(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、テープの種類によっては、熱を加えながら基板に貼り付ける必要があり、基板Wが載置される台201の下部にヒータ207が設けられることがあった。
しかしながら、
図18に示す従来のテープ貼付装置の場合、テープTを基板Wに貼り付ける前に、テープTをヒータ207の上部に配置することになり、熱によりテープにしわが発生してしまい、基板Wにきれいに貼り付けられないおそれがあった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、しわを発生させることなくきれいにテープを基板に貼り付けることができるテープ貼付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、基板が載せ置かれる台と、この台の下部に配置されるヒータと、
初期状態において、前記台よりも後方であって、前記台に対して上方に延出してなるアームと、前記初期状態において、前記アームよりも後方に配置され、左右方向に沿う軸まわりに回転可能に設けられて、前記台上を前後に転動
可能なローラと、
前記初期状態において、このローラを介して
ほぼ垂直上方へ引き上げられたテープを
前記アームの上端部において保持し、前記ローラの前方への移動に伴って前方へ移動する保持具と、を備え、
前記アームは、前記ローラの前方への移動に伴って前方へ移動すると共に、前方へ行くにしたがって下方へ移動し、前記ローラの前方への移動に伴い、テープが前記基板に貼り付けられる
ことを特徴とするテープ貼付装置である。
【0008】
また請求項2に記載の発明は、基板が載せ置かれる台と、この台の下部に配置されるヒータと、
初期状態において、前記台よりも後方であって、前記台に対して上方に延出してなるアームと、前記初期状態において、前記アームよりも後方に配置され、前記台上にテープを挟みながら前方へ転動
可能なローラと、
前記初期状態において、このローラを介してほぼ垂直上方へ引き上げられたテープを
前記アームの上端部において保持し、前記ローラの前方への移動に伴って前方へ移動する保持具と、を備え、
前記アームは、前記ローラの前方への移動に伴って前方へ移動すると共に、前方へ行くにしたがって下方へ移動し、前記ローラの前方への移動に伴い、テープが前記基板に貼り付けられることを特徴とするテープ貼付装置である。
【0009】
前記保持具は、上方へ延出するアームの上端部に保持されており、前記アームは、前方へ行くにしたがって下方へ移動する。
【0010】
請求項
3に記載の発明は、前記保持具は、前記アームに着脱可能とされることを特徴とする請求項
1または2に記載のテープ貼付装置である。
【0011】
請求項
4に記載の発明は、前記アームの上端部に設けられ、前記保持具を上方へ付勢する付勢手段をさらに備え、この付勢手段は、前記ローラとの間で前記テープの張力を一定に維持することを特徴とする請求項
1から請求項3までのいずれかに記載のテープ貼付装置である。
【0012】
さらに、請求項
5に記載の発明は、前記台には、前記基板の外周部に円環状部を介してリングが設けられ、前記リングは、前記基板と共にテープが貼り付けられ、前記台の下部には、前記リングおよびその内側にヒータが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項
4までのいずれかに記載のテープ貼付装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、しわを発生させることなくきれいにテープを基板に貼り付けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明のテープ貼付装置の一実施例について図面に基づいて具体的に説明する。
【0016】
図1〜
図3は、本発明のテープ貼付装置の一実施例を示す概略図であり、
図1は正面図であり、一部を断面にして示している。また、
図2は平面図であり、
図3は側面図であり、一部を断面にして示している。さらに、
図4は、
図1のテープ貼付装置の要部を示す斜視図であり、
図5は駆動機構の一部を示す斜視図である。
【0017】
本実施例のテープ貼付装置1は、矩形状の筐体3の上部に設けられ、基板Wが載せ置かれる台5と、この台5上を前後に往復動するローラ7と、台5を挟んだ左右両側に設けられて上方へ延出するアーム9と、このアーム9の上端部に取り付けられ、ローラ7を介して上方へ引き上げられたテープを保持する保持具11とを主要部に備える。
また、テープ貼付装置1は、筐体3の上部に開閉可能に設けられ、テープを切断する切断具13を備える。
【0018】
台5は、平面視長方形状の台本体15と、この台本体15の中央部に設けられ、基板Wが載せ置かれる円板状の載置部17とを備える。台本体15の中央部には、略円形状の貫通穴15aが上下方向に沿って形成されており、この貫通穴15aに載置部17が上下動可能にはめ込まれて設けられている。本実施例では、載置部17は、モータ(不図示)の駆動により上下動する構成とされている。
【0019】
台本体15の外周部には、略円環状の凹部19が形成されている。この凹部19は、載置部17との間に円環状の隙間20をあけて設けられている。
【0020】
台5の下部には、台5を加熱するヒータ25,27が設けられている。本実施例では、載置部17の下部全体にヒータ25が取り付けられる共に、台本体15の下部にヒータ27がそれぞれ取り付けられている。ヒータ27は、貫通穴15aの下端部から外方へ延出すると共に、凹部19より若干外方へ延出して配置されている。これにより、載置部17の中心部から凹部19までを加熱することが可能とされる。本実施例では、ヒータ25,27は、ラバーヒーターが用いられる。
【0021】
筐体3の後端部には、テープ保持具29が設けられている。テープ保持具29は、棒状とされ、左右方向に沿って設けられており、このテープ保持具29に、巻着されたロール状のテープTが差し込まれて保持されている。テープTは、保護フィルムFが貼りつけられた状態で巻着されている。テープTは、複数のローラR1,R2,R3により導出されるよう構成されていると共に、保護フィルムFを巻き取るローラR4が設けられている。また、本実施例では、テープTとして感熱テープが用いられる。
【0022】
テープ保持具29より前方位置に、ローラ7が設けられている。ローラ7は、円筒状とされ、その中央穴に左右方向に沿って丸棒状の軸31が通されて、軸31に一体回転可能に取り付けられている。
【0023】
軸31は、その両端部が、ベアリング(不図示)に回転可能に保持されている。各ベアリングは、矩形ブロック状のローラ保持部35に保持されており、このローラ保持部35は、台5を挟んだ左右両側に配置されている。
【0024】
ローラ保持部35は、シリンダ37に取り付けられて上下動可能とされている。シリンダ37は、筒状のシリンダ本体39と、このシリンダ本体39に上下方向に進退可能に設けられるシャフト41とを有し、このシャフト41の上端部にローラ保持部35が固定されている。シリンダ本体39は、矩形ブロック状の第一フレーム45に固定されている。
【0025】
各第一フレーム45は、矩形板状の接続材46の上端部に固定されている。そして、左右に離隔して配置された接続材46,46の下端部同士を連結するように、左右方向に沿って矩形板状の第一連結部材47が設けられている。このように、本実施例では、第一フレーム45,45同士は、接続材46を介して第一連結部材47により連結されている。
【0026】
第一連結部材47の左右方向中央部には、ブロック体51が固定されており、このブロック体51には前後方向に沿って、ネジ穴51aが形成されている。
【0027】
筐体3の左右方向中央部には、前後方向に沿ってネジ棒53が設けられており、このネジ棒53にブロック体51がねじ込まれている。ネジ棒53は、その前後両端部がベアリング54に保持されており、モータ55によりネジ棒53が回転させられることで、ブロック体51および第一連結部材47が前後方向に往復動し、これに伴ってローラ7が前後に往復動する。また、ローラ7は、シリンダ37により上下動可能とされる。
【0028】
アーム9は、矩形状の細長い板状とされ、台5を挟んだ左右両側にそれぞれ設けられている。アーム9は、ローラ7より前方に配置されており、台5より上方へ延出するよう設けられている。
【0029】
アーム9は、アーム保持部57に、上下動可能に取り付けられている。アーム保持部57は、矩形ブロック状とされ、左右方向外側面には、上下方向に沿って矩形状の溝59が形成されている。アーム9は、アーム保持部57の溝59に上下動可能にはめ込まれて設けられる。
【0030】
また、アーム9の下端部には、左右方向外側へ突出して軸61が設けられており、この軸61にガイドローラ63が回転可能に設けられている。
【0031】
ガイドローラ63は、案内板65の溝67にはめ込まれている。案内板65は、台5を挟むように左右に離隔して配置されており、アーム9の外側にアーム9に近接して配置されている。
【0032】
案内板65に左右方向に貫通して形成された溝67は、後方から前方へ水平に延出する第一溝69と、この第一溝69から、前方へ行くにしたがって下方へ傾斜する第二溝71と、この第二溝71から前方へ行くにしたがって下方へ傾斜する第三溝73が連続して形成されている。
【0033】
本実施例では、第二溝71は、前方へ行くにしたがって下方へ45度傾斜して形成されており、第三溝73は、前方へ行くにしたがって下方へ15度傾斜して形成されている。
【0034】
左右に離隔して設けられたアーム保持部57,57同士を連結するように、矩形板状の第二連結部材77が左右方向に沿って設けられている。この第二連結部材77は、ロッドレスシリンダ79に連結されている。
【0035】
ロッドレスシリンダ79は、前後方向に沿って設けられる筒状のレール部材81と、このレール部材81の外周部に前後方向に移動可能に設けられる矩形ブロック状の支持部材83とを有し、第二連結部材77は支持部材83に固定されている。レール部材81内には、磁石が配置されており、磁石は、レール部材81内に供給されるエアにより軸方向に移動可能とされている。支持部材83は磁性体により形成されており、レール部材81内の磁石の移動に伴って支持部材83が前後動する構成とされている。
【0036】
このような構成により、第二連結部材77は、支持部材83と共に前後動可能とされ、支持部材83の前後動に伴ってアーム9,9が前後動する。
【0037】
図6は、第一連結部材と第二連結部材との連結構造を示す図であり、(a)は第一連結部材と第二連結部材が連結された状態を示し、(b)は第一連結部材と第二連結部材の連結が解除された状態を示している。
【0038】
第一連結部材47と第二連結部材77は、連結および離脱可能とされている。具体的には、第一連結部材47の下部には、左右に離隔して、フック91,91が取り付けられている。各フック91は、その前後方向中途部に左右方向に沿って軸93が通されて、軸93まわりに揺動可能とされている。また、フック91の後端部には、下方へ円形状に突出して凸部95が形成されている。さらに、フック91の後端部と第一連結部材47との間にバネ97が配置されている。このバネ97によりフック91の後端部が下方へ付勢されており、これにより、フック91の前端部91aは、上方へ付勢されている。
【0039】
また、第二連結部材77の下部には、左右に離隔して、矩形ブロック状の被係止部98が固定されている。フック91の前端部91aが被係止部98に引っ掛けられることで第一連結部材47と第二連結部材77が連結され、バネ97の付勢力により連結状態が維持される。
【0040】
筐体3には、第一連結部材47および第二連結部材77より下方位置に板材99が固定されており、この板材99の上部には、左右に離隔して矩形状の突出部100が上方へ突出して設けられている。連結された第一連結部材47と第二連結部材77が前方へ移動して、フック91の凸部95が突出部100に当接することで、その軸93まわりに
図6において反時計方向に回転し、前端部91aが下方へ移動して、第一連結部材47と第二連結部材77の連結が解除される。なお、本実施例では、筐体3に、左右に離隔してレール材103,103が、前後方向に沿って設けられており、第一連結部材47よび第二連結部材77は、レール材103に沿って前後動可能とされている。
【0041】
アーム9の上端部には、シリンダ111が設けられている。本実施例では、シリンダ111として、低摩擦シリンダが用いられる。
【0042】
シリンダ111は、筒状のシリンダ本体113と、このシリンダ本体113に上下に進退可能に設けられるシャフト115とを備える。本実施例では、精密レギュレータを介してシリンダ本体113内にエアが適宜供給される。シリンダ111は、そのシリンダ本体113がアーム9の上端部に固定されて設けられており、シャフト115の上端部に取付具117が設けられている。
【0043】
取付具117には、上方および左右方向内側へ開口する矩形状の凹部119が形成されている。取付具117の凹部119には、上方へ突出してピン121が設けられている。シャフト115の上端部に固定された取付具117は、アーム9に対して上下にスライド可能とされる。
【0044】
本実施例では、台5の後端部に、断面矩形状の凹部131が左右方向に沿って形成されており、この凹部131に保持具11がはめ込まれて設けられている。保持具11は、矩形板状とされ、その左右両端部には、穴133が上下方向に貫通して形成されている。
【0045】
次に、本実施例のテープ貼付装置1により基板Wにテープを貼り付ける方法について説明する。
【0046】
図7〜
図16は、
図1のテープ貼付装置によりテープを基板に貼り付ける工程を時系列に示す図であり、
図7は、テープの一端部が貼り付けられた保持具を、取付具に取り付けた状態を示す図であり、
図8は、
図7の状態からアームおよびローラが前方へ移動した状態を示している。
【0047】
本実施例のテープ貼付装置1により、基板WにテープTを貼りつける場合、まずテープTを引き出して、台5の凹部131にはめ込まれた保持具11に、テープTの一端部Taを貼り付ける。
【0048】
また、台5の載置部17に基板Wを載せ置くと共に、凹部19にリング137を載せ置く。この際、基板Wの上面と台本体15とが面一になるように、載置部17の高さを調整する。そして、ヒータ25,27により台5を加熱する。
【0049】
初期状態では、アーム9とローラ7は、後方に位置しており、第一連結部材47と第二連結部材77は、フック91により連結されている。また、初期状態では、アーム9のガイドローラ63は、案内板65の第一溝69の後端部に配置されている。
【0050】
次に、
図7に示すように保持具11を引き上げてテープTを引き出していき、保持具11の両端部をアーム9,9の上端部に設けられた取付具117,117に取り付ける。具体的には、取付具117のピン121を保持具11の穴133に差し込んで、保持具11を取付具117に取り付ける。保持具11を取付具117に取り付けた状態では、テープTは、若干たるんだ状態される。この初期状態では、シリンダ111のシリンダ本体113にはエアが供給されておらず、シャフト115は最下端に配置されている。
【0051】
テープTは、その引き出される量が予め設定されている。本実施例では、テープ保持具29の回転数によりテープTの引き出し量が規制されており、保持具11が取付具117に取り付けられた状態において、基板Wに貼りつけるのに必要なテープTが確実に引き出されていることになる。保持具11を取付具117に取り付けたのち、台5の凹部131に、次の貼付作業のために、別の保持具11をはめ込んでおく。
【0052】
保持具11が取付具117に取り付けられた状態では、テープTはローラ7に後方から掛けられて、ほぼ垂直上方へ引き上げられて配置されている。また、初期状態では、ローラ7は台5の上面より上方に配置されている。
【0053】
保持具11を取付具117に取り付けた状態で、シリンダ本体113内にエアを供給する。これにより、シャフト115が上方へ突出し、取付具117が上方へ付勢されてテープTが張る。
【0054】
保持具11を取付具117に取り付けた状態で、ローラ7を前方へ移動させる。
具体的には、モータ55を駆動してネジ棒53を回転させて第一連結部材47を前方へ移動させる。これに伴って、第一連結部材47に連結された第二連結部材77も第一連結部材47と共に前方へ移動して、アーム9が前方へ移動する。
【0055】
アーム9は、ガイドローラ63が、案内板65の第一溝69を移動する間、水平に前方へ移動する。アーム9が水平に移動している間は、ローラ7は台5より上方位置に配置された状態とされ、台5に当接することなく前方へ移動する。また、アーム9が水平に移動している間は、テープTが下方へ引っ張られることで、シャフト115が若干下方へ移動する。
【0056】
図8に示すように、アーム9のガイドローラ63が第二溝71に進入した後、ローラ7が下降して、ローラ7は台5に当接する。アーム9のガイドローラ63が第二溝71に沿って移動することで、アーム9は前方へ行くにしたがって下方へ移動する。つまり、アーム9は、前方へ移動すると共に、アーム保持部57の溝59に沿って下方へ移動し、エスカレータ状に斜めに下降していく。本実施例では、アーム9は、45度の傾きで下降していく。また、ローラ7は、台5上を転がりながら前方へ移動していく。
【0057】
図9に示すように、保持具11に一端部Taが固定されたテープTは、ローラ7を介して上方へ引き上げられた状態でアーム9と共に前方へ移動する一方、ローラ7と台5に挟み込まれ、ローラ7により押圧されて、テープTが、リング137および基板Wに後方から前方へ貼り付けられていく。
【0058】
テープTが基板Wおよびリング137に貼り付けられている間、つまり、アーム9が前方へ移動している間、保持具11を上方へ付勢する圧力が一定となるように、シリンダ本体113内にエアが供給される。すなわち、保持具11を上方へ付勢する圧力が一定となるように、シリンダ111のシャフト115の突出量が制御される。これにより、テープTの張力が一定となり、テープTを基板Wに均一の張力で貼り付けることができる。
【0059】
基板Wおよびリング137にテープTが貼り付けられ、ローラ7が前方位置まで移動すると、
図10に示すように、フック91の凸部95が突出部100に当接して、フック91の前端部91aが下方へ移動し、第一連結部材47と第二連結部材77の連結が解除される。
【0060】
次に、
図11に示すように、ローラ7は上方へ引き上げられ、アーム9はさらに前方へ移動する。この際、アーム9のガイドローラ63は、案内板65の第三溝73に沿って移動する。そして、
図12に示すように、ローラ7は、後方へ移動し、台5の凹部131にはめ込まれた保持具11の手間で下降し、
図13に示すように、後方へ転動して、保持具11にテープTを貼りつけ、さらに後方へ移動した後、上方へ移動して初期位置に戻る。ローラ7が初期位置に戻った状態で、
図14に示すように、切断具13を閉じる。
【0061】
切断具13は、筐体3に開閉可能に設けられる蓋部材141と、この蓋部材141に円環状に移動可能に設けられる第一切断刃143と、蓋部材141に左右方向に沿って直線上を往復動可能に設けられる第二切断刃145とを備える。
【0062】
蓋部材141の下部には、
図3に示すように、4つのローラ147に保持されて、円板149が回転可能に設けられており、この円板149に、円板状の第一切断刃143が設けられている。蓋部材141の上部には、円板149に連結された第一ハンドル153が設けられており、この第一ハンドル153を、円を描くように回転させることで、第一切断刃143が円環状に移動して、リング137の外周部に沿ってテープTを切断する。
【0063】
また、蓋部材141の後部には、第二切断刃145が下方へ突出して設けられており、この第二切断刃145に連結された第二ハンドル155が蓋部材141の上部に配置されている。この第二ハンドル155を左右方向に沿って移動させることで、第二切断刃145が左右方向に移動して、凹部131にはめ込まれた保持具11の前端部に沿ってテープTを切断する。
【0064】
切断具13によりテープTを切断した後、蓋部材141を開けて、
図15に示すように、取付具117から保持具11を取り外すと共に、不要なテープTdを取り除く。そして、
図16に示すように、テープTが貼り付けられて一体化された基板Wおよびリング137を取り外す。
【0065】
図17は、テープが貼り付けられた基板およびリングを示す斜視図である。
本実施例では、載置部17および台本体15の下部にそれぞれヒータ25,27が設けられていることで、少なくともリング137の外周部より内側部分において、テープTに熱が加えられた状態で、リング137および基板Wに貼り付けられる。また、シリンダ111により基板Wおよびリング137に貼り付けられるテープTの張力が一定とされ、きれいに貼り付けることができる。
【0066】
次の貼り付け作業を行う場合、アーム9を後方へ移動させて、第一連結部材47と第二連結部材77を連結させて初期状態とし、基板Wおよびリング137を台5に配置する。そして、凹部131に配置され、テープTの一端部Taが貼り付けられた保持具11を取付具117に取り付けて、上記と同様にすればよい。
【0067】
ところで、以上の一連の動作は、基本的には制御装置により自動で行われる。つまり、制御装置は、モータ55、シリンダ37,111、ロッドレスシリンダ79などに接続されて制御し、ローラ7およびアーム9の前後動、およびシリンダ本体39,113内へのエアの供給などは自動で行われる。
ただし、保持具11を取付具117に取り付ける工程や、切断具13によりテープTを切断する工程などについては、手動で行うようにしてもよい。
【0068】
本実施例では、ローラ7に掛けられたテープTを上方へ引き上げていることで、基板Wに貼り付けられる直前まで、台5に設けられたヒータの熱の影響を受けずに、基板にテープを貼り付けることができる。つまり、テープTは、ローラ7を介して上方へ引き上げられていると共に、保持具11と共に前方へ移動することで、ローラ7により基板Wに貼り付けられる直前まで、基板Wから離れた位置に配置されており、熱によりしわが発生したりするおそれがない。
【0069】
また、本実施例では、保持具11へのシリンダ111による上方への付勢力を調整することで、常に一定の張力で基板WにテープTを貼り付けることができる。換言すれば、本実施例では、テープTの張力が一定となるように、シリンダ111の圧力を調整している。これにより、基板WにテープTを均質に貼り付けることができる。
【0070】
本発明のテープ貼付装置は、上記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。
たとえば、ローラ7およびアーム9を前後に往復動させるのに、ネジ棒53やロッドレスシリンダ79を用いたが、他の手段により移動させるようにしてもよい。
【0071】
また、上記実施例では、保持具11に一端部Taが固定されたテープTは、ローラ7を介して垂直上方へ引き上げられて取付具117に取り付けられたが、真上でなく多少前後に斜めに引き上げてもよい。この際、シリンダ111のシャフト115の進退方向との関係で、前後に20度以内で引き上げるのが好ましい。つまり、垂直上方に対して前方へ20度以内または後方へ20度以内で、テープTを引き上げて保持具11を取付具117に取り付けるようにするのが好ましい。
【0072】
さらに、熱を加える必要がないテープの場合には、ヒータを切って、テープを基板に貼り付けてもよい。