(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(c)紫外線吸収剤が、メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル、オクトクリレン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、2,4−ビス−{[4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、及び4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ポリシリコーン−15、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸から選ばれる1種以上である、請求項1〜4に記載の外用組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、外用組成物において、防腐剤を多く含むことは安全性の観点から消費者にも好まれることは少なく、新規の防腐効果増強方法が求められている。
また、外用組成物の紫外線防御効果を増強するためには、紫外線吸収剤の増量や、それを溶解するためのトリメリット酸エステル量の増量、紫外線散乱剤の添加などが必要であるが、大量の紫外線吸収剤やトリメリット酸エステルを配合することで、製剤安定性が悪くなるため、配合量に制限があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らの鋭意検討の結果、有機変性粘土鉱物を含む外用組成物に、トリメリット酸エステルを添加することで防腐効果が増強され、外観と粘度の製剤安定性が改善されることを見出した。
さらに本発明によれば、紫外線吸収剤を加えると、さらに防腐効果が増強され、製剤安定性がよく、高い紫外線防御効果を有することを見出した。
【0006】
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
項1.(a)有機変性粘土鉱物、及び(b)トリメリット酸エステルを含有する外用組成物。
項2. 前記外用組成物100重量%中、(a)有機変性粘土鉱物を0.1〜20重量%含有する、項1に記載の外用組成物。
項3. 前記外用組成物100重量%中、(b)トリメリット酸エステルを0.1〜30重量%含有する、項1又は項2に記載の外用組成物。
項4. 更に(c)紫外線吸収剤を0.1〜50重量%含有する、項1〜項3のいずれかに記載の外用組成物。
項5. (c)紫外線吸収剤が、メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル、オクトクリレン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、2,4−ビス−{[4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、及び4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ポリシリコーン−15、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸から選ばれる1種以上である、項1〜項4に記載の外用組成物。
項6. 前記(a)有機変性粘土鉱物1重量部に対し、(b)トリメリット酸エステルを0.001〜200重量部含有する、項1〜項5のいずれかに記載の外用組成物。
項7. 前記(a)有機変性粘土鉱物1重量部に対し、(c)紫外線吸収剤を0.001〜200重量部含有する、項1〜項6のいずれかに記載の外用組成物。
項8. 前記(b)トリメリット酸エステルが、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシル及びトリメリット酸トリデシルである、項1〜項7のいずれかに記載の外用組成物。
項9. 日焼け止め化粧料である、項1〜項8のいずれかに記載の外用組成物。
項10. W/O型又はO/W型のエマルジョンである、項1〜9のいずれかに記載の日焼け止め化粧料。
項11.(a)有機変性粘土鉱物と、(b)トリメリット酸エステルとを含有することを特徴とする、防腐効果増強剤。
項12.(a)有機変性粘土鉱物、(b)トリメリット酸エステル、及び(c)紫外線吸収剤を含有することを特徴とする、防腐効果増強剤。
項13.(a)有機変性粘土鉱物を含む外用組成物中に、(b)トリメリット酸エステルを配合することを特徴とする、防腐効果の増強方法。
項14.(c)紫外線吸収剤を含む外用組成物中に、(a)有機変性粘土鉱物、及び(b)トリメリット酸エステルを配合することを特徴とする、防腐効果の増強方法。
項15. (a)有機変性粘土鉱物を含む外用組成物中に、(b)トリメリット酸エステルを配合することを特徴とする、紫外線防御効果の増強方法。
項16.(c)紫外線吸収剤を含む外用組成物中に、(a)有機変性粘土鉱物、及び(b)トリメリット酸エステルを配合することを特徴とする、紫外線吸防御効果の増強方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の外用組成物は、高い防腐効果、及び経時的な外観及び粘度の良好な製剤安定性を有する。従って、本発明の外用組成物によれば、有機変性粘土鉱物を含みながらも、防腐効果を増強させつつ、製剤安定性の良い外用組成物を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の外用組成物は、(a)有機変性粘土鉱物と(b)トリメリット酸エステルを含有する外用組成物に関する。
【0010】
(a)有機変性粘土鉱物
本明細書において、有機変性粘土鉱物は、有機変性粘土鉱物としては、モンモリロナイト、ヘクトライト等のモンモリロナイト系粘土鉱物、ベントナイト、バーミキュライト、合成雲母と言った粘土鉱物を塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム化合物で処理したものを用いることができる。
【0011】
本発明に使用される有機変性粘土鉱物の例としては、ジステアリルジモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。市販品としては、ベントン27(ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト:エレメンティススペシャリティース社製)、およびベントン38(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド処理ヘクトライト:エレメンティススペシャリティース社製)等が挙げられる。本発明におい有機変性粘土鉱物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
有機変性粘土鉱物としては、防腐効果増強及び製剤安定性の点から、ジステアリルジモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライトが好ましい。
【0013】
以上説明した有機変性粘土鉱物は、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる。
【0014】
このような有機変性粘土鉱物の本発明の外用組成物における含有量は、製剤安定性や使用感の観点から、外用組成物100重量%中、通常0.1〜20重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。
【0015】
(b)トリメリット酸エステル
トリメリット酸エステルは、通常、難溶性成分を外用組成物中に溶解するために使用される成分であり、本発明においては、(a)有機変性粘土鉱物を含む外用組成物の防腐効果を増強させ、更には(c)紫外線吸収剤を十分に溶解させる。
【0016】
本発明に使用されるトリメリット酸エステルとしては、外用組成物の防腐効果の増強、及び製剤安定性、使用感、(c)紫外線吸収剤の溶解力の点から、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリデシルが好ましく、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシルが特に好ましい。
【0017】
以上説明したトリメリット酸エステルは、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる。
【0018】
トリメリット酸エステルの本発明の外用組成物における含有量は、防腐効果の増強、製剤安定性、べたつきなどの使用感の点から外用組成物100重量%中、通常0.1〜30重量%であり、好ましくは0.1〜20重量%である。
【0019】
また、本発明の外用組成物において、トリメリット酸エステル1重量部に対して、(a)有機変性粘土鉱物は、0.001〜200重量部、好ましくは0.001〜150重量部される。
【0020】
また、本願発明は、更に(c)紫外線吸収剤を含有してもよい。
【0021】
(c)紫外線吸収剤
本明細書において、紫外線吸収剤とは、紫外線からの皮膚保護作用を有し、限られた溶媒にのみ溶解する紫外線吸収剤を指す。
【0022】
本発明に使用される(c)紫外線吸収剤の例としては、トリアジン誘導体、安息香酸エステル誘導体、サリチル酸誘導体、ケイ皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、オクトクリレン、ジベンゾイルメタン誘導体、ベンザルマロナート誘導体及びイミダゾールスルホン酸誘導体等が挙げられる。本発明において紫外線吸収剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0023】
(c)紫外線吸収剤としては、紫外線防御効果の点から、トリアジン誘導体、安息香酸エステル誘導体、ケイ皮酸誘導体、オクトクリレン、ベンゾイルメタン誘導体、ベンザルマロナート誘導体及びイミダゾールスルホン酸誘導体が好ましい。
【0024】
本発明に使用されるトリアジン誘導体の例としては、2,4−ビス−{[4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(チノソーブS、BASF社)、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン(ユビナールT−150:BASF社;Heliosun OTZ:O'Laughlin
Industries 社)が挙げられる。
本発明に使用されるトリアジン誘導体としては、紫外線防御効果又は原料としての汎用性の点から、2,4−ビス−{[4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジンが好ましい。
【0025】
次に、本発明に使用される安息香酸エステル誘導体の例としては、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル「商品名 ユビナールAplus:BASF社」等が挙げられる。
【0026】
本発明に使用されるサリチル酸誘導体の例としては、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸2−エチルヘキシル「商品名 ParsolEHS:DSM社」、サリチル酸ホモメンチル「商品名 Parsol HMS:DSM社」等が挙げられる。
【0027】
本発明に使用されるケイ皮酸誘導体の例としては、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル「商品名 ユビナールMC80:BASF社」、「商品名Parsol
MCX:DSM社」が挙げられる。
【0028】
本発明に使用されるベンゾフェノン誘導体の例としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン「商品名 ユビナールM40:BASF社」、「商品名 エスカロール567:ISP社」、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン「商品名 SEESORB107:シプロ化成社」、ジヒドロキシベンゾフェノン「商品名 SEESORB100:シプロ化成社」、テトラヒドロキシベンゾフェノン「商品名 SEESORB106:シプロ化成社」等が挙げられる。
【0029】
本発明に使用されるオクトクリレンとしては、「商品名 エスカロール597:ISP社」、「商品名 Parsol340:DSM社」等が挙げられる。
【0030】
本発明に使用されるジベンゾイルメタン誘導体の例としては、4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン「商品名Parsol
1789:DSM社」等が挙げられる。
【0031】
本発明に使用されるベンザルマロナート誘導体の例としては、ポリシリコーン−15「商品名Parsol SLX:DSM社」等が挙げられる。
【0032】
本発明に使用されるイミダゾール酸誘導体の例としては、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸「商品名Parsol HS:DSM社」、「商品名ユーソレックス232:メルク社」、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム「ネオ・ヘリオパンAP:ハーマン・アンド・レイマー社」等が挙げられる。
【0033】
本発明に使用される(c)紫外線吸収剤としては、紫外線防御の点から、2,4−ビス−{[4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジヒドロキシジメトキシジベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、オクトクリレン、ポリシリコーン−15からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
【0034】
以上説明した紫外線吸収剤は、市販されているか、又は公知の方法により製造することができる。
【0035】
以上説明した紫外線吸収剤の含有量は、紫外線防御効果の観点から、本発明の外用組成物100重量%中、通常0.1〜50重量%であり、好ましくは0.1〜30重量%である。
【0036】
また、本発明の外用組成物において、(a)有機変性粘土鉱物1重量部に対して、(c)紫外線吸収剤は、0.001〜200重量部、好ましくは0.001〜150重量部配合される。
また、(b)トリメリット酸エステル1重量部に対して、(c)紫外線吸収剤は、0.001〜200重量部、好ましくは0.001〜150重量部配合される。
【0037】
本発明の外用組成物は、以上説明した(a)有機変性粘土鉱物と、(b)トリメリット酸エステルを含有することで、有機変性粘土鉱物を含む外用組成物の防腐効果を増強させ、経時的に起こりやすい粘度変化や外観変化が抑制される。更に該組成物は、(c)紫外線吸収剤を加えることで、防腐効果をさらに増強させながら、添加された紫外線吸収剤量の効力以上に、紫外線防御効果が増強される。
またさらに、本発明の外用組成物は、べたつき感やテカリも抑えられ、使用感に優れたものである。
【0038】
防腐効果、粘度や外観の製剤安定性、べたつき感やテカリなどの使用感、紫外線防御効果の点からは、本発明の外用組成物100重量%中、(a)有機変性粘土鉱物が0.1〜20重量%、(b)トリメリット酸エステルが0.1〜30重量%、(c)紫外線吸収剤が0.1〜30重量%配合されていることが好ましい。
【0039】
同様な観点から、本発明の外用組成物100重量%中、(a)有機変性粘土鉱物が0.1〜20重量%、(b)トリメリット酸エステルが0.1〜20重量%、(c)紫外線吸収剤が0.1〜30重量%配合されていることが特に好ましい。
【0040】
(その他の成分)
本発明の外用組成物は、以上説明した(a)有機変性粘土鉱物、及び(b)トリメリット酸エステルを含有し、さらには(c)紫外線吸収剤を含有してもよく、その他、種々の目的に応じて、保湿成分、多価アルコール、スクラブ剤、紫外線散乱成分、抗炎症剤、収斂成分、ビタミン類、ペプチド又はその誘導体、アミノ酸又はその誘導体、洗浄成分、抗菌成分、角質柔軟成分、細胞賦活化成分、老化防止成分、血行促進作用成分、美白成分等のその他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。なお、これらのその他の成分は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0041】
前記保湿成分としては、例えば、ジグリセリントレハロース;ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、キトサンなどの高分子化合物;グリシン、アスパラギン酸、アルギニンなどのアミノ酸;乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどの天然保湿因子;セラミド、コレステロール、リン脂質などの脂質;カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、シソエキスなどの植物抽出エキスなどが挙げられる。
【0042】
前記多価アルコールとしては、炭素数2〜10のものが好ましく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
【0043】
これらの中でも、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオールが好ましく、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールがより好ましい。
【0044】
前記スクラブ剤としては、例えば、アプリコット核粉末、アーモンド殻粉末、アンズ核粉末、塩化ナトリウム粒、オリーブ核粉末、海水乾燥物粒、キャンデリラワックス、くるみ殻粉末、さくらんぼ核粉末、サンゴ粉末、炭粉末、はしばみ殻粉末、ポリエチレン末、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0045】
前記紫外線散乱成分としては、含水ケイ酸、ケイ酸亜鉛、ケイ酸セリウム、ケイ酸チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化鉄、無水ケイ酸等の無機化合物、それらの無機化合物を含水ケイ酸、水酸化アルミニウム、マイカやタルク等の無機粉体で被覆したり、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ナイロン等の樹脂粉体に複合化したもの、さらにシリコーン油や脂肪酸アルミニウム塩等で処理したものなどが挙げられる。
【0046】
前記抗炎症剤としては、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アズレン、植物(例えば、コンフリー)に由来する成分、酸化亜鉛、酢酸トコフェロール、アラントイン、アミノカプロン酸及びヒドロコルチゾン等が挙げられる。
【0047】
前記収斂成分としては、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛及びタンニン酸等が挙げられる。
【0048】
前記ビタミン類としては、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム等のビタミンE類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類;ニコチン酸、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、ニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類;アスコルビゲン−A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L−アスコルビルなどのビタミンC類;メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなどのビタミンD類;フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類;γ−オリザノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩;チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩等のビタミンB1類;塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類;葉酸、プテロイルグルタミン酸等の葉酸類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類;ビオチン、ビオシチン等のビオチン類;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸誘導体であるビタミンC類;カルニチン、フェルラ酸、α−リポ酸、オロット酸等のビタミン様作用因子などが挙げられる。
【0049】
前記ペプチド又はその誘導体としては、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、加水分解大豆蛋白、小麦蛋白、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、アシル化ペプチド(パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチド等)などが挙げられる。
【0050】
前記アミノ酸又はその誘導体としては、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、β−アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジン、タウリン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、クレアチン等が挙げられる。
【0051】
前記洗浄成分としては、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム又はステアリン酸カリウムなどのアルカリ金属塩、アルカノールアミド塩又はアミノ酸塩などから選ばれる石けん類;ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルタウリンNaなどのアミノ酸系界面活性剤;ラウレス硫酸Naなどのエーテル硫酸エステル塩;ラウリルエーテル酢酸Naなどのエーテルカルボン酸塩;アルキルスルホコハク酸エステルNaなどのスルホコハク酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどの脂肪酸アルカノールアミド;ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のモノアルキルリン酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン及びラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等のベタイン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0052】
前記抗菌成分としては、クロルヘキシジン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、エタノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2-ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン、ピロクトオラミン、ミコナゾール等が挙げられる。
【0053】
前記角質柔軟成分としては、乳酸、サリチル酸、サリチル酸グリコール酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、フルーツ酸、フィチン酸、尿素、イオウなどが挙げられる。
【0054】
前記細胞賦活化成分としては、γ-アミノ酪酸、ε-アミノカプロン酸などのアミノ酸類;レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類;グリコール酸、乳酸などのα-ヒドロキシ酸類;タンニン、フラボノイド、サポニン、感光素301号などが挙げられる。
【0055】
前記老化防止成分としては、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、メバロノラクトン等が挙げられる。
【0056】
前記血行促進作用成分としては、植物(例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイソウ、オランダカシ、カミツレ、ローマカミツレ、カロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、ショウガ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、リョクチャ、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、トウヒ、モモ、アンズ、クルミ、トウモロコシ)に由来する成分;アセチルコリン、イクタモール、カンタリスチンキ、ガンマ−オリザノール、セファランチン、トラゾリン、ニコチン酸トコフェロール、グルコシルヘスペリジンなどが挙げられる。
【0057】
前記美白成分としては、トコフェロール、アスコルビン酸及び/又はそれらの塩、トラネキサム酸、アスコルビン酸誘導体、アルブチン、4−アルキルレゾルシノ−ル及び/又はそれらの塩、4−メトキシサリチル酸、ハイドロキノン、コウジ酸、胎盤抽出物などや、美白作用を有する植物成分(例えばオウバク、ユキノシタ、アロエ等の抽出物)などが挙げられる。
【0058】
さらに本発明の外用組成物は、皮膚に適用するので、通常水を配合して上記成分を希釈しており、本発明の外用組成物100重量%中、通常0.01〜90重量%、好ましくは0.01〜85重量%の水が配合される。
【0059】
(日焼け止め化粧料)
本発明の外用組成物は、以上説明した(a)有機変性粘土鉱物と、(b)トリメリット酸エステルを加えることで、有機変性粘土鉱物を含む外用組成物の防腐効果を増強させ、熱や光に対して経時的に起こりやすい粘度や外観の変化が抑制される。更に該組成物は、(c)紫外線吸収剤加えることで、添加した紫外線吸収剤量の効果以上に紫外線防御効果が増強するだけでなく、防腐効果も増強され、製剤安定性がよく、べたつき感やテカリが抑えられた使用感に優れたものである。
【0060】
したがって、本発明の外用組成物に(c)紫外線吸収剤を含む場合においては、紫外線からの皮膚の保護、日焼けの予防等のための日焼け止め化粧料として好適に使用することができる。本発明の日焼け止め化粧料の外皮への適用量や用法は特に制限されず、通常、一日数回、適量を皮膚等の外皮に適用、例えば塗布するなどして用いることができる。
【0061】
(外用組成物の製造方法)
本発明の外用組成物の製造方法は特に制限されず、必須成分である(a)有機変性粘土鉱物、及び(b)トリメリット酸エステルに加え、更に(c)紫外線吸収剤のほか、通常の、外用組成物を製造するのに必要な各種成分(上記その他の成分、水等)を適宜選択、配合して、常法により製造することができる。
【0062】
(製剤形態)
本発明の外用組成物の製剤形態としては医薬品、医薬部外品及び化粧品が挙げられるが、この場合、その必須成分及び上記で説明したその他の成分等を、医薬品、医薬部外品又は化粧品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて後述する添加剤と共に常法に従い混合して、これらの製剤形態の外用組成物とすることができる。さらに好ましくは、これらの製剤形態の日焼け止め化粧料とすることができる。
【0063】
前記外用組成物は、W/O型又はO/W型のエマルジョンのいずれであってもよく、例えば使用感や、付与すべき性能によって、これらのいずれとするかを選択することが出来る。
【0064】
また、上記医薬部外品又は化粧品製剤の日焼け止め化粧料の形態は特に限定されず、例えば、化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、ハンドクリーム、ボディローション、ボディークリームのような基礎化粧料;洗顔料、メイク落とし、ボディーシャンプーのような洗浄用化粧料;ファンデーション、化粧下地、リップクリーム、口紅、チークカラーのようなメークアップ化粧料;入浴剤などが挙げられる。これらの製剤は常法に従い製造することができる。
【0065】
さらに、上記基剤又は担体としては、ヤシ油、オリーブ油、コメヌカ油、シアバターなどの油脂;ワセリン、流動パラフィンなどの炭化水素類;ホホバ油、ミウロウ、キャンデリラロウ、ラノリンなどのロウ類;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、フィトステロール、コレステロールなどの高級アルコール;ジメチコン、環状シリコーン、変性シリコーンなどのシリコーン類;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;カラギーナン;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;ジオキサン;ブチレングリコールアジピン酸ポリエステル;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリットなどのエステル類;デキストリン、マルトデキストリンなどの多糖類;カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーなどのビニル系高分子;エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール;ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル;水などが挙げられる。本発明の日焼け止め化粧料が多価アルコールを含む場合、多価アルコールは基剤又は担体としての役割も果たす場合がある。
【0066】
以上説明した基剤又は担体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またそれらの使用量は当業者に公知の範囲から適宜選択される。
【0067】
(添加剤)
本発明の外用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品又は化粧品に添加される公知の添加剤、例えば、界面活性剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤、パール光沢付与剤、分散剤、キレート剤、pH調整剤、保存剤、増粘剤、刺激低減剤、香料等を添加することができる。これらの添加剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0068】
前記界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコールなどのプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO−40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO−50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80などの硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;アルキルグルコシド;ポリオキシエチレンセチルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ステアリルアミン、オレイルアミンなどのアミン類;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンなどのシリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
【0069】
前記安定化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
【0070】
前記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、エリソルビン酸、L−システイン塩酸塩などが挙げられる。
【0071】
前記着色剤としては、無機顔料、天然色素などが挙げられる。
【0072】
前記パール光沢付与剤としては、例えば、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコールなどが挙げられる。
【0073】
前記分散剤としては、例えば、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸架橋コポリマー、有機酸等が挙げられる。
【0074】
前記キレート剤としては、例えば、EDTA・2ナトリウム塩、EDTA・カルシウム・2ナトリウム塩などが挙げられる。
【0075】
前記pH調整剤としては、例えば、無機酸(塩酸、硫酸など)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウムなど)、無機塩基(水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)、有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)などが挙げられる。
【0076】
前記保存剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノールなどが挙げられる。
【0077】
前記増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースなどのセルロース系増粘剤、グアーガム、ペクチン、プルラン、ゼラチン、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマーなどが挙げられる。
【0078】
前記刺激低減剤としては、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
【実施例】
【0079】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されない。
【0080】
(試験例1)
(試験製剤の調製)
表1に記載の成分1〜成分6を70〜80℃で均一混合し、次にこれらをホモミキサーで攪拌しながら成分7、成分8を徐々に添加し、十分均一に混合させて目的の製剤を得た。得られた試験製剤を用いて、各種試験を実施した。
【表1】
【0081】
(防腐効果試験)
表1に記載の製剤を調製後、次の方法にて、防腐効果試験を実施した。ccandida albicans(ATCC10231)を、ペプトン・ブドウ糖斜面培地の表面に接種して、33℃で、24時間培養した。培養菌体を白金耳で無菌的に採取し、適量の滅菌生理食塩水に浮遊させて、約1×107 CFU/mLの生菌を含む細菌浮遊液を調製した。次に、50 mL PET容器に、各製剤を10 gずつ充填した。この製剤に、生菌数が約105 CFU/mLとなるよう、candida albicansの細菌浮遊液を接種し、よく攪拌して試料とした。試料を4日間、GPLP寒天培地(Glucose
Peptone Agar with Lercthin &
Polysorbate 80)(日本製薬(株)製)上に播種し、33℃にて一晩培養後、観察されたコロニー数をカウントし、生菌数を求めた。
下記式に従って、生菌数(CFU/mL)の対数値での減少度(Log reduction)を求め、
図1に結果を記した。
減少度(Log
reduction)
= (接種時の各製剤中の生菌数(CFU/mL)の対数値)−(4日後の各製剤中の生菌数(CFU/mL)の対数値)
減少度の値が大きいほど、防腐効果が高いことが示される。
結果、有機変性粘土鉱物とトリメリット酸エステルをあわせて配合していない比較例は、菌数が接種時よりも増加したが、有機変性粘土鉱物とトリメリット酸エステルの両方を配合した実施例は、全て菌数の減少が認められた。よって、有機変性粘土鉱物とトリメリット酸エステルを合わせて配合することで、防腐効果が増強されることが示された。
【0082】
(粘度安定性および外観安定性)
表1に記載の試験製剤をガラスねじ口ビン(100mL)にて60℃恒温槽で1週間放置したのち、25℃にて半日恒温化させてから製剤の粘度測定および外観観察を行った。調合直後の粘度および外観と比較して、下記の評価基準にてそれぞれの安定性を評価し、表2に結果を記した。
粘度安定性 粘度測定は、BL・BH型粘度計 TOKI viscometer TV10(東機産業製) を使用した。
(粘度安定性) =
(60℃1週間放置後の粘度)÷(調合直後の粘度)×100として計算し、以下の判定基準で判断した。
○ 粘度安定性90〜110%
× 粘度安定性90%未満、111%以上
外観安定性
以下の判断基準で判断した。
○ 表面がなめらかで、分離・析出の外観変化が見られない
× 表面がなめらかでなく、分離・析出の外観変化が見られる
【表2】
結果、有機変性粘土鉱物とトリメリット酸エステルをあわせて配合していない比較例は、粘度および外観の安定性が悪く、有機変性粘土鉱物とトリメリット酸エステルの両方を配合した実施例は、粘度変化も少なく、外観変化もなく、製剤安定性が向上することが示された。
【0083】
(試験例2)
(試験製剤の調製)
表3に記載の成分1〜成分8を70〜80℃で均一混合し、次にこれらをホモミキサーを用いて攪拌しているところへ成分9及び成分10を徐々に添加し、十分均一に混合させて目的の製剤を得た。得られた試験製剤を用いて、各種試験を実施した。
【0084】
【表3】
【0085】
(防腐効果試験)
試験例1と同様に防腐効果試験を実施した。生菌数(CFU/mL)の対数値での減少度(Log
reduction)を求め、
図2に結果を記した。
結果、有機変性粘土鉱物とトリメリット酸エステルに、さらに紫外線吸収剤を配合した実施例5も、菌数の減少度が大きく、紫外線吸収剤を配合した場合にも防腐効果の増強が示された。
【0086】
(粘度安定性および製剤安定性)
試験例1と同様に粘度安定性および外観安定性について試験、評価を行った。
結果を表4に記した。
【0087】
【表4】
結果、紫外線吸収剤を加えた実施例5は、粘度安定性もよく、また外観変化も見られず安定であった。
【0088】
(試験例3)
(試験製剤の調製)
表5に記載の成分1〜成分8を70〜80℃で均一混合し、次にこれらをホモミキサーを用いて攪拌しているところへ、成分9及び成分10を徐々に添加し、十分均一に混合させて目的の製剤を得た。得られた試験製剤を用いて、各種試験を実施した。
【0089】
【表5】
【0090】
(紫外線吸収能試験)
表5に記載の試験製剤を、それぞれPMMA板に1.3mg/cm2になるように均一に塗布し、10分間乾燥させたあとにUVスペクトルを紫外可視分光光度計(V-650:日本分光製)で測定した。
図3に示すように、有機変性粘土鉱物、トリメリット酸エステル、及び紫外線吸収剤を含む実施例5は、比較例に比べて、全ての波長で紫外線防御効果が増強されていた。
よって、紫外線吸収剤に、さらに有機変性粘土鉱物とトリメリット酸エステルを合わせて用いることで、紫外線防御効果が増強されることが分かった。
【0091】
次に、本願発明の具体的な処方例を示す。
【0092】