(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6199521
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】水域堆積物除去装置及びその除去方法
(51)【国際特許分類】
E02B 3/02 20060101AFI20170911BHJP
E02F 5/10 20060101ALI20170911BHJP
B26F 3/00 20060101ALI20170911BHJP
B24C 5/02 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
E02B3/02 Z
E02F5/10 D
B26F3/00 N
B26F3/00 J
B26F3/00 S
B24C5/02 B
B24C5/02 C
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-87876(P2017-87876)
(22)【出願日】2017年4月27日
【審査請求日】2017年4月27日
(31)【優先権主張番号】201610834381.2
(32)【優先日】2016年9月20日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515273380
【氏名又は名称】重慶交通大学
【氏名又は名称原語表記】Chongqing Jiaotong University
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】余 葵
(72)【発明者】
【氏名】孫 鵬
(72)【発明者】
【氏名】聞 光華
(72)【発明者】
【氏名】畢 方全
(72)【発明者】
【氏名】郭 義浩
(72)【発明者】
【氏名】聞 豪
【審査官】
西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開平02−237411(JP,A)
【文献】
特開平06−173261(JP,A)
【文献】
特開2008−275351(JP,A)
【文献】
特開2013−231620(JP,A)
【文献】
特開平01−264511(JP,A)
【文献】
国際公開第99/013171(WO,A1)
【文献】
特開2005−213741(JP,A)
【文献】
特開平04−011126(JP,A)
【文献】
特開2005−126942(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24C 5/02
B26F 3/00
E02B 3/00
E02B 3/02
E02B 3/08
E02B 3/88
E02F 5/00
E02F 5/10
G01S 7/524
G01S 15/96
H02G 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水域堆積物除去装置であって、
高圧ポンプと、コントローラと、ノズルとを含み、
前記コントローラは、水域堆積物の種類に応じて水圧調節信号を前記高圧ポンプに送信し、
前記高圧ポンプが前記水圧調節信号に基づいて水圧を調節することで、前記ノズルは調節された水圧に基づき、高圧ウォータージェット切断原理によって前記水域堆積物を切断して除去し、
砂噴射装置及び混合器をさらに含み、
前記コントローラは、前記水域堆積物の種類に応じて前記砂噴射装置に砂噴射調節信号を送信し、
前記砂噴射装置は、前記砂噴射調節信号に基づいて砂噴射量を調節し、
前記高圧ポンプから排出される水及び前記砂噴射装置から噴射される砂は前記混合器内において混合して前記ノズルに出力されることで、前記ノズルは調節された水圧及び砂噴射量に基づき、高圧ウォータージェット切断原理によって前記水域堆積物を切断して除去することを特徴とする水域堆積物除去装置。
【請求項2】
ノズル切換え構造をさらに含み、
前記コントローラは、前記水域堆積物の種類に応じて前記ノズル切換え構造に切換え信号を送信し、
前記ノズル切換え構造は、前記切換え信号を受信した後、前記ノズルの種類を切り換えることを特徴とする請求項1に記載の水域堆積物除去装置。
【請求項3】
前記ノズル切換え構造は、伝動機構と、弾性機構と、昇降機構とを含み、
各前記ノズルは、前記弾性機構を介して前記伝動機構の対応位置に固定され、
前記伝動機構の、各ノズルの固定位置と対向する位置には、混合器に連通する貫通孔が設置されることで、伝動中に対応するノズルが予め設定された突出位置に達した後でも前記混合器に連通し、
前記予め設定された突出位置の下方には、前記昇降機構が設置され、
前記昇降機構の頂端には、吸盤が設置されることを特徴とする請求項2に記載の水域堆積物除去装置。
【請求項4】
各ノズルの前記伝動機構における離間距離は同一であり、
伝動中に各ノズルは同一の平面に位置することを特徴とする請求項3に記載の水域堆積物除去装置。
【請求項5】
突出するノズルの所在位置における映像情報を収集して前記コントローラに送信する撮像収集装置をさらに含み、
前記コントローラは、前記映像情報に基づいて前記水域堆積物の種類を決定することを特徴とする請求項1に記載の水域堆積物除去装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水域堆積物除去装置に適用する水域堆積物除去方法であって、
水域堆積物の種類を決定することと、
前記水域堆積物の種類に応じて、水域堆積物除去装置の水圧を調節することと、
高圧ウォータージェット切断原理によって、調節された水域堆積物除去装置で前記水域堆積物を切断して除去することと、を含み、
調節された水域堆積物除去装置で前記水域堆積物を切断して除去する前に、前記水域堆積物の種類に応じて前記水域堆積物除去装置の砂噴射量を調節することをさらに含むことを特徴とする水域堆積物除去方法。
【請求項7】
調節された水域堆積物除去装置で前記水域堆積物を切断して除去する前に、前記水域堆積物の種類に応じて、水域堆積物除去装置のノズルの種類を切り換えることをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の水域堆積物除去方法。
【請求項8】
前記水域堆積物の種類を決定することは、
ウォータージェット切換え装置のノズルの所在位置における水域堆積物の映像情報を収集することと、
収集された映像情報を、予め設定された各種類の水域堆積物の形態特性と比較し、収集された映像情報が予め設定されたある種類の水域堆積物の形態特性と一致する場合、前記ノズルの所在位置における水域堆積物を前記ある種類に決定することと、を含むことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の水域堆積物除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水域での安全運行分野に関し、特に、水域堆積物除去装置及びその除去方法に関する。
【0002】
三峡ダムプロジェクトでは、貯水が175メートルに達するとダムの水位が高くなる。ダム湖内には浮標が多くあり、一般的に橋エリアや、地形が複雑な場所、河川での運行を防げる暗礁に設置される。上げ潮の時期に増水した場合や洪水レベルが高い場合、河川に漂着する漂着物が多く、水流によって航路標識のロープによく絡みつくことで、浮標の変位や流失、転覆を引き起こしてしまう。水路管理部門は、浮標を正常な状態に維持して航路標識の運用率を高めるために、長期間に亘ってアンカーロープに絡みつく堆積物を人手で除去している。しかしながら、堆積物が多く、種類も繁雑であるほか、主にフックやハッキングナイフ、のこぎりなどの除去工具を用いるため、除去効率を低下させ、作業員の労働強度が高くなり、安全上のリスクが存在する。航路維持分野では、上げ潮の時期に航路標識に絡みつく堆積物を除去する方法は最も喫緊の課題になっている。
【0003】
従来は、機械的切断法を用いて水域内の堆積物を除去していた。しかしながら、堆積物の種類は多く、例えば、木の枝や竹、トウモロコシの茎、織物バッグ、プラスチック、漁網、動物の残骸など数百種類の物質がある。このため、従来の機械的切断法では、種類の異なる物体の切断態様を同時に満たすことができず、その結果、切断効率を低下させてしまう。すなわち、異なる切断工具を用いて種類の異なる物体を切断する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来の水域堆積物の切断効率が低い問題を解決可能な水域堆積物除去装置及びその除去方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る水域堆積物除去装置は、高圧ポンプと、コントローラと、ノズルとを含む。前記コントローラは、水域堆積物の種類に応じて水圧調節信号を前記高圧ポンプに送信する。前記高圧ポンプが前記水圧調節信号に基づいて水圧を調節することで、前記ノズルは調節された水圧に基づいて前記水域堆積物を切断して除去する。
【0006】
一実施形態では、前記水域堆積物除去装置は、砂噴射装置及び混合器をさらに含む。前記コントローラは、前記水域堆積物の種類に応じて前記砂噴射装置に砂噴射調節信号を送信する。前記砂噴射装置は、前記砂噴射調節信号に基づいて砂噴射量を調節する。前記高圧ポンプから排出される水及び前記砂噴射装置から噴射される砂を前記混合器内において混合して前記ノズルに出力することで、前記ノズルは調節された水圧及び砂噴射量に基づいて前記水域堆積物を切断して除去する。
【0007】
一実施形態では、前記水域堆積物除去装置は、ノズル切換え構造をさらに含む。前記コントローラは、前記水域堆積物の種類に応じて前記ノズル切換え構造に切換え信号を送信する。前記ノズル切換え構造は、前記切換え信号を受信した後、前記ノズルの種類を切り換える。
【0008】
一実施形態では、前記ノズル切換え構造は、伝動機構と、弾性機構と、昇降機構とを含む。各前記ノズルは、前記弾性機構を介して前記伝動機構の対応位置に固定される。前記伝動機構の、各ノズルの固定位置と対向する位置には、前記混合器に連通する貫通孔が設置されることで、伝動中に対応するノズルが予め設定された突出位置に達した後でも前記混合器に連通する。前記予め設定された突出位置の下方には、前記昇降機構が設置される。前記昇降機構の頂端には、吸盤が設置される。
【0009】
一実施形態では、各ノズルの前記伝動機構における離間距離は同一である。伝動中に各ノズルは同一の平面に位置する。
【0010】
一実施形態では、前記水域堆積装置は、突出するノズルの所在位置における映像情報を収集して前記コントローラに送信する撮像収集装置をさらに含む。前記コントローラは、前記映像情報に基づいて前記水域堆積物の種類を決定する。
【0011】
本発明の他の実施形態に係る水域堆積物除去方法は、上記水域堆積物除去装置に適用される。前記水域堆積物除去方法は、水域堆積物の種類を決定することと、前記水域堆積物の種類に応じて、水域堆積物除去装置の水圧を調節することと、調節された水域堆積物除去装置で前記水域堆積物を切断して除去することと、を含む。
【0012】
一実施形態では、前記水域堆積物除去方法は、調節された水域堆積物除去装置で前記水域堆積物を切断して除去する前に、前記水域堆積物の種類に応じて前記水域堆積物除去装置の砂噴射量を調節することをさらに含む。
【0013】
一実施形態では、前記水域堆積物除去方法は、調節された水域堆積物除去装置で前記水域堆積物を切断して除去する前に、前記水域堆積物の種類に応じて水域堆積物除去装置のノズルの種類を切り換えることをさらに含む。
【0014】
一実施形態では、前記水域堆積物の種類を決定することは、ウォータージェット切換え装置のノズルの所在位置における水域堆積物の映像情報を収集することと、収集された映像情報を、予め設定された各種類の水域堆積物の形態特性と比較し、収集された映像情報が予め設定されたある種類の水域堆積物の形態特性と一致する場合、前記ノズルの所在位置における水域堆積物を前記ある種類に決定することと、を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下の効果を有する。
1.本発明は、水域堆積物の種類に応じて、水域堆積物の切断水圧を調節するように高圧ポンプを制御することで、水域堆積物の切断効率を上げることができるほか、切断によるエネルギーの無駄を省くことができる。
2.本発明は、水域堆積物の種類に応じて、砂噴射量を調節するように砂噴射装置を制御することで、水域堆積物の切断効率をより一層上げることができるほか、切断によるエネルギーの無駄を省くことができる。
3.本発明は、水域堆積物の種類に応じて、種類の異なるノズルの切り換えを制御することで、水域堆積物の切断効率をより一層上げることができる。
4.本発明は、上記ノズル切換え構造を用い、ノズル切換え構造における昇降機構の頂端に吸盤を設置して突出するノズルに吸着させることで、切断中にノズルの移動を回避することができ、その結果、切断の精度を向上させることができる。
5.本発明は、各ノズルの伝動機構における離間距離を同一にするとともに、伝動中に各ノズルを同一の平面に位置させることで、ノズル切り換え中に切り換えられたノズルを常に混合器に連通することを確保できる。
6.本発明は、ノズルの所在位置における水域堆積物の種類をコントローラで判断することで、人為的な誤判定を回避できるほか、作業を簡略化することができ、オペレータのスキルに対する要求を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る水域堆積物除去装置を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る水域堆積物除去装置のノズル切換え装置の構成を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る水域堆積物除去方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、当業者が本発明の内容を理解しやすくするとともに、本発明の目的、特徴及び利点をより明確にするために、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳しく説明する。
【0018】
以下の説明及び特許請求の範囲において、「接続」という用語は、文脈が別途に明確に指示しない限り、広範に理解されるべきであり、例えば、機械的な接続、電気的な接続または2つの部品の内部の連通を意味してもよいし、直接に接続したり中間の媒体を介して間接的に接続したりすることを意味してもよい。なお、当業者は、具体的な情況に基づいて本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る水域堆積物除去装置を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る水域堆積物除去装置は、撮像収集装置100、高圧ポンプ110と、コントローラ120と、砂噴射装置130と、混合器140と、ノズル切換え構造150と、ノズル160とを含んでもよい。
【0020】
本実施形態では、オペレータは、水域堆積物を除去する場合、水域堆積物除去装置を用意した後、まず、除去開始ボタンを押す。この際、撮像収集装置100は、突出するノズル160の所在位置における映像情報を収集してコントローラ120に送信する。コントローラ120は、この映像情報を予め設定された各種類の水域堆積物の形態特性と比較し、この映像情報が予め設定されたある種類の水域堆積物の形態特性と一致する場合、突出するノズル160の所在位置における水域堆積物をこのある種類の水域堆積物に決定する。映像情報と予め設定された画像との比較識別処理については、当業者が従来技術により実現できるため、その詳細を省略する。
【0021】
コントローラ120は、突出するノズル160の所在位置における水域堆積物の種類を決定した後、その種類に応じて高圧ポンプ110に水圧調節信号を送信し、砂噴射装置130に砂噴射調節信号を送信するとともに、ノズル切換え構造150に切換え信号を送信することができる。高圧ポンプ110は、水圧調節信号を受信した後、この水圧調節信号に基づいて排出する水の圧力を調節することができる。砂噴射装置130は、砂噴射調節信号を受信した後、砂噴射調節信号に基づいて噴射される砂噴射量を調節することができる。水圧及び砂噴射量を調節した後、高圧ポンプ110から排出される水、及び砂噴射装置130から噴射される砂を、混合器140内において混合してノズル160に出力する。こうすることで、ノズル160は、調節された水圧及び砂噴射量に基づき、水域堆積物を切断して除去する。
【0022】
また、ノズル切換え構造150は、切換え信号を受信した後、この切換え信号に基づいてノズル160の種類を切り換える。
図2は、ノズル切換え構造150の構成を示す図である。
図2に示すように、ノズル切換え構造は、伝動機構151、弾性機構152及び昇降機構153を含む。各ノズル160は、弾性機構152を介して伝動機構151の対応位置に固定される。伝動機構151の、各ノズル160の固定位置と対向する位置には、混合器140に連通する貫通孔が設置される。こうすることで、伝動中に対応するノズル160が予め設定された突出位置に達した後でも混合器140に連通することができる。また、予め設定された突出位置の下方には、昇降機構153が設置される。昇降機構153の頂端には、吸盤154が設置される。なお、伝動機構151は、伝動ベルトと、伝動ベルトを駆動する駆動モータとを含んでもよい。弾性機構152は、ばねであってもよいし、ゴムなどであってもよい。昇降機構153は、油圧昇降機であってもよい。
【0023】
ノズル切換え中に切り換えられたノズルを常に混合器に連通することを確保するために、各ノズルの伝動機構における離間距離を同一にするとともに、伝動中に各ノズルを同一の平面に位置させる。ノズルを用いて水域堆積物を除去する過程において、他のノズルによる必要なノズルの除去作業への影響を与えないことを確保するために、ノズル切換え構造150外に1つの保護ケースを増設してもよい。なお、伝動機構、昇降機構及び吸盤の操作原理については従来技術のとおりであるため、その詳細を省略する。本発明では、昇降機構の頂部に吸盤を設置することで、切断中にノズルの移動を回避することができ、その結果、切断の精度を向上させることができる。
図3は、
図2のA方向の矢視図である。
図3において、ノズル160の本体を171、ノズル160の入力口を172で示す。また、吸盤154は、ノズル160の入力口172と接触せずにノズル160の本体171に吸着する。これにより、ノズルの入力口と混合器との連通を確保することができる。
【0024】
ノズル切換え構造150の切り換え中に、まず、コントローラ120は、予め設定された距離とする動力を伝達するように伝動機構151を制御することで、必要なノズル160を所定の突出位置に移動させる。次に、コントローラ120は、昇降機構153を上昇させるとともに吸盤154をノズル160に対して吸着させることで、ノズル切換え構造150のケースからノズル160を突出させる。次の種類のノズル160に切り換える必要がある場合、まず、コントローラ120は、昇降機構153を降下させるとともに吸盤154をノズル160に対して吸着させない。この際、ノズル160は、弾性機構152によって復帰する。次に、コントローラ120は、予め設定された距離とする動力を伝達するように伝動機構151を制御することで次の種類のノズル160を予め設定された突出位置に移動させるとともに、昇降機構153を上昇させることでノズル切換え構造150のケースから次の種類のノズル160を突出させる。このように、ノズルの切り換えを繰り返し実行する。なお、上記水域堆積物除去装置の切断原理は、ウォータージェット切断装置の切断原理と同じである。
【0025】
上記実施形態により、本発明は、水域堆積物の種類に応じて、水域堆積物の切断水圧を調節するように高圧ポンプを制御することで、水域堆積物の切断効率を上げることができるほか、切断によるエネルギーの無駄を省くことができる。また、本発明は、水域堆積物の種類に応じて、砂噴射量を調節するように砂噴射装置を制御することで、水域堆積物の切断効率をより一層上げることができるほか、切断によるエネルギーの無駄を省くことができる。また、本発明は、水域堆積物の種類に応じて、種類の異なるノズルの切り換えを制御することで、水域堆積物の切断効率をより一層上げることができる。また、本発明は、ノズルの所在位置における水域堆積物の種類をコントローラで判断することで、人為的な誤判定を回避でき、オペレータのスキルに対する要求を軽減し、作業を簡略化することができる。
【0026】
図4は、本発明の一実施形態に係る水域堆積物除去方法を示すフローチャートである。この水域堆積物除去方法は以下のステップを含む。
【0027】
ステップS301では、水域堆積物の種類を決定する。
本実施形態では、まず、ウォータージェット切換え装置のノズルの所在位置における水域堆積物の映像情報を収集する。次に、収集された映像情報を、予め設定された各種類の水域堆積物の形態特性と比較し、収集された映像情報が予め設定されたある種類の水域堆積物の形態特性と一致する場合、ノズルの所在位置における水域堆積物をこのある種類に決定する。本発明は、ノズルの所在する位置における水域堆積物の種類をコントローラで判断することで、人為的な誤判定を回避でき、オペレータのスキルに対する要求を軽減し、作業を簡略化することができる。
【0028】
ステップS302では、水域堆積物の種類に応じて水域堆積物除去装置の水圧を調節する。こうすることで、水域堆積物の切断効率を上げることができるほか、切断によるエネルギーの無駄を省くことができる。また、本発明は、水域堆積物の種類に応じて、砂噴射量を調節するように砂噴射装置を制御することで、水域堆積物の切断効率をより一層上げることができるほか、切断によるエネルギーの無駄を省くことができる。また、本発明は、水域堆積物の種類に応じて、水域堆積物除去装置のノズルの種類を切り換えることで、水域堆積物の切断効率をより一層上げることができる。
【0029】
ステップS303では、調節された水域堆積物除去装置で水域堆積物を切断して除去する。
【0030】
当業者は、本明細書に開示された発明の詳細を考慮して実施することにより、本発明の他の実施方案を容易に想定することができる。本出願は、本発明のいかなる変形、用途、又は適応的な変化を含むことを目的としており、いかなる変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般原理に基づき、且つ本開示において公開されていない本技術分野においての公知常識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は、例示的なものを開示しており、本発明の保護範囲と主旨は、特許請求の範囲に記述される。
【0031】
本発明は、上記において開示された構成又は図面に示した構造に限定されるものではなく、本発明の範囲内であれば、様々な補正又は変更を行うことができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲により制限される。
【要約】 (修正有)
【課題】水域堆積物の種類に応じて、水域堆積物の切断水圧を調節するように高圧ポンプを制御することで、水域堆積物の切断効率を上げることができ、エネルギーの無駄を省くことができる水域堆積物除去装置及びその除去方法を提供する。
【解決手段】水域堆積物除去装置は、高圧ポンプ110、コントローラ120、ノズル160および撮像収集装置100を含む。撮像収集装置100は、ノズルの所在位置における映像情報を収集してコントローラに送信する。コントローラは、水域堆積物の種類に応じて、高圧ポンプに水圧調節信号を送信する。高圧ポンプは、水圧調節信号に基づいて水圧を調節する。これにより、ノズルは、調節された水圧に基づき、水域堆積物を切断して除去する。
【選択図】
図1