(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6197132
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20170904BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20170904BHJP
H01L 21/203 20060101ALI20170904BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/302 101G
H01L21/203 S
C23C16/44 E
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-13331(P2017-13331)
(22)【出願日】2017年1月27日
【審査請求日】2017年1月27日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0114436
(32)【優先日】2016年9月6日
(33)【優先権主張国】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517030642
【氏名又は名称】株式会社エム・アイ
【氏名又は名称原語表記】MI Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(74)【代理人】
【識別番号】100204755
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 浩司
(74)【代理人】
【識別番号】100189186
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏弘
(74)【代理人】
【識別番号】100186679
【弁理士】
【氏名又は名称】矢田 歩
(72)【発明者】
【氏名】チョ ブクリョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ギナム
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ドクブ
【審査官】
鈴木 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/140207(WO,A1)
【文献】
特開昭59−068192(JP,A)
【文献】
特開2016−058304(JP,A)
【文献】
特開2008−098283(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
C23C 16/44
H01L 21/203
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端にフランジ部を有する円筒状の継手配管の中空部内の内通体であり、外部まで延在する螺旋管式金属パイプが上記継手配管に支持固定され、主配管と連結された構造を有する、真空反応処理装置から送り込まれる排気流体に露出される配管系に対する排気物の付着堆積を防止する配管系部品であって、
前記中空部、複数の側壁貫通孔、外周面溝、外径方向に拡張されたフランジ部を有する、内径φ1、長さL1の前記継手配管と、
外径Ф2、同軸長さL2の、円筒状のコイル体に成形した前記螺旋管式金属パイプと、
温度を検出する複数の熱電対線と、を備え、
前記継手配管へ前記螺旋管式金属パイプを入れ、前記螺旋管式金属パイプの一端を、第1貫通孔を介して前記継手配管の外部へ出して第1外部端子に電気機械的に接続させ、前記継手配管の内部温度を検出するために第2貫通孔を介して第1熱電対線の先端を前記中空部内に配置させ、前記第1熱電対線の他端を前記継手配管の外部へ出して第2外部端子に電気機械的に接続させ、前記継手配管の表面温度を検出するために前記外周面溝に第2熱電対線の先端を配置させ、前記第2熱電対線の他端を第3外部端子に電気機械的に接続させ、
前記螺旋管式金属パイプは、前記継手配管とは同軸上に置かれるように支持され、前記継手配管の外部まで延在し前記螺旋管式金属パイプは、前記主配管の隣接する2つのフランジ部に亘って置かれることを特徴とする、配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品。
【請求項2】
前記第1貫通孔に挿入したコネクタ本体、フェルール、ナットを用いて、前記螺旋管式金属パイプの一端を前記継手配管に支持固定することを特徴とする、請求項1に記載の配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品。
【請求項3】
前記内径φ1は、前記外径Ф2に対してφ1>Ф2を満足することを特徴とする、請求項1に記載の配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品。
【請求項4】
前記同軸長さL2は、前記長さL1に対してL2>L1を満足することを特徴とする、請求項1に記載の配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品。
【請求項5】
前記金属パイプは、細径ステンレスパイプであり、前記金属パイプの中央に発熱線を配置し、電気絶縁体粉末により前記金属パイプを充填することを特徴とする、請求項1に記載の配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品。
【請求項6】
前記第1外部端子は、電源連結部端子であり、前記電源連結部端子に電源を印加し、前記螺旋管式金属パイプを通電させて前記配管系の内部を加熱することを特徴とする、請求項1に記載の配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品。
【請求項7】
前記第2外部端子と前記第3外部端子は、温度測定用端子であり、前記第2外部端子と前記第3外部端子により検出された温度情報に基づいて、前記第1外部端子に印加される前記電源をオン/オフすることを特徴とする、請求項6に記載の配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品に関し、より詳しくは、半導体やディスプレイの基板処理装置に当たる反応室から排気される未反応原料ガスや反応生成物など、排気物流に晒される配管系の配管内周面に排気物が付着、堆積されることを防止するために配管系部品に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体やディスプレイモジュールの成膜プロセスに用いられるガスには、成膜用のジクロロシラン(SiH
2Cl
2)、モノシラン(SiH
4)、アンモニア(NH
3)、クリーニングガスの三フッ化窒素(NF
3)などが含まれる。
【0003】
図1は、従来技術によるプラズマCVD装置の構成を示す断面図であり、
図2は、従来技術による高温拡散炉CVD装置の構成を示す概略図である。
【0004】
図1及び
図2は、従来技術による基板処理装置の配管系を示す構成図であり、ジクロロシラン、モノシラン、アンモニアなどの成膜ガスは真空反応処理装置の反応チャンバー内でプラズマ放電され、基板上にシリコン(Si)膜と窒化ケイ素(Si
3N
4、silicon nitride)膜を形成する。クリーニングガスの三フッ化窒素により反応ハンバー内でシリコン(Si)を四フッ化ケイ素(SiF
4)にして、排気口を介して反応チャンバーの外に設けられた排気路へ放出する。
【0005】
まずは、プラズマCVD装置を例として挙げ、付着物の生成について説明する。
【0006】
プラズマCVD装置は、
図1に示すように、真空度の高い減圧状態の処理室内に、サセプタ支持部に支持された下部電極を形成するサセプタと、これに対向して上部電極を形成するガス導入室とを設ける一方、処理室の下部側に真空ポンプに繋がれた配管系を取り付けた構成を持つ。
【0007】
例えば、処理室を排気路の配管系により排気させ所定の圧力で維持しながら、例えばSiH
2Cl
2とNH
3からなる成膜ガスをガス導入室から処理室へ導入し、下部電極と上部電極の間で高周波電力(RF Power、図示せず)を印加して成膜ガスをプラズマ化する。
【0008】
下記の式(1)のように、サセプタ上に積載された基板に、Si
3N
4膜からなる薄膜が形成される。
【0009】
3SiH
2Cl
2+10NH
3→Si
3N
4+6NH
4Cl+6H
2 (1)
【0010】
しかしながら、このようにCVD処理を施せば、反応副産物のNH
4Clなどが、配管系内の温度減少による凝集作用により、配管系に付着してしまう。
【0011】
更に、前記装置において、例えば下記の式(2)にて表す成膜ステップと、式(3)にて表すエッチバックステップとからなるプラズマCVD処理を行った場合、下記の副生成物が付着することになる。
【0012】
2SiH
4+2NH
3→2SiN+7H
2 (2)
【0013】
2SiN+2CF
4+2N
2O→2SiF
4+2CO+3N
2 (3)
【0014】
下記の式(4)にて表すように、CF
4がポリマー化し、そのポリマー(CF
2−CF
2−CF
2)が配管系に付着する。
【0015】
CF
4→CF
2−CF
2−CF
2 (4)
【0016】
成膜ステップ、エッチバック(etchback)ステップ、並びに空気漏れの相互作用により、下記の式(5)にて表すように、SiO
2、(NH
4)2SiF
6、NH
4HF
2とは異なる複雑な構造のアンモニア系化合物が生成され、配管系に付着する。
【0017】
SiH
4+NH
3+CF
4+O
2→Si0
3+(NH
4)2SiF
6+NH
4HF
2 (5)
【0018】
配管系の連結部分で、空気が処理室内部へ入る空気漏れが生じれば、下記の式(6)のようにガラス状のSiOが生成され、またしも配管系に付着する。
【0019】
SiH
4+0
2→SiO
2+2H
2 (6)
【0020】
このような反応副産物は、配管系のみならず処理室の内壁にも付着するが、配管系の内壁に付着すると、処理室内の排気効率が経時的に変化し、被処理体の基板に処理ズレが生じる。更には、処理室の内部が減圧雰囲気から昇圧雰囲気に変わるなど、処理室内の圧力変動により、配管系の内壁に付着されていた付着物が配管系から処理室内に飛散して粒子となる。該粒子は基板に付着し、基板の収率は低減する。
【0021】
プラズマCVD装置などの真空反応処理装置は、配管系内の温度減少による凝集作用により、配管系に反応生成物が粉末状で付着堆積して配管系の配管がスリム化し、真空反応処理装置を円滑な動作に差し支えかねない。よって、処理量が一定量を超えれば、配管系の配管や弁などに対して維持保守作業を行わなければならず、工程の稼働率が低減するという問題点を抱えていた。
【0022】
下記に、高温(450〜850℃)拡散炉CVD装置における、付着物の生成について説明する。
【0023】
高温拡散炉CVD装置は、
図2に示すように、拡散炉にて半導体ウェハの表面にSi
3N
4膜を成膜するとき、拡散炉内にSiCl
2H
2ガス、及びNH
3ガスを導入すれば、下記の式(7)のような化学反応が生じる。
【0024】
3SiCl
2H
2+4NH
3→Si
3N
4+6HCl+6H
2 (7)
【0025】
上記の式(7)にて表す化学反応により、副生されたHClガスと、初導入のNH
3ガスが配管系から排気されるとき、温度減少による凝集作用は配管系内で下記の式(8)にて表す化学反応を生じさせてNH
4Clを析出させる。該物質は、配管系の内周面に付着堆積することになる。
【0026】
HCl+NH
3→NH
4Cl (8)
【0027】
付着堆積したこのNH
4Clを取り除くべく、配管をCVD装置から取り外し、配管の内面に付着堆積されたNH
4Clを、手で洗うなどの方法により払い落としている。
【0028】
しかしながら、NH
4Clを取り除くためには、CVD装置から配管を取り外さなければならず、また、クリーニングを終えるまで相当の時間が掛かるので、運転費用は上がる一方である。更に、装置の稼動をも停止しなければならないため、装置稼働率の低下をもたらす。尚、装置稼働率の低下を最小に抑えるために予備の配管を用意すると、装置コスト、つまり初期費用が上昇する始末である。
【0029】
上記の問題を解決するためには、付着物を取り除くクリーニング作業が必須不可欠であるが、特に配管系のクリーニング作業は、配管、弁、真空ポンプなどの分解、真空ポンプの洗浄などの作業を伴うと主に、真空処理装置の稼動効率低下を招いてしまう。更に、プラズマ処理の方式のため、反応生成物が腐食性を有している場合、配管系の腐食まで生じてしまうので、反応生成物の配管系の付着を最大に抑える必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】KR10−0967395B1
【特許文献2】KR10−1320927B1
【特許文献3】KR20−0366263Y1
【特許文献4】KR10−2007−0060702A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
本発明は上記の問題点を解決するためのものであり、配管内の発熱体である螺旋管式金属パイプ付きの配管系部品により配管の内部を加熱し、配管系の配管内周面への排気物の付着を防止する一方、配管の交換頻度を抑えて、真空処理装置の生産効率を高めることを目的とする。
【0032】
本発明は配管系部品、より詳しくは、螺旋管式金属パイプ付きの継手配管を配管系の主配管と結合するとき、螺旋管式金属パイプの一端は継手配管の中空部の端部に、螺旋管式金属パイプの他端は主配管の中空部の端部に位置するように配設し、配管の内周面に対する排気物の付着堆積を防止する配管系部品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0033】
上記の課題を解決して目的を達成するために、本発明の、配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品は、次のように構成される。
【0034】
真空反応処理装置から送り込まれる排気流体に露出される配管系に対する排気物の付着堆積を防止する配管系部品において、外径Ф
2、同軸長さL
2の円筒状螺旋管式金属パイプは、中空部の端部と両端にそれぞれ貫通孔とフランジ部を有する内径φ
1、長さL
1の継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した内通体であって、前記中空部を介して前記継手配管の同軸の長手方向に沿って外部まで延在し、前記中空部内における前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記貫通孔を介して前記継手配管の外周面に設けられた電源連結部端子に接続させ、前記継手配管を前記配管系の主配管と結合させることで前記電源連結部端子に電源を印加し、前記螺旋管式金属パイプを通電させて前記配管系の内部を加熱することを特徴とする。
【0035】
真空反応処理装置から送り込まれる排気流体に露出される配管系に対する排気物の付着堆積を防止する配管系部品において、同軸長さL
2の円筒状螺旋管式金属パイプは、中空部の端部と両端にそれぞれ貫通孔とフランジ部を有する内径φ
1、長さL
1の継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した内通体であって、前記中空部を介して前記継手配管の同軸の長手方向に沿って外部まで延在し、前記中空部内における前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記貫通孔を介して前記継手配管の外周面に設けられた電源連結部端子に接続させ、前記継手配管を、前記配管系のテーパー状にして、異径管構造の主配管と結合させることで前記電源連結部端子に電源を印加し、前記螺旋管式金属パイプを通電させて前記配管系の内部を加熱することを特徴とする。
【0036】
外径Ф
2、同軸長さL
2の円筒状螺旋管式金属パイプは、中空部の端部と両端にそれぞれ貫通孔とフランジ部を有する内径φ
1、長さL
1の継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した内通体であって、前記中空部を介して前記継手配管の同軸の長手方向に沿って外部まで延在し、前記中空部内における前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記貫通孔を介して前記継手配管の外周面に設けられた電源連結部端子に接続させ、前記継手配管を、真空反応処理装置を排気させる排気路である主配管と結合させ、前記電源連結部端子に電源を印加し、前記螺旋管式金属パイプを通電させて前記配管系の内部を加熱することを特徴とする。
【0037】
同軸長さL
2の螺旋管式金属パイプは、中空部の端部と両端にそれぞれ貫通孔とフランジ部を有する内径φ
1、長さL
1の継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した内通体であって、前記中空部を介して前記継手配管の同軸の長手方向に沿って外部まで延在し、前記中空部内における前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記貫通孔を介して前記継手配管の外周面に設けられた電源連結部端子に接続させ、前記継手配管を、真空反応処理装置を排気させる排気路である配管系のテーパー状にして、異径管構造の主配管と結合させ、前記電源連結部端子に電源を印加し、前記螺旋管式金属パイプを通電させて前記配管系の内部を加熱することを特徴とする。
【0038】
真空反応処理装置から送り込まれる排気流体に露出される配管系に対する排気物の付着堆積を防止する配管系部品において、外径Ф
2の円筒状螺旋管式金属パイプは、中空部の端部と両端にそれぞれ貫通孔とフランジ部を有する内径φ
1、長さL
1の継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した内通体であって、前記中空部内における前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記貫通孔に挿入したコネクタ本体、フェルール、ナットを用いて、前記継手配管に支持固定し、前記コネクタ本体を介して繋いだ前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記継手配管の外周面に設けられた電源連結部端子に接続させ、前記螺旋管式金属パイプの他端は、前記中空部を介して前記継手配管の同軸の長手方向に沿って外部まで延在する同軸長さL
2の最端に位置することを特徴とする。
【0039】
真空反応処理装置から送り込まれる排気流体に露出される配管系に対する排気物の付着堆積を防止する配管系部品において、中空部、複数の側壁貫通孔、外周面溝、外径方向に拡張されたフランジ部を有する、内径φ
1、長さL
1の継手配管と、外径Ф
2、同軸長さL
2の、円筒状のコイル体に成形した螺旋管式金属パイプと、温度を検出する複数の熱電対線とを備え、前記継手配管へ前記螺旋管式金属パイプを入れ、前記螺旋管式金属パイプの一端を第1貫通孔を介して前記継手配管の外部へ出して第1外部端子に電気機械的に接続させ、前記継手配管の内部温度を検出するために第2貫通孔を介して第1熱電対線の先端を前記中空部内に配置させ、前記第1熱電対線の他端を前記継手配管の外部へ出して第2外部端子に電気機械的に接続させ、前記継手配管の表面温度を検出するために前記外周面溝に第2熱電対線の先端を配置させ、前記第2熱電対線の他端を第3外部端子に電気機械的に接続させ、前記螺旋管式金属パイプは、前記継手配管とは同軸上に置かれるように支持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0040】
本発明による配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品によると、配管内の発熱体である螺旋管式金属パイプと、配管内と配管表面の熱電対線とを備える配管系部品を用いて、配管内部を設定温度の範囲内で加熱することで、配管内部の温度減少により生じた粉末状の反応生成物の付着による、配管のスリム化、詰まりが招く真空反応処理装置の稼働率の低下を最小に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】従来技術によるプラズマCVD装置の構成を示す断面図である。
【
図2】従来技術による高温拡散炉CVD装置の構成を示す概略図である。
【
図4a】排気システムのうち、配管の部分を詳細に示す概略図である。
【
図4b】排気システムのうち、配管の部分を詳細に示す概略図である。
【
図7】コネクタ本体、フェルール、ナットを用いて螺旋管式金属パイプの一端を支持固定する構成を示す、配管系部品の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
下記に、本発明の配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品を具体化した最も望ましい実施形態を、添付図面を参照とし、詳細に説明する。
【0043】
本実施形態は、プラズマCVDの成膜装置の配管系に本発明を適用したものである。
【0044】
本発明は、プラズマCVDの成膜装置の実施形態に限られず、減圧雰囲気下で基板に所定の処理を施す真空反応処理装置、例えばエッチング装置、イオン注入装置、拡散工程装置、アッシング装置、スパッタリング装置などに適用することができる。更に、基板もまた半導体ウェハに限られず、例えば、LCD(液晶表示装置)、OLED(有機発光ダイオード)に用いられる基板にも同じく適用することができる。
【0045】
まずは、本実施形態による排気システム、配管系部品、継手配管、主配管の構成を
図3〜
図7に示す。
【0046】
図3はCVD装置の排気システムの概略を示す。
図4a及び4bは排気システムのうち配管の部分を詳細に示す。
図5は配管系部品と主配管を示す側面図であり、
図6a〜6cは配管系部品を示す平面図、正面図、及び側面図である。
図7は、コネクタ本体、フェルール、ナットを用いて螺旋管式金属パイプの一端を支持固定する構成を示す、配管系部品の正面図である。
【0047】
本実施形態による排気システムは、
図3に示すように、CVD装置30に反応室31に、真空ポンプ33などを備える配管系34を成す配管として、主配管36、継手配管35が繋がれる構成である。他にも、CVD装置30の反応室31内を真空状態に減圧する真空ポンプ33、真空圧力値を調整する自動圧力調整弁(図示せず)、真空ポンプ33内に粒子などの異物が入らないように異物を捕集するトラップ(図示せず)、反応生成物や未反応ガスをろ過するスクラッバ38を備える。
【0048】
真空ポンプ33を作動して自動圧力調整弁(図示せず)で圧力を調整し、CVD装置30の反応室31内を0.1〜10torrの真空圧力で維持する。
【0049】
一般的には、CVD装置の反応室と真空ポンプとを連結するために真空配管系を用いる。このような真空配管系は、複数の配管を、連結部材の締結部を介して互いに連結して構成する。
【0050】
配管系の配管は、成膜装置、エッチング装置、イオン注入装置、拡散工程装置、アッシング装置、スパッタリング装置などを含む真空反応処理装置の設備のうち、少なくとも一つ以上を互いに連結する排気流体の通路、つまり排気物の排気路として設けられる。
【0051】
配管系34の配管は、
図3〜
図5に示すように、主配管36と継手配管35に大きく分けられる。
【0052】
コイル体に成形した螺旋管式金属パイプ45を備える配管系部品Aの構成は、
図5〜
図7に示す。
【0053】
両端部40にフランジ部39を備える主配管36と、両端部にフランジ部を備える継手配管35とにおいては、Oリング(図示せず)を介して隣接したフランジ部39を接合させるのとともに、フランジ部39の接合部の外周を囲い込むクランプ(図示せず)でフランジ部39を固定して、隣接した配管35、36同士を連結する。
【0054】
主配管36とクランプで連結される隣接の配管であり、配管系34を構成する継手配管は、内径がφ
1である。更には、継手配管35の中空部41に支持固定されている、外径φ
2、ピッチ距離d、有効巻数nのコイル体に成形された螺旋管式金属パイプ45を備える。
【0055】
螺旋管式金属パイプ45の一端45aは、継手配管35の端部側壁に挿通する配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aを通して外部に延在され、継手配管35の外周面に形成された配管内発熱体ヒータ用端子47bに電気機械的に接続する。
【0056】
配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aは、継手配管35のフランジ部39の隣接部である側壁に設けられている。
【0057】
コネクタ本体47a、フェルール17a、ナット27aを用いて、外径φ
2、ピッチ距離d、有効巻数nのコイル体に成形された螺旋管式金属パイプ45を堅固に支持固定する。
【0058】
継手配管35の端部側壁に挿通する配管内温度測定用コネクタ57aを通して継手配管35の中空部に熱電対線55の一端55aを配置し、継手配管35の外部にある熱電対線55の他端55bは、配管内温度測定用コネクタ57aを通し、継手配管35の外周面に形成された配管内温度測定用端子57bに電気機械的に接続する。
【0059】
継手配管35の外周面に一定の深さを有する雌ネジ状の溝67aを形成し、雄ネジ部材の内部通路を通した熱電対線(図示せず)の一端は、球面形状を持つ熱電対式温度検出器の先端として、継手配管の外周面に形成された雌ネジ状の溝67aの床部に押し付けられ、他端は、雄ネジ部材の内部通路の内径と同じ直径を持つ円筒状の熱電対線(図示せず)として、継手配管の外周面に形成された配管表面温度測定用端子67bに電気機械的に接続する。
【0060】
球面形状を持つ熱電対式温度検出器の先端(図示せず)を、一定の深さを有する雌ネジ状の溝67aの床部に載置し、雄ネジ部材を雌ネジ状の溝の床部に対して気密にすることで、球面形状の一端、つまり温度検出器の先端を溝の床部に堅固に密着させる。
【0061】
熱電対式温度検出器の先端は球面形状であり、その最大直径は、円筒状の他端より所定の寸法ほど大きい。
【0062】
ここでは温度検出部材として熱電体線を使用しているが、他の接触式温度センサ、例えば、白金測温抵抗体やサーミスタであっても良い。
【0063】
ステンレス系金属の丸棒を用いて、旋盤加工により、内径φ
1の中空部配管、並びに中空部配管の外径方向において放射状に拡張したフランジ部39を作り上げる。更には、フライス加工により、配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aと配管内温度測定用コネクタ57aとが挿通する貫通孔47、57を中空部配管に、そして、配管表面温度測定に用いられる雄ネジ部材に対する、一定の深さを持つ雌ネジ状の溝67aを中空部配管の外周面に形成する。続いて、ステンレス系金属の丸棒から、旋盤加工やフライス加工により、中空部41と、両端40において外径方向において拡張したフランジ部39と、複数の端部側壁貫通孔47、57と、外周面の溝67aとが一体化された内径φ
1、長さL
1の継手配管35を製作する。
【0064】
螺旋管式金属パイプ45は、中央に配置したニクロム線などの内部発熱線と、金属パイプとの間に酸化マグネシウムを主成分とする電気絶縁体の粉末が充填されている。
【0065】
内部発熱線としてニクロム線が中央に配置されている細径ステンレスパイプを電気絶縁体粉末で充填した、金属パイプの線材を、コイルバネ成形機を用いて、コイル体として成形する。その結果、外径φ
2、ピッチ距離d、有効巻数n、同軸長さL
2の円筒状螺旋管式発熱体45を完成する。円筒状の螺旋管式発熱体、つまり螺旋管式金属パイプ45は、螺旋管式金属パイプの一端45aに巻取り部(winding part)48を有し、螺旋管式金属パイプの同軸長さL
2は、巻取り部48をその始点とする。
【0066】
発熱体用の電熱線を挿入された金属パイプは、細径ステンレスパイプである。金属パイプの中央にニクロム線などの内部発熱線を配置し、発熱線と金属パイプとの間に酸化マグネシウムを主成分とする電気絶縁体粉末を充填して、エージングを施すプロセスを行う。
【0067】
クロム線の代わりに、鉄−クロム−アルミニウム合金(Fe−Cr−Al alloy)、白金、タングステン、或いは銀パラジウム(AgPd)や酸化ルテニウム(RuO
2)を用いても良い。
【0068】
継手配管35は、両端40にフランジ部39を有する円筒状の短管であり、継手配管35の外周面には、配管内発熱体ヒータ用端子47b、配管内温度測定用端子57b、配管表面温度測定用端子67bが設けられている。
【0069】
配管系部品Aとは、内径φ
1、長さL
1の継手配管35の端部側壁貫通孔47に挿通された配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aを通して螺旋管式金属パイプの一端45aを外部に出し、その一端を外周面に形成された配管内発熱体ヒータ用端子47bに電気機械的に接続させ、継手配管の端部側壁貫通孔57に挿通された配管内温度測定用コネクタ57aを介して継手配管35の中空部41に熱電対線55の一端55aを配置し、継手配管の外周部に出された熱電対線の他端55bは外周面に形成された配管内温度測定用端子57bに電気機械的に接続し、球面形状を持つ熱電対線(図示せず)の一端は、雄ネジ部材を介して継手配管の外周面に形成された雌ネジ状の溝67aの床部に押し付けられ、円筒状の熱電対線の他端は、外周面に形成された配管表面温度測定用端子67bに電気機械的に接続し、外径φ
2、ピッチ距離d、有効巻数nのコイル体に成形された螺旋管式金属パイプ45は、継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔しながら、中空部41を介して継手配管35の外部まで延在し、配管内発熱体ヒータ用端子47bにヒータ電源(図示せず)から電力を供給して螺旋管式金属パイプ45を発熱体として用いる、配管内部の加熱ヒータである。
【0070】
ここで、φ
1>Ф
2、L
2>L
1を満足する。
【0071】
螺旋管式金属パイプの一端45aは、継手配管の端部側壁に挿通された配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aを介して外部に出され、外周面に形成された配管内発熱体ヒータ用端子47bに電気機械的に接続する。
【0072】
第1外部端子に当たる配管内発熱体ヒータ用端子47bは、ヒータ電源への接続に用いられる電源連結部端子である。
【0073】
配管内発熱体ヒータ用コネクタ本体47a、フェルール17a、ナット27aを用いて、外径φ
2、ピッチ距離d、有効巻数nのコイル体に成形された、同軸長さL
2の螺旋管式金属パイプ45を堅固に支持固定する。
【0075】
継手配管の端部側壁貫通孔47に挿通された配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aの位置により、螺旋管式金属パイプの一端45aの始点が異なる。またこれにより、コイルバネ、つまり螺旋管式金属パイプの巻取り部48の位置も異なる。
【0076】
配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aの位置を、継手配管35のフランジ部39に最大に接近させることで、螺旋管式金属パイプの一端45aも継手配管35のフランジ部39に近接して位置することになる。
【0077】
同軸長さL
2、外径φ
2の螺旋管式金属パイプ45のコイル軸65は、継手配管35とは同軸である。長手方向において内径φ
1の継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した状態で、継手配管の中空部41に固定支持され、継手配管の中空部41を介して継手配管35の外部まで長手方向に延在する。螺旋管式金属パイプ45は、コイルバネのように巻かれている。延在した部分75は外部に晒される。金属パイプ内のニクロム線は発熱体として加熱ヒータの役割を果たす。
【0078】
内径φ
1、長さL
1の継手配管35が内径φ
1、長さL
3の主配管36と連結され、CVD装置30の排気路である配管系34、35、36を構成するとき、継手配管35の外部へ長手方向に延在している配管系部品Aの螺旋管式金属パイプ45、75を、まず主配管36の中空部71に入れ、螺旋管式金属パイプ45、75が主配管36の両端40に位置した主配管のフランジ部39に、つまり主配管の入口から出口に渡って置かれるようにする。
【0079】
配管系部品の螺旋管式金属パイプは、コイルバネ成形装置によりピッチ距離d、有効巻数nを調整することで同軸長さL
2を調整することができる。コイルバネ成形装置を用いて、外径Ф
2、同軸長さL
2のコイル体として螺旋管式金属パイプを成形する。
【0080】
ここで、φ
1>Ф
2、L
2>L
3、L
2=d×nを満足する。
【0081】
同軸長さL
2を有する螺旋管式金属パイプの一端45aは、継手配管の端部、つまりフランジ部の隣接部に置かれた配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aを介して継手配管の外部に出され、継手配管の外側部に形成された配管内発熱体ヒータ用端子47bに電気機械的に接続する。
【0082】
外径Ф
2、同軸長さL
2の螺旋管式金属パイプ45につき、配管内発熱体ヒータ用コネクタ本体、フェルール、ナットを用いて、継手配管の中空部に、外径φ
2、ピッチ距離d、有効巻数nの螺旋管式金属パイプ45を堅固に支持固定した配管系部品Aの構成を見ると、継手配管は両端にフランジ部を有する円筒状の短管であり、継手配管35のフランジ部39に近接して、第1外部端子の配管内発熱体ヒータ用端子47b、第2外部端子の配管内温度測定用端子57bを有し、継手配管35の側壁には第3外部端子の配管表面温度測定用端子67bを備えている。
【0083】
内径φ
1、長さL
1の継手配管の中空部41に、外径Ф
2、同軸長さL
2の螺旋管式金属パイプの一端45aを、継手配管の配管内発熱体ヒータ用コネクタ本体、フェルール、ナットを用いて、継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した状態で継手配管の中空部に堅固に支持固定し、ここで、L
2がL
1より大きいため(L
2>L
1)、継手配管の中空部を介して、螺旋管式金属パイプのコイル軸65方向において継手配管の外部まで延在した螺旋管式金属パイプを備える。
【0084】
継手配管の配管内発熱体ヒータ用コネクタ47aを通して継手配管の端部の外側に出した螺旋管金属パイプの一端にて、金属パイプの内部発熱線に当たるニクロム線を、継手配管の外側部の配管内発熱体ヒータ用端子47bに電気機械的に接続する。配管内発熱体ヒータ用端子47bにヒータ電源の電力を供給すると、螺旋管式金属パイプは、内部ニクロム線が発熱体として機能する加熱ヒータとなる。
【0085】
配管系部品の螺旋管式金属パイプは、配管内の発熱体に相当し、同軸長さL
2、外径Ф
2、ピッチ距離d、有効巻数nの螺旋管式加熱ヒータとして、内径φ
1、長さL
1の円筒状短管である継手配管の中空部に支持固定される。継手配管35と主配管36との連結に当たり、配管系部品の螺旋管式金属パイプ45は、継手配管35と主配管36とからなる排気路の内部全体、つまり中空部に、螺旋管式加熱ヒータとして載置されることになる。
【0086】
配管系34の中空部41、71には、コイル径、つまり外径Ф
2が配管35、36の内径φ
1より小さいため、外径Ф
2、ピッチ距離d、有効巻数nの螺旋管式金属パイプ45が、配管35、36の内周面から一定の間隔ほど離れて敷かれる。
【0087】
主配管36と継手配管35とを連結するために、隣接したフランジ部39をクランプ(図示せず)で固定し、隣接した配管35、36同士を連結すれば、配管内の発熱体に当たる螺旋管式金属パイプが設けられた配管系部品Aで配管35、36の内部を加熱できる、CVD装置30の配管系34が成り立つ。
【0088】
配管系部品の継手配管を見ると、継手配管の内部及び外部に、温度検出部の熱電対が設けられている。温度測定部により検出された温度情報に基づき、第1外部端子の配管内発熱体ヒータ用端子47bに印加されるヒータ電源のオン/オフを、制御部85により調整する。つまり、配管内の発熱体である螺旋管式金属パイプ45の通電をスイッチング(オン/オフ)することで、螺旋管式発熱体の温度、言い換えれば、第2外部端子の配管内温度測定用端子57bや第3外部端子の配管表面温度測定用端子67bが固定されている箇所の温度を、望ましい温度範囲内に維持するように制御する。螺旋管式金属パイプ45付きの配管系部品A一体(unit)当たり、一つの制御部85を備える。
【0089】
配管系部品の継手配管及び主配管の内部に配設された螺旋管式発熱体を用いて、CVD装置から排気される未反応原料ガス、反応生成物などの排気物が、配管系の温度減少により配管の内周面に付着堆積することを防止できる。
【0090】
内部発熱線を有する金属パイプは、細径ステンレスパイプである。金属パイプの中央にニクロム線などの内部発熱線を配置し、発熱線と金属パイプとの間に酸化マグネシウムを主成分とする電気絶縁体粉末を充填して、エージングを施して製造プロセスを行う。
【0091】
クロム線の代わりに、鉄−クロム−アルミニウム合金(Fe−Cr−Al alloy)、白金、タングステン、或いは銀パラジウム(AgPd)や酸化ルテニウム(RuO
2)を用いても良い。
【0092】
このような金属パイプの線材を、コイルバネ成形機を用いて、コイル体として成形する。結果として、外径φ
2、ピッチ距離d、有効巻数nの円筒状であり、内部発熱線を有する螺旋管式金属パイプを完成する。
【0093】
螺旋管式金属パイプ45を有する配管系部品Aにおいて、締結部を介して互いに連結される継手配管35と主配管36の長さに合わせ、金属パイプの線材を、円筒状の螺旋管式金属パイプ、つまり、円筒状の螺旋管式発熱体として、コイル体に成形する。
【0094】
螺旋管式金属パイプのピッチ距離dと有効巻数nを調整し、継手配管35と主配管36とを含む配管の入口部から出口部まで渡る長さを持つ円筒状のコイル体として成形した螺旋管式金属パイプ45、つまり加熱ヒータ(発熱体)を製作する。
【0095】
こうやって得られた螺旋管式金属パイプ45を、継手配管35の内部に挿通して同軸上に置かれるように固定支持し、外部まで延在した螺旋管式金属パイプを持つ配管系部品Aを完成する。
【0096】
本明細書では、本発明の、配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品の技術思想を、添付図面を参照として説明しているが、これは本発明の最も好ましい実施形態を例示として挙げたに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0097】
従って、当該技術分野の当業者であれば、本発明の技術思想から逸脱しない範囲内で寸法、模様、構造などを多様に変更や改良を行えることは明白であり、このような変更及び改良は全て、本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0098】
17a:フェルール
27a:ナット
30:CVD装置
31:反応室
33:真空ポンプ
34:配管系
35:継手配管
36:主配管
38:スクラッバ
39:フランジ部
40:両端部
41:継手配管の中空部
45:螺旋管式金属パイプ
45a:螺旋管式金属パイプの一端
47:側壁貫通孔(配管内発熱体ヒータ用コネクタ)
47a:配管内発熱体ヒータ用コネクタ
47b:配管内発熱体ヒータ用端子
48:巻取り部
55:熱電対線(配管内温度測定用)
55a:熱電対線の一端
55b:熱電対線の他端
57:側壁貫通孔(配管内温度測定用コネクタ)
57a:配管内温度測定用コネクタ
57b:配管内温度測定用端子
65:コイル軸
67a:雌ネジ状の溝
67b:配管表面温度測定用端子
71:主配管の中空部
75:外部への延在部分(螺旋管式金属パイプ)
85:制御部
A:配管系部品
【要約】
【課題】本発明は、配管系への排気物の付着堆積を防止する配管系部品に関する。
【解決手段】真空反応処理装置から送り込まれる排気流体に露出される配管系に対する排気物の付着堆積を防止する配管系部品において、外径Ф
2の円筒状螺旋管式金属パイプは、中空部の端部と両端にそれぞれ貫通孔とフランジ部を有する内径φ
1、長さL
1の継手配管の内周壁から一定の間隔ほど離隔した内通体であって、前記中空部内における前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記貫通孔に挿入したコネクタ本体、フェルール、ナットを用いて、前記継手配管に支持固定し、前記コネクタ本体を介して繋いだ前記螺旋管式金属パイプの一端を、前記継手配管の外周面に設けられた電源連結部端子に接続させ、前記螺旋管式金属パイプの他端は、前記中空部を介して前記継手配管の同軸の長手方向に沿って外部まで延在する同軸長さL
2の最端に位置することを特徴とする。
【選択図】
図5