(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御部は、前記位置画面情報によって前記位置が示されている前記センサのうち、指定された前記センサに関する情報を表示する制御をさらに行う、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のセンサ管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
最初に、本発明の実施の形態の内容を列記して説明する。
【0014】
(1)本発明の実施の形態に係るセンサ管理装置は、センサの位置を示す位置画面情報を表示する制御を行う表示制御部と、センサを検出する検出部とを備え、前記表示制御部は、前記検出部によって検出されたセンサの位置が前記位置画面情報に含まれていない場合に、前記検出部によって検出された前記センサの識別情報を表示する制御をさらに行う。
【0015】
このように、センサ管理装置において位置を把握していないセンサを検出した場合に、当該センサの識別情報を画面に表示する構成により、ユーザは、位置が把握されていないセンサの存在を画面において認識することができるため、たとえば、当該センサの位置を把握するために必要な措置をとることができる。したがって、センサの位置を適切に管理することができる。
【0016】
(2)好ましくは、前記センサ管理装置は、さらに、センサの位置を指定するための操作を示す操作情報を取得する取得部を備え、前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記操作情報に基づいて、前記位置画面情報を表示する制御を行う。
【0017】
このような構成により、センサ管理装置がセンサの位置を認識し、認識したセンサの位置を画面に表示することができる。たとえば、センサ管理装置において位置を把握していないセンサの位置を画面に追加することができる。
【0018】
(3)好ましくは、前記センサ管理装置は、さらに、センサの異常を検知する異常検知部を備え、前記表示制御部は、前記位置画面情報に含まれる前記位置のうち、前記異常検知部によって異常の検知されたセンサの位置の表示態様を異常の検知されていないセンサの位置とは異なる表示態様とする。
【0019】
このような構成により、センサの計測結果に異常がある場合に、ユーザが当該センサの位置を容易に認識することができる。これにより、ユーザは、当該センサの設置場所へ速やかに移動し、当該センサによる監視対象の状態を直接確認することができる。
【0020】
(4)好ましくは、前記センサ管理装置は、さらに、センサの移動を検知する移動検知部を備え、前記表示制御部は、前記位置画面情報に含まれる前記位置のうち、前記移動検知部によって移動の検知されたセンサの位置の表示態様を移動の検知されていないセンサの位置とは異なる表示態様とする。
【0021】
このような構成により、たとえば、あるユーザがセンサを移動した場合に、当該センサが移動されたことを他のユーザが容易に認識することができる。
【0022】
(5)より好ましくは、前記表示制御部は、前記センサの移動元および移動先をさらに示す前記位置画面情報を表示する制御を行う。
【0023】
このような構成により、センサの詳細な移動内容をユーザが認識することができる。
【0024】
(6)好ましくは、前記表示制御部は、前記位置画面情報によって前記位置が示されている前記センサのうち、指定された前記センサに関する情報を表示する制御をさらに行う。
【0025】
このような構成により、ユーザは、所望するセンサの計測結果等を容易に確認することができる。
【0026】
(7)好ましくは、前記表示制御部は、前記センサ管理装置の位置をさらに示す前記位置画面情報を表示する制御を行う。
【0027】
このような構成により、たとえば、ユーザは、センサ管理装置の近くにいる場合において、画面に表示されたセンサとセンサ管理装置との位置関係を確認することにより、センサの位置をより容易に認識することができる。
【0028】
(8)好ましくは、前記表示制御部は、所定の操作が行われた場合に前記識別情報の表示を更新する。
【0029】
このような構成により、たとえば、センサ管理装置による識別情報の表示の更新頻度を下げることができるため、センサ管理装置の処理負荷を減らすことができる。
【0030】
(9)本発明の実施の形態に係るセンサ管理方法は、センサ管理装置におけるセンサ管理方法であって、センサの位置を示す位置画面情報を表示する制御を行うステップと、センサを検出するステップと、検出したセンサの位置が前記位置画面情報に含まれていない場合に、検出した前記センサの識別情報を表示する制御を行うステップとを含む。
【0031】
このように、センサ管理装置において位置を把握していないセンサを検出した場合に、当該センサの識別情報を画面に表示する構成により、ユーザは、位置が把握されていないセンサの存在を画面において認識することができるため、たとえば、当該センサの位置を把握するために必要な措置をとることができる。したがって、センサの位置を適切に管理することができる。
【0032】
(10)本発明の実施の形態に係るセンサ管理プログラムは、センサ管理装置において用いられるセンサ管理プログラムであって、コンピュータに、センサの位置を示す位置画面情報を表示する制御を行うステップと、センサを検出するステップと、検出したセンサの位置が前記位置画面情報に含まれていない場合に、検出した前記センサの識別情報を表示する制御を行うステップとを実行させるためのプログラムである。
【0033】
このように、センサ管理装置において位置を把握していないセンサを検出した場合に、当該センサの識別情報を画面に表示する構成により、ユーザは、位置が把握されていないセンサの存在を画面において認識することができるため、たとえば、当該センサの位置を把握するために必要な措置をとることができる。したがって、センサの位置を適切に管理することができる。
【0034】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0035】
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係る監視システムの構成を示す図である。
【0036】
図1を参照して、監視システム101は、複数のセンサ11と、センサ管理装置12と、ディスプレイ13と、基地局14とを備える。
【0037】
センサ11は、たとえば、バッテリを含み、当該バッテリから供給される電力によって動作する。センサ11は、たとえば、工場または病院等の監視エリアにおいて設置され、監視対象に関する計測、たとえば監視対象の温度、湿度または電流等の計測を行う。
【0038】
センサ11は、自己のID(Identification)すなわち識別情報と、計測結果を示す計測結果情報とを含むセンサ情報を定期的または不定期に作成し、たとえば無線LAN(Local Area Network)または無線PAN(Personal Area Network)等の通信方式に従って、作成したセンサ情報を基地局14へ無線伝送する。
【0039】
基地局14は、たとえば、監視エリアにおいて設置された無線LANまたは無線PAN等における基地局であり、センサ11から受信したセンサ情報をたとえば有線によりセンサ管理装置12へ送信する。なお、基地局14は、センサ11から受信したセンサ情報を無線によりセンサ管理装置12へ送信する構成であってもよい。
【0040】
センサ管理装置12は、基地局14から各センサ11のセンサ情報を受信し、受信した各センサ情報に基づく内容をディスプレイ13に表示する制御を行う。
【0041】
なお、センサ管理装置12およびディスプレイ13は、監視エリア内に設置されてもよいし、監視エリア外に設置されてもよい。
【0042】
また、監視システム101は、複数の基地局14を備える構成であってもよい。また、センサ管理装置12がディスプレイ13を含む構成であってもよい。
【0043】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおいてディスプレイに表示された画面の一例を示す図である。
【0044】
図2を参照して、画面は、位置表示エリアDe1と、ボタン表示エリアDe2と、未配置表示エリアDe3とを含む。
【0045】
位置表示エリアDe1には、監視エリアの地図を示す画像(以下、地図画像とも称する。)が表示されている。
【0046】
また、位置表示エリアDe1には、監視エリアに配置された複数のセンサ11にそれぞれ対応するセンサアイコンSe1〜Se12と、監視エリアに配置された複数の基地局14にそれぞれ対応する基地局アイコンAp1〜Ap3と、監視エリアに配置されたセンサ管理装置12に対応する装置アイコンNe1とが表示されている。
【0047】
具体的には、センサアイコンSe1〜Se12と、基地局アイコンAp1〜Ap3と、装置アイコンNe1とが監視エリアの地図画像上に表示されている。
【0048】
センサアイコンSe1〜Se12は、監視エリアにおける対応のセンサ11の位置を示している。つまり、地図画像上のセンサアイコンSe1〜Se12の配置は、監視エリアにおける対応のセンサ11の配置に相当する。
【0049】
また、基地局アイコンAp1〜Ap3は、監視エリアにおける対応の基地局14の位置を示している。つまり、地図画像上の基地局アイコンAp1〜Ap3の配置は、監視エリアにおける対応の基地局14の配置に相当する。また、装置アイコンNe1は、監視エリアにおけるセンサ管理装置12の位置を示している。
【0050】
以下、センサアイコンSe1〜Se12の各々をセンサアイコンSeとも称し、基地局アイコンAp1〜Ap3の各々を基地局アイコンApとも称する。
【0051】
センサ管理装置12は、センサ11の位置を示す位置情報、基地局14の位置を示す位置情報、センサ管理装置12の位置を示す位置情報を記憶している。
【0052】
センサ管理装置12は、記憶しているこれらの位置情報に基づいて、各センサアイコンSe、各基地局アイコンApおよび装置アイコンNe1をそれぞれ地図画像上の対応箇所に表示する。
【0053】
未配置表示エリアDe3には、「未配置リスト」が表示されている。未配置リストには、センサ管理装置12がまた位置情報を取得していないセンサ11の識別情報が表示されている。
【0054】
具体的には、未配置リストには、センサ管理装置12が位置情報を取得していない各センサ11の識別番号と、当該各センサ11に対応するセンサアイコンSn1〜Sn4とが表示されている。以下、センサアイコンSn1〜Sn4の各々をセンサアイコンSnとも称する。
【0055】
ユーザは、たとえば、未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンSnをマウス等を用いて位置表示エリアDe1へドラッグアンドドロップすることにより、当該センサアイコンSnを地図画像上に配置する。
【0056】
具体的には、ユーザは、未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンSnに対応するセンサ11の監視エリアにおける位置を把握したうえで、当該センサアイコンSnを地図画像上の対応の箇所に配置する。
【0057】
以下、未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンSnを地図画像上の対応箇所に配置する操作をアイコン配置操作とも称する。
【0058】
センサ管理装置12は、未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンSnに対してアイコン配置操作が行われた場合、当該センサアイコンSnの地図画像における配置先の座標を当該センサアイコンSnに対応するセンサ11の位置情報として取得する。
【0059】
ユーザのアイコン配置操作によって地図画像上に配置されたセンサアイコンSnは、センサアイコンSeに相当するセンサアイコンになる。
【0060】
たとえば、ユーザが位置表示エリアDe1におけるセンサアイコンSeをクリックした場合、画面には新たなウィンドウが表示される。当該ウィンドウには、ユーザのクリックしたセンサアイコンSeに対応するセンサ11に関する情報、たとえば、当該センサ11による計測結果が表示される。
【0061】
ボタン表示エリアDe2には、「地図読み込み」と記載されたボタンBu1と、「更新」と記載されたボタンBu2とが表示されている。
【0062】
ユーザは、たとえばセンサ管理装置12の初期設定を行う際、位置表示エリアDe1に監視エリアの地図画像を表示させるために、センサ管理装置12に地図画像を読み込ませる必要がある。
【0063】
センサ管理装置12は、たとえば、ネットワークまたはUSBメモリ経由で地図画像を予め取得しておく。ユーザがボタンBu1をクリックすると、画面には地図画像を選択するためのウィンドウが表示される。ユーザが当該ウィンドウにおいて監視エリアの地図画像を選択すると、センサ管理装置12は、ユーザによって選択された地図画像を読み込み、読み込んだ地図画像を位置表示エリアDe1に表示する。
【0064】
また、ユーザは、未配置表示エリアDe3における未配置リストの内容を更新する場合に、ボタンBu2をクリックする。
【0065】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおいてディスプレイに表示された画面の他の例を示す図である。
【0066】
図3を参照して、センサアイコンSe11は、通常表示における色とは異なる色で表示されている。また、センサアイコンSe11には「異常発生」の文字が付されている。
【0067】
センサ管理装置12は、センサ11の計測結果に基づいて、当該センサ11の監視対象において異常が発生したことを検知する。センサ管理装置12は、異常の発生を検知した場合、対応のセンサアイコンSeの表示態様を変更することにより、当該センサ11の監視対象に異常が発生していることをユーザに通知する。
【0068】
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置の構成の一部を示す図である。
【0069】
図4を参照して、センサ管理装置12は、受信処理部21と、記憶部22と、検出部24と、異常検知部25と、表示制御部26と、処理部27と、操作取得部(取得部)28と、操作部29とを備える。
【0070】
記憶部22は、センサ管理装置12が画面の表示処理を行うために必要な各種情報を記憶している。
【0071】
具体的には、たとえば、記憶部22は、各センサ11から取得されたセンサ情報の内容を示す計測結果リストKと、各センサ11の位置を示す位置リストPと、各センサ11による計測値の正常範囲を示す正常範囲リストTと、各センサ11の監視対象における異常の有無を示す異常有無リストUと、各基地局14の位置を示す位置情報と、センサ管理装置12の位置を示す位置情報と、監視エリアの地図画像とを記憶している。
【0072】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置における記憶部が記憶する計測結果リストKの一例を示す図である。
【0073】
図5を参照して、計測結果リストKの一例であるテーブルTA10は、センサ管理装置12が各センサ11から取得したセンサ情報の内容を示している。
【0074】
具体的には、テーブルTA10は、センサ情報の示すセンサ11の「識別情報」および「計測値」と、センサ管理装置12による当該センサ情報の「取得時刻」とを示している。
【0075】
計測結果リストKは、センサ管理装置12が新たなセンサ情報を取得するたびに更新される。
【0076】
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置における記憶部が記憶する位置リストPの一例を示す図である。
【0077】
図6を参照して、位置リストPの一例であるテーブルTA20は、センサ11の「識別情報」と当該センサ11の監視エリアにおける位置を示す「位置情報」とを示している。具体的には、たとえば、位置情報は、センサアイコンSeの地図画像における座標を示す。
【0078】
センサ管理装置12は、上述のように、各センサ11の位置情報をユーザの操作によって取得する。センサ管理装置12が位置情報を未取得であるセンサ11の「位置情報」の欄には「N」が記される。
【0079】
位置リストPにおける「識別情報」の欄には、たとえば、センサ管理装置12がこれまでに取得したセンサ情報の送信元のセンサ11の識別情報が記される。
【0080】
センサ管理装置12が、新たなセンサ11からのセンサ情報を取得した場合、位置リストPにおいて当該センサ11の識別番号が追加される。
【0081】
たとえば、ユーザがセンサ11を監視エリアにおいて新たに設置した場合であって、センサ管理装置12が当該センサ11からのセンサ情報を取得した場合、位置リストPにおける「識別情報」の欄には当該センサ11の識別番号が追加される。このとき、位置リストPにおける当該センサの「位置情報」の欄には、位置情報が未取得であることを示す「N」が記される。
【0082】
以下、位置リストPに識別情報が示されていないセンサ11すなわちセンサ管理装置12が位置情報を未取得であるセンサ11を未登録センサとも称する。
【0083】
センサ管理装置12は、位置リストPにおいて位置情報が登録されているセンサ11については、画面の位置表示エリアDe1に対応のセンサアイコンSeを表示する制御を行う。
【0084】
一方、センサ管理装置12は、位置リストPにおいて位置情報が登録されていない、すなわち「位置情報」の欄に「N」が記されているセンサ11については、画面の未配置表示エリアDe3に対応の識別番号とセンサアイコンSnとを表示する制御を行う。
【0085】
図7は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置における記憶部が記憶する正常範囲リストTの一例を示す図である。
【0086】
図7を参照して、正常範囲リストTの一例であるテーブルTA30は、センサ11の「識別情報」と、当該センサ11による計測値の正常範囲を規定するための「上限値」および「下限値」とを示している。
【0087】
たとえば、センサ11の計測値が、「下限値」から「上限値」までの範囲に含まれる場合、センサ管理装置12は、センサ11に異常がない、すなわちセンサ11の監視対象において異常が発生していないと判断する。
【0088】
正常範囲リストTは、たとえば、センサ管理装置12がユーザの操作に基づいて作成したリストである。
【0089】
図8は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置における記憶部が記憶する異常有無リストUの一例を示す図である。
【0090】
図8を参照して、異常有無リストUの一例であるテーブルTA32は、センサ11の「識別情報」と、当該センサ11の監視対象の「状態」とを示している。センサ11の監視対象の状態は、たとえば「正常」および「異常」により表現される。
【0091】
センサ管理装置12は、
図5に示す計測結果リストKおよび
図7に示す正常範囲リストTを比較して、センサ11の計測値が正常であるか否か、すなわちセンサ11の監視対象に異常が発生しているか否かを判断し、判断結果を異常有無リストUに反映させる。
【0092】
再び
図4を参照して、受信処理部21は、センサ11から基地局14経由でセンサ情報を取得し、取得したセンサ情報に基づいて、記憶部22の記憶する計測結果リストKを更新する。
【0093】
表示制御部26は、センサの位置を示す位置画面情報をたとえばディスプレイ13に表示する制御を行う。また、表示制御部26は、たとえば、このとき、センサ管理装置12の位置をさらに示す位置画面情報を表示する制御を行う。
【0094】
具体的には、処理部27は、記憶部22の記憶する位置リストP、基地局14の位置情報、センサ管理装置12の位置情報および監視エリアの地図画像に基づいて、たとえば
図2における位置表示エリアDe1の表示内容を示す位置画面情報A1を作成する。
【0095】
また、処理部27は、たとえば
図2におけるボタン表示エリアDe2の表示内容を示すボタン画面情報A2を作成する。また、処理部27は、位置リストPに基づいて、たとえば
図2における未配置表示エリアDe3の表示内容を示す未配置画面情報A3を作成する。
【0096】
そして、処理部27は、作成した位置画面情報A1、ボタン画面情報A2および未配置画面情報A3を含む全体画面情報Aaを表示制御部26へ出力する。
【0097】
表示制御部26は、処理部27から受けた全体画面情報Aaをディスプレイ13に送信する。ディスプレイ13には、表示制御部26から受信した全体画面情報Aaの内容が表示される。
【0098】
検出部24は、センサ11を検出する。具体的には、たとえば、検出部24は、記憶部22の記憶する計測結果リストKおよび位置リストPを比較することにより未登録センサを検出する。
【0099】
より具体的には、検出部24は、計測結果リストKに含まれる識別情報の中に、位置リストPに含まれない識別情報が存在する場合に、計測結果リストKに含まれる識別情報であって、かつ位置リストPに含まれない識別情報を未登録センサの識別情報として検出する。
【0100】
検出部24は、未登録センサの識別情報を検出した場合、当該識別情報を位置リストPに追加する。位置リストPにおいて、新たに追加された識別情報に対応する「位置情報」の欄には「N」が記される。
【0101】
表示制御部26は、たとえば、検出部24によって検出されたセンサ11の位置が位置情報に含まれない場合に、検出部24によって検出されたセンサ11の識別情報を表示する制御を行う。
【0102】
具体的には、たとえば、処理部27は、検出部24が未登録センサの識別情報を追加した位置リストPに基づいて、未配置表示エリアDe3の表示内容を示す未配置画面情報B3を作成する。
【0103】
また、処理部27は、位置表示エリアDe1の表示内容を示す位置画面情報B1およびボタン表示エリアDe2の表示内容を示すボタン画面情報B2を作成する。
【0104】
そして、処理部27は、作成した位置画面情報B1、ボタン画面情報B2および未配置画面情報B3を含む全体画面情報Baを表示制御部26へ出力する。
【0105】
表示制御部26は、処理部27から受けた全体画面情報Baをディスプレイ13に送信する。ディスプレイ13には、表示制御部26から受信した全体画面情報Baの内容が表示される。
【0106】
操作部29は、ユーザによるセンサ管理装置12への操作を受け付ける。たとえば、ユーザが、センサ11の位置を指定するための操作を行った場合、操作部29は、当該操作を示す操作情報Aを作成し、作成した操作情報Aを操作取得部28へ出力する。
【0107】
具体的には、たとえば、ユーザが、画面の未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンSnに対してアイコン配置操作を行った場合、操作部29は、当該アイコン配置操作の内容を示す操作情報Aを作成し、作成した操作情報Aを操作取得部28へ出力する。操作取得部28は、操作部29からセンサ11の位置を指定するための操作情報Aを取得する。
【0108】
表示制御部26は、操作取得部28によって取得された操作情報Aに基づいて、センサ11の位置を示す位置画面情報を表示する制御を行う。
【0109】
具体的には、操作取得部28は、操作部29から受けた操作情報Aに基づいて、記憶部22の記憶する位置リストPを更新する。
【0110】
たとえば、操作取得部28は、操作部29から受けた操作情報Aの内容を確認し、未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンSnに対してユーザがアイコン配置操作を行った際の、地図画像における当該センサアイコンSnの配置先の座標を認識する。
【0111】
そして、操作取得部28は、記憶部22の記憶する位置リストPにおける当該センサアイコンSnに対応する「位置情報」の欄の内容を「N」から当該座標に変更する。
【0112】
処理部27は、記憶部22の記憶する位置リストPに基づいて、位置表示エリアDe1の表示内容を示す位置画面情報C1を作成する。
【0113】
また、処理部27は、ボタン表示エリアDe2の表示内容を示すボタン画面情報C2および未配置表示エリアDe3の表示内容を示す未配置画面情報C3を作成する。
【0114】
そして、処理部27は、作成した位置画面情報C1、ボタン画面情報C2および未配置画面情報C3を含む全体画面情報Caを表示制御部26へ出力する。
【0115】
表示制御部26は、処理部27から受けた全体画面情報Caをディスプレイ13に送信する。ディスプレイ13には、表示制御部26から受信した全体画面情報Caの内容が表示される。
【0116】
異常検知部25は、センサの異常を検知する。具体的には、異常検知部25は、記憶部の記憶する計測結果リストKおよび正常範囲リストTを比較して、センサ11の監視対象における異常を検知する。
【0117】
より具体的には、たとえば、計測結果リストKの示すセンサ11の計測値が正常範囲リストTの示す計測値の正常範囲から外れた場合、当該センサ11の監視対象に異常が発生したと判断する。
【0118】
異常検知部25は、センサ11の監視対象に異常が発生したと判断した場合、記憶部22の記憶する異常有無リストUにおける当該センサ11の「状態」の欄の内容を「正常」から「異常」へ変更する。
【0119】
表示制御部26は、位置画面情報に含まれるセンサ11の位置のうち、異常検知部25によって異常の検知されたセンサ11の位置の表示態様を異常の検知されていないセンサの位置とは異なる表示態様とする。
【0120】
具体的には、たとえば、処理部27は、記憶部22の記憶する異常有無リストUにおいて、位置表示エリアDe1に表示されたセンサアイコンSe11に対応するセンサ11の「状態」の欄の内容が「正常」から「異常」へ変更された場合、
図3における位置表示エリアDe1の表示内容を示す位置画面情報D1を作成する。
【0121】
また、処理部27は、ボタン表示エリアDe2の表示内容を示すボタン画面情報D2および未配置表示エリアDe3の表示内容を示す未配置画面情報D3を作成する。
【0122】
そして、処理部27は、作成した位置画面情報D1、ボタン画面情報D2および未配置画面情報D3を含む全体画面情報Daを表示制御部26へ出力する。
【0123】
表示制御部26は、処理部27から受けた全体画面情報Daをディスプレイ13へ送信する。ディスプレイ13には、表示制御部26から受信した全体画面情報Daの内容が表示される。
【0124】
また、受信処理部21は、位置画面情報によって位置が示されているセンサ11のうち、指定されたセンサ11に関する情報を表示する制御を行う。
【0125】
具体的には、たとえば、ユーザが位置表示エリアDe1に表示されたセンサアイコンSeをクリックした場合、操作部29は、ユーザの操作内容を示す操作情報Bを作成し、作成した操作情報Bを操作取得部28へ出力する。
【0126】
操作取得部28は、操作部29から受けた操作情報Bに基づいて、ユーザによって指定されたセンサアイコンSeを示す指定アイコン情報を作成し、作成した指定アイコン情報を処理部27へ出力する。
【0127】
処理部27は、操作取得部28から指定アイコン情報を受けると、たとえば、記憶部22の記憶する計測結果リストKおよび異常有無リストUを確認する。
【0128】
そして、処理部27は、指定アイコン情報の示すセンサアイコンSeに対応するセンサ11の計測値および当該センサ11の監視対象の状態を表示するためのウィンドウ画面情報Wを作成し、作成したウィンドウ画面情報Wを含む全体画面情報Waを表示制御部26へ出力する。
【0129】
全体画面情報Waは、位置表示エリアDe1の表示内容を示す位置画面情報、ボタン表示エリアDe2の表示内容を示すボタン画面情報、および未配置表示エリアDe3の表示内容を示す未配置画面情報を含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0130】
表示制御部26は、処理部27から受けた全体画面情報Waをディスプレイ13へ送信する。ディスプレイ13には、たとえば、
図2に示す画面に重ねて、ユーザにクリックされたセンサアイコンSeに対応するセンサ11の計測値および当該センサ11の監視対象の状態が表示されたウィンドウが表示される。
【0131】
また、表示制御部26は、所定の操作が行われた場合に識別情報の表示を更新する。具体的には、たとえば、ユーザがボタン表示エリアDe2における「更新」と記載されたボタンBu2をクリックした場合、操作部29は、ユーザの操作内容を示す操作情報Cを作成して、作成した操作情報Cを操作取得部28へ出力する。
【0132】
操作取得部28は、操作部29から受けた操作情報Cに基づいて、未配置表示エリアDe3における未配置リストの更新を指示するための更新指示情報を作成し、作成した更新指示情報を処理部27へ出力する。
【0133】
処理部27は、操作取得部28から更新指示情報を受けると、記憶部22に記憶された位置リストPを確認し、位置リストPに基づいて、未配置表示エリアDe3の表示内容を示す未配置画面情報E3を作成し、作成した未配置画面情報E3を含む全体画面情報Eaを表示制御部26へ出力する。
【0134】
表示制御部26は、処理部27から受けた全体画面情報Eaをディスプレイ13へ送信する。ディスプレイ13には、表示制御部26から受信した全体画面情報Eaの内容が表示される。
【0135】
[動作]
次に、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムが画面表示処理を行う際の動作について説明する。
【0136】
監視システム101における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートおよびシーケンスの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
【0137】
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムにおける画面表示処理のシーケンスの一例を示す図である。
【0138】
図9を参照して、まず、センサ11Aは、定期的または不定期に、センサ情報をセンサ管理装置12へ送信する(ステップS11)。センサ11Aは、たとえば、
図2における位置表示エリアDe1に表示されたセンサアイコンSe11に対応するセンサ11である。
【0139】
次に、センサ管理装置12は、センサ11Aからセンサ情報を受信する。センサ管理装置12は、センサ11Aの位置を示す位置画面情報をたとえばディスプレイ13に表示する制御を行う。具体的には、たとえば、センサ管理装置12は、上記の全体画面情報Aaをディスプレイ13へ送信する(ステップS12)。ディスプレイ13には、全体画面情報Aaの内容が表示される。
【0140】
ここで、センサ11Bがたとえば初めてセンサ情報をセンサ管理装置12へ送信する(ステップS13)。
【0141】
次に、センサ管理装置12は、センサ11Bを未登録センサとして検出し(ステップS14)、検出したセンサ11Bの識別情報を表示する制御を行う。具体的には、たとえば、センサ管理装置12は、上記の全体画面情報Baをディスプレイ13へ送信する(ステップS15)。ディスプレイ13には、全体画面情報Baの内容が表示される。
【0142】
次に、たとえば、ユーザが、センサ11の位置を指定するための操作、具体的には、未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンSnに対してアイコン配置操作を行った場合、センサ管理装置12は、当該操作の内容を受け付ける(ステップS16)。
【0143】
次に、センサ管理装置12は、受け付けた上記操作の内容に基づいて、当該センサ11の位置を示す位置画面情報を表示する制御を行う。具体的には、たとえば、センサ管理装置12は、上記の全体画面情報Caをディスプレイ13へ送信する(ステップS17)。ディスプレイ13には、全体画面情報Caの内容が表示される。
【0144】
図10は、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置による画面表示処理の手順の一例を定めたフローチャートである。
【0145】
図10を参照して、まず、センサ管理装置12は、センサの異常を検知する。具体的には、センサ管理装置12は、位置表示エリアDe1に表示された各センサアイコンSeに対応するセンサ11の監視対象において、異常が発生しているか否かを判断する(ステップS30)。
【0146】
次に、センサ管理装置12は、センサ11の監視対象において異常が発生していると判断した場合、つまりセンサ11の異常を検知した場合(ステップS30でYES)、位置表示エリアDe1に表示された当該センサ11の位置の表示態様すなわち当該センサ11に対応するセンサアイコンSeの表示態様を変更する(ステップS31)。
【0147】
具体的には、たとえば、センサ管理装置12は、上記の全体画面情報Daをディスプレイ13へ送信する。
【0148】
次に、センサ管理装置12は、ユーザによってセンサ11が指定されたか否かを確認する(ステップS32)。具体的には、センサ管理装置12は、位置表示エリアDe1においてセンサアイコンSeがユーザによってクリックされたか否かを確認する。
【0149】
次に、センサ管理装置12は、センサ11が指定されたことを確認した場合、(ステップS32でYES)、当該センサ11に関する情報を表示する制御を行う(ステップS33)。具体的には、たとえば、センサ管理装置12は、上記の全体画面情報Waをディスプレイ13へ送信する。
【0150】
一方、センサ管理装置12は、センサの異常を検知しなかった場合(ステップS30でNO)、センサアイコンSeの表示態様を変更する制御を行わずに、ユーザによってセンサ11が指定されたか否かを確認する(ステップS32)。
【0151】
また、センサ管理装置12は、ユーザによってセンサ11が指定されていなかった場合(ステップS32でNO)、センサ11に関する情報を表示する制御を行わずに、センサ11の監視対象における異常の有無を再び判断する(ステップS30)。
【0152】
なお、本発明の第1の実施の形態に係る監視システム101では、センサ管理装置12における表示制御部26は、検出部24によって検出されたセンサ11の識別情報を示す未配置画面情報およびセンサ11の位置を示す位置画面情報をディスプレイ13に表示する制御を行う構成であるとしたが、これに限定するものではない。
【0153】
具体的には、たとえば、センサ管理装置12は、ネットワークを介して端末装置と接続される。センサ管理装置12における表示制御部26は、位置画面情報、ボタン画面情報および未配置画面情報を含む全体画面情報を当該端末装置へ送信する。当該端末装置は、センサ管理装置12から受信した全体画面情報を自己のディスプレイに表示する。
【0154】
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視システム101では、センサ管理装置12は、自己が位置情報を取得していないセンサ11の識別情報および当該センサ11に対応するセンサアイコンを画面の未配置表示エリアDe3に表示する制御を行う構成であるとしたが、これに限定するものではない。
【0155】
たとえば、センサ管理装置12は、自己が位置情報を取得していない基地局14の識別情報および当該基地局14に対応するアイコンを画面の未配置表示エリアDe3に表示する制御を行う構成であってもよい。
【0156】
また、本発明の第1の実施の形態に係る監視システム101では、未配置表示エリアDe3に表示されたセンサアイコンは、ユーザのドラッグアンドドロップによって地図画像上に配置される構成であるとしたが、これに限定するものではない。
【0157】
たとえば、センサ管理装置12は、ユーザから地図画像における座標の入力を受けて、対象のセンサアイコンを地図画像における当該座標の示す箇所に配置する構成であってもよい。
【0158】
この場合、センサ管理装置12は、ユーザが入力した座標を対応のセンサ11の位置情報として取得する。具体的には、センサ管理装置12における操作部29は、ユーザが入力した座標を示す操作情報を操作取得部28へ出力する。操作取得部28は、操作部29から操作情報を受ける。表示制御部26は、操作取得部28によって取得された当該操作情報に基づいて、センサ11の位置を示す位置画面情報を表示する制御を行う。
【0159】
ところで、特許文献1に記載された技術を用いて所定エリアにおける各センサの位置を画面に表示している状況において、各センサの中に位置の不明なセンサがある場合、画面には当該センサの位置が表示されない。このような場合、当該センサの計測値に異常が有ることをユーザが認識しても、当該センサの設置場所へ移動することは困難である。
【0160】
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置では、表示制御部26は、センサ11の位置を示す位置画面情報を表示する制御を行う。検出部24は、センサ11を検出する。表示制御部26は、検出部24によって検出されたセンサ11の位置が位置画面情報に含まれていない場合に、検出部24によって検出されたセンサ11の識別情報を表示する制御をさらに行う。
【0161】
このように、センサ管理装置12において位置を把握していないセンサ11を検出した場合に、当該センサ11の識別情報を画面に表示する構成により、ユーザは、位置が把握されていないセンサ11の存在を画面において認識することができるため、たとえば、当該センサ11の位置を把握するために必要な措置をとることができる。
【0162】
また、センサ11の位置を画面に表示することにより、たとえば、センサ11を設置したユーザ以外のユーザもセンサ11の位置を正しく認識することができる。
【0163】
したがって、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置では、センサの位置を適切に管理することができる。
【0164】
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置では、操作取得部(取得部)28は、センサ11の位置を指定するための操作を示す操作情報を取得する。表示制御部26は、操作取得部28によって取得された操作情報に基づいて、位置画面情報を表示する制御を行う。
【0165】
このような構成により、センサ管理装置12がセンサ11の位置を認識し、認識したセンサ11の位置を画面に表示することができる。たとえば、センサ管理装置12において位置を把握していないセンサ11の位置を画面に追加することができる。
【0166】
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置では、異常検知部25は、センサ11の異常を検知する。表示制御部26は、位置画面情報に含まれる位置のうち、異常検知部25によって異常の検知されたセンサ11の位置の表示態様を異常の検知されていないセンサ11の位置とは異なる表示態様とする。
【0167】
このような構成により、センサ11の計測結果に異常がある場合に、ユーザが当該センサ11の位置を容易に認識することができる。これにより、ユーザは、当該センサ11の設置場所へ速やかに移動し、当該センサ11による監視対象の状態を直接確認することができる。
【0168】
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置では、表示制御部26は、位置画面情報によって位置が示されているセンサ11のうち、指定されたセンサ11に関する情報を表示する制御をさらに行う。
【0169】
このような構成により、ユーザは、所望するセンサ11の計測結果等を容易に確認することができる。
【0170】
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置では、表示制御部26は、センサ管理装置12の位置をさらに示す位置画面情報を表示する制御を行う。
【0171】
このような構成により、たとえば、ユーザは、センサ管理装置12の近くにいる場合において、画面に表示されたセンサ11とセンサ管理装置12との位置関係を確認することにより、センサ11の位置をより容易に認識することができる。
【0172】
また、本発明の第1の実施の形態に係るセンサ管理装置では、表示制御部26は、所定の操作が行われた場合に識別情報の表示を更新する。
【0173】
このような構成により、たとえば、センサ管理装置12による識別情報の表示の更新頻度を下げることができるため、センサ管理装置12の処理負荷を減らすことができる。
【0174】
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0175】
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る監視システムと比べて、センサの移動を検知する監視システムに関する。以下で説明する内容以外は、第1の実施の形態に係る監視システムと同様である。
【0176】
[構成および基本動作]
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る監視システムの構成を示す図である。
【0177】
図11を参照して、監視システム102は、複数のセンサ11と、基地局14A,14B,14Cと、センサ管理装置12と、ディスプレイ13とを備える。以下、基地局14A,14B,14Cの各々を基地局14とも称する。
【0178】
センサ11は、たとえば、工場または病院等の監視エリアにおいて設置され、監視対象に関する計測、たとえば監視対象の温度、湿度または電流等の計測を行う。
【0179】
センサ11は、自己の識別情報と、計測結果を示す計測結果情報とを含むセンサ情報を作成し、作成したセンサ情報を無線により基地局14A,14B,14Cへ送信する。
【0180】
基地局14は、センサ11からセンサ情報を受信すると、当該センサ情報を受信した際の当該センサ11からの電波の強度を示す電波強度情報を当該センサ情報に付加する。そして、基地局14は、電波強度情報を付加したセンサ情報をたとえば有線によりセンサ管理装置12へ送信する。
【0181】
監視エリアに配置されたセンサ11がユーザによって移動された場合、センサ管理装置12は、たとえば、各基地局14から受信したセンサ情報に基づいて、センサ11の移動を検知し、さらに移動先を推測する。そして、センサ管理装置12は、推測したセンサ11の移動先を画面に表示する制御を行う。
【0182】
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る監視システムにおいてディスプレイに表示された画面の一例を示す図である。
【0183】
図12は、センサ管理装置12がセンサ11の移動を検知した場合においてディスプレイ13に表示された画面を示している。
【0184】
図12を参照して、位置表示エリアDe1において、移動の検知されたセンサ11に対応するセンサアイコンSeであるセンサアイコンSe11に「移動発生」の文字が付されている。また、位置表示エリアDe1において、センサ管理装置12が推測した当該センサ11の移動先を示すセンサアイコンPrが表示されている。また、位置表示エリアDe1において、センサアイコンSe11からセンサアイコンPrへ伸びる矢印Arが表示されている。
【0185】
センサ管理装置12は、このような表示を行うことにより、センサ11が移動されたこと、および当該センサ11のおおよその移動先をユーザに通知する。
【0186】
図13は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ管理装置の構成の一部を示す図である。
【0187】
図13を参照して、センサ管理装置12は、受信処理部21と、記憶部22と、移動検知部23と、検出部24と、異常検知部25と、表示制御部26と、処理部27と、操作取得部(取得部)28と、操作部29とを備える。
【0188】
すなわち、センサ管理装置12は、
図4に示すセンサ管理装置12と比べて、さらに、移動検知部23を備える。また、センサ管理装置12における受信処理部21と、記憶部22と、検出部24と、表示制御部26と、処理部27とは、第1の実施の形態において説明した動作に加え、さらに以下に説明する動作を行う。
【0189】
記憶部22は、センサ管理装置12が画面の表示処理を行うために必要な各種情報を記憶している。
【0190】
具体的には、記憶部22は、たとえば、計測結果リストKと、位置リストPと、正常範囲リストTと、異常有無リストUと、各基地局14の位置を示す位置情報と、センサ管理装置12の位置を示す位置情報と、センサ情報に基づいて作成された電波強度リストMおよび平均強度リストMaとを記憶している。
【0191】
図14は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ管理装置における記憶部が記憶する電波強度リストMの一例を示す図である。
【0192】
図14を参照して、電波強度リストMの一例であるテーブルTA60は、センサ管理装置12が取得したセンサ情報に付加された電波強度情報を示している。
【0193】
具体的には、テーブルTA60は、センサ情報の送信元のセンサ11を示す「識別情報」と、当該センサ情報が経由した基地局14の別と、当該基地局14において当該センサ情報に付加された電波強度情報の内容である「電波強度」と、センサ管理装置12による当該センサ情報の「取得時刻」とを示している。
【0194】
電波強度リストMは、センサ管理装置12が新たなセンサ情報を基地局14から取得するたびに更新される。
【0195】
図15は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ管理装置における記憶部が記憶する平均強度リストMaの一例を示す図である。
【0196】
図15を参照して、平均強度リストMaの一例であるテーブルTA62は、センサ11の「識別情報」と、当該センサ11から出力された電波の各基地局14における強度の平均値とを示している。
【0197】
センサ管理装置12は、
図14に示す電波強度リストMに基づいて、平均強度リストMaを作成する。
【0198】
再び
図13を参照して、受信処理部21は、基地局14経由でセンサ11からのセンサ情報を取得し、取得したセンサ情報に基づいて、記憶部22の記憶する電波強度リストMを更新する。
【0199】
移動検知部23は、電波強度リストMに基づいて、平均強度リストMaを更新する。また、移動検知部23は、センサ11の移動を検知する。具体的には。移動検知部23は、たとえばユーザによって、監視エリアにおけるセンサ11が移動された場合に、当該センサ11が移動されたことを検知する。
【0200】
より具体的には、たとえば、移動検知部23は、記憶部22の記憶する電波強度リストMおよび平均強度リストMaを比較して、センサ11から出力された電波の各基地局14における強度が、当該強度の平均値と比べて所定値以上乖離している場合、当該センサ11が移動されたと判断する。
【0201】
移動検知部23は、センサ11が移動されたと判断した場合、たとえば、電波強度リストMに基づいて、当該センサ11の移動先を推測する。
【0202】
移動検知部23は、当該センサ11の推測した移動先を示す移動先情報を作成し、作成した移動先情報を記憶部22に保存する。
【0203】
表示制御部26は、位置画面情報に含まれるセンサ11の位置のうち、移動検知部23によって移動の検知されたセンサの位置の表示態様を移動の検知されていないセンサ11の位置とは異なる表示態様とする。
【0204】
具体的には、表示制御部26は、位置表示エリアDe1に表示されたセンサアイコンSeのうち、移動検知部23によって移動の検知されたセンサ11のセンサアイコンSeの表示態様を、移動の検知されていないセンサ11のセンサアイコンSeとは異なる表示態様で表示する制御を行う。
【0205】
また、このとき、表示制御部26は、たとえば、移動の検知されたセンサ11の移動元および移動先を示す位置画面情報を表示する制御を行う。
【0206】
具体的には、たとえば、処理部27は、位置表示エリアDe1に表示されたセンサアイコンSe11に対応するセンサ11の移動先情報が記憶部22に保存されると、当該移動先情報に基づいて、
図12における位置表示エリアDe1の表示内容を示す位置画面情報F1を作成する。
【0207】
また、処理部27は、たとえば、
図12におけるボタン表示エリアDe2の表示内容を示すボタン画面情報F2、および
図12における未配置表示エリアDe3の表示内容を示す未配置画面情報F3を作成する。
【0208】
そして、処理部27は、作成した位置画面情報F1、ボタン画面情報F2および未配置画面情報F3を含む全体画面情報Faを表示制御部26へ出力する。
【0209】
表示制御部26は、たとえば、処理部27から受けた全体画面情報Faをディスプレイ13へ送信する。ディスプレイ13には、表示制御部26から受信した全体画面情報Faの内容が表示される。
【0210】
[動作]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る監視システムが画面表示処理を行う際の動作について説明する。
【0211】
監視システム102における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートおよびシーケンスの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
【0212】
図16は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ管理装置による画面表示処理の手順の一例を定めたフローチャートである。
【0213】
図16を参照して、まず、センサ管理装置12は、センサの異常を検知する。具体的には、センサ管理装置12は、位置表示エリアDe1に表示された各センサアイコンSeに対応するセンサ11の監視対象において、異常が発生しているか否かを判断する(ステップS130)。
【0214】
次に、センサ管理装置12は、当該センサ11の監視対象において異常が発生していると判断した場合、つまり当該センサ11の異常を検知した場合(ステップS130でYES)、位置表示エリアDe1に表示された当該センサ11の位置の表示態様すなわち当該センサ11に対応するセンサアイコンSeの表示態様を変更する(ステップS131)。
【0215】
具体的には、たとえば、センサ管理装置12は、上記の全体画面情報Daをディスプレイ13へ送信する。
【0216】
次に、センサ管理装置12は、ユーザによってセンサ11が指定されたか否かを確認する(ステップS132)。具体的には、センサ管理装置12は、位置表示エリアDe1においてセンサアイコンSeがユーザによってクリックされたか否かを確認する。
【0217】
次に、センサ管理装置12は、センサ11が指定されたことを確認した場合、(ステップS132でYES)、当該センサ11に関する情報を表示する制御を行う(ステップS133)。具体的には、センサ管理装置12は、上記の全体画面情報Waをディスプレイ13へ送信する。
【0218】
次に、センサ管理装置12は、センサ11が移動されたか否かを判断する(ステップS134)。
【0219】
次に、センサ管理装置12は、センサ11が移動されたと判断した場合すなわちセンサ11の移動を検知した場合(ステップS134でYES)、当該センサ11に対応するセンサアイコンSeの表示態様を変更する(ステップS135)。また、その際、センサ管理装置12は、画面において、センサ11の移動先を示す。
【0220】
具体的には、センサ管理装置12は、たとえば上記の全体画面情報Faをディスプレイ13へ送信する。
【0221】
一方、センサ管理装置12は、センサの異常を検知しなかった場合(ステップS130でNO)、センサアイコンSeの表示態様を変更する制御を行わずに、ユーザによってセンサ11が指定されたか否かを確認する(ステップS132)。
【0222】
また、センサ管理装置12は、ユーザによってセンサ11が指定されていなかった場合(ステップS132でNO)、センサ11に関する情報を表示する制御を行わずに、センサ11が移動されたか否かを判断する(ステップS134)。
【0223】
また、センサ管理装置12は、センサ11が移動されていないと判断した場合(ステップS134でNO)、センサアイコンSeの表示態様を変更せずに、再びセンサ11の監視対象における異常の有無を判断する(ステップS130)。
【0224】
なお、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ管理装置12は、センサ11から出力された電波の各基地局14における強度に基づいて、センサ11の移動を検知する構成であるとしたが、これに限定するものではない。
【0225】
たとえば、センサ管理装置12は、センサ11が送信した同じセンサ情報の各基地局14における受信時刻の差に基づいて、センサ11の移動を検知する構成であってもよいし、センサ11がセンサ情報を送信してから基地局14によって受信されるまでに要した時間から算出したセンサ11と各基地局14との距離に基づいて、センサ11の移動を検知する構成であってもよい。
【0226】
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ管理装置では、移動検知部23は、センサ11の移動を検知する。表示制御部26は、位置画面情報に含まれる位置のうち、移動検知部23によって移動の検知されたセンサ11の位置の表示態様を移動の検知されていないセンサ11の位置とは異なる表示態様とする。
【0227】
このような構成により、たとえば、あるユーザがセンサ11を移動した場合に、当該センサ11が移動されたことを他のユーザが容易に認識することができる。
【0228】
また、本発明の第2の実施の形態に係るセンサ管理装置では、表示制御部26は、センサ11の移動元および移動先をさらに示す位置画面情報を表示する制御を行う。
【0229】
このような構成により、センサ11の詳細な移動内容をユーザが認識することができる。
【0230】
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る監視システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
【0231】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0232】
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
【0233】
[付記]
センサの位置を示す位置画面情報を表示する制御を行う表示制御部と、
センサを検出する検出部とを備え、
前記表示制御部は、前記検出部によって検出されたセンサの位置が前記位置画面情報に含まれていない場合に、前記検出部によって検出された前記センサの識別情報を表示する制御をさらに行い、
前記表示制御部は、前記位置画面情報として、前記センサの配置された所定エリアの地図を示す画像とともに前記所定エリアにおける前記センサの位置を示すアイコンを表示する制御を行い、
さらに、
前記センサから送信された前記センサの識別情報を含むセンサ情報を取得する受信処理部を備え、
前記検出部は、前記受信処理部によって取得された前記センサ情報に基づいて、前記センサを検出する、センサ管理装置。