【文献】
TCR composites,TCR Composites Towpreg Winding Demo,You Tube,2013年10月 8日,URL,https://www.youtube.com/watch?v=1A3vaJaNDLY
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明の一実施形態に係る圧力タンクの製造方法において、圧力タンクは、フィラメントワインディング工法(FW工法)によって製造される。
FW工法を実現する装置であるフィラメントワインディング装置(以下、FW装置と記載する)の一例を
図1に示している。
【0015】
図1に示す如く、FW装置1は、回転軸2、アイ口3、テンションローラ4、ボビン5、制御装置6等を備えており、ボビン5には、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)の繊維束(以下、CFRP7と記載する)が巻回された状態で準備されている。
【0016】
回転軸2上には、CFRP7を巻回する対象物たるライナ8を配置している。
ライナ8は、FW工法で圧力タンク20(
図5参照)を製造するときに、CFRP7を巻回するための芯材となる樹脂製の部材であり、直管状のストレート部8aと、ストレート部8aの両端部を塞ぐ椀状のドーム部8b・8bを備えており、また、ストレート部8aとドーム部8bの境界部分において、肩部8cが形成されている。
尚、本実施形態では、ライナ8に巻回する繊維束がCFRP7である場合を例示しているが、FW装置1に用いることができる繊維束の種類はこれに限定されない。
【0017】
回転軸2は、モータ9に接続されており、モータ9によって回転駆動される。
ライナ8は、回転軸2上に固定され、モータ9を回転駆動することによって、回転軸2と共に、回転軸2の軸心周りに回転するように構成される。
尚、回転軸2に固定されたライナ8は、ストレート部8aの軸心が、回転軸2の軸心に一致している。
また、モータ9は、制御装置6に接続されている。
【0018】
FW装置1において、ボビン5から引き出されたCFRP7は、テンションローラ4に接して張力が付与された後、アイ口3に形成された給糸口3aに通され、その後ライナ8の表面に着床される。尚、CFRP7の始端は、ライナ8の表面にテープ部材等とともに貼り付けられることで固定される。
【0019】
アイ口3は、変位装置10によって支持されており、変位装置10によって往復変位される。FW装置1では、変位装置10によるアイ口3の変位方向が、回転軸2の軸心方向に対して略平行となるように変位装置10を配置しており、これにより、回転軸2(即ち、ライナ8)の軸心方向に、アイ口3を往復変位させることができるように構成される。
尚、変位装置10は、制御装置6に接続されている。
【0020】
さらに、FW装置1は、アイ口3と変位装置10の間において、該アイ口3自身を回転駆動するための回転機構(図示せず)を備えており、アイ口3を回転軸3b周りに回転させることができるように構成される。
アイ口3は、変位装置10による変位方向が逆転するタイミングの前後で、前記回転機構によって、回転軸3b周りに向きを反転するように(180度)回転され、これにより、給糸口3aにおけるCFRP7との接触部位が、常に、アイ口3の変位方向における前側の内壁面(接触部3cと呼ぶ)となるように構成される。
尚、アイ口3における回転機構(図示せず)は、制御装置6に接続されている。
【0021】
制御装置6は、FW装置1におけるライナ8に対するCFRP7の巻回動作を制御するための装置であり、少なくとも、アイ口3(回転機構)、モータ9、変位装置10の各動作を制御する。
【0022】
制御装置6には、変位装置10からアイ口3の変位位置に係る信号が入力され、斯かる信号に基づいて、モータ9の回転数を決定し、モータ9に対して指令信号を出力するとともに、ライナ8におけるCFRP7の着床位置を検出して、アイ口3(回転機構)に対して指令信号を出力する。
【0023】
次に、ライナ8に対してCFRP7を巻回する工程における、FW装置1の動作状況について、
図2〜
図5を用いて説明をする。
図2(a)に示す如く、FW装置1を用いたFW工法において、ライナ8に対してCFRP7を巻回する工程においては、まず始めに、ライナ8の肩部8cにCFRP7の始端を留め付けておき、回転軸2を回転駆動してライナ8を軸心周りに回転させるとともに、変位装置10(本図では図示せず)によって、給糸口3aからCFRP7を供給しながらアイ口3を矢印Aの方向に変位させる(STEP−1)。
このとき、回転軸2の回転速度は、ライナ8に対するCFRP7の着床位置がドーム8bであることに対応して、制御装置6によって、ドーム部8bに対するCFRP7の巻回に適した回転速度R1となるように制御される。
ドーム部8bへの巻回に適した回転速度R1は、ライナ8に対するCFRP7の着床位置に応じて、制御装置6により可変制御される。
また、CFRP7は、給糸口3aにおける接触部3cに接している。
【0024】
次に、
図2(b)に示す如く、FW装置1を用いたFW工法では、引き続き給糸口3aからCFRP7を供給しながらアイ口3を矢印Aの方向に変位させる(STEP−2)。
このとき、回転軸2の回転速度は、ライナ8に対するCFRP7の着床位置がストレート部8aであることに対応して、制御装置6によって、ストレート部8aに対するCFRPの巻回に適した回転速度R2となるように制御される。ストレート部8aへの巻回に適した回転速度R2は、ドーム部8bへの巻回に適した回転速度R1に比して小さい速度(R1>R2)である。
即ち、回転速度R1と回転速度R2は、速度が異なっている。
【0025】
図1に示すような形状を有するライナ8を用いたFW工法においては、ドーム部8bへのCFRP7の巻回に適した回転速度R1を、ストレート部8aへのCFRP7の巻回に適した回転速度R2に比して速くするのが通常である。尚、ライナ8の形状によっては、R1<R2としてもよい。
そして、回転速度R1と回転速度R2を切り換えるタイミングは、ライナ8に対するCFRP7の着床位置が、肩部8cになったときであり、このため着床位置が肩部8cを過ぎた直後は、回転軸2の回転速度が変動するのに伴って、CFRP7の巻回状況が不安定になり、CFRP7のズレや浮きが生じやすい。
【0026】
次に、本発明の一実施形態に係る圧力タンク20の製造方法においては、
図3(a)に示すように、ライナ8に対するCFRP7の着床位置が、肩部8cになったときに、回転機構(図示せず)によるアイ口3の回転が開始される(STEP−3)。
このとき、回転軸2の回転速度は、ライナ8に対するCFRP7の着床位置がドーム8bであることに対応して、制御装置6によって、ドーム部8bに対するCFRP7の巻回に適した回転速度R1となるように制御される。
また、このときのアイ口3の回転速度R3は、ドーム部8bに対するCFRP7の巻回に適した回転速度R1に同期して可変される。
【0027】
また、本発明の一実施形態に係る圧力タンク20の製造方法においては、
図3(b)に示すように、ライナ8に対するCFRP7の着床位置が、次に肩部8cに戻るまでアイ口3を、回転速度R1に同期した回転速度R3で回転させることを継続し、変位装置10によるアイ口3の変位方向が逆転する(矢印Aの方向から矢印Bの方向へ変化する)タイミングの前後で、アイ口3の向きを最終的に180度反転させて、変位装置10によって、アイ口3を矢印Bの方向に変位させる(STEP−4)。
【0028】
そして、本発明の一実施形態に係る圧力タンク20の製造方法においては、
図4(a)に示すように、ライナ8に対するCFRP7の着床位置が、肩部8cに戻ると、アイ口3の回転速度R3を「0」とし、回転を停止させる(STEP−5)。
このとき、回転軸2の回転速度は、ライナ8に対するCFRP7の着床位置がストレート部8aとなることに対応して、制御装置6によって、ストレート部8aに対するCFRP7の巻回に適した回転速度R2となるように制御される。
また、このときも、CFRP7は、給糸口3aにおける接触部3cに接している。
【0029】
このように、本発明の一実施形態に係る圧力タンク20の製造方法において、回転機構によるアイ口3の回転速度は、ライナ8に対するCFRP7の着床位置がドーム部8bである間は、制御装置6によって、回転速度R1に同期させて回転速度R3を制御する構成としている。
そして、アイ口3の回転速度R3を、回転軸2のドーム部8bに対するCFRP7の巻回に適した回転速度R1に同期させることで、給糸口3aにおけるCFRP7の引き出し位置が常に接触部3cの略同じ位置に維持され、これにより、ライナ8に着床したCFRP7がズレたり浮いたりすることが抑制される。
【0030】
次に、
図4(b)に示す如く、FW装置1を用いたFW工法では、引き続き給糸口3aからCFRP7を供給しながらアイ口3を矢印Bの方向に変位させる(STEP−6)。
このとき、回転軸2の回転速度は、ライナ8に対するCFRP7の着床位置がストレート部8aであることに対応して、制御装置6によって、ストレート部8aに対するCFRP7の巻回に適した回転速度R2となるように制御される。
【0031】
そして、CFRP7の着床位置が再び肩部8cに到達すると、制御装置6によって、回転軸2の回転速度をR1に変更するとともに、アイ口3の回転機構によって、アイ口3を回転速度R1に同期した回転速度R3で回転させ、最終的にアイ口3の向きを180度反転させる。
【0032】
そして、上記(STEP−1)〜(STEP−6)までの各動作を、ライナ8においてCFRP7の巻き残し部分がなくなるまで繰り返し行うことで、ライナ8に対するCFRP7のFW工程が実行され、
図5に示すような、圧力タンク20が製造される。
【0033】
圧力タンク20は、高圧の流体を貯溜しておくことが可能な容体であり、
図5に示すように、ライナ8の軸方向における両端部に口金21・21を設けるとともに、ライナ8および口金21・21の周囲にCFRP層22を形成することによって作製される。
CFRP層22は、前述したCFRP7の繊維束をライナ8(および口金21・21)に巻回することによって形成される。
【0034】
本発明の一実施形態に係る製造方法で製造された圧力タンク20は、ライナ8の肩部8cに対して、CFRP7のズレや浮きを抑制しながら製造されるものであるため、肩部8cにおけるCFRP層22では、空隙の発生が抑制されており、肩部8cにおける強度が確保されている。
【0035】
即ち、本発明の一実施形態に係る圧力タンク20の製造方法は、直管状のストレート部8aと、ストレート部8aの管軸方向における端部を塞ぐ略椀状のドーム部8b・8bと、を備えるライナ8を、ストレート部8aの管軸方向における軸心に一致する回転軸2周りに回転させつつ、繊維束たるCFRP7の供給口たるアイ口3を、ストレート部8aの管軸方向に往復変位させるとともに、アイ口3の変位方向が逆転するときにおいて、アイ口3を回転させることにより、アイ口3の変位方向における向きを反転させて、アイ口3から供給されるCFRP7をライナ8に巻回して、ライナ8に沿った形状を有する容体を形成するものであって、ストレート部8aにCFRP7を巻回するときにおけるライナ8の回転速度R2と、ドーム部8bにCFRP7を巻回するときにおけるライナ8の回転速度R1を変化させる場合において、ドーム部8bにCFRP7を巻回するときに、ライナ8の回転速度R1と、アイ口3の回転速度R3を同期させるものである。
このような構成により、肩部8cを形成するCFRP7のズレを抑制できる。これにより、肩部8cにおけるCFRP層22内に空隙部が生じることを抑制して、所望の強度を確保することができる。
【0036】
次に、FW工程における、巻回張力の調整方法について、
図6〜
図9を用いて説明をする。
従来、FW工法では、
図7に示す如く、アイ口3から供給されるCFRP7には、テンションローラ4によって、張力F1が付与されている。
【0037】
FW工程で、ドーム部8bにCFRP7を巻回するときに、アイ口3を回転軸3b周りに回転させると、給糸口3aの接触部3cにおけるCFRP7の接触位置は変化する。
接触部3cにおけるCFRP7の接触位置が変化するときには、
図7に示すように、接触部3cとCFRP7との間で、摩擦力F2が生じる。
そして、このような摩擦力F2が生じる結果、巻回時にCFRP7に作用している巻回張力Fnは、摩擦力F2の分だけ減少するため、
図8上図に示すように、巻回張力Fn=F1−F2となり、所望する巻回張力F1を得ることができない。
【0038】
そして、巻回張力Fnが減少すると、
図7に示すように、CFRP7が弛んだ状態で肩部8cに対して巻回されることとなり、肩部8cにおいて、CFRP7がズレたり浮いたりした状態で積層され、CFRP7の積層部において空隙部が形成されることとなる。
尚、ここで言う「空隙部」は、CFRP7の積層方向においてCFRP7の繊維幅の3倍以上の高さを有する空間を意味している。
【0039】
一方、本発明の一実施形態に係る圧力タンクの製造方法では、接触部3cとCFRP7との間で生じた摩擦力F2を検出し、それを補うように、テンションローラ4を動作させることによって、巻回張力Fnが低下するのを防止する構成としている。
【0040】
FW装置1において、アイ口3における給糸口3aの内周部のCFRP7と当接する位置(接触部3c)には、図示しない圧力センサを備えている。圧力センサとしては、例えば、歪みゲージ等を採用することができる。
そして、接触部3cに配置した圧力センサによって、接触部3cに対するCFRP7の接触圧力を検出し、制御装置6は、その検出した圧力によって、接触部3cとCFRP7の間で生じる摩擦力F2を、リアルタイムで検出する。
また、制御装置6は、検出した摩擦力F2に応じて、テンションローラ4の変位量を変更し、CFRP7に付与する張力を調整する。
【0041】
具体的には、
図6に示すように、摩擦力F2が生じたことを検出した場合に、テンションローラ4の変位を調整して、F1+F2の張力を発生させて、CFRP7に付与する。
その結果、着床時のCFRP7に作用する巻回張力Fnは、摩擦力F2の減少分が補われて、
図8下図のように、Fn=F1+F2−F2となり、その結果、巻回張力Fn=F1を確保することができる。
尚、本発明の一実施形態に係る圧力タンクの製造方法では、テンションローラ4によってCFRP7に対して付与する張力F1を、ライナ8に対するCFRP7の着床位置に応じて変化させる構成としてもよい。
【0042】
ドーム部8bに対するCFRP7を巻回するときの具体的な制御フローを、
図9に示している。
CFRP7を巻回する工程においては、制御装置6によって、変位装置10からに信号に基づいて、ライナ8に対するCFRP7の着床位置を演算し、その演算結果から、今のCFRP7の着床位置が、ドーム部8bであるか否かの判定を行う。
【0043】
そして、CFRP7の着床位置が、ドーム部8bであると判定した場合には、制御装置6は、テンションローラ4の変位を調整して、F1+F2の張力をCFRP7に付与する。
一方、CFRP7の着床位置が、ドーム部8bでない(ストレート部8aである)と判定した場合には、制御装置6は、テンションローラ4の変位を調整して、F1の張力をCFRP7に付与する。
【0044】
次に、制御装置6は、CFRP7の巻き残しがあるか否かの判定を行う。
巻き残しがあるか否かの判定は、例えば、回転軸2やボビン5等の積算回転数から判定することができる。
そして、巻き残しがあると判定した場合には、引き続きCFRP7を巻回する工程を継続し、上記手順を繰り返し実行する。
一方、巻き残しがあると判定した場合には、CFRP7を巻回する工程を終了する。
【0045】
次に、本発明の一実施形態に係る圧力タンクの製造方法により、巻回張力Fnを調整しつつ圧力タンクを製造した場合の効果について、
図10および
図11を用いて説明をする。
以下では、従来の製造方法で製造した圧力タンクと本発明の一実施形態に係る製造方法で製造した圧力タンクについて、CFRP層の構造を比較することで、効果の確認を行った場合の結果を例示している。
【0046】
図11には、従来の製造方法で製造した圧力タンク30におけるCFRP層32の断面を部分的に拡大して示している。
図11中の右方には、ストレート部8aにおけるCFRP層32を示しており、
図11中の左方には、肩部8cにおけるCFRP層32を示している。
CFRP層32には、巻回時にCFRP7にズレや浮きが生じることで、空隙部33・33・・・が生じている。
【0047】
図11に示すように、従来のFW工法で巻回された圧力タンク30では、ストレート部8aにおける空隙部33・33が存在しない部分(「密な領域」と呼ぶ)の厚みD3が、肩部8cにおける「密な領域」の厚みD4に比して大きくなっている。
即ち、従来の圧力タンク30では、肩部8cのCFRP層32は、ストレート部8aのCFRP層32に比して「疎の領域」の厚みが大きい状態となっており、圧力タンク30の強度が、ストレート部8aに比して肩部8cにおいて低くなっている。
【0048】
一方、
図10には、本発明の一実施形態に係る製造方法で製造した圧力タンク20におけるCFRP層22の断面を部分的に拡大して示している。
図10中の右方には、ストレート部8aにおけるCFRP層22を示しており、
図10中の左方には、肩部8cにおけるCFRP層22を示している。
圧力タンク20のCFRP層22においても、巻回時におけるCFRP7のズレや浮きは完全になくすことはできないため、空隙部23・23・・・が生じている。
【0049】
図10に示すように、本発明の一実施形態に係る製造方法で製造された圧力タンク20では、ストレート部8aにおける空隙部23・23が存在しない部分(「密な領域」)の厚みD1が、肩部8cにおける「密な領域」の厚みD2に比して小さくなっている。
即ち、本発明の一実施形態に係る製造方法で製造された圧力タンク20では、肩部8cのCFRP層22は、ストレート部8aのCFRP層22に比して「密な領域」の厚みが大きい状態となっており、圧力タンク20の強度が、ストレート部8aに比して肩部8cにおいて低くなることがなく、肩部8cの強度が確保されている。
【0050】
即ち、本発明の一実施形態に係る圧力タンクの製造方法を適用することによって、肩部8cに巻回するときに、CFRP7がズレたり浮いたりするのを抑制することができ、これによって、肩部8cにおけるCFRP層22に空隙部23が生じるのを抑制し、ひいては、肩部8cにおける圧力タンク20の強度を確保することが可能になる。
【0051】
即ち、本発明の一実施形態に係る圧力タンク20の製造方法は、ストレート部8aとドーム部8bの境界部分たる肩部8cにCFRP7を巻回するときに、アイ口3とCFRP7との間で生じる摩擦力F2を測定し、測定した摩擦力F2の分だけ、CFRP7に付与する張力を増大させる(即ち、F1+F2とする)ものである。
このような構成により、肩部8cにおける空隙部23が存在しない層(「密な領域」)の厚みD2を、ストレート部8aにおける「密な領域」の厚みD1に比して大きくすることができる。これにより、肩部8cにおいて、所望の強度を確保することができる。
【0052】
尚、本実施形態で示した圧力タンクの製造方法では、ドーム部にCFRPを巻回するときに、巻回張力の調整を行う場合を例示したが、ストレート部にCFRPを巻回するときに巻回張力の変動が生じるような場合には、この場合にも巻回張力の調整を行う構成としてもよい。