特許第6198279号(P6198279)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6198279
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】新規組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20170911BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20170911BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20170911BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20170911BHJP
   A61K 8/55 20060101ALI20170911BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
   A61K8/34
   A61K8/06
   A61K8/86
   A61K8/37
   A61K8/55
   A61Q19/00
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-531262(P2014-531262)
(86)(22)【出願日】2012年9月24日
(65)【公表番号】特表2014-526544(P2014-526544A)
(43)【公表日】2014年10月6日
(86)【国際出願番号】EP2012068748
(87)【国際公開番号】WO2013045384
(87)【国際公開日】20130404
【審査請求日】2015年9月4日
(31)【優先権主張番号】11182714.3
(32)【優先日】2011年9月26日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(72)【発明者】
【氏名】フローレス‐カンディア, フアナ‐ルシア
(72)【発明者】
【氏名】ヘッカー, カリナ
【審査官】 石川 麻紀子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−504467(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0269494(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/34
A61K 8/06
A61K 8/37
A61K 8/55
A61K 8/86
A61Q 19/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、ならびにレスベラトロール、トリラウレス−4ホスフェートである液体ホスフェートエステル界面活性剤、少なくとも1種の化粧用オイル、および任意選択の共乳化剤からなる自己乳化型化粧料ベースを含む流体組成物。
【請求項2】
20〜80重量%の水、20〜80重量%の前記自己乳化型化粧料ベース、および10重量%以下の任意選択の残余成分からなり、かつ全成分の量が合計で100重量%になることを特徴とする請求項1に記載の流体組成物。
【請求項3】
ホスフェートエステル界面活性剤および共乳化剤の総量が、前記流体組成物の全重量に対して少なくとも6重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の流体組成物。
【請求項4】
ホスフェートエステル界面活性剤および共乳化剤の総量が、前記流体組成物の全重量に対して、7〜30重量%の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項5】
前記自己乳化型化粧料ベースが、5〜60重量%のホスフェートエステル界面活性剤、0〜40重量%の共乳化剤、40〜90重量%の化粧用オイル、および0.01〜7重量%のレスベラトロールからなり、かつ全成分の量が合計で100重量%になることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項6】
共乳化剤が含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項7】
前記共乳化剤が、液体非イオン性共乳化剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項8】
前記共乳化剤が、ポリエチレングリコールベースの乳化剤であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1種の化粧用オイルは、カプリン酸/カプリル酸トリグリセリドおよびイソプロピルパルミテート(isopropylpalmitate)、ならびにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項10】
レスベラトロールの量は、前記流体組成物の全重量に対して0.01〜5重量%の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項11】
ホスフェートエステル界面活性剤に対する共乳化剤の比(w/w)が、10:1〜1:10の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項12】
レスベラトロールに対するホスフェートエステル界面活性剤の比(w/w)が、200:1〜1:1の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の流体組成物。
【請求項13】
流体組成物の製造方法であって、任意選択により共乳化剤の存在下に、レスベラトロールをトリラウレス−4ホスフェートである液体ホスフェートエステル界面活性剤および少なくとも1種の化粧用オイルに溶解し、その後、得られた溶液を水に添加する工程を含む方法。
【請求項14】
トリラウレス−4ホスフェートのレスベラトロール可溶化剤としての使用。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、水、ならびにレスベラトロール、液体ホスフェートエステル界面活性剤、少なくとも1種の化粧用オイル、および任意選択の共乳化剤からなる自己乳化型化粧料ベースを含む流体組成物に関する。本発明はまた、そのような流体組成物の製造方法に関する。
【0002】
スキンケア市場は、消費者が、一様で、かつより明るい肌の色合いを得ることに強い関心を示しているため、美白特性を強化した化粧料組成物に向かっている。日光黒子、炎症後色素沈着過剰症および黒皮症は、人に広く分布している皮膚の障害である。さらに、美白市場は、主に拡大中のアジア市場および特定の消費者区分(すなわち、男性化粧品)に牽引され、最大の成長を示している化粧料市場の一つである。美白活性を示す製品は、市場に種々存在する(例えば、アスコルビルグルコシド、アルブチン、植物抽出物、コウジ酸、ビタミンC誘導体)が、これらには、しばしば、製剤化または浸透性に関して制約があり、生体内での効能が低く、かつ/または安全性への懸念を引き起こしている。消費者は、これらの美白剤のいくつかに関係する毒性問題に対する意識がますます高くなっているため、「天然」で、かつ大きな副作用がないと考えられる、有効で、かつ安全な美白有効成分が現在求められている。
【0003】
3,4’,5−トリヒドロキシスチルベンとも称されるレスベラトロールは、赤ブドウ、したがって赤ワイン、ピーナッツ、タデ、ラズベリー、ブルーベリー、およびある種の他の灌木ベリー類に見出される天然の分子である。最近、この化合物は集中的な研究対象となっている。科学的報告では、レスベラトロールの多機能性の利点を示すことが多くなっている。レスベラトロールは、非常に効力が高い抗酸化剤、シグナル伝達による遺伝子発現修飾因子、炎症仲介物質阻害剤であること、植物ホルモンの利点を有すること、およびメラニン合成を抑制することが報告されている。そのような生物学的作用の組み合わせと化粧料効果のために、レスベラトロールはパーソナルケア製品のための固有な活性成分となっている。
【0004】
上記の生物学的特性、およびその優れた美白効果にもかかわらず、レスベラトロールの化粧料組成物への配合には一連の課題がある。レスベラトロールの1つの問題は、エマルション中で相分離を引き起こしたり、白色から黄褐色へと色が変化したりするなど、一般に、化粧料組成物(O/WまたはW/Oエマルションなど)中で不安定であることである。したがって、これまで、化粧料製剤中におけるその使用はごく少量に限られている。さらに、レスベラトロールは、水を含む化粧料組成物中で沈殿(結晶化)しやすい傾向がある。
【0005】
上で概説した理由のため、レスベラトロールを高濃度で含有させることは、実質的に水を含まない化粧料組成物中でのみ可能であると考えられている。さらに、O/WまたはW/Oエマスションに添加する前にレスベラトロールを安定化させるため、PEG溶媒など、様々な種類の非水性極性有機溶媒が使用されてきている。しかしながら、報告されている溶媒の量は、極めて多い(例えば、米国特許出願公開第2007/0225360号明細書、欧州特許第123457号明細書、米国特許出願公開第2002/0173472号明細書を参照されたい)。しかしながら、そうした高濃度の溶媒は、傷付いた肌または敏感な肌に使用すれば、皮膚の炎症を引き起こし得る。さらに、高濃度の溶媒は皮膚感覚などの触覚特性における美感覚を減じることが知られている。
【0006】
したがって、従来技術の欠点を克服し、レスベラトロールに適した溶解剤、ならびに強くかつ安定したエマルション系を見出すことが、現在求められている。
【0007】
驚いたことに、レスベラトロールを液体ホスフェートエステル界面活性剤に溶解できることがわかった。さらに、そのように溶解させたレスベラトロールは、少なくとも1種の化粧用オイルと組み合わせれば、自己乳化型化粧料ベースとして使用できる、すなわち自己乳化型化粧料ベースを水に加えることにより、自然にエマルションが生成し、溶解したレスベラトロールを流体組成物中に大量に包含させることができることがわかった。
【0008】
したがって、第1の実施形態では、発明は、水、ならびにレスベラトロール、液体ホスフェートエステル界面活性剤、少なくとも1種の化粧用オイル、および任意選択の共乳化剤からなる自己乳化型化粧料ベースを含む流体組成物に関する。
【0009】
用語「自己乳化型」は、化粧料ベースが水と接触すると、その場でエマルション/マイクロエマルションを生成することを意味する。
【0010】
用語「流体」は、自重で流れる能力、特に平坦な表面に置かれたときに拡がる能力を有することを特徴とする、水に似た稠度の物質をいう。
【0011】
他の実施形態では、発明は、流体組成物の製造方法であって、任意選択により共乳化剤の存在下に、レスベラトロールを液体ホスフェートエステル界面活性剤および少なくとも1種の化粧用オイルに溶解し(自己乳化型化粧料ベースを生成するため)、その後、得られた溶液を水に添加する工程を含む方法に関する。自己乳化型化粧料ベースを製造する温度はさほど重要ではない。レスベラトロールの溶解温度は、20〜60℃の範囲で選択することが好ましく、30〜40℃の範囲で選択することが最も好ましい。自己乳化型化粧料ベースの水への添加は、製造後直ちに、または加熱されていたのであれば冷却後に行うことができる。
【0012】
さらに他の実施形態では、発明は、液体ホスフェートエステル界面活性剤のレスベラトロール可溶化剤としての使用に関する。
【0013】
本発明の液体組成物は、20〜80重量%の水、20〜80重量%の自己乳化型化粧料ベース、および10重量%以下の残余成分からなる(ここで、全成分の量は合計で100重量%になる)ことが好ましい。
【0014】
本発明の全ての実施形態で、本発明の流体組成物中におけるホスフェートエステル界面活性剤および共乳化剤の総量[合計]は、流体組成物の全重量に対して少なくとも6重量%であることが好ましい。ホスフェートエステル界面活性剤および共乳化剤の総量[合計]は、流体組成物の全重量に対して、7〜30重量%の範囲で選択することが好ましく、7.5〜20重量%の範囲で選択することが最も好ましい。
【0015】
自己乳化型化粧料ベースが
(i)5〜60重量%、好ましくは8〜50重量%、最も好ましくは10〜30重量%のホスフェートエステル界面活性剤、
(ii)0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、最も好ましくは0〜25重量%の共乳化剤
(iii)40〜90重量%、好ましくは50〜80重量%、最も好ましくは60〜75重量%の少なくとも1種の化粧用オイル、および
(iv)0.01〜7重量%のレスベラトロール
(ここで、全成分の量は合計で100重量%になる)からなれば、一層有利である。自己乳化型化粧料ベース中のホスフェートエステル界面活性剤および共乳化剤の総量[合計]は、少なくとも15重量%であることが好ましい。自己乳化型化粧料ベースの全重量に対して、ホスフェートエステル界面活性剤および共乳化剤の総量[合計]が、20〜50重量%の範囲で選択され、少なくとも1種の化粧用オイルの量が、50〜80重量%の範囲で選択されることがより好ましい。自己乳化型化粧料ベースの全重量に対して、ホスフェートエステル界面活性剤および共乳化剤の総量[合計]が、25〜35重量%の範囲で選択され、少なくとも1種の化粧用オイルの量が、60〜75重量%の範囲で選択されることが最も好ましい。
【0016】
レスベラトロール[CAS501−36−0、CA名:5−[(1E)−2−(4−ヒドロキシフェニル)エテニル]−1,3−ベンゼンジオール]は、例えばDSM Nutritional Products Ltdから商業的に入手できる。
【0017】
本発明の全ての実施形態で、レスベラトロールの量は、レスベラトロールが、ホスフェートエステル界面活性剤および化粧用オイル、そして含まれるならば共乳化剤に、室温(すなわち、20℃)で完全に溶解するよう選択される。
【0018】
本発明の流体組成物に包含できるレスベラトロールの最大量は、使用するホスフェートエステル界面活性剤、共乳化剤および化粧用オイルに依存し得るが、当業者であれば容易に調節できる。
【0019】
本発明の全ての実施形態で、流体組成物中のレスベラトロールの量は、流体組成物の全重量に対して、好ましくは約0.01〜5重量%の範囲、より好ましくは0.05〜2重量%の範囲、最も好ましくは0.1〜1重量%の範囲で選択される。
【0020】
「用語共乳化剤」は、室温(20℃)で液体であるか、またはホスフェートエステル界面活性剤に可溶である任意の乳化剤をいう。本発明の全ての実施形態で、共乳化剤は室温(20℃)で液体であることが好ましい。本発明の目的に特に適した共乳化剤は、液体の非イオン性乳化剤、例えば好ましくはポリエチレングリコールベースの乳化剤、例えば最も好ましくはラウレス−7などである。
【0021】
共乳化剤が本発明の流体組成物中に含まれる場合、その量は、流体組成物の全重量に対して、好ましくは1〜30重量%の範囲、より好ましくは2〜20重量%の範囲、最も好ましくは3〜15重量%の範囲で選択される。
【0022】
本発明に適した化粧用オイルは、特にカプリン酸/カプリル酸トリグリセリド、イソプロピルパルミテート(isopropyl palmitate)およびイソプロピルパルミテート(isopropylpalmitate)、ならびにこれらの混合物などの、化粧料流体組成物に従来使用されているあらゆる化粧用オイルである。さらに他の好適なオイルは、天然の極性オイルである。
【0023】
本発明の全ての実施形態で、本発明の流体組成物中における少なくとも1種の化粧用オイルの量は、流体組成物の全重量に対して、5〜70重量%の範囲、好ましくは10〜60重量%の範囲、最も好ましくは15〜55重量%の範囲で選択される。
【0024】
「用語液体ホスフェートエステル界面活性剤」は、室温(20℃)で液体の任意のホスフェートエステル界面活性剤をいう。本発明に特に適した液体ホスフェートエステル界面活性剤は、トリラウレス−4ホスフェート(例えばHostaphat KL 340DまたはSILAPHOS(登録商標)TE 340の商品名で入手可能)、C8〜C10ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)810Aの商品名で入手可能)、PPG−5−セテス−10ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)C10/5Aの商品名で入手可能)、セトレス−5ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)CO5Aの商品名で入手可能)、デセス−4ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)D4Aの商品名で入手可能)、グリセレス−26ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)G26Aの商品名で入手可能)、オレス−5ホスフェートおよびジオレイルホスフェート(例えば、Crodafos(商標)HCEの商品名で入手可能)、C12〜12アルキルホスフェートカリウム塩(例えば、Crodafos(商標)1213Kの商品名で入手可能)、TEA C12〜13アルキルホスフェート(例えば、Crodafos(商標)1213Tの商品名で入手可能)、C9〜15アルキルホスフェート(例えば、Crodafos(商標)M915Aの商品名で入手可能)、オレス−10ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)010Aの商品名で入手可能)、DEAオレス−10ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)010Dの商品名で入手可能)、オレス−3ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)03Aの商品名で入手可能)、DEAオレス−3ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)03Dの商品名で入手可能)、トリデセス−10ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)T10Aの商品名で入手可能)、トリデセス−5ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)T5Aの商品名で入手可能)、またはトリデセス−6ホスフェート(例えば、Crodafos(商標)T6Aの商品名で入手可能)である。本発明の全ての実施形態で、最も好ましいホスフェートエステル界面活性剤はトリラウレス−4ホスフェート[CAS31800−90−5]である。
【0025】
一般に、ホスフェートエステル界面活性剤は、本発明の流体組成物中に、流体組成物の全重量に対して1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%、最も好ましくは3〜25重量%の範囲の割合で含まれる。
【0026】
本発明の全ての実施形態で、レスベラトロールに対するトリラウレス−4ホスフェートなどのホスフェートエステル界面活性剤の比(w/w)は、200:1〜1:1の範囲、好ましくは50:1〜2:1の範囲、例えば10:1〜2.5:1の範囲で選択することが有利である。
【0027】
本発明の全ての実施形態で、ホスフェートエステル界面活性剤に対する共乳化剤(含まれるならば)の比(w/w)は、10:1〜1:10の範囲、例えば好ましくは5:1〜1:5の範囲で選択することが有利である。
【0028】
ある特定の実施形態では、本発明の流体組成物は、
(i)20〜80重量%の水
(ii)1〜45重量%の液体ホスフェートエステル界面活性剤、
(iii)15〜55重量%の化粧用オイル、
(iv)0〜20重量%の液体非イオン性共乳化剤、
(v)0.05〜5重量%のレスベラトロール、および任意選択により
(vi)5重量%以下の残余の成分
からなる(ここで、全成分の合計は100重量%であり、ホスフェートエステル界面活性剤と共乳化剤の総量は、流体組成物の全重量に対して少なくとも6重量%である)。
【0029】
1つの特別に有利な実施形態では、本発明の流体組成物は、共乳化剤を含まず、かつホスフェートエステル界面活性剤の量が、7〜30重量%の範囲、好ましくは7.5〜20重量%の範囲で選択される。
【0030】
他の特に有利な実施形態では、本発明の流体組成物は、共乳化剤を含み、ホスフェートエステル界面活性剤と共乳化剤の総量[合計]が、流体組成物の総重量に対して7〜30重量%の範囲で選択され、かつ共乳化剤のホスフェートエステル界面活性剤に対する比が10:1〜1:10の範囲で選択される。ホスフェートエステル界面活性剤と共乳化剤の総量[合計]が、流体組成物の全重量に対して7.5〜25重量%の範囲で選択され、かつ共乳化剤のホスフェートエステル界面活性剤に対する比が5:1〜1:5の範囲で選択されることがより一層好ましい。
【0031】
本発明の全ての実施形態で、ホスフェートエステル界面活性剤がトリラウレス−4ホスフェートであり、化粧用オイルがカプリン酸/カプリル酸トリグリセリドであり、かつ、含まれるならば共乳化剤がラウレス−7であることが最も好ましい。
【0032】
本明細書で使用される用語「流体組成物」は、特に、流体であって、例えばヒトの皮膚または毛髪、特にヒトの皮膚などの哺乳類の角質組織に局所的に塗布することができる化粧料組成物をいう。
【0033】
本発明に適した残余成分には、例えば、美白;日焼け防止;色素沈着過度の治療;ニキビの予防もしくは軽減;小皺および/もしくは線状皺の予防もしくは軽減;萎縮および/もしくは炎症の予防もしくは軽減用の成分、ならびに弾力性および皮膚バリア機能を高める薬剤などの皮膚活性成分が包含される。さらなる好適な残余成分は、保存料/酸化防止剤、UVフィルター物質、キレート剤、有機溶媒、シリコーン、増粘剤、軟化剤、消泡剤、保湿剤、香水などの審美的成分、界面活性剤、フィラー、金属イオン封鎖剤、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性もしくは両性ポリマーまたはこれらの混合物、噴射剤、酸性化または塩基性化剤、染料、カラーリング剤/着色剤、研磨剤、吸収剤、エッセンシャルオイル、皮膚感覚剤、収斂材、消泡剤、あるいは化粧料組成物に通常配合される他の任意の成分などの、通常の化粧料アジュバントおよび添加剤である。スキンケア工業で一般に使用されており、そのような本発明の流体組成物で使用するのに適した化粧料成分は、例えばCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition(1992)に記載されているが、それらに限定されない。残余成分の必要量は、所望の製品に基づき、当業者であれば容易に決定することができる。
【0034】
皮膚活性成分の好ましい例は、ビタミンC(アスコルビン酸)および/もしくはその誘導体(例えば、DSM Nutritional Products Ltd.のStay C(ナトリウムアスコルビルモノホスフェート)などのアスコルビルホスフェート)、ビタミンAおよび/もしくはその誘導体(例えば、レチニルパルミテートまたはレチニルプロピオネートなどのレチノイド誘導体)、ビタミンEおよび/もしくはその誘導体(例えば、トコフェロールアセテート)、ビタミンB、ビタミンB12、ビオチン、コエンザイムQ10、EGCG、ヒドロキシチロソールおよび/もしくはオリーブ抽出物、シアバター、藻類抽出物、ココアバター、アロエ抽出物、ホホバオイル、エキナセア抽出物、カモミール抽出物、グリチルレチン酸、グリシリカグラブラ(Glycyryca Glabra)抽出物であり、特に、ビタミンEおよび/もしくはその誘導体、シアバター、藻類抽出物、ココアバター、アロエ抽出物、ならびに/またはビタミンAおよび/もしくはその誘導体、DSM Nutritional productsのAlpaflor植物抽出物である。追加の化粧料活性成分は、流体組成物の全重量に対して、通常、少なくとも0.001重量%の量で含まれる。一般に、約0.001重量%〜約30重量%、好ましくは約0.001重量%〜約10重量%の量の追加化粧料活性成分が使用される。
【0035】
本発明で使用するビタミンE誘導体はトコフェリルアセテートである。トコフェリルアセテートは、流体組成物中に、約0.05重量%〜約25重量%、特に0.5重量%〜5重量%の量で含まれ得る。興味深い他のビタミンE誘導体は、トコフェリルリノレエートである。トコフェリルリノレエートは、流体組成物中に、約0.05重量%〜約25重量%、特に0.5重量%〜5重量%の量で含まれ得る。
【0036】
ビタミンAおよび/またはその誘導体、特に、レチニルパルミテートまたはレチニルプロピオネートなどのレチノイド誘導体は、本発明の流体組成物中に、0.01〜5重量%、特に0.01〜0.3重量%の量で使用することが好ましい。
【0037】
本発明の局所組成物に含有させるのに適したUVフィルター物質は、化粧料もしくは皮膚科学的サンケア製品などの局所組成物に添加することが知られている、従来のUVAおよび/またはUVBおよび/または広帯域スペクトルUVフィルター物質である。そのようなUVフィルター物質は、400nm〜320nm(UVA)および320nm〜280nm(UVB)の波長範囲、またはさらに短波長(UVC)の範囲の光を吸収し、かつ化粧料として許容されるUVフィルター物質として使用され、または使用することができる全ての群を含む。そのようなUVフィルター物質は、例えば、CTFA Cosmetic ingredient Handbook、またはNadim A.Shaath著、「The Encyclopedia of Ultraviolet Filters」(ISBN:978−1−932633−25−2)に記載されている。
【0038】
本発明の流体組成物で使用するのに特に適した保存料は、メチルイソチアゾリノンである。
【0039】
言うまでもなく、当業者であれば、本発明の組み合わせに本来関連する有利な特性が、想定した一または複数の追加によって悪影響を受けないか、または実質的に受けないよう、上記の任意選択による追加の化合物もしくは化合物群、および/またはそれらの量の選択に注意を払うであろう。
【0040】
本発明の流体組成物は、3〜10の範囲のpH、好ましくは4〜8の範囲のpH、最も好ましくは4〜7の範囲のpHを有する。
【0041】
以下の実施例により、本発明の組成物および効果をさらに説明する。これらの実施例は、説明のためだけのものであって、本発明の範囲を限定することを決して意図するものではない。
【0042】
[実施例1:]
全ての成分を温和な温度(30〜40℃)で混合することにより、表1に概要を記した自己乳化型化粧料ベースを調製し、透明な溶液を生成させた。
【0043】
【表1】

【0044】
その後、自己乳化型系を水に1:3および3:1の比(w/w)で加えた。いずれの場合も、自然に水性エマルションが生成され、それは分離の際(>1週間後)、単に振盪するだけで容易に再生成することができた。
【0045】
[実施例2:]
温和な温度(30〜40℃)で連続的に混合することにより、レスベラトロールをトリラウレス−4ホスフェートに溶解して、共乳化剤を含まない自己乳化型化粧料ベースを調製した。その後、その透明な溶液を化粧用オイルに加え、混合した。その後、この自己乳化型化粧料ベースを水に、表3に示した比で加えた。全ての場合で、自然に水性エマルションが生成され、それは分離の際(1週間より後)、単に振盪するだけで容易に再生成することができた。
【0046】
【表2】

【0047】
【表3】