特許第6198224号(P6198224)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6198224情報収集システム、情報収集方法、及び情報収集プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6198224
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】情報収集システム、情報収集方法、及び情報収集プログラム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20170911BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20170911BHJP
【FI】
   G05B19/418 Z
   G06Q50/04
【請求項の数】11
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2014-27017(P2014-27017)
(22)【出願日】2014年2月14日
(65)【公開番号】特開2015-153196(P2015-153196A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2017年2月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511016877
【氏名又は名称】株式会社smart−FOA
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】奧 雅春
【審査官】 黒田 暁子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−280713(JP,A)
【文献】 特開2008−299721(JP,A)
【文献】 特開2010−128870(JP,A)
【文献】 特開2009−009190(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
G06Q 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品個体毎に各製造プロセスの現場データを発生させる各データ発生装置にネットワークを介して接続された情報収集システムであって、
前記現場データに付加する各補足情報の種類を定義する辞書を記憶する第1の記憶手段と、
各種各内容の補足情報が記憶されたデータベースと、
前記辞書に従って、前記データベースから前記各補足情報を検索する検索手段と、
前記検索された各補足情報を前記現場データに追加して、製品個体毎及び製造プロセス毎のイベント情報を再構成する再構成手段と、
前記イベント情報を蓄積する第2の記憶手段と、
を備え、
前記検索手段は、前記再構成手段で再構成されたイベント情報に含まれる前記現場データ及び前記追加された各補足情報のうちの前記辞書に定義された種類に応じた組み合わせを検索キーとして補足情報を前記検索し、
前記再構成手段は、前記検索手段で順次検索された前記補足情報を前記イベント情報に順次追加し、
前記イベント情報の種別情報を記憶する第3の記憶手段と、
同じ製品個体で、前記第3の記憶手段に記憶された種別情報に対応する各製造プロセスの各イベント情報を、前記第2の記憶手段から収集して一纏めに統合したイベント追跡情報を生成する追跡情報生成手段と、
を更に備えること、
を特徴とする情報収集システム。
【請求項2】
前記第1の記憶手段が記憶する辞書には、前記イベント情報が由来とする製造プロセスにおける製造物に用いられた部品又は材料の個体識別情報を示す種類が前記現場データに付加する補足情報として定義され、
前記再構成手段は、前記個体識別情報を前記イベント情報に追加し、
前記追跡情報生成手段は、前記個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集と、収集されたイベント情報に同じく含まれる個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集とを繰り返し、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報を収集すること、
を特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
【請求項3】
前記第3の記憶手段は、同じ前記個体識別情報を有する前記イベント情報の前記種別情報をリンクによって関連づけて記憶し、
前記追跡情報生成手段は、前記リンクを辿って次に収集するイベント情報の前記種別情報を特定し、前記同じ個体識別情報を検索キーとして前記次に収集するイベント情報を収集すること、
を特徴とする請求項2記載の情報収集システム。
【請求項4】
前記第2の記憶手段は、前記イベント情報を前記種別情報ごとに記憶し、
前記追跡情報生成手段は、特定した前記種別情報に対応する前記イベント情報のみを検索対象とすること、
を特徴とする請求項3記載の情報収集システム。
【請求項5】
前記第3の記憶手段に記憶させる前記種別情報を選択するための表示画面を表示する表示手段と、
前記表示画面を操作する操作手段と、
を更に備えること、
を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の情報収集システム。
【請求項6】
製品個体毎に各製造プロセスの現場データを発生させる各データ発生装置にネットワークを介して接続された情報収集システムの情報収集方法であって、
前記情報収集システムは、
前記現場データに付加する各補足情報の種類を定義する辞書を記憶する第1の記憶手段と、
各種各内容の補足情報が記憶されたデータベースと、
前記現場データと前記補足情報とからなるイベント情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記イベント情報の種別情報を記憶する第3の記憶手段と、
を備え、
前記辞書に従って、前記データベースから前記各補足情報を検索する検索ステップと、
前記検索された各補足情報を前記現場データに追加して、製品個体毎及び製造プロセス毎の前記イベント情報を再構成するイベント情報生成ステップと、
前記イベント情報を前記第2の記憶手段に蓄積する記憶ステップと、
を行い、
前記検索ステップでは、前記イベント情報生成ステップで再構成されたイベント情報に含まれる前記現場データ及び前記追加された各補足情報のうちの前記辞書に定義された種類に応じた組み合わせを検索キーとして補足情報を前記検索し、
前記イベント情報生成ステップでは、前記検索ステップで順次検索された前記補足情報を前記イベント情報に順次追加し、
同じ製品個体で、前記第3の記憶手段に記憶された種別情報に対応する各製造プロセスの各イベント情報を、前記第2の記憶手段から収集して一纏めに統合したイベント追跡情報を生成する追跡情報生成ステップを更に行うこと、
を特徴とする情報収集方法。
【請求項7】
前記第1の記憶手段が記憶する辞書には、前記イベント情報が由来とする製造プロセスにおける製造物に用いられた部品又は材料の個体識別情報を示す種類が前記現場データに付加する補足情報として定義され、
前記イベント情報生成ステップでは、前記個体識別情報を前記イベント情報に追加し、
前記追跡情報生成ステップでは、前記個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集と、収集されたイベント情報に同じく含まれる個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集とを繰り返し、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報を収集すること、
を特徴とする請求項6記載の情報収集方法。
【請求項8】
前記第3の記憶手段は、同じ前記個体識別情報を有する前記イベント情報の前記種別情報をリンクによって関連づけて記憶し、
前記追跡情報生成ステップは、前記リンクを辿って次に収集するイベント情報の前記種別情報を特定し、前記同じ個体識別情報を検索キーとして前記次に収集するイベント情報を収集すること、
を特徴とする請求項7記載の情報収集方法。
【請求項9】
製品個体毎に各製造プロセスの現場データを発生させる各データ発生装置にネットワークを介して接続され、
前記現場データに付加する各補足情報の種類を定義する辞書を記憶する第1の記憶手段と、
各種各内容の補足情報が記憶されたデータベースと、
前記現場データと前記補足情報とからなるイベント情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記イベント情報の種別情報を記憶する第3の記憶手段と、
を備える情報収集システムに、
前記辞書に従って、前記データベースから前記各補足情報を検索する検索ステップと、
前記検索された各補足情報を前記現場データに追加して、製品個体毎及び製造プロセス毎のイベント情報を再構成するイベント情報生成ステップと、
前記イベント情報を前記第2の記憶手段に蓄積する記憶ステップと、
を実行させ、
前記検索ステップでは、前記イベント情報生成ステップで再構成されたイベント情報に含まれる前記現場データ及び前記追加された各補足情報のうちの前記辞書に定義された種類に応じた組み合わせを検索キーとして補足情報を前記検索し、
前記イベント情報生成ステップでは、前記検索ステップで順次検索された前記補足情報を前記イベント情報に順次追加し、
同じ製品個体で、前記第3の記憶手段に記憶された種別情報に対応する各製造プロセスの各イベント情報を、前記第2の記憶手段から収集して一纏めに統合したイベント追跡情報を生成する追跡情報生成ステップを更に行うこと、
を特徴とする情報収集プログラム。
【請求項10】
前記第1の記憶手段が記憶する辞書には、前記イベント情報が由来とする製造プロセスにおける製造物に用いられた部品又は材料の個体識別情報を示す種類が前記現場データに付加する補足情報として定義され、
前記イベント情報生成ステップでは、前記個体識別情報を前記イベント情報に追加し、
前記追跡情報生成ステップでは、前記個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集と、収集されたイベント情報に同じく含まれる個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集とを繰り返し、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報を収集すること、
を特徴とする請求項9記載の情報収集プログラム。
【請求項11】
前記第3の記憶手段は、同じ前記個体識別情報を有する前記イベント情報の前記種別情報をリンクによって関連づけて記憶し、
前記追跡情報生成ステップは、前記リンクを辿って次に収集するイベント情報の前記種別情報を特定し、前記同じ個体識別情報を検索キーとして前記次に収集するイベント情報を収集すること、
を特徴とする請求項10記載の情報収集プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工場やオフィス等で発生する現場データを収集する情報収集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工場やオフィス等においては、製造プロセス毎に各種の設備が稼働しており、それら設備がエラーやプロセス完了等のイベント発生を契機に現場データを出力する。現場データは、イベント発生を報知する情報である。この現場データは、コード化された、若しくは観測結果である数値として出力され、発生した場所や日時の情報が付加された上で、固定資産管理者に到達する。固定資産管理者は、例えば、工場では設備の保守管理者であり、オフィスではサーバ等の設備管理者である。
【0003】
この現場データは、工場やオフィスの稼働管理、製品の品質管理、経営管理等に寄与する貴重な情報である。しかしながら、設備から直接出力されるイベント情報は、コード若しくは単なる観測数値、及び発生場所や発生日時等の直接的な意味以外には、2次的、3次的な意味を有していない。そのため、従来は、この現場データの解釈に有用な各種情報を各種のデータベースに記憶させておき、現場データと各種情報のデータベースをリンク付けしていた。現場データをデータベースから引き出すときに、リンクを辿って他のデータベースから有用情報も引き出せば、イベント発生の瞬間に何が起こっていたかを解析するのに役立つ。
【0004】
但し、データの解析には、イベントの発生時点のみを切り取るだけでは不十分な場合があり、イベント発生前後の他のイベントも時系列的に考慮する必要がある。つまり、各種製造プロセスを経た製品のトレーサビリティを情報収集システムが満足できなければ、解析により有益な結論を導くことができない場合もある。
【0005】
トレーサビリティを追究した情報収集システムとしては、製品や部品の固体認識番号と製造工程とを対応させた製造データを収集しておき、トレーサビリティの要求を受けると、同じ固体認識番号を含む製造データを全て引き出すものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−208187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
製品の製造プロセスを追うことのできるトレーサビリティ情報には、各製造プロセスにおける生産実績情報、各製造プロセスにおける生産性情報、各製造プロセスにおける品質情報、各製造プロセスにおける過去実績又は想定されるトラブル情報が含まれていることが有益である。但し、従来、これら情報は、それぞれ固有のデータベースに記憶されているため、新たにトレーサビリティ情報をデータベース化するデータベースを構築し、既存の各情報を記憶するデータベースとのリンクを構築する必要があった。
【0008】
しかしながら、各データベースは情報の定義方法、アクセス方法等の通信規約、サーバの種類、ネットワーク構造の違い等の多くの仕様が、導入時期、導入場所、導入部署によってまちまちであり、各データベースをリンク付けしたトレーサビリティ情報用のデータベースを構築することは、現実的ではなかった。
【0009】
特許文献1の技術によれば、同じ個体認識番号を含む全ての製造データを引き出すといっても、各データベースに固有の引き出し方法に準拠したデータベースを構築すること、準拠後に各データベースに仕様変更がなされた際の其の変更に合わせたデータベースの修正は容易ではなかった。つまり、トレーサビリティに必要な各種の情報が各種データベースに散在してから、其の各種情報をかき集めることは現実的とは言えず、特許文献1の技術は実効性に乏しいものがあった。
【0010】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、データベース間のリンクを構築する必要はなく、容易にトレーサビリティの観点から各種現場データ及び各製造プロセスの補足情報を効率よく収集できる情報収集システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報収集システムは、製品個体毎に各製造プロセスの現場データを発生させる各データ発生装置にネットワークを介して接続された情報収集システムであって、前記現場データに付加する各補足情報の種類を定義する辞書を記憶する第1の記憶手段と、各種各内容の補足情報が記憶されたデータベースと、前記辞書に従って、前記データベースから前記各補足情報を検索する検索手段と、前記検索された各補足情報を前記現場データに追加して、製品個体毎及び製造プロセス毎のイベント情報を再構成する再構成手段と、前記イベント情報を蓄積する第2の記憶手段と、を備え、前記検索手段は、前記再構成手段で再構成されたイベント情報に含まれる前記現場データ及び前記追加された各補足情報のうちの前記辞書に定義された種類に応じた組み合わせを検索キーとして補足情報を前記検索し、前記再構成手段は、前記検索手段で順次検索された前記補足情報を前記イベント情報に順次追加し、前記イベント追跡情報に統合する前記イベント情報の種別情報を記憶する第3の記憶手段と、同じ製品個体で、前記第3の記憶手段に記憶された種別情報に対応する各製造プロセスの各イベント情報を、前記第2の記憶手段から収集して一纏めに統合したイベント追跡情報を生成する追跡情報生成手段と、を更に備えること、を特徴とする。
【0012】
前記第1の記憶手段が記憶する辞書には、前記イベント情報が由来とする製造プロセスにおける製造物に用いられた部品又は材料の個体識別情報を示す種類が前記現場データに付加する補足情報として定義され、前記再構成手段は、前記個体識別情報を前記イベント情報に追加し、前記追跡情報生成手段は、前記個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集と、収集されたイベント情報に同じく含まれる個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集とを繰り返し、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報を収集するようにしてもよい。
【0013】
前記第3の記憶手段は、同じ前記個体識別情報を有する前記イベント情報の前記種別情報をリンクによって関連づけて記憶し、前記追跡情報生成手段は、前記リンクを辿って次に収集するイベント情報の前記種別情報を特定し、前記同じ個体識別情報を検索キーとして前記次に収集するイベント情報を収集するようにしてもよい。
【0014】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報収集方法は、製品個体毎に各製造プロセスの現場データを発生させる各データ発生装置にネットワークを介して接続された情報収集システムの情報収集方法であって、前記情報収集システムは、前記現場データに付加する各補足情報の種類を定義する辞書を記憶する第1の記憶手段と、各種各内容の補足情報が記憶されたデータベースと、前記現場データと前記補足情報とからなるイベント情報を記憶する第2の記憶手段と、前記イベント情報の種別情報を記憶する第3の記憶手段と、を備え、前記辞書に従って、前記データベースから前記各補足情報を検索する検索ステップと、前記検索された各補足情報を前記現場データに追加して、製品個体毎及び製造プロセス毎の前記イベント情報を再構成するイベント情報生成ステップと、前記イベント情報を前記第2の記憶手段に蓄積する記憶ステップと、を行い、前記検索ステップでは、前記イベント情報生成ステップで再構成されたイベント情報に含まれる前記現場データ及び前記追加された各補足情報のうちの前記辞書に定義された種類に応じた組み合わせを検索キーとして補足情報を前記検索し、前記イベント情報生成ステップでは、前記検索ステップで順次検索された前記補足情報を前記イベント情報に順次追加し、同じ製品個体で、前記第3の記憶手段に記憶された種別情報に対応する各製造プロセスの各イベント情報を、前記第2の記憶手段から収集して一纏めに統合したイベント追跡情報を生成する追跡情報生成ステップを更に行うこと、を特徴とする。
【0015】
前記第1の記憶手段が記憶する辞書には、前記イベント情報が由来とする製造プロセスにおける製造物に用いられた部品又は材料の個体識別情報を示す種類が前記現場データに付加する補足情報として定義され、前記イベント情報生成ステップでは、前記個体識別情報を前記イベント情報に追加し、前記追跡情報生成ステップでは、前記個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集と、収集されたイベント情報に同じく含まれる個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集とを繰り返し、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報を収集するようにしてもよい。
【0016】
前記第3の記憶手段は、同じ前記個体識別情報を有する前記イベント情報の前記種別情報をリンクによって関連づけて記憶し、前記追跡情報生成ステップは、前記リンクを辿って次に収集するイベント情報の前記種別情報を特定し、前記同じ個体識別情報を検索キーとして前記次に収集するイベント情報を収集するようにしてもよい。
【0017】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報収集プログラムは、製品個体毎に各製造プロセスの現場データを発生させる各データ発生装置にネットワークを介して接続され、前記現場データに付加する各補足情報の種類を定義する辞書を記憶する第1の記憶手段と、各種各内容の補足情報が記憶されたデータベースと、前記現場データと前記補足情報とからなるイベント情報を記憶する第2の記憶手段と、前記イベント情報の種別情報を記憶する第3の記憶手段と、を備える情報収集システムに、前記辞書に従って、前記データベースから前記各補足情報を検索する検索ステップと、前記検索された各補足情報を前記現場データに追加して、製品個体毎及び製造プロセス毎のイベント情報を再構成するイベント情報生成ステップと、前記イベント情報を前記第2の記憶手段に蓄積する記憶ステップと、を実行させ、前記検索ステップでは、前記イベント情報生成ステップで再構成されたイベント情報に含まれる前記現場データ及び前記追加された各補足情報のうちの前記辞書に定義された種類に応じた組み合わせを検索キーとして補足情報を前記検索し、前記イベント情報生成ステップでは、前記検索ステップで順次検索された前記補足情報を前記イベント情報に順次追加し、同じ製品個体で、前記第3の記憶手段に記憶された種別情報に対応する各製造プロセスの各イベント情報を、前記第2の記憶手段から収集して一纏めに統合したイベント追跡情報を生成する追跡情報生成ステップを更に行うこと、を特徴とする。
【0018】
前記第1の記憶手段が記憶する辞書には、前記イベント情報が由来とする製造プロセスにおける製造物に用いられた部品又は材料の個体識別情報を示す種類が前記現場データに付加する補足情報として定義され、前記イベント情報生成ステップでは、前記個体識別情報を前記イベント情報に追加し、前記追跡情報生成ステップでは、前記個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集と、収集されたイベント情報に同じく含まれる個体識別情報を検索キーとするイベント情報の収集とを繰り返し、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報を収集するようにしてもよい。
【0019】
前記第3の記憶手段は、同じ前記個体識別情報を有する前記イベント情報の前記種別情報をリンクによって関連づけて記憶し、前記追跡情報生成ステップは、前記リンクを辿って次に収集するイベント情報の前記種別情報を特定し、前記同じ個体識別情報を検索キーとして前記次に収集するイベント情報を収集するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、各データベースを用いてイベント情報を生成し、更にイベント追跡情報を生成するため、データベース間のリンクを構築する必要はなく、容易にトレーサビリティの観点から各種現場データ及び各製造プロセスの補足情報を収集することができる。また、生成した全てのイベント情報を検索対象とせずに済むため、イベント追跡情報を生成するためのコンピュータの処理負担が劇的に軽減されるとともに、ユーザにとって必要十分なイベント情報を含むイベント追跡情報を迅速に生成できるので、効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1の実施形態に係る情報収集システムを含むネットワーク構成を示すブロック図である。
図2】現場データを示す模式図である。
図3】データベースを示す模式図である。
図4】イベント情報を示す模式図である。
図5】イベント追跡情報を示す模式図である。
図6】第1の実施形態に係る情報収集システムの構成を示すブロック図である。
図7】辞書を示す模式図である。
図8】イベント情報の再構成態様を示す説明図である。
図9】イベント追跡情報の生成過程を示す説明図である。
図10】現場データの発生からイベント情報の生成までの動作を示すフローチャートである。
図11】イベント情報からイベント追跡情報の生成までの動作を示すフローチャートである。
図12】現場データの発生の具体的態様を示す模式図である。
図13】イベント情報の発生の具体的態様を示す模式図である。
図14】イベント追跡情報の生成の具体的態様を示す模式図である。
図15】従来と本実施形態の情報収集システムによる情報収集方法の概念図である。
図16】第2の実施形態に係る情報収集システムの構成を示すブロック図である。
図17】系統情報を示す模式図である。
図18】系統情報の生成の際に表示する操作画面の第1の遷移を示す模式図である。
図19】系統情報の生成の際に表示する操作画面の第2の遷移を示す模式図である。
図20】第2の実施形態に係るテンポラリメモリを示す模式図である。
図21】第2の実施形態に係り、起点となるイベント情報の取得動作を示すフローチャートである。
図22】第2の実施形態に係り、イベント情報の取得動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第一の実施形態)
(全体構成)
図1は、第一の実施形態に係る情報収集システムを含むネットワーク構成を示すブロック図である。情報収集システム1はネットワークNに接続されている。ネットワークNには、1以上のデータ発生装置200a、200b、200c・・・、及びデータベース2が接続されている。情報収集システム1、データベース2、及びデータ発生装置200は、コンピュータを含み構成され、演算制御装置(CPU)、主記憶装置(RAM)、OS及び情報収集アプリケーションが記憶された外部記憶装置(HDD等)、及びネットワークアダプタを備えている。情報収集システム1は、単一のコンピュータ又は分散型コンピュータ群である。また、情報収集システム1とデータベース2とは一体又はネットワークN上に分散した別個のコンピュータである。
【0023】
情報収集アプリケーションは、コンピュータを情報収集システム1として機能させるプログラムコード又は制御プログラムであり、具体的にはオブジェクトコード又は機械語命令である。このプログラムコード又は制御プログラムは、様々なソースコードプログラム言語で書き込まれ、次いで演算制御装置にふさわしい実行可能機械コード若しくは命令にコンパイル又はアセンブルされる態様で格納されていてもよい。このアプリケーションは、CDROM、DVDROM又はUSBメモリ等の可搬記憶媒体や、サーバ等のネットワーク上の記憶媒体に保存され、外部記憶装置へインストールされる。情報収集システム1を構成するコンピュータは、可搬記憶媒体を読み取り可能なドライブを有し、またサーバ等のネットワーク上の記憶媒体にアクセス可能にネットワークに接続されている。
【0024】
データ発生装置200a、200b、200c・・・は製造設備であり、製造プロセスごとに設置されている。このデータ発生装置200は、例えば工場やオフィスで稼働するFA等であり、コンピュータを備えている。そのコンピュータは、FA等に内蔵され、或いはプログラマブルロジックコントローラ等のように別体でネットワーク接続されている。
【0025】
例えば、ある製品の製造プロセスが、部品や材料の入荷プロセス、部品の組み立てや加工プロセス、サブアッセンブリーごとの部組みプロセス、最終製品の組み立てプロセス、最終製品の検査プロセス、及び最終製品の倉庫入庫プロセスを経るものとする。このとき、データ発生装置200a、200b、200c・・・は、入荷プロセスの製造設備、加工プロセスの製造設備、部組プロセスの製造設備、組み立てプロセスの製造設備、検査プロセスの製造設備、及び倉庫入庫プロセスの製造設備である。
【0026】
ネットワークNは、IEEE802.3等の有線通信プロトコルや、IEEE802.11で規定される無線通信プロトコル、その他のプロトコルに準拠したネットワークであり、有線LAN網、無線LAN網、インターネット網、若しくは専用回線等の通信回線、又はこれらの複合である。
【0027】
このネットワークNにおいて、各データ発生装置200は、現場データGを発生させる。図2に示す現場データGは、製造プロセスにおけるイベントの発生と主体を報知する情報である。現場データGは、製造プロセス毎、イベントの種類毎、及び其のイベントの主体である製造物個体毎に発せられる。イベントの発生は、設備が備えるセンサによる各種事象の検知やシーケンスの終了により特定され、その検知内容や終了のシーケンスによりイベントの種類が特定される。そして、データ発生装置200は、イベントの発生を契機として、イベント種別情報と個体識別情報とを纏めた現場データGを生成する。
【0028】
イベント種別情報は、製造プロセス及びイベントの種別を示し、製造プロセス特定情報及びエラー情報やプロセス完了情報である。個体識別情報は、イベントの主体を特定し、製造プロセスによって決まり、製品、その製品の部品、材料、部組の各個体に固有の識別情報である。
【0029】
例えば、各データ発生装置200からは、部品や材料の個体識別情報と入荷完了を示すイベント種別情報が含まれた現場データG、部品や材料の個体識別情報と部品の組み立てや加工の完了を示すイベント種別情報が含まれた現場データG、サブアッセンブリーごとの部組み完了を示すイベント種別情報と基になった部品や材料と部組の個体識別情報が含まれた現場データG、最終製品の組み立て完了を示すイベント種別情報と基になった部組と最終製品の個体識別情報が含まれた現場データG、最終製品の個体識別情報と最終製品の検査完了を示すイベント種別情報が含まれた現場データG、及び最終製品の個体識別情報と最終製品の倉庫入庫完了を示すイベント種別情報が含まれた現場データGが出力される。
【0030】
また、例えば、部組み作業が行われているサブアッセンブリーの個体識別情報とその作業以降のプロセスを継続すべきでない致命的なエラーを示すイベント種別情報とが含まれた現場データGが出力される。
【0031】
尚、この現場データGは、ユーザにより入力される場合もある。ユーザは、モバイル端末をデータ発生装置200が備える設備に接続し、当該モバイル端末をユーザインターフェースとして用いて、現場データGを入力する。
【0032】
データ発生装置200は、現場データGに属性データを付加した上で、情報収集システム1のIPアドレス及び情報収集アプリケーションのポート番号を含むTCPやIPのヘッダを現場データGに付加し、ネットワークNに送出する。属性データは、現場データGの発生という事実を特定する情報である。具体的には、属性データは、発生日時やデータ発生装置200の識別情報である。
【0033】
データベース2は、社内専用のデータベースであってもよいし、インターネット上に公開されているサーバ群であってもよい。このデータベース2には、図3に示すように、各種各内容の補足情報Sが記憶されている。補足情報Sは、現場データGの内容を補足する情報であり、現場データGを招いた原因を示したり、現場データGと相俟って観測結果や属性データのみでは導くことのできない意味内容を示す背景情報、説明情報、解析情報、又はその他各種の有用情報である。
【0034】
具体的には、補足情報Sは、製造物の構成要素を示す個体識別情報、現場データGの加工に必要な加工支援材料情報、現場データGの比較対象となる比較対象材料情報、解析に影響を与える解析支援材料情報、解析結果の評価に影響を与える評価支援材料情報を含むものである。特に、データベース2には、補足情報Sとして、製品のトレーサビリティの観点から、各製造プロセスにおける生産実績情報、各製造プロセスにおける生産性情報、各製造プロセスにおける品質情報、又は、各製造プロセスにおける過去実績や想定のトラブル情報が記憶されている。
【0035】
また、データベース2には、補足情報Sとして、トレーサビリティの観点から、各製造プロセスで製造する製造物に用いられる構成要素を示す個体識別情報が記憶されている。個体識別情報は、データベース2において生産計画表の形で纏めて記憶されている。生産計画表は、最終製品の組み立て表であり、最終製品の個体識別情報、その最終製品に組み付けられる部組の個体識別情報、その部組に組み付けられる部品の個体識別情報、その最終製品、部組、部品の製造に使用される材料の個体識別情報がリンク付けされている。
【0036】
情報収集システム1は、データ発生装置200a、200b、200c・・・が出力する現場データG、及びデータベース2に記憶されている補足情報Sを用いて、イベント情報Eを生成する。図4に示すように、イベント情報Eは、現場データGと各種の補足情報Sを連ねたデータである。イベント情報Eは、イベント種別情報毎に特有の補足情報Sを連ねている。製品のトレーサビリティの観点からは、イベント種別情報が示す製造プロセスにおける生産実績情報、生産性情報、品質情報、トラブル情報の1つ以上の補足情報Sが連ねられる。また、イベント種別情報が示す製造プロセスで用いられた部組、部品、材料があれば、その個体識別情報が連ねられる。
【0037】
具体的には、情報収集システム1は、データベースマネージメントシステム(DBMS)としてデータベース2を検索し、データベース2から各種の補足情報Sを取り出して、また、生産計画表から個体識別情報を補足情報Sとして取り出して、受信した現場データGに追加していくことで、イベント情報Eを構築する。
【0038】
更に、情報収集システム1は、イベント情報Eからイベント追跡情報Etを構築する。図5に示すように、イベント追跡情報Etは、複数のイベント情報Eの束であり、個別製品のトレーサビリティの観点でイベント情報Eを結合することで、製造プロセス毎の各イベント情報Eを製品個体別に統合している。このイベント追跡情報Etは、可変長であり、特別なデータ構造を持たないビックデータである。
【0039】
すなわち、イベント追跡情報Etには、最終製品に関する個体毎のイベント情報Eと、その個体製品の基になった部組、材料、及び部品を主体とする各製造プロセスのイベント情報Eとが纏められている。最終製品には、全ての製造プロセスを滞りなく終えた最終製造プロセスの製品の他、致命的なエラーを契機に製造プロセスを離脱した製品も含まれる。
【0040】
(システム構成)
図6は、この情報収集システム1の機能上の構成を示すブロック図である。情報収集システム1は、外部記憶装置に記憶されている情報収集アプリケーションにより、イベント情報生成部11と追跡情報生成部12とを備える。イベント情報生成部11は、イベント情報Eを生成し、追跡情報生成部12は、イベント追跡情報Etを生成する。イベント情報生成部11は、検索部111と、辞書記憶部112と、再構成部113と、テンポラリメモリ114とを備える。追跡情報生成部12は、起点イベント監視部121と、検索部122と、生成部123と、記憶部124を備える。
【0041】
(イベント情報Eの生成)
検索部111は、CPUを含み構成される。この検索部111は、辞書記憶部112に記憶されている辞書を参照して、データベース2から補足情報Sを検索する。再構成部113は、CPUを含み構成される。この再構成部113は、検索された補足情報Sを現場データGに付加することでイベント情報Eを生成し、次いで、新たに検索された補足情報Sを其のイベント情報Eに追加することで、イベント情報Eを順次再構成する。テンポラリメモリ114は、RAMを含み構成される。このテンポラリメモリ114には、再構成されたイベント情報Eが一時的に格納される。
【0042】
ここで、辞書記憶部112に記憶されている辞書について説明する。図7は、辞書記憶部112に記憶されている辞書を示す模式図である。辞書には、イベント情報Eの各種モデルが記憶されている。各モデルは、イベント種別情報毎、すなわち製造プロセスとイベントの種別の組み合わせ毎に用意されている。
【0043】
そして、モデルには補足情報Sの種類を定義する補足種別情報が記述されている。補足種別情報は、製造プロセスとイベントの種類の組み合わせに適した補足情報Sの種類を定義している。各モデルにおいて、補足種別情報のうち1つは、個体識別情報の種類を示すコード種別情報を意味する。すなわち、各モデルには、イベント種別情報と補足種別情報とが紐付けて記述され、補足種別情報のうち1つはコード種別情報である。
【0044】
検索部111は、現場データGを受信すると、その現場データGが特定する製造プロセス及びイベント種別情報で定義されたモデルを辞書から検索する。そして、モデルに列挙されている補足種別情報が示す補足情報Sをデータベース2から検索する。
【0045】
次に、図8は、イベント情報Eの再構成態様を示す説明図である。検索部111は、補足情報Sの検索において、イベント情報Eに含まれる現場データGの内容、既に付加されている補足情報Sの内容を検索キーとして他の種類の補足情報Sをデータベース2から検索する。検索部111は、補足種別情報に応じた検索キーの種類及び組み合わせを検索クエリ情報として予め記憶しており、それら検索キーをイベント情報Eに含まれる現場データGや補足情報Sから取得して、データベース2のアンド検索を行う。
【0046】
そして、再構成部113は、検索部111の検索によって得られた補足情報Sをイベント情報Eのデータフレームに追加していく。換言すると、イベント情報Eには、現場データGを補足する各種の情報が順次追加されるとともに、他の補足情報Sを検索するための各種の検索キーが順次追加されていくこととなる。
【0047】
例えば、検索部111は、辞書から得たモデルに含まれている補足種別情報が示す種類Bの補足情報Sの検索に際し、現場データGと種類Aの属性データの内容を読み出し、データベース2に対してアンド検索を行い、その結果、種類Bに関して内容B1の補足情報Sを得る。再構成部113は、この新たに得られた補足情報Sを現場データGに付加することで、イベント情報Eを生成する。
【0048】
さらに、検索部111は、辞書から得たモデルに含まれている補足種別情報が示す種類Cの補足情報Sの検索に際し、先ほど生成したイベント情報Eから、現場データGと種類Aの属性データ及び種類Bの補足情報Sの内容を読み出し、データベース2に対してアンド検索を行い、その結果、種類Cに関して内容C1の補足情報Sを得る。再構成部113は、この新たに得られた補足情報Sをイベント情報Eに追加することで、イベント情報Eを再構成する。
【0049】
また、検索部111は、イベント情報Eの由来となった製造プロセスで利用された部組や部品や材料があれば、その部組や部品や材料の個体識別情報も追加する。すなわち、検索部111は、辞書から得たモデルに含まれている補足種別情報が個体識別情報であれば、現場データGから個体識別情報を検索キーとしてデータベース2の作業計画表を検索する。
【0050】
そして、検索キーに対して作業計画表上で直接リンクされた個体識別情報が存在すれば、その個体識別情報を取得する。存在の確認及び取得は、検索キーとなっている個体識別情報で特定される製造物よりも1つ上流の製造プロセスで製造された製造物の個体識別情報に対して行う。
【0051】
例えば、部組みの完了を契機として発生して現場データGが発生したものとする。また、部組には、2種類の部品と1種類の材料とを組み合わせてなるものとする。このとき、作業計画表では、部組の個体識別情報に対して2種類の部品及び1種類の材料の個体識別情報が直接リンクされている。検索部111は、現場データGから部組の個体識別情報を読み出し、読み出した個体識別情報を作業計画表上で探し、該当の個体識別情報に直接リンクされている全ての個体識別情報を取得する。
【0052】
尚、データベース2の検索手法としては、アンド検索に限らず、各種の手法を用いることができる。例えば、あいまい検索等を用いてもよい。あいまい検索は、セマンティック検索とも呼ばれ、検索キーの持つ意味内容から検索を行う手法である。また、データベース2が公開されたサーバである場合には、この検索部111は、インターネット経由でアクセス可能な検索エンジンに検索を要求するクエリー・リトリーブのクライアントであってもよい。
【0053】
(イベント追跡情報Etの生成)
起点イベント監視部121は、主にCPUを含み構成される。まずイベント追跡情報Etに含めるイベント情報Eは個体識別情報を辿りながら収集されるが、起点イベント監視部121は、その起点となるイベント情報Eの発生を監視する。起点イベント監視部121の監視場所は、テンポラリメモリ114であり、監視対象は、製造の最終プロセスの完了又は致命的なエラーをイベント種別情報とするイベント情報Eである。
【0054】
起点イベント監視部121は、テンポラリメモリ114にイベント情報Eが記憶されると、そのイベント情報Eの現場データGを読み出し、現場データGが特定の種類であるか判断する。すなわち、イベント情報Eに含まれるイベント種別情報を参照し、そのイベント種別情報が最終プロセスの完了又は致命的なエラーであるか否かを判断する。
【0055】
検索部122は、主にCPUを含み構成され、起点イベント監視部121が検出したイベント情報E以前の製造プロセスで発生した同個体のイベント情報Eを、最初の製造プロセスに至るまで順に辿って検索していく。生成部123は、主にCPUを含み構成され、検索部122が検索したイベント情報Eを統合してイベント追跡情報Etを順次生成する。記憶部124は、HDD等の外部記憶装置を含み構成され、生成部123が生成したイベント追跡情報Etを記憶する。
【0056】
図9は、イベント追跡情報Etの生成過程を示す説明図である。検索部122は、起点イベント監視部121によって検出されたイベント情報Eに含まれる個体識別情報を検索キーとして、テンポラリメモリ114に記憶されているイベント情報Eを検索する。該当のイベント情報Eが見つかると、そのイベント情報Eに含まれる個体識別情報を検索キーとして、次のイベント情報Eの検索を繰り返す。そして、生成部123は、検索部122によってイベント情報Eが検索されると、そのイベント情報Eをイベント追跡情報Etのデータフレーム内に順番に含めていく。
【0057】
尚、イベント情報Eに複数の個体識別情報が含まれると、その複数の個体識別情報をそれぞれ検索キーとして扱って、検索処理を行う。複数のイベント情報Eが同時に検索されると、その複数のイベント情報Eに含まれる個体識別情報をそれぞれ検索キーとして扱って、検索処理を行う。
【0058】
各イベント情報Eには、イベント情報生成部11により、そのイベント情報Eの由来となる製造プロセスで用いられた部組、部品、材料を示す個体識別情報が含まれている。そのため、追跡情報生成部12によれば、最終製品が製造完了するまでに発生した製造当初から最終プロセスのイベント情報Eが収集され、イベント追跡情報Etに統合されることとなる。
【0059】
(動作)
このような情報収集システム1の動作について説明する。図10は、現場データGの発生からイベント情報Eの生成までの動作を示すフローチャートである。図10に示すように、データ発生装置200で現場データGが発生すると(ステップS01)、データ発生装置200は、情報収集システム1に現場データGを送信する(ステップS02)。情報収集システム1において、イベント情報生成部11の検索部111は、辞書記憶部112の辞書から現場データGに付加されているイベント種別情報と一致するモデルを読み出す(ステップS03)。
【0060】
モデルを読み出すと、検索部111は、モデルから第N番目の補足種別情報を読み出し(ステップS04)、その補足種別情報と関連づけられている検索クエリ情報から検索キー種別を読み出し(ステップS05)、検索キー種別に該当する現場データGや各補足情報Sの内容をイベント情報Eから読み出し、読み出した現場データGや各補足情報Sの内容をアンド検索の検索キーとして用いてデータベース2を検索する(ステップS06)。検索の結果、補足情報Sが得られると、再構成部113は、得られた補足情報Sを追加したイベント情報Eを再構成する(ステップS07)。
【0061】
ここで、補足種別情報を読み出して(ステップS04)、読み出した補足種別情報が個体識別情報である場合(ステップS10,Yes)、検索部111は、現場データGから個体識別情報を読み出し(ステップS11)、作業計画表から一致する個体識別情報を検索する(ステップS12)。該当の個体識別情報に対して他の個体識別情報が直接リンク付けされていれば(ステップS13,Yes)、他の個体識別情報を読み出す(ステップS14)。再構成部113は、その読み出された他の個体識別情報を補足情報Sとして追加したイベント情報Eを再構成する(ステップS15)。
【0062】
検索部111は、N=N+1とし(ステップS08)、モデルに第N番目の補足種別情報が存在すれば(ステップS09,Yes)、ステップS04に戻り、検索を繰り返す。一方、全ての補足種別情報についての検索が終了していれば(ステップS09,No)、検索処理は終了する。
【0063】
図11は、イベント情報Eからイベント追跡情報Etの生成までの動作を示すフローチャートである。追跡情報生成部12の起点イベント監視部121は、テンポラリメモリ114に新たにイベント情報Eが記憶されると(ステップS21,Yes)、新たに記憶されたイベント情報Eに、最終の製造プロセス又は致命的なエラーを示すイベント種別情報が含まれているか判断する(ステップS22)。起点イベント監視部121の判断は、新たなイベント情報Eの発生ごとに繰り返される。
【0064】
起点イベント監視部121がイベント情報Eの発生を確認すると(ステップS22,Yes)、検索部122は、そのイベント情報Eに含まれる個体識別情報を検索キーとしてテンポラリメモリ114から他のイベント情報Eを検索する(ステップS23)。他のイベント情報Eが見つかると(ステップS24,Yes)、生成部123は、起点イベント監視部121により検出されたイベント情報Eと検索部122により検索されたイベント情報Eと並べて一繋ぎのデータであるイベント追跡情報Etを生成する(ステップS25)。
【0065】
更に、検索部122は、新たに見つけたイベント情報Eに含まれる個体識別情報を検索キーとしてテンポラリメモリ114から更に他のイベント情報Eを検索する(ステップS26)。更に他のイベント情報Eが見つかれば(ステップS27,Yes)、生成部123は、そのイベント情報Eを更にイベント追跡情報Etに追加する(ステップS28)。他のイベント情報Eが見つかる限りは、ステップS26〜S28を繰り返す。一方、検索の結果、該当のイベント情報Eが見つからなければ(ステップS27,No)、イベント追跡情報Etの生成を終了し、記憶部124に記憶させる(ステップS29)。
【0066】
(作用)
このような情報収集システム1によるイベント追跡情報Et生成の具体例を挙げる。図12に示すように、ある最終製品Aは、部品A〜Dと材料A〜Cから製造されるものとする。そして、その製造プロセスは、部品A〜Dと材料A〜Cの各入荷プロセス、部品AとBとを材料Aを用いて組み立てることで組立部品Aを得る第1の組立プロセス、部品C及びDを組み立てることで組立部品Bを得る第2の組立プロセス、部品Dを材料B及びCを用いて加工することで部品Eを得る加工プロセス、組立部品AとBを部組みすることで部組Aを得る第1の部組プロセス、部組Aと部品Eを部組みすることで最終製品Aを得る第2の部組プロセス、最終製品Aを検査する検査プロセス、及び検査済みの最終製品Aを倉庫に入庫する入庫プロセスによりなるものとする。
【0067】
各入荷プロセス、第1の組立プロセス、第2の組立プロセス、加工プロセス、第1の部組プロセス、第2の部組プロセス、検査プロセス、及び入庫プロセスが滞りなく完了すると、各プロセスにおいてプロセス完了をイベント種別情報として含む現場データG1〜15が発生する。この現場データG1〜15は、論理化されたデータであるため、ライン変更などの現場サイドの変更に影響されない。
【0068】
この現場データG1には、部品Aの入荷完了を示すイベント種別情報と部品Aの個体識別情報が含まれる。現場データG2には、部品Bの入荷完了を示すイベント種別情報と部品Bの個体識別情報が含まれる。現場データG3には、材料Aの入荷完了を示すイベント種別情報と材料Aの個体識別情報が含まれる。現場データG4には、部品Cの入荷完了を示すイベント種別情報と部品Cの個体識別情報が含まれる。現場データG5には、部品Dの入荷完了を示すイベント種別情報と部品Dの個体識別情報が含まれる。現場データG6には、部品Dの入荷完了を示すイベント種別情報と部品Dの個体識別情報が含まれる。現場データG7には、材料Bの入荷完了を示すイベント種別情報と材料Bの個体識別情報が含まれる。現場データG8には、材料Cの入荷完了を示すイベント種別情報と材料Cの個体識別情報が含まれる。
【0069】
また、現場データG9には、組立部品Aの組立完了を示すイベント種別情報と組立部品Aの個体識別情報が含まれる。また、現場データG10には、組立部品Bの組立完了を示すイベント種別情報と組立部品Bの個体識別情報が含まれる。また、現場データG11には、部品Eの加工完了を示すイベント種別情報と部品Eの個体識別情報が含まれる。
【0070】
更に、現場データG12には、部組Aの部組完了を示すイベント種別情報と部組Aの個体識別情報が含まれる。現場データG13には、最終製品Aの製造完了を示すイベント種別情報と最終製品Aの個体識別情報が含まれる。
【0071】
そして、現場データG14には、最終製品Aの検査完了を示すイベント種別情報と最終製品Aの個体識別情報が含まれる。最後に、現場データG15には、最終製品Aの入庫完了を示すイベント種別情報と最終製品Aの個体識別情報が含まれる。
【0072】
この現場データG1〜15は、図13に示すように、イベント情報生成部11によりイベント情報E1〜15に再構成される。このとき、各イベント情報E1〜15には、そのイベントの由来とする製造プロセスに適した生産実績情報、生産性情報、品質情報、及びトラブル情報が補足情報Sとして追加される。
【0073】
更に、第1の組立プロセスを由来とするイベント情報E9には、現場データG9が有する組立部品Aの個体識別情報の他、生産計画表を参照することにより、第1の組立プロセスで使用された部品Aと部品Bと材料Aの個体識別情報が補足情報Sとして追加される。
【0074】
また、第2の組立プロセスを由来とするイベント情報E10には、現場データG10が有する組立部品Bの個体識別情報の他、生産計画表を参照することにより、第2の組立プロセスで使用された部品Cと部品Dの個体識別情報が補足情報Sとして追加される。
【0075】
また、加工プロセスを由来とするイベント情報E11には、現場データG11が有する部品Eの個体識別情報の他、生産計画表を参照することにより、加工プロセスで使用された部品Dと材料Bと材料Cの個体識別情報が補足情報Sとして追加される。
【0076】
また、第1の部組プロセスを由来とするイベント情報E12には、現場データG12が有する部組Aの個体識別情報の他、生産計画表を参照することにより、第1の部組プロセスで使用された組立部品Aと組立部品Bの個体識別情報が補足情報Sとして追加される。
【0077】
更に、第2の部組プロセスを由来とするイベント情報E13には、現場データG13が有する最終製品Aの個体識別情報の他、生産計画表を参照することにより、第2の部組プロセスで使用された部組Aと部品Eの個体識別情報が補足情報Sとして追加される。
【0078】
そして、図14に示すように、入庫プロセス完了により生成されたイベント情報E15が発生すると、情報収集システム1は、イベント情報E15に含まれる最終製品Aの個体識別情報で他のイベント情報Eを検索し、検査プロセス完了により生成されたイベント情報E14と、第2の部組プロセスの完了により生成されたイベント情報E13を得て、イベント情報E13〜15を統合したイベント追跡情報Etを生成する。
【0079】
イベント情報E13には、先ほど検索キーとして用いた個体識別情報の他、部組Aと部品Eの個体識別情報が含まれている。そのため、情報収集システム1は、これら部組Aと部品Eの個体識別情報を各々検索キーとして用いて他のイベント情報Eを検索し、第1の部組プロセスの完了により生成されたイベント情報E12と、加工プロセスの完了により生成されたイベント情報E11とを得て、これらイベント情報E11及び12を更にイベント追跡情報Etに統合する。
【0080】
イベント情報E12には、組立部品Aと組立部品Bの個体識別情報が含まれ、イベント情報E11には、部品Dと材料Bと材料Cの個体識別情報が含まれる。情報収集システム1は、これらの個体識別情報を検索キーとして用いて、第1の組立プロセスの完了により生成されたイベント情報E9、第2の組立プロセスの完了により生成されたイベント情報E10、部品Dと材料Bと材料Cの入荷プロセスの完了により生成されたイベント情報E6〜8を得て、これらイベント情報E6〜8及び9と10を更にイベント追跡情報Etに統合する。
【0081】
イベント情報E9には、部品Aと部品Bと材料Aの個体識別情報が含まれ、イベントE10には、部品Cと部品Dの個体識別情報が含まれる。情報収集システム1は、これらの個体識別情報を検索キーとして用いて、部品Aと部品Bと材料Aと部品Cと部品Dの入荷プロセスの完了により生成されたイベント情報E1〜5を得て、これらイベント情報E1〜5を更にイベント追跡情報Etに統合する。
【0082】
これにより、最終製品Aの最初の製造プロセスから最終製造プロセスまでのイベント情報E1〜15が全てイベント追跡情報Etに統合される。
【0083】
また、ある最終製品Aは、第1の部組プロセスにおいて、製品に不適と判定された致命的なエラーにより、製造プロセスを離脱したものとする。このとき、第1の部組プロセスでは、致命的なエラーをイベント種別情報とするイベント情報E12が生成される。この致命的なエラーをイベント種別とするイベント情報E12が発生すると、情報収集システム1は、このイベント情報E12に含まれる部組A、組立部品A、及び組立部品Bを示す個体識別情報で他のイベント情報Eを検索し、第1の組立プロセスの完了により生成されたイベント情報E9と、第2の組立プロセスの完了により生成されたイベント情報E10を得て、これらイベント情報E12、9、及び10を統合したイベント追跡情報Etを生成する。
【0084】
イベント情報E9には、部品Aと部品Bと材料Aの個体識別情報が含まれ、イベントE10には、部品Cと部品Dの個体識別情報が含まれる。情報収集システム1は、これらの個体識別情報を検索キーとして用いて、部品Aと部品Bと材料Aと部品Cと部品Dの入荷プロセスの完了により生成されたイベント情報E1〜5を得て、これらイベント情報E1〜5を更にイベント追跡情報Etに統合する。
【0085】
これにより、最終製品Aが第1の部組プロセスで致命的なエラーにより製造プロセスから離脱するまでのイベント情報E1〜5、9、10、及び12が全てイベント追跡情報Etに統合される。
【0086】
(効果)
以上のように、情報収集システム1は、各種各内容の補足情報Sが記憶されたデータベース2に接続され、現場データGに付加する各補足情報Sの種類を定義する辞書を記憶する辞書記憶部112と、辞書に従ってデータベース2から各補足情報Sを検索する検索部111と、検索された各補足情報Sを現場データGに追加して、製品個体毎及び製造プロセス毎のイベント情報Eを再構成する再構成部113と、イベント情報を蓄積するテンポラリメモリ114とを備えるようにした。
【0087】
そして、検索部111は、再構成部113で再構成されたイベント情報Eに含まれる現場データG及び前記追加された各補足情報Sのうちの各種組み合わせを検索キーとして他の種類の補足情報Sを検索し、再構成部113は、検索部111で順次検索された補足情報Sをイベント情報Eに順次追加するようにした。
【0088】
更に、情報収集システム1は、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報Eをテンポラリメモリ114から収集して一纏めに統合したイベント追跡情報Etを生成する追跡情報生成部12を更に備えるようにした。
【0089】
これにより、図15の(a)に示すように、従来は、各製造プロセスの現場データG及び各製造プロセスの補足情報Sを収集するには、データベース間のリンクを仕様に合わせて設計したトレーサビリティ用のデータベースを構築しなくてはならず、その設計は困難なものであったが、この情報収集システム1では、図15の(b)に示すように、各データベースを用いてイベント情報Eを生成し、更にイベント追跡情報Etを生成するため、データベース間のリンクを必要とせず、容易にトレーサビリティの観点から各種現場データG及び各製造プロセスの補足情報Sを収集することができる。尚、「各データベースを用いて」とは、イベント情報Eの作成の都度、各データベースをデータベース2に見立てて検索することも含まれるし、本実施形態のように各データベースから定期的にデータベース2へ補足情報Sを集めておき、データベース2を用いてイベント情報Eを作成することも含まれる。
【0090】
また、辞書が途中で変更された場合には、変更された時点から新しい辞書でイベント情報E及びイベント追跡情報Etの生成が始まるので、特別な履歴管理を行うことなく、変更点が把握できる。
【0091】
(第二の実施形態)
次に、第二の実施形態に係る情報処理システムの実施形態について詳細に説明する。第一の実施形態と同一構成又は同一機能については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0092】
(構成)
図16に示すように、この情報収集システム1の追跡情報生成部12は、検索部122、生成部123及び記憶部124に加えて、図17に示す系統情報kを予め記憶する系統情報記憶部125と、系統情報kを生成する系統情報生成部126と、イベント追跡情報Etを要望するユーザとのマンマシンインターフェースである操作部127と、イベント追跡情報Etに纏めるイベント情報Eの検索条件を設定する検索条件設定部128とを備える。
【0093】
図17に示すように、系統情報kは、複数のイベント種別情報Ekを有し、各イベント種別情報Ekをリンク付けている。イベント種別情報Ekはイベント情報Eの種類を示し、イベント追跡情報Etに含めるイベント情報Eを定義する。リンクは、同じ個体識別情報を含むイベント情報Eを示すイベント種別情報Ek同士を結び付けており、イベント追跡情報Etに含めるイベント情報Eを検索する際の検索キーを明示している。すなわち、リンクで結ばれるイベント種別情報Ekが示すイベント情報Eに共通に所有される個体識別情報が検索キーとなる。但し、この情報収集システム1では、検索キーの特定容易のために、リンクには、両イベント種別情報Ekが共通に有する個体識別情報の種類を示すコード種別情報Idを関連づけられている。
【0094】
例えば、イベント種別情報Ek1〜Ek6のイベント情報Eは、同じ個体識別情報を含む。同じ個体識別情報の種類はコード種別情報Id1である。このとき、系統情報kでは、イベント種別情報Ek1〜Ek6がリンクで結ばれ、各リンクにコード種別情報Id1が関連づけられている。
【0095】
また、イベント種別情報Ek4のイベント情報Eには、イベント種別情報Ek7のイベント情報Eと同じ個体識別情報と、イベント種別情報Ek8のイベント情報Eと同じ個体識別情報と、イベント種別情報Ek10のイベント情報Eと同じ個体識別情報を含む。イベント種別情報Ek4とイベント種別情報Ek7のイベント情報Eで同じ個体識別情報の種類はコード種別情報Id2である。イベント種別情報Ek4とイベント種別情報Ek8のイベント情報Eで同じ個体識別情報の種類はコード種別情報Id3とする。イベント種別情報Ek4とイベント種別情報Ek10のイベント情報Eで同じ個体識別情報の種類はコード種別情報Id5である。
【0096】
このとき、系統情報kでは、イベント種別情報Ek4とイベント種別情報Ek7がリンクで結ばれ、そのリンクに個体識別情報Id2が関連づけられる。また、系統情報kでは、イベント種別情報Ek4とイベント種別情報Ek8がリンクで結ばれ、そのリンクに個体識別情報Id3が関連づけられる。また、系統情報kでは、イベント種別情報Ek4とイベント種別情報Ek10はリンクで結ばれ、そのリンクに個体識別情報Id5が関連づけられる。
【0097】
更に、イベント種別情報Ek8とイベント種別情報Ek9のイベント情報Eは、同じ個体識別情報を含む。イベント種別情報Ek8とイベント種別情報Ekのイベント情報Eで同じ個体識別情報の種類はコード種別情報Id4とする。このとき、系統情報kでは、イベント種別情報Ek8とイベント種別情報Ek9がリンクで結ばれ、そのリンクに個体識別情報Id5が関連づけられる。
【0098】
この系統情報kは、ユーザの操作部127を用いた入力に応答して、系統情報生成部126により生成される。操作部127は、マウス、キーボード又はタッチパネル等の入力インターフェース及びモニタ等の出力インターフェースとからなるGUIインターフェースである。
【0099】
図18及び19は、系統情報kの生成の際に操作部127が表示する操作画面を示す模式図である。図18に示すように、操作画面は、左側の系統情報表示フィールドと右側の部品一覧フィールドに分割される。部品一覧フィールドには、系統情報kに含めるイベント種別情報Ekの候補を示す部品オブジェクトが表示される。系統情報表示フィールドには、系統情報kが系統図として表示される。部品一覧フィールドから系統情報表示フィールドに部品オブジェクトをドラッグアンドドロップすると、系統情報生成部126は、ドラッグアンドドロップされた部品オブジェクトが示すイベント種別情報Ekを系統図に組み入れつつ、部品オブジェクトが示すイベント種別情報Ekをリンク付けながら系統情報に含める。
【0100】
1つの部品オブジェクトも系統情報表示フィールドにない状態では、系統情報生成部126は、全てのイベント種別情報Ekを示す部品オブジェクトを部品一覧フィールドに表示する。系統情報表示フィールド内の部品オブジェクトが選択されると、系統情報生成部126は、選択された部品オブジェクトが示すイベント種別情報Ekとリンク付けが可能なイベント種別情報Ekの部品オブジェクトを部品一覧フィールドに表示する。
【0101】
系統情報生成部126は、選択された部品オブジェクトが示すイベント種別情報Ekのイベント情報Eと同じ個体識別情報を有するイベント情報Eのイベント種別情報Ekをリンク付け可能として部品一覧フィールドに表示する。系統情報生成部126は、辞書記憶部112の辞書を参照してリンク付け可能なイベント種別情報Ekを検索する。すなわち、系統情報生成部126は、選択された部品オブジェクトが示すイベント種別情報Ekを名乗るモデルを辞書から検索し、そのモデルに記述されたコード種別情報Idを特定し、そのコード種別情報で辞書内の他のモデルを検索する。
【0102】
系統情報表示フィールドに表示されている部品オブジェクトを選択しながら、部品一覧フィールドから部品オブジェクトを系統情報表示フィールドにドラッグアンドドロップすると、系統情報生成部126は、選択された部品オブジェクトとドラッグアンドドロップされた部品オブジェクトが示す両イベント種別情報Ekをリンク付けて系統情報kに含める。
【0103】
検索部122は、系統情報kを参照してイベント追跡情報Etに含めるイベント情報Eを検索する。この検索部122は、系統情報kに含まれるイベント種別情報Ekで検索対象のイベント情報Eを絞る。また、検索部122は、系統情報kを参照してイベント情報Eを検索するための個体識別情報を特定する。この検索部122は、系統情報kに含まれるリンクから検索キーとして取得すべき個体識別情報のコード種別情報Idを特定する。
【0104】
但し、検索部122は、系統情報kが示すリンクを辿って次に検索すべきイベント情報Eのイベント種別情報Ekを決定し、辿ったリンクから検索キーとして取得すべき個体識別情報のコード種別情報Idを特定する。リンクを辿る手法によれば、次に検索すべきイベント情報Eの検索キーは必ず既に入手済みとなっている。そのため、次に検索するイベント情報Eに対する検索キーを入手済みであるかの判定を省くことでき、効率良くイベント情報Eを収集できる。
【0105】
テンポラリメモリ114には、図20に示すように、イベント情報Eがイベント種別情報Ekで括られて記憶されている。イベント情報Eは、辞書記憶部116の辞書に記述された各モデルを基に生成されており、各モデルはイベント種別情報Ekで特定されている。そこで、テンポラリメモリ114には、イベント情報Eの生成の際に参照されたモデルを特定するイベント種別情報Ekによってイベント情報Eを括って記憶している。例えば、イベント種別情報Ekごとにフォルダを生成しておき、検索部122は、特定したイベント種別情報Ekで識別されるフォルダ内を検索する。
【0106】
検索条件設定部128は、ユーザの操作部127を用いた操作に応答して、イベント追跡情報Etに纏めるイベント情報Eの検索条件を設定する。検索条件は、系統情報kにおいてリンクを辿る起点となるイベント種別情報Ekと終点となるイベント種別情報Ekと、辿るリンクのルートを規定する。検索部122は、検索条件設定部128で設定された検索条件に従って検索する。検索条件によっては、ルートが複数に分岐して複数の終点が設定される場合もある。また、検索条件は、イベント情報Eの発生期間を含むこともある。
【0107】
リンクを辿る起点となるイベント種別情報Ek、終点となるイベント種別情報Ek、及び辿るリンクのルートが規定されることで、単なる製造プロセスを追ったイベント追跡情報Etのみならず、異常部品を使った製品の追跡等のように特定の目的に必要十分で端的なイベント追跡情報Etが生成される。系統情報kの存在が既に当該目的を達するものであり、ユーザの操作に応じて系統情報kを生成することでユーザが所望する特定の目的に合致したイベント追跡情報Etを生成できるが、更に検索条件により系統情報kの一部をルートとして設定することで、系統情報kの作成の手間を省くことができる。
【0108】
検索条件の指定方法としては、例えば、系統情報kをビジュアル化した系統図の一部の範囲をマウス操作によって囲うように指定するようにしてもよいし、命題を指定することもできる。命題は、例えば、特定部品で製造された全商品の洗い出しである。当該例示の命題では、特定部品で製造されたという第一条件により起点となるイベント種別情報Ekが決定される。また、全商品の洗い出しという第二条件により終点となるイベント種別情報Ekが決定される。そして、起点と終点とを繋ぐリンクのルートが決定される。
【0109】
(動作)
このような情報収集システム1によるイベント追跡情報Etを生成する動作を説明する。図21は、起点となるイベント情報Eの取得動作を示すフローチャートである。まず、ユーザが操作部127を用いて検索条件を設定する(ステップS31)。検索部122は、この検索条件の設定によりイベント追跡情報Etの生成を開始する。
【0110】
検索部122は、起点となるイベント種別情報Ekを検索条件から特定し(ステップS32)、そのイベント種別情報Ekの括りから該当のイベント情報Eを取得する(ステップS33)。検索条件に特に限定がない場合には、イベント種別情報Ekの括りから各イベント情報Eを取得し、それぞれイベント追跡情報Etの核とする。検索条件に期間が設定されている場合には、現場データGに付随する発生日時と設定された期間とを比較し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Ekの起点として取得する。
【0111】
次に、N番目のイベント情報Eを検索してイベント追跡情報Etに追加する動作を図22に基づき説明する。尚、Nは2以上の整数であり、N番目のイベント情報Eとは、イベント追跡情報Etに追加される最初のイベント情報E以外である。
【0112】
まず、検索部122は、N−1番目のイベント情報Eのイベント追跡情報Etへの追加が終了すると、系統情報kにおいて、N−1番目のイベント情報Eを示すイベント種別情報Ekから延びるリンクの存在を判定する(ステップS41)。リンクが存在する場合には(ステップS41,Yes)、そのリンクを1つ辿り(ステップS42)、そのリンク先のイベント種別情報Ekを特定する(ステップS43)。系統情報kにおいてN−1番目のイベント情報Eを示すイベント種別情報Ekに複数のリンクが存在する場合には、検索条件が示すルートに依る。尚、検索条件にルートが示されていない場合には、全てのリンクを辿っていく。
【0113】
N−1番目のイベント情報Eを示すイベント種別情報Ekからリンクが延びていない場合(ステップS41,No)、検索部122は、生成終了のフラグを立てる(ステップS44)。更に、N番目のイベント情報Eを示すイベント種別情報Ekが特定されると、検索部122は、検索条件を参照して、そのイベント種別情報Ekが終点か判定する(ステップS45)。N番目のイベント情報Eを示すイベント種別情報Ekが終点であった場合(ステップS45,Yes)、検索部122は、生成終了のフラグを立てる(ステップS51)。
【0114】
そして、検索部122は、辿ったリンクに関連づけられているコード種別情報Idを特定し(ステップS46)、特定したコード種別情報Idで示される個体識別情報をN−1番目のイベント情報Eから特定する(ステップS47)。検索部122は、特定した個体識別情報を検索キーとしてイベント種別情報Ekの括りからN番目のイベント情報Eを取得する(ステップS48)。生成部123は、検索部122が取得したイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する(ステップS49)。
【0115】
N番目のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加すると、検索部122は、生成終了のフラグが存在するか判定する(ステップS50)。生成終了のフラグが存在する場合(ステップS50,Yes)、検索部122は、イベント追跡情報Etの生成を終了する。一方、生成終了のフラグがない場合(ステップS50,No)、検索部122は、ステップS41に戻り、次のイベント情報Eの追加の処理を実行する。
【0116】
(作用)
この情報収集システム1によるイベント追跡情報Etの生成の具体例を示す。図17において、イベント種別情報Ek1は、組立工程で異常な製品が生じたときに発生するイベント情報Eを示す。イベント種別情報Ek6は、製品の入庫によって発生するイベント情報Eを示す。ユーザが操作部127を用いて設定した検索条件は、組立工程で異常が生じた製品で既に入庫された製品のイベント追跡情報Etの検索であるものとする。
【0117】
このとき、検索部122は、イベント種別情報Ek1の括りからイベント情報Eを取得し、イベント追跡情報Etの核とする。更に、検索部122は、イベント情報Eに存在するコード種別情報Id1の個体識別情報を取得する。
【0118】
次に、検索部122は、イベント種別情報Ek1から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek2を特定する。検索部122は、特定したイベント種別情報Ek2の括りから、取得済みのコード種別情報Id1の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0119】
更に、検索部122は、イベント種別情報Ek2から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek3を特定する。検索部122は、特定したイベント種別情報Ek3の括りから、取得済みのコード種別情報Id1の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0120】
更に、検索部122は、イベント種別情報Ek3から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek4を特定する。検索部122は、特定したイベント種別情報Ek4の括りから、取得済みのコード種別情報Id1の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0121】
イベント種別情報Ek4からは4本のリンクが延びている。検索条件は、コード種別情報Id1から延びるリンクをルートに指定している。従って、検索部122は、イベント種別情報Ek4から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek5を特定する。検索部122は、特定したイベント種別情報Ek5の括りから、取得済みのコード種別情報Id1の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0122】
更に、検索部122は、イベント種別情報Ek5から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek6を特定する。検索部122は、特定したイベント種別情報Ek6の括りから、取得済みのコード種別情報Id1の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0123】
これにより、情報収集システム1は、組立時に製品に異常が発生しつつも入庫されてしまった製品に関するイベント追跡情報Etを生成し、ユーザに提供することができる。
【0124】
また、この情報収集システム1によるイベント追跡情報Etの生成の他の具体例を示す。図17において、イベント種別情報Ek7は、組立工程で使われた種類AのB部品の入庫により発生するイベント情報Eを示す。イベント種別情報Ek6は、製品の入庫によって発生するイベント情報Eを示す。ユーザが操作部127を用いて設定した検索条件は、種類AのB部品を使って組み立てられて既に入庫された製品のイベント追跡情報Etの検索であるものとする。
【0125】
このとき、検索部122は、イベント種別情報Ek7の括りから個体識別情報がB部品を示すイベント情報Eを取得し、イベント追跡情報Etの核とする。更に、検索部122は、そのイベント情報Eに存在する部品の種類Aを示すコード種別情報Id2の個体識別情報を取得する。
【0126】
次に、検索部122は、イベント種別情報Ek7から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek4を特定する。検索部122は、特定したイベント種別情報Ek4の括りから、取得済みのコード種別情報Id2の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0127】
イベント種別情報Ek4からは4本のリンクが延びている。検索条件は、コード種別情報Id1から延びるリンクをルートに指定している。従って、検索部122は、イベント種別情報Ek4から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek5を特定する。更に、検索部122は、イベント種別情報Ekに基づく検索によって取得したイベント情報Eからコード種別情報Id1の個体識別情報を取得する。
【0128】
そして、検索部122は、特定したイベント種別情報Ek5の括りから、取得済みのコード種別情報Id1の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0129】
更に、検索部122は、イベント種別情報Ek5から延びるリンクを辿り、イベント種別情報Ek6を特定する。検索部122は、特定したイベント種別情報Ek6の括りから、取得済みのコード種別情報Id1の個体識別情報を有するイベント情報Eを検索し、該当のイベント情報Eをイベント追跡情報Etに追加する。
【0130】
これにより、情報収集システム1は、不良等を有する部品Bを使用しつつも入庫されてしまった製品に関するイベント追跡情報Etを生成し、ユーザに提供することができる。
【0131】
(効果)
このように、この情報収集システム1では、イベント追跡情報Etに統合するイベント情報Eのイベント種別情報Ekを系統情報記憶部125に記憶しておく。そして、同じ製品個体の各製造プロセスの各イベント情報のうち、系統情報記憶部125に記憶されたイベント種別情報Ekに対応するイベント情報Eをテンポラリメモリ114から収集してイベント追跡情報Etに一纏めに統合するようにした。
【0132】
これにより、全てのイベント情報Eを検索対象とせずに済む。そのため、イベント追跡情報Etを生成するためのコンピュータの処理負担が劇的に軽減されるとともに、ユーザにとって必要十分なイベント情報Eを含むイベント追跡情報Etを迅速に生成できる。また、系統情報記憶部125に記憶するイベント種別情報Ekを吟味することで、単なる製造プロセスを追ったイベント追跡情報Etのみならず、異常部品を使った製品の追跡等のように特定の目的に必要十分で端的なイベント追跡情報Etを提供できる。すなわち、ユーザの要望する特定目的を満たしたイベント追跡情報Etを自在に生成することが可能となる。
【0133】
更に、系統情報記憶部125には、同じ個体識別情報を有するイベント情報Eのイベント種別情報Etをリンク付けた系統情報kを記憶するようにし、追跡情報生成部12は、リンクを辿って次に収集するイベント情報Eのイベント種別情報Etを特定し、同じ個体識別情報を検索キーとして次に収集するイベント情報を収集するようにした。
【0134】
このリンクを辿る手法によれば、次に検索すべきイベント情報Eの検索キーは必ず既に入手済みとなっている。そのため、検索キーの不存在等の自体を考慮する必要なく、確実且つ効率良くイベント情報Eを収集できる。また、イベント追跡情報Etを生成するためのコンピュータの処理負担が更に軽減されるとともに、ユーザにとって必要十分なイベント情報Eを含むイベント追跡情報Etを更に迅速に生成できる。
【0135】
また、テンポラリメモリ114は、イベント情報Eをイベント種別情報Ekごとに記憶し、追跡情報生成部12は、特定したイベント種別情報Ekに対応するイベント情報Eのみを検索対象とするようにした。これにより、検索対象となるイベント情報Eのグループを容易に検出できるため、ユーザが所望するイベント追跡情報Etを更に迅速に提供できる。
【0136】
更に、イベント種別情報Etのリンクを生成する表示画面を表示し、表示画面を操作する操作部127を更に備え、ユーザの操作に応答して系統情報kを生成するようにした。これにより、各種の系統情報kを自在に作成できるため、ユーザは目的に合わせて自由にイベント追跡情報Etに含めるイベント情報Eを設定でき、イベント追跡情報Etの利便性が向上する。
【符号の説明】
【0137】
1 情報収集システム
11 イベント情報生成部
111 検索部
112 辞書記憶部
113 再構成部
114 テンポラリメモリ
12 追跡情報生成部
121 起点イベント監視部
122 検索部
123 生成部
124 記憶部
125 系統情報記憶部
126 系統情報生成部
127 操作部
128 検索条件設定部
2 データベース
200a データ発生装置
200b データ発生装置
200c データ発生装置
G 現場データ
S 補足情報
E イベント情報
Et イベント追跡情報
Ek イベント種別情報
k 系統情報
Id コード種別情報
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22