信部65及びDNS処理部67を備える。
【0032】
加入者情報取得部61は、UE10の加入者情報を取得する。具体的には、加入者情報取得部61は、HSS70に格納されているUE10の加入者情報、例えば、UE10のサービス契約内容や、移動通信ネットワーク内での優先度を示す情報などを取得する。特に、本実施形態では、加入者情報取得部61は、eNB50によって転送されたUE10からのアタッチ要求(Attach/TAU Request)に基づいて、UE10による専用ネットワークの利用可否を含むUE10の加入者情報をHSS70から取得する。
【0033】
なお、加入者情報には、上述したように、UE10が他のユーザ装置よりも優先度が低いことを示す低優先度識別子、具体的には、LAPIを含んでもよい。また、加入者情報は、上述したように、UE10が利用するサービスの種別を示すサービス識別子(
図3参照)を含んでもよい。
【0034】
ネットワーク情報記憶部63は、移動通信システム1を構成するネットワークノードに関する情報を記憶する。具体的には、ネットワーク情報記憶部63は、各ネットワークノードのアドレスなど及び加入者情報を記憶する。
【0035】
特に、本実施形態では、ネットワーク情報記憶部63は、専用ネットワークを構成する専用MME60Dや専用S/PGW80Dのアドレスを記憶する。また、ネットワーク情報記憶部63は、サービス識別子と種別毎の専用ネットワーク(例えば、上述した電力メータに接続されたUE専用のネットワークや、自動車に搭載されたUE専用のネットワーク)との対応付けと、当該専用ネットワークを構成する専用MME60Dや専用S/PGW80Dのアドレスを記憶することもできる。
【0036】
選択指示送信部65は、加入者情報取得部61によって取得された加入者情報に基づいて、専用ネットワークの選択指示をeNB50に送信する。具体的には、選択指示送信部65は、専用MME60Dを選択する選択指示及びNAS信号を含むReroute commandをeNB50に送信する。
【0037】
選択指示送信部65は、加入者情報にLAPIが含まれている場合、専用ネットワークの利用が許可されていると判定し、当該選択指示をeNB50に送信することもできる。また、選択指示送信部65は、加入者情報に含まれているサービス識別子に基づいて、サービス識別子と対応付けられた専用ネットワークの選択指示をeNB50に送信することもできる。
【0038】
DNS処理部67は、DNSサーバ92(
図12参照)と、専用ネットワークを構成するネットワークノードの名前解決処理を実行する。具体的には、DNS処理部67は、ネットワーク情報記憶部63に専用MME60DのIPアドレスが予め記憶されていない場合などにおいて、DNSサーバ92とDNSプロトコルに従った処理(S-NAPTR)を実行し、専用MME60DなどのIPアドレスを取得する。DNS処理部67は、DNSサーバ92から取得した専用MME60DなどのIPアドレスをネットワーク情報記憶部63に記憶する。
【0039】
(3.2)eNB50
図5は、eNB50の機能ブロック構成図である。
図5に示すように、eNB50は、選択指示受信部51及びネットワーク選択制御部53を備える。
【0040】
選択指示受信部51は、MME60から専用ネットワークの選択指示(Reroute command)を受信する。具体的には、選択指示受信部51は、当該専用ネットワークを構成する専用MME60Dを選択する選択指示及びNAS信号を含むAccess Stratum(AS)信号をMME60から受信する。
【0041】
ネットワーク選択制御部53は、選択指示受信部51が受信した選択指示に基づいて、専用ネットワークを構成する専用MME60Dを決定し、決定した専用MME60Dに対して、UE10のアタッチ要求を送信する。
【0042】
具体的には、ネットワーク選択制御部53は、当該選択指示を構成する専用MME60DのIPアドレスに基づいて、MME60から受信したNAS信号を含むInitial UE messageを専用MME60Dに送信する。或いは、ネットワーク選択制御部53は、予めeNB50内においてコンフィグレーションされた専用MME60Dのアドレス(MMEアドレス)を参照し、MME60から受信したNAS信号を含むInitial UE messageを専用MME60Dに送信することもできる。
【0043】
(3.3)専用MME60D
図6は、専用MME60Dの機能ブロック構成図である。
図6に示すように、専用MME60Dは、アタッチ要求受信部601、アタッチ要求処理部603、ハンドオーバ処理部605及びネットワーク情報記憶部607を備える。
【0044】
アタッチ要求受信部601は、eNB50によって送信されたアタッチ要求を受信する。具体的には、アタッチ要求受信部601は、MME60から受信したNAS信号を含むInitial UE messageをeNB50から受信する。
【0045】
アタッチ要求処理部603は、アタッチ要求受信部601が受信したInitial UE messageに含まれるAttach/TAU Requestに基づいて、UE10の専用ネットワークへのアタッチ要求の処理を実行する。
【0046】
ハンドオーバ処理部605は、専用MME60Dが構成する専用ネットワークにアタッチしているUE10のハンドオーバ処理を実行する。具体的には、ハンドオーバ処理部605は、eNB50からUE10のハンドオーバ要求を受信した場合、UE10に対して専用ネットワークの利用が許可されている場合、ネットワーク情報記憶部607に記憶されている他の専用ネットワークノードの情報(IPアドレスなど)を参照し、UE10のハンドオーバ先と対応付けられている専用ネットワークを構成する他の専用ネットワークノード(MME)を決定する。
【0047】
ハンドオーバ処理部605は、決定した他の専用ネットワークノードに対して、ハンドオーバ要求を転送する。このようなハンドオーバ処理部605の機能によって、UE10が移動などによってハンドオーバした場合でも専用ネットワーク(例えば、上述した自動車に搭載されたUE専用のネットワーク)の利用を継続できる。
【0048】
ネットワーク情報記憶部607は、移動通信システム1を構成するネットワークノードに関する情報を記憶する。具体的には、ネットワーク情報記憶部607は、各ネットワークノードのアドレスなど及び加入者情報を記憶する。
【0049】
特に、本実施形態では、ネットワーク情報記憶部607は、専用ネットワークを構成する専用MMEや専用S/PGWのアドレスを記憶する。また、ネットワーク情報記憶部607は、サービス識別子と種別毎の専用ネットワークとの対応付けと、当該専用ネットワークを構成する専用MMEや専用S/PGWのアドレスを記憶することもできる。
【0050】
変更情報取得部609は、HSS70から、UE10による専用ネットワークの利用可否が変更になったことを示す変更情報を取得する。具体的には、変更情報取得部609は、HSS70からUE10に関するInsert Subscriber Data(ISD)を取得し、取得したISDに基づいて、UE10による専用ネットワークの利用可否が変更になったこと判定する。
【0051】
アタッチ解除部611は、UE10の専用ネットワークのアタッチ状態を解除する。具体的には、アタッチ解除部611は、変更情報取得部609によって取得された変更情報(ISD)に基づいて、UE10の専用ネットワークへのアタッチ状態を解除し、UE10に対して新たにアタッチ要求を実行させる。なお、UE10の専用ネットワークへのアタッチ状態の解除動作については、幾つかの動作例があるが、当該動作例については後述する。
【0052】
(4)移動通信システムの動作
次に、本実施形態に係る移動通信システム1の動作について説明する。具体的には、(4.1)Attach/TAUシーケンス、(4.2)コンバインAttach/TAUシーケンス、(4.3)選択指示(Reroute command)による動作、(4.4)専用MME60Dの動作フロー、(4.5)UE10のハンドオーバ時の動作、及び(4.6)UE10の契約変更時の動作について説明する。
【0053】
(4.1)Attach/TAUシーケンス
図7は、移動通信システム1におけるAttach/TAUシーケンスを示す。
図7に示すように、UE10は、Attach/TAU Requestを含むRRC信号をeNB50に送信する。eNB50は、当該Attach/TAU Requestを含むInitial UE messageをMME60に送信する(S10)。
【0054】
ここでは、MME60は、UE10の加入者情報を保持しておらず、Initial UE messageを受信したMME60は、UE10の加入者情報を無いと判定する(S20)。そこで、MME60は、HSS70にUpdate Location Requestを送信することによって、HSS70からUpdate Location Responseを受信する(S30)。Update Location Responseには、専用ネットワーク利用契約の有無を示す情報が含まれている。
【0055】
MME60は、Update Location Responseに基づいて、UE10の専用ネットワーク利用契約の有無を判定する(S40)。専用ネットワーク利用契約が有りの場合、MME60は、Reroute commandをeNB50に送信する(S50)。Reroute commandには、専用ネットワークを選択することを指示する選択指示及びNAS信号が含まれる。また、Reroute commandは、ASレイヤの信号としてeNB50に送信される。
【0056】
Reroute commandを受信したeNB50は、当該選択指示に基づいて専用MME60Dを選択し、MME60から受信したNAS信号を含むInitial UE messageを専用MME60Dに送信する(S60, S70)。
【0057】
Initial UE messageを受信した専用MME60Dは、当該専用ネットワークを構成する専用S/PGW80Dを選択する(S80)。専用MME60D及び専用S/PGW80Dは、UE10と、Attach/TAU手順を実行する(S90)。なお、当該Attach/TAU手順は、3GPPにおいて規定される手順に沿って実行される。
【0058】
(4.2)コンバインAttach/TAUシーケンス
図8は、移動通信システム1におけるコンバインAttach/TAUシーケンスを示す。コンバインAttach/TAUシーケンスは、
図7に示した通常のAttach/TAUシーケンスと概ね同様だが、専用S/PGW80Dの選択(S80)に加え、専用MSC/VLR91Dも専用MME60Dによって選択(S81)される点が異なる。
【0059】
専用MME60D、専用S/PGW80D及び専用MSC/VLR91Dは、UE10と、コンバインAttach/TAU手順を実行する。なお、当該コンバインAttach/TAU手順は、3GPPにおいて規定される手順に沿って実行される。
【0060】
(4.3)選択指示(Reroute command)による動作
次に、選択指示(Reroute command)の構成に基づくeNB50及びMME60の動作フローについて説明する。
【0061】
(4.3.1)eNB50の動作フロー:構成例1,2
図9(a)及び(b)は、Attach/TAUシーケンス及びコンバインAttach/TAUシーケンス(
図7及び
図8参照)におけるeNB50の動作フローを示す。
図9(a)及び(b)に示す動作フローは、上述した専用ネットワーク利用契約の構成例1(0,1で専用ネットワーク利用契約の有無を指定)または構成例2(LAPIを利用)の場合に適用される。
【0062】
図9(a)は、専用MME60DのIPアドレス(MMEアドレス)及びNAS信号を含む信号をMME60から受信した場合におけるeNB50の動作フローを示す。
【0063】
図9(a)に示すように、eNB50は、MME60から信号(Reroute command)を受信する(S110)。当該信号には、NAS信号、Cause値(専用ネットワークの選択指示)及び専用MME60DのIPアドレス(MMEアドレス)が含まれる。
【0064】
eNB50は、受信した当該信号に基づいて信号を生成する(S120)。具体的には、eNB50は、受信した当該信号に含まれるCause値及びMMEアドレスに基づいて、Initial UE messageを生成する。
【0065】
eNB50は、生成したInitial UE message(NAS信号)を、MMEアドレスによって特定される専用MME60Dに送信する(S130)。
【0066】
図9(b)は、Reroute commandにMMEアドレスが含まれない場合におけるeNB50の動作フローを示す。
図9(b)に示すように、eNB50がMME60から受信する信号(Reroute command)には、NAS信号及びCause値のみが含まれ、MMEアドレスが含まれていない(S110A)。
【0067】
そこで、eNB50は、受信した当該信号に含まれるCause値と、予めにeNB50においてコンフィグレーションされた専用MME60Dのアドレス(MMEアドレス)に基づいて信号を生成する(S120A)。なお、ステップS130の動作は、Reroute commandにMMEアドレスが含まれる場合(
図9(a)参照)と同様である。
【0068】
(4.3.2)MME60の動作フロー:構成例3
図10(a)及び(b)は、Attach/TAUシーケンス及びコンバインAttach/TAUシーケンス(
図7及び
図8参照)におけるMME60の動作フローを示す。
図10(a)及び(b)に示す動作フローは、上述した専用ネットワーク利用契約の構成例3(サービス識別子利用)の場合に適用される。
【0069】
図10(a)に示すように、MME60は、HSS70からサービス識別子を含む信号(Update Location Response)を受信する(S210)。MME60は、受信した当該信号に含まれるサービス識別子に基づいて専用MME60DのIPアドレス(MMEアドレス)を特定し、Reroute commandを生成する(S220)。
【0070】
具体的には、MME60は、取得したサービス識別子と対応付けられた専用ネットワークを構成する専用MMEを指示するReroute commandを生成する。Reroute commandには、NAS信号、Cause値(専用ネットワークの選択指示)及び専用MME60DのIPアドレス(MMEアドレス)が含まれる。
【0071】
MME60は、生成したReroute command(NAS信号)を、UE10からのAttach/TAU Requestを転送したeNB50に送信する(S230)。
【0072】
図10(b)は、Reroute commandにMMEアドレスが含まれない場合におけるMME60の動作フローを示す。
図10(b)に示すように、MME60は、HSS70から受信した情報に基づいて、Reroute commandを生成する(S220A)。当該Reroute commandには、MMEアドレスが含まれておらず、代わりにサービス識別子が含まれる(S230A)。
【0073】
なお、
図10(b)に示したReroute commandを受信したeNB50は、Reroute commandに含まれるサービス識別子に対応する専用MMEのIPアドレス(MMEアドレス)を特定する動作が必要となる。
【0074】
(4.4)専用MME60Dの動作フロー
次に、専用MME60Dの動作フローについて説明する。具体的には、専用S/PGW80DのIPアドレスが予め専用MME60Dにコンフィグレーション(記憶)されている場合におけるUE10の専用ネットワークへのアタッチ動作、及びDomain Name System(DNS)を利用して専用S/PGW80DのIPアドレス取得する動作について説明する。
【0075】
(4.4.1)UE10の専用ネットワークへのアタッチ動作
図11は、専用MME60DによるUE10の専用ネットワークへのアタッチ動作フローを示す。本動作例では、専用S/PGW80DのIPアドレスが予め専用MME60Dにコンフィグレーションされているものとする。
【0076】
図11に示すように、専用MME60Dは、UE10のAttach/TAU手順において、HSS70から加入者情報を受信する(S310)。専用MME60Dは、受信した加入者情報に専用ネットワーク利用契約が含まれているか否か、具体的には、専用ネットワークの利用が許可されているか否かを判定する(S320)。
【0077】
専用ネットワーク利用契約が含まれている場合、専用MME60Dは、当該専用ネットワーク利用契約と対応付けられた専用S/PGW80Dのアドレス(IPアドレス)を取得(S330)する。一方、専用ネットワーク利用契約が含まれていない場合(専用ネットワークの利用が許可されていない場合)、専用MME60Dは、専用S/PGW80Dではなく、通常のS/PGWに対してUE10のAttach/TAU手順を実行する(S340)。
【0078】
専用MME60Dは、取得したアドレスによって特定された専用S/PGW80Dに対してUE10のAttach/TAU手順を実行する(S350)。
【0079】
なお、UE10がコンバインAttach/TAU手順(
図8参照)を実行する場合、専用MME60Dは、専用MSC/VLR91Dについても専用S/PGW80Dと同様の手順で特定する。
【0080】
(4.4.2)DNSを利用した専用S/PGW80DのIPアドレス取得シーケンス
図12は、専用MME60DとDNSサーバ92とによる専用S/PGW80DのIPアドレス取得シーケンスを示す。
図12に示すように、専用MME60Dは、UE10からAttach/TAU Requestを受信すると、DNSプロトコルに従ったNAPTR Query (APN-FQDN)をDNSサーバ92に送信し、Return NAPTR Recordを取得する(S410)。Return NAPTR Recordには、List of available servicesが含まれ、当該サービスの一つとして、専用ネットワーク利用契約の有無が示される。
【0081】
専用MME60Dは、DNSサーバ92からNAPTR Recordを受信した時に、UE10の専用ネットワーク利用契約が加入者情報に有れば、専用ネットワーク用のNAPTRレコードを選択し、当該レコードに対してSRV手順を実行する(S420)。具体的には、専用MME60Dは、当該レコードに基づいて、SRV QueryをDNSサーバ92に送信し、Return SRV Recordを取得する(S430)。さらに、専用MME60Dは、A/AAAA QueryをDNSサーバ92に送信し、Return A/AAAA Recordを取得する(S440)。Return A/AAAA Recordには、専用ネットワークに対応付けられたPGWのIPアドレスが含まれている。
【0082】
(4.5)UE10のハンドオーバ時の動作
図13は、UE10のハンドオーバ時のシーケンスを示す。また、
図14は、UE10のハンドオーバ時における専用MME60Dの動作フローを示す。
【0083】
UE10に移動に伴って、ネットワークノード(専用ネットワーク)を跨がるようなハンドオーバが発生する場合、ハンドオーバ前にUE10がアタッチしている専用MME60Dは、ハンドオーバ先と対応した専用SGSNを指定する必要がある。なお、ここでは、UE10が、LTE方式から3G方式のネットワークノード(専用ネットワーク)にハンドオーバする場合を例として説明する。
【0084】
そこで、
図13に示すように、eNB50(Source eNodeB)から、ハンドオーバ要求を受信した専用MME60Dは、加入者情報に専用ネットワーク利用契約が有った場合、LTE方式から3G方式へのハンドオーバであるため、専用SGSNを選択し、選択された専用SGSN30Dに対してForward Relocation Requestを送信する。
【0085】
具体的には、
図14に示すように、専用MME60Dは、eNB50からハンドオーバ要求を受信する(S510)と、当該ハンドオーバ要求に専用ネットワーク利用契約に含まれているか否か、つまり、UE10の専用ネットワークの利用が許可されているか否かを判定する(S520)。
【0086】
専用ネットワーク利用契約が含まれている場合、専用MME60Dは、当該専用ネットワーク利用契約と対応付けられた専用SGSN30Dのアドレス(IPアドレス)を取得(S530)する。一方、専用ネットワーク利用契約が含まれていない場合(専用ネットワークの利用が許可されていない場合)、専用MME60Dは、専用SGSN30Dではなく、通常のハンドオーバ手順に従って、Forward Relocation Requestをハンドオーバ先のSGSNに送信する(S540)。
【0087】
専用MME60Dは、取得したアドレスによって特定された専用SGSN30Dに対してForward Relocation Requestを送信する(S550)。
【0088】
(4.6)UE10の契約変更時の動作
図15及び
図16は、UE10の契約変更時のシーケンスを示す。具体的には、専用MME60Dに収容されているUE10の専用ネットワーク利用契約の内容が変更された場合、変更後の専用ネットワーク利用契約に応じたネットワークにUE10をアタッチさせ直す必要がある。
【0089】
図15及び
図16は、UE10の専用ネットワーク利用契約が有りから無しに変更された場合のシーケンスを示している。なお、UE10の専用ネットワーク利用契約が無しから有りに変更された場合にも、基本的には同様の動作が実行される。
【0090】
図15は、Insert Subscriber Data(ISD)によって専用ネットワーク利用契約の変更を検出した場合のシーケンス例(例1〜3)を示している。
図15に示すように、専用MME60Dは、ISDによって専用ネットワーク利用契約の解消を検出する(S610, S620)。専用ネットワーク利用契約の解消を検出すると、専用MME60Dは、Detach Request (Re-attach Required)をUE10に送信する(S630A)。UE10は、Detach Request (Re-attach Required)を受信した結果、通常のAttach/TAU手順を実行する(S640)。
【0091】
なお、専用MME60Dは、Detach Request (Re-attach Required)に代えて、Service Reject (Re-attach Required)をUE10に送信(S630B)してもよいし、UE10からTAUを受信した場合に、Detach Request (Re-attach Required)をUE10に送信(S630C)してもよい。
【0092】
図16は、Cancel Locationによって専用ネットワーク利用契約の変更を検出した場合のシーケンスを示している。
図16に示すように、専用MME60Dは、Cancel Locationによって専用ネットワーク利用契約の解消を検出する(S710, S720)。専用ネットワーク利用契約の解消を検出すると、専用MME60Dは、Detach Request (Re-attach Required)をUE10に送信する(S730)。UE10は、Detach Request (Re-attach Required)を受信した結果、通常のAttach/TAU手順を実行する(S740)。
【0093】
(5)作用・効果
上述した本実施形態に係る移動通信システム1によれば、MME60は、eNB50によって転送されたUE10からのアタッチ要求(Attach/TAU Request)に基づいて、UE10による専用ネットワークの利用可否を含むUE10の加入者情報をHSS70から取得し、取得した加入者情報に基づいて、専用ネットワークの選択指示(Reroute command)をeNB50に送信する。eNB50は、MME60から当該選択指示を受信すると、専用ネットワークを構成する専用MME60Dを決定し、決定した専用MME60Dに対して、UE10のアタッチ要求を含むInitial UE messageを送信する。
【0094】
すなわち、eNB50は、MME60からの選択指示に基づいて専用ネットワークを構成する専用MME60Dを決定できるため、low access priority indicator(LAPI)のサポートの有無に拘わらず、特定種類のUEを専用ネットワークにアタッチさせることができる。
【0095】
また、本実施形態では、加入者情報にLAPIが含まれている場合には、UE10の専用ネットワークの利用が許可されていると判定し、当該選択指示がeNB50に送信される。このため、LAPIが用いられている場合でも、特定種類のUEを専用ネットワークにアタッチさせることができる。
【0096】
さらに、本実施形態では、加入者情報にサービス識別子(サービス識別部S2)が含まれている場合には、サービス識別子と対応付けられた専用ネットワークの選択指示がeNB50に送信される。このため、サービスの種類に応じた専用ネットワークにUEをアタッチさせることができる。
【0097】
本実施形態では、専用MME60Dは、UE10のハンドオーバ先と対応付けられている専用ネットワークを構成するUE10を決定し、決定した当該他の専用ネットワークノードに対して、ハンドオーバ要求を転送することができる。このため、専用ネットワークにアタッチしているUE10が移動に伴ってハンドオーバした後も、UE10を継続して専用ネットワークにアタッチさせることができる。
【0098】
また、本実施形態では、専用MME60Dは、専用ネットワークの利用可否が変更になったことを示す変更情報に基づいて、UE10の専用ネットワークへのアタッチを解除し、UE10に対して新たにアタッチ要求を実行させることができる。このため、専用ネットワークの利用可否が変更になった場合には、速やかに新たにアタッチ要求が実行され、専用ネットワークの利用可否に応じた適切なネットワークにUE10をアタッチさせることができる。
【0099】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、LTE方式の移動通信システムにおける機能や動作について説明したが、本実施形態では、2G/3G方式の移動通信システムにおける機能や動作について説明する。
【0100】
なお、本実施形態においても、移動通信システムの全体構成は、
図1に示した移動通信システム1と同様である。2G/3G方式の移動通信システムにおける機能や動作は、上述した第1実施形態と重複する部分が多いため、以下、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分については、その説明を適宜省略する。
【0101】
(1)移動通信システムの提供機能の概要
図17は、2G/3G方式の移動通信システムの概略動作の説明図である。
図17に示すように、本実施形態では、RNC20及びSGSN30に加え、専用SGSN30D及び専用GGSN40Dによって、提供すべき機能が実現される。なお、専用GGSN40Dには、専用S/PGW80Dの機能が含まれてもよく、図では、専用GGSN, S/PGWと表記する。
【0102】
UE10は、通常のAttach/RAU(Routing Area Update)手順を実行(図中の0.Attach/RAU Request)し、RNC20は、当該Attach/RAU RequestをSGSN30に転送する。SGSN30は、当該Attach/RAU Requestに基づいて、UE10の加入者情報をHSS70からダウンロードする(図中の1.Update Location手順)。
【0103】
加入者情報に専用ネットワーク利用契約が含まれていた場合、SGSN30は、当該Attach/RAU Requestを転送したRNC20に、当該専用ネットワークを構成する専用SGSN30Dを選択する選択指示を含むNon Access Stratum(NAS)レイヤの信号(図中の2.Reroute command)を送信する。当該NAS信号を受信したRNC20は、Reroute commandに基づいて、SGSN30ではなく専用SGSN30Dを選択し、専用SGSN30Dに対して、Attach/RAU手順を実行する。具体的には、RNC20は、専用SGSN30DにInitial UE messageを送信する(図中の3.Initial UE message)。
【0104】
なお、RNC20、SGSN30及び専用SGSN30Dは、第1実施形態のeNB50、MME60及び専用MME60Dとそれぞれ対応するため、機能ブロック構成の説明などは省略する。
【0105】
(2)移動通信システムの動作
次に、本実施形態に係る移動通信システム1の動作について説明する。具体的には、(2.1)Attach/RAUシーケンス、(2.2)コンバインAttach/RAUシーケンス、(2.3)発信シーケンス、及びSGSN30の動作フローについて説明する。
【0106】
(2.1)Attach/RAUシーケンス
図18は、移動通信システム1におけるAttach/RAUシーケンスを示す。
図18に示すように、UE10は、Attach/RAU Requestを含むRRC信号を、RNC20を介してSGSN30に送信する(S810)。SGSN30は、UE10の加入者情報を無いと判定(S820)し、HSS70にUpdate Locationを送信することによって、HSS70からInsert Subscriber Data(ISD)を受信する(S830)。ISDには、専用ネットワーク利用契約の有無を示す情報が含まれている。また、SGSN30は、HSS70にISD Ackを送信することによって、HSS70からUpdate Location Ackを受信する(S840)。
【0107】
SGSN30は、ISDに基づいて、UE10の専用ネットワーク利用契約の有無を判定する(S850)。専用ネットワーク利用契約が有りの場合、SGSN30は、Reroute command(選択指示)をRNC20に送信する(S860)。
【0108】
Reroute commandを受信したRNC20は、当該選択指示に基づいて専用SGSN30Dを選択し、専用SGSN30DにUE10によるInitial UE messageを送信する(S870, S880)。
【0109】
Initial UE messageを受信した専用SGSN30Dは、当該専用ネットワークを構成する専用GGSN40Dを選択し、専用SGSN30D及び専用GGSN40Dは、UE10と、Attach/RAU手順を実行する(S890)。
【0110】
(2.2)コンバインAttach/RAUシーケンス
図19は、移動通信システム1におけるコンバインAttach/RAUシーケンスを示す。コンバインAttach/RAUシーケンスは、
図18に示した通常のAttach/RAUシーケンスと概ね同様だが、専用MSC/VLR91Dが専用SGSN30Dによって選択(S881)される点が異なる。
【0111】
(2.3)発信シーケンス
図20は、移動通信システム1におけるUE10の発信シーケンスを示す。
図20に示すように、Attach/RAUシーケンス(またはコンバインAttach/RAUシーケンス)が完了すると、UE10は、アタッチした専用SGSN30Dと発信シーケンスを実行する。
【0112】
具体的には、UE10は、Activate PDP Context Requestを専用SGSN30Dに送信する(S910)。Activate PDP Context Requestを受信した専用SGSN30Dは、専用GGSN40D(または専用S/PGW80D)を選択する(S920)。その後、専用SGSN30Dは、UE10と発信手順を実行する(S930)。
【0113】
(2.4)専用SGSN30Dの動作フロー
図21は、専用SGSN30DによるUE10の専用ネットワークへのアタッチ動作フローを示す。
図21では、
図11に示す専用MME60Dと同様に、専用GGSN40D(及び専用S/PGW80D)のIPアドレスが予め専用SGSN30Dにコンフィグレーションされているものとする。
【0114】
専用SGSN30Dの動作は、専用MME60Dと概ね同様だが、2G/3G方式の場合、上述した発信手順において、UE10から発信要求信号(Activate PDP Context Request)を受信する(S1010)。
【0115】
当該発信要求信号受信した専用SGSN30Dは、UE10と対応付けられたユーザの加入者情報に専用ネットワーク利用契約が含まれている場合、専用SGSN30Dは、当該専用ネットワーク利用契約と対応付けられた専用GGSN40D及び専用S/PGW80Dのアドレス(IPアドレス)を取得(S1020, S1030)する。一方、専用ネットワーク利用契約が含まれていない場合(専用ネットワークの利用が許可されていない場合)、専用SGSN30Dは、通常の発信手順を実行する(S1040)。
【0116】
専用SGSN30Dは、取得したアドレスによって特定された専用GGSN40D及び専用S/PGW80Dに対してUE10の発信手順を実行する(S1050)。
【0117】
なお、専用SGSN30Dは、DNSを利用して専用GGSN40D及び専用S/PGW80DのIPアドレスを取得してもよい。この場合、専用SGSN30Dは、
図12に示したIPアドレス取得シーケンスと同様の動作をすればよい。
【0118】
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の第1実施形態及び第2実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0119】
例えば、上述した本発明の第1実施形態では、LTE方式の移動通信システムにおける機能及び動作について説明し、第2実施形態では、2G/3G方式の移動通信システムにおける機能及び動作について説明したように、本発明は、両方式のシステムに同様に適用できる。
【0120】
また、上述した第1実施形態では、専用MME60Dがハンドオーバ処理部605、変更情報取得部609及びアタッチ解除部611の機能を備えていたが、このような機能は、必ずしも必須ではない。
【0121】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0122】
なお、上述した本発明は、次のように表現されてもよい。本発明の第1の特徴は、第1ネットワークノード(SGSN30, MME60)と、第2ネットワークノード(RNC20, eNB50)と、専用ネットワークを構成する専用ネットワークノード(例えば、専用SGSN30D, 専用MME60D)とを含む移動通信システム(移動通信システム1)であって、前記第1ネットワークノードは、前記第2ネットワークノードによって転送されたユーザ装置からのアタッチ要求に基づいて、前記ユーザ装置による前記専用ネットワークの利用可否を含む前記ユーザ装置の加入者情報を加入者サーバから取得する加入者情報取得部(加入者情報取得部61)と、前記加入者情報取得部によって取得された前記加入者情報に基づいて、前記専用ネットワークの選択指示を前記第2ネットワークノードに送信する選択指示送信部(選択指示送信部65)とを備え、前記第2ネットワークノードは、前記第1ネットワークノードから前記選択指示を受信する選択指示受信部(選択指示受信部51)と、前記選択指示受信部が受信した前記選択指示に基づいて、前記専用ネットワークを構成する前記専用ネットワークノードを決定し、決定した前記専用ネットワークノードに対して、前記ユーザ装置のアタッチ要求を送信するネットワーク選択制御部(ネットワーク選択制御部53)とを備えることを要旨とする。
【0123】
本発明の第1の特徴において、前記加入者情報は、前記ユーザ装置が他のユーザ装置よりも優先度が低いことを示す低優先度識別子(LAPI)を含み、前記選択指示送信部は、前記加入者情報に前記低優先度識別子が含まれている場合、前記専用ネットワークの利用が許可されていると判定し、前記選択指示を前記第2ネットワークノードに送信してもよい。
【0124】
本発明の第1の特徴において、前記加入者情報は、前記ユーザ装置が利用するサービスの種別を示すサービス識別子(サービス識別部S2)を含み、前記選択指示送信部は、前記加入者情報に含まれている前記サービス識別子に基づいて、前記サービス識別子と対応付けられた前記専用ネットワークの選択指示を前記第2ネットワークノードに送信してもよい。
【0125】
本発明の第1の特徴において、前記専用ネットワークノードは、前記第2ネットワークノードから前記ユーザ装置のハンドオーバ要求を受信した場合、前記ユーザ装置に対して前記専用ネットワークの利用が許可されている場合、前記ユーザ装置のハンドオーバ先と対応付けられている専用ネットワークを構成する他の専用ネットワークノードを決定し、決定した前記他の専用ネットワークノードに対して、前記ハンドオーバ要求を転送するハンドオーバ処理部(ハンドオーバ処理部605)を備えてもよい。
【0126】
本発明の第1の特徴において、前記専用ネットワークノードは、前記加入者サーバから、前記ユーザ装置による前記専用ネットワークの利用可否が変更になったことを示す変更情報を取得する変更情報取得部(変更情報取得部609)と、前記変更情報取得部によって取得された前記変更情報に基づいて、前記ユーザ装置の前記専用ネットワークへのアタッチを解除し、前記ユーザ装置に対して新たにアタッチ要求を実行させるアタッチ解除部(アタッチ解除部611)とを備えてもよい。
【0127】
本発明の第2の特徴は、移動通信システムを構成するネットワークノードであって、他のネットワークノードによって転送されたユーザ装置からのアタッチ要求に基づいて、前記ユーザ装置による専用ネットワークの利用可否を含む前記ユーザ装置の加入者情報を加入者サーバから取得する加入者情報取得部と、前記加入者情報取得部によって取得された前記加入者情報に基づいて、前記専用ネットワークの選択指示を前記他のネットワークノードに送信する選択指示送信部とを備えることを要旨とする。
【0128】
本発明の第3の特徴は、移動通信システムを構成するネットワークノードであって、他のネットワークノードから、ユーザ装置による専用ネットワークの選択指示を受信する選択指示受信部と、前記選択指示受信部が受信した前記選択指示に基づいて、前記専用ネットワークを構成する専用ネットワークノードを決定し、決定した前記専用ネットワークノードに対して、前記ユーザ装置のアタッチ要求を送信するネットワーク選択制御部とを備えることを要旨とする。
【0129】
本発明の第4の特徴は、第1ネットワークノードと、第2ネットワークノードと、専用ネットワークを構成する専用ネットワークノードとによる移動通信方法であって、前記第1ネットワークノードが、前記第2ネットワークノードによって転送されたユーザ装置からのアタッチ要求に基づいて、前記ユーザ装置による前記専用ネットワークの利用可否を含む前記ユーザ装置の加入者情報を加入者サーバから取得するステップと、前記第1ネットワークノードが、取得された前記加入者情報に基づいて、前記専用ネットワークの選択指示を前記第2ネットワークノードに送信するステップと、前記第2ネットワークノードが、前記第1ネットワークノードから前記選択指示を受信するステップと、前記第1ネットワークノードが、受信した前記選択指示に基づいて、前記専用ネットワークを構成する前記専用ネットワークノードを決定し、決定した前記専用ネットワークノードに対して、前記ユーザ装置のアタッチ要求を送信するステップとを備えることを要旨とする。