【実施例】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の表面実装インダクタの一実施例を説明する。
図1は、本発明の表面実装インダクタの一実施例を示す斜視図であり、
図2は分解斜視図である。図において、金属端子の配置された対向する側面の方向をx軸方向、x軸方向と直交する対向する側面の方向をy軸方向、高さ方向をz軸方向とする。
【0010】
図1および
図2に示すように、面実装インダクタ10は、巻軸21の両端に鍔22、22を有するドラム型コア20と、
ドラム型コア20の巻軸21に巻回された巻線50と、
平面視で角部が面取りされた正方形で、ドラム型コア20を収納するための上下の端面を貫通する孔31が設けられたリング型コア30と、
金属板を断面がコの字形状に折り曲げ、リング型コア30の対向する側面に配置された一対の金属端子40、40とからなる。
【0011】
金属端子40は、両端にそれぞれ2つの爪部41、41が離間して設けられ、リング型コア30の側面に嵌め込まれている。そして、爪部41が、孔31の内壁に沿って折り曲げられて、ドラム型コアとリング型コアの間の空隙11に爪部41が挟み込まれる。
【0012】
リング型コア30において、
金属端子が対向して配置された側面を側面32a、側面32aと隣接する側面を32bとすると、
側面32a、32aから延在する端面33a、33aと、
側面32b、32bから延在する、端面33a、33aより高さの低い、端面33b、33bとが、上下の端面にそれぞれ設けられ、端面33aと端面33bとの間には段差34が設けられている。
【0013】
巻線50の端末51、51は、金属端子40、40にそれぞれはんだ付け等されて、電気的に接続される。
【0014】
リングコア30の側面32aと側面32bの高さが異なっており、側面32aの高さT
32aはドラム型コアの高さT
20と略同じであり、側面32bの高さはドラム型コア20の巻軸の長さをT
21より短い。
【0015】
図3は、面実装インダクタ10の断面図であり、
図3(a)は、
図1においてA−Aで示した縦断面図であり、
図3(b)は、
図1においてB−Bで示した縦断面図である。
【0016】
図3(a)および
図3(b)に示すように、面実装インダクタ10は、x軸方向が空隙11に爪部41が挟み込まれているので、x軸方向のずれに対してドラム型コア20とリング型コア30とが接触することがなく、y軸方向がリング型コアの側面の端部の鍔面より低くなっているので、y軸方向に対しては、ドラム型コア20とリング型コア30とが接触することがない。
その結果、たとえ、ドラム型コアとリング型コアとの相対位置がずれても、ドラム型コアとリング型コアが接触することがない面実装インダクタとすることができ、量産時の不良の少ない表面実装インダクタを提供することができる。
【0017】
なお、爪部は離間して複数配置されているので、ドラム型コアとリング型コアの相対位置がy軸方向にずれたとしても、安定して、x軸方法のずれを抑制することができる。
また、端面33bの面積が少ないと、ドラム型コア20とリング型コア30と大きくずれた場合に接触する可能性があるので、端面33aは面積がなるべく広い方が望ましい。