(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記制御手段は、上記測定手段で測定した投影面までの距離が近いほど、上記投影手段より出射する光像の明るさを下げることを特徴とする請求項1又は2記載の投影装置。
上記制御手段は、上記光源での発光輝度を調整し、上記測定手段で測定した投影面までの距離が近いほど、上記投影手段より出射する光像の明るさを下げることを特徴とする請求項3記載の投影装置。
上記制御手段は、上記測定手段で測定した投影面までの距離が近いほど、上記投影手段より出射する光像の階調調整により明るさを下げることを特徴とする請求項3記載の投影装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明をDLP(Digital Light Processing)(登録商標)方式の電池駆動によるデータプロジェクタ装置に適用した場合の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係るデータプロジェクタ装置10の主として電子回路の機能構成を説明する図である。同図中、符号11は入力部である。この入力部11は、例えばピンジャック(RCA)タイプのビデオ入力端子、D−sub15タイプのRGB入力端子、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)規格の画像/音声入力端子、及びUSB(Universal Serial Bus)コネクタを有し、これらのいずれかの端子を介して有線接続される外部機器から、画像信号及び音声信号を入力する。
【0015】
入力部11から入力された各種規格の画像信号は、システムバスSBを介し、一般にスケーラとも称される投影画像変換部12に入力される。
【0016】
投影画像変換部12は、入力される画像信号を投影に適した所定のフォーマットの画像信号に統一し、内蔵する表示用のバッファメモリに適宜書込んだ後に、書込んだ画像信号を読出して投影画像駆動部13へ送る。
【0017】
この際、OSD(On Screen Display)用の各種動作状態を示すシンボル等のデータも必要に応じて投影画像変換部12内のバッファメモリで画像信号に重畳加工し、加工後の画像信号を読出して投影画像駆動部13へ送る。
【0018】
投影画像駆動部13は、送られてきた画像信号に応じて、所定のフォーマットに従ったフレームレート、例えば60[フレーム/秒]と色成分の分割数、及び表示階調数を乗算した、より高速な時分割駆動により、マイクロミラー素子14を表示駆動する。
【0019】
このマイクロミラー素子14は、アレイ状に配列された複数、例えばWXGA(横1280画素×縦768画素)個の微小ミラーの各傾斜角度を個々に高速でオン/オフ動作して表示動作することで、その反射光により光像を形成する。
【0020】
一方で、光源部15から時分割でR,G,Bの原色光が循環的に出射される。この光源部15からの原色光が、ミラー16で全反射して上記マイクロミラー素子14に照射される。
【0021】
そして、マイクロミラー素子14での反射光で光像が形成され、形成された光像が投影レンズ部17を介して、投影対象となる図示しないスクリーンに投影表示される。
【0022】
上記投影レンズ部17は、内部のレンズ光学系中に、フォーカス位置を移動するためのフォーカスレンズ群及びズーム(投影)画角を可変するためのズームレンズ群を有し、それらのレンズ群は共にレンズモータ(M)18の回動により駆動される。レンズモータ18は、上記投影画像駆動部13からの駆動信号に基づいて駆動される。
【0023】
上記光源部15は、緑色(G)光を発するLD(以下「G−LD」と称する)19、赤色(R)光を発する発光ダイオード(以下「R−LED」と称する)20、及び青色(B)光を発するLD(以下「B−LD」と称する)21を有する。
【0024】
G−LD19の発する緑色光は、ダイクロイックミラー22を透過した後に上記ミラー16へ送られる。
【0025】
R−LED20の発する赤色光は、ダイクロイックミラー23で反射された後、上記ダイクロイックミラー22でも反射されて上記ミラー16へ送られる。
【0026】
B−LD21の発する青色光は、ミラー24で反射された後に上記ダイクロイックミラー23を透過し、その後に上記ダイクロイックミラー22で反射されて上記ミラー16へ送られる。
上記ダイクロイックミラー22は、緑光を透過する一方で、赤色光及び青色光を反射する。上記ダイクロイックミラー23は、赤色光を反射する一方で、青色光を透過する。
【0027】
上記G−LD19、R−LED20、及びB−LD21を冷却するべく冷却ファン25が設けられる。この冷却ファン25は、ファンモータ(M)26により回転し、発生した冷却風を上記光源の素子19〜21に当てて熱交換させ、熱せられた空気をデータプロジェクタ装置10外部に排出させる。
【0028】
しかして上記光源部15のG−LD19、R−LED20、及びB−LD21の各発光タイミングや駆動信号の波形等を投影光駆動部27が統括して制御する。投影光駆動部27は、上記投影画像駆動部13から与えられる画像信号に同期したタイミング信号と、後述するCPU33の制御に応じて上記G−LD19、R−LED20、及びB−LD21の発光動作を制御する他、ファンモータ26の回転により冷却ファン25で発生される冷却風の強度を制御する。
【0029】
また、上記投影レンズ部17と隣接するようにして受光レンズ28を配設し、受光レンズ28の合焦位置に固体撮像素子である、例えばCMOSイメージセンサ29を配設する。
【0030】
投影レンズ部17による投影範囲を含んで撮影可能なように上記受光レンズ28及びCMOSイメージセンサ29が設けられるもので、CMOSイメージセンサ29での撮影動作により得られた、投影範囲を含む画像信号はA/D変換器30でデジタル化された後、撮影制御部31に送られる。
【0031】
この撮影制御部31は、上記CMOSイメージセンサ29を走査駆動して撮影動作を実行させる他、上記受光レンズ28の位置を移動させ、CMOSイメージセンサ29に入射される光像を合焦させるフォーカスレンズモータ32の駆動制御も行なう。
【0032】
撮影制御部31は、CMOSイメージセンサ29での撮影により得た画像データを、このデータプロジェクタ装置10全体の制御動作を司るCPU33へ送出する。
【0033】
上記各回路の動作すべてをCPU33が制御する。このCPU33は、メインメモリ34及びプログラムメモリ35と直接接続される。メインメモリ34は、例えばSRAMで構成され、CPU33のワークメモリとして機能する。プログラムメモリ35は、電気的書換可能な不揮発性メモリ、例えばフラッシュROMで構成され、CPU33が実行する動作プログラムや各種定型データ、後述するテストチャートパターンの画像データやルックアップテーブル等を記憶する。
上記プログラムメモリ35が記憶する定型データ中には、上記G−LD19、R−LED20、及びB−LD21の各駆動電流値、冷却ファン25を回転させるファンモータ26の駆動電圧値等の駆動情報を含む。
【0034】
CPU33は、上記プログラムメモリ35に記憶されている動作プログラムや定型データ等を読出し、メインメモリ34に展開して記憶させた上で、当該プログラムを実行することにより、このデータプロジェクタ装置10を統括して制御する。
【0035】
上記CPU33は、操作部36からのキー操作信号に応じて各種投影動作を実行する。
この操作部36は、このデータプロジェクタ装置10専用の図示しないリモートコントローラからの赤外線変調信号を受信するリモコン受光部と、データプロジェクタ装置10の例えば筐体上面に設けられるキー入力部を含む。操作部36は、ユーザがデータプロジェクタ装置10専用のリモートコントローラあるいは本体のキー入力部で操作したキーに基づくキー操作信号をCPU33へ出力する。
【0036】
上記CPU33はさらに、上記システムバスSBを介して音声処理部37と接続される一方で、電源制御部38と直接接続される。
音声処理部37は、PCM音源等の音源回路を備え、投影動作時に与えられる音声信号をアナログ化し、スピーカ部39を駆動して放音させ、あるいは必要によりビープ音等を発生させる。
【0037】
電源制御部38は、このデータプロジェクタ装置10の電源であるバッテリ40の充放電を管理し、さらにバッテリ40からの電力を必要な電圧値に変換、安定化した上で上記各回路に供給する。電源制御部38は、このバッテリ40の消耗状態を示す端子間電圧値を上記CPU33へ送出する。
【0038】
次に上記実施形態の動作について説明する。
図2は、このデータプロジェクタ装置10の電源をオン(投入)した際に実行する初期設定動作とそれに続く投影動作の処理内容を示す。電源をオンした直後にCPU33は、まずデータプロジェクタ装置10の設置環境を把握するべく、CMOSイメージセンサ29により投影方向の明るさを測定させる(ステップS101)。
【0039】
この場合、受光レンズ28とそのフォーカスレンズモータ32によるAF(自動合焦)動作は必要とせず、例えば受光レンズ28を予め設定された中間位置、例えば撮影距離が2[m]で合焦するような位置に固定した状態で投影方向を撮影させることにより、投影範囲のおおよその明るさを測定させる。
【0040】
次いでCPU33は、光源部15での発光動作を開始させた上で(ステップS102)、プログラムメモリ35からテストチャートパターンの画像データを読出し、その画像データに応じた投影を実行する(ステップS103)。
【0041】
この段階では、まだ投影面までの距離はわかっていないので、予め設定された中間位置、例えば投影距離が2[m]で合焦するような位置に投影レンズ部17のフォーカスレンズ位置を固定した状態で投影させる。
【0042】
この投影状態から再度CMOSイメージセンサ29での撮影により投影方向の明るさを測定させた上で、CMOSイメージセンサ29における適正な露光(AE)条件を算出する(ステップS104)。
【0043】
次いで、上記算出したAE条件を設定し、CMOSイメージセンサ29から得られる画像のコントラスト値が最も高くなるように受光レンズ28をフォーカスレンズモータ32により移動させる、所謂コントラスト方式のAF動作を実行する。
【0044】
こうして得た合焦位置を基に、CPU33は投影レンズ部17のフォーカスレンズをレンズモータ18により駆動して、投影画像のAF動作を実行する(ステップS105)。
【0045】
次にCPU33は、プログラムメモリ35からルックアップテーブル(LUT)を読出してメインメモリ34に記憶させた後(ステップS106)、光源部15をオンする前に測定した投影方向の明るさLdkと、光源部15をオンした後に測定した投影方向の明るさLbr、及び上記AF動作により得た投影面までの距離とにより該テーブルを参照して、投影モードを選択する(ステップS107)。
【0046】
図3は、プログラムメモリ35から読出されるルックアップテーブルの構成例を示す。 ここでは、説明を簡易化するべく、可変設定される投影モードを全部で4段階あるものとした例を示す。
【0047】
図3(A)は、各投影モードのモード名、光源(19〜21)の電流値、冷却ファン25の駆動強度、及び備考として光源部15における消費電力の概算値を示す。投影モードの番号の値が大きいほど、消費電力が大きくなると共に、画像をより明るく投影できる。
【0048】
上記光源(19〜21)の電流値は、特性の異なるG−LD19、R−LED20、及びB−LD21共に一律な電流値を設定するものではなく、実際には個々の素子の個体差等もさらに勘案して個別に設定されるものとする。
【0049】
図3(B)は、光源部15をオンする前に測定した投影方向の明るさLdkと、光源部15をオンした後に測定した投影方向の明るさLbrとの差と、投影距離とにより投影モードを選択するルックアップを例示している。
【0050】
ここでは、光源オン前の明るさLdkと、光源オン後の明るさLbrとの差が、予め設定されるしきい値Lth未満であるか、Lth以上であるかにより、データプロジェクタ装置10の設置環境が、例えば会議室でのプレゼンテーション等のように投影面にデータプロジェクタ装置10からの投影光以外の光が入射するような、ある程度明るい環境であるのか、あるいはデータプロジェクタ装置10の投光以外の光が存在しない暗室状態といった暗い環境であるのかを区別しており、その区別に応じて投影距離により上記
図3(A)で示した投影モードを割り当てるものとしている。
【0051】
当然ながら、明るい環境下では暗い環境下に比して、より明るい画像を投影しないと画像の内容が判別し難いため、同じ投影距離でも選択する投影モードが異なり、より明るいものとしている。
【0052】
こうして投影モードを選択するとCPU33は、光源部15のG−LD19、R−LED20、及びB−LD21をそれぞれ選択した投影モードでの明るさとなるように投影光駆動部27で設定すると共に(ステップS108)、それら光源の素子(19〜21)を必要充分な風量で冷却させるべく、冷却ファン25用のファンモータ26を同じく選択した投影モードでのファン強度となるように投影光駆動部27で設定する(ステップS109)。
【0053】
以上で、設置環境に応じた投影モードの先端と設定を終えたものとしてCPU33は、以後、入力部11より入力される画像信号に応じた通常の投影処理を実行させながら(ステップS110)、併せてユーザが操作部36で電源をオフするキー操作をしたか否か(ステップS111)、再度の自動合焦を指示するべく「AF」キーを操作したか否か(ステップS112)を繰返し判断する。
【0054】
「AF」キーが操作されたと判断した場合、CPU33は上記ステップS112でそれを判断し、電源投入の初期設定と同じく、一旦光源部15での発光動作を停止させた後(ステップS113)、上記ステップS101に戻って、同様の処理を実行する。
【0055】
また、上記ステップS111でユーザが操作部36で電源をオフするキー操作をしたと判断した場合、CPU33はその時点で光源部15での発光動作を停止させた後(ステップS114)、以上でこの
図2の処理を終了すると共に、装置の電源をオフ(切断)する。
【0056】
以上詳述した如く本実施形態によれば、投影環境に応じて適正な画質を確保すると共に、必要に応じて無駄な電力消費を極力抑制して運転することが可能となる。
【0057】
特に本実施形態のように、投影面までの距離が近いほど、上記投影手段より出射する光像の明るさを下げることにより、特に投影面が近い場合に画像が明るすぎて明るい部分の詳細や暗い部分が視認しにくくなるのを回避できる。
【0058】
この場合、上記実施形態では、光源となる素子の発光輝度を調整することで光像の明るさを下げるものとしたため、特に本データプロジェクタ装置10のようにバッテリ40を電源とした、使用電力量が制限される装置であっても、無駄な電力消費を回避しながら、合わせて見易さを考慮した画像の投影が実現できる。
【0059】
また上記実施形態では示さなかったが、光源となる素子の発光輝度は一定に保持しつつも、表示素子であるマイクロミラー素子14での階調(投影レンズ部17方向への反射時間)により明るさを下げるような調整も可能となる。この場合、光源となる素子の発光輝度を下げる場合程の省電力効果はないが、見易さを考慮した画像の投影が実現できることになる。
【0060】
さらに上記実施形態では、光源部15で発光素子であるG−LD19、R−LED20、及びB−LD21を冷却するものとして冷却ファン25及びファンモータ26を設け、発光輝度と合わせて冷却能力も可変設定するものとしたので、無駄な電力消費を装置全体で回避すると共に、冷却ファン25による騒音の発生も必要最小限に抑制できる。
【0061】
加えて上記実施形態では、投影面において光像を合焦させる合焦手段を備えるものとしたので、測距用専用の部材を必要とせずに、投影面までの距離を測定できる。
【0062】
また上記実施形態において、投影面までの距離を測定する手段として、コントラスト方式の自動合焦機能を有する撮影部を備えるものとすれば、例えば携帯電話端末のカメラ機能やパーソナルコンピュータのWebカメラで用いられているカメラ機構部を流用することで、アクティブ・オートフォーカス方式のような測距用の部材を必要とせずに、投影面までの距離を比較的正確に測定できる。
【0063】
この点は、上記コントラスト方式と同様、位相差方式を採用することでも実現可能であり、撮像部を簡易な構成で実現できる。
【0064】
これらいずれのパッシブ・オートフォーカス方式であっても、上記実施形態のようにAF機能自体は光源をオンした明るい環境下で機能させることで、測距不能となってしまうことなく、確実に投影面までの距離を測定できる。
【0065】
さらに上記実施形態では、光源による駆動を開始する前後の明るさを検出してその差を勘案した上で測距結果と合わせて投影モードを選択するものとしたので、同一の距離であっても選択する投影モードを意図的に替えるなど、データプロジェクタ装置10を設置している環境に合わせてより細かく投影モードを設定することができる。
【0066】
加えて上記実施形態では、合焦機能が呼び出される毎に、光源を消灯させてから、光源による駆動を開始する前後の投影面方向の明るさを検出させるようにしたので、設置状況が変わった可能性の高い場合に、自動で投影モードを設定することができる。
【0067】
なお、特に投影面までの距離が近く、投影画像の輝度を下げて投影を実行する場合には、投影画像に対して、例えば輪郭強調やカラー画像の彩度を向上させるなどの画像処理を施した上で投影することで、より見易い画像とすることができる。
【0068】
また、上記実施形態は、自動で合焦させる自動合焦機能を適用した場合について説明したが、手動で合焦させ、合焦した位置情報から、投影面までの距離を算出するようにしてもよい。
【0069】
なお、上記実施形態は、電池駆動のDLP方式のデータプロジェクタ装置に適用した場合について説明したが、本発明は駆動電源やプロジェクタ方式等を限定するものではなく、その他の方式の投影装置、あるいは投影機能を備えた各種電子機器などにも同様に適用することが可能となる。
【0070】
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0071】
以下に、本願出願の当所の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0072】
請求項1記載の発明は、上記光源からの光を用い、入力される画像信号に応じた光像を形成して投影する投影手段と、上記投影手段による投影面までの距離を測定する測定手段と、上記測定手段での測定結果に応じ、上記投影手段より出射する光像の明るさ調整を含む運転モードを可変設定する投影制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0073】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記投影制御手段は、上記測定手段で測定した投影面までの距離が近いほど、上記投影手段より出射する光像の明るさを下げることを特徴とする。
【0074】
請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、上記投影制御手段は、上記光源での発光輝度を調整し、上記測定手段で測定した投影面までの距離が近いほど、上記投影手段より出射する光像の明るさを下げることを特徴とする。
【0075】
請求項4記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、上記投影制御手段は、上記測定手段で測定した投影面までの距離が近いほど、上記投影手段より出射する光像の階調調整により明るさを下げることを特徴とする。
【0076】
請求項5記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記光源を冷却する冷却手段をさらに具備し、上記投影制御手段は、上記測定手段での測定結果に応じ、上記投影手段より出射する光像の明るさ調整と上記冷却手段での冷却能力調整を含む運転モードを可変設定することを特徴とする。
【0077】
請求項6記載の発明は、上記請求項5記載の発明において、上記投影制御手段は、上記測定手段で測定した投影面までの距離が近いほど、上記冷却手段での冷却能力を下げることを特徴とする。
【0078】
請求項7記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、投影面において光像を合焦させる合焦手段をさらに具備し、上記投影制御手段は、上記合焦機能を用いて、合焦した位置情報から投影面までの距離を算出することを特徴とする。
【0079】
請求項8記載の発明は、上記請求項7記載の発明において、投影面を撮影する撮像部をさらに具備し、上記合焦機能は、コントラスト方式の自動合焦機能であり、上記測定手段は、自動合焦した位置情報から投影面までの距離を算出することを特徴とする。
【0080】
請求項9記載の発明は、上記請求項7記載の発明において、投影面を撮影する撮像部をさらに具備し、上記合焦機能は、位相差方式の自動合焦機能であり、上記測定手段は、自動合焦した位置から投影面までの距離を算出することを特徴とする。
【0081】
請求項10記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記光源による駆動を開始する前後の投影面方向の明るさを検出する検出手段をさらに具備し、上記投影制御手段は、上記測定手段での測定結果と、上記検出手段で検出した上記光源による駆動を開始する前後の投影面方向の明るさの差とに応じ、上記投影手段より出射する光像の明るさ調整を行なうことを特徴とする。
【0082】
請求項11記載の発明は、上記請求項10記載の発明において、投影面における光像を合焦させる合焦手段と、上記合焦手段を用いた合焦指示を受け付ける受付手段とをさらに具備し、上記投影制御手段は、上記受付手段によって合焦指示がされたと判断される毎に、上記光源を消灯させてから、上記検出手段によって上記光源による駆動を開始する前後の投影面方向の明るさを検出させ、上記投影手段より出射する光像の明るさ調整を行なうことを特徴とする。
【0083】
請求項12記載の発明は、光源、及び上記光源からの光を用い、入力される画像信号に応じた光像を形成して投影する投影部を備えた装置での投影方法であって、上記投影部による投影面までの距離を測定する測定工程と、上記測定工程での測定結果に応じ、上記投影部より出射する光像の明るさ調整を含む運転モードを可変設定する投影制御工程とを有したことを特徴とする。
【0084】
請求項13記載の発明は、光源、及び上記光源からの光を用い、入力される画像信号に応じた光像を形成して投影する投影部を備えた装置が内蔵したコンピュータが実行するプログラムであって、上記プログラムを、上記投影部による投影面までの距離を測定する測定手段、及び上記測定手段での測定結果に応じ、上記投影部より出射する光像の明るさ調整を含む運転モードを可変設定する投影制御手段として機能させることを特徴とする。