(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6200209
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】制御回路およびモータの駆動制御装置
(51)【国際特許分類】
H02P 29/00 20160101AFI20170911BHJP
H02P 25/16 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
H02P29/00
H02P25/16
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-115246(P2013-115246)
(22)【出願日】2013年5月31日
(65)【公開番号】特開2014-236548(P2014-236548A)
(43)【公開日】2014年12月15日
【審査請求日】2015年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
(74)【代理人】
【識別番号】100111545
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 悦夫
(72)【発明者】
【氏名】民辻 敏泰
(72)【発明者】
【氏名】久冨 祐也
【審査官】
森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−279363(JP,A)
【文献】
特開平11−345090(JP,A)
【文献】
特開2011−178237(JP,A)
【文献】
特開平06−208481(JP,A)
【文献】
特開平09−131083(JP,A)
【文献】
特開2005−039953(JP,A)
【文献】
特開昭60−121981(JP,A)
【文献】
特開昭57−020186(JP,A)
【文献】
特開昭60−241783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 29/00
H02P 25/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の外部信号の取り込み、および、前記第1の外部信号とは電圧レベルが異なる第2の外部信号の取り込みを共用する入力ポートを備えたマイクロコンピュータと、
前記入力ポートと前記第2の外部信号の出力端子との間に接続され、前記第2の外部信号の前記出力端子に前記第1の外部信号の電流が流れないように阻止すると共に、前記第2の外部信号を前記マイクロコンピュータの前記入力ポートに伝達する電流阻止回路と、
を備え、
前記第1の外部信号は、書き込み設定信号、キャリブレーション信号、初期化信号、緊急停止信号、モード遷移信号のいずれかであり、前記第2の外部信号は、センサ信号、スイッチ信号のいずれかである、
ことを特徴とする制御回路。
【請求項2】
書き込み設定信号である第1の外部信号の取り込み、および、FG信号であって、前記第1の外部信号とは電圧レベルが異なる第2の外部信号の取り込みを共用する入力ポートを備えたマイクロコンピュータと、
前記入力ポートと前記第2の外部信号の出力端子との間に接続され、前記第2の外部信号の前記出力端子に前記第1の外部信号の電流が流れないように阻止すると共に、前記第2の外部信号を前記マイクロコンピュータの前記入力ポートに伝達する電流阻止回路と、
を備え、
前記マイクロコンピュータは、前記第1の外部信号を取り込むときは、書き込みモードで動作し、前記第2の外部信号を取り込むときは、通常の駆動制御モードで動作する、
ことを特徴とする制御回路。
【請求項3】
前記マイクロコンピュータは更に、
前記入力ポートの信号が、前記第1の外部信号と前記第2の外部信号のいずれかを識別する識別信号を取り込む第2入力ポートを備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の制御回路。
【請求項4】
電源からの電力供給を受け、駆動制御信号に基づいてモータを駆動し、当該モータの駆動情報信号を出力するモータ駆動部と、
当該モータの制御情報信号を入力するシリアル通信ポートを備え、更に前記制御情報信号を入力することを示す書き込み設定信号の取り込み、および、前記駆動情報信号の取り込みを共用する入力ポートを備えたマイクロコンピュータと、
前記入力ポートと前記駆動情報信号の出力端子との間に接続され、前記書き込み設定信号が入力された際に前記駆動情報信号の前記出力端子に前記書き込み設定信号の電流が流れないように阻止すると共に、前記駆動情報信号が入力された際に前記マイクロコンピュータの前記入力ポートに伝達する電流阻止回路と、
を備えることを特徴とするモータの駆動制御装置。
【請求項5】
前記電流阻止回路は、
前記モータ駆動部の前記出力端子に前記書き込み設定信号の電流が流れないように阻止するダイオードを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のモータの駆動制御装置。
【請求項6】
前記駆動情報信号は、前記モータの回転によって生じるFG信号であり、
前記電流阻止回路の前記ダイオードのカソードが、抵抗を介してスイッチ素子の制御端子に接続され、前記FG信号に基づいて前記モータの回転速度信号を生成する速度信号生成回路を更に備える、
ことを特徴とする請求項5に記載のモータの駆動制御装置。
【請求項7】
前記電流阻止回路は、
前記モータ駆動部の前記出力端子に前記書き込み設定信号の電流が流れないように阻止するスイッチ素子を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のモータの駆動制御装置。
【請求項8】
電源からの電力供給を受け、駆動制御信号に基づいてモータを駆動し、当該モータの駆動情報信号を出力するモータ駆動部と、
前記モータの制御情報信号を入力することを示す書き込み設定信号のポートを備え、更に当該モータの制御情報を含むシリアル信号の取り込み、および、前記駆動情報信号の取り込みを共用する入力ポートを備えたマイクロコンピュータと、
前記入力ポートと前記駆動情報信号の出力端子との間に接続され、前記シリアル信号が入力された際に前記駆動情報信号の前記出力端子に前記シリアル信号の電流が流れないように阻止すると共に、前記駆動情報信号が入力された際に前記マイクロコンピュータの前記入力ポートに伝達する電流阻止回路と、
を備えることを特徴とするモータの駆動制御装置。
【請求項9】
前記電流阻止回路は、
前記モータ駆動部の前記出力端子に前記シリアル信号の電流が流れないように阻止するダイオードを含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のモータの駆動制御装置。
【請求項10】
前記駆動情報信号は、前記モータの回転によって生じるFG信号であり、
前記電流阻止回路の前記ダイオードのカソードが、抵抗を介してスイッチ素子の制御端子に接続され、前記FG信号に基づいて前記モータの回転速度信号を生成する速度信号生成回路を更に備える、
ことを特徴とする請求項9に記載のモータの駆動制御装置。
【請求項11】
前記電流阻止回路は、
前記モータ駆動部の前記出力端子に前記シリアル信号の電流が流れないように阻止するスイッチ素子を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のモータの駆動制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部信号を取り込む制御回路、および、この制御回路を用いてモータを回転駆動するモータの駆動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のモータの駆動制御装置には、モータを駆動する駆動部と、この駆動部にモータの駆動制御信号を出力する制御回路を備えるものがある。この制御回路には、モータのFG(Frequency Generator)信号などの駆動情報が入力される。
例えば、特許文献1の段落0021には、「この三相モータ駆動装置は、駆動対象となる三相ホールモータ1の回転位置検知信号を受け、三相ホールモータ1を駆動制御するための正弦波駆動信号を生成する正弦波信号生成専用回路10と、前記正弦波信号生成専用回路から三相の正弦波駆動信号を受け、三相ホールモータ1を駆動するためのモータ駆動回路(ドライバ)30とを具備している。」と記載されている。
【0003】
比較例は、特許文献1の正弦波信号生成専用回路10をマイクロコンピュータで構成したものである。比較例では更に、外部からマイクロコンピュータに、モータ制御に係る各種情報を書き込めるように構成している。
【0004】
図6(a),(b)は、比較例のモータ20の駆動制御装置1Bの概略を示す構成図である。
図6(a)は、モータ20の駆動制御装置1Bの全体を示している。
図6(b)は、速度信号生成回路5Bの構成を示している。
図6(a)に示すように、モータ20の駆動制御装置1Bは、モータ20と、このモータ20のロータの位置を検出する回転位置検出器7とに電気的に接続されている。駆動制御装置1Bは、モータ20を回転駆動するものである。モータ20は、例えば三相モータであり、各相の電機子コイルの通電により、ロータを回転駆動する。
回転位置検出器7は、例えばモータ20のロータの位置を検出する複数のホールセンサであり、ロータの位置を示す位置検出信号Sd(パルス信号)を生成してプリドライブ回路3に入力する。
【0005】
駆動制御装置1Bは、モータ20を駆動するためのモータ駆動部9と、このモータ駆動部9を制御するための制御回路8Bとを備えている。
モータ駆動部9は、電源から電力供給を受けて、モータ20に電力を供給するインバータ回路2と、インバータ回路2をドライブするプリドライブ回路3とを備えている。モータ駆動部9は更に、モータ20の駆動情報であるFG信号S3を出力する。このFG信号S3は、モータ20が回転駆動している際には、ロータ位置に応じたパルス信号であり、モータ20が停止しているときには、ゼロレベルの信号である。
プリドライブ回路3は、駆動制御信号S1に基づいてインバータ回路2を駆動するための駆動信号S2を生成し、モータ20の回転位置検出器7が出力するセンサ信号を増幅してFG信号S3を生成する。FG信号S3は、モータ20の回転によって生じる駆動情報であり、出力端子PFGを介して出力される。インバータ回路2は、駆動信号S2に基づいてモータ20を回転駆動する。
【0006】
比較例の制御回路8Bは、プリドライブ回路3を制御するマイクロコンピュータ4と、抵抗R1と、速度信号生成回路5Bとを備えている。
モータ20を回転駆動する駆動制御モードに於いて、マイクロコンピュータ4は、出力ポートPOUTからプリドライブ回路3に駆動制御信号S1を出力し、抵抗R1と入力ポートPINとを介してFG信号S3を取り込む。
マイクロコンピュータ4は更に、外部から入力ポートPINを介して書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)が入力されたとき、外部からシリアル通信ポートPSを介してモータ制御情報Sxを取り込み、不図示の記憶部に格納する書き込みモードで動作することができる。不図示の記憶部は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性メモリで構成される。
マイクロコンピュータ4は、通常は駆動制御モードで動作し、書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)を取り込むと書き込みモードで動作する。書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)は、外部からマイクロコンピュータ4にモータ制御情報Sxを書き込む際に、マイクロコンピュータ4を書き込みモードに設定するための信号である。
入力ポートPINは、FG信号S3を取り込むためのポートであると同時に、書き込み設定信号Srを取り込むためのポートでもある。FG信号S3(第2の外部信号の一例)と書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)とは、電圧レベルが異なるため、マイクロコンピュータ4によって容易に識別可能である。よって、FG信号S3と書き込み設定信号Srとは、共通する入力ポートPINを介して取り込むことができる。
【0007】
モータ制御情報Sxとは、例えば、モータ20を制御するための目標回転速度やサーボゲインなどの各種情報、または、モータ20を制御するファームウェア(プログラム情報)である。外部からモータ制御情報Sxを書き込むのは、例えば、このモータ20の駆動制御装置1Bや制御回路8Bを製造する場合や、この駆動制御装置1Bや制御回路8Bのファームウェアをバージョンアップする場合である。このとき、操作者は、モータ駆動部9への電源電圧の供給を停止して、かつ、マイクロコンピュータ4の入力ポートPINに、書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)を入力する。これにより、マイクロコンピュータ4が書き込みモードに遷移するので、操作者は、マイクロコンピュータ4に、モータ制御情報Sxをシリアル通信プロトコルで送信する。
【0008】
比較例の入力ポートPINは、書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)の取り込みと、FG信号S3(第2の外部信号または駆動情報の一例)の取り込みに共用されている。これにより、駆動制御装置1Bや制御回路8Bは、入力ポート数が少ない廉価なマイクロコンピュータ4を使用(採用)することができる。
速度信号生成回路5Bは、プリドライブ回路3から出力されたFG信号S3に基づき、モータ20の回転速度信号Ssを生成するものである。
【0009】
図6(b)は、
図6(a)に示す速度信号生成回路5Bの回路図である。
【0010】
図6(b)に示すように、速度信号生成回路5Bは、ダイオードD2,D3と、抵抗R6,R7,R8と、NPN型のトランジスタQ2(スイッチ素子の一例)とを備えている。
速度信号生成回路5Bの入力端子には、FG信号S3が入力される。この入力端子は、ダイオードD3のカソードである。ダイオードD3のアノードは、直流源Vddに抵抗R8でプルアップされ、かつダイオードD2のアノードに接続されている。ダイオードD2のカソードは、抵抗R7を介してトランジスタQ2のベースに接続されている。トランジスタQ2のベースは更に、抵抗R6を介してトランジスタQ2のエミッタに接続されている。トランジスタQ2のエミッタは接地されている。このトランジスタQ2のコレクタは、速度信号生成回路5Bの出力端子である。速度信号生成回路5Bの出力端子は、回転速度信号Ssを出力する。
【0011】
速度信号生成回路5Bは、FG信号S3でトランジスタQ2をスイッチングするため、抵抗R8で直流源Vddにプルアップしている。速度信号生成回路5Bは更に、モータ制御情報Sxの書き込みの際、書き込み設定信号Srの信号電圧が、抵抗R8を介して直流源Vddに入り込まないようにするため、ダイオードD2,D3を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2003−348874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
比較例の駆動制御装置1Bでは、例えば、制御回路8Bのファームウェアをバージョンアップする場合や、外部からモータ制御情報Sxを書き込む場合に、操作者は、モータ駆動部9への電源電圧の供給を停止したのち、外部からマイクロコンピュータ4に書き込み設定信号Srを入力する。このとき抵抗R1が実装されていると、書き込み設定信号Srの電流が出力端子PFGを介してプリドライブ回路3に流れ込み、よって入力ポートPINの電圧が低下する。これにより、マイクロコンピュータ4は、入力ポートPINを介して書き込み設定信号Srを取り込むことができず、モータ制御情報Sxの書き込みができないという不具合が生じる。
このような現象を回避するため、比較例の駆動制御装置1Bでは、シリアル通信ポートPSを介してモータ制御情報Sxを書き込む際には抵抗R1を取り外して、入力ポートPINに書き込み設定信号Srを入力し、書き込みが終了したのちに抵抗R1を再び実装するという運用を行っている。
【0014】
このように、駆動制御装置1Bや制御回路8Bに対して、外部からモータ制御情報Sxを書き込む際には、いったん抵抗R1を取り外して、書き込み後に抵抗R1を再び実装するという作業が必要である。よって、駆動制御装置1Bや制御回路8Bに、モータ制御情報Sxを取り込ませるには工数とコストが掛かる。
【0015】
そこで、本発明は、制御回路、および、これを用いたモータの駆動制御装置に於いて、入力ポート数が少ないマイクロコンピュータを使用可能とし、かつ、このマイクロコンピュータに対して、外部信号の取り込みを容易に行わせることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記した課題を解決するため、本発明の制御回路は、マイクロコンピュータと、電流阻止回路とを備えている。マイクロコンピュータは、第1の外部信号の取り込み、および、第1の外部信号とは電圧レベルが異なる第2の外部信号の取り込みを共用する入力ポートを備える。
第1の外部信号は、書き込み設定信号、キャリブレーション信号、初期化信号、緊急停止信号、モード遷移信号のいずれかであり、第2の外部信号は、センサ信号、スイッチ信号のいずれかである。電流阻止回路は、前記入力ポートと前記第2の外部信号の出力端子との間に接続され、前記第2の外部信号の前記出力端子に、前記第1の外部信号の電流が流れないように阻止すると共に、前記第2の外部信号を前記マイクロコンピュータの前記入力ポートに伝達するものである。
また、本発明の制御回路は、マイクロコンピュータと、電流阻止回路とを備えている。マイクロコンピュータは、書き込み設定信号である第1の外部信号の取り込み、および、FG信号であって、第1の外部信号とは電圧レベルが異なる第2の外部信号の取り込みを共用する入力ポートを備える。電流阻止回路は、前記入力ポートと前記第2の外部信号の出力端子との間に接続され、前記第2の外部信号の前記出力端子に、前記第1の外部信号の電流が流れないように阻止すると共に、前記第2の外部信号を前記マイクロコンピュータの前記入力ポートに伝達するものである。前記マイクロコンピュータは、前記第1の外部信号を取り込むときは、書き込みモードで動作し、前記第2の外部信号を取り込むときは、通常の駆動制御モードで動作する。
【0017】
本発明のモータの駆動制御装置は、前記マイクロコンピュータと、前記電流阻止回路とを備え、更にモータ駆動部を備えている。モータ駆動部は、電源からの電力供給を受け、駆動制御信号に基づいてモータを駆動し、当該モータの駆動情
報信号を出力する。
マイクロコンピュータは、このモータの制御情報信号を入力するシリアル通信ポートを備え、更に制御情報信号を入力することを示す書き込み設定信号の取り込み、および、駆動情報信号の取り込みを共用する入力ポートを備える。電流阻止回路は、入力ポートと駆動情報信号の出力端子との間に接続され、書き込み設定信号が入力された際に駆動情報信号の出力端子に書き込み設定信号の電流が流れないように阻止すると共に、駆動情報信号が入力された際にマイクロコンピュータの入力ポートに伝達する。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、制御回路、および、これを用いたモータの駆動制御装置に於いて、入力ポート数が少ないマイクロコンピュータを使用可能であり、かつ、このマイクロコンピュータに対して、外部信号の取り込みを容易に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1の実施形態に於けるモータの駆動制御装置の概略を示す構成図である。
【
図2】第1の実施形態に於ける電流阻止回路の構成を示す回路図である。
【
図3】第1の実施形態に於ける速度信号生成回路の構成を示す回路図である。
【
図4】第2の実施形態に於ける電流阻止回路の構成を示す回路図である。
【
図5】第3の実施形態に於けるモータの駆動制御装置の概略を示す構成図である。
【
図6】比較例のモータの駆動制御装置の概略を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に於けるモータ20の駆動制御装置1の概略を示す構成図である。
図1に示すように、第1の実施形態の駆動制御装置1は、
図6(a)に示す比較例と同様に、モータ20と、このモータ20のロータの位置を検出する回転位置検出器7とに電気的に接続されている。駆動制御装置1は、モータ20を回転駆動するものである。モータ20は、例えば三相モータであり、各相の電機子コイルの通電により、ロータを回転駆動する。
【0021】
第1の実施形態の回転位置検出器7は、
図6(a)に示す比較例と同様に、モータ20のロータの位置を検出する複数のホールセンサであり、ロータの位置を示す位置検出信号Sd(パルス信号)を生成してプリドライブ回路3に入力する。
【0022】
第1の実施形態の駆動制御装置1は、
図6(a)に示す比較例と同様なモータ駆動部9と、この比較例とは異なる制御回路8とを備えている。モータ駆動部9は、電源からの電力供給を受けて、駆動制御信号S1に基づいてモータ20を回転駆動するものである。制御回路8は、このモータ駆動部9を制御するものである。
モータ駆動部9は、電源から供給された電力を三相交流に変換してモータ20の各相に供給するインバータ回路2と、インバータ回路2をドライブするプリドライブ回路3と、を備えている。
プリドライブ回路3は、駆動制御信号S1に基づいてインバータ回路2を駆動するための駆動信号S2を生成する。更にプリドライブ回路3は、モータ20の回転位置検出器7が出力するセンサ信号を増幅してFG信号S3(駆動情報の一例)を生成する。インバータ回路2は、駆動信号S2に基づいてモータ20を回転駆動する。
【0023】
第1の実施形態の制御回路8は、
図6(a)に示す比較例の制御回路8Bと同様に、プリドライブ回路3を制御するマイクロコンピュータ4を備え、比較例とは異なる速度信号生成回路5を備え、抵抗R1の代わりに電流阻止回路6を備えている。
モータ20を回転駆動する駆動制御モードに於いて、マイクロコンピュータ4は、出力ポートPOUTからプリドライブ回路3に駆動制御信号S1を出力する。マイクロコンピュータ4は、
図6(a)に示す比較例とは異なり、電流阻止回路6と入力ポートPINとを介してFG信号S3を取り込む。
【0024】
マイクロコンピュータ4は更に、外部から入力ポートPINを介して書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)が入力されたとき、外部からシリアル通信ポートPSを介してモータ制御情報Sxを取り込み、不図示の記憶部に格納する書き込みモードで動作する。
マイクロコンピュータ4は、通常は駆動制御モードで動作し、書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)を取り込むと書き込みモードで動作する。書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)は、外部からマイクロコンピュータ4にモータ制御情報Sxを書き込む際に、マイクロコンピュータ4を書き込みモードに設定するための信号である。
入力ポートPINは、FG信号S3を取り込むためのポートであると同時に、書き込み設定信号Srを取り込むためのポートでもある。FG信号S3(第2の外部信号の一例)と書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)とは、電圧レベルが異なるため、マイクロコンピュータ4によって容易に識別可能である。よって、FG信号S3と書き込み設定信号Srとは、共通する入力ポートPINを介して取り込むことができる。
【0025】
モータ制御情報Sxとは、例えば、モータ20を制御するための目標回転速度やサーボゲインなどの各種情報、または、モータ20を制御するファームウェア(プログラム情報)である。外部からモータ制御情報Sxを書き込むのは、例えば、このモータ20の駆動制御装置1や制御回路8を製造する場合や、この駆動制御装置1や制御回路8のファームウェアをバージョンアップする場合である。
【0026】
第1の実施形態では、モータ制御情報Sxをマイクロコンピュータ4に書き込む際に、操作者は、比較例と同様にモータ駆動部9への電源電圧の供給を停止し、マイクロコンピュータ4の入力ポートPINに書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)を入力する。これにより、マイクロコンピュータ4が書き込みモードに遷移するので、操作者は、マイクロコンピュータ4にモータ制御情報Sxをシリアル通信プロトコルで送信する。
【0027】
第1の実施形態の入力ポートPINは、書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)の取り込みと、FG信号S3(第2の外部信号または駆動情報の一例)の取り込みに共用されている。これにより、駆動制御装置1や制御回路8は、入力ポート数が少ないマイクロコンピュータ4を使用することができる。
【0028】
図1に示すように、電流阻止回路6は、入力端子INと出力端子OUTとを備えている。入力端子INは、プリドライブ回路3の出力端子PFGに接続されている。出力端子OUTは、マイクロコンピュータ4の入力ポートPINと、速度信号生成回路5とに接続され、更に外部に接続されている。電流阻止回路6は、外部から書き込み設定信号Srが入力された際、プリドライブ回路3の出力端子PFGに書き込み設定信号Srによる電流(第1の外部信号の電流の一例)が流れないように阻止する。電流阻止回路6は更に、駆動制御装置1がモータ20を回転駆動する際に、モータ20のFG信号S3(第2の外部信号または駆動情報の一例)を入力ポートPINに伝達する。これにより、抵抗R1を取り外して再び抵抗R1を実装する工数を省略できるので、マイクロコンピュータ4に対するモータ制御情報Sxの書き込みが容易に行えるようになる。この電流阻止回路6は、後記する
図2で詳細に説明する。
速度信号生成回路5は、プリドライブ回路3から出力されたFG信号S3に基づき、モータ20の回転速度信号Ssを生成するものである。この速度信号生成回路5は、後記する
図3で詳細に説明する。
【0029】
図2は、第1の実施形態に於ける電流阻止回路6の構成を示す回路図である。
図2に示すように、電流阻止回路6は、ダイオードD1と、抵抗R5とを含んで構成されている。
電流阻止回路6の入力端子INは、直流源Vddに抵抗R5でプルアップされ、更にダイオードD1のアノードに接続されている。ダイオードD1のカソードは、電流阻止回路6の出力端子OUTである。
【0030】
ダイオードD1は、入力端子INから出力端子OUTに向けて接続されているので、外部から入力ポートPINに書き込み設定信号Srを入力する際に、その書き込み設定信号Srの電流が出力端子OUTから入力端子INを介して出力端子PFGに流れ込むのを阻止する。ダイオードD1は更に、駆動制御装置1がモータ20を回転駆動する際に、プリドライブ回路3の出力端子PFGから出力されるFG信号S3を、マイクロコンピュータ4の入力ポートPINに伝達する。この電流阻止回路6は、簡素な回路なので実装面積が僅かで済み、かつ、使用されている各素子は廉価である。
【0031】
図3は、第1の実施形態に於ける速度信号生成回路5の構成を示す回路図である。
図3に示すように、速度信号生成回路5は、抵抗R6,R7と、NPN型のトランジスタQ2(スイッチ素子の一例)とを備え、モータ20の回転速度信号Ssを生成するものである。
電流阻止回路6(
図2参照)のダイオードD1のカソードは、電流阻止回路6の出力側であり、
図1に示すように、速度信号生成回路5の入力端子に接続されている。速度信号生成回路5の入力端子は、抵抗R7を介してトランジスタQ2のベース(制御端子)に接続されている。
トランジスタQ2のベース(制御端子)は更に、抵抗R6を介してトランジスタQ2のエミッタに接続されている。トランジスタQ2のエミッタは接地されている。このトランジスタQ2のコレクタは、速度信号生成回路5の出力端子である。この出力端子から、モータ20の回転速度信号Ssが出力される。
FG信号S3は、電流阻止回路6に於いて直流源Vddに抵抗R5でプルアップされている。よって、速度信号生成回路5は、FG信号S3の経路を直流源Vddにプルアップしなくてもよいので、比較例の抵抗R8が不要となり、ダイオードD2,D3も不要となる。
【0032】
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(E)のような効果がある。
【0033】
(A) マイクロコンピュータ4の入力ポートPINは、電流阻止回路6の働きにより、書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)の取り込みと、FG信号S3(第2の外部信号または駆動情報の一例)の取り込みに共用することができる。これにより、入力ポート数が少ない小型かつ低価格のマイクロコンピュータ4の使用が可能となる。
【0034】
(B) 書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)は、マイクロコンピュータ4によってFG信号S3(第2の外部信号の一例)と容易に識別可能である。よって、FG信号S3と書き込み設定信号Srとは、共通する入力ポートPINを介して取り込むことができる。
【0035】
(C) 操作者は、外部からマイクロコンピュータ4にモータ制御情報Sxを書き込む際に、外部からマイクロコンピュータ4に書き込み設定信号Srを入力して、マイクロコンピュータ4を書き込みモードに設定する。このとき、書き込み設定信号Srによる電流は、モータ駆動部9に流れ込まず、書き込み設定信号Srの電圧は低下しない。これにより、マイクロコンピュータ4に、書き込み設定信号Srを取り込ませて、モータ制御情報Sxを確実かつ容易に書き込むことが可能となる。
【0036】
(D) 外部からマイクロコンピュータ4にモータ制御情報Sxを書き込む際に、比較例のような部品(抵抗R1)の取り外しと再実装の工数が不要となる。これにより、モータ20の駆動制御装置1や制御回路8の製造コストを削減することができる。
【0037】
(E) 電流阻止回路6により、速度信号生成回路5の直流源Vddへのプルアップが不要となり、よって構成を簡略化することができる。
【0038】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に於けるモータ20の駆動制御装置1は、第1の実施形態とは異なる電流阻止回路6Aを備えている。それ以外は第1の実施形態と同様に構成されている。
第2の実施形態の電流阻止回路6Aは、第1の実施形態の電流阻止回路6とは異なり、スイッチ素子を備え、書き込み設定信号Sr(第1の外部信号の一例)またはFG信号S3(第2の外部信号または駆動情報の一例)をマイクロコンピュータ4に伝達することができる。
【0039】
図4は、第2の実施形態に於ける電流阻止回路6Aの構成を示す回路図である。
図4に示すように、電流阻止回路6Aは、抵抗R2,R3,R4と、トランジスタQ1(スイッチ素子の一例)とを備えている。
電流阻止回路6Aの入力端子INは、直流源Vddに抵抗R4でプルアップされ、更に抵抗R3を介してトランジスタQ1のベースに接続されている。このトランジスタQ1のベースは、抵抗R2を介してトランジスタQ1のエミッタに接続され、更にグランドに接地されている。トランジスタQ1のコレクタは、この電流阻止回路6の出力端子OUTである。
【0040】
マイクロコンピュータ4の入力ポートPINにモータ制御情報Sxを書き込む際に、電流阻止回路6AのトランジスタQ1が誤ってオンしないように、プリドライブ回路3は、出力端子PFGがゼロレベルになるように構成されている。これにより、書き込み設定信号Srによる電流がプリドライブ回路3の出力端子PFGに流れ込むのを阻止している。
【0041】
また、駆動制御装置1がモータ20を回転駆動する際に、電流阻止回路6Aは、プリドライブ回路3の出力端子PFGから出力されるFG信号S3(第2の外部信号または駆動情報の一例)に応じてトランジスタQ1をスイッチングさせることにより、FG信号3に準じた信号を入力ポートPINに伝達する。
【0042】
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に於けるモータの駆動制御装置1Aの概略を示す構成図である。
図1に示す第1の実施形態のモータの駆動制御装置1と同一の構成には同一の符号を付与している。
第3の実施形態の駆動制御装置1Aは、第1の実施形態の駆動制御装置1(
図1参照)とは異なり、外部から書き込み設定信号Sraがマイクロコンピュータ4Aの入力ポートPW(第2入力ポート)に入力され、モータ制御情報Sxa(第1の外部信号の一例)を含んだシリアル信号が、マイクロコンピュータ4Aの入力ポートPINに入力されるように構成されている。それ以外は、第1の実施形態の駆動制御装置1(
図1参照)と同様に構成されている。
【0043】
第3の実施形態のモータ制御情報Sxaは、第1の実施形態のモータ制御情報Sxと同様であり、例えば、モータ20を制御するための目標回転速度やサーボゲインなどの各種情報、または、モータ20を制御するファームウェア(プログラム情報)である。外部からモータ制御情報Sxaを書き込むのは、例えば、このモータ20の駆動制御装置1Aや制御回路8を製造する場合や、この駆動制御装置1Aや制御回路8のファームウェアをバージョンアップする場合である。
第3の実施形態の書き込み設定信号Sraは、第1の実施形態とは異なり、マイクロコンピュータ4Aの入力ポートPW(第2入力ポート)に入力される。書き込み設定信号Sraは、外部からマイクロコンピュータ4にモータ制御情報Sxaを書き込む際に、マイクロコンピュータ4を書き込みモードに設定するための信号である。
【0044】
第3の実施形態に於いて、操作者は、比較例と同様にモータ駆動部9への電源電圧の供給を停止したのち、マイクロコンピュータ4Aの入力ポートPWに書き込み設定信号Sraを入力する。これにより、マイクロコンピュータ4Aが書き込みモードに遷移するので、操作者は、マイクロコンピュータ4にモータ制御情報Sxaをシリアル通信プロトコルで送信する。
第3の実施形態のマイクロコンピュータ4Aの入力ポートPINは、第1、第2の実施形態と同様に、電流阻止回路6の働きにより、FG信号S3の取り込みと、シリアル通信プロトコルによるモータ制御情報Sxa(第1の外部信号の一例)の取り込みに共用することができる。これにより、駆動制御装置1Aや制御回路8は、入力ポート数が少ない廉価なマイクロコンピュータ4Aを使用(採用)することができる。
【0045】
第3の実施形態のモータ制御情報Sxaは、第1の実施形態のモータ制御情報Sxと同様であり、例えば、モータ20を制御するための目標回転速度やサーボゲインなどの各種情報、または、モータ20を制御するファームウェア(プログラム情報)である。外部からモータ制御情報Sxaを書き込むのは、例えば、このモータ20の駆動制御装置1Aや制御回路8を製造する場合や、この駆動制御装置1Aや制御回路8のファームウェアをバージョンアップする場合である。
モータ制御情報Sxaの取り込みの際に、モータ駆動部9への電源電圧の供給が停止され、プリドライブ回路3からFG信号S3の出力が停止されたのちにモータ制御情報Sxaが入力される。よって、マイクロコンピュータ4Aは、入力ポートPINの信号が、モータ制御情報Sxaであることを識別可能である。これにより、FG信号S3とモータ制御情報Sxaとは、共通する入力ポートPINを介して取り込むことができる。
【0046】
モータ20を回転駆動する駆動制御モードに於いて、マイクロコンピュータ4Aは、
図1に示す第1の実施形態と同様に、出力ポートPOUTからプリドライブ回路3に駆動制御信号S1を出力する。マイクロコンピュータ4Aは、電流阻止回路6と入力ポートPINとを介してFG信号S3を取り込む。
マイクロコンピュータ4Aは更に、
図1に示す第1の実施形態のマイクロコンピュータ4とは異なり、外部から入力ポートPWを介して書き込み設定信号Sraが入力されたとき、外部から入力ポートPINを介してモータ制御情報Sxa(第1の外部信号の一例)を取り込み、取り込んだモータ制御情報Sxaを不図示の記憶部に格納する書き込みモードで動作することができる。
マイクロコンピュータ4は、通常は駆動制御モードで動作し、書き込み設定信号Sraを取り込むと書き込みモードで動作する。これにより、マイクロコンピュータ4Aは、1個の入力ポートPINで、モータ制御情報SxaとFG信号S3と取り込むことができるので、ポート数の少ない廉価な構成のものを採用することができる。
【0047】
図5に示すように、電流阻止回路6は、入力端子INと出力端子OUTとを備えている。入力端子INは、プリドライブ回路3の出力端子PFGに接続されている。出力端子OUTは、マイクロコンピュータ4の入力ポートPINと速度信号生成回路5とに接続され、更に外部に接続されている。電流阻止回路6は、外部からモータ制御情報Sxaが入力された際、プリドライブ回路3の出力端子PFGにモータ制御情報Sxaによる電流(第1の外部信号の電流の一例)が流れないように阻止する。電流阻止回路6は更に、駆動制御装置1Aがモータ20を回転駆動する際に、モータ20のFG信号S3(第2の外部信号または駆動情報の一例)を入力ポートPINに伝達する。これにより、抵抗R1を取り外して再び抵抗R1を実装する工数を省略できるので、マイクロコンピュータ4Aに対するモータ制御情報Sxaの書き込みが容易に行えるようになる。
【0048】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(j)のようなものがある。
【0049】
(a) 第1の実施形態の制御回路8は、モータ20の駆動制御装置1に用いられるものに限定されず、第1の外部信号と第2の外部信号を取り込む任意の制御装置に用いられていてもよい。この場合、第2の外部信号は、センサ信号やスイッチ信号など、外部から取り込む任意の信号であってもよい。また、第1の外部信号は、キャリブレーション信号、初期化信号、緊急停止信号、モード遷移信号など、第2の外部信号と識別可能な任意の信号であってもよい。
【0050】
(b) モータ20の駆動制御装置1に於ける第1の外部信号は、書き込み設定信号Srやモータ制御情報Sxaに限定されず、マイクロコンピュータ4が取り込むデータであれば、任意のデータ信号であってもよい。
【0051】
(c) モータ20の駆動制御装置1に於けるモータ20の駆動情報は、FG信号S3に限定されず、他の駆動情報(例えば、ロック情報、停止情報、回転方向情報など)であってもよい。
【0052】
(d) 電流阻止回路6Aに用いられるスイッチ素子や、速度信号生成回路5に用いられるスイッチ素子は、トランジスタに限定されず、制御端子に入力した信号でスイッチングする任意の素子であってもよい。
【0053】
(e) インバータ回路2の構成は、何ら限定されない。
(f) モータ20の回転位置の検出方法は、第1、第2の実施形態の検出方法に限定されない。モータ20の回転位置の検出方法は、例えば、ホールセンサ以外の他の回転センサを用いる方法でもよく、逆起電力によるセンサレス方式でもよい。
(g) 駆動制御装置1や制御回路8に於いて、速度信号生成回路5,5Bは、必須の構成要素ではない。
【0054】
(h) 駆動制御装置1は、モータ駆動部9の少なくとも一部を集積回路として実現してもよい。
(i) 駆動制御装置1の各構成要素は、ハードウェアで実現される代わりに、ソフトウェアプログラムがCPU(Central Processing Unit)によって実行されることにより、具現化されていてもよい。
(j) 電流阻止回路6は、トランジスタQ2に限られず、コストが安いものであれば、任意のバッファ回路を用いることができる。任意のバッファ回路とは、例えばオペアンプ、コンパレータなどである。
【符号の説明】
【0055】
1,1A,1B 駆動制御装置
20 モータ
2 インバータ回路
3 プリドライブ回路
4,4A マイクロコンピュータ
5,5B 速度信号生成回路
6,6A 電流阻止回路
7 回転位置検出器
8,8B 制御回路
9 モータ駆動部
PFG 出力端子 (出力端子)
PIN 入力ポート (入力ポート)
POUT 出力ポート
PW 入力ポート (第2入力ポート)
IN 入力端子
OUT 出力端子
S1 駆動制御信号
S2 駆動信号
S3 FG信号 (第2の外部信号または駆動情報の一例)
Sr 書き込み設定信号 (第1の外部信号の一例)
Sra 書き込み設定信号
Sx モータ制御情報
Sxa モータ制御情報 (第1の外部信号の一例)
Sd 位置検出信号
Ss 回転速度信号
Vdd 直流源