(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記設定するステップは、実際に支払われた利息と、前記特定金利を適用した場合に支払うべき利息と、の差額に基づいて前記キャッシュバックを設定する請求項3のシステム。
前記設定するステップは、前記ポイントの保有数の一部又は全部であるポイントの使用数が大きいほど低くなるように特定金利を特定し、前記特定金利に基づくキャッシュバックを前記報酬として設定する請求項1ないし6何れかのシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る信用情報管理システム10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。信用情報管理システム10は、
図1に示すように、インターネット等のネットワーク20を介して金融機関システム25及びユーザ端末30等と通信可能に接続されている。システム10は、融資実行後の被融資者の信用情報を管理する途上与信管理機能を有し、借入金の返済等を支援する被融資者支援サービスを被融資者のユーザ端末30を介して提供する。
【0013】
システム10は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)11と、メインメモリ12と、ユーザI/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0014】
CPU11は、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0015】
ユーザI/F13は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。ユーザI/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F13は、ディスプレイ等の情報出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0016】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0017】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。
【0018】
本実施形態において、システム10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、システム10は、1又は複数のサーバ装置を用いて構成され得る。
【0019】
このように構成された信用情報管理システム10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示される。
【0020】
金融機関システム25は、一般的なコンピュータとして構成されている。金融機関システム25のハードウェア構成は、システム10のハードウェア構成と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
【0021】
ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)31と、メインメモリ32と、ユーザI/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
CPU31は、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
ユーザI/F33は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置である。ユーザI/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F33は、ディスプレイ等の情報出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムには、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされた各種のアプリケーションが含まれ得る。
【0026】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたユーザ端末30のユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したシステム10との通信を実行することによって、システム10が提供する被融資者支援サービスを利用することができる。
【0028】
次に、本実施形態の信用情報管理システム10が有する機能について説明する。
図2は、システム10が有する機能を概略的に示すブロック図である。システム10は、図示するように、様々な情報を記憶及び管理する情報記憶管理部41と、被融資者支援サービスの基本機能を制御する基本機能制御部43と、ユーザの信用情報を管理する信用情報管理部45と、ユーザに対する報酬を設定する報酬設定部46と、被融資者支援サービスのその他のサブ機能を制御するサブ機能制御部47と、統計分析を行う統計分析部48と、を有する。これらの機能は、CPU11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラムやデータ等が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をCPU11が実行することによって実現される。また、
図2に示す機能の一部又は全部は、システム10と、金融機関システム25及び/又はユーザ端末30とが協働することによって実現され、或いは、金融機関システム25又はユーザ端末30によって実現され得る。本実施形態の信用情報管理システム10は、
図2に示す機能以外の機能を有し、及び、これらの機能の一部を有しないように構成され得る。例えば、システム10は、サブ機能制御部47及び/又は統計分析部48を有しないように構成され得る。
【0029】
システム10の情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶及び管理する。情報記憶管理部41は、例えば、
図2に示すように、ユーザが受けた融資に関する情報を管理する融資情報データベース411と、ユーザによる返済に関する情報を管理する返済情報データベース412と、融資実行後のユーザの信用情報を管理する信用情報データベース413と、信用情報の管理に用いられる所定の条件に関する情報を管理する条件情報414データベースと、を有するように構成され得る。
【0030】
本実施形態において、情報記憶管理部41は、融資情報データベース411及び/又は返済情報データベース412を有しないように構成され得る。この場合、これらのデータベースにおいて管理される情報は、例えば、金融機関システム25等から適宜に取得される。
【0031】
システム10の基本機能制御部43は、被融資者支援サービスの基本機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、基本機能制御部43は、基本機能に関する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。基本機能制御部43によって制御される基本機能には、例えば、アカウントの新規登録、ログイン認証等が含まれる。
【0032】
システム10の信用情報管理部45は、融資の実行後の信用情報の管理(途上与信管理)に関する様々な処理を実行する。例えば、信用情報管理部45は、融資の実行後のユーザの信用情報を更新する。当該信用情報は、信用情報データベース413において管理され得る。
【0033】
本実施形態において、信用情報管理部45は、ユーザの信用情報に関係し得る様々な情報に基づいて信用情報を更新するように構成され得る。例えば、信用情報管理部45は、被融資者支援サービス内でのユーザの行動、及び、ユーザから入力された入力情報等に基づいて信用情報を更新する。また、例えば、信用情報管理部45は、システム10以外の金融機関システム25等の他のシステムから取得した情報に基づいて信用情報を更新する。また、例えば、信用情報管理部45は、SNS内でのユーザの行動及び入力情報等に基づいて信用情報を更新する。こうした信用情報の更新は、更新に必要な情報が得られる都度繰り返し実行することができ、また、定期的にまとめて実行することもできる。
【0034】
本実施形態において、信用情報管理部45は、ユーザが所定の条件を充足したという情報に基づいて信用情報を更新するように構成され得る。信用情報管理部45は、例えば、ユーザが所定の条件を充足することに応じてポイントを付与するように構成され得る。この場合、信用情報は、ポイントの保有数を含み、ポイントの保有数が大きいほど、信用力が大きいことを示す。ここで、ポイントの保有数は、信用情報を構成する情報の一例であって、本実施形態の信用情報は、これに限定されず、ポイントの保有数以外の情報によっても構成され得る。
【0035】
また、信用情報管理部45は、各々にポイント数が対応付けられている複数の所定の条件のうちユーザが充足した所定の条件に対応するポイント数を付与するように構成され得る。つまり、本実施形態において、ユーザに付与されるポイント数が異なる複数の所定の条件を予め定めておくことができる。この場合、条件を充足する難易度、及び、信用力との相関関係の強度(後述する統計分析部48による統計分析によって統計的に判断することもできる。)等に基づいてポイント数を予め設定することができる。
【0036】
また、信用情報管理部45は、複数の所定の条件のうちユーザに適用する1又は複数の所定の条件(ユーザ適用条件)を特定するように構成され得る。信用情報管理部45は、特定されたユーザ適用条件をユーザに提示するように構成され得る。本実施形態において、所定の条件は、ユーザ毎に変化するように構成することもできる。この場合、信用情報管理部45は、例えば、ユーザに適用される1又は複数のユーザ適用条件のうちユーザが充足したユーザ適用条件に対応するポイント数を付与するように構成され得る。例えば、信用情報管理部45は、ユーザの返済計画、返済状況、及び、ポイントの保有数の少なくとも1つに基づいてユーザ適用条件を特定するように構成され得る。
【0037】
本実施形態において、所定の条件は様々な条件を含み得る。例えば、所定の条件は、所定のアクションを実行することに応じて充足する条件を含む。また、所定の条件は、所定の期間内に所定のアクションを実行することに応じて充足する条件を含む。所定のアクションは、被融資者支援サービス上で実行されるもの、及び、SNS等の他のサービス上で実行されるものを含む。例えば、所定の条件は、被融資者支援サービス上で実行されるアクション(ログイン、及び、特定の情報の閲覧等を含む)を実行することに応じて充足する条件を含む。
【0038】
システム10の報酬設定部46は、ユーザに対する報酬の設定に関する様々な処理を実行する。例えば、報酬設定部46は、信用情報に少なくとも基づいてユーザに対する報酬を設定する。
【0039】
本実施形態において、ユーザに対する報酬は、様々な報酬が含まれ得る。例えば、報酬設定部46は、ユーザに対するキャッシュバックを報酬として設定するように構成され得る。しかしながら、キャッシュバックは、本実施形態における報酬の例示である。例えば、報酬設定部46は、現実の又は電子的な商品又はサービス、或いは、電子的なアイテム等のコンテンツを、ユーザに対する報酬として設定するように構成され得る。また、本実施形態における報酬は、次回の融資における優遇金利の適用を含む。
【0040】
報酬設定部46は、信用情報に少なくとも基づいて特定金利を特定し、当該特定金利に基づいてキャッシュバックを設定するように構成され得る。例えば、報酬設定部46は、実際に支払われた利息と、特定金利を適用した場合に支払うべき利息と、の差額に基づいてキャッシュバックを設定するように構成され得る。つまり、本実施形態の特定金利は、過去の返済期間に遡及して適用される金利と言うこともできる。ここで、当該特定金利を用いたキャッシュバックの設定は一例であって、本実施形態のキャッシュバックは、特定金利以外の様々な情報を用いて設定することができる。
【0041】
本実施形態において、報酬設定部46による報酬の設定は、様々なタイミングで実行され得る。例えば、報酬設定部46は、借入金の返済の完了後に、ユーザに対する報酬を設定するように構成され得る。この場合、報酬設定部46は、例えば、返済が完了したことを示す情報を、融資者である金融機関のシステム25等から受信した後に、ユーザに対する報酬を設定する。
【0042】
また、本実施形態において、報酬設定部46による報酬の設定は、ユーザによる返済の完了前にも実行され得る。例えば、報酬設定部46は、返済の完了前の返済期間内において、ユーザによる指示に応じて、又は、定期的に、ユーザに対する報酬を設定するように構成され得る。例えば、報酬設定部46は、ユーザが、ポイントの保有数の一部又は全部をポイントの使用数として特定して報酬の設定を要求したときに、当該ポイントの使用数に応じた報酬を設定するように構成され得る。
【0043】
本実施形態において、報酬設定部46は、設定したキャッシュバックを返済金に充当するように構成され得る。例えば、報酬設定部46は、返済の完了前の返済期間内において、設定したキャッシュバックを返済金に充当することにより返済が完了することとなる場合に、ユーザによる指示を介して(又は、ユーザによる指示なしに)、キャッシュバックを返済金に充当するように構成され得る。結果的に、当初(融資実行時に)設定されていた返済期間よりも短い返済期間で返済が完了し得る。
【0044】
また、報酬設定部46は、ポイントの保有数の一部又は全部であるポイントの使用数が大きいほど低くなるように特定金利を決定し、当該特定金利に基づくキャッシュバックを報酬として設定するように構成され得る。ポイントの使用数は、ポイントの保有数の一部又は全部がユーザによって特定され、又は、システム10によって自動的にポイントの保有数の一部又は全部が特定され得る。なお、報酬設定部46は、借入金の返済の完了時におけるポイントの保有数に基づいて特定金利を決定するように構成されてもよい。
【0045】
システム10のサブ機能制御部47は、被融資者支援サービスのサブ機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、サブ機能制御部47は、当該サブ機能に関する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。サブ機能制御部47によって制御されるサブ機能は、例えば、返済計画の閲覧、預金口座情報の閲覧、支出情報の報告、家計簿機能、融資の仲介等を含む。
【0046】
また、サブ機能制御部47は、ユーザの預金口座情報を取得し、当該預金口座情報に少なくとも基づいてユーザに警告情報を提示するように構成され得る。例えば、サブ機能制御部47は、ユーザが預金口座を有する金融機関のシステム25等から定期的に、預金口座情報を取得することができる。本実施形態において、サブ機能制御部47は、預金口座情報以外の様々な情報に基づいて、ユーザに対する警告情報を提示するように構成され得る。
【0047】
システム10の統計分析部48は、被融資者支援サービス上で蓄積される情報の統計分析に関する様々な処理を実行する。例えば、統計分析部48は、複数のユーザの複数の所定の条件の充足状況と、複数のユーザの返済状況との相関関係を統計的に分析する処理を実行するように構成され得る。こうした統計分析の結果は、所定の条件の充足状況と信用力との相関関係を示し得るから、上述したように、所定の条件に対応するポイント数の設定に活用することもできる。
【0048】
次に、このような機能を有する本実施形態の信用情報管理システム10の動作について具体例を用いて説明する。
【0049】
図3は、融資情報データベース411において管理される情報の具体例を示す。融資情報データベース411は、ユーザ毎の融資情報を管理し、この例では、図示するように、被融資者であるユーザの「ユーザ基本情報」、融資者である「金融機関」、「融資金額」、「適用金利」等の情報を管理する。これらの情報は、融資者である金融機関のシステム25等から受信して登録され、又は、ユーザによって提供された情報が登録される。「ユーザ基本情報」には、融資実行前の初期与信時における信用情報(例えば、年収、職業、各種ローンの残高及び返済履歴等)が含まれる。融資情報データベース411で管理される融資情報は、被融資者であるユーザが被融資者支援サービス上で管理する融資として指定した融資に関するものである。
【0050】
図4は、返済情報データベース412において管理される情報の具体例を示す。返済情報データベース412は、ユーザ毎の返済情報を管理し、この例では、図示するように、ユーザの返済計画(返済期間、返済回毎の支払期日及び返済額等)に関する情報である「返済計画情報」、ユーザの返済履歴に関する情報である「返済履歴情報」等の情報を管理する。これらの情報は、融資者である金融機関のシステム25等から取得して登録され、又は、ユーザによって提供された情報が登録される。返済情報データベース412で管理される返済情報は、被融資者支援サービス上で管理される融資に関するものである。
【0051】
図5は、信用情報データベース413において管理される情報の具体例を示す。信用情報データベース413は、ユーザ毎の融資実行後の信用情報を管理し、この例では、図示するように、「ポイント保有数」等の情報を管理する。このように、この例では、ユーザの融資実行後の信用情報を、上述した所定の条件の充足に応じて付与されるポイントを用いて管理する(ポイントを用いて途上与信を行う、と言うこともできる。)。詳しくは後述するが、「ポイント保有数」は、ユーザが所定の条件を充足する都度加算され、また、ユーザがポイントを使用する都度減算される。
【0052】
図6は、条件情報データベース414において管理される情報の具体例を示す。条件情報データベース414は、ユーザ毎の所定の条件に関する情報を管理し、この例では、図示するように、ユーザに適用される条件である「適用ミッション情報」、当該適用ミッションの達成履歴(所定の条件の充足履歴)を示す「ミッション達成履歴情報」等の情報を管理する。このように、この例では、所定の条件を「ミッション」と呼び、所定の条件の充足を「ミッションの達成」と呼ぶ。詳しくは後述するが、適用ミッション情報は、ユーザ毎に特定されたミッションに関する情報が設定される。ミッション達成履歴情報は、ユーザによるミッションの達成に応じて適宜に更新される。
【0053】
図7は、被融資者のユーザ端末30において表示される被融資者支援サービスのトップ画面60を例示する。このトップ画面60は、ユーザが被融資者支援サービスを利用するときの起点となる画面である。トップ画面60は、例えば、被融資者支援サービス用のアプリケーションをユーザ端末30上で実行したときに、又は、ウェブブラウザ等を介して被融資者支援サービスのウェブサイトにアクセスしたとき等に表示される。なお、トップ画面60を表示する前に、ログイン認証等の初期処理が実行される。
【0054】
また、ユーザが被融資者支援サービスを初めて利用するときには初期設定が行われる。初期設定では、被融資者支援サービスを利用するために必要な情報が、ユーザによって入力されて登録される。当該情報には、被融資者支援サービス上での管理を希望する融資を特定する情報が含まれる。システム10は、当該融資を特定する情報に基づいて、融資情報データベース411及び返済情報データベース412で管理される情報を登録する。
【0055】
トップ画面60には、
図7に示すように、ミッション一覧メニュボタン62と、ポイント管理メニュボタン64と、その他機能メニュボタン66と、が配置されている。
【0056】
図8は、トップ画面60のミッション一覧メニュボタン62が選択されたときに表示されるミッション一覧画面70を例示する。ミッション一覧画面70は、図示するように、一覧表示領域72を有する。一覧表示領域72は、ユーザに適用するミッションとして特定されている適用ミッションの内容、及び、対応するポイント数を一覧表示する。
【0057】
図9は、ユーザに適用されるミッションの内容と対応するポイント数の具体例を示す。ミッション1は「週に1回、返済計画を閲覧する」という内容のミッションであり対応するポイント数は5ポイントである。ユーザが返済計画を閲覧すると、1週間に1回を限度として、ユーザに対して5ポイントが付与される。なお、ポイントが付与されると、信用情報データベース413のポイント保有数が更新される。
【0058】
ミッション2は「毎日ログインする」という内容のミッションであり対応するポイント数は1ポイントである。ユーザが被融資者支援サービスにログインすると、1日に1回を限度として、ユーザに対して1ポイントが付与される。また、ミッション3は「週に1回、預金口座の残高を閲覧する」という内容のミッションであり、対応するポイント数は5ポイントである。ユーザが預金口座の残高を閲覧すると、1週間に1回を限度として、ユーザに対して5ポイントが付与される。
【0059】
ミッション4は、「毎日の支出をxxxx円以内に抑える」という内容のミッションであり対応するポイント数は5ポイントである。ユーザによって入力された1日の支出金額が上限額(xxxx円)以内であることが確認されると、ユーザに対して5ポイントが付与される。当該確認は、後述する家計簿機能を介して行われる。また、ミッション5は、「クーポンを利用する」という内容のミッションであり対応するポイント数は5ポイントである。ユーザによる特定のクーポンの利用が確認されると、ユーザに対して5ポイントが付与される。当該確認は、当該特定のクーポンの利用先又は発行元のシステム等から受信した情報に基づいて行われる。
【0060】
ミッション6は、「返済金を期日よりも早く支払う」という内容のミッションであり対応するポイント数は50ポイントである。各返済回における返済金が期日よりも早く支払われたことが確認されると、ユーザに対して50ポイントが付与される。当該確認は、融資者である金融機関のシステム25等から受信した返済情報に基づいて行われる。また、ミッション7は、「返済金を予定金額よりも多く支払う」という内容のミッションであり対応するポイント数は50ポイントである。返済金が予定金額よりも多く支払われたことが確認されると、ユーザに対して50ポイントが付与される。当該確認は、融資者である金融機関のシステム25等から受信した返済情報に基づいて行われる。また、ミッション8は、「返済の延滞なしで返済を完了する」という内容のミッションであり対応するポイント数は1000ポイントである。延滞なしで返済を完了したことが確認されると、ユーザに対して1000ポイントが付与される。当該確認は、融資者である金融機関のシステム25等から受信した返済情報に基づいて行われる。
【0061】
ミッション9は、「SNS連携」という内容のミッションであり対応するポイント数は100ポイントである。ユーザがSNS連携(SNS用のアカウントを用いた被融資者支援サービスへのログインの設定)を行うと、ユーザに対して100ポイントが付与される。また、ミッション10は、「クレジットカード連携」という内容のミッションであり対応するポイント数は100ポイントである。ユーザがクレジットカード連携(被融資者支援サービスにおいて特定のクレジットカードの明細情報へのアクセスを許可する設定)を行うと、ユーザに対して100ポイントが付与される。
【0062】
図8に戻り、ミッション一覧画面70の一覧表示領域72は、
図9に例示したミッションの内容及び対応するポイント数を一覧表示する。上述したように、この例では、ユーザ毎に適用されるミッションが設定されており、言い換えると、ユーザ間で適用されるミッションが異なっている。例えば、返済期間がより長いユーザは、
図9に例示した「ミッション1」の「週に1回、返済計画を閲覧する(5ポイント)」という内容のミッションに代えて、「月に1回、返済計画を閲覧する(50ポイント)」という内容のミッションが適用される。このように、この例では、ユーザ間で適用されるミッションの内容(対応する期間やポイント数を含む)が異なっている。なお、上述したように、本実施形態において、全てのユーザに対して同じミッションを適用するように構成しても良い。
【0063】
図10は、トップ画面60のポイント管理メニュボタン62が選択されたときに表示されるポイント管理画面80を例示する。ポイント管理画面80は、図示するように、ポイント獲得履歴表示領域82と、「ポイントを使う」と表示されたポイント使用メニュボタン84と、を有する。また、ポイント獲得履歴表示領域82の上方には、ユーザのポイント保有数が表示されている。ポイント保有数は、上述したように、信用情報データベース413において管理されている。
【0064】
ポイント獲得履歴表示領域82は、条件情報データベース414において管理されているミッション達成履歴情報に基づいて、例えば、ポイントの獲得日(ミッションを達成した日付、又は、ミッションの達成をシステム10が確認した日付、と言うこともできる。)、達成したミッションの内容、及び、獲得したポイント数を時系列に従って一覧表示する。
【0065】
ユーザがポイント使用メニュボタン84を選択すると、ポイントを使用するための画面が表示され、ユーザは、当該画面を介してポイントを使用することができる。例えば、ユーザは、ポイントを使用して、現実の又は電子的な商品又はサービスを取得又は利用することができる。ポイントが使用されると、信用情報データベース413のポイント保有数が更新される。
【0066】
図11は、トップ画面60のその他機能メニュボタン66が選択されたときに表示されるその他機能画面90を例示する。その他機能画面90は、図示するように、返済計画メニュボタン92と、預金口座情報メニュボタン94と、家計簿機能メニュボタン96と、を有する。
【0067】
ユーザが、その他機能画面90の返済計画メニュボタン92を選択すると、返済計画を閲覧するための画面が表示される。当該画面は、例えば、返済回毎に、支払期限、返済額、返済額の内訳(元金及び利息)、及び、融資残高を表示する。ここで、「週に1回、返済計画を閲覧する」という内容のミッションが適用されているユーザが、返済計画メニュボタン92を選択して返済計画を閲覧すると、1週間に1回を限度として、ユーザに対して対応するポイントが付与される。
【0068】
ユーザが、その他機能画面90の預金口座情報メニュボタン94を選択すると、預金口座情報を閲覧するための画面が表示される。当該画面は、例えば、預金口座の残高、及び、預金口座の特定期間における入出金明細を表示する。当該情報は、例えば、ユーザが預金口座を有する金融機関のシステム25等から受信して表示される。ここで、「週に1回、預金口座の残高を閲覧する」という内容のミッションが適用されているユーザが、預金口座情報メニュボタン94を選択して預金口座情報を閲覧すると、1週間に1回を限度として、ユーザに対して対応するポイントが付与される。
【0069】
ユーザが、その他機能画面90の家計簿機能メニュボタン96を選択すると、家計簿機能に対応する画面が表示される。家計簿機能には、ユーザが、毎日の支出情報を入力する機能が含まれる。ここで、「毎日の支出をxxxx円以内に抑える」という内容のミッションが適用されているユーザが、当該機能を介して支出情報を入力し、入力された支出情報に基づく1日の支出金額がミッションで定められている上限額以内である場合には、当該ユーザに対して対応するポイントが付与される。
【0070】
また、家計簿機能には、ユーザに対して警告情報(テキスト、及び、グラフ等の描画オブジェクトを含む)を提示する機能が含まれる。この例では、ユーザの預金口座情報に基づいて警告情報が表示される。当該警告情報は、ユーザ端末30に対するプッシュ通知を用いて通知される。預金口座情報は、ユーザが預金口座を有する金融機関のシステム25等から定期的に取得される。例えば、ユーザの預金口座の残高が所定の金額より少なくなったとき、ユーザの預金口座から所定の金額を超える引き出しがあったとき等のタイミングで警告情報が表示される。なお、警告情報はトップ画面60などのユーザの目に付きやすい場所に表示してもよい。
【0071】
ここで、警告情報が所定回数繰り返し表示される等の条件を充足したときに、ポイントが消費される(ポイントの保有数が所定数減る)ようにしても良い。
【0072】
このように、ユーザは、借入金の返済期間において、上述した様々な画面を介して被融資者支援サービスを利用し、また、ミッションの達成に応じてポイントを取得する。そして、ユーザが借入金の返済を完了すると、ユーザに対するキャッシュバックが設定される。
【0073】
図12は、ユーザに対するキャッシュバックを設定するキャッシュバック設定処理の一例を示すフロー図である。当該処理は、借入金の返済が完了したことを、融資者である金融機関のシステム25等を介して確認した後に実行される。キャッシュバック設定処理では、まず、図示するように、ポイントの保有数に基づいて特別金利を決定する(ステップS100)。
【0074】
図13は、ポイントの保有数に基づく特別金利の決定に用いる特別金利決定テーブルの内容を例示する。この特別金利決定テーブルは、ポイントの保有数の範囲と、実際の適用金利に対する特別金利の変更幅(下げ幅)と、を対応付けて管理している。この例では、図示するように、ポイントの保有数が999ポイント以下である場合には、適用金利に対する下げ幅は0.0パーセントポイントであり、適用金利がそのまま特別金利として設定される。また、ポイントの保有数が1000ポイント以上1999ポイント以下である場合には、下げ幅が−2.0パーセントポイントであり、ポイントの保有数が2000ポイント以上2499ポイント以下である場合には、下げ幅が−4.0パーセントポイントであり、ポイントの保有数が2500ポイント以上である場合には、下げ幅が−6.0パーセントポイントである。
【0075】
従って、例えば、実際の適用金利が18.0%であってポイント保有数が1500ポイントであるユーザの特別金利は、16.0%(18.0%−2.0パーセントポイント)となる。なお、決定した特別金利が、予め定められている下限金利よりも低くなってしまう場合には、当該下限金利が特別金利として決定される。
【0076】
そして、決定した特別金利を遡及して適用した場合に生じる差額をキャッシュバックとして設定し(ステップS110)、このキャッシュバック設定処理を終了する。具体的には、特別金利を返済期間の全期間に適用すると、実際の各返済回における利息の支払いが過剰となっているはずだから、この各返済回の過剰分を合算した金額が差額となり、当該差額をキャッシュバックとして設定する。こうして設定されたキャッシュバックに関する情報は、融資者である金融機関のシステム25等に提供され、当該融資者から被融資者であるユーザに対して支払われる。なお、返済を完了したユーザに対して、返済が完了した旨を認定する電子的な認定証を付与するように構成しても良い。
【0077】
このように、本発明の実施形態に従う具体例において、被融資者であるユーザは、返済期間内において、ミッションの達成に応じてポイントを取得することができ、当該ポイントは、キャッシュバック或いは商品又はサービスに交換することができる。従って、ユーザは、ミッションに対応する行動(返済計画の閲覧、返済金の早期支払、クレジットカード連携等)が促される。
【0078】
上述した例では、返済期間内においても、ポイント管理画面80のポイント使用メニュボタン84を介してポイントを使用できるように構成したが、本発明の実施形態は、返済期間内においてはポイントを使用できないように構成することもできる。つまり、ポイントを、返済の完了後における報酬の設定(上述した例ではキャッシュバックの設定)のみに使用できるように構成することもできる。
【0079】
また、上述した例では、ポイントの保有数に基づいてキャッシュバックを設定するように構成したが、本発明の実施形態において、ポイントの保有数が所定数(例えば、最も低い特定金利が設定される最小のポイント数(
図13の例における2500ポイント))を超過する場合に、当該超過分のポイントをユーザが使用できるようにしても良い。例えば、当該超過分のポイントを使用して、次回の融資の際の優遇金利を得られるようにしてもよい。
【0080】
以上説明した本実施形態に係る信用情報管理システム10は、融資の実行後のユーザの信用情報を更新し、この信用情報に少なくとも基づいてユーザに対する報酬を設定する。このように融資の実行後の信用情報に基づいてユーザに対する報酬を設定するシステム10は、信用情報を向上させる行動に対するモチベーションを被融資者に付与し得る。つまり、本実施形態に係る信用情報管理システム10は、返済の延滞等による信用力の低下を被融資者自らが回避することを促す。
【0081】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0082】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又はより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0083】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数の何れか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数の何れとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数の何れであってもよい。
【解決手段】 本発明の一実施形態に係るシステムは、融資実行後の被融資者の信用情報を管理する途上与信管理機能を有し、借入金の返済等を支援する被融資者支援サービスを被融資者のユーザ端末を介して提供する。当該システムは、融資の実行後のユーザの信用情報を更新し、この信用情報に少なくとも基づいてユーザに対する報酬を設定する。