(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バックライトは、平面からなる底面を有する背面筐体を備えていると共に、上記背面筐体には、前記第2発光部を搭載した光源回路基板が収納されており、上記光源回路基板は、上記背面筐体の平面からなる底面との間に、他の回路基板を搭載可能な隙間を有する凸状部を備えていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について
図1〜
図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0023】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Aは、
図2に示すように、例えば、テレビジョン受像機2に使用されている。しかし、本発明の液晶表示装置は、必ずしもテレビジョン受像機2に限らず、例えば、他のパーソナルコンピュータのモニタや、タブレット、スマートフォン等の画像表示装置に適用することができる。また、本実施の形態では、表示装置として液晶表示装置を例示して説明するが、表示装置は必ずしもこれに限らない。具体的には、表示装置として、例えば電気泳動型ディスプレイ、ツイストボール型ディスプレイ、微細なプリズムフィルムを用いた反射型ディスプレイ、デジタルミラーデバイス等の光変調素子を用いたディスプレイの他、発光素子として、有機EL発光素子、無機EL発光素子、LED(Light Emitting Diode)等の発光輝度が可変の素子を用いたディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等にも利用することができる。
【0024】
本実施の形態の液晶表示装置1Aの構成について、
図1に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態における液晶表示装置1Aの構成を示す断面図である。
【0025】
本実施の形態の液晶表示装置1Aは、
図1に示すように、例えばTFTアクティブマトリックス液晶表示装置からなっており、表示パネルとしての液晶表示パネル10と、その下側に設けられたバックライト20Aとを備えている。
【0026】
液晶表示パネル10は、アクティブマトリックス方式の液晶表示パネルであって、TFTパネル11と対向基板12と保護基板13とからなっている。上記TFTパネル11と対向基板12との間には、マトリックス状に液晶素子であるセルがマトリックス状に配置されている。
【0027】
TFTパネル11には、セル毎にスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が設けられている。対向基板12には、対向電極及びカラーフィルタ基板が積層されている。保護基板13は、例えばガラス基板からなっており、対向基板12を保護するものである。
【0028】
次に、バックライト20Aは、背面筐体21Aの内部に横架して設けられた導光板22と、導光板22の一方の側端面22aに沿って並べて設けられた複数のエッジ型LED23と、導光板22の背面側に設けられたLED基板24に平面的に並べて設けられた直下型LED25と、導光板22の背面に接して設けられた拡散シート26とからなっている。尚、本実施の形態では、直下型LED25から出射される光を拡散するためのレンズは設けられていない。
【0029】
上記背面筐体21Aは、本実施の形態では、直下型LED25と導光板22との距離が厚いものとなっている。この理由は、直下型LED25を点灯したときに、導光板22が一部だけ明るくなる、つまり導光板22にて光源の分布が見えるのを防止するためである。
【0030】
導光板22は、液晶表示パネル10の広さに対応する1枚の例えばアクリル樹脂からなる板材からなっており、エッジ型LED23から発光されて導光板22に入射した白色光を導光板22の内部で全反射させて該入射された光を他方の側端部側に導光させる。そして、導光板22の途中に設けられた図示しないプリズム等の光路変換部材にて、全反射条件を破って導光板22の表面である光出射面22bから光を出射するようになっている。したがって、エッジ型LED23から発光されて導光板22に入射した光は、導光板22の光出射面22bの全体から出射される。
【0031】
また、導光板22は、直下型LED25から発光されて導光板22に入射した光を、該導光板22を透過させて上記光出射面22bから出射するようになっている。したがって、直下型LED25から出射されて導光板22に入射した光は、その直下型LED25が存在する導光板22の一部の領域において、導光板22を透過して光出射面22bからスポット的に出射される。したがって、スポットが強調され過ぎるのを防止するために、本実施の形態では、拡散シート26が設けられている。拡散シート26は、例えば、乳白色のプラスチック板からなっている。拡散シート26は、例えば、乳白色のプラスチック板からなっている。ここで、本実施の形態では、拡散シート26を使用しているが、
図3の(a)に示すように、本発明では、拡散シート26以外の光学シート27を使用することができる。拡散シート26以外の光学シート27としては、例えば、プリズムシート、レンチキュラー、マイクロレンズシート(例えば、球面レンズがアレイ状に配置されレンズシート)、反射シート(例えば、多空層構造を持ったポリエチレンテレフタレート(PET)等の反射率の低いもの)を使用することができる。尚、本実施の形態では、導光板22の背面には、直下型LED25からの光を拡散するために、拡散シート26等の光学シート27が設けられているが、必ずしもこれに限らない。すなわち、本発明においては、
図3の(b)に示すように、光学シート27を設けていなくてもよい。或いは、
図3の(c)に示すように、導光板22と直下型LED25との間に、光学シート27と拡散板28との両方を設けてもよく、さらに、
図3の(d)に示すように、直下型LED25と導光板22との間に拡散板28を設けると共に、該拡散板28の表面にレンチキュラー形状28aを付加したものでもよい。尚、拡散板28は、拡散シート26よりも厚い部材を想定している。また、レンチキュラー形状28aとは、表面に微細な細長いシリンドリカルレンズが複数に並んだシートをいう。シートは例えばプラスチック製のものが使われている。
【0032】
また、本実施の形態では、図示しない制御部としてのローカルディミング制御部が設けられており、これによって、液晶表示パネル10に表示される映像の輝度に応じて、エッジ型LED23及び直下型LED25の照射光量を制御するようになっている。
【0033】
したがって、エッジ型LED23及び直下型LED25を用いてローカルディミング(部分駆動)が可能となっている。
【0034】
このように、本実施の形態の液晶表示装置1Aでは、バックライト20Aにて表示パネルとしての液晶表示パネル10を照射する。そして、バックライト20Aは、液晶表示パネル10の広さに対応する1枚の導光板22と、エッジ型LED23と直下型LED25とを備えている。また、エッジ型LED23は導光板22の側端面22aから白色光を入射して導光板22の光出射面22bから出射させる一方、直下型LED25は導光板22の背面から光を入射して導光板22の光出射面22bから出射させる。
【0035】
この結果、ローカルディミングを実現するに際して、導光板22は液晶表示パネル10の広さに対応する1枚からなっているので、導光板22には継ぎ目がない。したがって、導光板22の繋ぎ目部分のムラを防止することができる。
【0036】
また、本実施の形態では、ローカルディミング制御部が、液晶表示パネル10に表示される映像の輝度に応じて、エッジ型LED23及び直下型LED25の照射光量を制御する。このため、例えば、エッジ型LED23を主として発光させ、ローカルディミング(部分駆動)で高輝度が要求される液晶表示パネル10のスポット領域に対して直下型LED25を発光させることが可能である。この結果、直下型LED25の光源の分布が見えるという問題がなくなる。したがって、全てのエッジ型LED23及び直下型LED25を常時点灯しておく必要が無いので、消費電力を低減することができる。
【0037】
さらに、本実施の形態では、バックライト20Aは、エッジ型LED23と直下型LED25とを備えており、光源を分散させている。このため、例えば、エッジ型LED23のみで光量を増大させようとすると、導光板22の側端面22aに配置されるエッジ型LED23の個数が多くなり、発熱量が多くなる。その結果、液晶表示装置1Aの端部の温度が高くなり過ぎ、安全上の問題が生じる。しかし、本実施の形態では、この問題を回避することができる。
【0038】
また、本実施の形態では、ローカルディミング制御部は、液晶表示パネル10に表示される映像の輝度に応じて、エッジ型LED23及び直下型LED25の照射光量を制御する。このため、例えば、エッジ型LED23に表示される映像の輝度に応じて、ローカルディミング(部分駆動)として、液晶表示パネル10に表示される映像の一画面内のコントラストを高める制御ができる。
【0039】
したがって、導光板22の繋ぎ目部分のムラを防止すると共に、適正にローカルディミングを実現し得る液晶表示装置1Aを提供することができる。
【0040】
また、本実施の形態における液晶表示装置1Aは、直下型LED25と導光板22との間には、拡散シート26・光学シート27と拡散板28との少なくとも一方が設けられている。これにより、直下型LED25の発光ムラを防止することができると共に、導光板22の光出射面22bへの取り出し効率を高めることができる。また、光学的品質の向上を図ることができる。
【0041】
また、本実施の形態における液晶表示装置1Aは、拡散板28が単独で設けられる場合には、拡散板28の表面にレンチキュラー形状28aが施されている。
【0042】
これにより、拡散板28及びレンチキュラー形状28aにて直下型LED25からの出射光を確実に拡散させるので、直下型LED25の発光ムラを防止することができると共に、導光板22の光出射面22bへの取り出し効率を高めることができる。
【0043】
また、本実施の形態のテレビジョン受像機2は、本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Aを備え、外部から受信された入力映像に応じて、エッジ型LED23及び直下型LED25の照射光量を制御する。
【0044】
したがって、導光板22の繋ぎ目部分のムラを防止すると共に、適正にローカルディミングを実現し得る液晶表示装置1Aを備えたテレビジョン受像機2を提供することができる。
【0045】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について
図4〜
図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
本実施の形態の示装置としての液晶表示装置1Bは、前記実施の形態1の液晶表示装置1Aの構成に加えて、背面筐体21Bが液晶表示装置1Bに設けられており、これによって、背面筐体21Aに比べて厚さが薄くなっている点と、エッジ型LED23として視感度の高い光源が用いられる一方、直下型LED25が色域の広い光源が用いられている点とが異なっている。
【0047】
本実施の形態の液晶表示装置1Bの構成について、
図4に基づいて説明する。
図4は、本実施の形態における液晶表示装置1Bの構成を示す断面図である。
【0048】
本実施の形態の液晶表示装置1Bは、
図4に示すように、バックライト20Bにおける背面筐体21Bの厚さが、前記実施の形態1の液晶表示装置1Aのバックライト20Aにおける背面筐体21Aに比べて薄くなっている。すなわち、本実施の形態では、直下型LED25の上側には、拡散レンズ等の2次レンズは設けられていない。これにより、背面筐体21Bの厚さを薄くすることができ、液晶表示装置1Bの薄型化を図ることができるようになっている。
【0049】
また、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、エッジ型LED23として視感度の高い光源が用いられていると共に、直下型LED25が色域の広い光源が用いられている。尚、視感度の高い光源と色域の広い光源とは互いに相反する概念であり、視感度の高い光源を得ようとすると色域の狭い光源となり、色域の広い光源を得ようとすると視感度の低い光源となる。
【0050】
ここで、視感度、色域並びに本実施の形態のエッジ型LED23及び直下型LED25の出射光の分光スペクトルについて
図5、
図6及び
図7に基づいて説明する。
図5は、視感度特性を示すチャートである。
図6は、色域特性を示すチャートである。
図7は、本実施の形態の液晶表示装置1Bに使用されるエッジ型LED23及び直下型LED25の出射光の分光スペクトルを示すチャートである。
【0051】
まず、視感度とは、人間の目の光の波長に対する感度をいう。具体的には、可視域内である波長380nm〜780nmの光でも人間の目には波長によって感ずる度合が異なる。例えば、700nm近傍や400nm近傍の波長の光では相当強いエネルギーでも明るいとは感じないが、550nm位の光では少しのエネルギーであっても明るいと感ずる。そこで、光に対する視覚について分光感度を考えることが必要となるが、その分光感度を視感度という。詳細には、
図5に示すように、視感度は、550nmで最も高い683lm/Wとなるピークを有する略ガウス分布となっている。
【0052】
したがって、本実施の形態では、直下型LED25として、視感度が高い波長の光を出射するようになっている。具体的には、直下型LED25の出射光の分光スペクトルは、
図7において実線で示すように、波長550nm近傍において、なだらかなピークを有する曲線を有している。このため、直下型LED25を点灯することによって、液晶表示パネル10において、直下型LED25が点灯された領域の光が増加し、人間の目には、明るく感じられる。したがって、効率よく、所望の領域を明るくすることができる。
【0053】
ここで、
図7において実線で示す分光スペクトルを得るために、本実施の形態の直下型LED25は、例えば、波長450nmに発光ピークを有する青色光を出射する図示しない例えばGaNからなる青色半導体素子と、波長550nmに発光ピークを有する黄色光を出射する例えばYAGからなる黄色蛍光体を含む樹脂とで構成されたLED光源となっている。この蛍光体は、青色半導体素子から出射された波長450nmに発光ピークを有する青色光を吸収することによって、波長550nmに発光ピークを有する黄色蛍光を発するようになっている。したがって、直下型LED25からは、波長450nmに発光ピークを有する青色光と、波長550nmに発光ピークを有する黄色とが出射されるようになっている。
【0055】
まず、色域とは、人間の目で認識可能な色の範囲(可視領域)の中で、さらに特定の色の範囲を定めたものである。カメラ、ディスプレイ及びプリンタ等、カラーイメージング機器には種々なものがあるが、再現できる色の範囲は全て異なるため、それらを明らかにするために、色域が決められている。
【0056】
色域を分かり易く表現(図示)する手法にはいくつかあるが、ディスプレイ製品ではCIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系のxy色度図が使われることが多い。xy色度図は可視領域の色を数値に置き換え、色座標としてグラフ化したものである。具体的には、
図6に示すxy色度図においては、点線で囲まれた逆U字型の部分が、人間が肉眼で認識可能とされる色の範囲を指す。
【0057】
色域にはいろいろな規格があり、テレビジョン関連では、BT.709及びBT.2020の規格が知られている。各規格で定義された色域は、xy色度図上の三角形で示される。R(赤)・G(緑)・B(青)の頂点座標を定め、それを直線で結んだ三角形である。三角形の面積が大きい程、多くの色を表現できる規格である。液晶表示装置の場合には、大きな三角形を描く色域に対応した製品程、画面上で再現できる色の範囲が広いということになる。
【0058】
したがって、本実施の形態のエッジ型LED23は、色域の広い光を出射するようになっている。これにより、常時、エッジ型LED23を点灯しておくことによって、所望のR(赤)・G(緑)・B(青)の光を適切に再現できることができる。
【0059】
具体的には、エッジ型LED23の出射光の分光スペクトルは、
図7において破線で示すように、青色光である波長450nm近傍と、緑色光である波長530nm近傍と、赤色光である波長630nm近傍とに発光ピークを有する発光波長の光を出射するものとなっている。これにより、B(青)・G(緑)・R(赤)の各領域に発光ピークを有しているので、エッジ型LED23は、色域が広い光を出射できるものとなっている。
【0060】
ここで、本実施の形態のエッジ型LED23は、
図7において破線で示す分光スペクトルを得るために、例えば、波長450nmに発光ピークを有する青色光を出射する図示しない例えばGaNからなる青色半導体素子と、波長530nmに発光ピークを有する緑色光を出射する例えばnitrideからなる緑色蛍光体及び、波長630nmに発光ピークを有する赤色光を出射する例えばKNS 等の赤色蛍光体を含む樹脂とで構成されたLED光源となっている。これらの蛍光体は、青色半導体素子から出射された波長450nmに発光ピークを有する青色光を吸収することによって、波長530nmに発光ピークを有する緑色の蛍光と、波長630nmに発光ピークを有する赤色の蛍光とを発するようになっている。したがって、エッジ型LED23からは、波長450nmに発光ピークを有する青色光と、波長530nmに発光ピークを有する緑色光と、波長630nmに発光ピークを有する赤色光とが出射されるようになっている。
【0061】
尚、上記の直下型LED25及びエッジ型LED23では、蛍光体を用いたLED光源について説明した。しかし、本発明においては、必ずしもこれに限らず、各波長のそれぞれ単独の半導体素子で出射するLED光源を使用することも可能である。また、青色半導体に替えて紫外半導体を使用することも可能である。さらに、レーザーや、青色半導体と量子ドットとを用いた光源を使用することも可能である。
【0062】
ところで、一般に、液晶表示装置では、表示パネルに映像を表示するときに、液晶の裏側にあるバックライトの光を透過させるため、光漏れが生じて黒が浮いてしまう、つまり完全に黒を表示することができないということが大きなデメリットとなっている。
【0063】
そこで、この問題を解決するために実現したのがLEDバックライトの部分駆動(ローカルディミング)である。バックライトを複数のブロックに分割し、映像の明るい部分のバックライトは明るく、映像の暗い部分のバックライトは暗くすることによって、映像全体のコントラストを上げるという方法を採用している。
【0064】
例えば、従来の特許文献1に開示されたバックライトでは、エッジライト方式のバックライトにおいて縦方向の各領域においても直下方式が可能となる構造を採用し、ローカルディミングを可能とするものとなっている。
【0065】
しかしながら、従来の特許文献1に開示されたバックライトでは、導光板を分割しているので、導光板の繋ぎ目が部分に光のムラがでるという問題を有している。
【0066】
また、例えば、表示パネルで映像を表示する場合や写真では、露出が一つであるので、例えば、
図20に示すように、部屋の内部の状態を表示する映像においては、窓の部分には、太陽照射により飛び抜けて明るい部分が白く飛び、暗部は黒く潰れることがある。
図20では、真ん中の人物の顔が黒くなって、はっきりとは認識できない。そこで、写真の分野では、窓の部分に明るい場所があっても露出を変えつつ複数枚の写真を撮影し、それらを合成することによって白飛びや黒潰れの少ない幅広いダイナミックレンジを持つ画像(ハイダイナミックレンジイメージ:High Dynamic Range imaging;HDR)を生成する技術が開発されている。
【0067】
したがって、テレビジョン受像機の分野においても、ハイダイナミックレンジイメージ(HDR)によって、効率良く明るさを表示することが求められている。すなわち、明部と暗部との両方が存在する映像において、明部と暗部との両方を明瞭に表示することが求められている。しかし、従来、光量が小さいバックライトで暗い画像を明瞭に表示した場合には、明るい場所の光量が不十分であり、明るい場所を明瞭に表現することができなかった。逆に、光量が小さいバックライトで明るい画像を明瞭に表示した場合には、暗い場所を明瞭に表現することができなかった。
【0068】
そこで、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、導光板22を一枚のパネルにて構成することにより、継ぎ目の問題を無くすと共に、基本的には、バックライト20Aに対して、エッジ型LED23を点灯して導光板22の光出射面22bから光を出射させると共に、液晶表示パネル10の一部の領域に輝度の大きい部分がある場合には、直下型LED25を点灯させる制御を、テレビジョン受像機2の全体の制御機構30における制御部としてのローカルディミング制御部にて行っている。
【0069】
本実施の形態の制御機構30の構成について
図8に基づいて説明する。
図8は、本実施の形態の液晶表示装置1Bの制御機構30の構成を示すブロック図である。
【0070】
本実施の形態の制御機構30は、
図8に示すように、テレビジョン受像機2の全体の制御を行うものであり、テレビジョン受像機2には、例えば放送局等の映像信号発生部31から映像を受信して、液晶表示装置1Bの液晶表示パネル10に映像を表示するための制御を行うテレビ制御部32が設けられている。映像を受信したテレビ制御部32は、液晶表示装置1Bの映像表示タイミングコントローラ33に映像を出力する。
【0071】
次に、液晶表示装置1Bには、映像表示タイミングコントローラ33及び制御部としてのローカルディミング制御部34が設けられている。
【0072】
映像表示タイミングコントローラ33は、テレビ制御部32から受信した映像信号に基づいて、階調処理を施し、液晶表示パネル10に映像を表示させる。
【0073】
一方、ローカルディミング制御部34は、映像表示タイミングコントローラ33からの映像信号に基づいて、液晶表示パネル10に映像を表示させるときの該映像表示タイミングコントローラ33の一部の領域の輝度を検出して、バックライト20Bにローカルディミング制御を行うための制御信号をLEDドライバ35に出力する。LEDドライバ35はその指示に基づいてエッジ型LED23及び直下型LED25を点灯させる。
【0074】
上述した制御機構30の制御動作により、本実施の形態の液晶表示装置1Bは、ローカルディミング制御及びハイダイナミックレンジイメージ(HDR)を行うことができる。
【0075】
例えば、テレビジョン受像機2にて受信される映像のコンテンツとしては、
図9に示すように、映画、スポーツ、バラエティ及びニュースがある。これらは、例えば放送局等の映像信号発生部31から送信される映像の付帯情報として、該映像と一緒に送信される。このため、その付帯情報を入手することにより、コンテンツ毎にローカルディミング制御及びハイダイナミックレンジイメージ(HDR)を行うことができる。
【0076】
具体的には、コンテンツが映画である場合には、色重視の映像ではエッジ型LED23を多用する一方、アクションシーンの映像では直下型LED25を多用する。また、コンテンツがスポーツである場合には、屋外スポーツの映像では、高輝度による臨場感が重要となるので、直下型LED25を多用する。さらに、コンテンツがバラエティ及びニュースである場合には、見やすい映像を優先するため、エッジ型LED23を多用する。
【0077】
尚、コンテンツの分類には、例えば、ソース機器に基づくものとしてパーソナルコンピュータ画面の表示を行う場合が考えられる。この場合には、情報表示が主となるので、エッジ型LED23のみを使用することが好ましい。
【0078】
尚、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、ローカルディミング制御部34は液晶表示装置1Bの内部に設けられている。しかし、ローカルディミング制御部34は、必ずしも液晶表示装置1Bの内部に限らず、液晶表示装置1Bの外部かつテレビジョン受像機2の内部に設けられていてもよい。
【0079】
また、本実施の形態のローカルディミング制御部34には、輝度レベル制御部34aが設けられている。
【0080】
すなわち、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、高輝度表示が可能な直下型LED25と、広演色が可能なエッジ型LED23との両方を併せ持っている。そして、ユーザは、視聴シーンによっては、省電力で視聴したいときもあるし、高輝度での迫力を楽しみたい場合もある。そこで、省電力で視聴したい場合は、エッジ型LED23を用いる一方、高輝度での迫力を楽しみたい場合はエッジ型LED23と直下型LED25との両方を使用可能となっていることが好ましい。
【0081】
そこで、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、液晶表示パネル10を第1輝度よりも低い低輝度で照射させるべく複数のエッジ型LED23のみを発光させる低輝度モードと、液晶表示パネル10を第1輝度よりも高い高輝度で照射させるべく複数のエッジ型LED23と複数の直下型LED25とを発光させる高輝度モードとを選択可能となっている。ここで、液晶表示装置1Bは、上記2つのモードの何れかを選択する選択操作を受け付けるためのGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を表示する構成とするとよい。この場合、モードの選択は、当該選択操作を参照してローカルディミング制御部34の輝度レベル制御部34aが行うようになっている。また、上記第1輝度は、適宜、所望の値を設定することが可能である。
【0082】
これにより、ユーザは、随時、低輝度モードと高輝度モードとを切り替えることによって、好みの輝度を楽しむことができる。
【0083】
ここで、本実施の形態では、低輝度モードと高輝度モードとの切り替えは、二者択一ではなくてもよい。例えば、スライダ等を有するGUIを表示し、ユーザから所望の輝度レベルを受け付ける構成としてもよい。そして、受け付けたユーザ所望の輝度レベルに応じて、直下型LED25の発光光量のレベルを変える構成としてもよい。これにより、ユーザの細かな要求に応えることが可能となる。
【0084】
次に、上記構成のローカルディミング制御部34でのローカルディミング制御として、ハイダイナミックレンジイメージ(HDR)を実現する制御の一例について、
図10の(a)(b)(c)(d)及び
図11の(a)(b)(c)(d)に基づいて説明する。
図10の(a)(b)(c)(d)は、液晶表示装置1Bに表示する映像が均一の輝度を有する場合のローカルディミング制御部34におけるエッジ型LED23及び直下型LED25の点灯光量の一例を示す図である。
図11の(a)(b)(c)(d)は、液晶表示装置1Bの液晶表示パネル10に表示する映像の一部の領域が高輝度を有する場合のローカルディミング制御部34におけるエッジ型LED23及び直下型LED25の点灯光量の一例を示す図である。尚、
図10の(a)(b)(c)(d)及び
図11の(a)(b)(c)(d)においては、液晶表示パネル10の領域を簡素化し、各領域がエリアA(m,n)にて構成される横m=6、縦n=10のマトリクスからなっているとして説明する。この場合、例えばエリアA(1,1)等の1個のエリアには、複数個の直下型LED25が配されており、エリアA(1,n)等の縦1列分として複数のエッジ型LED23が配されているとして説明する。ただし、必ずしも複数に限らず、単数個でもよい。
【0085】
また、
図10の(a)及び
図11の(a)は、例えば、入力映像信号が階調0(黒)から階調255(白)となっている場合に、その輝度を0%〜100%に対応させた入力映像信号比に対応している。
図10の(b)及び
図11の(b)は、導光板22の側端面22aに沿って設けられた各エッジ型LED23を点灯することによって示される液晶表示パネル10の輝度を0%〜100%で示したものである。尚、
図10の(b)及び
図11の(b)においては、液晶表示パネル10の下側の側端面に各エッジ型LED23が設けられていると共に、各エッジ型LED23を点灯した場合には、その縦列について同じ輝度が得られることを示している。
図10の(c)及び
図11の(c)は、導光板22の背面に設けられたLED基板24に搭載された複数の直下型LED25を点灯することによって示される液晶表示パネル10の輝度を0%〜100%で示したものである。
図10の(d)及び
図11の(d)は、
図10の(b)及び
図11の(b)に示すエッジ型LED23の直下型LED25の点灯と、
図10の(c)及び
図11の(c)に示す直下型LED25の点灯とを合計した場合に示される液晶表示パネル10の輝度を0%〜100%で示したものである。
【0086】
まず、例えば、
図10の(a)に示すように、入力映像信号比が全て10%(つまり階調26)の入力映像信号が映像表示タイミングコントローラ33からローカルディミング制御部34及び液晶表示パネル10に入力されたとする。
【0087】
輝度レベル制御部34aは、予め設定されたゲインを、上述の入力映像信号比に乗ずることによって各エリアAに対するエッジ型LED23の輝度を決定する。
図10の(b)に示す例では、ゲインは80%に設定されているので、
図10の(b)に示すように、各縦列のエッジ型LED23は、それぞれ輝度8%の光を照射する。尚、8%の光を照射するために、例えば、デューティ比等の点灯率を制御したり、電流値を制御したり、又は電圧値を制御したりすることが可能である。
【0088】
一方で、輝度レベル制御部34aは、予め設定された平均画像レベルの下限値を示すMin_APL_Limit(Aminとも表記する)、予め設定された平均画像レベルの上限値を示すMax_APL_Limit(Amaxとも表記する)、及び判定値DV以上となるエリアの割合を示す比率xを参照し、以下の(式1)によって、乗算係数APL_Lを算出する。
【0089】
APL_L = Amin/[-(1-Amin)/(1-Amax)*(1-x)+1] (式1)
ここで、判定値DVは、所定の閾値Vthに上記入力映像信号比の最大値(MAX Duty)を乗じることによって定められる。
【0090】
そして、輝度レベル制御部34aは、乗算係数APL_Lを、上記入力映像信号比の各値に乗ずることによって各エリアAに対する直下型LED25の輝度を決定する。
【0091】
尚、
図10の(a)〜(d)には、
Vth=40%
MAX Duty=10%
DV=4%
x=100%
Amin=10%
Amax=80%
の例が示されており、上記の値より、乗算係数APL_L=10%と求まる。したがって、
図10の(c)の例では、各エリアAに対する直下型LED25の輝度が1%と決定される。
【0092】
以上のようにして、液晶表示パネル10の各縦列のエリアA(m=1〜6,n)において、
図10の(b)に示すように、同じ輝度8%の光が出射される。一方、このとき、直下型LED25では、
図10の(c)に示すように、エリアA(m=1〜6,n=1〜10)において、それぞれ輝度1%の光を照射する。
【0093】
その結果、エッジ型LED23と直下型LED25とを合計した輝度は、
図10(d)に示すように、全てのエリアA(m=1〜6,n=1〜10)において輝度5%で照射されるものとなる。尚、この合計値は、本実施の形態では、例えば、(エッジ型LED23の輝度+直下型LED25の輝度)/2として求めている。
【0094】
このように、本実施の形態では、主として、エッジ型LED23によって、液晶表示パネル10を照射するようになっている。
【0095】
次に、この状態から、例えば、
図11の(a)に示すように、エリアA(m=4,n=4)の入力映像信号比が輝度50%(つまり階調128)であり、その他はそのまま輝度10%(つまり階調26)の入力映像信号が映像表示タイミングコントローラ33からローカルディミング制御部34及び液晶表示パネル10に入力されたとする。
【0096】
この場合、
図11の(b)に示すように、エッジ型LED23は、エリアA(4,n)を明るくすべく、エリアA(4,n)のエッジ型LED23について、輝度40%の光を照射する。このとき、他のエリアA(m=1〜3,5〜6、n)では。先程と同じ輝度8%の光が出射される。
【0097】
一方、このとき、直下型LED25では、
図11の(c)に示すように、エリアA(m=4,n=4)を明るくすべく、輝度50%の光を照射する。このとき、他のエリアA(m=1〜3,5〜6、n)でも、暗い部分を明るくすべく例えば輝度10%の光が出射される。尚、暗い部分を明るくすべく設定された輝度10%は、実際の表示に基づき、適宜、適切な値に設定することが可能である。
【0098】
その結果、エッジ型LED23と直下型LED25とを合計した輝度は、
図11の(d)に示すように、エリアA(m=4,n=4)において輝度45%で照射され、エリアA(m=4、n=1〜3,5〜10)において輝度25%で照射され、その他のエリアA(m,n)において輝度9%で照射されるものとなる。
【0099】
この結果、エリアA(m=4,n=4)において輝度50%の映像信号が入力されたときに、エリアA(m=4,n=4)及びその近傍の縦列がそれに追随して明るくなるようになる。
【0100】
ここで、エッジ型LED23と直下型LED25との電力の配分例について、
図12に基づいて説明する。
図12は、エッジ型LED23と直下型LED25との電力の配分例を示すグラフである。
図12の横軸は、アベレージピクチャーレベル(Average Picture Level:APL)であり、画面全体の輝度の平均つまり明るさを示すものであり、100%に近づく程、画面全体が白に近づくことを示す。一方、
図12の縦軸は、実際のバックライトの電力量の割合(デューティ比)を規格化して示すものである。尚、個別エリアと全体エリアとについて、例えば、エッジ型LED23が10分割列に分割されている場合、そのうち例えば2分割列の個別エリアについてそれぞれデューティ比100%点灯されていても、画面全体としてのアベレージピクチャーレベル(Average Picture Level:APL)は、20%となることを示している。
【0101】
先ず、エッジ型LED23の個別エリアの点灯制御においては、
図12において細破線で示すように、アベレージピクチャーレベル(APL)が0%から80%に至るまでデューティ比100%で点灯する。しかし、アベレージピクチャーレベル(APL)が80%を超えると100%に至るに伴ってデューティ比を100%から80%にまで落とす。
【0102】
これにより、全体画面のアベレージピクチャーレベル(APL)は、
図12において細実線で示すように、0%〜80%まではデューティ比が単調増加する。そして、デューティ比80%にて、アベレージピクチャーレベル(APL)が80%となって飽和する。
【0103】
これに対して、直下型LED25の個別エリアの点灯制御においては、
図12において太破線で示すように、アベレージピクチャーレベル(APL)が40%以上のときに点灯される。その際、アベレージピクチャーレベル(APL)が40%のときにデューティ比100%で点灯されるが、その後、アベレージピクチャーレベル(APL)が40%から80%に増大するに伴ってデューティ比が0%になるように急激に減少する。これにより、
図12において太実線で示すように、直下型LED25を点灯することによるアベレージピクチャーレベル(APL)は、40%〜80%間ではデューティ比が40%から0%に単調減少する。
【0104】
この結果、エッジ型LED23と直下型LED25との2つを合わせた点灯制御では、
図12において太一点鎖線で示すように、アベレージピクチャーレベル(APL)が0%〜40%において、全体画面ではデューティ比0〜80%に増加し、アベレージピクチャーレベル(APL)が40%〜100%においては、デューティ比80%で一定となる制御が行われる。
【0105】
すなわち、本実施の形態では、画面全体を光らせる場合には、エッジ型LED23を使用し、暗くなる個所では、対応するエッジ型LED23を消灯して暗くする。一方、直下型LED25は、全体画面のアベレージピクチャーレベル(APL)が40%〜80%で点灯制御し、アベレージピクチャーレベル(APL)が80%を超えるときには点灯しな制御を行うようにしている。
【0106】
上述のような、エッジ型LED23及び直下型LED25の点灯制御を行うことによって、従来、
図19に示すように表示されていたものが、
図13にて表示されるようになり、暗い分が明瞭になり、2番目の人物の顔も明瞭になっていることが分かる。また、窓部分の明るい状態も明瞭に示すことができる。
【0107】
このように、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、制御部としてのローカルディミング制御部34が、表示パネルとしての液晶表示パネル10に表示される映像の輝度に応じて、第1発光部としてのエッジ型LED23及び第2発光部としての直下型LED25の照射光量を制御する。このため、例えば、エッジ型LED23を主として発光させ、ローカルディミングで高輝度が要求される液晶表示パネル10のスポット領域に対して直下型LED25を発光させることが可能である。この結果、直下型LED25の光源の分布が見えるという問題がなくなる。したがって、バックライト20Bの薄型化を図ることができると共に、直下型LED25と導光板22との間に拡散レンズや拡散板を省略することができるので、部品点数の減少を図り、コストダウンを図ることができる。また、全てのエッジ型LED23及び直下型LED25を常時点灯しておく必要が無いので、消費電力を低減することができる。
【0108】
また、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、エッジ型LED23は、直下型LED25よりも色域の広い光を発光すると共に、直下型LED25は、エッジ型LED23よりも視感度の高い光を発光する。
【0109】
これにより、エッジ型LED23は、輝度差の少ない入力画像に対して主体的に発光される。このとき、エッジ型LED23からは色域の広い光が発光されるので、可視光のできるだけ広い範囲の色に対して表示させることができる。
【0110】
一方、輝度差が大きくかつ明るい入力画像に対しては、例えば、直下型LED25が補助的に発光される。このとき、直下型LED25からは視感度の高い光が発光されるので、人間の目に明るく感じる波長域の光が多く出射される。したがって、液晶表示パネル10における輝度差が大きくかつ明るい部分を効率的に明るくさせることができる。
【0111】
この結果、ローカルディミング(部分駆動)を適正に行って画像全体のコントラストを高めることが可能となる。
【0112】
また、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、ローカルディミング制御部34は、液晶表示パネル10に表示される映像の相対的に明るい部分と相対的に暗い部分との両方がそれぞれ明瞭となるようにエッジ型LED23及び直下型LED25の照射光量を制御する。
【0113】
これにより、確実に、ハイダイナミックレンジイメージ(HDR)での表示が可能となる。
【0114】
また、本実施の形態の液晶表示装置1Bでは、ローカルディミング制御部34は、液晶表示パネル10を第1輝度よりも低い低輝度で照射させるべく複数のエッジ型LED23のみを発光させる低輝度モードと、液晶表示パネル10を第1輝度よりも高い高輝度で照射させるべく複数のエッジ型LED23及び複数の直下型LED25を発光させる高輝度モードとを選択する輝度レベル制御部34aを備えている。尚、第1輝度は、ユーザが適宜入力することができるものとなっている。
【0115】
これにより、ユーザは、低輝度モードと高輝度モードとを随時切り替えることによって、好みの輝度を楽しむことができる。
【0116】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について
図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0117】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Cは、前記実施の形態1の液晶表示装置1A及び前記実施の形態2の液晶表示装置1Bの構成に加えて、エッジ型LED23及び直下型LED25の配線方法が明確になっている点が異なっている。
【0118】
本実施の形態の液晶表示装置1Cの構成について、
図14の(a)(b)に基づいて説明する。
図14の(a)は、本実施の形態における液晶表示装置1Cの構成を示すものであって、エッジ型LED23の配線接続方法を示す側面図であり、
図14の(b)は本実施の形態における液晶表示装置1Cの構成を示すものであって、直下型LED25の配線接続方法を示す平面図である。
【0119】
本実施の形態の液晶表示装置1Cのバックライト20Cでは、例えばエリアA(1,n)等の縦1列には、
図14の(a)に示すように、それぞれ3個のエッジ型LED23が配されており、例えばエリアA(1,1)等の1個のエリアには、
図14の(b)に示すように、それぞれ3個の直下型LED25が配されている。
【0120】
ここで、本実施の形態の液晶表示装置1Cのバックライト20Cでは、エッジ型LED23は4個直列に接続されたものが並列に6個接続されている。各エッジ型LED23の消費電圧は3.2Vであり、4個では合計12.8Vの消費電圧となっている。
【0121】
また、直下型LED25は、4個の直列に接続されたものが並列に60個接続されている。各直下型LED25の消費電圧は3.2Vであり、4個では合計12.8Vの消費電圧となっている。
【0122】
このように、本実施の形態の液晶表示装置1Cのバックライト20Cでは、エリアA(1,n)等の縦1列に配される直列接続されたエッジ型LED23の個数つまりLEDチップの個数と、各エリアA(m,n)に配列される直下型LED25の個数つまりLEDチップの個数とを同じとしている。
【0123】
この理由は、LEDドライバ35において、例えば、図示しないチャンネル1〜6はエッジ型LED23に対応させ、図示しないチャンネル7〜66は直下型LED25に対応させるとしたとき、チャンネル毎の電圧を一緒にするためである。
【0124】
これによって、LEDドライバ35を共通化し、ドライバコストを低減することができるものとなっている。
【0125】
ここで、本実施の形態では、各パッケージにエッジ型LED23及び直下型LED25つまりつまりLEDチップが1個搭載された1 in 1のタイプのものについて説明した。これに対して、例えば、各パッケージにエッジ型LED23及び直下型LED25つまりLEDチップが2個搭載された2 in 1のタイプのものも存在する。
【0126】
したがって、例えば、エッジ型LED23について1 in 1のタイプのものを使用し、直下型LED25について2 in 1のタイプのものを使用する場合がある、
この場合には、1 in 1のタイプのエッジ型LED23について、4個のエッジ型LED23が直列に接続されることにより合計12.8Vの消費電圧となる。一方、2 in 1のタイプの直下型LED25について、2個の直下型LED25が直列に接続されることにより合計12.8Vの消費電圧となる。
【0127】
このように、本実施の形態の液晶表示装置1Cは、導光板22の側端面22aの分割領域にそれぞれ配置されて互いに直列に接続されるエッジ型LED23の個数つまりLEDチップの個数と、導光板22の光出射面22bをマトリクス状に分割した分割領域の背面側にそれぞれ配置されて互いに直列に接続される直下型LED25の個数つまりLEDチップの個数とは同じである。
【0128】
これにより、光源ドライバとしてのLEDドライバ35を共通化し、ドライバコストを低減することができる。また、各エッジ型LED23及び各直下型LED25の発光ムラを防止することができる。
【0129】
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について
図15に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜3と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0130】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Dは、前記実施の形態1〜3の液晶表示装置1A〜1Cの構成に加えて、バックライト20Dは、背面筐体21Dを備えていると共に、背面筐体21Dの底面端部21aは、下側つまり背面側に向けて凸となる湾曲面となっている点が異なっている。
【0131】
本実施の形態の液晶表示装置1Dの構成について、
図15に基づいて説明する。
図15は、本実施の形態における液晶表示装置1Dの構成を示す断面図である。
【0132】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Dは、
図15に示すように、バックライト20Dは、背面筐体21Dを備えていると共に、背面筐体21Dの底面端部21aは、背面側に向けて凸となる湾曲面となっている。これにより、液晶表示装置1Dを側方から似た場合にスリムに見える。その結果、本実施の形態の液晶表示装置1Dは、デザイン的に優れている。
【0133】
上記背面筐体21Dには、第2発光部としての直下型LED25を搭載した光源回路基板としてのLED基板24Dが収納されている。直下型LED25はLED基板24Dに搭載されている。
【0134】
本実施の形態では、LED基板24Dは、背面筐体21Dの湾曲面に沿って湾曲している。これにより、背面筐体21Dの底面端部21aが湾曲面となっていても、直下型LED25を搭載したLED基板24Dを背面筐体21Dの湾曲面に接合した状態で固定することができる。
【0135】
ここで、上記LED基板24Dの材料は、湾曲面にすることができるように、曲線に沿って形状を変えられ、かつ高温耐性のある素材であることが好ましい。例えば、ポリイミド(Polyimide:PI)、ポリエチレンテレフタレート(Poly-Ethylene-Terephthalate:PET)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate:PEN)、ガラスエポキシ等が好ましい。
【0136】
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、液晶表示装置1Dは、平面形状が長方形に形成されており、バックライト20Dにおけるエッジ型LED23が配された一方の背面筐体21Dの底面端部21aのみが湾曲面になっているとして説明した。しかし、必ずしもこれに限らず、例えば、バックライト20Dにおけるエッジ型LED23が配された一方の端部に対向する他方の端部における背面筐体21Dの底面端部21aにおいても湾曲面になっているとすることができる。
【0137】
尚、
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態について
図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜4と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0138】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Eは、前記実施の形態4の液晶表示装置1Dに比べて、光源回路基板としてのLED基板24Eは、背面筐体21Dの湾曲面に沿って階段状に屈曲しており、各階段平面部24aに直下型LED25が搭載されている点が異なっている。
【0139】
本実施の形態の液晶表示装置1Eの構成について、
図16に基づいて説明する。
図16は、本実施の形態における液晶表示装置1Eの構成を示す断面図である。
【0140】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Eは、実施の形態4と同様に、バックライト20Eは、背面筐体21Dを備えていると共に、背面筐体21Dの底面端部21aは、下側つまり背面側に向けて凸となる湾曲面となっている。
【0141】
また、背面筐体21Dには、第2発光部としての直下型LED25を搭載した光源回路基板としてのLED基板24Eが収納されている。LED基板24Eは、背面筐体21Dの湾曲面に沿って階段状に屈曲しており、各階段平面部24aに直下型LED25が搭載されている。
【0142】
これにより、背面筐体21Dの底面端部21aが湾曲面となっていても、LED基板24Eが、背面筐体21Dの湾曲面に沿って階段状に屈曲しており、各階段平面部24aに直下型LED25が搭載されているので、全ての直下型LED25について水平取り付け状態を維持することができる。この結果、複数の直下型LED25の光軸が全て同一方向に揃うので、ローカルディミングを行う場合の導光板22への照射において、導光板22の他の領域への光の漏れ量が少なくなる。したがって、領域毎の輝度制御が容易になる。
【0143】
また、背面筐体21Dの底面端部21aが湾曲面となっている部分に、LED基板24Eを階段平面部24aにして直下型LED25を配置することによって、デザイン性の向上を図ると共に、端部まで明るいという光学的品位の高い液晶表示装置1Eを提供することができる。
【0144】
すなわち、従来の複数の直下型LEDを複数配した背面筐体の底面端部を斜面とした場合に直下型LEDを配置すると、直下型LEDのムラが出てしまう。これに対して、本実施の形態4・5の液晶表示装置1D・1Eでは、直下型LED25はピーク輝度を出す場合のみ点灯するので、端部の直下型LED25による光のムラが問題にならないというメリットがでる。
【0145】
〔実施の形態6〕
本発明のさらに他の実施の形態について
図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜5と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜5の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0146】
前記実施の形態4・5の液晶表示装置1D・1Eでは、平面形状が長方形の一対の両端部又は片方の端部における背面筐体21Dの底面端部21aが湾曲部となっていた。これに対して、本実施の形態の液晶表示装置1Fでは、平面形状が長方形の一対の辺における片方の辺側の端部における背面筐体21Dの底面端部21aが湾曲部となっていると共に、その辺に直交して隣接する辺側の端部における背面筐体21Dの底面端部21bも湾曲部となっている点が異なっている。
【0147】
本実施の形態の液晶表示装置1Fの構成について、
図17の(a)(b)に基づいて説明する。
図17の(a)は、本実施の形態における液晶表示装置1Fの構成を示す
図17の(b)のA−A’線矢視断面図である。
図17の(b)は、液晶表示装置1Fの構成を示す平面図である。
【0148】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Fは、
図17の(a)(b)に示すように、バックライト20Fの背面筐体21Fは、平面形状が長方形となっていると共に、長方形の平面形状における一方の横方向の底面端部21aと一方の縦方向の底面端部21bとが少なくとも湾曲面となっている。
【0149】
すなわち、本実施の形態では、長方形の背面筐体21Fにおける短辺の1つと長辺の1つが底面端部21a・21bとなっている。ただし、必ずしもこれに限らず、長方形の背面筐体21Fにおける短辺の2つと長辺の2つが底面端部21a・21bとなっているとすることが可能である。尚、長辺に設けられたエッジ型LED23は存在してもしなくてもよい。
【0150】
これにより、平面形状が長方形の背面筐体21Fにおいて、横方向の端部だけではなく、縦方向の端部についても底面端部21a・21bが湾曲面となっている。この結果、横方向の端部だけではなく、縦方向の端部についてもスリムに見せることができる。
【0151】
〔実施の形態7〕
本発明のさらに他の実施の形態について
図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜6と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜6の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0152】
前記実施の形態4〜6の液晶表示装置1D〜1Fでは、背面筐体21Dの底面端部21aが湾曲部となっていた。これに対して、本実施の形態の液晶表示装置1Gでは、実施の形態1の液晶表示装置1Aと同様に、バックライト20Gは、平面からなる底面を有する背面筐体21Aを備えていると共に、第2発光部としての直下型LED25を搭載した光源回路基板としてのLED基板24Gが収納されている。ただし、本実施の形態のLED基板24Gは、背面筐体21Aの平面からなる底面との間に、他の回路基板27を搭載可能な隙間を有する凸状部24bを備えている点が異なっている。
【0153】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Gの構成について、
図18に基づいて説明する。
図18の(a)は、本実施の形態における液晶表示装置1Gの構成を示す断面図である。
【0154】
本実施の形態の液晶表示装置1Gでは、
図18に示すように、バックライト20Gは、平面からなる底面を有する背面筐体21Aを備えていると共に、第2発光部としての直下型LED25を搭載した光源回路基板としてのLED基板24Gが収納されている。
【0155】
また、本実施の形態のLED基板24Gは、背面筐体21Aの平面からなる底面との間に、他の回路基板27を搭載可能な隙間GPを有する凸状部24bを備えている。
【0156】
すなわち、本実施の形態の液晶表示装置1Gでは、背面筐体21Aの内部において、LED基板24Gの一部を導光板22側に移動し、それによって背面筐体21Aの平面からなる底面とLED基板24Gとの間にできた隙間GPに、他の回路基板27を挿入している。回路基板27としては、例えば、LED電源基板、信号基板又は制御基板等がある。尚、回路基板27の隙間GP側に電子部品を取り付けることも可能である。
【0157】
このように、本実施の形態の液晶表示装置1Gでは、バックライト20GのLED基板24Gは。背面筐体21Aの平面からなる底面との間に、他の回路基板27を搭載可能な隙間GPを有する凸状部24bを備えている。このため、凸状部24bの裏面が空洞部になっているので、その空洞部に他の回路基板27を搭載することができる。
【0158】
すなわち、背面筐体21AにLED基板24Gとは異なる他の回路基板27も収納しようとすると、背面筐体21Aのさらに背面側を凸に形成しなければならず、全体として厚さが増加する。
【0159】
これに対して、本実施の形態の構成では、LED基板24Gの一部を上側向きつまり導光板22に近づく凸状部24bとするので、凸状部24bの裏面が空洞部となる。そして、本実施の形態では、その空洞部に他の回路基板27を収納する。したがって、背面筐体21Aの厚さを増加させることなく、背面筐体21AにLED基板24Gと他の回路基板27とを収納することが可能となる。
【0160】
ここで、本実施の形態の液晶表示装置1Gでは、背面筐体21Aの例えば中央部にはLED基板24Gの凸状部24bが形成されている結果、背面筐体21Aの例えば端部では、凸状部24bに存在する直下型LED25よりも低い位置に直下型LED25存在が存歳することになる。これにより、
図18において一点鎖線で示すように、背面筐体21Aの高い位置に直下型LED25が存在すると、直下型LED25の導光板22への照射領域が狭くなる。これに対して、直下型LED25が低い位置に存在すると、導光板22への照射領域が広くなるので、導光板22の端部にまで光を十分に照射することができる。
【0161】
〔実施の形態8〕
本発明のさらに他の実施の形態について
図19に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜7と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜7の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0162】
前記実施の形態1〜7の液晶表示装置1A〜1Gでは、液晶表示パネル10及び導光板22は平面形状となっていた。これに対して、本実施の形態の液晶表示装置1Hでは、液晶表示パネル10及び導光板22が湾曲形状となっている点が異なっている。
【0163】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Hの構成について、
図19の(a)に基づいて説明する。
図19の(a)は、本実施の形態における液晶表示装置1Hの構成を示す断面図である。
【0164】
本実施の形態の表示装置としての液晶表示装置1Hは、
図19の(a)に示すように、液晶表示パネル10及び導光板22が湾曲形状となっている。具体的には、液晶表示パネル10及び導光板22の中央部が最も低く両端が略同じ高さ位置となる断面略円弧状に湾曲している。
【0165】
一方、背面筐体21Aの底面は平面となっていると共に、その底面に沿ってLED基板24が設けられていると共に、そのLED基板24に複数の直下型LED25が並べて配列されている。
【0166】
このように、本実施の形態では、直下型LED25と導光板22との距離が場所によって異なっている。このような場合、従来の単なる直下型LEDのみでは、通常の画面全体の輝度の保持とローカルディミングとを同時に行うことは困難であった。すなわり、場所によって、直下型LED25と導光板22との距離が異なるので、その場所毎の制御が複雑となるためである。
【0167】
これに対して、本実施の形態では、通常の画面全体の輝度の保持はエッジ型LED23で行い、ローカルディミング制御及びハイダイナミックレンジイメージ(HDR)制御については、直下型LED25にて行っている。このため、直下型LED25と導光板22との距離が場所によって異なっていても、個別の直下型LED25の光量制御を行うことができる。
【0168】
この結果、近年では、液晶表示パネル10及び導光板22を湾曲形状とすることが流行になりつつあるが、そのような形態においても、本実施の形態の液晶表示装置1Hは、容易に、ローカルディミング制御及びハイダイナミックレンジイメージ(HDR)制御を行うことが可能である。
【0169】
尚、上記の説明では、
図19の(a)に示すように、液晶表示パネル10及び導光板22の中央部が最も低く両端が略同じ高さ位置となる断面略円弧状に湾曲している液晶表示装置1Hについて説明した。しかし、本発明の液晶表示装置における液晶表示パネル10及び導光板22の湾曲形状は、必ずしもこれに限らず、断面形状について、例えば、
図19の(b)に示すように、液晶表示パネル10及び導光板22の一方の端部が他方の端部よりも高くなった湾曲形状を有する液晶表示装置1H’や、
図19の(c)に示すように、液晶表示パネル10及び導光板22の一方の端部から他方の端部にかけてS字状の湾曲形状を有する液晶表示装置1H”とすることも可能である。このような湾曲形状であっても、
図19の(a)に示す液晶表示装置1Hと同様の効果を奏することができるためである。
【0170】
<付記事項>
テレビジョン受像機2の制御ブロック(特にテレビ制御部32およびローカルディミング制御部34)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0171】
後者の場合、テレビジョン受像機2は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0172】
〔まとめ〕
本発明の態様1における表示装置(液晶表示装置1A・1B・1C)は、バックライト20A・20B・20Cにて表示パネル(液晶表示パネル10)を照射する表示装置において、上記バックライト20A・20B・20Cは、上記表示パネル(液晶表示パネル10)の広さに対応する1枚の導光板22の側端面22aから白色光を入射して上記導光板22の出射面(光出射面22b)から出射させる複数の第1発光部(エッジ型LED23)と、上記導光板22の背面から光を入射して上記導光板22の出射面(光出射面22b)から出射させる複数の第2発光部(直下型LED25)とを備えていると共に、上記表示パネル(液晶表示パネル10)に表示される映像の輝度に応じて、上記第1発光部(エッジ型LED23)及び第2発光部(直下型LED25)の照射光量を制御する制御部(ローカルディミング制御部34)が設けられていることを特徴としている。
【0173】
上記の発明によれば、バックライトは、表示パネルの広さに対応する1枚の導光板と、所謂エッジライト型の第1発光部と直下型の第2発光部とを備えている。また、第1発光部は導光板の側端面から白色光を入射して導光板の出射面から出射させる一方、第2発光部は導光板の背面から光を入射して上記導光板の出射面から出射させる。
【0174】
この結果、ローカルディミングを実現するに際して、導光板は表示パネルの広さに対応する1枚からなっているので、導光板には継ぎ目がない。したがって、導光板の繋ぎ目部分のムラを防止することができる。
【0175】
また、本発明では、制御部が、表示パネルに表示される映像の輝度に応じて、第1発光部及び第2発光部の照射光量を制御する。このため、例えば、所謂エッジライト型の第1発光部を主として発光させ、ローカルディミングで高輝度が要求される表示パネルのスポット領域に対して直下型の第2発光部を発光させることが可能である。この結果、直下型の第2発光部の光源の分布が見えるという問題がなくなる。したがって、バックライトの薄型化を図ることができると共に、第2発光部と導光板との間に拡散レンズや拡散板を省略することができるので、部品点数の減少を図り、コストダウンを図ることができる。また、全ての第1発光部及び第2発光部を常時点灯しておく必要が無いので、消費電力を低減することができる。
【0176】
さらに、本発明では、所謂エッジライト型の第1発光部と直下型の第2発光部とを備えており、光源を分散させている。このため、例えば、エッジライト型の光源のみで光量を増大させようとすると、導光板の端部に配置される光源の個数が多くなり、発熱量が多くなる。その結果、表示装置の端部の温度が高くなり過ぎ、安全上の問題が生じる。しかし、本発明では、この問題を回避することができる。
【0177】
また、本発明では、制御部は、表示パネルに表示される映像の輝度に応じて、第1発光部及び第2発光部の照射光量を制御する。このため、例えば、表示パネルに表示される映像の輝度に応じて、ローカルディミング(部分駆動)として、表示パネルに表示される映像の一画面内のコントラストを高める制御ができると共に、表示パネルに表示される映像の相対的に明るい部分と相対的に暗い部分との両方がそれぞれ明瞭となるようにするハイダイナミックレンジイメージ(HDR)での表示のための制御が可能となる。
【0178】
したがって、導光板の繋ぎ目部分のムラを防止すると共に、適正にローカルディミングを実現し得る表示装置を提供することができる。
【0179】
本発明の態様2における表示装置(液晶表示装置1B)は、上記態様1において、前記第1発光部(エッジ型LED23)は、前記第2発光部(直下型LED25)よりも色域の広い光を発光すると共に、上記第2発光部(直下型LED25)は、上記第1発光部(エッジ型LED23)よりも視感度の高い光を発光することが好ましい。
【0180】
これにより、所謂エッジ型ライトである第1発光部は、例えば、輝度差の少ない入力画像に対して主体的に発光される。このとき、第1発光部からは色域の広い光が発光されるので、可視光のできるだけ広い範囲の色に対して表示させることができる。
【0181】
一方、輝度差が大きくかつ明るい入力画像に対しては、例えば、第2発光部が補助的に発光される。このとき、第2発光部からは視感度の高い光が発光されるので、人間の目に明るく感じる波長域の光が多く出射される。したがって、表示パネルにおける輝度差が大きくかつ明るい部分を効率的に明るくさせることができる。
【0182】
この結果、ローカルディミング(部分駆動)を適正に行って画像全体のコントラストを高めることが可能となる。
【0183】
また、表示パネルに表示される映像の相対的に明るい部分と相対的に暗い部分との両方がそれぞれ明瞭となるようにするハイダイナミックレンジイメージ(HDR)での表示も可能となる。
【0184】
本発明の態様3における表示装置(液晶表示装置1B)は、上記態様1又は2において、前記制御部(ローカルディミング制御部34)は、表示パネル(液晶表示パネル10)に表示される映像の相対的に明るい部分と相対的に暗い部分との両方がそれぞれ明瞭となるように前記第1発光部(エッジ型LED23)及び第2発光部(直下型LED25)の照射光量を制御する。
【0185】
これにより、確実に、ハイダイナミックレンジイメージ(HDR)での表示が可能となる。
【0186】
本発明の態様4における表示装置(液晶表示装置1B)は、上記態様1〜3のいずれか1において、前記制御部(ローカルディミング制御部34)は、前記表示パネル(液晶表示パネル10)を第1輝度よりも低い低輝度で照射させるべく複数の第1発光部(エッジ型LED23)のみを発光させる低輝度モードと、上記表示パネル(液晶表示パネル10)を第1輝度よりも高い高輝度で照射させるべく複数の第1発光部(エッジ型LED23)及び複数の第2発光部(直下型LED25)を発光させる高輝度モードとを選択する輝度レベル制御部34aを備えていることが好ましい。
【0187】
これにより、ユーザは、低輝度モードと高輝度モードとを随時切り替えることによって、好みの輝度を楽しむことができる。
【0188】
本発明の態様5における表示装置(液晶表示装置1C)は、上記態様1〜4のいずれか1において、前記導光板22の側端面22aの分割領域にそれぞれ配置されて互いに直列に接続される第1発光部(エッジ型LED23)であるLEDチップの個数と、上記導光板22の出射面(光出射面22b)をマトリクス状に分割した分割領域の背面側にそれぞれ配置されて互いに直列に接続される第2発光部(直下型LED25)であるLEDチップの個数とは同じであることが好ましい。
【0189】
これにより、光源ドライバにおいて、例えば、チャンネル1〜6を複数個の第1発光部に対応させ、チャンネル7〜66を複数個の第2発光部に対応させるとしたとき、チャンネル毎の電圧を一緒にすることができる。この結果、光源ドライバを共通化し、ドライバコストを低減することができる。また、各第1発光部及び各第2発光部の発光ムラを防止することができる。
【0190】
本発明の態様6における表示装置(液晶表示装置1A)は、上記態様1〜5のいずれか1において、前記第2発光部(直下型LED25)と前記導光板22との間には、光学シート27と拡散板28との少なくとも一方が設けられていることが好ましい。尚、拡散板とは光を乱反射させて拡散させる板であり、例えば、乳白色のプラスチック板が該当する。また、光学シートとは、光線を透過又は反射吸収する効果を与えることを目的としたシートであり、例えば、例えば、プリズムシート、レンチキュラー、マイクロレンズシート、反射シート等をいう。
【0191】
これにより、第2発光部の発光ムラを防止することができると共に、導光板の出射面への取り出し効率を高めることができる。また、光学的品質の向上を図ることができる。
【0192】
本発明の態様7における表示装置(液晶表示装置1A)は、上記態様6において、前記拡散板28が単独で設けられる場合には、上記拡散板28の表面にレンチキュラー形状28aが施されていることが好ましい。
【0193】
これにより、拡散板及びレンチキュラー形状にて第2発光部からの出射光を確実に拡散させるので、第2発光部の発光ムラを防止することができると共に、導光板の出射面への取り出し効率を高めることができる。
【0194】
本発明の態様8における表示装置(液晶表示装置1D〜1F)は、上記態様1〜7のいずれか1において、前記バックライト20D・20E・20Fは、背面筐体21D・21Fを備えていると共に、上記背面筐体21D・21Fの底面端部21aは、背面側に向けて凸となる湾曲面となっていることが好ましい。
【0195】
これにより、背面筐体の底面端部は、背面側に向けて凸となる湾曲面となっているので、スリムに見え、デザイン的に優れている。
【0196】
本発明の態様9における表示装置(液晶表示装置1D)は、上記態様8において、前記背面筐体21Dには、前記第2発光部(直下型LED25)を搭載した光源回路基板(LED基板24D)が収納されていると共に、上記光源回路基板(LED基板24D)は、上記背面筐体21Dの湾曲面に沿って湾曲していることが好ましい。
【0197】
これにより、光源回路基板は背面筐体の湾曲面に沿って湾曲しているので、背面筐体の底面端部が湾曲面となっていても、第2発光部を搭載した光源回路基板を背面筐体の湾曲面に接合した状態で固定することができる。
【0198】
本発明の態様10における表示装置(液晶表示装置1E)は、上記態様8において、前記背面筐体21Dには、前記第2発光部(直下型LED25)を搭載した光源回路基板(LED基板24E)が収納されていると共に、上記光源回路基板(LED基板24E)は、上記背面筐体21Dの湾曲面に沿って階段状に屈曲しており、各階段平面部24aに上記第2発光部(直下型LED25)が搭載されていることが好ましい。
【0199】
これにより、背面筐体の底面端部が湾曲面となっていても、光源回路基板が、背面筐体の湾曲面に沿って階段状に屈曲しており、各階段平面部に第2発光部が搭載されているので、全ての第2発光部について水平取り付け状態を維持することができる。この結果、複数の第2発光部の光軸が全て同一方向に揃うので、ローカルディミングを行う場合の導光板への照射において、導光板の他の領域への光の漏れ量が少なくなる。
【0200】
したがって、領域毎の輝度制御が容易になる。
【0201】
本発明の態様11における表示装置(液晶表示装置1F)は、上記態様8において、上記背面筐体21Fは、平面形状が長方形となっていると共に、上記長方形の平面形状における一方の横方向の底面端部21aと一方の縦方向の底面端部21bとが少なくとも湾曲面となっていることが好ましい。
【0202】
これにより、平面形状が長方形の背面筐体において、横方向の端部だけではなく、縦方向の端部についても底面端部が湾曲面となっている。この結果、横方向の端部だけではなく、縦方向の端部についてもスリムに見せることができる。
【0203】
本発明の態様12における表示装置(液晶表示装置1G)は、上記態様8において、前記バックライト20Gは、平面からなる底面を有する背面筐体21Aを備えていると共に、上記背面筐体21Aには、前記第2発光部(直下型LED25)を搭載した光源回路基板(LED基板24G)が収納されており、上記光源回路基板(LED基板24G)は、上記背面筐体21Aの平面からなる底面との間に、他の回路基板27を搭載可能な隙間GPを有する凸状部24bを備えていることが好ましい。
【0204】
これにより、光源回路基板は、背面筐体の平面からなる底面との間に、他の回路基板を搭載可能な隙間を有する凸状部を備えている。このため、凸状部の裏面が空洞部になっているので、その空洞部に他の回路基板を搭載することができる。
【0205】
すなわち、背面筐体に光源回路基板とは異なる他の回路基板も収納しようとすると、背面筐体のさらに背面側を凸に形成しなければならず、全体として厚さが増加する。
【0206】
これに対して、本構成では、光源回路基板の一部を上側向きの凸状部とするので、凸状部の裏面を空洞部としてその空洞部に他の回路基板を収納する。したがって、背面筐体の厚さを増加させることなく、背面筐体に他の回路基板を収納することが可能となる。
【0207】
本発明の態様13におけるテレビジョン受像機2は、上記態様1〜12のいずれか1における表示装置(液晶表示装置1A〜1F)を備えたテレビジョン受像機であって、外部から受信された入力映像に応じて、第1発光部(エッジ型LED23)及び第2発光部(直下型LED25)の照射光量を制御することを特徴としている。
【0208】
上記の発明によれば、テレビジョン受像機が外部から入力映像を受信したときに、外部から受信された入力映像に応じて、テレビジョン受像機は、第1発光部及び第2発光部の照射光量を制御することができる。
【0209】
したがって、導光板の繋ぎ目部分のムラを防止すると共に、適正にローカルディミングを実現し得る表示装置を備えたテレビジョン受像機を提供することができる。
【解決手段】液晶表示装置(1A)のバックライト(20A)は、液晶表示パネル(10)の広さに対応する1枚の導光板(22)の側端面(22a)から白色光を入射して導光板(22)の光出射面(22b)から出射させる複数のエッジ型LED(23)と、導光板(22)の背面から白色光を入射して導光板(22)の光出射面(22b)から出射させる複数の直下型LED(25)とを備えている。液晶表示パネル(10)に表示される映像の輝度に応じて、エッジ型LED(23)及び直下型LED(25)の照射光量を制御するローカルディミング制御部(34)が設けられている。