特許第6199823号(P6199823)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6199823
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】シート給送装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/54 20060101AFI20170911BHJP
   B65H 1/04 20060101ALI20170911BHJP
   B65H 1/26 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
   B65H3/54 310B
   B65H1/04 324
   B65H1/26 B
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-147654(P2014-147654)
(22)【出願日】2014年7月18日
(65)【公開番号】特開2016-23028(P2016-23028A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2016年8月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 健大
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−076867(JP,A)
【文献】 特開平05−017032(JP,A)
【文献】 実開平01−083731(JP,U)
【文献】 特開2003−002475(JP,A)
【文献】 特開2005−225645(JP,A)
【文献】 特開2001−328752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00− 3/68
B65H 11/00−11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
前記装置本体に装着され、シートが積載されるシート積載部と、
前記装置本体に設けられ、前記シートをシート給送方向に給紙する給紙部と
を備え、
前記シート積載部は、
シート載置面と、
前記シート載置面の一部を構成し、前記シートを前記給紙部に案内するシート案内部と、
前記シート案内部上を前記シート給送方向と直交するシート幅方向にスライド可能に設けられ、前記シート給送方向に沿った前記シートの側端縁を規制するシート側面規制部と、
前記シート給送方向において、前記給紙部と前記シート案内部の間で、前記シート載置面の上方に、前記シートが通過可能な間隔をもって配置され、前記シート幅方向に沿って延びるシート上面規制部材と
を有し、
前記シート上面規制部材は、前記給紙部から給紙される前記シートの上方への移動を規制
前記シート上面規制部材は、前記シートの上面に当接可能な当接位置と、前記シートの上面から離間した離間位置とに移動可能であり、
前記シート側面規制部は、前記シート給送方向の下流側端部に、前記シート上面規制部材に対向する接触部を有し、
前記シート載置面と接触部との間には所定の隙間が設けられ、
前記接触部は、前記シート上面規制部材が前記当接位置にあるとき、前記シート上面規制部材と接触する、シート給送装置。
【請求項2】
前記シート上面規制部材は、前記接触部と対向する対向側面に摩擦部材を有する、請求項に記載のシート給送装置。
【請求項3】
前記シート積載部は、シート幅方向両端に前記シート上面規制部材を支持する一対の支持壁を更に有し、
前記シート上面規制部材は、両端に支持軸を有し、
前記支持壁には、前記支持軸をガイドするガイド溝が形成され、
前記シート上面規制部材は、前記支持軸を介して、前記ガイド溝に沿って前記離間位置と前記当接位置に移動可能である、請求項1または請求項に記載のシート給送装置。
【請求項4】
前記ガイド溝は、前記シート給送方向の下流側に向けて、斜め上方に形成される、請求項に記載のシート給送装置。
【請求項5】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
シートに画像を形成する画像形成部と
を備える、画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート給送装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、シート給送装置が搭載される。シート給送装置は、給紙カセット又は手差しトレイに積載されたシートを給送する(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示の給紙カセットによれば、積載されたシートを規制しているカーソル(端縁規制部)の位置ずれを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−46304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シート給送装置の給送ユニットがシートを給送する際に、給送ユニットのローラーによってシートの先端部に押圧力が作用し、給紙位置の上流側でシートが浮き上がり撓むことがある。撓んだ状態でシートが給送されると、シートにしわが発生し、シートが斜行する可能性がある。特に、裏紙又はA3サイズ以上のシート(長尺紙)の場合、カール(巻き癖)や自重が原因となりシートが更に斜行しやすい。シートの斜行は、画像形成装置における形成画像の歪みの原因になる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示のシート給送装置では、シートを給送する際に、シートの浮き上がりが発生する可能性があった。このため、特許文献1に開示のシート給送装置では、シートを安定して給送することが困難であった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、シートを安定して給送することができるシート給送装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るシート給送装置は、装置本体と、シート積載部と、給紙部とを備える。前記シート積載部は、前記装置本体に装着される。前記シート積載部は、シートが積載される。前記給紙部は、前記装置本体に設けられる。前記給紙部は、前記シートをシート給送方向に給紙する。前記シート積載部は、シート載置面と、シート案内部と、シート側面規制部と、シート上面規制部材とを有する。前記シート案内部は、前記シート載置面の一部を構成する。前記シート案内部は、前記シートを前記給紙部に案内する。前記シート側面規制部は、前記シート案内部上を前記シート給送方向と直交するシート幅方向にスライド可能に設けられる。前記シート側面規制部は、前記シート給送方向に沿った前記シートの側端縁を規制する。前記シート上面規制部材は、前記シート給送方向において、前記給紙部と前記シート案内部の間で、前記シート載置面の上方に、前記シートが通過可能な間隔をもって配置される。前記シート上面規制部材は、前記シート幅方向に沿って延びる。前記シート上面規制部材は、前記給紙部から給紙される前記シートの上方への移動を規制する。
【0008】
本発明に係る画像形成装置は、上記に記載のシート給送装置と、画像形成部とを備える。前記画像形成部は、シートに画像を形成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のシート給送装置によれば、シートの浮き上がりを抑制でき、シートを安定して給送することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態1に係るシート給送装置の斜視図である。
図2】本発明の実施形態1に係るシート給送装置の斜視図である。
図3】(a)は、本発明の実施形態1に係る側面規制部周辺の一部拡大斜視図である。(b)は、本発明の実施形態1に係る側面規制部周辺の一部拡大側面図である。
図4】(a)は、本発明の実施形態1に係る側面規制部周辺の一部拡大斜視図である。(b)は、本発明の実施形態1に係る側面規制部周辺の一部拡大側面図である。
図5】本発明の実施形態2に係る画像形成装置を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
(実施形態1)
図1を参照して、本発明の実施形態1に係るシート給送装置1について説明する。図1は、シート給送装置1の斜視図である。シート給送装置1は、装置本体12と、シート積載部3と、給紙部11とを備える。シート給送装置1は、例えば、画像形成装置に搭載される。
【0013】
シート積載部3は、装置本体12に装着される。シート積載部3は、シートが積載される。シート積載部3は、シート載置面30、シート案内部5、シート側面規制部2、シート上面規制部材50、一対の支持壁51、リフト板61及び給紙パッド62を有する。シート載置面30には、シートが積載される。シート積載部3は平板状である。
【0014】
リフト板61は、給紙部11の下方に位置する。リフト板61は、シートの幅方向に延びる長尺の板状部材である。シートを給紙する際、リフト板61は軸の回りに回動し、リフト板61の先端部が上昇する。従って、シートが給紙部11に当接する。
【0015】
リフト板61の上面には、給紙パッド62が設けられる。給紙パッド62は、例えば、コルク板又はコルクシートである。シートと給紙パッド62との間の摩擦力によって、最も上方に位置するシート以外のシートがシート搬送方向の下流側に搬送されることを抑制する。
【0016】
シート積載部3のうち先端縁部よりも基端縁部に近い領域には、シート給送方向Dに直交するシート幅方向Sに沿ってスライド溝31が形成される。
【0017】
給紙部11は、装置本体12に設けられる。給紙部11は、シート積載部3よりもシート給送方向Dの下流側に設けられる。給紙部11は、ピックアップローラーを含む。給紙部11は、シート積載部3に積載されたシートをシート給送方向Dに給紙する。具体的には、ピックアップローラーによって給紙されたシートは、シート給送方向Dに搬送される。
【0018】
シート案内部5は、給紙部11よりもシート給送方向Dの上流側に設けられる。シート案内部5は、シート載置面30の一部を構成する。シート案内部5は、シートを給紙部11に案内する。シート案内部5には、スライド溝31が形成される。また、シート案内部5の下面にはラック及びピニオンが内蔵されている。この構成により、シート案内部5は、シート側面規制部2をスライド可能に支持する。
【0019】
一対の支持壁51は、シート幅方向Sの両端に設けられる。一対の支持壁51は、シート上面規制部材50を支持する。
【0020】
シート上面規制部材50は、シート幅方向Sに沿って延びている。シート上面規制部材50の長手方向の長さは、積載されるシートの幅よりも長い。シート上面規制部材50は、長板状である。シート上面規制部材50は、シート積載部3に積載されたシートの上方への移動を規制する。具体的には、シート上面規制部材50は、給紙の際にピックアップローラーが当接するシートの位置よりもシート給送方向Dの上流側の位置を押圧することによってシートの上方への移動を規制する。シートは、シート上面規制部材50の自重によって押圧される。
【0021】
一対のシート側面規制部2は、シート案内部5よりもシート給送方向Dの上流側に設けられる。シート側面規制部2は、シート給送方向Dに沿って延びている。一対のシート側面規制部2は、互いに対向し、シート積載部3から起立している。一対のシート側面規制部2は、シート給送方向Dに直交するシート幅方向Sに沿ってシート積載部3上をスライドして、積載されるシートの側端縁を規制する。具体的には、一対のシート側面規制部2は、シート案内部5の下面に配置されるラック及びピニオン機構で連結されている。従って、一対のシート側面規制部2は、互いに連動し、スライド溝31に沿って、互いに近づく方向又は互いに離れる方向にスライド可能である。
【0022】
以上、図1を参照して説明したように、シート上面規制部材50は、給紙部11よりもシート給送方向Dの上流側において、シートを上方から押さえることによってシートの上方への移動を規制する。従って、給紙部11がシートを給紙する際に、シート上面規制部材50によってシートの浮き上がりを抑制できる。その結果、シートを安定して給送することが可能である。特に、シートが、浮き上がりの発生し易い長尺紙であるときに、有効である。
【0023】
なお、シート上面規制部材50は可動である。図1及び図2を参照して、シート上面規制部材50の移動の概略を説明する。図2は、シート給送装置1の斜視図である。シート上面規制部材50は、当接位置と離間位置とに移動可能である。当接位置は、シート上面規制部材50がシートの上面に当接可能な位置である。離間位置は、シートの上面から離間した位置である。移動可能なシート上面規制部材50は、両端に支持軸52を有する。ユーザーは、支持壁51から突出している支持軸52を操作することにより、シート上面規制部材50を離間位置に移動する。具体的には、ユーザーは、シート積載部3にシートを積載する前に、シート上面規制部材50を斜め上方に持ち上げる(図2及び図3参照)。シートを積載した後、シート上面規制部材50は自重で斜め下方に下り当接位置に移動する(図1及び図4参照)。これにより、シート上面規制部材50はシートを上方から押圧する。
【0024】
図3及び図4を参照して、シート上面規制部材50の移動の詳細を説明する。図3(a)は、シート側面規制部2周辺の一部拡大斜視図である。図3(b)は、シート側面規制部2周辺の一部拡大側面図である。図3は、図2で示したシート上面規制部材50が離間位置、すなわち押圧解除位置にある状態を示している。図4(a)は、シート側面規制部2周辺の一部拡大斜視図である。図4(b)は、シート側面規制部2周辺の一部拡大側面図である。図4は、図1で示したシート上面規制部材50が当接位置、すなわち押圧位置にある状態を示している。
【0025】
一般的に、シート給送装置がシートを給送する際にシートの歪みや曲がり(スキュー)が発生すると、シートが斜行する。これにより、シート側面規制部は、斜行するシートの側端縁から押圧力を受ける。シート側面規制部がシートの端縁を規制している力よりもシートによる押圧力が大きくなると、シート側面規制部の位置ずれが発生する可能性がある。特に、長尺紙を給送する場合、シートによる押圧力が大きくなりやすい。このため、シートが給送される際には、シート側面規制部が固定されていることが好ましい。
【0026】
図3に示すように、シート側面規制部2は、接触部22、壁部20及び底面部21を有する。壁部20は、平板状であり、シート積載部3のシート載置面30から起立する。壁部20にシートPの側端縁が当接する。シートPの側端縁は、シート給送方向Dに沿った端縁である。接触部22は、平板状であり、シート側面規制部2のうちシート給送方向Dの下流側端部に設けられている。シート上面規制部材50の対向側面50aと接触部22とは互いに平行に対向する。シート載置面30と接触部22との間には所定の隙間が設けられる。所定の隙間は、最大積載シートの厚さ以上である。底面部21は、平板状であり、壁部20の基端に形成される。底面部21は、シート載置面30に沿って、シート載置面30に配置される。
【0027】
一対の支持軸52は、シート上面規制部材50の長手方向に沿ってシート上面規制部材50の両端から突出している。一対の支持壁51は、シート積載部3のシート幅方向の両端に互いに平行に対向して配置される。支持壁51は、平板状であり、シート給送方向Dに沿ってシート積載部3のシート載置面30から起立する。支持壁51には、シート上面規制部材50の位置の変更をガイドするためのガイド溝51aが形成されている。ガイド溝51aは、シート幅方向Sに沿って支持壁51を貫通する。ガイド溝51aは、支持壁51に沿って斜め方向に形成される。ガイド溝51aは、シート給送方向Dの下流に向けて斜め上方に傾斜している。支持軸52は、ガイド溝51aに沿って往復して離間位置と当接位置とを移動可能である。支持軸52はガイド溝51aを介して突出しており、ユーザーは、支持軸52を手動で移動することができる。支持軸52が移動可能な上限位置は、最大積載量のシート束が載置された時、干渉しない高さである。また、シート給送時にリフト板が上昇した状態でシートと干渉しない高さである。支持軸52が移動可能な下限位置は、1枚のシートを押さえられる高さである。また、支持軸52は上限位置で固定可能であることが好ましい。支持軸52が上限位置で固定することによって、シートをシート積載部3に容易に積載することができる。
【0028】
シート上面規制部材50は、支持軸52が移動することによってシート側面規制部2の接触部22に当接する。これにより、シート側面規制部2がシート幅方向Sに沿って移動することを抑制する(ロックする)。図3は、支持軸52及びシート上面規制部材50を斜め上方に移動させた状態(ロック解除状態)を示す。ロック解除状態において、シート上面規制部材50は接触部22に当接していない。一方、図4は、支持軸52及びシート上面規制部材50を斜め下方に移動させた状態(ロック状態)を示しており、シート上面規制部材50は接触部22に当接している。
【0029】
以上、図1図4を参照して説明したように、シート上面規制部材50は、支持壁51のガイド溝51aに沿って離間位置と当接位置とを移動する。これにより、シート上面規制部材50を当接位置に移動した際、シート上面規制部材50はシート側面規制部2の接触部22に当接する。従って、シートが給送される際に、シート(特に、長尺紙)Pの浮き上がりを抑制しつつ、シートPの押圧力によるシート側面規制部2の位置ずれを抑制できる。その結果、シートPを更に安定して給送することが可能である。
【0030】
また、ガイド溝51aは、シート給送方向Dの下流側に向けて、斜め上方に形成されるため、シート上面規制部材50を当接位置から離間位置に移動させる際に、接触部22が干渉しない。従って、シート上面規制部材50の位置をスムーズに変更できる。
【0031】
なお、シート上面規制部材50は、対向側面50aに摩擦部材を有していることが好ましい。摩擦部材は、細長い板状の弾性部材(ゴム)である。ロック状態において、摩擦部材が接触部22に当接することにより、シート側面規制部2の移動を更に抑制できる。なお、シート上面規制部材50の対向側面50aに摩擦部材を有する場合、シート側面規制部2の位置をシートに合わせて調整した後にシート上面規制部材50を当接位置に移動させることが好ましい。
【0032】
(実施形態2)
図1及び図5を参照して、本発明の実施形態2に係る画像形成装置100について説明する。図5は、画像形成装置100の概略を説明するための模式的断面図である。画像形成装置100は、例えば、複写機、プリンター、又は複合機である。複合機は、例えば、複写機、プリンター、及びファクシミリのうち少なくとも2つの機器を備える。
【0033】
画像形成装置100は、シート給送装置1a〜1dと、搬送部220と、画像形成部230と、定着部240と、排出部250と、画像読取部270と、操作部280と、制御部70とを備える。シート給送装置1a〜1dは、図1図4を参照して説明した実施形態1に係るシート給送装置1と同じである。シート給送装置1a及び1bは、カセット13を更に含む。シート給送装置1cは、手差しトレイ210を更に含む。シート給送装置1dは、手差しトレイ260を更に含む。
【0034】
操作部280は、ユーザーの操作に対応する制御信号を制御部70に出力する。ユーザーの操作は、画像形成装置100の各種設定を行う操作である。
【0035】
制御部70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及び記憶部を含む。記憶部は、主記憶装置(例えば、半導体メモリー)、及び仕様に応じて補助記憶装置(例えば、半導体メモリー、又はハードディスクドライブ)を含む。制御部70は、操作部280からの制御信号又はコンピュータープログラムに従って、シート給送装置1a〜1d、搬送部220、画像形成部230、定着部240、排出部250、画像読取部270、及び操作部280を制御する。
【0036】
シート給送装置1dは、手差しトレイ260に積載された原稿(シートP)を画像読取部270に搬送する。シート給送装置1dがシートPを給送する際、シート上面規制部材50は、シートの上方への移動を規制するため、シート上面規制部材50によってシートの浮き上がりを抑制できる。画像読取部270は、原稿の画像を読み取って画像データを生成する。シート給送装置1a〜1cは、カセット13又は手差しトレイ210からシートPを搬送部220に給送する。シート給送装置1a〜1cがシートPを給送する際、シート上面規制部材50は、シートの上方への移動を規制するため、シート上面規制部材50によってシートの浮き上がりを抑制できる。シートPは、例えば、普通紙、再生紙、薄紙、厚紙、コート紙、又はOHP(Overhead Projector)シートである。
【0037】
搬送部220は、画像形成部230にシートPを搬送する。画像形成部230は、搬送部220を介してシート給送装置1a〜1cから給送されたシートPに画像を形成(印刷)する。画像形成部230は、感光体ドラム231、帯電部232、露光部233、現像部234、転写部235、クリーニング部236、及び除電部237を含む。
【0038】
帯電部232は感光体ドラム231の表面を帯電する。露光部233は、画像データに基づく光を感光体ドラム231の表面に照射する。その結果、感光体ドラム231の表面には画像データに対応した静電潜像が形成される。画像データは、例えば、画像読取部270によって生成された画像データ、記憶部に格納された画像データ、又はネットワークを経由して外部装置から受信した画像データである。
【0039】
現像部234は、静電潜像にトナーを付着させて、感光体ドラム231の表面にトナー像を形成する。転写部235はシートPにトナー像を転写させる。クリーニング部236は、感光体ドラム231の表面に残留しているトナーを除去する。除電部237は、感光体ドラム231の表面の残留電荷を除去する。
【0040】
トナー像が転写されたシートPは定着部240に向けて搬送される。定着部240は、シートPを加熱及び加圧して、シートPにトナー像を定着させる。トナー像が転写されたシートPは排出部250に向けて搬送される。排出部250は、排出ローラー対251及び排出トレイ252を含む。排出ローラー対251はシートPを排出トレイ252に排出する。
【0041】
以上、図5を参照して説明したように、本実施形態2によれば、画像形成装置100は、実施形態1に係るシート給送装置1を備えるため、実施形態1と同様に、シートPが長尺紙であっても安定して給送することができる。その他、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0042】
以上、図面(図1図5)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(3))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0043】
(1)実施形態1及び実施形態2に係るシート上面規制部材50は、積載されるシートPの幅よりも長いが、給紙部11が当接するシートPの領域に応じて、シートPの幅よりも短くしてもよい。
【0044】
(2)実施形態1及び実施形態2に係るガイド溝51aは、支持壁51の側壁に沿って斜め方向に形成されているが、上下方向に形成されていてもよい。
【0045】
(3)実施形態1及び実施形態2に係るシート上面規制部材50は、対向側面50a全面に摩擦部材を有し得るが、対向側面50aのうちシート側面規制部2に当接する領域にのみ摩擦部材を有していてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、画像形成装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
1、1a、1b、1c、1d シート給送装置
11 給紙部
12 装置本体
100 画像形成装置
2 シート側面規制部
22 接触部
230 画像形成部
3 シート積載部
30 シート載置面
5 シート案内部
50 シート上面規制部材
51 支持壁
51a ガイド溝
52 支持軸
D 給送方向
P シート
S シート幅方向
図1
図2
図3
図4
図5