(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6198906
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】グレープフルーツ果実様飲料及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 2/00 20060101AFI20170911BHJP
C12G 3/06 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
A23L2/00 B
C12G3/06
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-158878(P2016-158878)
(22)【出願日】2016年8月12日
【審査請求日】2016年10月18日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年2月18日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0218.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年2月18日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年2月18日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/products/sour/mogitate/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0329_2.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/tvcm.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_sengen01_15/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_kashou01_15/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_60/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_30/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_15/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_mkg/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年4月28日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_himitsu01/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月2日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/lineup.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月2日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月19日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0519.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月24日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0524.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月24日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/cp/160524−160530/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 2.ウェブサイトのアドレス https://www.asahibeer.co.jp/park/sp/movie/mogitate_kodawari01_30/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_kodawari01_30/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_kodawari01_15/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0527_2.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月17日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/cp/160617−160627/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 2.ウェブサイトのアドレス https://www.asahibeer.co.jp/park/movie/mogitate_nonstop01_30/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_nonstop01_30/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 2.ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_nonstop01_15/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0621_3.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0719.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年6月27日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/cp/160627−160711/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年7月20日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/hanabi/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年7月26日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/trial/cp/160726−160930_1/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 平成28年7月26日 2.ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/cp/160809−160822/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年2月19日 2.刊行物 「毎日新聞」平成28年2月19日 朝刊 7面 3.公開者 株式会社 毎日新聞社(東京都千代田区一ツ橋1−1−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年2月19日 2.刊行物 「産経新聞」平成28年2月19日 朝刊 10面 3.公開者 株式会社 産業経済新聞社(東京都千代田区大手町1丁目7番2号)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年2月19日 2.刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年2月19日 朝刊 8面 3.公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年2月19日 2.刊行物 「日本経済新聞」平成28年2月19日 朝刊 13面 3.公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年5月12日 2.刊行物 「オズマガジン 6月号」 平成28年5月12日 第116頁 3.公開者 スターツ出版株式会社 (東京都中央区京橋1−3−1 八重洲口大栄ビル7F)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年5月19日 2.刊行物 「日本経済新聞」平成28年5月19日 朝刊 15面 3.公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年5月20日 2.刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年5月20日 16面 3.公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年5月20日 2.刊行物 「下野新聞」 平成28年5月20日 経済面 3.公開者 株式会社 下野新聞社(栃木県宇都宮市昭和一丁目8番11号)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年5月23日 2.刊行物 「日経MJ(流通新聞)」 平成28年5月23日 3面 3.公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月2日 2.刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年6月2日 15面 3.公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月9日 2.刊行物 「日経産業新聞」 平成28年6月9日 15面 3.公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月14日 2.刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年6月14日 朝刊 33面 3.公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月15日 2.刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年6月15日 朝刊 17面 3.公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月16日 2.刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年6月16日 11面 3.公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月16日 2.刊行物 「埼玉新聞」平成28年6月16日 朝刊 5面 3.公開者 株式会社 埼玉新聞社 (埼玉県さいたま市北区吉野町2−282−3)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月17日 2.刊行物 「日経産業新聞」 平成28年6月17日 15面 3.公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月21日 2.刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年6月21日 15面 3.公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年6月21日 2.刊行物 「日本経済新聞」平成28年6月21日 朝刊 33面 3.公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年7月8日 2.刊行物 「埼玉新聞」平成28年7月8日 朝刊 5面 3.公開者 株式会社 埼玉新聞社 (埼玉県さいたま市北区吉野町2−282−3)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年7月16日 2.刊行物 「産経新聞」平成28年7月16日 朝刊 8面 3.公開者 株式会社 産業経済新聞社(東京都千代田区大手町1丁目7番2号)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年7月16日 2.刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年7月16日 3面 3.公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年7月20日 2.刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年7月20日 16面 3.公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年7月26日 2.刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年7月26日 朝刊 10面 3.公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年7月31日 2.刊行物 「産経新聞」平成28年7月31日 朝刊 4面 3.公開者 株式会社 産業経済新聞社(東京都千代田区大手町1丁目7番2号)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年8月1日 2.刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年8月1日 6面及び7面 3.公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年8月1日 2.刊行物 月刊販促会議 2016年9月号 平成28年8月1日 3.公開者 株式会社 宣伝会議(東京都港区南青山3−11−13 新青山東急ビル9F)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年8月2日 2.刊行物 「北海道新聞」平成28年8月2日 朝刊 12面 3.公開者 株式会社 北海道新聞社(北海道札幌市中央区大通西3−6)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年8月4日 2.刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年8月4日 6面 3.公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年8月4日 2.刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年8月4日 16面 3.公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.発行日 平成28年8月6日 2.刊行物 「毎日新聞」平成28年8月6日 朝刊 7面 3.公開者 株式会社 毎日新聞社(東京都千代田区一ツ橋1−1−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.展示日 平成28年4月3日 2.展示場所 電車内中刷り広告、電車内窓上広告(山手線、常磐線、横須賀線、総武線快速、つくばエクスプレス、京浜東北線、根岸線、横浜線、南武線、鶴見線、相模線、埼京線、りんかい線、中央線快速、中央総武線各駅停車、京葉線、青梅線、五日市線、武蔵野線、銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線、有楽町線、半蔵門線、南北線、副都心線、東葉高速鉄道、埼玉高速鉄道)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.開催日 平成28年2月26日 2.集会名、開催場所 アサヒビール2016戦略発表会 品川プリンスホテル(東京都港区高輪4丁目10−30)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.配布日 平成28年2月26日 2.配布場所 アサヒビール2016戦略発表会 品川プリンスホテル
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.テレビCM、広告の放送日 平成28年3月29日 2.テレビ放送番組 新規性の喪失の例外証明書提出書の別添資料1に記載のとおり 3.公開者 新規性の喪失の例外証明書提出書の別添資料1に記載のとおり 通常CM
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.テレビCM、広告の放送日 平成28年4月5日 2.テレビ放送番組 新規性の喪失の例外証明書提出書の別添資料1に記載のとおり 3.公開者 新規性の喪失の例外証明書提出書の別添資料1に記載のとおり
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.放送日 平成28年2月18日 2.テレビ放送番組 :株式会社テレビ東京 ワールドビジネスサテライト http://www.tv−tokyo.co.jp/wbs/ http://www.tv−tokyo.co.jp/mv/wbs/feature/post_106535/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.会見日 平成28年2月18日 2.会見場所 三菱ビル コンファレンススクエア エムプラス(東京都千代田区丸の内2−5−2 三菱ビル 10階会議室「グランド」)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.販売日 最初の出荷日平成28年3月25日(但し、アサヒビール株式会社から販売先への出荷日を販売日とする。) 2.販売した場所 沖縄アサヒ販売株式会社(沖縄県浦添市字城間1985−1オリオン会館4階)
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】西塚 太一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 克哉
(72)【発明者】
【氏名】水谷 浩平
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 たまみ
(72)【発明者】
【氏名】和田 華奈子
(72)【発明者】
【氏名】波多野 稔子
(72)【発明者】
【氏名】小林 稔
(72)【発明者】
【氏名】菊池 かおり
(72)【発明者】
【氏名】祝部 綾子
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 聖子
【審査官】
厚田 一拓
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−067723(JP,A)
【文献】
特開2005−015686(JP,A)
【文献】
特開2005−087148(JP,A)
【文献】
特開2007−325535(JP,A)
【文献】
Journal of Food Quality,2007年,Vol.30, No.3,pp.330-341
【文献】
J. Agric. Food Chem.,2008年,Vol.56, No.1,pp.227-234
【文献】
Journal of Food Science,1967年,Vol.32, No.1,pp.75-78
【文献】
大屋敷春夫著,I.調味料 B.各論,調味料・香辛料の事典,株式会社朝倉書店,1991年 7月15日,第1版,pp.328-331
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/00 − 2/84
C12G 1/00 − 3/14
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/FSTA/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グレープフルーツ果実様飲料であって、
ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを含んでなり、
前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
Y≧−0.2X+0.4(0.4≦X<1.4) (数式1)
Y≧0.12(1.4≦X≦3.0) (数式2)
で表される関係を満たすものである、グレープフルーツ果実様飲料。
【請求項2】
前記数式1が、Y≧−0.2X+0.52(0.4≦X<1.4)であり、
前記数式2が、Y≧0.24(1.4≦X≦3.0)である、請求項1に記載のグレープフルーツ果実様飲料。
【請求項3】
前記グレープフルーツ果実様飲料のpHが2以上7未満である、請求項1又は2に記載のグレープフルーツ果実様飲料。
【請求項4】
前記前記グレープフルーツ果実様飲料が、アルコール飲料又はノンアルコール飲料である、請求項1〜3の何れか一項に記載のグレープフルーツ果実様飲料。
【請求項5】
グレープフルーツ果実様飲料を製造する方法であって、
ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを混合してなり、
前記混合が、前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
Y≧−0.2X+0.4(0.4≦X<1.4) (数式1)
Y≧0.12(1.4≦X≦3.0) (数式2)
で表される関係を満たすように行うものである、グレープフルーツ果実様飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グレープフルーツ果実様飲料及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヌートカトンは、グレープフルーツ香味成分、特に、グレープフルーツ固有の香味成分としてよく知られている。
【0003】
従来、グレープフルーツ果実様飲料として、例えば、特許文献1(特開2005―015686号公報)では、原材料の特異臭をマスキングし、原材料の香味の改善、清涼感等を達成するために、グレープフルーツ果汁と、アルコール類、エステル類等から選択される一種以上の物質とを含んでなるフルーツ用香料組成物が提案されている。特許文献2(特開2011―167144号公報)では、ビタミンB1の不快臭を解消するために、ノートカトンとリモネンとを包含させたビタミンB1含有飲料が提案されている。特許文献3(特開平02−182177号公報)では貯蔵安定性を向上させるために、液滴オレンジ油量0.015%未満と、ノートカトンとを包含した、オレンジジュース含有飲料が提案されている。
【0004】
他方、蒸留アルコール含有飲料として、特許文献4(特開2011−152116号公報)では、単式蒸留焼酎の風味を豊かにし、かつ、えぐみを緩和し、爽快感を付与するために、パルミチン酸エチル又はリノール酸エチルと、イソブチルアルコールを含有させた炭酸ガス含有アルコール飲料が提案されている。
【0005】
しかしながら、本願発明者等によれば、ヌートカトンを含有するグレープフルーツ香料は、飲料に添加しても、ある程度のグレープフルーツ果実様香味感を認識する程度であって、本来のグレープフルーツ感、とりわけ、グレープフルーツをもぎたて搾り立てした際の果汁感又は新鮮感(フレッシュ感)を促進増強させることができる、グレープフルーツ果実様飲料は見出されていない。
【0006】
従って、ヌートカトンによるグレープフルーツ果実様香味感を低減させることなく、寧ろ、促進させることができるグレープフルーツ果実様飲料が存在すれば、益々、消費者の嗜好に沿うものとなる。
よって、今尚、グレープフルーツ果実様香味感を促進させ、ヌートカトンと併用され、ヌートカトンによるグレープフルーツ果実様香味感を促進増強することが可能な物質とを組み合わせた、グレープフルーツ果実様飲料の開発が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005―015686号公報
【特許文献2】特開2011―167144号公報
【特許文献3】特開平02−182177号公報
【特許文献4】特開2011−152116号公報
【発明の概要】
【0008】
本願発明者等は、今般、ヌートカトンと併用され、グレープフルーツ果実様香味感、とりわけ、グレープフルーツをもぎたて搾り立てした際の果汁感及び新鮮感を促進することができる物質として、イソブチルアルコールが優れた化合物であることを見出した。本願発明は、係る知見に基づいてなされたものである。
【0009】
従って、本態様によれば、グレープフルーツ果実様飲料であって、
ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを含んでなり、
前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
Y≧ −0.2X + 0.4(0<X<1.4) (数式1)
Y≧ 0.12 (1.4≦X) (数式2)
で表される関係を満たすものを提案することができる。
【0010】
〔好ましい態様〕
好ましい態様は以下の通りである。
〔1〕 グレープフルーツ果実様飲料であって、
ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを含んでなり、
前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
Y≧ −0.2X + 0.4(0<X<1.4) (数式1)
Y≧ 0.12 (1.4≦X) (数式2)
で表される関係を満たすものである、グレープフルーツ果実様飲料。
〔2〕 前記数式1が、
Y≧−0.2X+0.52(0<X<1.4)であり、
前記数式2が、
Y≧0.24 (1.4≦X)である、〔1〕に記載のグレープフルーツ果実様飲料。
〔3〕 前記ヌートカトンの含有量「X」が、0.4mg/L以上であり、
前記イソブチルアルコールの含有量「Y」が、0.06mg/L以上である、〔1〕又は〔2〕に記載のグレープフルーツ果実様飲料。
〔4〕 前記グレープフルーツ果実様飲料のpHが2以上7未満である、〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載のグレープフルーツ果実様飲料。
〔5〕 前記グレープフルーツ果実様飲料が、アルコール飲料又はノンアルコール飲料である、〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載のグレープフルーツ果実様飲料。
〔6〕 グレープフルーツ果実様飲料を製造する方法であって、
ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを混合してなり、
前記混合が、前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
Y≧ −0.2X + 0.4(0<X<1.4) (数式1)
Y≧ 0.12 (1.4≦X) (数式2)
で表される関係を満たすように行うものである、グレープフルーツ果実様飲料の製造方法。
【0011】
本発明によれば、ヌートカトンと、イソブチルアルコールを採用することにより、ヌートカトンによるグレープフルーツ果実様香味感、とりわけ、グレープフルーツをもぎたて搾り立てした際の果汁感、新鮮感及び爽快感を継続付与し、促進させることが可能となる。この結果、本発明によるグレープフルーツ果実様飲料は、グレープフルーツ本来の果実香味感(果汁感、新鮮感及び爽快感)を継続的に備えてなることとなる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔定義〕
(ヌ(ノ)ートカトン)
ヌートカトン(C
15H
22O)は、セスキテルペン類に属し、柑橘類、特に、グレープフルーツ及びオレンジの果皮(主)及び果汁に含まれる香味成分であり、グレープフルーツの香りに大きく寄与している化合物である。特に、天然型のd−ヌートカトンはグレープフルーツの特徴的な香りを持つ化合物として知られている。同様に、グレープフルーツ及びオレンジの果汁及び果皮に含まれる香味成分リモネン(C
10H
6)は甘酸っぱい香味成分であるが、ヌートカトンは若干の苦味又はえぐ味が感じられる香味成分である。また、ヌートカトンは、香味成分として、体内に吸収されると、交感神経を活発化し、脂肪燃焼率を高める脱共役タンパク質(ミトコンドリア内膜において酸化的リン酸化反応を脱共役させ、エネルギーを熱に変換する)を生成するとされている。
しかし、ヌートカトンは、グレープフルーツ香を有するものであるが、グレープフルーツ果実様飲料に、例えば低濃度(例えば、一桁mg/Lオーダー)で含有させた場合、十分なグレープフルーツ感を呈することは困難である。
【0013】
(イソブチルアルコール)
イソブチルアルコール:2−メチルプロピルアルコール(C
4H
10O)は、多くの果物及び野菜等、天然物に含有される香気成分であり、食品香味成分として知られている。
本発明にあっては、イソブチルアルコールは、ヌートカトンに併用されて、ヌートカトンによるグレープフルーツ果実様香味感を促進するものとして使用される。
具体的には、イソブチルアルコールは、ヌートカトン含有グレープフルーツ果実様飲料に混合されると、グレープフルーツ果実様飲料に、グレープフルーツをもぎたて搾り立てした際の果汁感又は新鮮感を継続付与し、促進させる。
【0014】
(含有量)
本発明にあっては、含有量は、本明細書において特にことわりがない限り、基本的に、mg/L、即ち、ppm(質量/体積)にて表す。
【0015】
〔グレープフルーツ果実様飲料〕
(グレープフルーツとイソブチルアルコール)
本発明によるグレープフルーツ果実様飲料は、
ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを含んでなり、
前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
Y≧ −0.2X + 0.4(0<X<1.4) (数式1)
Y≧ 0.12 (1.4≦X) (数式2)
で表される関係を満たすものである。
【0016】
好ましい態様によれば、
上記数式1が、Y≧ −0.2X+0.52(0<X<1.4)であり、
上記数式2が、Y≧ 0.24 (1.4≦X)で表される関係を満たすグレープフルーツ果実様飲料が提案される。
【0017】
(含有量)
別の好ましい態様によれば、前記ヌートカトンの含有量は、0.4mg/L以上であり、好ましくは、0.8mg/L以上であり、3.0mg/L以下であり、好ましくは、2.0mg/L以下である。
【0018】
前記イソブチルアルコールの含有量は0.06mg/L以上であり、好ましくは、0.12mg/L以上であり、0.52mg/L以下であり、好ましくは、0.36mg/L以下である。
【0019】
(pH値)
別の好ましい態様によれば、グレープフルーツ果実様飲料のpHは、2以上7未満であり、好ましくは、3以上5以下である。
【0020】
(任意成分)
本発明にあっては、グレープフルーツ果実様飲料は、必要に応じて、任意成分を含んでなるものであってよい。
任意成分としては、色素、果汁、エキス、香料、甘味料、酸味料、pH調整剤、酸化防止剤、保存料、ビタミン類、旨み成分、食物繊維、安定化剤、乳化剤等が挙げられる。これら任意成分は、厚生労働省、消費者庁等において定められたガイドライン及び関連法規(食品衛生法等)に規定されたものを用いる。
【0021】
〈酸味料〉
酸味料の具体例としては、アジピン酸、クエン酸、クエン酸(三)ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸及びこれらの塩(カリウム塩、ナトリウム塩)が挙げられる。酸味料は、pH調整剤としても使用可能である。
【0022】
〈甘味料〉
甘味料としては、例えば、果糖、砂糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖、麦芽糖、ショ糖、高果糖液糖、糖アルコール、オリゴ糖、はちみつ、サトウキビ搾汁液(黒糖蜜)、水飴、ステビア末、ステビア抽出物、羅漢果末、羅漢果抽出物、甘草末、甘草抽出物、ソーマトコッカスダニエリ種子末、ソーマトコッカスダニエリ種子抽出物などの天然甘味料や、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、アスパルテーム、サッカリンなどの人工甘味料などが挙げられる。
【0023】
また、高甘味度甘味料、糖類及び糖アルコールが挙げられる。高甘味度甘味料の具体例としては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム(K)、キシリトール、グリチルリチン酸二ナトリウム、サッカリン、サッカリンカルシウム、サッカリンナトリウム、スクラロース、ネオテーム、アラビノース、カンゾウ抽出物、キシロース、ステビア、タウマチン、ラカンカ抽出物、ラムノース及びリボースが挙げられる。糖類の具体例としては、異性化糖、ブドウ糖、果糖、砂糖、麦芽糖及び乳糖が挙げられる。糖アルコールの具体例としては、還元麦芽糖水飴、エリスリトール、キシリトール及びマルチトールが挙げられる。
【0024】
〈色素〉
色素の具体例としては、カラメル、アントシアニン色素、フラボノイド色素、カロテノイド色素、キノン色素、ポリフィリン、ジケトン色素、ベタシアニン色素、アザフィロン色素、クチナシ色素等が挙げられる。
【0025】
(飲料)
グレープフルーツ果実様飲料は、果汁飲料、野菜飲料、スポーツドリンク、ハチミツ飲料、豆乳、ビタミン補給飲料、ミネラル補給飲料、栄養ドリンク、滋養ドリンク、乳酸菌飲料、乳飲料などのソフト飲料;果汁入り炭酸飲料、乳類入り炭酸飲料、エキス入り飲料等の炭酸飲料;緑茶、紅茶、ウーロン茶、ハーブティー、ミルクティー、コーヒー飲料等の嗜好飲料、アルコール飲料;又はノンアルコール飲料のいずれであってよもよい。
【0026】
ノンアルコール飲料は、実質的にアルコールを含まないアルコールテイストの飲料である。ノンアルコール飲料には、ノンアルコールビール(ビールテイスト飲料)、ノンアルコールワイン、ノンアルコールカクテル、ノンアルコール酎ハイ(酎ハイテイスト飲料)、ノンアルコール日本酒及びノンアルコール焼酎(焼酎テイスト飲料)等が含まれる。ノンアルコール飲料のアルコール濃度は、酒税法上は温度15度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量が1%未満であると定義される。
【0027】
アルコール飲料は、ビール、酎ハイ、カクテル、発泡酒等が挙げられる。ベースとなるアルコールは、飲料として許可されたアルコールであってよく、べースアルコールとしては、醸造酒又は蒸留酒(好ましい)であってよい。蒸留酒としては、好ましくは、焼酎、ウォッカ、ジン、ラム等であってよい。アルコール飲料は、そのアルコール含有量は特に限定されるものではないが、グレープフルーツ果実様飲料の特性、酒税法等を考慮して適宜調整できる。アルコール含有量は30%体積%以下、より好ましくは9体積%以下が好ましいく、より好ましくは、3体積%以上9体積%以下、さらに好ましくは7体積%以上9体積%以下である。
【0028】
〔グレープフルーツ果実様飲料の製造方法〕
グレープフルーツ果実様飲料の製造方法は、ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを混合してなり、
前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
Y≧ −0.2X + 0.4(0<X<1.4) (数式1)
Y≧ 0.12 (1.4≦X) (数式2)
で表される関係を満たすように行われるものである。
【0029】
(飲料製造方法)
グレープフルーツ果実様飲料の製造方法の態様は、概説すると以下の通りである。ヌートカトン及びイソブチルアルコールと、任意成分と、飲用水(炭酸水)、必要に応じてベースアルコールとを所定の量で準備し、これらを混合する。次に、混合液を冷却し、必要に応じてカーボネーションを行う。その後、容器に充填・密封することにより、所望のグレープフルーツ果実様香味の飲料を得ることができる。容器に充填する前に膜ろ過フィルターを用いてろ過してもよい。また、濃厚な状態で中間液を作成した後に、炭酸水を添加して飲料を調製してもよい。
ヌートカトン及びイソブチルアルコールの形態は限定されるものではなく、例えば、香料や果汁の成分として混合してもよく、単一製剤として混合してもよい。
【0030】
〔容器詰め飲料〕
別の好ましい態様によれば、グレープフルーツ果実様飲料を容器に詰めた容器詰飲料を提案することができる。容器詰飲料とすることにより、グレープフルーツ果実様香味感をさらに付与し、促進させると伴に、グレープフルーツ果実様飲料の提供利便性、流通利便性、保存性、品質劣化防止を図ることが可能となる。
容器は、内容物が漏洩しない材料であれば、ビニール、プラスチック、ガラス、金属、紙、木又は皮等で、様々な形状で形成された容器に詰めることができる。より好ましい態様によれば、容器の内外に、光、熱、酸素、紫外線等を遮断するための素材(例えば、金属箔)を備えたものであってよい。
【実施例】
【0031】
以下の実施例により、本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は下記実施例に限定して解釈されるものではない。また、以下の実施例は、本発明の実施態様の一例を示すものであるが、これら実施例により当業者は本発明の全ての範囲について容易に実施することができること当然に理解するものである。
【0032】
〔分析〕
実施例、比較例の飲料中に含まれる各成分は、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)を用いて定量を行った。GC/MS分析の手順は以下の通りであった。
【0033】
(分析用試料調製)
「ヌートカトン」及び「イソブチルアルコール」は、ジクロロメタン液々抽出を用いたGC/MS分析により測定した。
具体的には、まず、容器に試料を30g採取し、硫酸アンモニウム6gを加え、次に当該容器にジクロロメタン5mLを加えて内部標準物質として1000ppmのリナロール−d5を50μL添加した後、20分間振とう抽出した。
この際に、当該容器内にガスがある場合にはガス抜きを行うことが好ましい。
その後、3500rpmで5分の遠心分離処理を行い、溶媒層を回収し、この回収した溶媒層に無水硫酸ナトリウムを加えて脱水した後、窒素パージにて100μLまで濃縮してGC/MS分析に供した。
【0034】
(GC測定条件)
GC条件は、DB−WAX(60m,0.25mmID,0.25μmF.T) (J&W社製)を用いて、スプリットレス法1μLで注入し、38℃で10分保持した後、10℃/分で245℃まで昇温し19.3分保持した。
【0035】
(定量方法)
分析用試料中のヌートカトンおよびイソブチルアルコールの量は内部標準リナロール−d5との面積比から計算した。ここでは、ヌートカトンのターゲットイオンm/z147を用いて、リナロール−d5のターゲットイオンm/Z74を用いたピークとの面積比から計算した。また、イソブチルアルコールのターゲットイオンm/z43を用いて、リナロール−d5のターゲットイオンm/Z74を用いたピークとの面積比から計算した。
【0036】
〔飲料調製〕
下記処方に従って、実施例と比較例によるグレープフルーツ香味を有するアルコール飲料を調製した。
【0037】
(参考例0:対照)
下記組成表にある通り、グレープフルーツ香味アルコール飲料を調製し、参考例0(対照例)とした。飲料のpHは3.1であった。ガス圧は2.4〜2.7volに調製した。pHは東亜ディーケーケー社製のpHメーター HM−30Rを用いて測定した。
【0038】
〔組成表〕
95.3%アルコール 96.5ml/L(全体で9.20%)
グレープフルーツ香料 0.2g/L
(ヌートカトン0.8mg/Lを含むように添加した)
リンゴ酸 2.4 g/L
クエン酸 1.5 g/L
クエン酸ナトリウム 0.9 g/L
アセスルファムK 0.1 g/L
スクラロース 0.012g/L
【0039】
(実施例及び比較例)
実施例及び比較例は、ヌートカトンと、イソブチルアルコールとの添加量を、下記〔表1〕及び〔表2〕の組成表に従って処方した以外は、参考例0と同様にして、グレープフルーツ果実様アルコール飲料を調製した。
【0040】
〔評価試験1:含有量対比〕
実施例と比較例における、グレープフルーツ含有量と、イソブチルアルコール含有量を下記表1に記載した。
【0041】
【表1】
【0042】
〔評価試験2:官能評価試験〕
食品官能評価能力のある男女合わせて10〜13名のパネルにより、実施例及び比較例のアルコール飲料を以下の基準で評価し、その平均値を得て、その結果を、下記表2に記載した。
【0043】
(評価基準1:グレープフルーツ果汁感)
グレープフルーツ果汁感は、グレープフルーツを搾った際のグレープフルーツ香味として評価した。その評価基準は以下の通りであった。
評価点1:グレープフルーツ果汁感が極めて弱かった。
評価点2:グレープフルーツ果汁感が弱かった。
評価点3:参考例0のグレープフルーツ果汁感と同様であった。
評価点4:本来のグレープフルーツ果汁感が強かった。
評価点5:本来のグレープフルーツ果汁感が極めて強かった。
【0044】
(評価基準2:グレープフルーツ新鮮感)
グレープフルーツ新鮮感は、グレープフルーツをもぎたて搾り立ての爽やかなグレープフルーツ香味として評価した。その評価基準は以下の通りであった。
評価点1:爽やかなグレープフルーツ香味感が極めて弱かった。
評価点2:爽やかなグレープフルーツ香味感が弱かった。
評価点3:参考例0の爽やかなグレープフルーツ香味感と同様であった。
評価点4:本来の爽やかなグレープフルーツ香味感が強かった。
評価点5:本来の爽やかなグレープフルーツ香味感が極めて強かった。
【0045】
【表2】
【0046】
〔総合評価〕
実施例1は、参考例0と比較して、グレープフルーツの皮の感じが感じられた。
実施例2は、参考例0と比較して、香りの立ちの良さやグレープフルーツの皮の感じが感じられた。
実施例3は、参考例0と比較して、軽い感じや新鮮感が感じられた
実施例4は、参考例0と比較して、重さも感じられたが、果汁感や新鮮感やグレープフルーツの皮の感じが感じられた。
実施例5は、参考例0と比較して、グレープフルーツの皮の感じや果汁感が感じられた。
【0047】
比較例1は、参考例0と比較して、香りが弱く感じられた。
比較例2は、参考例0と比較して、苦味があり、薄ぺらい味がした。
比較例3は、参考例0と比較して、苦味や後渋味が感じられた。
【0048】
〔結果〕
ヌートカトンと、イソブチルアルコールと、上記数式1及び数式2で表される関係を満たす含有量で含有したグレープフルーツ果実様飲料によれば、グレープフルーツ果実様香味感、とりわけ、グレープフルーツをもぎたて搾り立てした際の果汁感及び爽やかな新鮮感を、付与し、促進させることが可能となる。
【要約】
【課題】グレープフルーツ果実様香味感を付与し、促進させるグレープフルーツ果実様飲料を提供する。
【解決手段】グレープフルーツ果実様飲料であって、ヌートカトンと、イソブチルアルコールとを混合してなり、前記ヌートカトンの含有量(mg/L)を「X」とし、前記イソブチルアルコールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2で表される関係を満たすグレープフルーツ果実様飲料によって達成される。
Y≧ −0.2X + 0.4(0<X<1.4) (数式1)
Y≧ 0.12 (1.4≦X) (数式2)
【選択図】なし