【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、接触プローブを使用して物体の場所を迅速に特定する方法を提供し、この方法では、可能な接触点範囲を含む(したがって本質的に、可能な接触点範囲の前記長さに沿って物体の場所の不確実性を含む)少なくとも第1の測定が行われ、前記不確実性の程度を低減させる(たとえば、少なくとも部分的に解決する)ために、同じく可能な接触点範囲を含む異なる第2の測定が使用される。
【0007】
たとえば、本発明は、接触プローブを使用して縁部の場所を迅速に特定する方法を提供し、この方法は、縁部の少なくとも一部に沿って異なる一連の測定を行い、次いで2つの一連の測定を使用して物体の縁部の場所を特定することによって行われる。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、物体の特徴の場所を特定する方法が提供され、この方法は、位置決め装置上に取り付けられた接触プローブのスタイラスの長さを物体に接触させて物体の少なくとも第1の測定および第2の測定を取得するステップであって、各測定が、物体の長さに沿った物体とスタイラスの一部との間の可能な接触点範囲をもたらし、したがって本質的に、前記長さに沿った物体とスタイラスとの間の実際の接触点の場所に不確実性を含む、取得するステップと、少なくとも第1の測定および第2の測定に関連付けられた(たとえば、一部として記録された)スタイラスの向きに関連する情報を使用することを含めて、少なくとも第1の測定および第2の測定を使用して、前記不確実性の程度を少なくとも低減させる(たとえば、部分的に解決する)ステップとを含む。
【0009】
前述の知られている技法と比較すると、本発明の方法を使用することによって、物体の特徴(たとえば縁部)の概略的な場所をより迅速に判定することができる。たとえば、縁部の長さに沿った縁部とスタイラスとの間の正確な接触点が重要でないという意味でそれらの2つの測定をより大まかに行うことができる。たとえば、測定が可能な接触点範囲をもたらすことは、これは知られている関連付けられたスタイラスの向きに関連する情報を使用して後に解決されるために重要でない。これは、少なくとも1つの測定に対してスタイラス先端部が物体に接触するようにプローブを注意深く正確に制御することが重要であった従来の知られている方法とは異なる。具体的には、スタイラスの向きに関連する情報が知られており、使用することができるため、それは、不確実性を解決するときにスタイラスの向き、形状、および/または寸法を考慮に入れることができることを意味する。これは、接触点におけるスタイラス先端部の位置だけでなくそれ以上のものを使用して縁部の場所を識別できることを意味することができる。たとえば、シャフト自体を考慮に入れることができる。実際には、可能な接触点範囲は、スタイラスシャフトの長さに沿って少なくとも途中まで延びることができる。任意選択で、非球面のスタイラス先端部を使用することができ、測定点におけるその向きに関連する知識を使用することができる。さらに、プローブのうち部分的にしか較正されていない部分またはまったく較正されていない部分を使用して、第1の測定および第2の測定を取得することができる。
【0010】
具体的には、本発明の方法は、物体の特徴の位置の不確実性より大きいスタイラスの長さを使用することによって、少なくとも1つの寸法ではその位置がある程度知られていない特徴の場所を、迅速かつ効率的に発見することを可能にする。第1の測定と第2の測定のそれぞれにおいてスタイラスの長さに沿ってどこで接触するかは問題ではなく、実際、個々に見ると、どこで接触するかは知られていない。しかし、第1の測定および第2の測定に関連付けられた、知られている向きに関連する情報を使用すると、少なくとも第1の測定および第2の測定を使用して物体の場所を判定することができる。
【0011】
不確実性の程度を低減させる(たとえば、前記不確実性を解決する)ことは、第1の測定および第2の測定の少なくとも1つに対して、スタイラスと物体との間の実際の接触点を判定することを含むことができる。しかし、これは必ずしも当てはまる必要はなく、たとえば、不確実性の程度を低減させることは、位置決め機械の測定体積内で特徴の位置を判定することを含むことができる。
【0012】
特徴のより精密な測定が必要とされる場合、少なくとも第1の測定および第2の測定から判定される特徴の場所を使用して、特徴をより精密に測定するように測定プローブを案内することができる。実際には、より詳細に以下で説明するように、次いで、判定された場所を使用して、後の測定中に特徴に衝突しまたは特徴から落下することなく特徴を正確に測定するように、(たとえば、較正された)プローブを案内することができる。具体的には、それを使用して、後の測定中にプローブが物体の表面に対して実質上法線方向に物体内へ駆動されることを確実にすることができる。
【0013】
理解されるように、知られているスタイラスの向きに関連する情報は、多くの異なる形態をとることができる。たとえば、それは、測定点における位置決め機械の測定体積内で、少なくとも1つの軸の周り、好ましくは少なくとも2つの軸の周りのスタイラスの角度に関連するデータを含むことができる。スタイラスの向きに関連する情報は、スタイラス先端部点データと、測定点におけるスタイラスの方向を示すベクトルデータとを含むことができる。スタイラスの向きに関連する情報は、測定点におけるスタイラス中心線の位置および向きを示すデータを含むことができる。理解されるように、それは必ずしも角度データ/純粋な向き情報である必要はなく、単に、スタイラスの向きに関係する情報とすることもできる。たとえば、データは、スタイラスの少なくとも一部の外側体積またはさらにはスタイラスの中心線を示す点群データセット、関数などを含むことができる。したがって、スタイラスの向きに関連する情報は、物体に接触した場合のスタイラスの体積または外形および位置の少なくとも一部を示すデータを含むことができる。理解されるように、この場合、可能な接触点範囲の長さに沿ってスタイラスの形状を知ることが重要になる可能性がある。
【0014】
少なくとも第1の測定および第2の測定が取得されたときの向きに関連する情報が知られており、かつ/または推定できるという点で、スタイラスの向きに関連する情報は、少なくとも第1の測定および第2の測定に関連付けることができる。スタイラスの向きに関連する情報は、少なくとも第1の測定および第2の測定の一部として記録することができる。理解されるように、この情報は、少なくとも第1の測定および第2の測定が取得される前、後、間/場合に記録することができる。たとえば、プローブが固定のプローブヘッド上に取り付けられる場合(たとえば、それが座標位置決め装置のクイル上へ直接取り付けられているときなど、その向きを変化させることができない)、向きに関連する情報は、プローブが座標位置決め装置上へ取り付けられる向きに関する知識から知ることができる。プローブが割出しプローブヘッド上へ取り付けられている場合(すなわち、測定が取得されている間にプローブの向きを個別の固定量だけ変えることができ、かつ/または定位置へロックすることができる)、向きに関連する情報はまた、少なくとも第1の測定および第2の測定が行われる瞬間に必ずしも記録される必要はなく、代わりに、測定が行われたときにヘッドがロックされた位置を知ることから知ることができる。少なくとも第1の測定および第2の測定の取得中にヘッドの角度、したがってスタイラスの向きを変化させることができるアナログヘッドの場合、スタイラスの向きに関連する情報は、第1の測定および第2の測定が取得される間にヘッド角度を測定し、それらまたは関連するスタイラスの向き情報を記録することによって知ることができる。
【0015】
第1の測定および第2の測定を取得するために、異なるプローブを使用することができる。好ましくは、第2の測定を行うために使用される接触プローブは、第1の測定を取得するために使用されるものと同じである。
【0016】
スタイラスと物体との間の相対的な角度方向は、第1の測定および第2の測定に対して同じにすることができる。この場合、スタイラスと物体は、第1の測定と第2の測定との間で互いに対して平行移動することができる。たとえば、これは、物体に接触する表面が平行でない側面を有するとき、たとえば円錐形の形状であるときに実現することができる。任意選択で、スタイラスと物体との間の相対的な角度方向は、第1の測定および第2の測定に対して異なる。
【0017】
理解されるように、接触プローブおよび/または物体は、座標位置決め装置などの位置決め装置上に取り付けることができる。たとえば、接触プローブおよび/または物体は、座標測定機械(CMM)、工作機械、ロボットアームなどの上に取り付けることができる。理解されるように、接触プローブは、物体に対して動くように構成することができ、逆も同様であり、または両方が互いに対して動かされるように構成することができる。たとえば、接触プローブは、少なくとも1つの自由度(たとえば、線形の自由度)、任意選択で少なくとも2つの自由度(たとえば、2つの直交する線形の自由度)、さらに任意選択で少なくとも3つの自由度(たとえば、3つの直交する線形の自由度)で動くことができる座標位置決め機械のクイル上に取り付けることができる。接触プローブは、クイル上に直接取り付けることができ、または一例として、たとえば後述する関節ヘッドを介して取り付けることができる。
【0018】
接触プローブ(および/または物体)は、少なくとも1つの軸、任意選択で少なくとも2つの軸、たとえば少なくとも3つの軸の周りの接触プローブの回転を容易にするアーム(たとえば、関節ヘッド)上に取り付けることができる。したがって、スタイラスの向きに関連する情報は、少なくとも1つの軸、任意選択で少なくとも2つの軸、たとえば少なくとも3つの軸の周りのスタイラスの角度を含むことができる。第1の軸および少なくとも第2の軸(ならびに任意選択で少なくとも第3の軸)は、互いに実質上直交することができる。理解されるように、アームは、少なくとも1つの回転軸の周りで接触プローブ(および/または物体)を位置決めするための少なくとも1つの駆動装置を含むことができる。アームは、「割出し」することができ(複数の所定の向きもしくは「割出し」向き間で検査デバイスを動かすためにヘッドのモータ(複数可)が使用される)、または「能動」もしくは「サーボ制御」することができる(たとえば測定が行われる間に、接触プローブの向きを制御するために、たとえば接触プローブの向きを維持するために、もしくは接触プローブの向きを変化させるために、アームのモータ(複数可)が常にサーボ制御される)。
【0019】
スタイラスは、スタイラスシャフトおよびスタイラス先端部を備えることができる。スタイラスシャフトは、スタイラス先端部を接触プローブの本体から隔置する。本体は、それをCMM(たとえば、CMMのヘッドまたはクイル)に接続することを可能にする特徴を有することができる。通常、スタイラスシャフトは、スタイラス先端部をプローブの本体から隔置するように細長い。通常、スタイラスシャフトは、スタイラス先端部の長さ(共通の寸法で得られる)の少なくとも2倍の長さである。たとえば、スタイラス先端部が球面である場合、スタイラスシャフトの長さは、スタイラス先端部の直径の少なくとも2倍の大きさとすることができる。通常、スタイラス先端部は、実質上球面の形状であるが、理解されるように、これが当てはまる必要はない。たとえば、細長いスタイラス先端部を有するスタイラス、たとえば実質上円筒形のスタイラスが知られている。本発明は、スタイラス先端部を使用して第1の測定および/または第2の測定を行うことによって実施することができる。これは特に、スタイラス先端部が細長い場合に当てはまる。通常、スタイラス先端部は、それらの寸法および位置を判定するように較正されるが、スタイラスシャフトはそうではない。
【0020】
好ましくは、方法は、スタイラスシャフトを使用して第1の測定および/または第2の測定(複数可)を行うステップを含む。言い換えれば、第1の測定および/または第2の測定(複数可)は、物体とスタイラスシャフトとの間の接触によって取得することができる。
【0021】
スタイラスの少なくとも一部を円筒形とすることができる。たとえば、スタイラスシャフトの少なくとも一部は円筒形である。任意選択で、スタイラス先端部を円筒形とすることもできる。この場合、第1の測定および第2の測定の少なくとも1つを行うことは、スタイラスの円筒形の部分を物体に接触させることを含むことができる。たとえば、それは、スタイラスシャフトの円筒形の部分を物体に接触させることを含むことができる。
【0022】
接触プローブは、タッチトリガプローブとすることができる。理解されるように、そのようなプローブは、プローブ(たとえば、そのスタイラス)と物体との間の接触が検出されたときに信号を発行する。任意選択で、接触プローブは、アナログ走査プローブとすることができる。理解されるように、そのようなプローブは、たとえばプローブ本体に対するプローブのスタイラスの偏向の程度の測定値を提供する。
【0023】
第1の測定および第2の測定の少なくとも1つを取得することは、物体の長さに沿って複数の個別の点で接触プローブを物体に接触させることを含むことができる。たとえば、これは具体的には、接触プローブがタッチトリガプローブであるときに当てはまる可能性があるが、理解されるように、この技法は、接触プローブがアナログ走査プローブであるときに使用することもできる。
【0024】
任意選択で、前記第1の測定および第2の測定の少なくとも1つは、物体の長さに沿って接触プローブを走査させることによって取得することができる。
【0025】
方法は、続いて物体の特徴の前記識別された場所を使用して、測定プローブによる特徴の少なくとも一部の後の測定を案内するステップを含むことができる。特徴が物体の縁部である場合、特徴の少なくとも一部の後の測定は、縁部の長さに沿って少なくとも1つの点において、任意選択で複数の点において、縁部の頂端の両側面上で測定を行うステップを含むことができる。後の測定は、縁部の長さに沿って少なくとも1つの点において、任意選択で物体の長さに沿って複数の異なる点において、縁部の頂端全体にわたって掃引するステップを含むことができる。後の測定は、縁部の長さに沿って進みながら縁部の頂端全体にわたって前後に掃引するステップを含むことができる。
【0026】
接触プローブのスタイラス先端部は、特徴の少なくとも一部の後の測定で物体に接触するために使用することができる。
【0027】
特徴の少なくとも一部を後に測定するために使用されるプローブは、第1の測定および第2の測定の少なくとも1つを取得するために使用されるものと同じ接触プローブとすることができる。
【0028】
任意選択で、少なくとも第1の測定および第2の測定は、特徴の同じ側面上(たとえば、縁部の頂端の同じ側面上)で取得される。好ましくは、特徴の第1の側面上で少なくとも1つの測定(たとえば、第1の測定)が行われ、特徴の第2の側面上で少なくとも1つの他の測定(たとえば、第2の測定)が行われる。
【0029】
方法は、特徴の第1の側面上で第1の一連の測定を取得するステップを含むことができる。方法は、特徴の第2の側面上で第2の一連の測定を取得するステップを含むことができる。第1の一連の測定および第2の一連の測定は、特徴の長さに沿って少なくとも部分的に重複することができる。
【0030】
少なくとも第1の測定および第2の測定を使用して、不確実性の程度を低減させることができ、それは、少なくとも第1の測定および第2の測定に関連付けられた(たとえば一部として記録された)スタイラスの向きに関連する情報を使用することを含むことができる。
【0031】
前記不確実性を少なくとも部分的に解決することは、公称モデルデータを、前記第1の測定および第2の測定から取得したデータに適合させることを含むことができる。たとえば、第1の測定と第2の測定は交差することができる。第1の一連の測定と第2の一連の測定は、それらが特徴の長さに沿って重複する点で互いに交差することができる。前記不確実性を少なくとも部分的に解決するステップは、任意のそのような交差を使用して、たとえば特徴の少なくとも一部の場所を識別するステップを含むことができる。たとえば、第1の一連の測定と第2の一連の測定との間の交差線を判定することができる。この交差線を使用して、特徴の少なくとも一部の場所を識別することができる。たとえば、これは、交差線にオフセットを適用して、特徴の少なくとも一部の近似位置の場所を特定するステップを含むことができる。オフセットは、事前に決定することができ、たとえば、理論上の物体ならびに接触プローブの形状および寸法の知識に基づいて事前に決定することができる。
【0032】
不確実性の程度を低減させるステップ/前記不確実性を少なくとも部分的に解決するステップはまた、物体の形状および/または寸法に関する公称モデルデータを使用するステップを含むことができる。たとえば、これは、物体の形状および/または寸法に関する公称モデルデータを、少なくとも第1の測定および第2の測定から取得されたデータに適合させるステップ、たとえば最良適合させるステップを含むことができる。
【0033】
不確実性の程度を低減させるステップ/前記不確実性を少なくとも部分的に解決するステップは、第1の測定および第2の測定を使用して、少なくとも第1の測定および第2の測定に対する可能な接触点範囲を有効な接触点範囲まで縮小するステップを含むことができる。理解されるように、少なくとも第1の測定および第2の測定がともに/組合せで考慮されるとき、第1の測定の可能な接触点のいくつかは、普通なら第2の測定を取得することが可能でなかったはずであるため、スタイラスがそれらの点で特徴に接触しなかったはずであるということから、実際には有効ではなく、また逆も同様であることが容易に見て取れる。これは特に、少なくとも第1の測定と第2の測定が交差する場合、さらに特に、測定が同じ平面内で行われた場合に当てはまる。したがって、有効な接触点範囲の判定は、少なくとも第1の測定と第2の測定が交差する場所(複数可)、ならびに任意選択で測定が行われた方向に基づいて行うことができる。方法は、判定された有効な接触点範囲に基づいて、特徴の少なくとも一区間(たとえば、横断面)の場所を特定し、かつ/またはその形状および/もしくは寸法を判定するステップを含むことができる。たとえば、情報の場所、形状、および/または寸法は、有効な接触点範囲によって描かれる境界または輪郭に基づくことができる。したがって、前記有効な接触点範囲に基づいて、特徴のコンピュータモデルを生成することができ、たとえば有効な接触点によって描かれる境界または輪郭の形状/寸法に共形とすることができる。
【0034】
第1の一連の測定および/または第2の一連の測定はそれぞれ、領域を画定することができ、それらの交差を使用して、特徴の前記少なくとも一部の場所を識別する。たとえば、縁部がまっすぐである場合、第1の一連の測定および第2の一連の測定はそれぞれ、平面を画定することができ、それらの交差を使用して、特徴の前記少なくとも一部の場所を識別する。第1の一連の測定および/または第2の一連の測定はそれぞれ、体積を画定することができ、それらの交差を使用して、特徴の前記少なくとも一部の場所を識別する。具体的には、縁部に最も近い交差線を使用して、特徴の少なくとも一部の場所を識別することができる。任意選択で、理解されるように、領域を画定する第1の一連の測定と、体積を画定する第2の一連の測定との間の交差を使用して、特徴の場所を特定することができる。
【0035】
物体は、羽根とすることができる。任意選択で、羽根は、たとえば航空機用のタービンエンジン内で使用されるものなど、ブリスクの羽根である。
【0036】
もちろん、3つ以上の測定を行うこともできる。たとえば、方法は、同じく物体の長さに沿った物体とスタイラスの一部との間の可能な接触点範囲をもたらす少なくとも第3の測定を取得するステップを含むことができる。この場合、第1の測定、第2の測定、および少なくとも第3の測定の任意の組合せを使用して、不確実性の程度を低減させることができる。
【0037】
同様に、3つ以上の一連の測定を行うこともできる。たとえば、方法は、第1の一連の測定および/または第2の一連の測定とは異なる少なくとも第3の一連の測定を取得するステップを含むことができる。特徴が縁部である場合、第3の一連の測定は、縁部の頂端に沿って複数の位置に対して、物体と接触プローブとの間の可能な接触点範囲を含むことができる。この場合、第1の一連の測定、第2の一連の測定、および少なくとも第3の一連の測定の任意の組合せを使用して、縁部の前記少なくとも一部の場所を識別することができる。
【0038】
したがって、本明細書は、スタイラスシャフトおよびスタイラス先端部を有する接触プローブを使用して物体の特徴の場所を特定する方法について記載し、この方法は、スタイラスシャフトを物体に接触させて少なくとも1つの測定を取得するステップを含む。これは次いで、接触プローブのスタイラス先端部を使用して物体の特徴をさらに測定するステップを含むことができる。スタイラス先端部を使用して取得した測定は、スタイラスシャフトを使用することによって取得したものより正確な測定になることができる。スタイラスシャフトを使用して特徴の場所を特定するステップは、スタイラスシャフトを使用して一連の測定を取得するために特徴に沿ってスタイラスシャフトを走査させるステップを含むことができる。
【0039】
具体的には、本明細書は、接触プローブを使用して物体の場所を特定する方法について記載し、この方法は、可能な接触点範囲を含み、したがって本質的に、可能な接触点範囲の前記長さに沿って物体の場所の不確実性を含む少なくとも第1の測定を行うステップを含み、この方法は、同じく可能な接触点範囲を含む異なる第2の測定を使用して、前記不確実性の程度を低減させる(たとえば、少なくとも部分的に解決する)ステップをさらに含む。
【0040】
また、物体の縁部を測定する方法が記載され、この方法は、接触プローブを用いて第1の一連の測定を行うステップを含み、前記第1の一連の測定は、縁部の頂端に沿って複数の位置に対して、物体と接触プローブとの間の可能な接触点範囲を含む。方法はまた、接触プローブを用いて、縁部の長さに沿って第1の一連の測定とは異なるが第1の一連の測定に少なくとも部分的に重複する第2の一連の測定を行うステップを含み、前記第2の一連の測定もまた、縁部の頂端に沿って複数の位置に対して、物体と接触プローブとの間の可能な接触点範囲を含む。次いで、第1の一連の測定および第2の一連の測定を使用して、縁部の少なくとも一部の場所を識別することができる。
【0041】
また明らかになるように、同じく記載されているものは、物体の縁部を測定する方法であり、この方法は、接触プローブを用いて、縁部の頂端に沿って複数の位置に対して、物体と接触プローブとの間の可能な接触点範囲を含む第1の一連の測定を行うステップと、接触プローブを用いて、縁部の頂端に沿って複数の位置に対して、物体と接触プローブとの間の可能な接触点範囲を含む、第1の一連の測定とは異なるが第1の一連の測定に交差する第2の一連の測定を行うステップと、第1の一連の測定および第2の一連の測定を使用して、縁部の少なくとも一部の場所を識別するステップとを含む。
【0042】
本発明の第2の態様によれば、座標位置決め装置のコンピュータによって実行されるときに座標位置決め装置に前述の方法のいずれかを実行させる命令を含むコンピュータプログラムコードが提供される。
【0043】
本発明の第3の態様によれば、上記のコンピュータプログラムコードを含むコンピュータ可読媒体が提供される。