(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
校正用の荷重を被校正装置に付加するために用いられる荷重付加装置としては、
図9に示すような検量装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
図9において、304は本検量装置によって荷重を加える被荷重体のアーム、305はアーム304の先端に吊り下げられるシャフト、305aはシャフトの下端に取り付けられたウエイト受板、326は複数のウエイトである。
また、325は、図示を省略した駆動部によって上下移動が駆動されるリフトアーム、326aは最上段のウエイト326の上部に取り付けられたフックであり、フック326aはリフトアーム325に吊り上げられる。また、326bは最下段のものを除く各ウエイト326の側部に設けられた連結ピン、326cは最上段のものを除いて各ウエイト326の側部に設けられた連結フックである。
【0003】
このような構成において、リフトアーム325を
図9aに示す所定高さに設定すると、連結ピン326bと連結フック326cにより連結されたすべてのウエイト326が間隔をあけて、シャフト305の下端のウエイト受板305aの上方に吊り上げられ、被荷重体のアーム304にウエイト326の荷重は一切加わらない。
【0004】
一方、この状態から、リフトアーム325を下降させると、下降に伴って、最下段のウエイト326から順々に、各ウエイト326がシャフト305の下端のウエイト受板305a上に載置されるようになり、被荷重体のアーム304にウエイト受板305a上に載置された分のウエイト326の荷重が付加されていき、やがて、
図9bに示すように全てのウエイト326をウエイト受板305a上に載置され、全てのウエイト326の荷重が被荷重体のアーム304に付加される。
【0005】
したがって、この検量装置によれば、リフトアーム325の高さを制御することにより、任意数のウエイト326の荷重を被荷重体のアーム304に付加することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るトルク校正装置の構成を示す。
ここで、
図1aがトルク校正装置の正面を、
図1bがトルク校正装置の上面を、
図1cがトルク校正装置の右側面を表している。
図示するように、トルク校正装置は、被校正装置であるトルク計1、カップリングを介してトルク計1の一方の軸に連結した反動軸受2、カップリングを介してトルク計1の他方の軸に回転軸が連結したアーム3、アーム3を揺動可能に支持するアーム軸受4、アーム3の回転軸に連結した参照用トルクメータ5、荷重付加装置6、移動機構7を備えている。
【0014】
ここで、
図1dに拡大して示すように、荷重付加装置6は、荷重付加装置6が荷重を付加するシャフト61を備え、シャフト61の上端には逆三角錐形状の係合部611が設けられている。
一方、アーム3の下部には、シャフト吊下部31が複数設けられており、各シャフト吊下部31の下面には、左右方向に伸びる、下辺が上辺より小さい台形形状の断面を有する溝が設けられている。また、このシャフト吊下部31の下面の溝は、荷重付加装置6のシャフト61の上端の係合部611を、遊びをもって左右方向から挿入することのできる形状を有している。
【0015】
そして、移動機構7によって荷重付加装置6を左右に移動して、
図1dに示すように、荷重付加装置6のシャフト61の係合部611を、シャフト吊下部31の溝に挿入した上で、移動機構7によって荷重付加装置6を下方に移動することにより、
図1eに示すように、荷重付加装置6のシャフト61の係合部611の側面が、アーム3の下部のシャフト吊下部31の溝の側面によって支持される形態で、荷重付加装置6のシャフト61がアーム3に吊り下げられる。
ここで、このようなトルク校正装置によるトルク計1の校正は、上述のようにして荷重付加装置6のシャフト61をアーム3に吊り下げた状態で、荷重付加装置6でシャフト61に付加する荷重を変化させながら行う。また、このとき参照用トルクメータ5の計測値を参照しながら、トルク計1の計測値を評価することにより行うようにしてもよい。なお、反動軸受2は、中立回転角にトルク計1の軸の回転角を維持する動作等を行う。
【0016】
以下、荷重付加装置6の詳細について説明する。
図2に、荷重付加装置6の構成を示す。
ここで、
図2aは荷重付加装置6の正面を表している。また、
図2a1は、
図2aの破線で示した部位を矢印方向に見たようすを表している。
さて、荷重付加装置6は、ベース60と、上述したシャフト61と、二つのリフト装置600と、複数のウエイト100とを備えている。
複数のウエイト100には、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bの2つの種類があり、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとは大きさと重さが異なる。
ここで、以下では、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bの種類の区別を示す必要がない場合には、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとをウエイト100と総称して説明を行う。
【0017】
図2bに、
図2aの状態の荷重付加装置6のベース60とシャフト61と第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとを抜き出して示すように、シャフト61には上端に上述した係合部611が設けられている。また、シャフト61の係合部611の幾分下方には逆三角錐形状の第2係合部612が設けられており、アーム3に吊り下げられていない状態においてシャフト61は、第2係合部612の側面が、ベース60の上部に設けた下辺が上辺より小さい台形形状の断面を有する孔601の側面によって支持された形態で、ベース60によって支持される。
【0018】
一方、アーム3に吊り下げられている状態では、シャフト61はベース60に対して相対的に上方に位置し、第2係合部612はベース60と非接触となり、シャフト61の荷重の全てがアーム3に付加されるようになる。
また、図示するように、本実施形態では第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとを同数用いており、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとは上下方向に交互に配置されている。
次に、
図2cに
図2aの状態の荷重付加装置6のベース60と二つのリフト装置600を抜き出して示すように、各リフト装置600は、スライドブロック62、スライドブロック62を上下に移動する昇降機構63、上下方向の軸を回転軸として回転可能に上下に並べて配置した複数のロータ64、各ロータ64に1対1に対応して設けた複数のステージ65、ステージ65の上下方向の移動を案内するガイドポール66とを備えている。なお、昇降機構63としては、たとえば、ボールネジ機構などを用いることができる。
【0019】
ここで、二つのリフト装置600は、同様の構成を備えているが、一方のリフト装置600のステージ65と、他方のリフト装置600のステージ65とが上下方向に交互に配置されるように、高さを異ならせて設置されている。
ここで、第一種のウエイト100aは一方のリフト装置600(
図2aの左側のリフト装置600)のステージ65と1対1に対応して設けられており、第二種のウエイト100bは他方のリフト装置600(
図2aの右側のリフト装置600)のステージ65と1対1に対応して設けられている。そして、
図2aに示した初期状態において、各第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとは対応するステージ65によって支持されており、シャフト61にはウエイト100の荷重は加わらない。
【0020】
次に、
図3aに、シャフト61の構造を示す。
図示するように、シャフト61の上端には係合部611が設けられ、係合部611の幾分下方には第2係合部612が設けられている。
そして、シャフト61の第2係合部612より下方の範囲には、所定の間隔毎に、各ウエイト100に1対1に対応して設けた複数の支持盤613が配置されている。
ここで、各支持盤613は、上面が中心に向かって上方に盛り上がったドーム状、もしくはテーパ状の形状を有している。
次に、
図3bに、ウエイト100の形状を示す。
図3b1がウエイト100の正面を、
図3b2がウエイト100の上面を、
図3b3がウエイト100の下面を表している。
図示するようにウエイト100は、概略、中心孔を有する円盤状の形状を備えている。また、ウエイト100の下面の中央部には、中心に向かって上方に盛り上がった形状を有する穴が設けられた位置決部材101が設けられている。
なお、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bでは円盤全体の大きさは異なっている。
そして、
図3cに示すように、各ウエイト100は中心孔にシャフト61が挿入された形態で、対応する支持盤613の上方に配置される。なお、各ウエイト100の中心孔の径はシャフト61の径より大きく、各ウエイト100はシャフト61に沿って自由に移動することができる。
【0021】
そして、各第一種のウエイト100aと各第二種のウエイト100bとは、ステージ65によって支持された状態では、
図2a、bに示したように、対応する支持盤613の上方に位置し、対応する支持盤613に荷重を加えない。
一方、各第一種のウエイト100aと各第二種のウエイト100bとは、ステージ65によって支持されなくなると下方に移動し、
図3cに示すように、対応する支持盤613によって支持され、対応する支持盤613に荷重を加えるようになる。また、このとき、支持盤613の上面のドーム状、もしくはテーパ状の形状と、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bの位置決部材101の穴の形状によって、各第一種のウエイト100aと各第二種のウエイト100bとは支持盤613の中央にその中央が一致するように位置決めされた状態で、支持盤613によって支持されるようになる。
【0022】
次に、
図4aにスライドブロック62の構造を示す。
なお、
図4aは、
図2aの左側のリフト装置600のスライドブロック62の構造を示したものである。また、右側のリフト装置600のスライドブロック62の構造は、左側のリフト装置600のスライドブロック62と左右対象となっている。
ここで、
図4a1がスライドブロック62の右側面を、
図4a2がスライドブロック62の上面を、
図4a3がスライドブロック62の下面を、
図4a4がスライドブロック62の斜視図を表している。
【0023】
図示するように、スライドブロック62は、右側に円弧状に左方向にへこんだ面を有し、当該円弧状にへこんだ面には、前から後ろに向かって、上から下に走るガイド溝621が設けられている。また、ガイド溝621は、スライドブロック62の上面から下面まで横断するように設けられており、上下方向にガイド溝621内に進入、または退出できるようになっている。
【0024】
次に、
図4bにロータ64の構造を示す。
ここで、
図4b1がロータ64の上面を、
図4b2がロータ64の下面を、
図4b3-6が回転角度90度毎のロータ64の側面を表している。
図示するように、ロータ64の側面には、水平方向に突出した突起であるボス部641が設けられている。また、ロータ64の側面には、対向する位置に設けられた、上方より見て時計回り方向に上から下に走る二つの案内溝642が設けられている。
そして、
図2に示す初期状態からスライドブロック62を下降すると、スライドブロック62のガイド溝621に、一番上のロータ64のボス部641がスライドブロック62の下方から進入する。そして、さらに、スライドブロック62を下降すると、
図4cに示すように、スライドブロック62のガイド溝621に案内されて、一番上のロータ64のボス部641が前方向に回転し、結果、一番上のロータ64が上方より見て反時計回りに回転する。また、さらに、スライドブロック62を下降すると、一番上のロータ64のボス部641は、スライドブロック62のガイド溝621から、スライドブロック62の上方に退出し、一番上のロータ64の回転は停止する。
【0025】
また、この後さらに、スライドブロック62を下降すると、今度は上から二番目のロータ64のボス部641が、スライドブロック62のガイド溝621に下方から進入し、スライドブロック62を下降に伴って上から二番目のロータ64は上方より見て反時計回りに回転し、その後、上から二番目のロータ64のボス部641が、スライドブロック62のガイド溝621から退出し、上から二番目のロータ64の回転は停止する。
【0026】
そして、この後さらに、スライドブロック62を下降すると、同様に、各ロータ64が、上から下に向かって順次、上方より見て反時計回りの回転と回転の停止を行う。
一方、その後、スライドブロック62を下方より上方に移動すると、以上の動作と逆の動作が行われ各ロータ64が、下から上に向かって順次、上方より見て時計回りの回転と回転の停止を行う。
したがって、
図2bの二つのリフト装置600の各々において、スライドブロック62の上下方向高さを制御することにより、上から任意数のロータ64を、初期状態から反時計回りに回転した状態とすることができる。
次に、
図5aにステージ65の構造を示す。
なお、
図5aは、
図2aの左側のリフト装置600のステージ65の構造を示したものである。また、右側のリフト装置600のステージ65の構造は、左側のリフト装置600のステージ65と左右対象となっている。
ここで、
図5a1がステージ65の正面を、
図5a2がステージ65の右側面を、
図5a3がステージ65の上面を、
図5a4がステージ65の左側面を表している。
図示するように、ステージ65は、左側におおよそ半円状に右方向にえぐれた面を有する本体部651と、本体部右側に設けた対応するウエイト100(第一種のウエイト100aまたは第二種のウエイト100b)を支持するための二つの支持アーム652とを備えている。
そして、本体部651の半円状にえぐれた面の前後に対向する二つ位置に、それぞれ内側に突出した突起部653が設けられている。
また、本体部651には、ガイドポール66が挿入される二つの貫通孔654が設けられている。
そして、ステージ65の本体部651のえぐれた面に設けた二つの突起部653が、そのステージ65に対応するロータ64の二つの案内溝642に、それぞれ挿入された状態で、各ステージ65は対応するロータ64と組み合わされて配置されている。
したがって、ステージ65は、
図5bに示すように、対応するロータ64が上方より見て時計回りに回転すると、突起部653がロータ64の案内溝642に案内されて上方に移動し、
図5cに示すように、対応するロータ64が上方より見て反時計回りに回転すると、突起部653がロータ64の案内溝642に案内されて下方に移動する。
【0027】
ここで、このようにしてロータ64の回転に伴うステージ65の上下移動において、ステージ65を最も上まで移動させた位置が、支持アーム652の上面高さが対応するウエイト100に対応する支持盤613の上面より上方となって、ステージ65が対応するウエイト100を支持する位置となり、ステージ65を最も下まで移動させた位置が、支持アーム652の上面高さが対応する支持盤613の上面より下方となって、ステージ65が対応するウエイト100を支持せずに、対応するウエイト100が対応する支持盤613によって支持され、対応するウエイト100の荷重がシャフト61に付加されるように、各部の形状や配置は設定されている。
【0028】
結果、本荷重付加装置によれば、各リフト装置600において、スライドブロック62の上下方向高さを制御することにより、上から任意数のウエイト100を支持盤613に支持させ、残りのウエイト100をステージ65で支持することができるようになる。すなわち、任意数のウエイト100の荷重を、シャフト61を介してアーム3に付加することができるようになる。
【0029】
すなわち、たとえば、
図2aの全ての第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとがステージ65で支持されている初期状態から、
図6a1に示すように、第一種のウエイト100aをステージ65で支持している左側のリフト装置600のスライドブロック62を上から三番目のロータ64の下まで下降させると、一番上のロータ64から下へ三番目のロータ64までが順次上から見て反時計回りに回転し、これに伴い一番上のステージ65から下へ三番目のステージ65までが順次下降する。そして、一番上の第一種のウエイト100aから下へ三番目の第一種のウエイト100aまでの3つの第一種のウエイト100aが
図6a2に示すように、ステージ65で支持されずシャフト61の支持盤613で支持されるようになり、3つの第一種のウエイト100aの荷重がシャフト61に付加される。
【0030】
また、この
図6a1の状態から、
図6b1に示すように、第二種のウエイト100bをステージ65で支持している右側のリフト装置600のスライドブロック62を上から二番目のロータ64の下まで下降させると、一番上のロータ64から下へ二番目のロータ64までが順次上から見て反時計回りに回転し、これに伴い一番上のステージ65から上から二番目のステージ65までが順次下降する。そして、一番上の第二種のウエイト100bから下へ二番目の第二種のウエイト100bまでの2つの第二種のウエイト100bが
図6b2に示すように、ステージ65で支持されずシャフト61の支持盤613で支持されるようになり、2つの第二種のウエイト100bの荷重がシャフト61に付加される。
【0031】
結果、この状態で3つの第一種のウエイト100aと2つの第二種のウエイト100bの荷重がシャフト61に付加されることなる。
したがって、本実施形態に係る荷重付加装置6によれば、任意数の第一種のウエイト100aと、任意数の第二種のウエイト100bとの荷重をシャフト61に付加することができるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の荷重付加装置6のリフト装置600としては、他の機構によるリフト装置600を用いるようにしてもよい。
すなわち、たとえば、以上の荷重付加装置6のリフト装置600としては、
図7aに示すようなリフト装置600を用いるようにしてもよい。
図7aに示すリフト装置600は、昇降ステージ162、昇降ステージ162を上下に移動する昇降機構163、複数の従動ステージ164、昇降ステージ162と複数の従動ステージ164の上下方向の移動を案内するガイドポール165、昇降ステージ162と複数の従動ステージ164とを備えている。ここで、昇降ステージ162と複数の従動ステージ164との各ステージは、ウエイト100(第一種のウエイト100aまたは第二種のウエイト100b)に1対1に対応して設けられている。
【0032】
ここで、
図8aに昇降ステージ162の構造を示す。なお、
図8aは、
図7aの左側のリフト装置600の昇降ステージ162の構造を示したものである。また、右側のリフト装置600の昇降ステージ162の構造は、左側のリフト装置600の昇降ステージ162と左右対象となっている。
ここで、
図8a1が昇降ステージ162の正面を、
図8a2が昇降ステージ162の上面を表している。
図示するように、昇降ステージ162は、概略、直方体の本体部1620の右側にウエイト100を上面で支持するための二つの支持アーム1621を設けた形状を備えている。また、本体部1620には、ガイドポール165が挿入される貫通孔1622を有する。また、本体部1620には、昇降機構163と係合して昇降ステージ162を上下移動するための部分1623(たとえばボールネジナット)が組み込まれている。
【0033】
次に、
図8bに従動ステージ164の構造を示す。なお、
図8bは、
図7aの左側のリフト装置600の従動ステージ164の構造を示したものである。また、右側のリフト装置600の従動ステージ164の構造は、左側のリフト装置600の従動ステージ164と左右対象となっている。
図8b1が従動ステージ164の正面を、
図8b2が従動ステージ164の上面を表している。
図示するように、従動ステージ164は、基本的には、本体部1640と上面板1641との間をスペーサ部材1642で連結した形状を有しており、本体部1640の右側にウエイト100を上面で支持するための二つの支持アーム1643が設けられている。また、本体部1640には、ガイドポール165が挿入される貫通孔1644を有する。
また、
図8cの側面方向からみた模式図に示すように、昇降ステージ162の本体部1620と、一番下の従動ステージ164を除く各従動ステージ164の本体部1640の下部には、下方に突出したフック1701が前後に二つ設けられている。ここで、各フック1701は、棒状の部材の下端部にフランジを設けた形状を有している。
【0034】
また、各従動ステージ164の上面板1641には、二つの貫通孔1702が前後に二つ設けられており、当該貫通孔1702に一つ上の従動ステージ164もしくは昇降ステージ162のフック1701が挿入されている。また、貫通孔1702の径は、フック1701のフランジの径より小さく、
図8c1に示すように、昇降ステージ162や従動ステージ164のフック1701のフランジの上面を、一つ下の従動ステージ164の上面板1641の貫通孔1702周辺の下面に掛けて、当該一つの下の従動ステージ164を吊り下げたり、
図8c2に示すように、昇降ステージ162や従動ステージ164を下降させて一つ下の従動ステージ164上に載せ置いたりすることができるようになっている。
【0035】
このような構成において、
図7aの全ての従動ステージ164が一つ上の従動ステージ164または昇降ステージ162に吊り下げられて、第一種のウエイト100aと第2種のウエイト100bの全てが支持されている初期状態から、
図7bに示すように、第一種のウエイト100aを昇降ステージ162と従動ステージ164で支持している左側のリフト装置600の昇降ステージ162を昇降機構63で下降させていくと、昇降ステージ162の下降に伴い全ての従動ステージ164が下降する。そして、やがて、左側のリフト装置600の一番下の従動ステージ164で支持されていた第一種のウエイト100aがシャフト61の支持盤613上に載せ置かれて、一番下の従動ステージ164による支持を離れ、対応する支持盤613によって支持されるようになり、一番下の第一種のウエイト100aの荷重がシャフト61に付加される。また、下降に伴って一番下の従動ステージ164は所定高さでベース60によって支持されるようになり、その位置で下降を停止する。
【0036】
以下、同様に、昇降ステージ162の下降に伴って、下のものから順次、第一種のウエイト100aの荷重がシャフト61に追加的に付加されていき、下のものから従動ステージ164が一つ下の従動ステージ164に積み重ねられていく。
そして、さらに、左側のリフト装置600の昇降ステージ162を昇降機構63で下降させると、やがて、
図7cに示すように、左側のリフト装置600の昇降ステージ162と従動ステージ164で支持されていた第一種のウエイト100aが、対応する支持盤613の上に載せ置かれて、対応する昇降ステージ162や従動ステージ164による支持を離れ、対応する支持盤613によって支持されるようになり、全ての第一種のウエイト100aの荷重がシャフト61に付加される。また、下降に伴って昇降ステージ162と全ての従動ステージ164が一つ下の従動ステージ164に積み重ねられていく。
【0037】
一方、この状態で、第二種のウエイト100bを昇降ステージ162と従動ステージ164で支持している右側のリフト装置600の昇降ステージ162を昇降機構63で下降させると、
図7dに示すように、第二種のウエイト100bが下のものから順次、対応する支持盤613の上に載せ置かれて、対応する従動ステージ164による支持を離れ、対応する支持盤613によって支持されるようになる。
【0038】
したがって、任意数の第一種のウエイト100aと、任意数の第二種のウエイト100bの荷重をシャフト61に付加することができるようになる。
なお、以上の実施形態では、荷重付加装置6に、二つのリフト装置600を設けた場合について示したが、3以上のリフト装置600を荷重付加装置6に設けるようにしてもよい。また、リフト装置600の数と、ウエイト100の種類の数は同数でなくてもよい。すなわち、たとえば、二つのリフト装置600に対して、三種以上のウエイト100を用いるようにしてもよい。また、各リフト装置600の各ステージ(ステージ65、昇降ステージ162、従動ステージ164)に対応するウエイト100の種類は任意であってよい。