特許第6196306号(P6196306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6196306家具の棚部の滑動および旋回機構、家具および家庭用電気器具
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6196306
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】家具の棚部の滑動および旋回機構、家具および家庭用電気器具
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/50 20060101AFI20170904BHJP
   A47B 88/48 20170101ALI20170904BHJP
   F24C 15/14 20060101ALI20170904BHJP
   F25D 25/02 20060101ALN20170904BHJP
【FI】
   A47L15/50
   A47B88/06
   F24C15/14 Z
   !F25D25/02 G
   !F25D25/02 N
【請求項の数】18
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-528981(P2015-528981)
(86)(22)【出願日】2013年8月26日
(65)【公表番号】特表2015-534470(P2015-534470A)
(43)【公表日】2015年12月3日
(86)【国際出願番号】EP2013067646
(87)【国際公開番号】WO2014033092
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2016年7月14日
(31)【優先権主張番号】102012107993.5
(32)【優先日】2012年8月29日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504467554
【氏名又は名称】ポール ヘティッヒ ゲーエムベーハー ウント ツェーオー. カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア オスカー
(72)【発明者】
【氏名】アリアガ エナウト
(72)【発明者】
【氏名】ロペテガ イケラ
(72)【発明者】
【氏名】アツクエ ミケル
【審査官】 大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0074080(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0129168(US,A1)
【文献】 特開2004−255170(JP,A)
【文献】 特開2006−325782(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0096338(US,A1)
【文献】 特開平4−89025(JP,A)
【文献】 米国特許第5115822(US,A)
【文献】 米国特許第5462347(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 15/00−21/06
A47B 88/48
F24C 15/14
F25D 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具または家庭用電気器具の本体(2)から棚部(15)を引き出して上昇させるための家具または家庭用電気器具の棚部(15)の滑動および旋回機構であって、
本体(2)の側壁(21、22)の少なくとも一方に側壁(21、22)の面と平行の第1端部で回転可能に固定されるとともに相互に離間して平行に配置される少なくとも2つの旋回アーム(3、4)を備え、
旋回アーム(3、4)の第2端部にそれぞれ案内レール(5)が側壁(21、22)の面に対して平行に旋回可能に固定され、これにより案内レール(5)が本体(2)内の下端位置から上昇された少なくとも部分的に本体(2)外にある上端位置へ旋回可能であり、
案内レール(5)内で直線的に移動可能であるとともに棚部(15)が固定されている少なくとも1つの移動レール(6)を備える滑動および旋回機構において、
移動レール(6)の滑動と旋回が同時に行われることを防止するために、案内レール(5)上および旋回アーム(3、4)の一方に配置されるとともに移動レール(6)に固定される作動部材(7)により作動可能であるロック機構を備えることを特徴とする
滑動および旋回機構。
【請求項2】
ロック機構がウェブ(9)を備え、当該ウェブが、案内レール(6)の方向に突出するとともに、案内レール(5)上に固定される案内軌道(103)に沿って第1ロック位置(101)から少なくとももう1つのロック位置(102)へ案内可能であるボルト(91)によって、旋回アーム(3、4)の一方に旋回可能かつ弾性的に保持されることを特徴とする
請求項1に記載の滑動および旋回機構。
【請求項3】
案内軌道(103)が、第1ロック位置と少なくとももう1つのロック位置と(101、102)により画定される湾曲部分として構成されている
請求項2に記載の滑動および旋回機構。
【請求項4】
案内軌道(103)および第1ロック位置と少なくとももう1つのロック位置(101、102)が、案内レール(5)に固定的に接続されるプレート(10)上に構成されることを特徴とする
請求項2または3に記載の滑動および旋回機構。
【請求項5】
移動レール(6)に固定される作動部材(7)が第1ストッパ(74)を備え、これによってボルト(91)は、移動レール(6)が引き出された際に、第1ロック位置(101)内の旋回アーム(3、4)の旋回動作をブロックする位置から移動レール(6)の延伸方向(A)へ動かされることが可能であることを特徴とする
請求項2から請求項4のうちいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項6】
移動レール(6)に固定される作動部材(7)が、旋回アーム(3、4)の旋回時にボルト(91)を案内軌道(103)に沿って案内する案内部(75)を備えることを特徴とする
請求項2から請求項5のうちいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項7】
移動レール(6)に固定される作動部材(7)が、傾斜して上昇するウェブ(9)を備え、これによってボルト(91)は、移動レール(6)が引き出された際に、もう1つのロック位置である第2ロック位置(102)内の旋回アーム(3、4)の旋回動作をブロックする位置から移動レール(6)の延伸方向(A)へ動かされることが可能であることを特徴とする
請求項2から請求項6のうちいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項8】
作動部材(7)が、棚部(15)を固定するための少なくとも1つの固定部材を備えることを特徴とする
請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項9】
ボルト(91)が、旋回アーム(3、4)のうちの一方の第2旋回アーム(4)の長手延伸方向に対して垂直に位置合わせされる第2旋回アーム(4)の案内溝(44)内で案内されることを特徴とする
請求項2から請求項8のうちいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項10】
本体(2)の側壁(21、22)の一方および旋回アーム(3、4)の一方に固定される少なくとも1つの昇降補助(11)が、旋回アーム(3、4)の旋回動作を支援するために設けられていることを特徴とする
請求項1から請求項9のうちいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項11】
高さ調節機構(1)の旋回アーム(3、4)および昇降補助(11)が第1端部で固定される側壁保持部(12)が、対向して配置される本体側壁(21、22)の少なくとも一方に固定されることを特徴とする
請求項10に記載の滑動および旋回機構。
【請求項12】
昇降補助(11)が、蓄力手段で構成されることを特徴とする
請求項11に記載の滑動および旋回機構。
【請求項13】
ウェブ(9)と旋回アーム(3、4)のうちの一方の第2旋回アーム(4)とをボルト(91)付近の領域でつなぎ合わせているばね部材(94、95)が、ウェブ(9)と第2旋回アーム(4)との間に配置されていることを特徴とする
請求項2から請求項12のいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項14】
移動レール(6)の旋回および滑動が同時に行われることを防止するロック位置に到達すると、ばね部材(95)が、旋回アームに設けられる突起部(4)に音を出して係止可能であることを特徴とする
請求項13に記載の滑動および旋回機構。
【請求項15】
少なくとも部分的に滑動および旋回機構の側面を覆うカバー(17)が、滑動および旋回機構の側部に棚部(15)から離間して配置されることを特徴とする
請求項1から請求項14のうちいずれか一項に記載の滑動および旋回機構。
【請求項16】
滑動および旋回機構のロック位置または非ロック位置を示すための視覚的に認識可能な操作帯を有するウェブ(178)が、カバー(17)に設けられることを特徴とする
請求項15に記載の滑動および旋回機構。
【請求項17】
家具本体(2)と、滑動および旋回機構により家具本体(2)内に固定され、これによって家具本体(2)から引き出され上昇させられることが可能である少なくとも1つの棚部(15)とを有する家具において、滑動および旋回機構が請求項1から請求項16のうちいずれか一項に従って構成されていることを特徴とする
家具。
【請求項18】
使用可能な空間の内面に滑動および旋回機構によって固定され、これにより使用空間から引き出され上昇させられることが可能である少なくとも1つの棚部(15)を有する、家庭用電気器具において、滑動および旋回機構が請求項1から請求項16のうちいずれか一項に従って構成されていることを特徴とする
家庭用電気器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具または家庭用電気器具の棚部の滑動および旋回機構に関し、これは、請求項1の前提部分に従って家具本体から棚部を引き出して上昇させるためのものである。
本発明はさらに、この種の滑動および旋回機構を備える家具ならびに家庭用電気器具に関する。
【0002】
この種の滑動および旋回機構は特に食洗機、冷蔵庫、冷凍庫または調理機器に設置されており、これは下方の水切りかごや容器または食品調理用トレイを食洗機の洗浄空間や冷蔵庫または冷凍庫内部または調理機器の調理空間から引き出し、同時に食洗機のかごまたは食品調理用トレイからの出し入れが使用者にとって快適である位置へと上昇させるためである。
【背景技術】
【0003】
特許文献1より公知の滑動および旋回機構では、棚部の昇降は、旋回アームの1つと協働する引張ばねにより支援され、これによって使用者は出し入れのためにかがんで背部の筋肉や背骨を痛めなくて済むため、出し入れが容易になる。
また、たとえば車椅子使用者にも滑動および旋回機構によって下方の棚が届きやすくなる。
【0004】
特許文献2は、ウォールキャビネットから収納用物入れを引き出し、続いて滑動および旋回機構によってその収納用物入れをその下方に取り付けられている収納用物入れの前へ下降させ、収納用物入れへの出し入れを容易にすることが可能である滑動および旋回機構を開示している。
降下された収納用物入れが押し込まれてしまうことを回避するため、旋回アームの1つにはボルトが設けられ、このボルトは下方位置で収納用物入れの後壁部の移動経路に突起しており、こうして下方位置での挿入動作を回避する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国実用新案第202009004771(U1)号明細書
【特許文献2】米国特許第5462347号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この種の滑動および旋回機構はその実用性が認められている。
たとえば棚部が部分的に挿入された状態で上昇させられることを回避するために、棚部の引き出しおよび上昇、または下降および挿入の手順がより正確に操作されることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、家具または家庭用電気器具の本体から棚を引き出して上昇させるための請求項1に記載の特徴を有する家具または家庭用電気器具の棚部の滑動および旋回機構により達成される。
この課題はさらに、請求項17に記載の特徴を有する家具、および請求項18に記載の特徴を有する家庭用電気器具によって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係り、旋回および滑動機構は少なくとも2つの旋回アームを備え、これらは本体の側壁の少なくとも一方に側壁の面と平行の第1端部で回転可能に固定されているとともに相互に平行に配置され、旋回アームの第2端部にはそれぞれ案内レールが側壁の面に対して平行に旋回可能に固定され、これにより案内レールは本体内の下端位置から上昇された少なくとも部分的に本体外にある上端位置へ旋回可能であり、少なくとも1つの移動レールを滑動および旋回機構が有し、これが案内レール内で直線的に移動可能であり、ここに棚部が固定され、滑動および旋回機構はさらにロック機構を備え、これは移動レールが同時に滑動および旋回することを防止するために案内レールおよび旋回アームの一方に配置される。
【0009】
棚部の引き出しおよび上昇動作、または下降および挿入動作の手順は、ロック機構によって正確に操作することが可能であり、これにより、たとえば棚部の上昇と延伸が同時に行われることが効果的に防止される。
結果として、棚部が部分的に挿入された状態での上昇動作が回避される。
【0010】
本発明の有利な変形例は従属請求項に記載される。
【0011】
本発明の一変形例では、ロック機構は、移動レール上に固定される作動部材により作動可能である。
【0012】
滑走レール上に固定される作動部材によって、滑動および旋回機構の旋回動作が初めて可能になる棚部の所定の引き出し位置を画定することが可能であり、これにより家具本体からの棚部の引き出し動作の適切な手順が確実に行われるようになる。
【0013】
本発明の一変形例に係り、ロック機構がウェブを備え、このウェブが、案内レールの方向へ突出するとともに案内レールに固定される案内軌道に沿って第1ロック位置から少なくとも第2ロック位置へ案内可能であるボルトによって、旋回アームの一方に旋回可能かつ弾性的に保持される。
【0014】
この場合ロック位置は好適には、湾曲部として構成される案内軌道を画定するロック溝により決定される。
案内軌道に沿って案内されるボルトによって旋回アームの動作手順の正確な実施が可能になる。
【0015】
本発明に係る滑動および旋回機構のさらなる変形例に係り、ロック機構を作動させるために用いられる作動部材は第1ストッパを備え、これによってロックボルトは、移動レールが引き出された際に、第1ロック溝内の旋回アームの旋回動作をブロックする位置から延伸方向へ動かされることが可能である。
作動部材を移動レールの所定の位置へ配置することによって、旋回アームの旋回動作の始動点が簡単かつ正確に確定される。
【0016】
旋回アームの旋回動作を正確に案内するため、別の有利な変形例に係り、移動レール上に固定される作動部材は、旋回アームの旋回時にロックボルトを案内軌道に沿って案内する案内部材を有する。
これによってロックボルトは、上述の構成部品により形成される案内溝に案内され、棚部が上方に旋回された位置に到達すると第2ロック溝に係止されることが可能である。
【0017】
棚部への出し入れが行われた後に、棚部が本体内へ戻るよう旋回可能にするため、別の変形例に係り、移動レール上に固定される作動部材は、傾斜状に高さが増加するウェブを有し、これによりロックボルトは、移動レールが引き出されると、第2ロック溝内の旋回アームの旋回動作をブロックする位置から延伸方向へ動かされることが可能である。
【0018】
本発明の別の発展形態では、作動部材は棚部を固定するための少なくとも1つの固定部材を備え、これにより棚部を固定するために移動レール上にその他の部品が不要となり、作動部材が同時に棚部を固定する役目を果たす。
【0019】
ロックボルトを正確に案内し、確実にロック溝内に配置するために、ロックボルトは好適には、第2案内アームの長手延伸方向に対して垂直に位置合せされる第2案内アームの案内溝へ案内され、これによって、上述の通りロックボルト自体は第2旋回アームに旋回可能かつ弾性的に保持されるウェブに固定されているため、ロックボルトは第2案内アームに対して直線的動作のみを行うことが保証される。
【0020】
棚部の昇降をさらに簡単にするために、本体の少なくとも一方の側壁および旋回アームの一方に、旋回アームの旋回動作を支援するための昇降補助が固定される。
【0021】
好適な変形例に係り、汚れからの保護および/または、たとえば使用者の指が挟まれることを回避するため、滑動および旋回機構の側面の少なくとも一部を覆うカバーが滑動および旋回機構の側部に棚部から離間して配置されることが可能である。
【0022】
移動レールが同時に旋回、滑動することを回避するためのロック位置を検知、またはこのロック位置に到達したことを検知可能にするために、本発明の一変形例に係り、ロック位置は聴覚的または視覚的に認識可能にされる。
このためには、第1の場合は旋回アームに設けられる突起部内または突起部上に聴覚的に認識可能にばね部材が係止されることが可能であり、第2の場合は滑動および旋回機構のロック位置または非ロック位置を表示するための視覚的に認識可能な操作帯を有するウェブがカバーに設けられる。
【0023】
移動システムは、案内レールと、移動レールと、選択的に少なくとも1つの中央レールとを含むことが可能である。
【0024】
滑動および旋回機構は、家具または家庭用電気器具の本体内に、材料結合および/または形状結合および/または摩擦力結合により固定されることが可能である。
【0025】
棚部はたとえば、食品調理用トレイ、水切りかご、引き出し、冷蔵または冷凍製品用の容器、または引き出し式の棚として構成されることが可能である。
【0026】
本文献において「家具」とは、たとえば研究所、診療所、作業場、船舶、ヨット、車両、キャンピングカー、トレーラハウス用の装置も含むものとする。
【0027】
本発明の実施例を添付の図面に基づいて以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に係る滑動および旋回機構の変形例の完全に下降した位置における斜視図である。
図2図1のIIで示される部分の詳細図である。
図3】滑動および旋回機構の上昇前に移動レールが案内レールから出された状態における図1の滑動および旋回機構の斜視図である。
図4図3のIVで示される部分の詳細図である。
図5】旋回アームの旋回動作がロックされていない位置にある滑動および旋回機構の斜視図である。
図6図5のVIで示される切り出し部分の詳細図である。
図7図5および6に対応する滑動および旋回機構の旋回動作中の斜視図である。
図8図7のVIIIで示される切り出し部分の詳細図である。
図9】旋回動作がさらに進行した状態の図7および8に対応する滑動および旋回機構の斜視図である。
図10図9のXで示される切り出し部分の詳細図である。
図11図9および10に対応する滑動および旋回機構の上方に旋回された位置でロックする直前の状態の図である。
図12図11のXIIで示される切り出し部分の詳細図である。
図13】さらなる旋回がブロックされる位置にある図11および12に対応する滑動および旋回機構の図である。
図14図13のXIVで示される切り出し部分の詳細図である。
図15】滑動および旋回機構が上端ロック位置から解除される際の図13および14に対応する滑動および旋回機構の図である。
図16図15のXVIで示される切り出し部分の詳細図である。
図17図15および16に示される解除位置の直後で滑動および旋回機構の新たな降下動作が開始される図15および16に対応する滑動および旋回機構の図である。
図18図17のXVIIIで示される切り出し部分の詳細図である。
図19】ロックボルトがブロック位置へ戻る直前の、滑動および旋回機構が完全に再降下した後の図17および18に対応する滑動および旋回機構の図である。
図20図19のXXで示される切り出し部分の詳細図である。
図21】滑動および旋回機構の上方への旋回がブロックされるロックボルトの位置への到達後の図19および20に対応する滑動および旋回機構の図である。
図22図21のXIIで示される切り出し部分の詳細図である。
図23】滑動および旋回機構を本体の側壁に固定するための2つの部品からなる固定プレートを有する本発明に係る滑動および旋回機構の変形例の斜視図である。
図24】滑動および旋回機構を本体の側壁に固定するための固定プレートを有する本発明に係る滑動および旋回機構の変形例の斜視図である。
図25】上段および下段の水切りかごを有する食洗機の本体の斜視図であって、下段に本発明に係る滑動および旋回機構の変形例が設けられている。
図26】上段および下段の水切りかごを有する食洗機の本体の斜視図であって、下段に本発明に係る滑動および旋回機構の変形例が設けられている。
図27】上段および下段の水切りかごを有する食洗機の本体の斜視図であって、下段に本発明に係る滑動および旋回機構の変形例が設けられている。
図28】滑動および旋回機構に固定される棚部が延伸された状態の斜視図である。
図29a】滑動および旋回機構を本体の側壁に固定するための固定プレートの別の変形例を有する滑動式キャビネット機構の斜視図である。
図29b】滑動および旋回機構を本体の側壁に固定するための固定プレートの別の変形例を有する滑動式キャビネット機構の斜視図である。
図29c】滑動および旋回機構を本体の側壁に固定するための固定プレートの別の変形例を有する滑動式キャビネット機構の斜視図である。
図30図28の滑動および旋回機構の斜視図であり、ここには延伸された棚部は示されていない。
図31a】上端ロック位置での滑動および旋回機構の斜視図であり、このロック位置から滑動および旋回機構が意図せずに解除されることを防止するためのばね部材の取り付けを示している。
図31b】上端ロック位置での滑動および旋回機構の斜視図であり、このロック位置から滑動および旋回機構が意図せずに解除されることを防止するためのばね部材の取り付けを示している。
図32a】滑動および旋回機構の側方カバー、ならびにこの側方カバーの滑動および旋回機構への配置を示す斜視図である。
図32b】滑動および旋回機構の側方カバー、ならびにこの側方カバーの滑動および旋回機構への配置を示す斜視図である。
図32c】滑動および旋回機構の側方カバー、ならびにこの側方カバーの滑動および旋回機構への配置を示す斜視図である。
図33】上端のロック位置における非ロック状態での滑動および旋回機構の斜視図である。
図34図33のXXXIVで示される切り出し部分の詳細図である。
図35図33および34に示される滑動および旋回機構のロック状態での斜視図である。
図36図35のXXXVIで示される切り出し部分の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の図面の説明において、「上」、「下」、「左」、「右左」、「前」、「後」等の用語は、滑動および旋回機構、旋回アーム、案内レール、移動レール、作動部材等の各図面において例として選択された表現および位置にのみ関するものである。
上記の用語はこれに限定することを意図するものではなく、異なる作動位置に応じて変更されたり、左右対称等の設計に実施したりすることも可能である。
【0030】
図1から22は本発明に係る滑動および旋回機構の第1変形例を示す。
上昇作動やそれに続く降下作動中の滑動および旋回機構の位置は例示的に示されるものである。
【0031】
ここでは、本発明に係る滑動および旋回機構は、ここで示されるようにたとえば食洗機のような家庭用電気器具の棚部15を図25から28に例として示すように引き出して上昇させる、または降下させて挿入するために使用される。
しかし、棚部への出し入れを快適に行えるよう本体2から引き出されて上昇位置へ持ち上げられることができる棚部15を有する家具1に一般的に設置されることも可能である。
【0032】
図1から22はそれぞれ2つ1組として、1つ目に滑動および旋回機構の変形例の全体の斜視図を、2つ目に1つ目の図において丸で囲まれた切り出し部分の詳細な正面図を示している。
【0033】
たとえば図1で示されるように、滑動および旋回機構は少なくとも2つの旋回アーム3、4を備え、これは本体2の側壁21、22(図25から27に図示)の少なくとも一方に、側壁21、22の面と平行の第1端部で回転可能に固定されているとともに相互に離間して平行に配置されている。
旋回アーム3、4の第2端部はここでは、移動システムの案内レール5上に回転可能に固定されており、ここで少なくとも1つの移動レール6が直線的に動かされることが可能であり、作動部材7および固定装置8によって棚部15が固定されている。
ここでは旋回アーム3、4は本体2の側壁21、22に固定され、好適には側壁21、22に取り付け可能であるとともに、各回り継手31、41により旋回アーム3、4が旋回可能であるように固定されている側壁保持部12によって固定される。
ここでは旋回アーム3、4は、さらなる回り継手32、42(図28に図示)により旋回可能であるように案内レール5に固定されており、これにより旋回アーム3、4の旋回時に案内レール5は水平位置に維持されつつも、本体2内の下端位置から、少なくとも部分的に本体2外にある上昇された上端位置へ旋回されることが可能である。
これは図26および27に示される。
旋回アーム3の動作を同期させるための同期部材16が、棚部15の両側に配置される旋回アーム3の肩部34の間に設けられる。
ここでは同期部材16は、好適にはたとえばリベット35により肩部34に固定される棒として構成されており、図28および30に示されるように、リベット35を通すための孔を有する固定プレート161が棒の端部に設けられている。
【0034】
上昇および降下の動作を支援するため、側壁21、22の少なくとも一方または側壁保持部12に旋回アーム3、4の旋回を支援するための昇降補助11が設けられる。
昇降補助11はここでは、好適には一方の端部で側壁保持部12に、他方の端部で第1の旋回アーム3に各ボルト33、123により固定される引張ばね11として構成される。
【0035】
また、昇降補助11は空気ばねとして構成されることも考えられる。
これによって、設置スペースは同じまま、より大きい力を得ることが可能である。
空気ばねはさらに、閉鎖されたシステムの利点を有する。
すなわち、らせんばねの形の引張ばねに対して、空気ばねの場合は、汚れやすすぎの水が残留してしまう空洞部または隙間がない。
【0036】
旋回アーム3、4が上端位置を越えて回転することを防止するために、好適には側壁保持部12にストッパ121が構成され、ここに上端位置に到達の際に第1旋回アーム3の上端面が当たる。
好適な変形例では、たとえばストッパが金属部品の場合に旋回アーム3がストッパ121に激しく、大きな音を出して当たることを回避するために、ストッパ121のストッパ面にはたとえばゴムコーティングのような弾性材料が設けられる。
【0037】
棚部15、そしてすなわち滑動および旋回機構が、同時に旋回と滑動を行うことを回避するため、案内レール5および旋回アーム3、4の一方に配置されるとともに、移動レール6に固定される作動部材7により作動可能であるロック機構を滑動および旋回機構が備える。
【0038】
ここではロック機構は好適にはウェブ9を備え、このウェブは、案内レール6の方向に突出するとともに案内レール5に固定される案内軌道103に沿って案内されることが可能であるボルト91によって、旋回アーム3、4の一方に旋回可能かつ弾性的に保持される。
この案内軌道103は好適には、案内レール5に固定されるプレート10の一部として構成され、プレート10の縁部の一部が案内軌道103を形成し、これは各ロック溝101、102により画定され、案内軌道103は好適には、旋回アーム3、4の旋回動作の際にボルト91が案内される湾曲部として構成されている。
【0039】
ここではウェブ9は旋回ボルト92により第2旋回アーム4に保持され、ボルト91は好適には第2旋回アーム4の案内溝44内を案内され、これによりウェブ9は上記案内溝44の長手延伸方向に対応して旋回ボルト92から離間する端部で旋回アーム4の側縁部から離れるように動かされることが可能である。
ウェブ9と第2旋回アーム4との間のばね部材94はここでは、ボルト91が常にプレート10の方向へ引っ張られているように構成されている。
【0040】
図31a)およびb)に示される別の変形例では、ウェブ9は旋回アーム4にばね部材95により接続されており、このばね部材は、ボルト91がロック溝102から意図されずに解除されることを防止するようにボルト91に力で作用するように位置する。
ばね部材95は好適には、プラスチック製の部材として構成され、旋回アーム4の突起部と相互作用する。
【0041】
ここで示す変形例では、ばね部材95は複数の部品からなり、第1ハウジング部品951と第2ハウジング部品952とからなり、これらは、ウェブ9の両側でウェブ9に開けられる細長い穴96を通して特にリベットまたはクリップにより相互に接続される。
旋回アーム4の穴45内に自由端が取り付けられるばねアーム953は、第2ハウジング部品952に一体的に成形される。
また、たとえばボタンを押したり、または棒を引いたりすることによって使用者により能動的に解除されなくてはならない形式でボルトのロックを構成することも考えられる。
【0042】
接移動レールに固定される作動部材7は、その延伸方向Aを向いている端面で第1ストッパ74を備える。
このストッパ74は、移動レール6が引き出されている際に第1ロック溝101内の旋回アーム3、4の旋回動作をブロックする位置からロックボルト91を動かすために用いられる。
図1および2は、棚部がまだ完全に本体2内にある状態の滑動および旋回機構の位置を示している。
図2において明確に示されているように、ボルト91はプレート10のロック溝101内にあり、これにより旋回アーム3、4の旋回動作はブロックされている。
移動レールに固定される作動部材9は好適には、同時に棚部15の固定用にも用いられ、このためにたとえば締め付け溝71、72を備えている。
【0043】
図3および4には、移動レール6が案内レール5に対して延伸方向Aへ移動されている状態の滑動および旋回機構の位置が示されている。
ここでは作動部材7は、ストッパ74がボルト91に直接当たるまで移動レール6の動作により延伸方向Aに前進させられる。
図5および6、または図7および8に示されるように、移動レール6のさらなる延伸方向Aへの移動によって、まずボルト91がロック溝101から、図8の詳細図に示されるように案内軌道103の領域へ押し出され、ここで旋回アーム3、4の旋回運動が可能にされる。
【0044】
ボルト91を案内軌道103に沿って案内するため、旋回アーム3、4に対向する作動部材7の後側には案内部75が設けられており、これは案内軌道103と共に案内経路を形成し、たとえば図9および10に示されるように、ここを滑動および旋回機構の上昇作動時に旋回アーム3、4がその上端位置に到達するまでボルト91が案内される。
図11および12に示されるこの位置では、ボルト91はプレート10のストッパ104に当たり、同時にボルト91のさらなる動作はブロックされる。
この位置では、ウェブ9はばね部材94によりボルト91で第2旋回アーム4の方向へ引っ張られ、これによりボルト91はストッパ104に沿って第2ロック溝102内へ滑動し、続いて旋回アーム3、4の旋回動作を完全にブロックする。
【0045】
この位置では、移動レール6に固定される棚部15はその上昇された端部位置にあり、使用者は腰を曲げることなく棚部15に物を出し入れできる。
この場合、ロック機構は、棚部が上記位置に留まり、たとえば棚部15に重たい物を載せた際に意図せずに棚部が下がってしまうことを効果的に回避する。
【0046】
上記上端位置に到達した後、滑動および旋回機構を再びその始動位置へ戻すために、移動システムはまずわずかに延伸方向Aへ引っ張られる。
そこで図16および18に示されるように作動部材7に構成される傾斜76によってボルト91はロック溝102から出るよう上昇され、これによりボルト91は再度プレート10の案内軌道103に沿って第1ロック溝101の方向へ下端位置に向かって動くことが可能になり、これと同時に図19および20に示される下方位置に再び到達するまで旋回アーム3、4の旋回動作によって案内レール5および移動レール6が降下し、これにより移動レール6が延伸方向Aとは反対に戻され、ボルト91は再び底部ロック溝101内に引っ張られ、これにより旋回アーム3、4のさらなる旋回は再びブロックされ、棚部15または移動レール6は直線的に動かされて再び本体2内へ完全に戻ることが可能である。
【0047】
図23、24および29はさらに、側壁保持部の別の変形例を示している。
これはこの実施例では側壁保持部12と補助プレート13とにより形成されており、補助プレート13は本体の側壁21、22に固定され、滑動および旋回機構は、側壁保持部12を補助プレート13に取り付けることによって固定されることが可能である。
ここでは側壁保持部12は、フック131を受けるための凹部124、125を備え、このフックは補助プレート13に設けられ、側壁保持部12の凹部124、125内に挿入可能であり、凹部125から延伸する細長い溝126内への移動によってロックされることが可能である。
好適には、フック131は凹部124,125に取り付けられると、保持部材122により緩みや汚れから保護される。
ここでは保持部材122は好適にはプラスチック製であり、フック131または凹部124、125にクリップ止めされることが可能である。
たとえば金属などのその他の材料またはその他の固定方法も考えられる。
【0048】
補助プレート13は家具または家庭用電気器具の壁部と一体的に構成されることも可能である。
フック131は個々に家具または家庭用電気器具の対応する位置で固定されることも可能である。
滑動および旋回機構は、家具または家庭用電気器具の本体内に材料結合、形状結合および/または摩擦力結合により固定されることが可能である。
【0049】
図32から36に示す別の好適な変形例では、滑動および旋回機構の側部に棚部15から離間して、滑動および旋回機構の汚れおよび(指の)挟みこみを防止し、少なくとも部分的に滑動および旋回機構の側面を覆うカバー17が取り付けられる。
【0050】
ここで示す変形例ではカバー17は複数の部品からなり、第1カバー部品171と、第2カバー部品172とからなる。
カバー17を一体的に構成することも考えられる。
【0051】
カバー17、またはカバー部品171、172は好適には、回り継手32、42およびウェブ9を囲むための凹部173、175および/または開口部174を有する平面的なプラスチック材料からなり、好適には少なくとも部分的にリブ176により補強されている。
カバー部品171、172の固定は好適には、たとえばカバー部品171、172に一体的に形成される突起部177を嵌めこむことによって工具を使用せずに行われる。
【0052】
滑動および旋回機構の上端ロック位置への係止を使用者に認識可能にするため、好適な変形例ではロック工程は、旋回アーム4上の突起部に音を出して係止するばね部材95を用いて、ロック工程の音によるフィードバックによって構成される。
【0053】
別の変形例に係り、滑動および旋回機構の上端のロック位置での係止は、図33から36に示されるように使用者に視覚的に認識可能になっている。
【0054】
図34に詳細に示されるように、たとえば色付きの操作帯を有するウェブ178がこのためにカバー17に設けられており、これは機構の非ロック位置では使用者に見えるようになっており、ボルト91の上端ロック位置ではウェブ9に一体的に成形されている突起部97により覆われている。
【0055】
図33および34は、ボルト91がロック溝102から解放されている非ロック状態を示している。
この状態では、ボルト91の領域内のウェブ9と旋回アーム4との間の間隔はウェブ178の操作帯が見える十分な大きさとなっている。
【0056】
図35および36は、ウェブ9が旋回アーム4に直接当たっており、ばね部材95によりこの位置で保持されているロック状態を示している。
操作帯を有するウェブ178は、ロック位置で突起部97により覆われている。
【符号の説明】
【0057】
1 家具
2 本体
21 側壁
22 側壁
23 洗浄空間
3 旋回アーム
31 回り継手
32 回り継手
33 ボルト
34 肩部
35 リベット
4 旋回アーム
41 回り継手
42 回り継手
43 端部
44 案内溝
45 穴
5 案内レール
6 移動レール
7 作動部材
71 締め付け溝
72 締め付け溝
73 ブラケット
74 ストッパ
75 案内部
76 傾斜
77 ストッパ
8 固定装置
81 締め付け溝
82 締め付け溝
9 ウェブ
91 ボルト
92 回転ボルト
93 カバー
94 ばね部材
95 ばね部材
951 第1ハウジング部品
952 第2ハウジング部品
953 ばねアーム
96 細長い穴
97 突起部
10 プレート
101 ロック溝
102 ロック溝
103 案内軌道
104 ストッパ
11 昇降補助
12 側壁保持部
121 ストッパ
122 保持部材
123 ボルト
124 凹部
125 凹部
126 細長い溝
13 補助プレート
131 フック
14 棚部
15 棚部
16 同期部材
161 固定プレート
17 カバー
171 第1カバー部品
172 第2カバー部品
173 凹部
174 開口部
175 凹部
176 リブ
177 突起部
178 ウェブ
A 延伸方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
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図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29a
図29b
図29c
図30
図31a
図31b
図32a
図32b
図32c
図33
図34
図35
図36