【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明の容器アセンブリは、
それぞれ多数の空気流通孔を有する底板及び側板を有して上方に開放し、
ある程度の弾性を有する冷凍される海藻類である対象物が収容される容器本体と、
前記容器本体の上端部の内周に対応した外周を有して該上端部の内側に配置され、該容器本体に収容された対象物を上から全体的に覆う板状のカバー部材と、
前記容器本体の上端部の内側に配置されたカバー部材の上面に異なる位置で渡される少なくとも2本の棒状の押圧固定部材とを備え、
前記側板の上端部には、前記カバー部材の上面に渡される各押圧固定部材の両端部がそれぞれ挿入され、
前記カバー部材の押し下げが解除されて前記容器本体に収容された対象物が前記カバー部材を押し上げる力によって該両端部が固定される固定孔の対が
少なくとも2つ設けられ、
前記押圧固定部材の一方の端部が90°に折り曲げられていると共に、前記固定孔は横長の形状となっていることを特徴とする。
【0011】
第1発明において、容器アセンブリに対象物を収容する際には、まず、容器本体内に対象物を投入し、その上にカバー部材を載せてカバー部材を上から押すことにより、対象物を容器本体内に押し込めながら、カバー部材を容器本体の上端部の内側に配置する。次に、この状態で、押圧固定部材を一方の端部の側から、固定孔の対の一方に挿入してカバー部材の上に渡し、該端部を固定孔の対の他方の側に挿入する。
【0012】
これにより、押圧固定部材がカバー部材の上に渡され、押圧固定部材の両端部が固定孔の対の一方及び他方にそれぞれ挿入されたことになる。同様に他の押圧固定部材についても、その両端部を、対応する固定孔の対に挿入する。
【0013】
その後、カバー部材を押す力を解除することにより、対象物の弾性力がカバー部材を上方に押し上げるのを許容する。これによって、カバー部材上の各押圧固定部材の両端部が、対応する固定孔の対に押し当てられて固定されるので、カバー部材が対象物をしっかり押さえ込んで固定された状態となり、対象物の収容が完了する。
【0014】
このように、第1発明の容器アセンブリによれば、容器本体にカバー部材で対象物を押し込めて押圧固定部材を挿入するだけで、対象物を、容易かつ効率的に収容することができる。対象物が収容された容器アセンブリは、容器本体の底板及び側板に多数の空気流通孔を有するので、冷凍庫内で相互に間隔を開けて縦、横、高さ方向に配列することにより、冷凍のための冷気を効果的に各容器アセンブリ内の対象物に作用させることができる。
【0015】
また、冷凍された容器アセンブリ内の対象物は、容器アセンブリに収容したまま保管し、出荷することができる。そして、容器アセンブリを構成する容器本体、カバー部材及び押圧固定部材は、出荷先で回収し、出荷元に戻して再利用できるように構成することができる。したがって、第1発明によれば、めかぶなどの収容、冷凍及び出荷に適した容器アセンブリを提供することができる。
【0017】
また、第
1発明によれば、容器本体の固定孔に押圧固定部材を挿入するとき、折り曲げられた部分が固定孔に当たることによって挿入量が適切に決定される。したがって、押圧固定部材を固定孔に挿入する作業の効率を向上させることができる。
【0018】
第
2発明に係る容器アセンブリは、第
1発明において、前記容器本体は、前記底板側から上方に向かって拡がっていることを特徴とする。
【0019】
第
2発明によれば、容器アセンブリ内に収容された状態で冷凍された対象物を、押圧固定部材を引き抜いてカバー部材を取り外し、容器本体を逆さまにすることによって、対象物を容易に容器本体から取り出すことができる。
【0020】
第
3発明に係る容器アセンブリは、第1
又は第2発明において、前記カバー部材は、合成樹脂製で可撓性を有し、前記押圧固定部材は、金属製で可撓性を有することを特徴とする。
【0021】
第
3発明によれば、対象物を容器アセンブリに収容する際に、押圧固定部材を容器本体の固定孔に挿入してカバー部材上に渡すとき、カバー部材及び押圧固定部材は、対象物の形状に合わせてある程度変形するので、容器本体に対するカバー部材及び押圧固定部材の取付けを容易かつ効率的に行うことができる。
【0022】
第
4発明に係る冷凍方法は、
請求項1〜3のいずれかの容器アセンブリを用いて
ある程度の弾性を有する海藻類である対象物を冷凍する冷凍方法であって、
前記容器アセンブリの容器本体に対象物を配置する第1工程と、
前記第1工程の後、前記容器アセンブリのカバー部材を対象物の上に配置して該カバー部材を押し下げることにより、対象物を前記容器本体内に押し込めながら、対象物を上から全体的に覆うように、該カバー部材を該容器アセンブリの容器本体の上端部の内側に配置する第2工程と、
前記第2工程の後、前記容器アセンブリの
少なくとも2本の各押圧固定部材の両端部を前記容器本体の対応する固定孔の対に挿入して
折り曲げられた部分を固定孔の外側の前記側板に当てた状態で前記押し下げを解除することにより、対象物
が前記カバー部材を押し上げる反発力によって該両端部を対応する固定孔の対に固定させ、該容器アセンブリによる対象物の収容を完了する第3工程と、
対象物の収容が完了した複数の前記容器アセンブリを、冷凍庫内において、高さ方向についてはスペーサを挟んで縦、横、高さ方向に隙間を介在させながら配列する第4工程と、
前記第4工程の後、前記冷凍庫内で前記容器アセンブリ内の対象物を冷凍する第5工程とを備えることを特徴とする。
【0023】
第
4発明によれば、第1〜第
3発明に係る容器アセンブリの利点を利用しながら、対象物を容器アセンブリ内に収容することができる。また、対象物の収容が完了した複数の容器アセンブリを、冷凍庫内において縦、横、高さ方向に隙間を介在させて配列し、対象物を冷凍するようにしたので、容器アセンブリの多数の空気流通孔を介して冷気を効果的に対象物に作用させながら冷凍を行うことができる。
【0024】
第
5発明は、第
4発明において、
各容器アセンブリの容器本体は、所定の前記縦方向の寸法、これよりも大きい前記横方向の寸法、及びこれらの寸法よりも小さい前記高さ方向の寸法を有し、
前記第4工程では、前記スペーサとして、角材が前記縦方向に沿って配置されることを特徴とする。
【0025】
第
5発明によれば、各容器アセンブリの高さ方向の隙間を容易かつ安価に形成することができる。