(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における通信装置の構成を示す。
【0015】
通信装置100は、複数の無線リソースを使用する。ここでは、通信装置100が使用する無線リソースを複数含む無線リソースの群を、無線リソース群とする。ここで、無線リソースとは、少なくとも所定の周波数帯域幅をもつものであればよい。例えば、無線リソースは、時間及び周波数領域(ドメイン)に分割されるリソースブロックであってもよい。また、時間、周波数及び空間ドメイン(たとえば、アンテナ選択など)からなる三次元構造をもつリソースブロックとしてもよい。この三次元構造をもつリソースブロックは、例えば、Multiple−Input and Multiple−Output(MIMO)により実現される。また、時間、周波数、および符号からなる三次元構造をもつ無線リソースであってもよい。この三次元構造をもつ無線リソースは、例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)により実現される。
【0016】
通信装置100は、比較部10および判定部20を少なくとも有する。比較部10は、複数の無線リソースのうち少なくとも2つの無線リソースの互いの干渉電力を比較し、比較した結果である比較結果を出力する。判定部20は、比較結果を入力し、比較結果に基づき、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かの判定を行う。
【0017】
次に、本実施形態の通信装置100の動作について説明する。
【0018】
まず、比較部10は、複数の無線リソースのうち少なくとも2つの無線リソースの互いの干渉電力の比較を行い、比較した結果である比較結果を出力する。ここで、比較結果は、比較した結果を表すものならば、内容の詳細は問わない。
【0019】
次に、判定部20は、比較結果に基づき、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かの判定を行う。
【0020】
以上のようにして、本実施形態における通信装置100は、少なくとも2つの無線リソースの干渉電力を比較した結果である比較結果に基づき、無線リソース群に含まれる無線リソースに干渉が発生しているか否かを判定する。そのため、本実施形態における通信装置100によれば、干渉が発生している無線リソースを適切に判定できる。
【0021】
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態における通信装置の構成を示す。
【0022】
通信装置200は、複数の無線リソースを使用する。通信装置200が使用する無線リソースを複数含む無線リソースの群を、無線リソース群とする。
【0023】
通信装置200は、比較部10、判定部20および割り当て部30を少なくとも有する。比較部10と判定部20とについては、第1の実施形態で述べた通りである。本実施形態の判定部20は、判定結果として、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かを示す情報を出力する。割り当て部30は、判定結果を入力し、判定結果に基づいて、他の通信装置に対して無線リソースの割り当てを行う。
【0024】
次に、本実施形態の通信装置200の動作について説明する。
【0025】
比較部10と判定部20の動作については、第1の実施形態で述べた通りである。
【0026】
本実施形態の判定部20は、判定結果として、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かを示す情報を出力する。判定部から出力される判定結果は、干渉が発生している無線リソースを特定する情報のみでもよいし、干渉が発生していない無線リソースを特定する情報のみでもよいし、干渉が発生しているか否かを無線リソース毎に識別する情報でもよい。
【0027】
次に、割り当て部30は、判定結果に基づいて、干渉が発生していない無線リソースを、他の通信装置に対して割り当てる。
【0028】
干渉電力は、通信装置200によって算出されてもよいし、通信装置200とは異なる他の通信装置から通知を受けてもよい。
【0029】
以上のようにして、本実施形態における通信装置200は、無線リソース群に含まれる無線リソースで干渉が発生しているか否かの判定結果に基づいて、他の通信装置に対して無線リソースの割り当てを行う。そのため、本実施形態における通信装置200によれば、干渉が発生していない無線リソースを、他の通信装置に対して割り当てることができる。
【0030】
(第3の実施形態)
図3は、第3の実施形態における通信装置を示す。
【0031】
通信装置300は、複数の無線リソースを使用する。通信装置300が使用する無線リソースを複数含む無線リソースの群を、無線リソース群とする。
【0032】
通信装置300は、比較部10、判定部20、算出部25および割り当て部35を少なくとも有する。比較部10と判定部20とについては、第1の実施形態で述べた通りである。本実施形態の判定部20は、判定結果として、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かを示す情報と、比較された無線リソースに発生している干渉の値を示す情報とを出力する。算出部25は、判定部20が入力した判定結果に基づいて、無線リソース群に含まれる複数の無線リソースの干渉電力の平均値を算出する。
【0033】
次に、本実施形態の通信装置300の動作について説明する。
【0034】
比較部10と判定部20との動作については、第1の実施形態で述べた通りである。
【0035】
本実施形態の判定部20は、判定を行った後に、判定結果として、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かを示す情報と、比較された無線リソースに発生している干渉電力の大きさを示す情報とを出力する。
【0036】
次に、算出部25は、判定結果に基づいて、無線リソース群に含まれる複数の無線リソースの干渉電力の平均値を算出する。この際、算出部25は、干渉が発生していると判定された無線リソースの干渉電力を除外して、平均値を算出する。
【0037】
割り当て部35は、算出部25から出力された算出結果に基づいて、他の通信装置に対する無線リソースの割り当てを行う。この際、割り当て部35は、干渉が発生していると判定された無線リソースを、他の通信装置に対して割り当てない。
【0038】
ここで、本実施形態の第3の実施形態の通信装置について、
図4を用いてさらに具体的に説明する。
【0039】
図4の構成は本実施形態の一態様に過ぎない。本実施形態は様々な手段によって実施することができる。例えば、本実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組合せで実施することができる。また、本実施形態を他の実施形態に適用してもよい。
【0040】
通信装置300は、メモリ50とプロセッサ60とを有する。
【0041】
図5は、
図4のプロセッサ60の構成を具体的に示した一例である。
図5に示すように、プロセッサ60は、上述した実施形態に示した、比較部10、判定部20、および算出部25の機能と、スケジューラ37および送受信機40の機能とを有する。なお、
図5に示す例では、メモリ50は、プロセッサ60とは別に構成されているが、メモリ50が、プロセッサ60に含まれていてもよい。この場合、メモリ50は、比較部10、判定部20、算出部25のうち少なくとも1つに含まれる。以下では
図5を用いて説明する。
【0042】
以降において、説明の便宜上、「無線リソース」の代わりに、無線リソースの一つであるリソースブロック(RB)を用いて説明するが、これは本実施形態の適用対象をリソースブロックに限定するものではない。
【0043】
また、無線リソースをリソースブロックに、無線リソース群を通信装置300が使用する全帯域に置き換えて説明する。
【0044】
図6は、通信装置300が使用する全帯域が、RB
0からRB
kまでk+1個のリソースブロックに分割された一例を示す。
【0045】
図7は、
図6に示す各リソースブロックにおける干渉電力の発生状況の一例を示す。以下では、通信装置300が使用する全帯域のうち、RB
nにのみ大きな干渉が発生しているとして説明する。
【0046】
送受信機40は、受信した受信信号を用いて各リソースブロックの干渉電力を算出する。なお、リソースブロックの干渉電力は、通信する相手が算出したものを用いてもよい。
この場合、送受信機40は、各リソースブロックの干渉電力の情報を受信する。
【0047】
なお、ここで、受信信号とは、例えば、パイロット信号である。パイロット信号は、ある決まったビット(CDMAではチップ)パターンで送信される信号である。パイロット信号は、ある所定のパターンの信号であるため、これを受信した上記通信装置300は、その受信電力または干渉電力を測定することができる。パイロット信号の一例として、Long Term Evolution(LTE)では、リファレンス信号が用いられる。リファレンス信号は、周波数ドメインのリファレンス信号系列によって定義される。リファレンス信号シーケンスは、周波数特性が均一であること、また自己相関特性および相互相関特性が良いものが望ましいため、例えばCAZAC系列の一つであるZadoff−Chu(ZC)系列が用いられる。
【0048】
図8は、各リソースブロックの干渉電力の情報の一例を示す。なお、情報の形態は
図8に限定されない。
【0049】
比較部10は、RB
0からRB
kまでk+1個のリソースブロックのうち、少なくとも2つのリソースブロックの互いの干渉電力を比較する。
【0050】
ここで、比較部10での比較は、2つのリソースブロックの干渉電力の差に基づくとする。例えば、比較部10は、RB
n−1の干渉電力とRB
nの干渉電力との差をとり、RB
n−1の干渉電力とRB
nの干渉電力との差がX(dBm)であるという比較結果を出力する。
【0051】
比較結果は、メモリ50に保存される。
【0052】
次に判定部20は、メモリ50から比較結果を読み込み、判定を開始する。例えば、判定部20は、RB
n−1の干渉電力とRB
nの干渉電力との差がX(dBm)であるという比較結果を読み込み、比較結果が所定の値以上であると判定したときに、RB
nに干渉が発生しているという情報と、RB
nの干渉電力の値を示す情報とを、判定結果として出力する。
【0053】
また、判定部20において所定の値は、環境に合わせて予め設定されていてもよいし、環境に応じて変わるようにしてもよい。ここで、環境とは例えば通信環境のことで、CQI(Channel Quality Indicator)、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、パスロス(Pathloss)などの受信品質やスループットなどを指す。
【0054】
判定結果は、メモリ50に保存される。
【0055】
図9は、メモリ50に保存される判定結果の一例を示す。判定結果には、各リソースブロックの干渉電力の値や、各リソースブロックに発生している干渉の大きさを示す情報や、その他干渉電力や判定方法に関する情報が含まれていてもよい。また、干渉が発生しているか否かが1ビットの情報で表示されていてもよい。例えば、ビットが「0」の場合、該当するリソースブロックに干渉が発生していることが示され、「1」の場合、該当するリソースブロックに干渉が発生していないことを示されるように構成されてもよい。
【0056】
次に、算出部25は、メモリ50から判定結果を読み込み、複数のリソースブロックの干渉電力の平均値の算出を開始する。この際、算出部25は、判定部20にて干渉が発生していると判定されたリソースブロックの干渉電力を除外して、平均値を算出する。
【0057】
ここで、算出部25は、判定結果に基づき干渉が発生していると判定されたリソースブロックに互いに隣接するリソースブロックの干渉電力も平均値の算出から除外してもよい。例えば、RB
nに干渉が発生している場合、RB
n−1とRB
n+1の干渉電力も平均値の算出から除外してもよい。
【0058】
また、算出部25において、平均値の計算から除外されるリソースブロックの数は、環境に合わせて予め設定されていてもよいし、環境に応じて変わるようにしてもよい。ここで、環境とは例えば通信環境のことで、CQI(Channel Quality Indicator)などの受信品質やスループットなどを指す。
【0059】
算出部25は、干渉電力の値を用いて、リソースブロックごとのSIR(Signal−to−Interference Ratio)推定値を算出してもよい。
【0060】
SIR推定値の算出において、リソースブロックの干渉電力の大きさに応じて、SIR推定値が補正されてもよい。例えば、リソースブロックの干渉電力の大きさが、所定の値以上である場合、算出されたSIR推定値を、リソースブロックに発生している干渉電力の大きさに応じた値(例えば、干渉電力の大きさに比例した値)で補正してもよい。また、例えば、判定結果に基づき、干渉が発生していると判定されたリソースブロックについて、算出されたSIR推定値を、リソースブロックに発生している干渉電力の大きさに応じた値(例えば、干渉電力の大きさに比例した値)で補正してもよい。
【0061】
算出部25は、算出結果である干渉電力の平均値及び、SIR推定値を出力する。
【0062】
算出結果は、メモリ50に保存される。
【0063】
スケジューラ37は、メモリ50から算出結果を読み込み、他の通信装置に対するリソースブロックの割り当てを行う。
【0064】
図10は、リソースブロックの割り当ての一例を示す。スケジューラ37は、干渉が発生していると判定されたリソースブロックを境に、互いに異なる通信装置にリソースブロックをそれぞれ割り当ててもよいし、同じ通信装置に割り当ててもよい。
【0065】
スケジューラ37は、他の通信装置に対するリソースブロックの割り当ての際、各リソースブロックの干渉電力を参照してもよい。
【0066】
以上、本実施形態を、好適な実施形態に基づき具体的に説明したが、本実施形態は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更または追加が可能であることは言うまでもない。以下詳述する。
【0067】
(比較の方法)
例えば、第1乃至第3の実施形態においては、比較部10が、複数の無線リソースのうち少なくとも2つの無線リソースの干渉電力の比較を行っている。ここでは、比較部における比較の具体例について説明する。
【0068】
なお、比較部10の比較方法の一例として、比較対象とした無線リソースの干渉電力と、被比較対象とした1又は複数の無線リソースの干渉電力とを比較する方法もある。この場合、比較部10は、比較対象とした無線リソースにおける比較が終了すると、比較対象を変更して比較を実行する。例えば、比較部10が比較対象と被比較対象とを比較した後、被比較対象であった無線リソースを比較対象に、比較対象であった無線リソースを被比較対象に、変更してもよい。この場合の判定部20は、比較対象に干渉が発生しているか否かを判定する。
【0069】
例えば、比較部10における比較は、無線リソース群における最小の干渉電力の値と、比較する無線リソースの干渉電力との差をとることに基づいてもよい。
【0070】
この比較方法を、
図8を用いて具体的に説明する。
【0071】
図8において、RB
1の干渉電力値が、全帯域における最小の干渉電力の値であるとする。この場合、RB
1の干渉電力値と、他のRBの干渉電力値との差をそれぞれとる。
図11は、差をとった結果を示している。
【0072】
この場合、判定方法として、差をとった結果が所定の値以上であるか否かを基準としてもよい。
【0073】
また、比較部10における比較は、比較する無線リソースの干渉電力同士の比をとることに基づいてもよい。
【0074】
この比較方法を、
図8を用いて具体的に説明する。
【0075】
例えば、
図8において、RB
0の干渉電力値と、他のRBの干渉電力値との比をそれぞれとるとする。
図12は、比をとった結果を示している。
【0076】
この場合、判定方法として、比をとった結果が所定の値以上であるか否かを基準としてもよい。
(判定の方法)
また、第1乃至第3の実施形態においては、判定部20が、比較結果に基づき、比較部10にて比較した無線リソース群に含まれる無線リソースに干渉が発生しているか否かの判定を行っている。ここでは、判定部20における判定方法の具体例について、
図13を用いて説明する。
【0077】
ここでは、比較部10における比較が、比較する無線リソースの干渉電力同士の差をとることに基づいていた場合を例にして説明する。
【0078】
まず、すべての比較結果が第一の条件を満たすか否かを判定する(S1)。ここで、第一の条件とは、干渉電力の差が第一の所定の値以下である、という条件である。第一の所定の値は固定値でも、変動値でもよい。変動値である場合には、例えば、通信環境に応じて変化する値であってもよい。
【0079】
すべての比較結果が第一の条件を満たす場合(S1:YES)、比較結果を、第二の条件を用いて判定するか否かを選択する(S2)。比較結果を第二の条件を用いて判定しない場合(S2:NO)、判定を終了し、第一の条件を満たす無線リソースで干渉は発生していないと判定する。
【0080】
ここで、第二の条件とは、無線リソース群に含まれる無線リソースが示す最も小さい干渉電力の値が、第二の所定の値以上である、という条件である。第二の所定の値は固定値でも、変動値でもよい。変動値である場合には、例えば、通信環境に応じて変化する値であってもよい。
【0081】
比較結果が第一の条件を満たし(S1:YES)、比較結果を第二の条件を用いて判定する場合(S2:YES)で、比較結果が第二の条件を満たす場合(S3:YES)、第一の条件を満たす無線リソースに干渉が発生していると判定する。
【0082】
比較結果が第一の条件を満たし(S1:YES)、比較結果を第二の条件を用いて判定する場合(S2:YES)で、比較結果が第二の条件を満たさない場合(S3:NO)、第一の条件を満たす無線リソースに干渉は発生していないと判定する。
【0083】
すべての比較結果のうち少なくとも1つが第一の条件を満たさない場合(S1:NO)、第一の条件を満たす無線リソースが無線リソース群に占める割合を算出する。そして、第一の条件を満たす無線リソースが無線リソース群に占める割合が、第三の条件を満たすか否かを判定する。
【0084】
ここで、第三の条件とは、第一の条件を満たす無線リソースが無線リソース群に占める割合が第二の所定の値以下である、という条件である。
【0085】
第一の条件を満たす無線リソースが無線リソース群に占める割合が第三の条件を満たさない場合(S4:NO)、判定を終了し、第一の条件を満たさない無線リソースに干渉が発生していると判定する。
【0086】
第一の条件を満たす無線リソースが無線リソース群に占める割合が第三の条件を満たす場合(S4:YES)、第一の条件で用いた第一の所定の値よりも大きな値を第三の所定の値として設定し、「比較結果が第三の所定の値以上である」という第四の条件を設定する。
【0087】
そして、比較結果が第四の条件を満たさない場合(S5:NO)、判定を終了し、第四の条件を満たさない無線リソースに干渉が発生していると判定する。
【0088】
一方、比較結果が第四の条件を満たす場合(S5:YES)、判定を終了し、第四の条件を満たす無線リソースに干渉は発生していないと判定する。
【0089】
(通信装置、他の通信装置の具体例)
例えば、第1乃至第3の実施形態における通信装置とは、基地局であってもよい。この場合、他の通信装置とは、基地局が無線リソースを割り当てる対象であり、例えば移動局やフェムトセル基地局やマイクロセル基地局等である。
【0090】
図14は、第1乃至第3の実施形態の通信システムの一構成例を示す。
図14の構成例では、通信装置400と他の通信装置500とが無線通信をする通信システムが構成されている。通信装置400は、比較部10、判定部20、割り当て部30および送受信部40から構成される。他の通信装置500は、送受信部70から構成される。通信装置400の送受信部40と他の通信装置500の送受信部70とは、互いに情報を受信または送信する。
【0091】
通信装置400の比較部10は、複数の無線リソースのうち少なくとも2つの無線リソースの干渉電力を互いに比較し、比較した結果である比較結果を出力する。判定部20は、比較結果を入力し、比較結果に基づき、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かの判定を行い、判定結果として、比較部10にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かを示す情報を出力する。割り当て部30は、判定結果を入力し、判定結果に基づいて、他の通信装置500に対する無線リソースの割り当てを行う。
通信装置400の送受信部40は、割り当て部30にて他の通信装置500に割り当てられた無線リソースを用い、他の通信装置500と通信を行う。
【0092】
図15は、第1乃至第3の実施形態の通信システムの他の一構成例を示す。
図15の構成例では、通信装置600と他の通信装置700とが無線通信をすることで通信システムを構成している。通信装置600は、割り当て部31と送受信部41とから構成される。他の通信装置700は、比較部11、判定部21および送受信部71から構成される。通信装置600の送受信部41と他の通信装置700の送受信部71とは、互いに情報を受信または送信する。
【0093】
他の通信装置700の比較部11は、複数の無線リソースのうち少なくとも2つの無線リソースの干渉電力を互いに比較し、比較した結果である比較結果を出力する。判定部21は、比較結果を入力し、比較結果に基づき、比較部11にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かの判定を行い、判定結果として、比較部11にて比較された無線リソースに干渉が発生しているか否かを示す情報を送受信部71に出力する。他の通信装置700の送受信部71は、判定結果を、通信装置600の送受信部41に送信する。通信装置600の送受信部41は、受信した判定結果を割り当て部31に入力し、判定結果に基づいて、他の通信装置700に対する無線リソースの割り当てを行う。通信装置600の送受信部41は、割り当て部31にて他の通信装置700に割り当てられた無線リソースを用い、他の通信装置700と通信を行う。
【0094】
また、上述した実施形態の各処理は、ソフトウェアによって実行されてもよい。すなわち、各処理を行うためのコンピュータ・プログラムが、通信装置が備えるCPU(Central Processing Unit)によって読み込まれ、実行されてもよい。
プログラムを用いて各処理を行っても、上述の実施形態の処理と同内容の処理を行うことができる。そして、上記のプログラムは、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等、非一時的な媒体に格納されてもよい。
【0095】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0096】
この出願は、2013年9月27日に出願された日本出願特願2013−200683を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【0097】
さらに、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0098】
(付記1)
複数の無線リソースを含む無線リソース群を使用する通信装置において、
前記複数の無線リソースのうち少なくとも2つの無線リソースの干渉電力を互いに比較する比較手段と、
前記比較手段の比較結果に基づき、前記比較手段にて比較された無線リソースで干渉が発生しているか否かを判定する判定手段と、
を有する通信装置。
【0099】
(付記2)
前記判定手段は、前記判定の判定結果として、前記比較された無線リソースで干渉が発生しているか否かを示す情報を出力する、
付記1に記載の通信装置。
【0100】
(付記3)
前記判定結果に基づき、前記通信装置と通信可能な他の通信装置に対する無線リソースの割り当てを行う割り当て手段を有する、
付記2に記載の通信装置。
【0101】
(付記4)
前記判定結果に基づき、前記無線リソース群に含まれる複数の無線リソースの干渉電力の平均値の算出を実行する算出手段を有する、
付記2に記載の通信装置。
【0102】
(付記5)
前記判定結果は、干渉が発生している無線リソースを特定する情報を含む、
付記2から4のいずれか一つに記載の通信装置。
【0103】
(付記6)
前記判定結果は、
発生している干渉の強さに応じた情報を含む、
付記2から4のいずれか一つに記載の通信装置。
【0104】
(付記7)
前記比較手段における比較は、
前記複数の無線リソースの互いの干渉電力の差に基づいている、
付記1から6のいずれか一つに記載の通信装置。
【0105】
(付記8)
前記比較手段における比較は、
前記無線リソース群において検出される最小の干渉電力と、
前記複数の無線リソースの干渉電力との差に基づいている、
付記1から6のいずれか一つに記載の通信装置。
【0106】
(付記9)
前記比較手段における比較は、
前記複数の無線リソースの互いの干渉電力の比に基づいている、
付記1から6のいずれか一つに記載の通信装置。
【0107】
(付記10)
前記判定手段における判定は、
前記比較結果が第一の条件を満たすか否かの判定である、
付記1から9のいずれか一つに記載の通信装置。
【0108】
(付記11)
前記判定手段における判定は、
前記比較結果が前記第一の条件を満たさない場合、
前記比較結果が第二の条件を満たすか否かの判定である、
付記10に記載の通信装置。
【0109】
(付記12)
前記判定手段は、比較結果のうち前記第一の条件を満たすと判定した無線リソースの数である無線リソース数を計算し、
前記無線リソース数が前記無線リソース群に含まれる無線リソースの数に対して占める割合が、第三の条件を満たす場合、前記比較結果が第四の条件を満たすか否かを判定する
付記10または11に記載の通信装置。
【0110】
(付記13)
前記第一の条件は、前記比較手段にて比較された無線リソースの干渉電力の差が第一の所定の値以上である、
付記10から12のいずれか一つに記載の通信装置。
【0111】
(付記14)
前記第一の条件は、前記比較手段にて比較された無線リソースの干渉電力の比が第一の所定の値以上である、
付記10から12のいずれか一つに記載の通信装置。
【0112】
(付記15)
前記第二の条件は、前記無線リソース群にて検出される最小の干渉電力が第二の所定の値以上である、
付記11に記載の通信装置。
【0113】
(付記16)
前記第三の条件は、前記割合が、所定の値以上である、
付記12に記載の通信装置。
【0114】
(付記17)
前記第四の条件は、前記比較手段にて比較された無線リソースの干渉電力の差又は比が、第三の所定の値以上であり、
前記第三の所定の値は前記第一の所定の値よりも大きな値である、
付記12に記載の通信装置。