(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
先行するいずれかの請求項に記載の1つ又は複数のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、又は請求項10に記載の組成物をアライニング光で処理する、ポリマー層又はオリゴマー層の製造方法。
少なくとも1つの単一のLCPを、請求項13又は14に記載のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層上に適用すること、及び前記LCPを重合することを含む、液晶ディスプレイの製造方法。
請求項11、13又は14に記載されるか、又は請求項12に従って製造される、少なくとも1つのポリマー層、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層を含む、光学的又は電気光学的な非構造化又は構造化された素子。
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶の光アライメント、特に、液晶の平面配向のための、偏光を照射したときに偏光した化学光の偏光方向と垂直に配向するポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーであって、少なくとも1つのモノマー(I)から誘導される、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、それらの組成物、ならびに光学及び電気光学デバイス、例えば、液晶デバイス(LCD)のための、特に、液晶の平面配向のためのその使用に関する。
【0002】
光学及び電気光学用の新しい光アライニング材料の開発に対する需要がますます高まっている。
【0003】
本発明において、必要な技術的特性を低下させることなく、経済的な製造プロセス及び小エネルギー消費型LCDを得ることができる新しい光アライニング材料が見出された。
【0004】
従って、本発明は、第一の態様において、液晶の光アライメント、特に、液晶の平面配向のための、偏光を照射したときに偏光した化学光の偏光方向と垂直に配向するポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーであって、少なくとも1つのモノマー(I):
【化1】
[式中、
Aは、5もしくは6個の原子の単環、2つの隣接する5もしくは6個の原子の単環、8、9もしくは10個の原子の二環系、又は13もしくは14個の原子の三環系から選択される、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式の芳香族基、又は基「E」を表し;
Bは、直鎖又は分岐鎖C
1−C
16アルキル基を表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−又は−CH
3基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は少なくとも1つのヘテロ原子もしくは/及び第一級、第二級、第三級もしくは第四級窒素、例えば、アンモニウムカチオン、もしくは/及び連結基により置き換えられていてもよく;そして、該C
1−C
16アルキル基は、非置換であるか、又は極性基、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、C
1−C
6アルキルオキシ、ニトロ及び/もしくはハロゲンにより少なくとも1回置換されており、好ましくは、該C
1−C
16アルキル基の末端位置で置換されており;
より好ましいBは、直鎖C
1−C
12アルキルであり、ここで、少なくとも1つの−C−、−CH−、−CH
2−又は−CH
3基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は少なくとも1つのヘテロ原子により置き換えられており、好ましくは、−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は−O−もしくは−S−により置き換えられており、さらに好ましくは、−CH
3基は、置き換えられていないか、又は第二級もしくは第三級アミン;ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、より好ましくは、フルオロ及び/もしくはクロロ、最も好ましくは、フルオロ;もしくは/及び連結基(好ましくは、非置換又は置換脂環式又は芳香族基、−CH=CH−、−C≡C−、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−CO−O−、−O−CO−、
【化2】
、−CN、−NR
1−である)により置き換えられており;ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表すが;
但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結しておらず;
又は/そして、Bは、直鎖C
1−C
12アルキルであり、ここで、少なくとも1つの−C−、−CH−、−CH
2−又は−CH
3基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は−O−(CH
2)
n−、−OCO−(CH
2)
n−、OOC−(CH
2)
n−、−NH−(CH
2)
n−、−S−(CH
2)
n−、SSC−(CH
2)
n−、−SCS−(CH
2)
n−、−O−(CH
2)
n−O−、−O−(CH
2)
n−COO−、−O−(CH
2)
n−OCO−、OOC−(CH
2)
n−O−、−OCO−(CH
2)
n−O−、−O−(CH
2)
n−NH−、−NH−(CH
2)
n−O−、OOC−(CH
2)
n−NH−、−NH−(CH
2)
n−COO−、−OCO−(CH
2)
n−NH−、−OCO−(CH
2)
n−NH−、NH−(CH
2)
n−NH−、−S−(CH
2)
n−S−、−S−(CH
2)
n−CSS−、−S−(CH
2)
n−SCS−、SSC−(CH
2)
n−S−、−SCS−(CH
2)
n−S−、−SCS−(CH
2)
n−S−、−O−(CH
2)
n−S−、−O−(CH
2)
n−CSS−、−O−(CH
2)
n−SCS−、OOC−(CH
2)
n−S−、−OCO−(CH
2)
n−S−、−OCO−(CH
2)
n−S−、−S−(CH
2)
n−O−、−S−(CH
2)
n−COO−、−S−(CH
2)
n−OCO−、−SSC−(CH
2)
n−O−、−SCS−(CH
2)
n−O−、−SCS−(CH
2)
n−O−、−S−(CH
2)
n−NH−、−NH−(CH
2)
n−S−、SSC−(CH
2)
n−NH−、−NH−(CH
2)
n−CSS−、−SCS−(CH
2)
n−NH−及び−SCS−(CH
2)
n−NH−基から選択される少なくとも1つの基により置き換えられており、そして、該C
1−C
12アルキル基は、非置換であるか、又は極性基、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、C
1−C
6アルキルオキシ、ニトロ及び/もしくはハロゲンにより少なくとも1回置換されており、好ましくは、該C
1−C
16アルキル基の末端位置で置換されており;nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、好ましくは、1、2、3、4、5、6、より好ましくは、2、3、4、5、6の整数であり;
Dは、重合性基を表し;
Eは、芳香族基、単結合、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−N(C
1−C
6アルキル)−、−CR
2R
3、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−を表し、
ここで、R
2及びR
3は、互いに独立して、水素、又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキルであり、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよいが、但し、R
2及びR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
S
1、S
2は、それぞれ互いに独立して、スペーサーユニットを表し;
X、Yは、それぞれ互いに独立して、水素、フッ素、塩素、ニトリル、非置換又はフッ素で置換されているC
1−C
12アルキル(1つ又は複数の−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよい)を表し、好ましくは、X及びYは、互いに独立して、水素又はニトリルであり、より好ましくは、X及びYは、水素であるか、又はXは水素であり、Yはニトリルであるか、又はXはニトリルであり、Yは水素であり;
n、n1は、それぞれ互いに独立して、1、2、3又は4を表し、好ましくは、n1は、1であり、nは、1又は2であるが;
但し、nが、2、3又は4であるならば、各A、B、x1、E、S
1、S
2、X、Yは、同じであるか又は異なっており;n1が、2、3又は4であるならば、各B、x1は、同じであるか又は異なっているが;但し、Bが少なくとも1つのフルオロで置換されているのであれば、少なくとも1つの追加の極性基が(I)中に存在するが;好ましくは、但し、Bがフルオロであるならば、S
2は、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基を含まず、S
2がフルオロで置換されている非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基を含むならば、Bは、ニトリルを含み、好ましくは、ニトリルで末端置換されており;
好ましくは、
ここで、n>1ならば、化合物(I)は、いくつかの側鎖[ここで、側鎖は、基Dを有さない構造(I)の意味を有する]を有し、この側鎖は、基D内の1つの原子位置で残基Dに連結して、例えば、2又は3つの側鎖が、基D内の1つの単一炭素原子に連結しているか、又はこれらは、基D内の異なる原子位置で、例えば、基D内の隣接する原子位置で基Dに連結することができ、又は/かつ、これらは、さらに間隔を置いて連結することができる]
から誘導されるか、又は前記モノマーを含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0005】
本発明の文脈において、用語「垂直」は、>70°で、かつ<110°の範囲の高角度、好ましくは、90°の意味を有する。
【0006】
本発明のさらに好ましい実施態様において、(I)のBは、非置換又は置換の分岐鎖又は直鎖C
1−C
16アルキル、それぞれ、C
1−C
16アルキレンであり、より好ましくは、C
1−C
12アルキル、それぞれ、C
1−C
12アルキレンであり、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−、−CH
3基は、置き換えられていないか、又は互いに独立して、少なくとも1つの単結合、−CN、フルオロ、フェニル、−O−、NH、−ジエチルアミン、−≡−、−≡、−COO−、−OCO−により置き換えられている。
【0007】
表現「重合性基」は、本明細書の文脈において使用される場合、本発明のオリゴマー、デンドリマー又はポリマーを生成するために、重合(場合により、他のコモノマーとの)させることができる官能基を指す。当業者であれば、官能基が任意の特定のポリマーを意図することは明らかであろう。従って、例えば、ポリマー骨格基として示される「イミドモノマー」の場合、ポリイミドを生成する重合のための実際のモノマー単位は、例えば、ジアミンと二無水物であることは当業者にとって明らかである。同様に、「ウレタンモノマー」については、実際のモノマー単位は、ジオールとジイソシアネートである。
【0008】
従って、本発明の文脈において、表現「少なくとも1つのモノマー(I)から誘導される」は、モノマー(I)の重合性基「D」が、そのため、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー中のその重合形態に対応するという意味を有する。
【0009】
それゆえ、本発明は、好ましくは、その重合形態のモノマー(I)(式中、Dは、記載の重合性基に対応する重合基(porimerized group)を示す)を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0010】
Dは、好ましくは、非置換又は置換アクリレート、メタクリレート、2−クロロアクリレート、2−フェニルアクリレート、場合によりN−低級アルキル置換されているアクリルアミド、メタクリルアミド、2−クロロアクリルアミド、2−フェニルアクリルアミド、ビニル、アリル、ビニルエーテル及びエステル、アリルエーテル及びエステル、炭酸エステル、アセタール、ウレア、マレイミド、ノルボルネン、ノルボルネン誘導体、エポキシ、スチレン及びスチレン誘導体、例えば、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、シロキサン、シラン、ジアミン、イミドモノマー、アミド酸モノマー及びそれらのエステル、アミドイミドモノマー、マレイン酸及びマレイン酸誘導体、例えば、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等、フマル酸及びフマル酸誘導体、例えば、フマル酸ジ−n−ブチル、フマル酸ジ−(2−エチルヘキシル)等、ウレタン及びそれらの対応するホモ−及びコポリマーから選択される。
【0011】
より好ましくは、重合性基Dは、アクリレート、メタクリレート、ビニルエーテル及びエステル、エポキシ、スチレン誘導体、シロキサン、シラン、マレイミド、ジアミン、ノルボルネン、ノルボルネン誘導体、イミドモノマー、アミド酸モノマー及びそれらの対応するホモ及びコポリマー、又は非置換もしくは置換の脂肪族、芳香族及び/もしくは脂環式ジアミン基から選択される。
【0012】
さらにより好ましくは、Dは、非置換又は置換の脂肪族、芳香族及び/又は脂環式ジアミン基、シロキサン、マレイミド、特に、1〜40個の炭素原子を有するジアミン基を表し;ここで、ジアミン基は、1つ又は複数のヘテロ原子及び/又は架橋基;及び/又は芳香族基;及び/又は脂環式基を含み得る、脂肪族基を含む。
【0013】
従って、対応する重合基を示すDは、好ましくは、非置換又は置換の重合基、好ましくは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ2−クロロアクリレート、ポリ2−フェニルアクリレート、場合によりN−低級アルキル置換されているポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリ2−クロロアクリルアミド、ポリ2−フェニルアクリルアミド、ポリビニル、ポリアリル、ポリビニルエーテル及びポリエステル、ポリアリルエーテル及び/又はエステル、ポリ炭酸エステル、ポリアセタール、ポリウレア、ポリマレイミド、ポリノルボルネン、ポリエポキシ、ポリスチレン及びポリスチレン誘導体、例えば、ポリ−α−メチルスチレン、ポリ−p−メチルスチレン、ポリ−p−tert−ブチルスチレン、ポリ−p−クロロスチレン等、ポリシロキサン、ポリジアミン、ポリイミド、ポリアミド酸及びそれらのエステル、ポリアミドイミド、ポリマレイン酸及びポリマレイン酸誘導体、例えば、ポリ−マレイン酸ジ−n−ブチル、ポリ−マレイン酸ジメチル、ポリ−マレイン酸ジエチル等、ポリフマル酸及びポリフマル酸誘導体、例えば、ポリ−フマル酸ジ−n−ブチル、ポリ−フマル酸ジ−(2−エチルヘキシル)等、ポリ−ウレタン及びそれらの対応するホモ−及びコポリマーから選択される。より好ましくは、重合基Dは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルエーテル及びポリビニルエステル、ポリエポキシ、ポリスチレン誘導体、ポリシロキサン、ポリジアミン、ポリノルボルネン、ポリイミド、ポリアミド酸及びそれらの対応するホモ及びコポリマー、又は非置換もしくは置換の脂肪族、芳香族及び/もしくは脂環式ポリジアミン基から選択される。
【0014】
本発明の文脈において、表現「極性基」は、隣接している原子と非対称の電子密度分布を有する化学基を表し;
例えば、より好ましくは、以下を表す:
− ハロゲン、好ましくは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード、特に、クロロ又はフルオロ;
− ハロゲンを含有する基、好ましくは、フルオロ−、クロロ−、ブロモ−、ヨード−アルキル、特に、フルオロ−、クロロ−アルキル、より好ましくは、フルオロ−アルキル、特に、トリフルオロメチル;
− 酸素を含有する基、好ましくは、ヒドロキシ、カルボニル、例えば、ケトン又はアルデヒド基、炭酸エステル、カルボキシレート、カルボキシル酸、カルボキシルエステル、エーテル、例えば、C
1−C
6アルコキシ、アセタール又はケタール基、オルト炭酸エステル、
− カチオン、アニオン、塩を含有する基;
− 窒素を含有する基、好ましくは、カルボキサミド、第一級アミン、第二級アミン、例えば、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、第三級アミン、アンモニウムイオン、第一級ケチミン、第二級ケチミン、第一級アルジミン、第二級アルジミン、アミノカルボニル、イミド、アジド、アゾ、シアネート、イソシアネート、ニトレート、ニトリル、イソニトリル、ニトロソオキシ、ニトロ、ニトロソ、ピリジル、
− 硫黄を含有する基、好ましくは、スルフヒドリル、スルフィド、ジスルフィド、スルフィニル、スルホニル、スルフィノ、スルホ、チオシアネート、イソチオシアネート、カルボノチオイル、
− リンを含有する基、好ましくは、ホスフィノ、ホスホノ、フォスフェート、
− 非置換又は置換の分岐鎖アルキル(ここで、少なくとも1つの−C−、−CH−又は−CH
2−基は、置き換えられていないか、又はヘテロ原子、例えば、−O−、−S−、もしくは第一級、第二級、第三級もしくは第四級窒素(アンモニウムカチオンである)により置き換えられていてもよい);好ましくは、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、ネオペンチル、イソペンチル;
− 非置換又は置換の直鎖アルキル(ここで、少なくとも1つの−C−、−CH−又は−CH
2−基は、ヘテロ原子又は第一級、第二級、第三級もしくは第四級窒素(アンモニウムカチオンである)により置き換えられている);
− 非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖アルケニル(ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよい)、好ましくは、−エン−基は、アルケニル基、特に、−O−アルケニル、−OOC−アルケニル、−OCO−アルケニル、−OCNHアルケニル、−NHCOアルケニルの末端位置にあり、好ましくは、アルキルアクリロイルオキシ、好ましくは、メタクリロイルオキシ、アクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ、アリル、アリルオキシ;
− 非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖アルキニル(ここで、少なくとも1つの−C−、−CH−又は−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられている)、好ましくは、−イル−基は、アルキニル基、特に、−O−アルキニル、−OOC−アルキニル、−OCO−アルキニル、−OCNHアルキニル、−NHCOアルキニルの末端位置にあり、好ましくは、−≡−、−≡−CH
3、アセチル;
− 好ましくは、5、6、10〜14個の環原子を包含する、非置換又は置換の炭素環式もしくは複素環式の芳香族基又は脂環式基、例えば、フラン、ベンジルもしくはフェニル、ピリジニル、ピリジニウムカチオン、ピリミジニル、ピリミジニウムカチオン、ナフチル(これらは、少なくとも1つの単一のヘテロ原子及び/又は少なくとも1つの単一の架橋基が中断されていないか、又は中断されている、環集合体(ring assemblies)、例えば、ビフェニリル又はトリフェニルを形成してもよい);又は縮合多環系、例えば、フェナントリル、テトラリニルである。好ましくは、芳香族基は、ベンジル、フェニル、ビフェニル又はトリフェニルである。より好ましい芳香族基は、ベンジル、フェニル及びビフェニルである;さらに、非置換又は置換の脂環式基は、好ましくは、非芳香族の炭素環式又は複素環式基であり、ここで、複素環式基は、炭素環式基を示し、ここで、少なくとも1つの−C−、−CH−又は−CH
2−基は、置き換えられていないか、又はヘテロ原子、例えば、−O−、−S−、もしくは第一級、第二級、第三級もしくは第四級窒素(アンモニウムカチオンである)により置き換えられており;好ましくは、脂環式基は、3〜30個の炭素原子を有する環系、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキサジエニル、デカリニル、アジリジニル、オキシラニル、アジリニル、アジリジウムカチオン、オキシレニル、チイレニル(thiirenyl)、ジアジリン、ジアジリジウムカチオン、オキサアジリジニル、オキサアジリジウムカチオン、ジオキシラニル、アゼチジニル、アゼチニウムカチオン、アゼト、アゼチジンカチオン、オキセタニル、オキセチル(oxetyl)、チエタニル、チエチル(thietyl)、ジアゼチジニル、ジアゼチジニウムカチオン、ジオキセタニル、ジオキセチル、ジチエタニル、ジチエチル、オキソラニル、チオラニル、ピロリジニル、ピロリジニウムカチオン、ピロール、チオフェ(thiophe)、ピロリル、フラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、マレインイミジル、マレインアミジル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニウムカチオン、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリジニル、イミダゾリジニウムカチオン、ピラゾリジニル、ピラゾリジニウムカチオン、ピラゾリル、ピラゾリウムカチオン、ピラゾリニル、チアゾリジニル、チアゾリジニウムカチオン、チアゾリル、チアゾリウムカチオン、チアゾリニル、イソチアゾリル、フラザニル、オキサジアゾリル、ジチアゾリル、テトラゾリル、ピペリジニル、ピペリジウムカチオン、ピペラジウムオキサン、ピラニル、チアニル、チオピラニル、ピペラジニル、ジアジニル、モルホリニル、オキサジニル、チオモルホリニル、チアジニル、ジオキシニル、ジオキサニル、ジチアニル、ジチイニル(dithiinyl)、トリアジニル、テトラジニル、アゼパニル、アゼピニル、例えば、オキセパニル、オキセピニル、チエパニル、チエピニル、ホモピペラジニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、アゾカニル(azocanyl)、アゾシニル(azocinyl)、オキセカニル(oxecanyl)、キノリニル、キノリニウムカチオン、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンゾフラニル、アクリジニル、ジベンゾチオフェニル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル;イミダゾリウムカチオン、ピラゾリウムカチオンから選択されるアンモニウムカチオンである。
【0015】
好ましくは、本発明の文脈において、表現「極性基」は、例えば、好ましくは、以下を表す:
− ハロゲン、好ましくは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード、特に、クロロ又はフルオロ;
− ハロゲンを含有する基、好ましくは、フルオロ−、クロロ−、ブロモ−、ヨード−アルキル、特に、フルオロ−、クロロ−アルキル、より好ましくは、フルオロ−アルキル、特に、トリフルオロメチル;
− 酸素を含有する基、好ましくは、ヒドロキシ、カルボニル、例えば、ケトン又はアルデヒド基、炭酸エステル、カルボキシレート、カルボキシル酸、カルボキシルエステル、エーテル、例えば、C
1−C
6アルコキシ、アセタール又はケタール基、オルト炭酸エステル;
− 窒素を含有する基、好ましくは、カルボキサミド、第一級アミン、第二級アミン、例えば、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、第三級アミン、アンモニウムイオン、第一級ケチミン、第二級ケチミン、第一級アルジミン、第二級アルジミン、アミノカルボニル、イミド、アジド、アゾ、シアネート、イソシアネート、ニトレート、ニトリル、イソニトリル、ニトロソオキシ、ニトロ、ニトロソ、ピリジル;
− 非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖アルキニル、好ましくは、−≡−、−≡−CH
3、アセチル;
− 好ましくは、5、6、10〜14個の環原子を包含する、非置換又は置換の炭素環式もしくは複素環式の芳香族基又は脂環式基、例えば、フラン、ベンジルもしくはフェニル、ピリジニル、ピリジニウムカチオン、ピリミジニル、ピリミジニウムカチオン、ナフチル(これらは、少なくとも1つの単一のヘテロ原子及び/又は少なくとも1つの単一の架橋基が中断されていないか、又は中断されている、環集合体、例えば、ビフェニリル又はトリフェニルを形成してもよい);又は縮合多環系、例えば、フェナントリル、テトラリニル。好ましくは、芳香族基は、ベンジル、フェニル、ビフェニル又はトリフェニルである。より好ましい芳香族基は、ベンジル、フェニル及びビフェニルである。
【0016】
より好ましいのは、クロロ又はフルオロ、トリフルオロメチル、エーテル、例えば、C
1−C
6アルコキシ、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、ニトリル、ピリジル、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖アルキニル、好ましくは、−≡−、−≡−CH
3、アセチル;好ましくは、5、6、10〜14個の環原子を包含する、非置換又は置換の炭素環式もしくは複素環式の芳香族基又は脂環式基、例えば、フラン、ベンジルもしくはフェニル、ピリジニル、ピリジニウムカチオン、ピリミジニル、ピリミジニウムカチオン、ナフチル(これらは、少なくとも1つの単一のヘテロ原子及び/又は少なくとも1つの単一の架橋基が中断されていないか、又は中断されている、環集合体、例えば、ビフェニリル又はトリフェニルを形成してもよい);又は縮合多環系、例えば、フェナントリル、テトラリニルである。好ましくは、芳香族基は、ベンジル、フェニル、ビフェニル又はトリフェニルである。より好ましい芳香族基は、ベンジル、フェニル及びビフェニルである。
【0017】
最も好ましいのは、クロロ又はフルオロ、トリフルオロメチル、エーテル、例えば、C
1−C
6アルコキシ、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、ニトリル、ピリジル、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖アルキニル、好ましくは、−≡−、−≡−CH
3、アセチル;非置換又は置換ベンジル、フェニル又はビフェニルであり;特に好ましいのは、ニトリルである。
【0018】
本発明の好ましい実施態様において、本発明の任意の置換基は極性基を表しうる。
【0019】
さらに好ましい実施態様において、本発明は、液晶の光アライメント、特に、液晶の平面配向のための、偏光を照射したときに偏光した化学光の偏光方向と垂直に配向するポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーであって、少なくとも1つのモノマー(I’):
【化3】
[式中、
Aは、5もしくは6個の原子の単環、2つの隣接する5もしくは6個の原子の単環、8、9もしくは10個の原子の二環系、又は13もしくは14個の原子の三環系から選択される、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式の芳香族基、又は基「E」を表し;
極性基は、その電子密度の非局在化を有する、又は/及びその隣接原子の電子密度の非局在化を誘導する、化学基を表し;
x1は、0〜15の整数であり、好ましくは、0〜10の整数であり;より好ましくは、0、1、2又は3であり、最も好ましいのは、0又は1であり;
A、D、B、E、S
1、S
2、X、Y、n、n1は、上述される意味及び選好度を有する]
から誘導される、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0020】
好ましくは、モノマー(I’)において、下記に示す式(I’)の化合物残基である、化合物残基(Ia)
【化4】
は、少なくとも1つの末端極性基を有する、直鎖又は分岐鎖C
1−C
16アルキル基を表し、
x1は、0〜15の整数であり、好ましくは、0〜10の整数であり;より好ましくは、1、2又は3であり、最も好ましいのは、0又は1である。
【0021】
さらに好ましい実施態様において、本発明は、
Aが、5もしくは6個の原子の単環、2つの隣接する5もしくは6個の原子の単環、8、9もしくは10個の原子の二環系、又は13もしくは14個の原子の三環系から選択される、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式の芳香族基を表すか;又は
単結合、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−N(C
1−C
6アルキル)−、−CR
2R
3、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−を表し、
ここで、R
2及びR
3が、互いに独立して、水素、又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキルであり、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基が、互いに独立して、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよいが、但し、R
2及びR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
上述される極性基が、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内であり、最も好ましくは、ニトリル基であり;そして
x1が、1〜3の整数であり、好ましくは、1であり;
Bが、上述される意味及び選好度及び但し書きの条件を有し;
Dが、非置換又は置換のジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド、好ましくは、ジアミン、好ましくは、1〜40個の炭素原子を有する、脂肪族、芳香族又は脂環式重合性ジアミン基を表し;
Eが、芳香族基、単結合、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−N(C
1−C
6アルキル)−、−CR
2R
3、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−を表し、
ここで、R
2及びR
3が、互いに独立して、水素、又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキルであり、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基が、互いに独立して、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよいが、但し、R
2及びR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
S
1、S
2が、それぞれ互いに独立して、スペーサーユニットを表し;
X、Yが、それぞれ互いに独立して、水素、フッ素、塩素、ニトリル、非置換又はフッ素で置換されているC
1−C
12アルキルを表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基が、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよく;
n1が、上記に与えられる意味及び選好度を有し;
nが、1、2、3又は4であるが、
但し、nが、2、3又は4であるならば、各A、B、x1、D、E、S
1、S
2、X、Yは、同じ又は異なっていてもよい、
式(I)のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0022】
用語「連結基」は、本明細書の文脈において使用される場合、好ましくは、非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、カチオン炭化水素(carbohydrogen)基、例えば、−(C+)−、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、
【化5】
、−CN、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−、−NR
1−CO−O−、−O−CO−NR
1−、−NR
1−CO−NR
1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−及び−Si(CH
3)
2−O−Si(CH
3)
2−から選択され、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表すが;
但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結していないものとする。
【0023】
連結基の置換されている脂環式又は芳香族基の置換基は、1つ又は複数であってもよく、好ましくは、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードであり、好ましくは、フルオロ及び/クロロであり、より好ましくは、フルオロであるか;又はC
1−C
6アルコキシ、例えば、好ましくは、メトキシ又はトリフルオロメチルである。
【0024】
用語「スペーサーユニット」は、本明細書の文脈において使用される場合、好ましくは、単結合、環状、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
24アルキレンであり、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は上述される少なくとも1つの連結基により及び/もしくは架橋基を介して連結されている少なくとも1つの非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基により置き換えられていてもよい。
【0025】
さらに好ましい実施態様において、スペーサーS
1及びS
2は、互いに独立して、単結合又はスペーサーユニットを表し、スペーサーユニットは、環状、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
24アルキレン、特に、C
1−C
12アルキレン、特に、C
1−C
8アルキレン、さらに特に、C
1−C
6アルキレン、何よりも特に、C
1−C
4アルキレンであり(上記に与えられる選好度の範囲内);
ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は連結基により少なくとも1回置き換えられていてもよく、ここで、連結基は、好ましくは、非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−、−NR
1−CO−O−、−O−CO−NR
1−、−NR
1−CO−NR
1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−であり、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキル;より好ましくは、非置換もしくは置換シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換フェニレン、単結合、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−、−NR
1−CO−O−、−O−CO−NR
1−、−NR
1−CO−NR
1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−を表し、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表すが、
但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結しておらず;又は/及び
C
1−C
24アルキレン(1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は架橋基を介して連結されている非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基により少なくとも1回置き換えられていてもよい)である。
【0026】
S
1又はS
2中の芳香族、脂環式基もしくはフェニレン、シロヘキシレン又は炭素環式又は複素環式基の置換基は、好ましくは、少なくとも1つのハロゲン、例えば、好ましくは、クロロ又はフルオロ、トリフルオロメチル、C
1−C
6アルコキシ、好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシである。
【0027】
好ましくは、S
1及びS
2の架橋基を介して連結されている、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、それぞれ互いに独立して、式(IV):
【化6】
[式中、
C
1、C
2は、それぞれ独立して、非芳香族、芳香族、場合により置換されている炭素環式又は複素環式基を表し、好ましくは、架橋基Z
1及びZ
2ならびに/又はZ
1aを介して互いに連結しており、好ましくは、C
1、C
2は、架橋基Z
1及びZ
2ならびに/又はZ
1aを介して反対の位置で連結しており、それによって、基S
1及び/又はS
2は、長い分子軸を有し、そして
Z
1、Z
2、Z
1a、Z
2aは、それぞれ独立して、好ましくは、−CH(OH)−、−CH
2−、−O−、−CO−、−CH
2(CO)−、−SO−、−CH
2(SO)−、−SO
2−、−CH
2(SO
2)−、−COO−、−OCO−、−COCF
2−、−CF
2CO−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH
3)=N−、−O−CO−O−、−N=N−又は単結合から選択される架橋基を表し、
ここで、Z
2aは、式(I)又は(I’)のBに連結しており、Z
1aは、Aに連結しており、
a1、a2、a3、a4は、それぞれ独立して、a1+a2+a3+a4≦6であるような0〜3の整数を表し;好ましくは、a3及びa4は、0であり、a1+a2は、1、2、3又は4であり、より好ましくは、1、2であり、最も好ましくは、1であるが、
好ましくは、但し、S
2は、式(I)又は(I’)中のAに単結合により連結されている置換又は非置換フェニルである場合は除くものとする]
を表す。
【0028】
さらにより好ましくは、S
1の非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、
C
1、C
2が、基G
1で表される化合物から選択され、ここで、基G
1が、以下:
【化7】
[式中、
「
」は、式(IV)中の隣接基へのC
1及びC
2の連結結合を示し;そして
Lは、−CH
3、−OCH
3、CF
3、−COCH
3、極性基、ニトロ、ニトリル、ハロゲン、例えば、フルオロもしくはクロロ、CH
2=CH−、CH
2=C(CH
3)−、CH
2=CH−(CO)O−、CH
2=CH−O−、CH
2=C(CH
3)−(CO)O−又はCH
2=C(CH
3)−O−であり、
u1は、0〜4の整数であり;そして
u2は、0〜3の整数であり;そして
u3は、0〜2の整数である]
であり;そして
Z
1、Z
2、Z
1a、Z
2aが、それぞれ独立して、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COCF
2−、−CF
2CO−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表すが;但し、ヘテロ原子は、互いに直接連結しておらず、そして
a1、a2、a3、a4が、それぞれ独立して、a1+a2+a3+a4≦6であるような0〜3の整数を表し;好ましくは、a3が0であり、a1+a2≦4である、式(IV)を表す。
【0029】
最も好ましい、S
1の架橋基を介して連結されている、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、
C
1、C
2が、それぞれ独立して、非置換又は置換1,4−フェニレン、2−メトキシ−1,4−フェニレン、3−メトキシ−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、5−メトキシ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、5−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン又は4,4’−ビフェニレン基を表し;そして
Z
1、Z
2、Z
1a、Z
2aが、それぞれ独立して、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表し;そして
a1、a2、a3、a4が、独立して、0又は1であり、好ましくは、a3及びa4が、0である、式(IV)を表す。
【0030】
特に最も好ましくは、S
1の架橋基を介して連結されている、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、
C
1、C
2が、それぞれ独立して、少なくとも1つのフルオロ、メトキシもしくはトリフルオロメチル置換又は非置換1,4−フェニレンを表し;そして
Z
1、Z
2、Z
1a、Z
2aが、それぞれ独立して、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表し;そして
a1、a2、a3、a4が、独立して、0又は1であり、好ましくは、a3及びa4が、0である、式(IV)を表す。
【0031】
より好ましい、S
2の架橋基を介して連結されている、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、
C
1、C
2が、上記で与えられる意味を有する基G
1から選択され;そして
Z
1、Z
2、Z
1a、Z
2aが、それぞれ独立して、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COCF
2−、−CF
2CO−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表すが;但し、ヘテロ原子は、互いに直接連結しておらず、そして
a1、a2、a3、a4が、それぞれ独立して、a1+a2+a3+a4≦6であるような0〜3の整数を表し、好ましくは、a1+a2≦4であり、a3及びa4が、0であり、ここで、好ましくは、S
2が、Z
1を介してAに連結している、式(IV)を表す。
【0032】
最も好ましい、S
2の架橋基を介して連結されている、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、
C
1、C
2が、それぞれ独立して、1,4−フェニレン(非置換であるか、又はハロゲン原子、極性基及び/もしくは1〜10個の炭素原子を有する、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシもしくはアルキルオキシカルボニル基により一置換もしくは多置換されている)、1,4−シクロヘキシレン又は4,4’−ビフェニレン基を表し;そして
Z
1、Z
2、Z
1a、Z
2aが、それぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表し;そして
a1、a2、a3、a4が、独立して、0又は1であり、ここで、好ましくは、S
2が、Z
1を介してAに連結している式(IV)を表すが、好ましくは、但し、S
2は、式(I)又は(I’)中のAに単結合により連結されている置換又は非置換フェニルである場合は除くものとする。
【0033】
特に最も好ましい、S
2の架橋基を介して連結されている、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、
S
2が、式(IVa):
【化8】
[式中、
C
1は、好ましくは、基G
1の化合物から選択される、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基を表し、そして
Z
1、Z
1a、Z
2aは、それぞれ互いに独立して、−COO−、−OCO−、−OCO(C
1−C
6)アルキル、−COOCH
2(C
1−C
6)アルキル−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合、又は直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
8アルキレンを表し、ここで、1つ又は複数の−CH
2−基は、互いに独立して、上述される連結基、好ましくは、−O−により置き換えられていてもよく;
a1、a3は、互いに独立して、1を表し、a4は、0又は1を表し、ここで、好ましくは、S
2は、Z
1を介してAに連結しているが、好ましくは、但し、S
2は、式(I)又は(I’)中のAに単結合により連結されている置換又は非置換フェニルである場合は除くものとする]
で表される基を表す、式(IV)を表す。
【0034】
さらに、特に最も好ましい、S
2の架橋基を介して連結されている、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基は、式(IVa):
【化9】
[式中、
C
1は、置換又は非置換1,4−フェニレン、シクロヘキシレン(非置換であるか、又はハロゲン原子、及び/もしくは1〜10個の炭素原子を有する、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシもしくはアルキルオキシカルボニル基により一置換もしくは多置換されている)を表し、
Z
1、Z
1a、Z
2aは、それぞれ互いに独立して、−COO−、−OCO−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合、又は直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
8アルキレンを表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、上述される連結基、好ましくは、−O−、−COO−、−OCO−により置き換えられていてもよく、より好ましいZ
2aは、単結合であり、
a1、a3は、互いに独立して、1を表し、a4は、0又は1を表し、ここで、好ましくは、S
2は、Z
1を介してAに連結しているが、好ましくは、但し、S
2は、式(I)又は(I’)中のAに単結合により連結されている置換又は非置換フェニルである場合は除くものとする]
を表す。
【0035】
より好ましくは、S
1は、単結合、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基、又は
−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−O−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−O(OC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(OC)O−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH(OC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(OC)NH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−S−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−S(SC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(SC)NH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH(CS)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(SC)S−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NHCONH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NHCSNH−(CH
2)
n1−、(CH
2)
n1−O(CO)O−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−OCONH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NHOCO−(CH
2)
n1−であり、
最も好ましくは、S
1は、単結合、フェニレン又は
−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−O(OC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH(CO)O−(CH
2)
n1−、好ましくは、−(CH
2)
1−、−(CH
2)
2−、−(CH
2)
5−、−(CH
2)
8−、−O(OC)−(CH
2)
6−、−O(OC)−(CH
2)
8−、−(CH
2)
3−NH(CO)O−(CH
2)
3−であり、
ここで、n1は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12であり、好ましくは、0、1、2、3、4、5、6であり、より好ましくは、0、1、2、3、4であり、最も好ましくは、0、1又は2である。
【0036】
より好ましくは、スペーサーS
2は、単結合、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
8アルキレン、さらに特に、C
1−C
6アルキレン、何より特に、C
1−C
4アルキレンであり(上記に与えられる選好度の範囲内);ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は下記により少なくとも1回置き換えられていてもよい:
−非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−;より好ましくは、
−非置換もしくは置換シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換フェニレン、単結合、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−(ここで、但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結していないものとする)。
【0037】
架橋基は、本明細書の文脈において使用される場合、好ましくは、−CH(OH)−、−CO−、−CH
2(CO)−、−SO−、−CH
2(SO)−、−SO
2−、−CH
2(SO
2)−、−COO−、−OCO−、−COCF
2−、−CF
2CO、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−O−CO−O−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−(C
1−C
6アルキル)
1−6C=CH−COO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−OCO−CH=C(C
1−C
6アルキル)
1−6CH−、−CH=N−、−C(CH
3)=N−、−N=N−、ヘテロ原子、カチオン炭化水素基、例えば、−(C+)−又は単結合;又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキレンから選択され、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は上述される連結基により置き換えられてもよい。
【0038】
本発明の文脈において、アルキルは、非置換又は置換アルキルの意味を有し、ここで、置換アルキルは、また、アルキレンの意味を有する。
【0039】
アルキル、アルキルオキシ、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アクリロイルオキシアルコキシ、アクリロイルオキシアルキル、アクリロイルオキシアルケン、アルキルオキシカルボニルオキシ、アルキルアクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシアルコキシ、メタクリロイルオキシアルキル、メタクリロイルオキシアルケン、アルキルメタクリロイルオキシ、アルキルメタクリロイルオキシ、アルキルビニル、アルキルビニルオキシ及びアルキルアリルオキシ及びアルキレンは、本明細書の文脈において使用される場合、それらのアルキル残基、それぞれ、それらのアルキレン残基、環状、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換アルキル、それぞれ、アルキレンを示し、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−又は−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよく、好ましくは、−O−、NH、−COO、OCOにより置き換えられていてもよい。
【0040】
さらに、本発明の文脈において、「アルキル」は、分岐鎖又は直鎖の非置換又は置換アルキルであり、好ましくは、C
1−C
40アルキルであり、特に、C
1−C
30アルキルであり、好ましくは、C
1−C
20アルキルであり、より好ましくは、C
1−C
16アルキルであり、最も好ましくは、C
1−C
10アルキルであり、特に最も好ましくは、C
1−C
6アルキルである。従って、アルキレンは、例えば、C
1−C
40アルキレンであり、特に、C
1−C
30アルキレンであり、好ましくは、C
1−C
20アルキレンであり、より好ましくは、C
1−C
16アルキレンであり、最も好ましくは、C
1−C
10アルキレンであり、特に最も好ましくは、C
1−C
6アルキレンである。
【0041】
本発明の文脈において、下記に与えられるアルキルの定義は、同様にアルキレンにも適用される。
【0042】
C
1−C
6アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル又はヘキシルである。
【0043】
C
1−C
10アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルである。
【0044】
C
1−C
16アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル又はヘキサデシルである。
【0045】
C
1−C
20アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシルである。
【0046】
C
1−C
24アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシルである。
【0047】
C
1−C
30アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル又はトリアコンチルである。
【0048】
C
1−C
40アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、トリコシル、テトラコシ、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシ、トリアコンチル又はテトラコンチルである。
【0049】
C
1−C
6アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ又はヘキソキシである。
【0050】
C
1−C
20アクリロイルオキシアルキレン、好ましくは、C
1−C
10アクリロイルオキシアルキレン、C
1−C
6アクリロイルオキシアルキレンは、例えば、アクリロイルオキシメチレン、アクリロイルオキシエチレン、アクリロイルオキシプロピレン、アクリロイルオキシイソプロピレン、アクリロイルオキシブチレン、アクリロイルオキシ−sec−ブチレン、アクリロイルオキシペンチレン、アクリロイルオキシヘキシレン、アクリロイルオキシヘプチレン、アクリロイルオキシオクチレン、アクリロイルオキシノニレン、アクリロイルオキシデシレン、アクリロイルオキシウンデシレン、アクリロイルオキシドデカン、アクリロイルオキシトリデシレン、アクリロイルオキシテトラデシレン、アクリロイルオキシペンチルデカン、アクリロイルオキシヘキサデシレン、アクリロイルオキシヘプタデシレン、アクリロイルオキシオクタデシレン、アクリロイルオキシノナデシレン、アクリロイルオキシエイコシレンである。
【0051】
C
1−C
20メタクリロイルオキシアルキレン、好ましくは、C
1−C
10メタクリロイルオキシアルキレン、C
1−C
6メタクリロイルオキシアルキレンは、例えば、メタクリロイルオキシメチレン、メタクリロイルオキシエチレン、メタクリロイルオキシプロピレン、メタクリロイルオキシイソプロピレン、メタクリロイルオキシブチレン、メタクリロイルオキシ−sec−ブチレン、メタクリロイルオキシペンチレン、メタクリロイルオキシヘキシレン、メタクリロイルオキシヘプチレン、メタクリロイルオキシオクチレン、メタクリロイルオキシノニレン、メタクリロイルオキシデシレン、メタクリロイルオキシウンデシレン、メタクリロイルオキシドデカン、メタクリロイルオキシトリデシレン、メタクリロイルオキシテトラデシレン、メタクリロイルオキシペンチルデカン、メタクリロイルオキシヘキサデシレン、メタクリロイルオキシヘプタデシレン、メタクリロイルオキシオクタデシレン、メタクリロイルオキシノナデシレン、メタクリロイルオキシエイコシレンである。
【0052】
C
1−C
20アクリロイルオキシアルコキシ、好ましくは、C
1−C
10アクリロイルオキシアルコキシ、C
1−C
6アクリロイルオキシアルコキシは、例えば、アクリロイルオキシメトキシ、アクリロイルオキシエトキシ、アクリロイルオキシプロポキシ、アクリロイルオキシイソプロポキシ、アクリロイルオキシブトキシ、アクリロイルオキシ−sec−ブトキシ、アクリロイルオキシペントキシ、アクリロイルオキシヘキソキシ、アクリロイルオキシヘプトキシ、アクリロイルオキシオクトキシ、アクリロイルオキシノノキシ、アクリロイルオキシデコキシ、アクリロイルオキシウンデコキシ、アクリロイルオキシドデカノキシ、アクリロイルオキシトリデシルオキシである。
【0053】
C
1−C
20メタクリロイルオキシアルコキシ、好ましくは、C
1−C
10メタクリロイルオキシアルコキシ、C
1−C
6メタクリロイルオキシアルコキシは、例えば、メタクリロイルオキシメトキシ、メタクリロイルオキシエトキシ、メタクリロイルオキシプロポキシ、メタクリロイルオキシイソプロポキシ、メタクリロイルオキシブトキシ、メタクリロイルオキシ−sec−ブトキシ、メタクリロイルオキシペントキシ、メタクリロイルオキシヘキソキシ、メタクリロイルオキシヘプトキシ、メタクリロイルオキシオクトキシ、メタクリロイルオキシノノキシ、メタクリロイルオキシデコキシ、メタクリロイルオキシウンデコキシ、メタクリロイルオキシドデカノキシ、メタクリロイルオキシトリデシルオキシである。
【0054】
脂肪族基は、例えば、飽和又は不飽和の一価、二価、三価、四価、五価、六価、七価、八価、九価、十価アルキル、アルキレン、アルキルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アクリロイルオキシ、アルキルアクリル、アルキルメタクリル、アルキル(アルキレン)アクリル(アクリレン)、アルキル(アルキレン)メタクリル(メタクリレン)、アルキルオキシカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、メタクリロイルオキシ、アルキルビニル、アルキルビニルオキシ又はアルキルアリルオキシであり、これらは、1つ又は複数のヘテロ原子及び/又は架橋基を含みうる。
【0055】
脂環式基は、好ましくは、非芳香族基又は単位であり、また、置換されていても、又は置換されていなくてもよい。好ましくは、脂環式基は、非芳香族の炭素環式又は複素環式基であり、例えば、3〜30個の炭素原子を有する環系、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、デカリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピロリジン、ピペリジン又はステロイド骨格、例えば、コレステロールを表す。好ましい脂環式基は、シクロヘキセンである。脂環式基の置換基は、ハロゲン、好ましくは、フルオロ又は/及びクロロ、C
1−C
6アルコキシ、好ましくは、メトキシ又はトリフルオロメチルである。
【0056】
用語「芳香族」は、本明細書の文脈において使用される場合、好ましくは、5、6、10〜14個の環原子を包含する、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式基、例えば、フラン、ベンゼンもしくはフェニレン、ピリジン、ピリミジン、ナフタレネン(これらは、少なくとも1つの単一のヘテロ原子及び/又は少なくとも1つの単一の架橋基が中断されていないか、又は中断されている、環集合体、例えば、ビフェニレン又はトリフェニレンを形成してもよい);又は縮合多環系、例えば、フェナントレン、テトラリンを示す。好ましくは、芳香族基は、ベンゼン、フェニレン、ビフェニレン又はトリフェニレンである。より好ましい、芳香族基は、ベンゼン、フェニレン及びビフェニレンである。特に好ましい芳香族基又は炭素環式もしくは複素環式基の置換基は、ハロゲン、好ましくは、フルオロ又は/及びクロロ、C
1−C
6アルコキシ、好ましくは、メトキシ又はトリフルオロメチルである。
【0057】
炭素環式もしくは複素環式の芳香族基又は脂環式基は、好ましくは、3、4、5、6、10又は14個の環原子を包含し、例えば、アジリジン、エポキシ、シクロプロピル、フラン、ピロリジン、オキサゾリン、イミダゾール、ベンゼン、ピリジン、トリアジン、ピリミジン、ナフタレン、フェナントレン、ビフェニレン又はテトラリン単位、好ましくは、ナフタレン、フェナントレン、ビフェニレン又はフェニレン、より好ましくは、ナフタレン、ビフェニレン又はフェニレン、最も好ましくは、フェニレンである。
【0058】
特に好ましい炭素環式及び複素環式の芳香族基の置換基は、ハロゲン、好ましくは、フルオロ又は/及びクロロ、C
1−C
6アルコキシ、好ましくは、メトキシ又はトリフルオロメチルである。
【0059】
非置換又は置換の炭素環式もしくは複素環式の芳香族又は脂環式基は、例えば、非置換であるか、又は一置換もしくは多置換されている。好ましい炭素環式又は複素環式の芳香族基の置換基は、少なくとも1つのトリフルオロメチル、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、特に、フルオロ又は/及びクロロ、さらに特に、フルオロ;ヒドロキシル、極性基、アクリロイルオキシ、アルキルアクリロイルオキシ、アルコキシ、特に、メトキシ、エトキシ、プロポキシ;アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アルキルオキソカルボニルオキシ、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ及び/又はアリルオキシ基であり、ここで、アルキル残基は、好ましくは、1〜20個の炭素原子を有し、より好ましくは、1〜10個の炭素原子を有する。好ましい極性基は、ニトロ、ニトリルもしくはカルボキシ基及び/又は環状、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
30アルキル(非置換であるか、一置換もしくは多置換されている)である。好ましいC
1−C
30アルキルの置換基は、メチル、フッ素及び/又は塩素であり、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、連結基により置き換えられていてもよい。好ましくは、連結基は、−O−、−CO−、−COO−及び/又は−OCO−から選択される。
【0060】
5又は6個の原子の単環は、例えば、フラン、ベンゼンであり、好ましくは、フェニレン、ピリジン、ピリミジン、ピリジンカチオン、ピリミジンカチオンである。
【0061】
8、9又は10個の原子の二環系は、例えば、ナフタレン、ビフェニレン又はテトラリンである。
【0062】
13又は14個の原子の三環系は、例えば、フェナントレンである。
【0063】
用語「フェニレン」は、本明細書の文脈において使用される場合、好ましくは、場合により置換されている1,2−、1,3−又は1,4−フェニレン基を示す。特に好ましいフェニレンの置換基は、ハロゲン、好ましくは、フルオロ又は/及びクロロ、C
1−C
6アルコキシ、好ましくは、メトキシ又はトリフルオロメチルである。フェニレン基が、1,3−又は1,4−フェニレン基のいずれかであることが好ましい。1,4−フェニレン基が特に好ましい。
【0064】
用語「ハロゲン」は、クロロ、フルオロ、ブロモ又はヨード置換基、好ましくは、クロロ又はフルオロ置換基、より好ましくは、フルオロを示す。
【0065】
用語「ヘテロ原子」は、本明細書の文脈において使用される場合、中性、アニオン性又はカチオン性ヘテロ原子であり、主に、酸素、硫黄及び窒素、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、より好ましくは、フルオロ及び/もしくはクロロ、最も好ましくは、フルオロ;好ましくは、ハロゲン、酸素及び窒素を示し、後者の場合、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン又は第四級アンモニウムカチオン、好ましくは、−NH−の形態を示す。
【0066】
用語「場合により置換されている」は、本明細書の文脈において使用される場合、主に、低級アルキル、例えば、C
1−C
6アルキル、低級アルコキシ、例えば、C
1−C
6アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン又は上述される極性基により置換されていることを意味する。
【0067】
用語「ジアミン」又は「ジアミン化合物」は、少なくとも2つのアミノ基を有する(すなわち、3つ以上のアミノ基を有することもできる)化学構造を指すものであると理解されたい。少なくとも2つのアミノ基は、好ましくは、例えば、以下により詳細に説明される無水物と反応することができる。
【0068】
用語「ジニトロ」又は「ジニトロ化合物」は、少なくとも2つのニトロ基を有する(すなわち、3つ以上のニトロ基を有することもできる)化学構造を指すものであると理解されたい。ここで、ジニトロ基は、「ジアミノ化合物」の前駆体化合物である。ジニトロ化合物は、通常、当技術分野において公知の還元方法によりジアミノ化合物に変換される。
【0069】
直鎖又は分岐鎖アルキル、アルキレン、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アクリロイルオキシアルコキシ、アクリロイルオキシアルキル、アクリロイルオキシアルケン、アルキルオキシカルボニルオキシ、アルキルアクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシアルコキシ、メタクリロイルオキシアルキル、メタクリロイルオキシアルケン、アルキルメタクリロイルオキシ、アルキルメタクリロイルオキシ、アルキルビニル、アルキルビニルオキシ、アルキルアリルオキシ及びアルキレン基に関して、いくつか又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基が、例えば、ヘテロ原子だけでなく、その他の基、好ましくは、架橋基により置き換えられていてもよいことを繰り返し指摘する。そのような場合、一般的に、そのような置き換え基が互いに直接連結していないことが好ましい。あるいは、ヘテロ原子、特に、酸素原子が互いに直接連結していないことが好ましい。
【0070】
好ましくは、Aは、非置換又は置換フェナントリレン、ナフチレン、ビフェニレン又はフェニレンであり、ここで、好ましい置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基及び/又は極性基(ここで、該極性基は、好ましくは、ニトロ、ニトリル、カルボキシである);及び/又はアクリロイルオキシ、アルキルアクリル、アルキルメタクリル、アルキル(アルキレン)アクリル、アルキル(アルキレン)メタクリル、アクリレンアクリル、メタクリレンアルキル、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ、アリル、アリルオキシ、及び/又は1〜20個の炭素原子を有する環状、直鎖もしくは分岐鎖アルキル(非置換であるか、フッ素及び/又は塩素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、独立して、連結基及び/又は芳香族もしくは脂環式基により置き換えられていてもよく、好ましくは、連結基は、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−から選択される)である。
【0071】
より好ましくは、Aは、置換又は非置換ナフチレン、ビフェニレン又はフェニレンであり、ここで、好ましい置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基及び/又はアクリロイルオキシ、アルキルアクリル、アルキルメタクリル、アクリレンアクリル、メタクリレンアルキル、メタクリロイルオキシ、直鎖もしくは分岐鎖アルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、及び/又はアルキルオキシカルボニル基であり、ここで、アルキル残基は、1〜20個の炭素原子を有する。
【0072】
最も好ましくは、Aは、置換又は非置換フェニレン、好ましくは、1,4−フェニレンであり、ここで、好ましい置換基は、ハロゲン原子、及び/又はアクリロイルオキシもしくはメタクリロイルオキシ、及び/又はアルコキシ、トリフルオロメチル、アルキルアクリル、アルキルメタクリル、アクリレンアクリル、メタクリレンアルキル、アルキルカルボニルオキシ、及び/又はアルキルオキシカルボニル基であり、ここで、アルキル残基は、1〜10個の炭素原子を有する。
【0073】
本発明の好ましい実施態様は、少なくとも1つのモノマー(I)(上述される式(I’)の化合物である)から誘導されるか、又は前記モノマーを含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関し、ここで、下記の化合物残基(Ia)
【化10】
は、−CN、−ハロゲン、特に、クロロ及び/又はフルオロ、−O−C
1−C
6アルコキシ、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−O−C
1−C
16アルキル、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−Cl、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡−C
1−C
6アルキル、フェニレン、−N(C
1−C
6アルキル)
2、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
16アルキル−(極性基)基、特に、−O−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OOC−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCOO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NHCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCNH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基を表し、ここで、C
1−C
16アルキルは、好ましくは、C
1−C
6アルキル、より好ましくは、C
1−C
4アルキルであり、極性基は、上述されるように、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内にある。
【0074】
より好ましい実施態様において、極性基は、好ましくは、アルキル鎖の末端位置にあるニトリル基であり、x1は、1である。
【0075】
Dは、好ましくは、ジアミン基、より好ましくは、式(III):
H(R
5)N-(Sp
1)
k1-(X
1)
t1-(Z
3-C
3)
a3-(Z
4-C
4)
a4-(X
2)
t2-(Sp
2)
k2-N(R
6)H (III)
[式中、
R
5、R
6は、それぞれ互いに独立して、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表し;
Sp
1、Sp
2は、それぞれ互いに独立して、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C
1−C
20アルキレンを表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は連結基により置き換えられていてもよく、そして
k
1、k
2は、それぞれ独立して、0又は1の値を有する整数であり;そして
X
1、X
2は、それぞれ独立して、好ましくは、−O−、−S−、−NH−、N(CH
3)−、−CH(OH)−、−CO−、−CH
2(CO)−、−SO−、−CH
2(SO)−、−SO
2−、−CH
2(SO
2)−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−又は−C≡C−から選択される連結スペーサー又は単結合を表し;そして
t
1、t
2は、それぞれ独立して、0又は1の値を有する整数であり;そして
C
3、C
4は、それぞれ独立して、側鎖Tを有しうる非芳香族、芳香族、置換又は非置換の炭素環式又は複素環式基を表し、そして
Z
3は、架橋基を表し;そして
Z
4は、置換されている又は非置換の直鎖又は分岐鎖C
1−C
20アルキレン基を表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基;及び/もしくはヘテロ原子及び/もしくは上述される架橋基により置き換えられていてもよく;好ましくは、Z
4は、Z
3の意味の1つを有するか、又は非置換もしくは置換の直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
14アルキレン基を表し、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は酸素原子により置き換えられていてもよく、そして/又は1つ又は複数の炭素−炭素単結合は、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合により置き換えられており;そして
a3、a4は、独立して、a3+a4≦4であるような0〜3の整数である]
から選択されるジアミン基であり、ここで
Dは、基Sp
1及び/もしくはSp
2を介して;ならびに/又はC
3及び/もしくは基C
4の少なくとも1つの非芳香族、芳香族、置換もしくは非置換の炭素環式もしくは複素環式基を介して、ならびに/又は基C
4及び/もしくは基C
3の少なくとも1つの側鎖Tを介して;ならびに/又は基Z
4を介して、式(I)中の少なくとも1つの基S
1に少なくとも1回連結しており;k
1、k
2、a
3及びa
4の少なくとも1つは、0(ゼロ)ではなく;ここで
連結基及び架橋基は、上述されるとおりであり、
好ましくは、式(I)の化合物において、好ましくは、n>1ならば、側鎖[すなわち、基Dを有さない構造(I)]は、基D内の1つの原子位置で基Dに連結する、例えば、2又は3つの側鎖が基D内の1つの単一炭素原子に連結することができるか、又はこれらは、基D内の異なる原子位置で、例えば、基D内の隣接する原子位置で、しかしまたさらに間隔を置いて基Dに連結することができる。
【0076】
用語「側鎖」、Tは、置換されている又は非置換の直鎖又は分岐鎖C
1−C
20アルキレン基を表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、置き換えられていないか、又は非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基、もしくはヘテロ原子及び/もしくは架橋基(これは、式(I)中の少なくとも1つの基S
1に少なくとも1回連結している)により置き換えらていてもよい。
【0077】
好ましくは、Dは、
C
3、C
4が、互いに独立して、基G
2で表される化合物から選択され、ここで、基G
2が、下記:
【化11】
[式中、
「
」は、上述される式(III)の化合物の隣接基へのC
3及びC
4の連結結合を示し;そして
Lは、−CH
3、−COCH
3、−OCH
3、ニトロ、ニトリル、ハロゲン、CH
2=CH−、CH
2=C(CH
3)−、CH
2=CH−(CO)O−、CH
2=CH−O−、−NR
5R
6、CH
2=C(CH
3)−(CO)O−、CH
2=C(CH
3)−O−であり、ここで:R
5、R
6は、それぞれ互いに独立して、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表し;
Tは、置換されている又は非置換の直鎖又は分岐鎖C
1−C
20アルキレン基を表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基、又はヘテロ原子及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;
mは、0〜2の整数;好ましくは、1又は0;より好ましくは、0であり;
u1は、0〜4の整数であるが;但しm+u1は、≦4であり;そして
u2は、0〜3の整数であるが;但し、m+u2は、≦3であり;そして
u3は、0〜2の整数であるが;但し、m+u3は、≦2である]
を示す、式(III)から選択される。
【0078】
Dは、より好ましくは、下記の構造群より選択される:
置換又は非置換o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ビフェニルジアミン、アミノフェニレン−Z
4−フェニレンアミノ(ここで、Z
4は、上述される意味及び選好度と同じ意味及び選好度を有する);ナフチレンジアミン、ベンジジン、ジアミノフルオレン、3,4−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノベンジルアルコール二塩酸塩、2,4−ジアミノ安息香酸、L−(+)−トレオ−2−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、p−アミノ安息香酸、[3,5−3h]−4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、L−(+)−トレオ−2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3’−ジアミノベンジジン、2,7−ジアミノ−9−フルオレノン、3,5,3’,5’−テトラブロモ−ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ジクロロ[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、3,9−ジアミノ−1,11−ジメチル−5,7−ジヒドロ−ジベンゾ(a,c)シクロヘプテン−6−オン、ジベンゾ(1,2)ジチイン−3,8−ジアミン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−バレリアン酸、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、テトラブロモメチレンジアニリン、2,7−ジアミノ−9−フルオレノン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)-ヘキサフルオロプロパン、ビス−(3−アミノ−4−クロロ−フェニル)−メタノン、ビス−(3−アミノ−4−ジメチルアミノ−フェニル)−メタノン、3−[3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−5−(トリフルオロメチル)アニリン、1,5−ジアミノナフタレン、ベンジジン−3,3’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノ−1,1’−ビナフチル、4,4’−ジアミノジフェニル−3,3’−ジグリコール酸、ジヒドロエチジウム、o−ジアニシジン、2,2’−ジクロロ−5,5’−ジメトキシベンジジン、3−メトキシベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン(ジフェニル−d6)、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン−d6、テトラメチルベンジジン、ジ−(アミノフェニル)アルキレン
及び
下記に列挙されるアミノ化合物(2つのアミノ基を保持せず、少なくとも1つの追加のアミノ基をもって誘導体として考慮される):
アニリン、4−アミノ−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジヨード安息香酸、4−アミノ−3−メチル安息香酸、4−アミノ−2−クロロ安息香酸、4−アミノサリチル酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノフタル酸、1−(4−アミノフェニル)エタノール、4−アミノベンジルアルコール、4−アミノ−3−メトキシ安息香酸、4−アミノフェニルエチルカルビノール、4−アミノ−3−ニトロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジニトロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジクロロ安息香酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノベンジルアルコール塩酸塩、4−アミノ安息香酸塩酸塩、パラローザニリン塩基、4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸、4−(ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロピル)アニリン、ピペラジン−p−アミノベンゾエート、4−アミノ−3,5−ジブロモ安息香酸、イソニコチン酸ヒドラジドp−アミノサリチル酸塩、4−アミノ−3,5−ジヨードサリチル酸、4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、2−[2−(4−アミノフェニル)−2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−2−ニトロ安息香酸、2−(4−アミノフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル、2−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル、2−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル、4−アミノナフタレン−1,8−ジカルボン酸、4−アミノ−3−クロロ−5−メチル安息香酸、4−アミノ−2,6−ジメチル安息香酸、4−アミノ−3−フルオロ安息香酸、4−アミノ−5−ブロモ−2−メトキシベンゼンカルボン酸、3,3’−トリジン−5−スルホン酸、又はそれらの誘導体(但しこの場合も、列挙される化合物で2つのアミノ基を保持しないものは、少なくとも1つの追加のアミノ基をもって誘導体として考慮される)。
【0079】
ジアミン基Dは、市販されているか、又は公知の方法により入手可能である。第二のアミノ基は、例えば、置換反応により得ることができる。
【0080】
Dは、さらにより好ましくは、下記:
【化12】
[式中、
L、L
1、L
2及びL
3は、互いに独立して、−CH
3、−COCH
3、−OCH
3、ニトロ、ニトリル、ハロゲン、CH
2=CH−、CH
2=C(CH
3)−、CH
2=CH−(CO)O−、CH
2=CH−O−、−NR
5R
6、CH
2=C(CH
3)−(CO)O−又はCH
2=C(CH
3)−O−であり、
T、T
1、T
2及びT
3は、互いに独立して、置換されている又は非置換の直鎖又は分岐鎖C
1−C
20アルキレン基であり、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基、及び/又はヘテロ原子及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;
「
」は、単結合であり、
qは、1又は2の整数であり;そして
q1、q2及びq3は、互いに独立して、0〜2の整数;好ましくは、1又は2であり;
mは、1又は2の整数であり;
m1、m2及びm3は、互いに独立して、0〜2の整数;好ましくは、1又は2であり;
u3、u3’及びu3’’は、互いに独立して、0〜2の整数であり;
R
5、R
6及びZ
4は、上述されるとおりである]
で表される化合物群より選択され、ここで
Dは、単結合「
」を介して;又は側鎖T、T
1、T
2もしくはT
3を介して;又は基Z
4を介して、式(I)中の少なくとも1つの基S
1に少なくとも1回連結しているが;
但し、
u3+q又はu3+mは、≦4であり;
u3+q1、及び/又はu3’+q2、又は/及びu3+m1、又は/及びu3’+m2、又は/及びu3’’+q3、又は/及びu3’’+m3は、≦4であり;
q1+q2、及びm1+m2;及びq1+q2+q3、及びm1+m2+m3は、≧1である。
【0081】
最も好ましいのは、Dが下記の化合物群より選択される、本発明のジアミン化合物であり、Dは、非置換又は置換のジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド、好ましくは、下記式:
【化13】
「
」は、化合物(I)中のS
1へのDの連結を示し、単結合を表し;そして
Lは、−CH
3、−COCH
3、−OCH
3、ニトロ、ニトリル、ハロゲン、CH
2=CH−、CH
2=C(CH
3)−、CH
2=CH−(CO)O−、CH
2=CH−O−、−NR
5R
6、CH
2=C(CH
3)−(CO)O−又はCH
2=C(CH
3)−O−であり、ここで:R
5、R
6は、それぞれ互いに独立して、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表し;
u3は、0〜2の整数である]
のジアミンを表す。
【0082】
本発明のさらなる実施態様において、Eは、好ましくは、置換又は非置換フェニレン、単結合、−O−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−を表し、最も好ましいEは、−O−、−COO−、−OOC−又は置換もしくは非置換フェニレンである。
【0083】
本発明の別の好ましい実施態様は、ジアミン化合物(I)(これらのジアミン化合物を含む前述の定義のいずれかを指す)であるポリマーに関し、ここで、Aは、フェナントリレン、ビフェニレン、ナフチレン又はフェニレン(非置換であるか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基及び/もしくは極性基、好ましくは、ニトロ、ニトリル、カルボキシ;及び/もしくはアクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ、アリル、アリルオキシ、及び/もしくは環状、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
12アルキル残基(非置換であるか、フッ素及び/又は塩素により一置換又は多置換されている)により一置換もしくは多置換されており、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、独立して、連結基及び/又は芳香族もしくは脂環式基により置き換えられていてもよい)を表すか、又はAは、単結合、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−であり、ここで、R
2及びR
3は、互いに独立して、水素、又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキルであり、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、連結基により置き換えられていてもよいが、但し、R
2及びR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
好ましくは、
ここで、上述される式(I’)の化合物の化合物残基(Ia)
【化14】
は、−CN、−ハロゲン、特に、クロロ及び/又はフルオロ、−O−C
1−C
6アルコキシ、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−O−C
1−C
16アルキル、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−Cl、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡−C
1−C
6アルキル、フェニレン、−N(C
1−C
6アルキル)
2、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
16アルキル−(極性基)基、特に、−O−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OOC−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCOO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NHCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCNH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基を表し、ここで、C
1−C
16アルキルは、好ましくは、C
1−C
6アルキル、より好ましくは、C
1−C
4アルキルであり、極性基は、上述されるように、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内にあり;
より好ましい実施態様において、極性基は、好ましくは、アルキル鎖の末端位置にあるニトリル基であり、x1は、1であり、
特に、より好ましいのは、末端極性基を有する直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
12アルキル基であり、ここで、
極性基は、ニトリル基であり、そして
Dは、非置換又は置換のジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド、好ましくは、ジアミン、より好ましくは、式(III):
【化15】
[式中、
k
1、k
2は、0又は1であり、そして
t
1、t
2は、0であり、そして
R
5、R
6は、同じであり、水素原子、メチル、エチル又はイソプロピル基を表し;そして
C
3、C
4は、互いに独立して、上述される基G
2の化合物から選択され;
Z
3は、−CH(OH)−、−CH(CH
3)−、−C(CH
3)
2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COCF
2−、−CF
2CO−又は単結合から選択される基を表し;そして
Z
4は、Z
3の意味の1つを有するか、又は置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
20アルキレンを表し、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、シクロヘキシレン、フェニレン、芳香族もしくは非芳香族N−複素環;又はヘテロ原子及び/又は酸素原子により置き換えられていてもよく;そして/又は1つ又は複数の炭素−炭素単結合は、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合により置き換えられており;
a3、a4は、それぞれ独立して、a3+a4≦3であるような0〜2の整数を表し;
Sp
1、Sp
2、X
1、X
2は、上述される意味と同じ意味を有する]
から選択される、1〜40個の炭素原子を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式ジアミン基を表し;
Eは、置換又は非置換芳香族基、好ましくは、フルオロ、クロロ、メトキシもしくはトリフルオロメチル置換又は非置換フェニレン、単結合、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−、−O−を表し、
S
1は、単結合又はスペーサーユニットを表し、スペーサーユニットは、環状、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
24アルキレン、特に、C
1−C
12アルキレン、特に、C
1−C
8アルキレン、さらに特に、C
1−C
6アルキレン、何よりも特に、C
1−C
4アルキレンであり(上記に与えられる選好度の範囲内);
ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は連結基により少なくとも1回置き換えられていてもよく、ここで、連結基は、好ましくは、非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−、−NR
1−CO−O−、−O−CO−NR
1−、−NR
1−CO−NR
1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−であり、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキル;より好ましくは、非置換もしくは置換シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換フェニレン、単結合、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−、−NR
1−CO−O−、−O−CO−NR
1−、−NR
1−CO−NR
1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−を表し、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表すが、
但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結しておらず;又は/及び
C
1−C
24アルキレン(1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は架橋基を介して連結されている非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基により少なくとも1回置き換えられていてもよい)であり;
S
2は、単結合又はスペーサーユニットを表し、スペーサーユニットは、環状、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
24アルキレン、特に、C
1−C
12アルキレン、特に、C
1−C
8アルキレン、さらに特に、C
1−C
6アルキレン、何よりも特に、C
1−C
4アルキレンであり(上記に与えられる選好度の範囲内);
ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は連結基により少なくとも1回置き換えられていてもよく、ここで、連結基は、好ましくは、非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−、−NR
1−CO−O−、−O−CO−NR
1−、−NR
1−CO−NR
1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−であり、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキル;より好ましくは、非置換もしくは置換シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換フェニレン、単結合、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−、−NR
1−CO−O−、−O−CO−NR
1−、−NR
1−CO−NR
1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−を表し、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表すが、
但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結しておらず;又は/及び
C
1−C
24アルキレン(1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は式(IV):
【化16】
[式中、
C
1、C
2は、それぞれ独立して、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基を表し、そして
Z
1、Z
2、Z
1a、Z
2aは、それぞれ独立して、架橋基を表し、そして
a1、a2、a3は、それぞれ独立して、a1+a2+a3+a4≦6であるような0〜3の整数を表し;好ましくは、a3及びa4は、0であり、a1+a2は、1、2、3又は4であり、より好ましくは、1、2であり、最も好ましくは、1であり、
ここで、架橋基Z
1、Z
1a及びZ
2、Z
2aは、上述されるとおりであるが、好ましくは、但し、S
2は、式(I)又は(I’)中のAに単結合により連結されている置換又は非置換フェニルである場合は除くものとする]
で表される非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基により少なくとも1回置き換えられていてもよい)であり;
X、Yは、互いに独立して、水素又はニトリルであり、そして
nは、1、2又は3であり、n1は、1又は2であり;好ましくは、n1は、1であるが、
但し、nが2又は3であるならば、各A、B、x1、D、E、S
1及びS
2は、同じ又は異なっていてもよく、n1が2であるならば、各B、x1は、同じ又は異なっていてもよい。
【0084】
本発明のより好ましい実施態様は、前述の定義のいずれかを指す、化合物(I)又は(I’)から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、及びこれらの化合物を含む、アライメント材料に関し、ここで、
Aは、ビフェニレン、ナフチレン又はフェニレン基(非置換であるか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基及び/もしくはアクリロイルオキシ、及び/もしくはメタクリロイルオキシ基、及び/もしくは1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐鎖アルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、及び/もしくはアルキルオキシカルボニル基により一置換もしくは多置換されている)、又は単結合、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−を表し、
ここで、R
2及びR
3は、互いに独立して、水素、又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキルであり、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、連結基により置き換えられていてもよいが、但し、R
2及びR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
そして、ここで、式(I)の化合物の化合物残基(Ia)
【化17】
は、−CN、−ハロゲン、特に、クロロ及び/又はフルオロ、−O−C
1−C
6アルコキシ、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−O−C
1−C
16アルキル、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−Cl、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡−C
1−C
6アルキル、フェニレン、−N(C
1−C
6アルキル)
2、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
16アルキル−(極性基)基、特に、−O−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OOC−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCOO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NHCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCNH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基を表し、ここで、C
1−C
16アルキルは、好ましくは、C
1−C
6アルキル、より好ましくは、C
1−C
4アルキルであり、極性基は、上述されるように、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内にあり;
より好ましい実施態様において、極性基は、好ましくは、アルキル鎖の末端位置にあるニトリル基であり、x1は、1であり、
特に、より好ましいのは、末端極性基を有する直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
12アルキル基であり、ここで、極性基は、ニトリル基であり、そして
Dは、非置換又は置換のジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド、好ましくは、ジアミン、好ましくは、非置換又は置換のジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド、好ましくは、ジアミン、好ましくは、式(III)により表される、1〜40個の炭素原子を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式ジアミン基を表し、最も好ましくは、下記の構造群より選択され:
置換又は非置換o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、アミノフェニレン−Z
4−フェニレンアミノ;又は置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
20アルキレン基を有するm−フェニレンジアミン(ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基、又はヘテロ原子及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;ここで、Z
4は、上記に与えられる意味を有する);ベンジジン、ジアミノフルオレン、3,4−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノベンジルアルコール二塩酸塩、2,4−ジアミノ安息香酸、L−(+)−トレオ−2−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、p−アミノ安息香酸、[3,5−3h]−4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、L−(+)−トレオ−2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノオクタ-フルオロビフェニル、3,3’−ジアミノベンジジン、2,7−ジアミン−9−フルオレノン、3,5,3’,5’−テトラブロモ−ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ジクロロ[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、3,9−ジアミン−1,11−ジメチル−5,7−ジヒドロ−ジベンゾ(a,c)シクロヘプテン−6−オン、ジベンゾ(1,2)ジチイン−3,8−ジアミン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミンジフェニルメタン、4,4−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−バレリアン酸、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、テトラブロモメチレンジアニリン、2,7−ジアミン−9−フルオレノン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサ-フルオロプロパン、ビス−(3−アミノ−4−クロロ−フェニル)−メタノン、ビス−(3−アミノ−4−ジメチルアミノ−フェニル)−メタノン、3−[3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−5−(トリフルオロメチル)アニリン、1,5−ジアミノナフタレン、ベンジジン−3,3’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノ−1,1’−ビナフチル、4,4’−ジアミンジフェニル−3,3’−ジグリコール酸、ジヒドロエチジウム、o−ジアニシジン、2,2’−ジクロロ−5,5’−ジメトキシベンジジン、3−メトキシベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン(ジフェニル−d6)、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン−d6、テトラメチルベンジジン、ジ−(アミノフェニル)アルキレン
及び
下記に列挙されるアミノ化合物(2つのアミノ基を保持せず、少なくとも1つの追加のアミノ基をもって誘導体として考慮される):
アニリン、4−アミノ−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジヨード安息香酸、4−アミノ−3−メチル安息香酸、4−アミノ−2−クロロ安息香酸、4−アミノサリチル酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノフタル酸、1−(4−アミノフェニル)エタノール、4−アミノベンジルアルコール、4−アミノ−3−メトキシ安息香酸、4−アミノフェニルエチルカルビノール、4−アミノ−3−ニトロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジニトロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジクロロ安息香酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノベンジルアルコール塩酸塩、4−アミノ安息香酸塩酸塩、パラローザニリン塩基、4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸、4−(ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロピル)アニリン、ピペラジン−p−アミノベンゾエート、4−アミノ−3,5−ジブロモ安息香酸、イソニコチン酸ヒドラジドp−アミノサリチル酸塩、4−アミノ−3,5−ジヨードサリチル酸、4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、2−[2−(4−アミノフェニル)−2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−2−ニトロ安息香酸、2−(4−アミノフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル、2−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル、2−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル、4−アミノナフタレン−1,8−ジカルボン酸、4−アミノ−3−クロロ−5−メチル安息香酸、4−アミノ−2,6−ジメチル安息香酸、4−アミノ−3−フルオロ安息香酸、4−アミノ−5−ブロモ−2−メトキシベンゼンカルボン酸、3,3’−トリジン−5−スルホン酸、又はそれらの誘導体(但しこの場合も、列挙される化合物で2つのアミノ基を保持しないものは、少なくとも1つの追加のアミノ基をもって誘導体として考慮される)、そして
Eは、フルオロ、クロロ、メトキシもしくはトリフルオロメチル置換又は非置換フェニレン、単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−を表し、
S
1は、単結合、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基、又は
−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−O−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−O(OC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(OC)O−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH(OC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(OC)NH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−S−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−S(SC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(SC)NH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH(CS)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−(SC)S−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NHCONH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NHCSNH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−O(CO)O−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−OCONH−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NHOCO−(CH
2)
n1−であり、ここで、n1は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12であり、好ましくは、0、1、2、3、4、5、6であり、より好ましくは、0、1、2、3、4であり、最も好ましくは、0、1又は2であり、
S
2は、単結合、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
8アルキレン、さらに特に、C
1−C
6アルキレン、何よりも特に、C
1−C
4アルキレンであり(上記に与えられる選好度の範囲内);ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は下記:
−非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−;より好ましくは、
−非置換もしくは置換シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換フェニレン、単結合、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−(ここで、但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結していないものとする)により少なくとも1回置き換えられていてもよく、
nは、1又は2であり、n1は、1又は2であり、好ましくは、1であるが;
但し、nが2又は3であるならば、各A、B、x1、D、E、S
1、S
2、X、Yは、同じ又は異なっていてもよく;n1が2であるならば、各B、x1は、同じであるか又は異なっている。
【0085】
本発明の別の好ましい実施態様は、前述の定義のいずれかを指す、ジアミン化合物(I)又は(I’)から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、及び、好ましくは、このジアミン化合物を含む、アライメント材料に関し、ここで
Aは、1,4−フェニレン(非置換であるか、又はハロゲン原子、及び/もしくはアクリロイルオキシもしくはメタクリロイルオキシ、トリフルオロメチル、及び/もしくは1〜10個の炭素原子を有する、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシもしくはアルキルオキシカルボニル基により一置換もしくは多置換されている)を表すか、又はAは、単結合、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−であり、ここで、R
2及びR
3は、互いに独立して、水素、又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキルであり、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、連結基により置き換えられていてもよいが、但し、R
2及びR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
ここで、上述される式(I)の化合物の化合物残基(Ia)
【化18】
は、−CN、−ハロゲン、特に、クロロ及び/又はフルオロ、−O−C
1−C
6アルコキシ、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−O−C
1−C
16アルキル、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−Cl、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡、直鎖もしくは分岐鎖−O−C
1−C
16アルキル−≡−C
1−C
6アルキル、フェニレン、−N(C
1−C
6アルキル)
2、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
16アルキル−(極性基)基、特に、−O−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OOC−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCOO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−NHCO−C
1−C
16アルキル−(極性基)基、−OCNH−C
1−C
16アルキル−(極性基)基を表し、ここで、C
1−C
16アルキルは、好ましくは、C
1−C
6アルキル、より好ましくは、C
1−C
4アルキルであり、極性基は、上述されるように、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内にあり;
より好ましい実施態様において、極性基は、好ましくは、アルキル鎖の末端位置にあるニトリル基であり、x1は、1であり、
特に、より好ましいのは、末端極性基を有する直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
12アルキル基であり、ここで、
極性基は、ニトリル基であり、そして
Dは、非置換又は置換のジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド、好ましくは、ジアミン、好ましくは、非置換o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ビフェニルジアミン、アミノフェニレン−Z
4−フェニレンアミノ、ナフチレンジアミン、又は置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
20アルキレン基を有するm−フェニレンジアミンを表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、互いに独立して、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式もしくは複素環式基、又はヘテロ原子及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;ここで
Z
4は、上記に定義されるとおりであり;
Eは、非置換又は置換フェニレン、単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−OOC−、−NHCO−、−CONH−、−CONR
2−、−NR
2CO、−SCS、−CO−を表し、
S
1は、単結合、フェニレン又は−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−O(OC)−(CH
2)
n1−、−(CH
2)
n1−NH(CO)O−(CH
2)
n1−、好ましくは、−(CH
2)
1−、−(CH
2)
2−、−(CH
2)
5−、−(CH
2)
8−、−O(OC)−(CH
2)
6−、−O(OC)−(CH
2)
8−、−(CH
2)
3−NH(CO)O−(CH
2)
3−であり、
ここで、n1は、互いに独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12であり、好ましくは、0、1、2、3、4、5、6であり、より好ましくは、0、1、2、3、4であり、最も好ましくは、0、1又は2であり、 S
2は、単結合、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
8アルキレン、さらに特に、C
1−C
6アルキレン、何よりも特に、C
1−C
4アルキレンであり(上記に与えられる選好度の範囲内);ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は下記:
− 非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−;より好ましくは、
− 非置換もしくは置換シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換フェニレン、単結合、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−(ここで、但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結していないものとする)により少なくとも1回置き換えられていてもよく;
X、Yは、互いに独立して、水素又はニトリルであり、そして、
nは、1又は2であり、n1は、1又は2であり、好ましくは、1であるが;
但し、n又はn1が2であるならば、各A、B、x1、D、E、S
1及びS
2は、同じ又は異なっていてもよく;n1が2であるならば、各B、x1は、同じであるか又は異なっている。
【0086】
本発明の最も好ましい実施態様は、前述の定義のいずれかを指す、ジアミン化合物(I)又は(I’)から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、及びこれらのジアミン化合物を含む、アライメント材料に関し、ここで
S
2は、単結合、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
8アルキレン、さらに特に、C
1−C
6アルキレン、何よりも特に、C
1−C
4アルキレンであり(上記に与えられる選好度の範囲内);ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、置き換えられていないか、又は下記:
− 非置換もしくは置換の脂環式基、好ましくは、シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換の芳香族基、単結合、ヘテロ原子、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−;より好ましくは、
− 非置換もしくは置換シクロヘキシレン、又は非置換もしくは置換フェニレン、単結合、−O−、−CO、−アリーレン−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−(ここで、但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結していないものとする)により少なくとも1回置き換えられていてもよく、
又は
式(IV)の基により置き換えられており、ここで:
C
1は、置換又は非置換1,4−フェニレンを表し;そして、
Z
1、Z
1aは、それぞれ互いに独立して、−COO−、−OCO−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表し;
a1は、1を表し、a3は、0を表し、
S
2は、Z
1を介してAに連結している。
【0087】
本発明の特に最も好ましい実施態様は、式(Ib)、好ましくは、(Ib’)、(Ic)、好ましくは、(Ic’)、(Id)、好ましくは、(Id’):
【化19】
[式中、極性基、B、x1、n1、n、S
2、A、X、Y、S
1及びDは、上記に与えられる意味及び選好度と同じ意味及び選好度を有し、A’及びA’’は、互いに独立して、本発明のAとして記載される意味及び選好度と同じ意味及び選好度を有し、そして、E
1は、Eとして記載される意味及び選好度と同じ意味及び選好度を有する]
で表される化合物を指す、化合物(I)又は(I’)から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0088】
好ましいのは、Aが、5もしくは6個の原子の単環、2つの隣接する5もしくは6個の原子の単環、8、9もしくは10個の原子の二環系、又は13もしくは14個の原子の三環系から選択される、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式の芳香族基を表し;
より好ましいAが、非置換又は置換フェナントリレン、ナフチレン、ビフェニレン又はフェニレンであり、ここで、好ましい置換基が、ハロゲン原子、ヒドロキシ基及び/又は極性基(ここで、該極性基は、好ましくは、ニトロ、ニトリル、カルボキシである);及び/又はアクリロイルオキシ、アルキルアクリル、アルキルメタクリル、アルキル(アルキレン)アクリル、アルキル(アルキレン)メタクリル、アクリレンアクリル、メタクリレンアルキル、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ、アリル、アリルオキシ、及び/又は1〜20個の炭素原子を有する環状、直鎖もしくは分岐鎖アルキル(非置換であるか、フッ素及び/又は塩素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していない−C−、−CH−、−CH
2−基は、独立して、連結基及び/又は芳香族もしくは脂環式基により置き換えられていてもよく、好ましくは、連結基は、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−から選択される)である、(Ib)、(Ib’)、(Ic)、(Ic’)、(Id)、(Id’)である。
【0089】
最も好ましくは、Aは、置換又は非置換ナフチレン、ビフェニレン又はフェニレンであり、ここで、好ましい置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基及び/又はアクリロイルオキシ、アルキルアクリル、アルキルメタクリル、アクリレンアクリル、メタクリレンアルキル、メタクリロイルオキシ、直鎖もしくは分岐鎖アルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、及び/又はアルキルオキシカルボニル基であり、ここで、アルキル残基は、1〜20個の炭素原子を有する。
【0090】
特に最も好ましくは、Aは、少なくとも1回置換されている又は非置換フェニレン、好ましくは、1,4−フェニレンであり、ここで、好ましい置換基は、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、アルコキシ、特に、メトキシである。
【0091】
特に最も好ましくは、Aが、少なくとも1回置換されている又は非置換フェニレン、好ましくは、1,4−フェニレンであり、ここで、好ましい置換基が、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、アルコキシ、特に、メトキシである、(Ib)、(Ib’)、(Ic)、(Ic’)及び(Id)、(Id’)である。
【0092】
また、好ましいのは、
X、Yが、互いに独立して、水素又はニトリルであり、より好ましいX及びYが、水素である、(Ib)、(Ib’)、
X、Yが、互いに独立して、水素又はニトリルであり、より好ましいX及びYが、水素である、(Ic)、(Ic’)、
X及びYが、互いに独立して、水素又はニトリルである、(Id)、(Id’)である。
【0093】
さらに好ましいのは、S
2が、単結合であり、Bが、−CH
3基又はC
2アルキルであり、ここで、−CH
3又は−CH
2−基が、少なくとも1つのヘテロ原子により置き換えられており、好ましくは、−CH
3基が、フルオロ又はクロロにより置き換えられており、−CH
2−基が、−O−により置き換えられている、(Ib)、(Ib’)である。
【0094】
本発明のさらに特に最も好ましい実施態様は、下記の式:
【化20】
好ましくは、式:
【化21】
[式中、
C
1、C
2は、それぞれ独立して、非芳香族、芳香族、場合により置換されている炭素環式又は複素環式基を表し(上記に与えられる意味及び選好度の範囲内で)、好ましくは、架橋基Z
1及びZ
2ならびに/又はZ
1aを介して互いに連結しており、好ましくは、C
1及びC
2は、架橋基Z
1及びZ
2ならびに/又はZ
1aを介して反対の位置で連結しており、そして
Z
1、Z
2、Z
2aは、それぞれ独立して、好ましくは、−CH(OH)−、−CH
2−、−O−、−CO−、−CH
2(CO)−、−SO−、−CH
2(SO)−、−SO
2−、−CH
2(SO
2)−、−COO−、−OCO−、−COCF
2−、−CF
2CO−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH
3)=N−、−O−CO−O−、−N=N−及び単結合から選択される架橋基を表し、
a1、a2、a4は、それぞれ独立して、1+a2+a4≦6であるような0〜3の整数を表し;好ましくは、a4及びa1は0であり、a2≦4であり、好ましくは、1又は2であり、より好ましくは、a2が1であり、a4及びa1が0であるならば、Z
2が単結合であることが好ましく;
A、B、n1、n、D、E
1、S1、x1、極性基、架橋基、X及びYは、上記に与えられる意味及び選好度を有し;好ましくは、n1は、1であるが;
好ましくは、但し、式(I)又は(I’)中のAに単結合により連結されている置換又は非置換フェニルは除くものとする]
で表される化合物を指す、化合物(I)又は(I’)から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0095】
さらに、本発明のさらに特に最も好ましい実施態様は、式(VI)、(VIa)、(VIb)、(VIc)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XIa)及び(XIb)又は(VI’)、(VII’)、(VIII’)、(IX’)、(X’)、(XI’)、(XIa’)、(XIb’)、(XIc’):
【化22】
[式中、
x1は、0〜15であり、好ましくは、0〜10の整数であり;より好ましくは、0、1、2又は3であり、最も好ましいのは、0、1であり;
A、B、n、n1、D、E
1、S
2、S
1、X及びY、R
5、R
6及びZ
4及び極性基は、上述されるように、上記に与えられる意味及び選好度を有し;好ましくは、n1は、1であり;
Lは、−CH3、−OCH3、−COCH3、ニトロ、ニトリル、ハロゲン、CH
2=CH−、CH
2=C(CH
3)−、CH
2=CH−(CO)O−、CH
2=CH−O−、CH
2=C(CH
3)−(CO)O−又はCH
2=C(CH
3)−O−であり、
u3は、0〜2の整数である]
で表される、ジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド化合物から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0096】
さらに、本発明の特に最も好ましい実施態様は、ジアミン、アクリレート、メタクリレート、シロキサン、シラン、マレイミド、好ましくは、式(XII):
【化23】
[式中、
x1は、0〜15の整数であり、好ましくは、0〜10の整数であり;より好ましくは、0、1、2又は3であり、最も好ましいのは、0又は1であり;
n、n1、D、E
1、S
1、X、Y、Z
1、L、u1及びu2は、本発明に与えられる意味及び選好度を有する]
で表される化合物を指す、化合物(I)又は(I’)のジアミン化合物から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0097】
好ましい式(XII)のジアミン化合物は、Z
1が、−COO−、−OCO−、−OCO(C
1−C
6)アルキレンもしくは−COO(C
1−C
6)アルキレン又は単結合、又は直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
8アルキレンを表し、ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基が、互いに独立して、連結基、好ましくは、−O−により置き換えられていてもよい、化合物である。
【0098】
さらに、特に最も好ましいのは、式(XIIa):
【化24】
[式中、
x1は、0〜15の整数であり、好ましくは、0〜10の整数であり;より好ましくは、0、1、2又は3であり、最も好ましいのは、0又は1であり;
n、n1、D、E
1、S1、Z
1,L、極性基、u1及びu2、X及びYは、上述されるように、上記に与えられる意味及び選好度を有し、そして、
好ましくは、ここで、化合物残基
【化25】
は、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内で極性基を有する直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
8アルキル基を表し、
ここで、
x1は、0〜15の整数であり、好ましくは、0〜10の整数であり;より好ましくは、0、1、2又は3であり、最も好ましいのは、0又は1であり;
Bは、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
8アルキル基(非置換であるか、又はそのフッ素置換体に加えて、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、C
1−C
6アルキルオキシ、ニトロ、ニトリル及び/もしくは塩素により置換されている)を表し;ここで、1つ又は複数の−C−、−CH−、−CH
2−基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR
1−、−NR
1−CO−、−CO−NR
1−及び−CH=CH−から選択される連結基により置き換えられていてもよく、ここで:
R
1は、水素原子又はC
1−C
6アルキルを表す]
で表される化合物を指す、化合物(I)又は(I’)から誘導されるか、又は前記化合物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーである。
【0099】
本発明の別の好ましい実施態様は、後続の製造プロセスにおいて、単独で又は1つもしくは複数の追加のその他のジアミン、好ましくは、下記に与えられる式(L)のジアミンと組み合わせて使用することもできる、一般式(I)により表されるジアミンモノマー(I)から誘導される、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0100】
ジアミン(L)は、1〜40個の炭素原子を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式ジアミノ基を表し、好ましくは、以下の構造群:アニリン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ベンジジン、ジアミノフルオレン、又はそれらの誘導体から製造されるか、又は前記群より選択され(但し、列挙される化合物で2つのアミノ基を保持しないものは、少なくとも1つの追加のアミノ基をもって誘導体として考慮される)、より好ましくは、コモノマーとして使用することもできる下記の市販のアミノ化合物(販売業者の例:Aldrich、ABCR、ACROS、Fluka):
4−アミノ−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸
4−アミノ−3,5−ジヨード安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸
4−アミノ−3−メチル安息香酸
4−アミノ−2−クロロ安息香酸
4−アミノサリチル酸
4−アミノ安息香酸
4−アミノフタル酸
1−(4−アミノフェニル)エタノール
4−アミノベンジルアルコール
4−アミノ−3−メトキシ安息香酸
4−アミノフェニルエチルカルビノール
4−アミノ−3−ニトロ安息香酸
4−アミノ−3,5−ジニトロ安息香酸
4−アミノ−3,5−ジクロロ安息香酸
4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸
4−アミノベンジルアルコール塩酸塩
4−アミノ安息香酸塩酸塩
パラローザニリン塩基
4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸
4−(ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロピル)アニリン
ピペラジン−p−アミノベンゾエート
4−アミノ−3,5−ジブロモ安息香酸イソニコチン酸ヒドラジドp−アミノサリチル酸塩
4−アミノ−3,5−ジヨードサリチル酸
4−アミノ−2−メトキシ安息香酸
2−[2−(4−アミノフェニル)−2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]イソインドリン−1,3−ジオン
4−アミノ−2−ニトロ安息香酸
2,4−ジアミノ安息香酸
p−アミノ安息香酸
[3,5−3h]−4−アミノ−2−メトキシ安息香酸
L−(+)−トレオ−2−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール
L−(+)−トレオ−2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール
2−(4−アミノフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル
2−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル
2−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン酸エチル
3,4−ジアミノベンジルアルコール二塩酸塩
4−アミノナフタレン−1,8−ジカルボン酸
4−アミノ−3−クロロ−5−メチル安息香酸
4−アミノ−2,6−ジメチル安息香酸
4−アミノ−3−フルオロ安息香酸
4−アミノ−5−ブロモ−2−メトキシベンゼンカルボン酸
2,7−ジアミノフルオレン
4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル
3,3’−ジアミノベンジジン
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン
3,3’−ジメトキシベンジジン
o−トリジン
3,3’−ジニトロベンジジン
2−ニトロベンジジン
3,3’−ジヒドロキシベンジジン
o−トリジンスルホン
ベンジジン
3,3’−ジクロロベンジジン
2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン
ベンジジン−3,3’−ジカルボン酸
4,4’−ジアミノ−1,1’−ビナフチル
4,4’−ジアミノジフェニル−3,3’−ジグリコール酸
ジヒドロエチジウム
o−ジアニシジン
2,2’−ジクロロ−5,5’−ジメトキシベンジジン
3−メトキシベンジジン
3,3’−ジクロロベンジジン(ジフェニル−d6)
2,7−ジアミノ−9−フルオレノン
3,5,3’,5’−テトラブロモ−ビフェニル−4,4’−ジアミン
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
2,2’−ジクロロ[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン
3,9−ジアミノ−1,11−ジメチル−5,7−ジヒドロ−ジベンゾ(a,c)シクロヘプテン−6−オン
3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
ジベンゾ(1,2)ジチイン−3,8−ジアミン
3,3’−トリジン−5−スルホン酸
3,3’−ジクロロベンジジン−d6
テトラメチルベンジジン
3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン
4,4−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−バレリアン酸
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン
テトラブロモメチレンジアニリン
2,7−ジアミノ−9−フルオレノン
2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
ビス−(3−アミノ−4−クロロ−フェニル)−メタノン
ビス−(3−アミノ−4−ジメチルアミノ−フェニル)−メタノン
3−[3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−5−(トリフルオロメチル)アニリン
1,5−ジアミノナフタレン
又はそれらの誘導体から製造されるか、又は前記化合物より選択される(但しこの場合も、列挙される化合物で2つのアミノ基を保持しないものは、少なくとも1つの追加のアミノ基をもって誘導体として考慮される)。
【0101】
追加のその他のジアミン(L)の好ましい例は、下記の化合物である:
エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、1,6−ヘキシレンジアミン、1,7−ヘプチレンジアミン、1,8−オクチレンジアミン、1,9−ノニレンジアミン、1,10−デシレンジアミン、1,11−ウンデシレンジアミン、1,12−ドデシレンジアミン、α,α’−ジアミノ−m−キシレン、α,α’−ジアミノ−p−キシレン、(5−アミノ−2,2,4−トリメチルシクロペンチル)メチルアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,3−ビス(メチルアミノ)シクロヘキサン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、3,5−ジアミノ安息香酸メチルエステル、3,5−ジアミノ安息香酸ヘキシルエステル、3,5−ジアミノ安息香酸ドデシルエステル、3,5−ジアミノ安息香酸イソプロピルエステル、4,4’−メチレンジアニリン、4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビベンジル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−(1,4−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(1,3−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−メチルフェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、及び4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−2,3,5,6,2’,3’,5’,6’−オクタフルオロビフェニル;
ならびにUS 6,340,506、WO 00/59966及びWO 01/53384に開示されているジアミン(L)(参照によりその全てが明示的に本明細書に組み入れられる)。
【0102】
本発明のジアミン化合物(L)は、当業者に公知の方法を使用して調製することもできる。
【0103】
また、好ましいジアミン(L)は、下記に列挙される市販のジアミンである:
ポリマー
ポリ(3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物−co−4,4’−オキシジアニリン/1,3−フェニレンジアミン)、アミド酸溶液
ポリ(3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物−co−4,4’−オキシジアニリン/1,3−フェニレンジアミン)、アミド酸溶液
ポリ(ピロメリット酸二無水物−co−4,4’−オキシジアニリン)、アミド酸溶液
芳香族ジアミン
2,7−ジアミノフルオレン
1,5−ジアミノアントラキノン
2,6−ジアミノアントラキノン
パラローザニリン塩酸塩
3,6−アクリジンジアミン
4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル
2,2’−ジチオジアニリン
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン
3,3’−ジアミノジフェニルスルホン
4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビベンジル
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
4,4’−ジチオジアニリン
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン
4,4’−ジアミノジフェニルメタン
4,4’−エチレンジアニリン
3,3’−ジメトキシベンジジン
2,2’−ジチオビス(1−ナフチルアミン)
3,7−ジアミノ−2−メトキシフルオレン
3,6−ジアミノ−10−メチルアクリジニウムクロリド
ヨウ化プロピジウム
o−ジアニシジン二塩酸塩
2,7−ジアミノフルオレン二塩酸塩
酢酸パラローザニリン
3,6−ジアミノ−10−メチルアクリジニウムクロリド塩酸塩
プロフラビン二塩酸塩
o−トリジン二塩酸塩
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン二塩酸塩
3,3’−ジアミノベンジジン四塩酸塩
4,4’−ジアミノスチルベン二塩酸塩
4,4’−ジアミノジフェニルアミン硫酸塩
プロフラビンヘミ硫酸塩
2,2’−エチレンジアニリン二リン酸塩
1,5−ジアミノ−4,8−ジヒドロキシアントラキノン
o−トリジン
3,3’−ジアミノベンゾフェノン
3,3’−ジアミノジフェニルメタン
3,4’−ジアミノジフェニルメタン
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン
4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラミド
3,3’−ジニトロベンジジン
4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメチル−2,2’−ビフェニルジスルホン酸
4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸
3−アミノ−4−ヒドロキシフェニルスルホン
4,4−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−バレリアン酸
2,2’−ジアミノ−4,4’−ジフルオロビベンジル
2−アミノ−4−クロロフェニルジスルフィド
3,3’−(デカメチレンジオキシ)ジアニリン
3,3’−(ペンタメチレンジオキシ)ジアニリン
4−(p−アミノアニリノ)−3−スルホアニリン
4−[3−(4−アミノフェノキシ)プロポキシ]アニリン
2−ニトロベンジジン
ベンジジン−3−スルホン酸
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド
4,4’−ジアミノベンズアニリド
n,n’−ビス(3−アミノフェニルスルホニル)エチレンジアミン
2,2’−ビフェニルジアミン
3,4’−ジアミノジフェニルエーテル
プロフラビンヘミ硫酸塩
フェノサフラニン
4,4’−ジアミノベンゾフェノン
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン
3,3’−ジヒドロキシベンジジン
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル
4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン
9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン
o−トリジンスルホン
ベンジジン
3,3’−ジクロロベンジジン二塩酸塩
ベンジジン二塩酸塩
3,6−チオキサンテンジアミン−10,10−ジオキシド
4,4’−ジアミノ−2,2’−ビフェニルジスルホン酸
4,4’−アゾジアニリン
2,5−ビス−(4−アミノフェニル)−(1,3,4)オキサジアゾール
3,3’−ジメチルナフチジン
ベンジジン硫酸塩
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン
3,3’−ジクロロベンジジン
2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン
4,4’−ジアミノ−1,1’−ビナフチル
ジアミンボルドー
ベンゾフラビン
クリサニリン
2,2’−チオビス(5−アミノベンゼンスルホン酸)
4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)
テトラブロモメチレンジアニリン
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジニトロジフェニルエーテル
ベンジジンピロリン酸塩
3,6−ジアミノチオキサンテン−10−ジオキシド二塩酸塩
4,4’’−ジアミノ−p−テルフェニル
1,8−ジアミノ−4,5−ジヒドロキシアントラキノン
ビス(p−アミノフェノキシ)ジメチルシラン
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン
4,4’−メチレンジ−2,6−キシリジン
2−アミノベンズアルデヒド−エチレン−ジイミン
3−メチルベンジジン二塩酸塩
3,3’−ジエチルベンジジン二塩酸塩
3,6−ジアミノアクリジン塩酸塩
4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメチル−2,2’−ビフェニルジスルホン酸二ナトリウム塩
4,4’−メチレンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)
4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)
4,4’−メチレンビス−(2,6−ジイソプロピルアニリン)
トルイレンジアミン
3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン
過塩素酸チオニン
ジヒドロエチジウム
チオニン
4,4−ジアミノベンゼンスルホニルアニリド
o−ジアニシジン塩酸塩
2,2’−ジクロロ−5,5’−ジメトキシベンジジン
3−メトキシベンジジン
2,2’−(ヘキサメチレンジオキシ)ジアニリン
2,2’−(ペンタメチレンジオキシ)ジアニリン
2,2’−(エチレンジオキシ)ジアニリン
4−[4−(4−アミノフェノキシ)ブトキシ]アニリン
2,2’−ジアミノ−4’−メトキシ−4−メチルベンズアニリド
5,5’−ジメチル−2,2’−ジニトロベンジジン
n,n’−ビス(2−アミノフェニル)−1,3−プロパンジアミン
3,4’−ジアミノカルコン
2,3’,4,5’,6−ペンタフェニル−3,4’−ビフェニルジアミン
2−([1−(4−(1−[(2−アミノフェニル)チオ]−2−ニトロエチル)フェニル)−2−ニトロエチル]チオ)アニリン2−((2−[(2−アミノフェニル)チオ]エチル)チオ)アニリン
2−((4−[(2−アミノフェニル)チオ]ブタ−2−エニル)チオ)アニリン
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン
2,2’−ジアミノ−ビベンジル
トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)
フルオレセインアミン
ベンジジン混合物
3−ニトロ−4,4’−メチレンジアニリン
4,4−ジアミノ−2,2’−ジクロロジフェニルジスルフィド
1,6−ジアミノピレン
1,8−ジアミノピレン
3,6−ジアミノカルバゾール
4,4’(5’)−ジアミノ−[2,4]−ジベンゾ−18−クラウン−6二塩酸塩
4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸二ナトリウム塩
(r)−(+)−2,2’−ジアミノ−1,1’−ビナフチル
プロフラビンヘミ硫酸塩二水和物
3,6−ジアミノアクリジンヘミ硫酸塩ヘミ水和物
臭化ジミジウム一水和物
o−トリジン二塩酸塩水和物
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン二塩酸塩水和物
3,3’−ジアミノベンジジン四塩酸塩二水和物
3,6−[ビス(4−アミノ−3−(ナトリウムスルホナト)フェニルアミノ)]−2,5−ジクロロ−4−ベンゾキノン
2,2’−ジメチルベンジジン塩酸塩
2,2’−(フェニルメチレンビス)ビス(4−メチルアニリン)
3,4’−ジアミノビフェニル
2,7−ジアミノ−9−フルオレノン
n,n’−ビス(2−アミノフェニル)オキサミド
2−[2−(2−アミノフェニル)ジアザ−1−エニル]アニリン
3,5,3’,5’−テトラブロモ−ビフェニル−4,4’−ジアミン
n,n’−ビス(4−アミノフェニル)−1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン二塩酸塩
4’,4’’(5’’)−ジアミノジベンゾ−15−クラウン−5
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
ビス(4−アミノ−2,3−ジクロロフェニル)メタン
α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン
2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
3,10−ジアミノ−6,13−ジクロロベンゾ[5,6][1,4]オキサジノ[2,3−b]フェノキサジン−4,11−ジスルホ
n1−(2−アミノ−4−メチルフェニル)−2−アミノベンズアミド
n1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)−2−アミノベンズアミド
2,2’−ジクロロ[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン
4,4’(5’)−ジアミノジベンゾ−15−クラウン−5二塩酸塩
rcls19,413−1
ビス−(4−アミノ−3−ニトロ−フェニル)−メタノン
ビス−(3−アミノ−4−クロロ−フェニル)−メタノン
ビス−(3−アミノ−4−ジメチルアミノ−フェニル)−メタノン
n,n’−ビス−(4−アミノ−2−クロロ−フェニル)−イソフタルアミド
n,n’−ビス−(4−アミノ−2−クロロ−フェニル)−テレフタルアミド
3,9−ジアミノ−1,11−ジメチル−5,7−ジヒドロ−ジベンゾ(a,c)シクロヘプテン−6−オン
2−アミノベンズアルデヒドn−[(z)−(2−アミノフェニル)メチリジン]ヒドラゾン
3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
ジカルボキシジン二塩酸塩
4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン
1,4−フェニレンビス[[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタノン]
2−((5−[(2−アミノフェニル)チオ]−3,4−ジニトロ−2−チエニル)チオ)アニリン
n’1−(2−アミノベンゾイル)−2−アミノベンゼン−1−カルボヒドラジド
2−[4−(5−アミノ−1h−ベンズイミダゾール−2−イル)フェニル]−1h−ベンズイミダゾール−5−アミン
4−[4−(4−アミノフェノキシ)−2,3,5,6−テトラフルオロフェノキシ]アニリン
3,3’−ジニトロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン
3,3’,4,4’−テトラアミノジフェニルスルホン
4−[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]アニリン
3,3−ジアミノジフェニルウレア
ビス(4−アミノフェニル)アセチレン
ジベンゾ(1,2)ジチイン−3,8−ジアミン
エチジウムホモダイマー−2
4.4’−ビス−(2−アミノベンゼンスルホニル)ビス−フェノールエステル
ネオペンチルグリコールビス(4−アミノフェニル)エーテル
2,2’−オキシジアニリン
4,4’−ジアミノジフェニルアミン−2,2−ジスルホン酸
4,4−ジアミノジフェニルウレア
3,3’−トリジン−5−スルホン酸
n1−(3−[(2−アミノベンゾイル)アミノ]プロピル)−2−アミノベンズアミド
2−((6−[(2−アミノフェニル)スルファニル]−5−ニトロ−2−ピリジル)スルファニル)アニリン
2−((6−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)ジチオ)−1,3−ベンゾチアゾール−6−イルアミン
テトラメチルベンジジン
2−([6−[(2−アミノフェニル)スルファニル]−3,5−ジ−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]スルファニル)アニ(anil)
3,6−ジアミノチオキサンテン−10−ジオキシド二塩酸塩
m−トリジン二塩酸塩水和物
2−アミノ−n−[2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−メチルベンズアミド
2−([2−[(2−アミノフェニル)チオ]−6−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ)アニリン
2−[(3−([(2−アミノフェニル)チオ]メチル)−2,4,6−トリメチルベンジル)チオ]アニリン
3−[3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−5−(トリフルオロメチル)アニリン
2−((5−[(2−アミノフェニル)チオ]−4−クロロ−2−ニトロフェニル)チオ)アニリン
4−(1−(4−アミノフェニル)−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ビニル)アニリン
1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン
2,3’−ジクロロベンジジン二塩酸塩
3,3’−ジアモノ(diamono)−4,4’−ジクロロジフェニルスルホン
3−(ビス−(4−アミノ−フェニル)−メチル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
4,4−ジアミノジフェニル−2−スルホン酸
4,4’−ジアミノ−ジフェニレン−シクロヘキサン
4,5’−ジアミノ−(1,1’)ビアントラセニル−9,10,9’,10’−テトラオン
脂環式ジアミン
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)
4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)
脂肪族ジアミン
1,8−ジアミノ−p−メンタン
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)
d−シスチン
l−シスチンジメチルエステル二塩酸塩
ネアミン
ビス(2−アミノプロピル)アミン
(h−cys−β−na)2二塩酸塩
ジトシル酸l−シスチンジベンジルエステル
1,4−ジアミノシクロヘキサン
(h−cys−pna)2
dl−2−アミノプロピオン酸無水物
l−シスチン(ジ−b−ナフチルアミド)塩酸塩
l−シスチン−ビス−p−ニトロアニリド二臭化水素酸塩
l−シスチンジエチルエステル二塩酸塩
trans−1,4−シクロヘキサンジアミン
4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)
l−ロイシンチオール酸化二塩酸塩
1,3−ジアミノアダマンタン二塩酸塩
l−ロイシンチオールジスルフィド二塩酸塩
l−シスチン二ナトリウム塩一水和物
l−ホモシスチンメチルエステル塩酸塩
1,3−アダマンタンジアミン
テトラシクロ[8.2.1.1(8,11).0(2,7)]テトラデカ−2,4,6−トリエン−10,11−ジアミン
トリシクロ[3.3.1.0(3,7)]ノナン−3,7−ジアミン。
【0104】
市販のジアミン(L)の種類のうち好ましいものは、下記に列挙されるものである:
脂環式ジアミン
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)
4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)
脂肪族ジアミン
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)
1,4−ジアミノシクロヘキサン
trans−1,4−シクロヘキサンジアミン
4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)
1,3−アダマンタンジアミン
芳香族ジアミン
2,7−ジアミノフルオレン
2,6−ジアミノアントラキノン
4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
4,4’−ジチオジアニリン4,4’−ジアミノジフェニルメタン
4,4’−エチレンジアニリン
3,3’−ジメトキシベンジジン
o−トリジン
3,3’−ジアミノベンゾフェノン
3,3’−ジアミノジフェニルメタン
3,4’−ジアミノジフェニルメタン
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン
4−[3−(4−アミノフェノキシ)プロポキシ]アニリン
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド
4,4’−ジアミノベンゾフェノン
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン
9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン
ベンジジン
4,4’−アゾジアニリン
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン
4,4’−ジアミノ−1,1’−ビナフチル
4,4’’−ジアミノ−p−テルフェニル
ビス(p−アミノフェノキシ)ジメチルシラン
4−[4−(4−アミノフェノキシ)ブトキシ]アニリン
3,4’−ジアミノカルコン
トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)
3,4’−ジアミノビフェニル
2,7−ジアミノ−9−フルオレノン
4’,4’’(5’’)−ジアミノジベンゾ−15−クラウン−5
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン
3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン
1,4−フェニレンビス[[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタノン]
4−[4−(4−アミノフェノキシ)−2,3,5,6−テトラフルオロフェノキシ]アニリン
4−[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]アニリン
ネオペンチルグリコールビス(4−アミノフェニル)エーテル
4,4−ジアミノジフェニル、又は
1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン。
【0105】
市販のジアミン(L)の種類のうちより好ましいものは、下記に列挙されるものである:
芳香族ジアミン
2,7−ジアミノフルオレン
4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
4,4’−ジアミノジフェニルメタン
4,4’−エチレンジアニリン
3,3’−ジアミノベンゾフェノン
4−[3−(4−アミノフェノキシ)プロポキシ]アニリン
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド
4,4’−ジアミノベンゾフェノン
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン
ベンジジン
ビス(p−アミノフェノキシ)ジメチルシラン
4−[4−(4−アミノフェノキシ)ブトキシ]アニリン
3,4’−ジアミノカルコン
トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)
3,4’−ジアミノビフェニル
2,7−ジアミノ−9−フルオレノン
4’,4’’(5’’)−ジアミノジベンゾ−15−クラウン−5
4−[4−(4−アミノフェノキシ)−2,3,5,6−テトラフルオロフェノキシ]アニリン
4−[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]アニリン
1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン
脂肪族ジアミン
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)
1.4−ジアミノシクロヘキサン
脂環式ジアミン
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)。
【0106】
本発明のさらなる実施態様は、少なくとも1つの第一のモノマー(I)及び場合により少なくとも1つの第二のモノマー(I)(式(I)のモノマーと同じではない)、又は/及び添加物を含む、組成物である。好ましいのは、Bが、少なくとも1、2、3、4、5、6又は7個のフッ素原子、好ましくは、2、3又は5個のフッ素原子、より好ましくは、3個のフッ素原子により置換されており、それによって、フルオロ置換基が、好ましくは、アルキル基Bの末端位置にある、第二のジアミン(I)である。
【0107】
好ましいのは、少なくとも1つのジアミン(I)及び場合により少なくとも1つのさらなるジアミン((I)と異なる)又は/及び添加物を含む、組成物である。
【0108】
好ましくは、さらなるジアミンは、式(L)のジアミンである。
【0109】
シラン含有化合物及びエポキシ含有架橋剤等の添加剤を加えてもよい。
【0110】
適切なシラン含有添加剤は、Plast. Eng. 36 (1996), (polyimides, fundamentals and applications), Marcel Dekker, Inc.に記載されている。
【0111】
適切なエポキシ含有架橋添加剤としては、4,4’−メチレン−ビス−(N,N−ジグリシジルアニリン)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸1,2,4,5−N,N’−ジグリシジルジイミド、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
【0112】
追加の添加剤は、界面活性剤、光増感剤、光ラジカル発生剤、カチオン光開始剤である。
【0113】
適切な光活性添加剤としては、2,2−ジメトキシフェニルエタノン、ジフェニルメタノンとN,N−ジメチルベンゼンアミン又は4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチルの混合物、キサントン、チオキサントン、Irgacure(登録商標)184、369、500、651及び907(Ciba)、Michlerケトン、トリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。
【0114】
本発明の化合物の合成は、多くの公知の方法により実施することができる(J. March, Advanced Organic Chemistry、第二版、363及び365ページを参照)。
【0115】
また、本発明は、基本構成要素の1つとして、少なくとも1つのモノマー(I)、好ましくは、ジアミン(I)を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー及びオリゴマーに関する。
【0116】
好ましくは、さらなるポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーは、基本構成要素の1つとしての少なくとも1つのジアミン(I)、及びテトラカルボン酸無水物、好ましくは、式(V)のテトラカルボン酸無水物を含む。
【0117】
好ましくは、置換又は非置換の、好ましくは、極性基で置換されている又は非置換のテトラカルボン酸無水物は、式(V):
【化26】
[式中、Tは、四価の有機基を表す]
で表される。
【0118】
四価の有機基Tは、好ましくは、脂肪族、脂環式又は芳香族テトラカルボン酸二無水物から誘導される。
【0119】
脂肪族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物の好ましい例は、下記である:
1,1,4,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、エチレンマレイン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物;2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物(用語「2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物」は、この化合物の全ての異性体、特に、エキソ及び/又はエンド体を包含する)、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物は、例えば、JP59-190945、JP60-13740及びJP58-109479、DE 1078120及びJP58-109479、又はGB 872,355及びJP04458299にそれぞれ記載のプロセスによって得ることができる(このプロセスは参照により本明細書に組み入れられる);
テトラヒドロ−4,8−メタノフロ[3,4−d]オキセピン−1,3,5,7−テトロン、3−(カルボキシメチル)−1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸1,4:2,3−二無水物、ヘキサヒドロフロ[3’,4’:4,5]シクロペンタ[1,2−c]ピラン−1,3,4,6−テトロン、3,5,6−トリカルボキシノルボルニル酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物,rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−フラン−3−イル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、1,8−ジメチルビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジフルオロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3−トリメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1−メチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)−ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)−ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(トリメリット酸)二無水物、4,4’−(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、4,4’−(1,3−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、4−tert−ブチル−6−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−5−メチル−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−6−メチルヘキサヒドロ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−7−メチル−3a,4,5,7a−テトラヒドロ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン、6−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−4−メチルヘキサヒドロ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン、9−イソプロピルオクタヒドロ−4,8−エテノフロ[3’,4’:3,4]シクロブタ[1,2−f][2]ベンゾフラン−1,3,5,7−テトロン、1,2,5,6−シクロオクタンテトラカルボン酸二無水物、オクタヒドロ−4,8−エテノフロ[3’,4’:3,4]シクロブタ[1,2−f][2]ベンゾフラン−1,3,5,7−テトロン、オクタヒドロフロ[3’,4’:3,4]シクロブタ[1,2−f][2]ベンゾフラン−1,3,5,7−テトロン、テトラヒドロ−3,3’−ビフラン−2,2’,5,5’−テトロン、4,4’−オキシジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、及び4,4’−メチレンジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物。
【0120】
芳香族テトラカルボン酸二無水物の好ましい例は、下記である:
ピロメリット酸二無水物、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−オキシジフタル酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
エチレングリコールビス(トリメリット酸)二無水物、
4,4’−(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−(1,3−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、
4,4’−オキシジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−メチレンジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4−tert−ブチル−6−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン等。
【0121】
より好ましくは、四価の有機基Tを形成するために使用されるテトラカルボン酸二無水物は、下記から選択される:
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、
テトラヒドロ−4,8−メタノフロ[3,4−d]オキセピン−1,3,5,7−テトロン、
3−(カルボキシメチル)−1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸1,4:2,3−二無水物、
ヘキサヒドロフロ[3’,4’:4,5]シクロペンタ[1,2−c]ピラン−1,3,4,6−テトロン、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフランー3−イル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
ピロメリット酸二無水物、
4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−5−メチル−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−7−メチル−3a,4,5,7a−テトラヒドロ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン、
4−tert−ブチル−6−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン、
4,4’−(ヘキサフルオロネオイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、及び
ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物。
【0122】
本発明の文脈において、用語「ポリマー」は、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーを示す。
【0123】
好ましくは、1つの基本構成要素としてのジアミンモノマー(I)を含む、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーは、本発明の文脈において、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリイミド又はそれらの混合物、好ましくは、ポリアミド酸とポリアミド酸エステル及び/又はポリイミドの混合物である。より好ましいのは、ポリアミド酸とポリイミドの混合物である。
【0124】
本発明の文脈において、用語「ポリイミド」は、部分的又は完全にイミド化されているポリアミド酸又はポリアミド酸エステルの意味を有する。同様に、用語「イミド化」は、本発明の文脈において、部分的又は完全なイミド化の意味を有する。
【0125】
さらに好ましい実施態様において、本発明は、100%イミド化されているか、又は1〜99%、好ましくは、5〜50%、より好ましくは、10〜40重量%の範囲のイミド化度を有する、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー及びオリゴマーに関する。
【0126】
好ましいコポリマーは、基本構成要素として、少なくとも1つのモノマー(I)、好ましくは、ジアミン(I)及びテトラカルボン酸無水物、好ましくは、テトラカルボン酸無水物(V)を含む。
【0127】
さらに好ましいコポリマーは、下記を含む:
−好ましくは、少なくとも1つのジアミン(L)の存在下、式(I)のジアミンとは異なる、さらなるジアミン(上述される意味及び選好度を有する)、及び/又は
−さらなるジアミン(I)(式中、好ましくは、Bは、少なくとも1、2、3、4、5、6又は7個のフッ素原子、好ましくは、2、3又は5個のフッ素原子、より好ましくは、3個のフッ素原子により置換されており、それによって、フルオロ置換基は、好ましくは、アルキル基Bの末端位置にあり、それによって、好ましくは、Bがフルオロで置換されているジアミン(I)と、フルオロで置換されていない、好ましくは、極性基、特に、ニトリルで置換されているジアミン(I)の比は、0.1:99.9〜50:50、特に、30:70、好ましくは、20:80、より好ましくは、10:90、最も好ましくは、5:95である)、及び/又は
−1つの基本構成要素として、ジアミン(L)を含む、さらなるポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、あるいはポリアミド酸、ポリアミド酸エステル又はポリイミドとは異なるさらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、より好ましくは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルエーテル及びポリビニルエステル、ポリアリルエーテル及びエステル、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリイミド、ポリアミド酸及びそれらのエステル、ポリアミドイミド、ポリマレイン酸、ポリフマル酸、ポリウレタン及びそれらの誘導体を含む、ポリマー群より選択されるさらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー;及び/又は
−極性基を有さない第二のジアミン(I)(式中、好ましくは、Bは、少なくとも1、2、3、4、5、6又は7個のフッ素原子、好ましくは、2、3又は5個のフッ素原子、より好ましくは、3個のフッ素原子により置換されており、それによって、フルオロ置換基は、好ましくは、アルキル基Bの末端位置にあり、それによって、好ましくは、Bがフルオロで置換されているジアミン(I)と、フルオロで置換されていない、好ましくは、極性基、特に、ニトリルで置換されているジアミン(I)の比は、0.1:99.9〜30:70、好ましくは、20:80、より好ましくは、10:90、最も好ましくは、5:95である)、及び/又は
好ましくは、さらなるポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーは、基本構成要素として、ジアミン(L)及びテトラカルボン酸無水物、好ましくは、式(V)のテトラカルボン酸無水物を含む
−重合性光増感剤、例えば、ベンゾフェノンもしくはアセトフェノンのジアミン誘導体;重合性光ラジカル発生剤又は重合性UV吸収剤、重合性クエンチ剤。
【0128】
本発明のさらなる実施態様は、
−基本構成要素として、上述されるように、上記に与えられる選好度の範囲内で少なくとも1つの第一のモノマー(I)、好ましくは、ジアミン(I)を含むポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、又は
−後述するように得ることができるポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー
を含む、組成物、特に、ブレンドに関する。
【0129】
また、好ましくは、本発明は、
−基本構成要素として、少なくとも1つの第一のモノマー(I)、好ましくは、ジアミン(I)を含む、本発明の定義及び選好度に従うポリマー、コポリマー又はオリゴマー、又は
−本発明のプロセスに従って得ることができる、本発明の定義及び選好度に従うポリマー、コポリマー又はオリゴマー、又は
−少なくとも1つの第一のモノマー(I)、好ましくは、ジアミン(I)及び場合により少なくとも1つの第二のモノマー(I)(式(I)と同じではない)、好ましくは、ジアミン(I)、又は/及び添加物を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー。好ましいのは、第二のジアミン(I)(式中、Bは、少なくとも1、2、3、4、5、6又は7個のフッ素原子、好ましくは、2、3又は5個のフッ素原子、より好ましくは、3個のフッ素原子により置換されており、それによって、フルオロ置換基は、好ましくは、アルキル基Bの末端位置にあり、それによって、好ましくは、Bがフルオロで置換されているジアミン(I)と、フルオロで置換されていない、好ましくは、極性基、特に、ニトリルで置換されているジアミン(I)の比が、0.1:99.9〜30:70、好ましくは、20:80、より好ましくは、10:90、最も好ましくは、5:95である)である、
及び/又は1つの基本構成要素として、さらなるジアミン(ジアミン(I)とは異なる)、好ましくは、ジアミン(L)を含む、さらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、あるいはポリアミド酸、ポリアミド酸エステル又はポリイミドとは異なるさらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、より好ましくは、ポリアクリレート、ポリスチロール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリテレフタラート及びデンドリマーの群より選択されるさらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、及び/又は
−少なくとも1つの第一のモノマー(I)、好ましくは、ジアミン(I)及び重合性液晶(LCP)又は重合液晶、好ましくは、極性基を有する液晶を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー
を含む、組成物、特に、ブレンドに関する。
【0130】
本発明の定義及び選好度に従うポリマー、コポリマー又はオリゴマーを含む、組成物、好ましくは、ブレンドは、場合によりさらに有機溶媒を含む。有機溶媒としては、クロロベンゼン、ピロリドン溶媒、例えば、好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン;イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、トルエン、クロロホルム、有機エステル、例えば、アセチル酢酸エステル又はブチル酢酸エステル、ペンチル酢酸エステル、ヘキシル酢酸エステル;さらに、Y−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジイソブチルケトンモノエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの溶媒は、単独で又はそれらの混合物で使用することができる。
【0131】
さらに好ましくは、本発明は、
− 基本構成要素として、少なくとも1つのジアミン(I)を含む、本発明の定義及び選好度に従うポリマー、コポリマー又はオリゴマー、又は
− 本発明のプロセスに従って得ることができる、本発明の定義及び選好度に従うポリマー、コポリマー又はオリゴマー、
−及び場合によりさらなるジアミン(ジアミン(I)とは異なる)、好ましくは、ジアミン(L)、
− 及び添加剤、好ましくは、シラン含有化合物、
− 及び/又は1つの基本構成要素として、さらなるジアミン(ジアミン(I)とは異なる)、好ましくは、少なくとも1つのジアミン(L)を含む、さらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、
− 及び/又はポリアミド酸、ポリアミド酸エステル又はポリイミドとは異なるさらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、より好ましくは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルエーテル及びポリビニルエステル、ポリアリルエーテル及びエステル、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリイミド、ポリアミド酸及びそれらのエステル、ポリアミドイミド、ポリマレイン酸、ポリフマル酸、ポリウレタン及びそれらの誘導体を含むポリマー群より選択される、さらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、
− 及び/又は光活性ポリマー、光活性オリゴマー及び/又は光活性モノマー、
− 及び/又は架橋剤、好ましくは、エポキシ含有架橋剤、最も好ましくは、4,4’−メチレン−ビス−(N,N−ジグリシジルアニリン)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸1,2,4,5−N,N’−ジグリシジルジイミド、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルシクロヘキシルアミンから選択される架橋剤
を含む組成物、特に、ブレンドに関する。
【0132】
本発明のさらなる実施態様は、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、又は
− 基本構成要素として、少なくとも1つのジアミン(I)を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーを含む組成物、好ましくは、ブレンド、又は
−好ましくは、基本構成要素として、少なくとも1つのジアミン(L)を含むポリマー、コポリマー又はオリゴマーと、少なくとも1つのジアミン(I)、もしくは2つの異なるジアミン(I)の反応による、又は少なくとも1つのジアミン(I)との接触による、本発明のプロセス及び好ましいプロセスに従って得ることができる:
組成物、好ましくは、ブレンドに関する。
【0133】
ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、特に、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル及びポリイミドならびにそれらの混合物は、公知の方法、例えば、Plast. Eng. 36 (1996), (polyimide, fundamentals and applications), Marcel Dekker, Inc.に記載の方法に従って調製することもできる。
【0134】
本発明は、また、ジアミン(I)の重合を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーの調製プロセスに関する。
【0135】
好ましくは、ジアミン(I)の重合は、
a) ポリアミド酸又はポリアミド酸エステルへの少なくとも1つのジアミン(I)のアミド化、及び
b) ポリイミドへの得られたポリアミド酸又はエステルのイミド化、又は
c) ポリイミドへのジアミン(I)のイミド化
を含む。
【0136】
例えば、ポリアミド酸の調製のためのアミド化、重縮合反応は、極性非プロトン性有機溶媒、例えば、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン又はN,N−ジメチルホルムアミド中の溶液で行われる。ほとんどの場合、無水物とジアミンが等モル量、すなわち、無水物基1個あたり1個のアミノ基が使用される。ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの分子量を一定に保つことが望まれるならば、そのために、2種の成分のうち1種を過剰もしくは化学量論量未満で加えるか、又は単官能性化合物をジカルボン酸モノ無水物の形態又はモノアミンの形態で加えることが可能である。そのような単官能性化合物の例は、マレイン酸無水物、フタル酸無水物、アニリン等である。好ましくは、反応は100℃未満の温度で行われる。
【0137】
本発明のプロセスの好ましい実施態様において、アミド化工程は、ジアミン(I)を、場合により、1つ又は複数の追加のその他のジアミンの存在下で、1つ又は複数の一般式(V)のテトラカルボン酸無水物と反応させる。
【0138】
さらに、本発明は、好ましくは、ポリアミド酸の調製のための重縮合反応が、好ましくは、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン又はN,N−ジメチルホルムアミドから選択される極性非プロトン性有機溶媒中の溶液で行われる、プロセスに関する。
【0139】
また、好ましくは、本発明は、重縮合に続く、水の除去を伴う環化が、ポリイミドの形成下で熱的に行われる、プロセスに関する。
【0140】
ポリイミドを形成するイミド化、ポリアミド酸の環化は、加熱、すなわち、水の除去を伴う縮合によるか、又は適切な試薬を使用するその他のイミド化反応により行うことができる。
【0141】
部分的イミド化は、例えば、イミド化を単に熱的に行う場合に達成され、この場合ポリアミド酸のイミド化が必ずしも完了するとは限らない。すなわち、得られたポリイミドが依然としてポリアミド酸の一部を含有しうる。
【0142】
完全イミド化反応は、60〜250℃の温度、好ましくは、200℃未満の温度で行われる。
【0143】
低温でイミド化を達成するために、水の除去を促進する追加の試薬が反応混合物に加えられる。そのような試薬は、例えば、酸無水物、例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物、フタル酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物又は第三級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、ルチジン、コリジン等からなる混合物である。前述の水の除去を促進する追加の試薬の量は、好ましくは、縮合されるポリアミド酸1当量あたり、少なくとも4当量の酸無水物と2当量のアミンである。
【0144】
本発明の液晶アライメント剤に使用される各ポリマーのイミド化度は、ポリマーの生成に用いられる触媒の量、反応時間及び反応温度を制御することによって適宜調整することができる。本明細書において、ポリマーの「イミド化度」は、ポリマーの繰り返し単位の総数に対する、イミド環又はイソイミド環を形成するポリマーの繰り返し単位の数の比率(%で表される)を指す。本明細書において、脱水及び閉環を受けないポリアミド酸のイミド化度は0%である。各ポリマーのイミド化度は、ポリマーを重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、得られた溶液を、室温にて、標準物質としてテトラメチルシランを使用する
1H−NMR測定に供して、下記式から計算することによって決定される:
イミド化度(%)=1−(A
1/A
2×B)×100
A
1:NH基のプロトンに基づくピーク面積(10ppm付近)
A
2:アクリレート二重結合の1つのプロトンに基づくピーク面積(6.5ppm付近)
B:ポリマー前駆体中のNH基の1つのプロトンに対するアクリレートプロトンの数の比率
【0145】
イミド化度は、通常、1〜99%、好ましくは、5〜50%、より好ましくは、10〜40%の範囲である。
【0146】
より好ましくは、本発明は、イミド化が、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーを支持体に適用する前後に行われる、プロセスに関する。
【0147】
本発明のさらにより好ましい実施態様において、ジアミンの重合は、化合物(I)の少なくとも1つのジアミンとテトラカルボン酸無水物、好ましくは、テトラカルボン酸無水物(V)のアミド化及び/又は好ましくは、高温でのイミド化を含む。
【0148】
本発明のさらにより好ましい実施態様において、ジアミンの重合は、ジアミン(I)とテトラカルボン酸無水物、好ましくは、テトラカルボン酸無水物(V)のアミド化、及び/又は好ましくは、高温でのイミド化を含み、ここで、アミド化及び/又はイミド化は、場合により、
− 上記に与えられる添加剤の存在下、及び/又は
− さらなるジアミン(式(I)のジアミンとは異なる)の存在下、好ましくは、少なくとも1つのジアミン(L)の存在下、及び/又は
− 1つの基本構成要素として、ジアミン(L)を含む、さらなるポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー、あるいはポリアミド酸、ポリアミド酸エステル又はポリイミドとは異なるさらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマー、より好ましくは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルエーテル及びポリビニルエステル、ポリアリルエーテル及びエステル、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリイミド、ポリアミド酸及びそれらのエステル、ポリアミドイミド、ポリマレイン酸、ポリフマル酸、ポリウレタン及びそれらの誘導体を含む、ポリマー群より選択される、さらなるポリマー、コポリマー又はオリゴマーの存在下、
で実施される。
【0149】
好ましくは、本発明は、ジアミン(I)とテトラカルボン酸無水物、好ましくは、テトラカルボン酸無水物(V)の重合を含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーの調製プロセスに関する。
【0150】
イミド化は、アミド化後又はアミド化中に実施される。一般的に、イミド化は、アミド化後に実施される。
【0151】
好ましいのは、ポリアミド酸又はポリアミド酸エステルの部分的イミド化である。
【0152】
ポリマーがイミド化によってのみ調製される場合は、ジアミン(I)を、例えば、カルボニル基又はハロゲン基等の少なくとも2つの重合性官能基を有するイミド化化合物と接触させる。
【0153】
ポリマー、コポリマー又はオリゴマーは、それらのポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー側鎖に少なくとも1つの光反応性基を含む。好ましくは、側鎖の光反応性基は、アライニング光を暴露することによって反応する。
【0154】
本発明の文脈において、光反応性基という用語は、光、好ましくは、アライニング光との相互作用によって反応することができる基の意味を有する。
【0155】
アライニング光による処理は、単一工程で実施しても、いくつかの別々の工程で実施してもよい。本発明の好ましい実施態様において、アライニング光による処理は、単一工程で実施される。
【0156】
本発明の文脈において、光反応性基は、好ましくは、二量化性、異性化性、重合性及び/又は架橋性基の意味を有する。
【0157】
本発明の文脈において、アライニング光、好ましくは、偏光は、光アライメントを開始することができる波長の光である。好ましくは、波長は、UV−A、UVB及び/もしくはUV/C領域であるか、又は可視領域である。どの波長が適切であるかは、光アライメント化合物に依存する。好ましくは、光反応性基は、可視及び/又はUV光に感受性である。本発明のさらなる実施態様は、レーザー光によるアライニング光の生成に関する。
【0158】
アライニング光の瞬時方向(instant direction)は、基板に対して垂直であっても、任意の斜角であってもよい。
【0159】
より好ましくは、アライニング光は、少なくとも部分的に直線偏光、楕円偏光、例えば、円偏光等、又は無偏光の光;最も好ましくは、少なくとも円偏光もしくは部分的に直線偏光される光、又は斜めに暴露される無偏光の光である。特に最も好ましいアライニング光は、実質的に偏光、特に、直偏光を示すか;又はアライニング光は、斜めに照射することにより適用される無偏光を示す。
【0160】
本発明のより好ましい実施態様は、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーが、偏光、特に、直線偏光で処理されるか、又は無偏光を斜めに照射することにより処理される、調製プロセスに関する。
【0161】
さらに好ましいのは、
− 少なくとも1%、好ましくは、少なくとも5%、より好ましくは、少なくとも8%、最も好ましくは、10%以上、特に最も好ましくは、少なくとも15%、さらに特に最も好ましくは、少なくとも30%、好ましくは、少なくとも75%の繰り返し単位が、光反応性基を有する側鎖を含む;及び/又は
− 光反応性基が、二量化、異性化、重合することができる;及び/又は
− ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーが、それぞれ、ポリマーゲル又はポリマー網目であるか、又はオリゴマーゲル又はオリゴマー網目である;及び/又は
− ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーが、0.05〜10dL/gの範囲、好ましくは、0.05〜5dL/gの範囲の固有粘度を有する;及び/又は
− ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーが、2〜2000の繰り返し単位、特に、3〜200の繰り返し単位を含有する;及び/又は
− ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーが、ホモポリマー又はコポリマーの形態、好ましくは、統計コポリマーの形態である、
本発明のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーである。
【0162】
本発明のさらに好ましい実施態様は、好ましくは、0.05〜10dL/gの範囲、より好ましくは、0.05〜5dL/gの範囲の固有粘度を有する、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。本明細書において、固有粘度(ηinh=lnηrel/C)は、その粘度を評価するために、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを使用し、30℃で、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーを0.5g/100ml溶液の濃度で含有する溶液を測定することにより決定される。
【0163】
また、本発明の好ましい実施態様は、2〜2000の繰り返し単位、特に、3〜200の繰り返し単位を含有する、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーに関する。
【0164】
本発明は、また、ポリマー又はオリゴマー層、特に、配向層の調製のための、本発明のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーの使用に関する。
【0165】
本発明の文脈において、表現「ポリマー又はオリゴマー層」は、「ポリマー層、コポリマー層、ホモポリマー層又はオリゴマー層」の意味を有する。
【0166】
本発明の文脈において、ポリマー又はオリゴマー層は、好ましくは、配向層である。
【0167】
本発明のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーは、ポリマー又はオリゴマー層が付加される用途に応じて、ポリマー層もしくはオリゴマー層単独の形態で、又はその他のポリマー、オリゴマー、モノマー、光活性ポリマー、光活性オリゴマー及び/もしくは光活性モノマーと組み合わせて使用してもよい。従って、ポリマー又はオリゴマー層の組成を変更することにより、特定の所望の特性、例えば、誘導プレチルト角、又はチルト抑制、良好な表面湿潤、高い電圧保持率、特定アンカリングエネルギー等を制御することが可能であることが理解される。
【0168】
ポリマー又はオリゴマー層は、本発明のポリマー又はオリゴマーから容易に調製することもでき、本発明のさらなる実施態様は、好ましくは、アライニング光による処理によって調製される本発明のポリマー又はオリゴマーを含む、ポリマー又はオリゴマー層に関する。
【0169】
好ましくは、本発明は、本発明による、又は本発明に従って調製される、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーを含む、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層に関する。
【0170】
さらに、本発明は、本発明のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーにアライニング光を照射することによる、ポリマー又はオリゴマー層の調製プロセスに関する。
【0171】
ポリマー又はオリゴマー層は、好ましくは、本発明の1つ又は複数のポリマー又はオリゴマーを支持体に適用し、イミド化後に、又はイミド化を行わずに、ポリマー又はオリゴマー又はポリマー混合物又はオリゴマー混合物にアライニング光を照射することにより調製される。アライニング光は、上記に与えられる意味及び選好度を有する。
【0172】
本発明のより好ましい実施態様において、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーは、偏光、特に、直線偏光、又は無偏光を斜めに照射することにより処理される。
【0173】
用語「支持体」は、本明細書の文脈において使用される場合、好ましくは、透明又は不透明な、好ましくは、ガラス又はプラスチック基板、ポリマー膜、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、三酢酸セルロース(TAC)、ポリプロピレン(場合により、酸化インジウムスズ(ITO)でコーティングされている)であるが、これらに限定されない。
【0174】
一般的に、本発明のポリマー又はオリゴマーを含む組成物は、当技術分野において公知の一般的なコーティング及び印刷法により適用され、例えば、スピンコーティング、メニスカスコーティング、ワイヤコーティング、スロットコーティング、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷を使用してもよい。コーティング方法は、例えば、スピンコーティング、エアドクターコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースロールコーティング、トランスファーロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスロールコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、電着コーティング、ディップコーティング又はダイコーティングである。
【0175】
印刷法は、例えば、凸版印刷、例えば、フレキソ印刷、インクジェット印刷、凹版印刷、例えば、ダイレクトグラビア印刷もしくはオフセットグラビア印刷、リソグラフ印刷、例えば、オフセット印刷、又はステンシル印刷、例えば、スクリーン印刷である。
【0176】
本発明のさらに好ましい実施態様は、非構造化又は構造化ポリマー層又はオリゴマー層に関する。
【0177】
また、本発明は、ポリマー又はオリゴマー層内に可変の配向方向及び/又はチルト角を含む、構造化ポリマー層又はオリゴマー層の調製プロセスに関する。
【0178】
この配向方向及び/又はチルト角は、例えば、アライニング光を照射する方向を制御することにより変更することができる。ポリマー又はオリゴマー層の特定の領域に選択に照射することにより、その層の非常に特定の領域をアラインすることができることが理解される。このようにして、所定のチルト角を有する層を提供することができる。
【0179】
さらに好ましいのは、
平面マルチドメイン平面アライメントのポリマー層又はオリゴマー層の調製のための;及び/又は
本発明において与えられる意味及び選好度の範囲内のチルト角を有するポリマー層又はオリゴマー層の調製のための、
ポリマー層又はオリゴマー層の調製プロセスである。
【0180】
本発明のさらに好ましい実施態様は、本発明の1つ又は複数のポリマー又はオリゴマーを含む配向層に関する。
【0181】
本発明の文脈において、配向層は、アライメント層、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層と同じ意味及び選好度を有し、好ましくは、光アライメント層である。
【0182】
より好ましい実施態様において、本発明は、液晶の平面アライメントのための本発明の配向層に関する。
【0183】
本発明の文脈において、表現「液晶の平面アライメント」は、液晶がチルト角を有することを意味する。
【0184】
チルト角という用語は、本明細書の文脈において使用される場合、液晶ダイレクタとアライメント層の表面の間の角度である。液晶ダイレクタは、液晶分子の長軸の平均方向を意味するものとする。本発明の文脈において、平面アライメントは、チルト角が、30°未満、好ましくは、0〜30°であることを意味するものとする。
【0185】
好ましい実施態様において、液晶材料において光アライメント層が誘導するチルト角は、10°未満、好ましくは、0〜10°である。より好ましい実施態様において、チルト角は、5°未満、好ましくは、0〜5°であり、最も好ましい実施態様において、チルト角は、1°未満、好ましくは、0〜1°である。
【0186】
本発明の好ましい実施態様は、本発明のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層、特に、配向層の使用であって、
a) 重合性モノマー、好ましくは、単一もしくは/及び複数の重合性モノマー、又はポリマー又はオリゴマー(前記重合性モノマーの重合形態である)を含む液晶組成物、又は/及び;
b) 下記から製造される一対のポリマー膜の間に挟まれている、液晶であって:
b1) 前記液晶材料中の少なくとも1つの重合性モノマー、又は/及び
b2) 少なくとも1つの単一の重合性液晶、LCP、例えば、US2012/0114907A1に記載されるもの(参照により本明細書に組み入れられる)
該ポリマー膜が、前記ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層上に形成される、液晶;
のアライメント、特に、平面アライメントのための使用である。
【0187】
本発明の液晶組成物は、重合性モノマー、又は前記重合性モノマーの重合形態であるポリマーもしくはオリゴマーを含む。重合性モノマー、又はポリマーもしくはオリゴマーは、二官能性であり、かつ/又はリジッドなコア(例えば、ベンゼン)を有する。さらに好ましいのは、重合性モノマー、又はポリマーもしくはオリゴマーは、1つ又は複数の環又は縮合環構造、及びその環又は縮合環構造に直接結合している官能基を有する。
【0188】
より好ましいのは、式(IXXX):
P
1−S
1−A
1−(Z
1−A
2)
n−S
2−P
2 (IXXX)
[式中、
P
1及びP
2は官能基であり、そして、独立して、アクリレート、メタクリレート、ハロゲンアクリレート、例えば、フルオロアクリレート、クロロアクリレート;オキセタニル、マレインイミジル、アリル、アリルオキシ、ビニル、ビニルオキシ及びエポキシ基から選択され、
S
1及びS
2は、互いに独立して、単結合又はスペーサーユニットであり、
A
1及びA
2は環構造であり、そして、独立して、本発明において与えられる意味及び選好度を有する、非置換又は置換の炭素環式もしくは複素環式の芳香族又は脂環式基から選択され、特に好ましいのは、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テルフェニル、クォーターフェニル、フェナントレン基であり、
Z
1は、−O−、−CO−、−CH(OH)−、−CH
2(CO)−、−OCH
2−、−CH
2O−、−O−CH
2−O−、−COO−、−OCO−、−(CO)−(CO)−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CF
2−、−CON(C
1−C
16アルキル)−、−(C
1−C
16アルキル)NCO−、−CONH−、−NHCO−、−HNOCO−、−OCONH−、−NHCONH−、−OCOO−、−CO−S−、−S−CO−、−CSS、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−SO−、−CH
2(SO)−、−SO
2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH
3)=N−、−N=N−又は単結合;又は環状、直鎖もしくは分岐鎖の置換もしくは非置換C
1−C
24アルキレン(ここで、1つ又は複数の−C原子、CH−又はCH
2−基は、互いに独立して、連結基により置き換えられていてもよい)から選択され;
好ましくは、Z
1は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CON(CH
3)−、−(CH
3)NCO−、−CONH−、−NHCO−、−CO−S−、−S−CO−、−CSS、−SOO−、−OSO−、−CSS−、−SOO−、−OSO−、−CH
2(SO
2)−、−CH
2−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合であり;
より好ましくは、Z
1は、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CON(CH
3)−、−(CH
3)NCO−、−CONH−、−NHCO−、−CO−S−、−S−CO−、−CS−S−、−SOO−、−OSO、特に、−COO−、−OCO−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CON(CH
3)−、−(CH
3)NCO−、−CONH−、−NHCO−又は単結合であり、
最も好ましいZ
1は、単結合、−COO−又は−OCO−であり;そして
nは、1、2又は3の整数である]
で表されるモノマーである。
【0189】
用語「連結基」は、本明細書の文脈において使用される場合、好ましくは、単結合、−S−、−S(CS)−、−(CS)S−、−CO−S−、−S−CO−、−O−、−CO、−CO−O−、−O−CO−、
【化27】
−NR
2’−、−NR
2’−CO−、−CO−NR
2’−、−NR
2’−CO−O−、−O−CO−NR
2’−、−NR
2’−CO−NR
2’−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、−Si(CH
3)
2−O−Si(CH
3)
2−、環状、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
24アルキレン(ここで、1つ又は複数の−C原子、CH−又はCH
2−基は、互いに独立して、−O−により置き換えられていてもよい);及び非置換又は置換シクロヘキシレン及び非置換又は置換フェニレンから選択され、ここで:
R
2’は、水素原子又はC
1−C
6アルキル;特に、水素又はメチルを表すが;
但し、連結基の酸素原子は、互いに直接連結しておらず;好ましいのは、単結合、−O−、−O(CO)、−S−、−(CO)O−又は
【化28】
、−NR
2’−である。
【0190】
式(IXXX)において、P
1及びP
2は、好ましくは、アクリレート又はメタクリレート基であり、S
1及びS
2は、単結合であり、Z
1は、好ましくは、単結合であり、nは、好ましくは、0又は1である。
【0191】
最も好ましいのは、式(XXX)、(XXXI)又は(XXXII):
【化29】
[式中、
P
1及びP
2は、互いに独立して、アクリレート、メタクリレート、オキセタン、マレイミド、アリル、アリルオキシ、ビニル、ビニルアミド、ビニルオキシ及びエポキシ基、エポキシ誘導体、ブトキシ及びブトキシ誘導体であり、
Bは、単結合、−CO−C(C
1−C
6アルコキシ)
2−、−COO−、−OCO−であり、
Y
1、Y
2、Y
3、Y
4、Y
5、Y
6は、互いに独立して、水素、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
16アルキル基(非置換であるか、又はフッ素、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、C
1−C
15アルキルオキシ、ニトロ、ニトリル及び/もしくは塩素により置換されている)であり;ここで、1つ又は複数の−C原子、CH−又はCH
2−基は、互いに独立して、連結基;ハロゲン又はニトリルにより置き換えられていてもよく;好ましい置換基は、C
1−C
6アルキル基、特に、メチル又はエチル、C
1−C
6アルコキシ基、特に、メトキシ又はエトキシ、塩素、フッ素又はニトリルであり、より好ましくは、メトキシ、塩素、フッ素又はCNであり、最も好ましくは、メトキシ、塩素又はフッ素であり;さらに、芳香族基が置換されているのであれば、これは、好ましくは、1回又は2回置換されており;
S
1、S
2は、互いに独立して、単結合又はスペーサーユニットであり、スペーサーユニットは、好ましくは、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
24アルキレンであり、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していないC原子、CH−又は−CH
2−基は、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内で連結基により置き換えられていてもよく、好ましくは、単結合、−O−、−O(CO)、−S−、−(CO)O−又は
【化30】
、−NR
2−により置き換えられており、ここで、置換基は、好ましくは、少なくとも1つのC
1−C
6アルキル、好ましくは、メチルである]
のいずれか1つにより表される化合物である。
【0192】
式(IXXX)において、P
1及びP
2は、好ましくは、アクリレート又はメタクリレート基であり、S
1及びS
2は、単結合であり、Z
1は、好ましくは、単結合であり、nは、好ましくは、0又は1である。
【0193】
最も好ましいのは、式(XXX)、(XXXI)又は(XXXII):
【化31】
[式中、
P
1及びP
2は、互いに独立して、アクリレート、メタクリレート、オキセタン、マレイミド、アリル、アリルオキシ、ビニル、ビニルオキシ及びエポキシ基であり、
Y
1、Y
2、Y
3、Y
4、Y
5、Y
6は、互いに独立して、水素、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
16アルキル基(非置換であるか、又はフッ素、ジ−(C
1−C
16アルキル)アミノ、C
1−C
15アルキルオキシ、ニトロ、ニトリル及び/又は塩素により置換されている)であり;ここで、1つ又は複数の−C原子、CH−又はCH
2−基は、互いに独立して、連結基;ハロゲン又はニトリルにより置き換えられていてもよく;好ましい置換基は、C
1−C
6アルキル基、特に、メチル又はエチル、C
1−C
6アルコキシ基、特に、メトキシ又はエトキシ、塩素、フッ素又はニトリルであり、より好ましくは、メトキシ、塩素、フッ素又はCNであり、最も好ましくは、メトキシ、塩素又はフッ素であり;さらに、芳香族基が置換されているのであれば、これは、好ましくは、1回又は2回置換されており;
S
1、S
2は、互いに独立して、単結合又はスペーサーユニットであり、スペーサーユニットは、好ましくは、直鎖又は分岐鎖の置換又は非置換C
1−C
24アルキレンであり、ここで、1つ又は複数の、好ましくは、隣接していないC原子、CH−又は−CH
2−基は、上記に与えられる意味及び選好度の範囲内で連結基により置き換えられていてもよく、好ましくは、単結合、−O−、−O(CO)、−S−、−(CO)O−又は
【化32】
、−NR
2−により置き換えられており、ここで、置換基は、好ましくは、少なくとも1つのC
1−C
6アルキル、好ましくは、メチルである]
のいずれか1つにより表される化合物である。
【0194】
式(XXX)及び(XXXII)において、ベンゼン環の置換基は、o位、m位又はp位に存在する。式(XXXI)において、ナフタレン環の置換基は、o位、m位、p位、ana位、E(epi)位、kata位、pen位、pros位、amphi位又は2,7位に存在する。ベンゼン環の置換基は、好ましくは、上記の位置の中でもp位に存在する。ナフタレン環の置換基は、好ましくは、上記の位置の中でもamphi位に存在する。
【0195】
好ましいのは、下記のものである:
【化33】
【0196】
一般的に、液晶組成物又は液晶層は特に限定されることはないが、但し、これらは、上述される単−又は/及び多重合性モノマーを含有する。液晶組成物又は液晶層は、従って、公知の様々な液晶材料のいずれかから製造することができる。液晶組成物又は液晶層は、ディスプレイ用途と同じか又は異なる液晶材料から製造することもできる。
【0197】
重合性モノマーの重合形態であるオリゴマーは、一般的に、いかなる分子量にも限定されることはない。好ましくは、分子量は、200〜5000ダルトンの範囲、より好ましくは、500〜2000ダルトンの範囲、最も好ましくは、500〜1000ダルトンの範囲である。
【0198】
液晶ディスプレイパネルの製造方法は、重合開始剤、例えば、メチルエチルケトン過酸化物及びベンゾイルエーテル系化合物の使用を伴う。
【0199】
好ましくは、本発明は、少なくとも1つの単一のLCPを、ポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層、好ましくは、配向膜上に適用すること;及び前記LCPを重合することを含む、液晶ディスプレイの製造方法に関する。
【0200】
一般的に、重合は、照射によるか、又は高温で実施される。
【0201】
LCPは、任意の量で配向膜上に供給(適用)してもよく、そのため、その量は、特に限定されることはない。その量は、必要に応じて、例えば、モノマーLCPの重合によって形成されるLCPポリマー膜のそれぞれの厚さによって設定してもよい。
【0202】
さらに好ましくは、本発明は、本発明の重合性モノマー、又は前記重合性モノマーの重合形態であるポリマーもしくはオリゴマーを含む液晶組成物と、本発明の少なくとも1つの単一の配向層、好ましくは、互いに向かい合った2つの配向層を接触させること;及び前記重合性モノマーを重合すること;
を含む、液晶ディスプレイの製造方法に関する。
【0203】
一般的に、重合方法は、これらが製造されたデバイスに悪影響を与えない限り限定されることはない。好ましくは、重合は、照射、特に、UV照射によるか、又は熱により実施される。
【0204】
本発明は、さらに特に好ましくは、1対の互いに向かい合った基板を含む、光学又は電気光学デバイス非構造化又は構造化素子、特に、LCDに関し;ここで、該基板は、本発明の1対の配向層、及び
a) 場合により、LCPポリマー膜(前記ポリマー膜は、その配向層上に形成される)、又は
b) 好ましくは、上述される少なくとも1つの重合性モノマーから製造されるポリマーを含む、液晶組成物(該液晶組成物は、1対の配向層間に挟まれている)
を備えている。
【0205】
本発明は、また、液晶のアライメント、好ましくは、平面アライメントのための、好ましくは、非構造化又は構造化光学又は電気光学素子の製造における、好ましくは、ハイブリット層素子の生産における、そのような配向層の使用に関する。好ましくは、これらの光学又は電気光学デバイスは、少なくとも1つの配向層、ならびに非構造化又は構造化光学素子及び多層系を有する。層又はそれぞれの層は、1つ又は複数の異なる空間配向の領域を含有してもよい。
【0206】
さらに、本発明は、好ましくは、隣接する液晶層の平面アライメントを誘導するための、特に、平面配向が得られるセルを、例えば、IPS、例えば、IPSモード、以下のような、S−IPS(Super IPS)、AS−IPS(Advanced super IPS)、E−IPS(Enhanced IPS)、H−IPS(Horizontal IPS)、UH−IPS、S−IPS II、e−IPS、p−IPS(performance IPS)、PLS技術(plane to line switching)、PS−IPS(ポリマー安定化型IPS)、磁場誘起による光反応性アライメントIPS FFS(フリンジフィールドスイッチング)、TN(ねじれネマチック)、STN(超ねじれネマチック)で駆動させるための、本発明の配向層の使用に関する。
【0207】
さらに、本発明は、少なくとも1つの本発明のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマーを含む、配向層に関する。
【0208】
液晶の平面アライメントのための、本発明のポリマー、ホモ−もしくはコポリマー又はオリゴマー層。
【0209】
照射時間は個々のランプの出力に依存し、数秒〜数時間で変更可能である。しかし、光反応は、また、例えば、反応に適切な放射線のみを通過させることが可能なフィルターを使用して均一層を照射することにより行うことができる。
【0210】
本発明のさらなる実施態様は、本発明の配向層及び電極を含む、液晶ディスプレイ、好ましくは、液晶の平面アライメントを含むLCD、さらに特に、IPSモードを含むLCDの作製プロセスに関し、該プロセスは、偏光で材料の暴露、好ましくは、第一の暴露を実施することを含み、ここで、該暴露は、偏光に垂直な液晶の配向方向を誘導するか、又は/かつ
暴露、好ましくは、第一の暴露は、液晶の配向方向を誘導し、偏光方向が70°より大きい角度をなすか、又は/かつ
暴露、好ましくは、偏光による第一の暴露は、電極と偏光方向間の角度>70°で実施される。
【0211】
偏光方向は、暴露中のアライメント層の表面と偏光の偏光面の交差線を意味するものとする。偏光が楕円偏光であるならば、偏光面は、光の入射方向及び偏光楕円の主軸により規定される面を意味するものとする。
【0212】
偏光方向という用語は、本発明の文脈において、暴露プロセスの期間中の方向を記載するだけではなく、暴露中に適用されたように、暴露後のアライメント層上の偏光の方向も指すためにも使用される。
【0213】
電極は、好ましくは、平行ストライプ状、ジグザグ状又は櫛状電極である。
【0214】
好ましくは、本発明は、本発明の少なくとも1つのポリマー層、コポリマー又はオリゴマー層を含む、光学及び電気光学的な非構造化又は構造化構成素子、好ましくは、液晶ディスプレイセル、多層及びハイブリット層素子に関する。
【0215】
本発明において、光学又は電気光学素子という表現は、好ましくは、ディスプレイ導波管、セキュリティもしくはブランド保護エレメント、バーコード、光学格子、フィルター、位相差板、補償フィルム、反射偏光フィルム、吸収偏光フィルム、異方性散乱フィルム補償器及び位相差フィルム、ねじれ位相差フィルム、コレステリック液晶フィルム、ゲスト−ホスト液晶フィルム、モノマー波形フィルム、スメクティック液晶フィルム、偏光子、圧電気セル、非線形の光学的性質を示す薄膜、装飾光学素子、輝度強化フィルム、波長域選択的補償用のコンポーネント、マルチドメイン補償用のコンポーネント、マルチビュー液晶ディスプレイのコンポーネント、色消し位相差板、偏光状態補正/調整フィルム、光学又は電気光学センサーのコンポーネント、輝度強化フィルムのコンポーネント、光に基づく電気通信デバイス用のコンポーネント、異方性アブソーバーを備えたG/H偏光子、反射円形偏光子、反射線形偏光子、MC(モノマー波形フィルム)、ねじれネマチック(TN)液晶ディスプレイ、ハイブリッド配向ネマチック(HAN)液晶ディスプレイ、電界効果複屈折(ECB)液晶ディスプレイ、超ねじれネマチック(STN)液晶ディスプレイ、光学補償複屈折(OCB)液晶ディスプレイ、パイセル液晶ディスプレイ、PLS技術(plane to line switching)、PS−IPS(ポリマー安定型IPS)、面内スイッチング(IPS)液晶ディスプレイ、例えば、IPSモード、以下のような、S−IPS(Super IPS)、AS−IPS(Advanced super IPS)、E−IPS(Enhanced IPS)、H−IPS(Horizontal IPS)、UH−IPS、S−IPS II、e−IPS、p−IPS(performance IPS);磁場誘起による光反応性アライメントIPS、フリンジフィールドスイッチング(FFS)液晶ディスプレイ;(FPA)磁場誘起による光反応性アライメント;ハイブリッドFPA;VA−IPSモード液晶ディスプレイ、又は青色位相液晶を使用するディスプレイ(上記の種類のディスプレイは全て、透過型又は反射型又は半透過型方式で適用される)の作製のための多層系、又はデバイスの意味を有する。
【0216】
より好ましい光学又は電気光学素子は、PLS技術(plane to line switching)、PS−IPS(ポリマー安定型IPS)、面内スイッチング(IPS)液晶ディスプレイ、例えば、IPSモード、以下のような、S−IPS(Super IPS)、AS−IPS(Advanced super IPS)、E−IPS(Enhanced IPS)、H−IPS(Horizontal IPS)、UH−IPS、S−IPS II、e−IPS、p−IPS(performance IPS);磁場誘起による光反応性アライメントIPS、フリンジフィールドスイッチング(FFS)液晶ディスプレイ;(FPA)磁場誘起による光反応性アライメント;ハイブリッドFPA;VA−IPSモード液晶ディスプレイ、又は青色位相液晶を使用するディスプレイ(上記の種類のディスプレイは全て、透過型又は反射型又は半透過型方式で適用される)である。
【0217】
本発明の利点は、当業者であっても予測することはできなかったであろう。
【0218】
驚くべきことに、偏光を照射したときに、液晶を配向する偏光した化学光の偏光方向に垂直、又は高角度に配向することを特徴とする特定の種類のポリマーが、例えば、IPSモードでの液晶の平面配向のための、優良〜中等のアライメント品質を有する光アライメント材料、特に、光アライメント層を提供することができることが見出された。また、好ましくは、高いアライメント強度及び電気的性能、例えば、小さいチルト角及び高いアンカリングエネルギー、ならびに安定性が達成された。
【0219】
実施例
実施例において使用される定義:
1H NMR:
1H 核磁気共鳴分光計
DMSO−d
6:重水素化ジメチルスルホキシド
300MHz:300メガヘルツ
M:マルチプレットD:ダブレットDd:ダブルダブレット
t.トリプレット
s.シングレット
q:カルテットqi:クインテット
br:ブロード
HCl:塩化水素
HCl溶液(25%):容量%
NaOH:水酸化ナトリウム
NaOH(30%):重量%
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
THF:テトラヒドロフラン
TBME:tert−ブチルメチルエーテル
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
NaHCO
3:重炭酸ナトリウム
H
2SO
4:硫酸
[η]:粘度
MLC3005は、Merck KGAから入手可能な、誘電異方性5.1、光学異方性0.0995及び回転粘度56m.Pa.sを有する液晶の混合物である。
【0220】
実施例1
3,5−ジアミノ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシルの調製
1.1 (2E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパ−2−エン酸メチルの調製
【化34】
(2E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパ−2−エン酸20g(103mmol)をMeOH 206mLに溶解する。濃H
2SO
4 2.8mL(52mmol)を一度に加える。溶液を90℃で2時間反応させる。次に、反応混合物を冷まし、氷水に注ぐ。水層をTBME 100mLで3回抽出する。合わせた有機層を飽和NaHCO
3溶液200mLで洗浄する。次に、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。生成物を真空下で乾燥させて、(2E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパ−2−エノエート21.4g(100%)を白色の粉末として得て、さらに精製することなく使用する。
【0221】
1.2 (2E)−3−{4−[(6−ヒドロキシヘキシル)オキシ]−3−メトキシフェニル}プロパ−2−エン酸メチルの調製
【化35】
(2E)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパ−2−エノエート22g(106mmol)及び6−クロロヘキサン−1−オール15.5g(114mmol)をDMF70mLに溶解する。炭酸カリウム18.5g(134mmol)及びヨウ化カリウム1.7g(10mmol)を加え、懸濁液を100℃で24時間加熱する。反応混合物を室温まで冷まし、氷水に注ぐ。25% HCl溶液を加え、沈殿物を濾別する。残渣を、溶離剤としてトルエン:酢酸エチル 2:1を使用するカラムクロマトグラフィーで精製して、(2E)−3−{4−[(6−ヒドロキシヘキシル)オキシ]−3−メトキシフェニル}プロパ−2−エノエート24.1g(74%)を白色の粉末として得る。
【0222】
1.3 3,5−ジニトロ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシルの調製
【化36】
3,5−ジニトロベンゾイルクロリド17.9g(78mmol)をトルエン147mLに溶解し、20滴のDMFを入れた。(2E)−3−{4−[(6−ヒドロキシヘキシル)オキシ]−3−メトキシフェニル}プロパ−2−エノエート24g(78mmol)、4−ジメチルアミノピリジン0.475g(4mmol)及びピリジン9.23g(117mmol)を加える。混合物を室温で96時間撹拌する。次に、溶液を60℃に加熱し、MeOH 58mLを加える。懸濁液を室温で1時間、そして、0℃で1時間撹拌する。沈殿物を濾別する。トルエン:酢酸エチル 19:1、続いて、トルエン:酢酸エチル 9:1を使用して、残渣のクロマトグラフィーを行って、純粋な3,5−ジニトロ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル25g(64%)を橙色の粉末として得た。
【0223】
1.4 3,5−ジアミノ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシルの調製
【化37】
3,5−ジニトロ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル5g(9.7mmol)をDMF 84mLと水9mLの混合物に溶解する。塩化第二鉄六水和物15.7g(58mmol)を加える。亜鉛粉末6.31g(97mmol)を30分以内に少しずつ加える。混合物を2時間反応させる。次に、反応混合物を酢酸エチルと水で分液し、濾過する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。溶離剤としてトルエン:酢酸エチル(1:3)を使用し、残渣をシリカゲルで濾過して、3,5−ジアミノ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル2.7g(61%)を白色の粉末として得た。
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 7.57 (d, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.22 (dd, 1H), 6.97 (d, 1H), 6.54 (d, 1H), 6.43 (d, 2H), 6.02 (t, 1H), 4.99 (s, 4H), 4.18 (t, 2H), 3.97 (t, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.65 (s, 3H), 1.70 (m, 4H), 1.45 (m, 4H)
【0224】
実施例2
4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルの調製
2.1 4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸の調製
【化38】
4−ヒドロキシ安息香酸メチル46.8g(307mmol)、4−ブロモブタンニトリル50g(338mmol)をNMP535mLに溶解する。ヨウ化カリウム5.1g(31mmol)及び炭酸カリウム128g(93mmol)を加え、懸濁液を80℃に加熱する。48時間後、水酸化ナトリウム15gと水49mLの混合物を加える。反応混合物を100℃で5時間加熱する。次に、溶液を冷まし、水480mLを加える。水層を除去し、有機層を氷水1.5Lに注ぐ。25% HCl溶液81mLを加える。沈殿物を濾別して、水250mLで洗浄する。得られた生成物をMeOH 600mLに入れる。次に、懸濁液を1時間撹拌し、濾別して、4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸50.1g(80%)を白色の粉末として得て、さらに精製することなく使用する。
【0225】
2.2 (2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸の調製
【化39】
4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸16.8g(82mmol)をトルエン56mLに懸濁し、数滴のDMFを加える。懸濁液を75℃に加熱し、塩化チオニル10.7g(90mmol)を加える。2時間後、過剰の塩化チオニルを加圧下で除去する。溶液を室温まで冷ます。4−ヒドロキシベンズアルデヒド10.2g(83mmol)、4−ジアミノピリジン0.5g(4mmol)及びピリジン28g(355mmol)を加える。3時間後、マロン酸14.5g(140mmol)及びピロリジン3g(42mmol)を加える。反応混合物を80℃で30分間反応させる。次に、MeOH 16.8mLを入れ、懸濁液を冷まし、0℃で1時間保持する。生成物を濾別し、MeOH 57mL、水11mL及び25%HCl溶液7.5gの溶液中で2時間懸濁する。固体を濾別し、MeOH及びヘプタンで洗浄する。生成物をアセトニトリルで結晶化させて、(2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸23g(80%)を白色の粉末として得る。
【0226】
2.3 2−(2,4−ジニトロフェニル)エタノールの調製
【化40】
2,4−ジニトロフェニル酢酸22.6g(100mmol)をTHF 150mLに溶解し、ボラン−THF錯体の1.0M THF溶液300mLに2時間かけて滴下する。25℃で3時間後、水200mLを加える。次に、反応混合物を酢酸エチル及び水に注ぐ。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、加圧下で濃縮する。溶離剤としてトルエン:酢酸エチル 1:1を使用して、残渣のクロマトグラフィーを行い、酢酸エチル/ヘキサンで結晶化して、2−(2,4−ジニトロフェニル)エタノール20.7g(98%)を黄色がかった結晶として得た。
【0227】
2.4 4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジニトロフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルの調製
【化41】
(2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸21.1g(60mmol)、2−(2,4−ジニトロフェニル)エタノール12.7g(60mmol)、4−ジメチルアミノピリジン0.366gをジクロロメタン120mLに溶解する。N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)12.6g(66mmol)を0℃で加える。溶液を0℃で1時間撹拌し、室温で一晩撹拌する。室温で22時間後、反応混合物をジクロロメタンと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。生成物を、真空下、40℃で乾燥させて、4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジニトロフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル29.2g(89%)を黄色がかった粉末として得る。
【0228】
2.5 4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルの調製
【化42】
4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルは、3,5−ジアミノ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル(実施例1)と同様にして、4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジニトロフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルから調製される。
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 8.10 (d, 2H), 7.83 (d, 2H), 7.69 (d, 1H), 7.33 (d, 2H), 7.15 (d, 2H), 6.65 (d, 1H), 6.61 (d, 1H), 5.91 (d, 1H), 5.81 (dd, 1H), 4.65 (s, 4H), 4.18 (m, 4H), 2.69 (t, 4H), 2.08 (qi, 2H)
【0229】
実施例3
4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(4,4’−ジアミノ−2’−{[(3E)−4−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−オキソブタ−3−エニル]オキシ}−1,1’−ビフェニル−2−イル)メトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル
3.1 4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸の調製
【化43】
ジフェン酸30.0g(124mmol)を室温で濃硫酸(96%)469g(4.59mol)に溶解する。溶液を−15℃に冷却し、濃硝酸(69%)92.4g(1000mmol)と濃硫酸(96%)12.0g(117mmol)の混合物を、混合物の温度が0℃未満に維持されるようにゆっくり加える。添加後、溶液を室温で24時間反応させる。次に、混合物を砕いた氷に加える。沈殿物を濾過により回収して、水で洗浄し、真空下、室温で10時間乾燥させて、4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸39.1g(95%)を白色の粉末として得る。
【0230】
3.2 4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジメタノールの調製
【化44】
4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸80g(241mmol)をTHF 225mLに溶解し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体の1.0M THF溶液1.4L(1440mmol)に1時間かけて滴下する。25℃で19時間後、水500mLを慎重に加える。1時間後、1N HCl溶液30mLで溶液をpH=1〜2に酸性化し、30分間撹拌する。次に、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。残渣の2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)−4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル48g(66%)を白色の粉末として、さらに精製することなく使用する。
【0231】
3.3 4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(2’−{[(3E)−4−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−オキソブタ−3−エニル]オキシ}−4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2−イル)メトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルの調製
【化45】
4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(2’−{[(3E)−4−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−オキソブタ−3−エニル]オキシ}−4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2−イル)メトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルは、4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジニトロフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル(実施例2の2−4項)と同様にして、4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジメタノール及び(2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸(実施例2の2−2項)から調製される。
【0232】
3.4 4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(4,4’−ジアミノ−2’−{[(3E)−4−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−オキソブタ−3−エニル]オキシ}−1,1’−ビフェニル−2−イル)メトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルの調製
【化46】
4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(4,4’−ジアミノ−2’−{[(3E)−4−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−オキソブタ−3−エニル]オキシ}−1,1’−ビフェニル−2−イル)メトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルは、3,5−ジアミノ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル(実施例1)と同様にして、4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(2’−{[(3E)−4−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−オキソブタ−3−エニル]オキシ}−4,4’−ジニトロ−1,1’−ビフェニル−2−イル)メトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルから調製される。
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 8.06 (d, 4H), 7.77 (d, 4H), 7.62 (d, 2H), 7.29 (d, 4H), 7.13 (d, 4H), 6.84 (d, 2H), 6.71 (d, 2H), 6.57(d, 2H), 6.56 (dd, 2H), 5.18 (s, 4H), 4.84 (s, 4H), 4.15(t, 4H), 2.68 (t, 4H), 2.07 (qi, 4H)
【0233】
実施例4
3,5−ジアミノ安息香酸6−{[(2E)−3−(4−{[4−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エノイル]オキシ}ヘキシル
4−1 4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸メチルの調製
【化47】
メトキシエタノール4.3mL(37.5mmol)及びトリフェニルホスフィン10.1g(37.5mmol)を、室温で、THF 120mL中の4−ヒドロキシ安息香酸メチル61g(30mmol)の溶液に加える。THF 110mL中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)7.7mL(37.5mmol)を温度が10℃に維持されるようにゆっくり入れる。室温で18時間後、反応混合物を氷水に注ぎ、1N HCl溶液で酸性化する。水相を酢酸エチルで抽出し、次に、有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。シクロヘキサン:酢酸エチル 4:1を使用して、残渣のクロマトグラフィーを行って、純粋な4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸メチル6.6g(98%)を白色の粉末として得た。
【0234】
4−2 4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸の調製
【化48】
水酸化カリウム4.3g(64.95mmol)を、EtOH100mL中の4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸メチル6.1g(29mmol)の溶液に加える。溶液を1時間加熱還流し、氷水に注ぎ、25% HCl溶液で酸性化する。混合物を濾別し、水100mLで2回洗浄する。固体をアセトニトリル100mLに1時間懸濁し、沈殿物を濾別して、加圧下で乾燥させて、純粋な4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸3.9g(70%)を白色の粉末として得る。
【0235】
4−3 (2E)−3−{4−[(エトキシカルボニル)オキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸の調製
【化49】
(2E)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ−2−エン酸67g(400mmol)を、0℃で、600mL中の水酸化カリウム57.4g(880mmol)の混合物に加える。クロロ炭酸エチル46.6mL(480mmol)を温度が10℃に維持されるように滴下する。その後、反応混合物を25℃で2時間反応させ、次に、25%HCl溶液200mLでpH=1に酸性化する。沈殿物を濾別して、水500mLで洗浄する。残渣をトルエン2L中で結晶化させ、真空下で乾燥させて、純粋な(2E)−3−{4−[(エトキシカルボニル)オキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸79g(74%)を白色の粉末として得る。
【0236】
4−4 (2E)−3−{4−[(エトキシカルボニル)オキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸6−クロロヘキシルの調製
【化50】
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)69.2g(343mmol)を、0℃で、ジクロロメタン1.5L中の(2E)−3−{4−[(エトキシカルボニル)オキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸95.4g(343mmol)、4−ジメチルアミノピリジン4.27g(34.3mmol)の溶液に加える。この混合物に、ジクロロメタン100mL中のクロロヘキサノール46.7mL(343mmol)を10℃で入れる。溶液を室温で22時間撹拌する。次に、反応混合物をジクロロメタンと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。トルエンを使用して、残渣のクロマトグラフィーを行って、純粋な(2E)−3−{4−[(エトキシカルボニル)オキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸6−クロロヘキシル89.3g(72%)を白色の粉末として得る。
【0237】
4−5 (2E)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ−2−エン酸6−クロロヘキシルの調製
【化51】
アセトン780mL中に希釈した25% NH
3溶液を、ピリジン752mL中の(2E)−3−{4−[(エトキシカルボニル)オキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸6−クロロヘキシル89.3g(247mmol)の溶液に滴下する。混合物を室温で20時間撹拌する。次に、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。次に、有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾別し、ロータリーエバポレーターで濃縮する。固体を真空下で乾燥させて、純粋な(2E)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ−2−エン酸6−クロロヘキシル70g(100%)を白色の粉末として得る。
【0238】
4−6 4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(6−クロロヘキシル)オキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルの調製
【化52】
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)3g(15mmol)を、0℃で、ジクロロメタン70mL中の(2E)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ−2−エン酸6−クロロヘキシル3.1g(15mmol)、4−ジメチルアミノピリジン0.186g(1.5mmol)の溶液に加える。この混合物に、10℃で、ジクロロメタン40mL中の4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸5.1g(15mmol)を加える。溶液を室温で22時間撹拌する。次に、反応混合物をジクロロメタンと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。シクロヘキサン:酢酸エチル 4:1を使用して、残渣のクロマトグラフィーを行って、純粋な4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(6−クロロヘキシル)オキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル5.3g(73%)を白色の粉末として得た。
【0239】
4−7 3,5−ジニトロ安息香酸6−{[(2E)−3−(4−{[4−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エノイル]オキシ}ヘキシルの調製
【化53】
DMF 20mL中の4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(6−クロロヘキシル)オキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル5.3g(11mmol)を、DMF 20mL中の3,5−ジアミノ安息香酸2g(13.1mmol)及びDBU2.1mL(14.2mmol)の溶液に滴下する。混合物を80℃で24時間撹拌し、氷水と酢酸エチルで分液する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾別し、ロータリーエバポレーターで濃縮する。溶離剤としてシクロヘキサン:酢酸エチル 1:2を使用して、残渣のクロマトグラフィーを行って、純粋な3,5−ジニトロ安息香酸6−{[(2E)−3−(4−{[4−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エノイル]オキシ}ヘキシル2.6g(44%)を白色の粉末として得た。
【0240】
4−8 3,5−ジアミノ安息香酸6−{[(2E)−3−(4−{[4−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エノイル]オキシ}ヘキシルの調製
【化54】
3,5−ジアミノ安息香酸6−{[(2E)−3−(4−{[4−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エノイル]オキシ}ヘキシルは、3,5−ジアミノ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル(実施例1)と同様にして、3,5−ジニトロ安息香酸6−{[(2E)−3−(4−{[4−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エノイル]オキシ}ヘキシルから調製される。
1H NMR (300 MHz) in CDCl
3: 8.13 (d, 2H), 7.69 (d, 1H), 7.58 (d, 2H), 7.22 (d, 2H), 7.01 (d, 2H), 6.77 (d, 2H), 6.41 (d, 1H), 6.17(t, 1H), 4.28 (t, 2H), 4.22 (m, 4H), 3.80 (t, 2H), 3.67 (s, 4H), 3.47 (s, 3H), 1.77 (m, 4H), 1.50 (m, 4H)
【0241】
実施例5
重合工程:ポリアミド酸(PAA)の生成
実施例1のジアミンからのPAA−1の調製
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸0.666g(3.4mmol)を、NMP8.6g中の3,5−ジアミノ安息香酸6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル1.5g(3.4mmol)の溶液に加える。次に、撹拌を0℃で2時間行う。その後、混合物を室温で21時間反応させる。ポリマー混合物をNMP 50mLで希釈し、水300mL中で沈殿させて、真空下、40℃で乾燥させた後、2.1gのポリアミド酸PAA−1を白色粉末の形態で得る。
[η]=0.40dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.47 (s, 2H), 10.4 (m, 2H), 8.34 (m, 1H), 8.01 (m, 2H), 7.55 (d, 1H), 7.32 (m, 1H), 7.19 (d, 1H), 6.96 (m, 1H), 6.52 (d, 1H), 4.28 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.89 (m, 1H), 3.79 (m, 6H), 3.75-3.55 (br., 3H), 1.73 (m, 4H), 1.46 (m, 4H)
【0242】
実施例2のジアミンからのPAA−2の調製
PAA−2は、PAA−1と同様にして、4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルから調製され、2.1gのポリアミド酸PAA−2が白色粉末の形態で得られる。
[η]=0.20dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.50 (s, 1.5H), 10.22 (m, 0.8H), 9.58 (m, 0.7H), 8.10 (m, 2H), 7.80 (m, 3H), 7.68 (m, 1H), 7.43 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.23 (m, 1H), 7.14 (m, 2H), 6.63 (m, 1H), 4.30 (m, 2H), 4.15 (m, 2H), 3.94-3.50 (br., 4H), 2.94 (m, 2H), 2.67 (m, 2H), 2.1 (m, 2H)
【0243】
実施例2のジアミンからのPAA−3の調製
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物0.69g(3.1mmol)を、NMP 5.1g中の4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル1.5g(3.1mmol)の溶液に加える。次に、撹拌を0℃で2時間行う。その後、混合物を室温で48時間反応させる。ポリマー混合物をNMP 30gで希釈し、水300mL中で沈殿させて、真空下、40℃で乾燥させた後、1.9gのポリアミド酸PAA−3を白色粉末の形態で得る。
[η]=0.40dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.35 (s, 2H), 10.03 (m, 1H), 9.50 (m, 1H), 8.07 (m, 2H), 7.91-7.40 (br., 5H), 7.29 (m, 2H), 7.12 (m, 3H), 6.59 (m, 1H), 4.26 (m, 2H), 4.14 (m, 2H), 3.24-2.30 (m, 12H), 2.01 (m, 2H)
【0244】
実施例3のジアミンからのPAA−4の調製
PAA−4は、PAA−3と同様にして、24時間で、4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(4,4’−ジアミノ−2’−{[(3E)−4−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−オキソブタ−3−エニル]オキシ}−1,1’−ビフェニル−2−イル)メトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニルから調製され、0.950gのPAA−4が白色の粉末として得られる。
[η]=0.25dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.40 (s, 2H), 10.25 (m, 2H), 8.04 (m, 5H), 7.74 (m, 10H), 7.28 (m, 4H), 7.10 (m, 5H), 6.56 (m, 2H), 4.90 (m, 4H), 4.14 (m, 4H), 3.27-2.25 (m, 12H), 2.05 (m, 4H)
【0245】
4,4’−エチレンジアニリンからのPAA−5の調製
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物3.2g(14.1mmol)を、NMP 35g中の4,4’−エチレンジアニリン3g(14.1mmol)の溶液に加える。次に、撹拌を0℃で2時間行う。次に、ポリマー混合物をアセトン47gで希釈し、水500mL中で沈殿させて、真空下、40℃で乾燥させた後、6.5gのポリアミド酸PAA−5を白色粉末の形態で得る。
[η]=0.52dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.31 (s, 1.5H), 9.97 (m, 2H), 7.45 (m, 4H), 7.11 (m, 4H), 3.26-2.24 (m, 12H)
【0246】
4,4’−メチレンジアニリンからのPAA−6の調製
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物5.6g(25.2mmol)を、NMP 60g中の4,4’−メチレンジアニリン5g(25.2mmol)の溶液に加える。次に、撹拌を0℃で2時間行う。その後、混合物を室温で1時間反応させる。次に、ポリマー混合物をNMP 100g及びアセトン78gで希釈し、水3500mL中で沈殿させて、真空下、40℃で乾燥させた後、14gのポリアミド酸PAA−6を白色粉末の形態で得る。
[η]=0.52dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.26 (m, 2H), 9.90 (m, 2H), 7.48 (m, 4H), 7.10 (m, 4H), 3.81 (m, 2H), 3.22-2.38 (m, 8H)
【0247】
実施例4からのPAA−7の調製
PAA−7は、PAA−1と同様にして、3,5−ジアミノ安息香酸6−{[(2E)−3−(4−{[4−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エノイル]オキシ}ヘキシル0.950g(1.5mmol)から調製され、1.1gのポリアミド酸PAA−7が白色粉末の形態で得られる。
[η]=0.20dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.40 (s, 2H), 10.20 (m, 2H), 8.33 (d, 1H), 8.05 (d, 2H), 7.97 (m, 2H), 7.79 (m, 2H), 7.67 (d, 1H), 7.30 (d, 2H), 7.11 (d, 2H), 6.63 (d, 1H), 4.20 (m, 6H), 3.88 (m, 1H), 3.65-3.55 (m, 6H), 1.70 (m, 4H), 1.43 (m, 4H)
【0248】
PAA−8の調製
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸0.329g(1.68mmol)を、NMP4.59g中の4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル(WO2007/071091に従って調製される)18mg(0.034mmol)及び4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル(実施例2)800mg(1.647mmol)の溶液に加える。次に、撹拌を0℃で2時間行う。その後、混合物を室温で4時間反応させる。ポリマー混合物をNMP40gで希釈し、水300mL中で沈殿させて、真空下、室温で乾燥させた後、1.04gのPAA−8を白色粉末の形態で得る。
[η]=0.44dL/g
1H NMR (300 MHz)(DMSO-d
6中): 12.48 (s, 2H), 10.22 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 8.08 (d, 2H), 7.92-7.58 (m, 4H), 7.49-7.25 (m, 3H), 7.24-7.05 (m, 3H), 6.61 (m, 1H), 4.31 (m, 2H), 4.15 (m, 2H), 4.04-3.50 (m, 4H), 2.95 (3, 2H), 2.67 (m, 2H), 2.04 (m, 1.96)
【0249】
イミド化工程:ポリイミド(PI)の生成
PAA−3からのPI−3の調製
上記で得られた1.45gのポリアミド酸PAA−3をNMP 3.5mLに溶解する。そこにピリジン0.165mL及び無水酢酸0.195mLを加える。脱水及び閉環を80℃で2時間行う。ポリマー混合物をNMP 10mLで希釈し、ジエチルエーテル100mL中で沈殿させて、濾過により回収する。ポリマーを、THF(10mL)から水200mLに再沈殿させて、真空下、室温で乾燥させた後、1.10gのポリイミドPI−3をオフホワイトの粉末として得る。
[η]=0.40dL/g
イミド化度42%
1H NMR (400 MHz)(DMSO-d
6中): 12.52 (m, 1.1H), 10.51-9.09 (m, 1.1H), 8.07 (s, 2H), 7.93-7.20 (m, 8H), 7.11 (m, 2H), 6.59 (m, 1H), 4.26 (m, 2H), 4.14 (s, 2H), 3.60-2.40 (m, 12H), 2.05 (s, 2H)
【0250】
適用実施例A
実施例6
液晶が光反応性ポリアミド酸PAA−3によりアラインされた液晶セルを作製した。電界をセルギャップの両側の2つの平面電極間に印加することができる。
【0251】
ポリアミド酸PAA−3の4.0%溶液は、固体ポリアミド酸PAA−3をNMP中で混合し、固体ポリアミド酸PAA−3が溶解するまで十分に撹拌して、第二の溶媒ブチルセルロース(BC)を加え、組成物全体を十分に撹拌して、最終溶液を得ることにより調製した。NMPとブチルセルロースの溶媒比は1:1である。上記ポリマー溶液を、1700rpmのスピン速度で30秒間、2つのITOコートガラス基板上にスピンコーティングした。スピンコーティング後、基板を、130℃で1.5分間のプリベークと200℃の温度で40分間のポストベークからなるベーク手順に供した。得られた層の厚さはおよそ70nmであった。コーティングしたポリマー層を上部に有する基板に、基板表面の垂直線に対して40°の入射角で直線偏光UV光(LPUV)を暴露した。偏光面は、基板の垂直線と光の伝搬方向による平面の範囲内である。印加した照射線量は、100mJ/cm
2であった。LPUV暴露を行った後、セルを2つの基板で組み立てた(暴露したポリマー層はセルの内側に向いている)。基板を、誘導されるアライメント方向が互いに平行になるように(ラビング手順によるアライメントの場合の逆平行、すなわち、180°のラビング配置に対応する)互いに調整した。セルに、正の誘電異方性を有する液晶MLC3005(Merck KGA)を毛管現象により充填した。その後、セルを、場合により、およそ92°で10分間アニールし、室温までゆっくり冷ます。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.03°のチルト角が、Shintechの回転検光子法を使用して測定された。
【0252】
実施例7
20mJ/cm
2の照射線量を使用する1つの違い以外は、実施例6に記載のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.03°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0253】
実施例8
1つの基板が、10ミクロン幅のギャップで分離された10ミクロン幅のストライプを有する面内パターン化ITO電極を備えるパターン化ITOであるという1つの違い以外は、実施例7に記載のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.04°のチルト角が、Shintechの回転検光子法を使用して測定される。
【0254】
実施例9
300mJ/cm
2の照射線量を使用する1つの違い以外は、実施例8に記載のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.1°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0255】
実施例10
0°の入射角及び20mJ/cm
2の照射線量を使用する以外は、実施例6に記載のようにしてセルを作製する。基板を、誘導されるアライメント方向が互いに平行になるように(0°配置に対応する)互いに調整した。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.1°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0256】
実施例11
10°の入射角及び100mJ/cm
2の照射線量を使用する以外は、実施例8に記載のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.17°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0257】
実施例12
5°の入射角を使用する1つの違い以外は、実施例11に記載のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.23°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0258】
実施例13
0°の入射角を使用する1つの違い以外は、実施例4に記載のようにしてセルを作製する。基板を、誘導されるアライメント方向が互いに平行になるように(0°配置に対応する)互いに調整した。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.04°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0259】
実施例14
コーティングされる溶液が、実施例6に記載されるポリアミド酸PAA−4を含む以外は、実施例6のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0260】
実施例15
20mJ/cm
2の照射線量を使用する1つの違い以外は、実施例14のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0261】
実施例16
コーティングされる溶液が、実施例6に記載のように調製されるポリアミド酸PAA−4を含む以外は、実施例15のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.21°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0262】
実施例17
100mJ/cm
2の照射線量を使用する1つの違い以外は、実施例8のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.18°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0263】
実施例18
コーティングされる溶液が、実施例6に記載のように調製されるポリアミド酸PAA−2を含む以外は、実施例6のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0264】
実施例19
20mJ/cm
2の照射線量を使用する1つの違い以外は、実施例18のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.08°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0265】
実施例20
コーティングされる溶液が、実施例6に記載のように調製されるポリアミド酸PAA−2を含み、かつ、0°の入射角を使用する以外は、実施例8のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0266】
実施例21
20mJの照射線量及び0°の入射角を使用し、かつ、コーティングされる溶液が、ブレンド組成物を形成するために20:80(重量%)の比で混合されたポリアミド酸PAA−3及びポリアミド酸PAA−6を含む以外は、実施例6のようにしてセルを作製する。2つのポリマーを溶媒中で同時に混合し、かつ、使用するスピン速度が2100rpmで30秒間である以外は、実施例5に説明される手順のようにして4.0%溶液を調製する。基板を、誘導されるアライメント方向が互いに平行になるように(0°配置に対応する)互いに調整した。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.02°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0267】
実施例22
コーティングされる溶液が、ブレンド組成物を形成するために20:80(重量%)の比で混合されたポリアミド酸PAA−3及びポリアミド酸PAA−5を含む以外は、実施例21のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.09°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0268】
実施例23
250mJの照射線量を使用し、かつ、コーティングされる溶液が、ポリアミド酸PAA−1を含む以外は、実施例6のようにしてセルを作製する。実施例6に説明される手順のようにして、使用するスピン速度を1300rpmで、4.0%溶液を調製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前にアライメント欠陥を有する平面配向を示す。セルの熱アニールの後、液晶は、欠陥のない均一な平面配向を示す。およそ0.02°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0269】
実施例24
40mJの照射線量を使用する以外は、実施例23のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前にアライメント欠陥を有する平面配向を示す。セルの熱アニールの後、液晶は、欠陥のない均一な平面配向を示す。およそ0.19°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0270】
実施例25
コーティングされる溶液が、実施例6に記載のように調製されるポリアミド酸PAA−1を含み、かつ、300mJの照射線量を使用する以外は、実施例8のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前にアライメント欠陥を有する平面配向を示す。セルの熱アニールの後、液晶は、欠陥のない均一な平面配向を示す。およそ0.06°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0271】
実施例26
20mJの照射線量を使用する以外は、実施例25のようにしてセルを作製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前にアライメント欠陥を有する平面配向を示す。セルの熱アニールの後、液晶は、欠陥のない均一な平面配向を示す。およそ0.01°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0272】
実施例27
実施例6、10、14、15、18、19、21、22、23、24に記載のようにしてセルを作製する。セルの電圧保持率(VHR)は、LCM−1装置(Toyo, Japan)を使用して室温で測定した。VHRは、短及び長フレーム周期(T)を使用して測定した。短フレーム周期では、次に、V
0(t=0でのV)=5Vにおける電圧サージ64μsの電圧減衰V(T=20msでの)をT=20msの周期で測定する。長フレーム周期では、次に、V
0(t=0でのV)=1Vにおける電圧サージ64μsの電圧減衰V(T=1667msでの)をT=1667msの周期で測定する。次に、100%VHRの場合に面積で与えられるV
0とV間の測定曲線の積分により与えられる、電圧保持率を室温で決定する。結果は、試験セルの全てでVHR≧99.4を示す。
【0273】
実施例28
実施例8、9、10、11、12、16、17、20、25及び26に記載のようにしてセルを作製する。これらのセルのコントラストは、白色光源を使用してNBモード(交差偏光子)で測定した。短絡セルの最小透過率が測定されるまで偏光子を回転し、次に、セルを切り替え、最大透過率を決定した。
【0274】
実施例29
典型的な材料の切り替え又は立ち上がり時間(t
on)は、0から2.5×V
10に切り替えることによりNWモード(平行偏光子)で測定した。ここで、V
10は、最大透過率の10%での電圧である。
【0275】
得られた結果は、PAA−4、PAA−3及びPAA−1で製造したセルで、それぞれ、約3.6ms、4.7ms及び6.9msのt
onを示す。
【0276】
実施例30
3つのTN(ねじれネマチック)セルは、それぞれ、PAA−3、PAA−2光ポリマーを使用して、2つの基板の暴露方向間の角度が、0°又は180°(平面セル)の代わりに75°(ねじれネマチックセル)であった以外は、実施例10に記載されるように調製する。方位角アンカリングエネルギー(AAE)は、トルク平衡方法を使用して測定した。使用したLCはこの時もMLC3005であった。得られたTNセルのねじれを測定し、方位角アンカリングエネルギー(AAE)を、下記式を使用して計算した:
【数1】
[式中、K
2=(6.2±0.6)pNは、ねじれ弾性定数であり、Δn=0.0995(MLC3005の複屈折)であり、Rは、測定した遅延(R=d
*Δn)であり、2Δφ=φ
exp−φ
twist(φ
twistは、暴露方向間の角度である)である]
【0277】
得られた結果は、極性(ニトリル)を有する光アライメント材料の方位角アンカリングエネルギーAAEが、非常に高いことを示す。実際に、光アライメント材料PAA−3及びPAA−4を使用するAAEは、約2.4×10
−4J/m
2である。
【0278】
実施例31
実施例9及び25に記載のようにしてセルを作製する。これらのセルのイメージ・スティッキング(image sticking)(AC−メモリ)は、7.3V(60Hz)のAC圧力をセルに24時間印加し、そして、AC圧力の前のV−T曲線の透過率1%に相当する電圧で、透過率変化ΔTを測定することにより測定した(室温)。得られた結果は、光アライメント材料のイメージ・スティッキングが低いことを示す(PAA−3、約0.039%のΔT)。
【0279】
実施例32
20mJの照射線量及び40°の入射角を使用し、かつ、コーティングされる溶液が、ブレンド組成物を形成するために98:2(重量%)で、ポリアミド酸PAA−2及びジアミン:4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル(WO2007/071091に従って調製される、[η]=0.40dL/g)からのポリアミド酸を含む以外は、実施例6のようにしてセルを作製する。2つのポリマーを溶媒中で同時に混合し、使用するスピン速度が1400rpmで30秒間である以外は、実施例6に説明される手順のようにして4.0%溶液を調製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.04°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0280】
実施例33
20mJの照射線量を使用し、かつ、コーティングされる溶液が、ポリアミド酸PAA−7を含む以外は、実施例6のようにしてセルを作製する。実施例6に説明される手順のようにして、使用するスピン速度を1500rpmで、4.0%溶液を調製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.02°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0281】
実施例34
20mJの照射線量を使用し、かつ、コーティングされる溶液が、ポリアミド酸PAA−8を含む以外は、実施例6のようにしてセルを作製する。実施例6に説明される手順のようにして、使用するスピン速度を1900rpmで、4.0%溶液を調製する。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。およそ0.05°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0282】
実施例35
液晶がポリアミド酸PAA−3によりアラインされた液晶セルを作製する。
【0283】
ポリアミド酸PAA−3の4.5重量%溶液は、固体ポリアミド酸PAA−3を溶媒n−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で混合し、固体ポリアミド酸PAA−3が溶解するまで十分に撹拌して、第二の溶媒ブチルセロソルブ(BC)を加え、組成物全体を十分に撹拌して、最終溶液を得ることにより調製する。n−メチル−2−ピロリドンとブチルセロソルブの溶媒比は1:1である。
【0284】
上記ポリマー溶液は、1100rpmのスピン速度で30秒間、第一及び第二ガラス基板上にスピンコーティングする。第一の基板の上部は、インターデジタルパターンを有し、10μmの電極幅及び間隔を有するITO電極である。第二の基板は、ITOコーティングなしである。
【0285】
スピンコーティング後、基板を、80℃で90秒間のプリベーク及び200℃の温度で40分間のポストベークに供する。得られた層の厚さは、およそ100nmである。
【0286】
コーティングしたポリマー層を上部に有する基板に、基板表面に垂直な入射角で直線偏光UV−B光(LPUV)を暴露する。印加した照射線量は22mJ/cm
2である。
【0287】
LPUV暴露を行った後、セルを2つの基板で組み立てる(暴露したポリマー層はセルの内側に向いている)。基板を、誘導されるアライメント方向が互いに平行になるように互いに調整する。次に、セルに、正の誘電異方性を示す液晶licristal(登録商標)MLC-3019(Merck Ltd.)を毛管現象により充填する。次に、セルを130℃で30分間の熱アニールに供して、セルプロセスを完了する。
【0288】
セル中の液晶は、十分に画定された平面配向を示す。0.012°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0289】
次に、セルを、例えば、暗状態を得るために、2つの交差偏光子間に配置する。セルのインターデジタル電極に5Vの電圧を印加して、液晶セルを均一に切り替え、明状態にする。
【0290】
電圧保持率の測定:
次に、セルの電圧保持率(VHR)を決定するために、V
0(t=0でのV)=5Vにおける電圧サージ64μsの電圧減衰V(T=16.67msでの)をT=16.67msの周期で測定する。次に、VHR=V
rms(t=T)/V
oにより与えられる電圧保持率は、室温で、99.6%として決定される。
【0291】
イメージ・スティッキングの評価:
セルが1%及び100%の光透過率を示す、電圧V1及びV100が決定される。次に、V100=5.5VのAC電圧による電気圧力試験にセルを供して、セルに20時間印加する。イメージ・スティッキングを評価するために、V1での透過率を再度測定すると、1.29%の値が得られるが、これは、透過率が初期値より29%高いことを意味する。
【0292】
実施例36
液晶混合物LC1は、0.026gのモノマー1(2−プロペン酸2−メチル−1,1’−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイルエステル(Shanghai Chemhereから市販されている)である):
【化55】
を、10.0gのMLC-3019に加えることにより調製する。混合物を50℃に加熱し、2分間撹拌する。
licristal(登録商標)MLC 3019の代わりに液晶混合物LC1を使用する以外は、実施例35と同様にして液晶セルを作製する。実施例1のプロセスに加えて、液晶アライメントのための熱アニール工程の後、セルに無偏光UV−A光を1320mJ/cm
2の線量で暴露する。
【0293】
セル中の液晶は、十分に画定された平面配向を示す。0.011°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0294】
実施例1と同様に、例えば、暗状態を得るために、セルを2つの交差偏光子間に配置する。セルの電極に5Vの電圧を印加して、液晶セルを均一に切り替え、明状態にする。
【0295】
実施例1と同様に測定される電圧保持率は、VHR=99.6%の値を与える。
【0296】
イメージ・スティッキング特性は、実施例1と同じ手順に従って評価する。電気圧力試験を適用した後、V1での透過率は1.036%であり、これは、透過率が初期値より3.6%高いことを意味する。
【0297】
実施例37
使用する液晶混合物がlicristal(登録商標)MLC-7067である以外は、実施例35と同様にしてセルを作製する。セル中の液晶は、十分に画定された平面配向を示す。0.013°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0298】
実施例1と同様に、交差偏光子間に配置したセルを、5Vの電圧を印加したときに暗状態から明状態に均一に切り替える。
【0299】
電圧保持率は、室温で、VHR=99.5%と決定される。
【0300】
イメージ・スティッキング特性は、実施例1と同じ手順に従って評価する。電気圧力試験を適用した後、V1での透過率は1.29%であり、これは、透過率が初期値より29%高いことを意味する。
【0301】
実施例38
液晶混合物LC2の調製:
特許第US2012/0114907A1号の調製実施例35の11ページに列挙される化合物XIII0.3916gを、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4’−モルホリノブチロフェノン(BASFから市販されている)0.008g及び3,5−ジ−tert−4−ブチルヒドロキシトルエン(Flukaから市販されている)0.0004gと共にアニソール溶媒中で混合し、撹拌して、2重量%の液晶混合物LC2を得る。
【0302】
コーティングしたポリマー基板に直線偏光UV−Bを暴露した後、かつ、セル組み立ての前に、液晶混合物LC2を、UV−B暴露したポリマー基板の上部に4000rpmで30秒間スピンコーティングした以外は、実施例37と同様の方法でセルを作製する。次に、基板を、オーブンにて、55℃で2分間加熱し、室温まで冷ました後、コーティングした基板に、窒素雰囲気下、無偏光UV−A光を1000mJ/cm
2の線量で暴露した。架橋した液晶を含む18nmの薄膜が得られる。さらなるセルプロセスは、実施例37のようにして完了する。
【0303】
セル中の液晶は、十分に画定された平面配向を示す。0.015°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0304】
実施例35と同様に、交差偏光子間に配置したセルを、5Vの電圧を印加したときに暗状態から明状態に均一に切り替える。
【0305】
電圧保持率は、室温で、VHR=99.4%と決定される。
【0306】
イメージ・スティッキング特性は、実施例35と同じ手順に従って評価される。電気圧力試験を適用した後、V1での透過率は1.098%であり、これは、透過率が初期値より9.8%高いことを意味する。
【0307】
実施例40
4−(4−シアノブトキシ)安息香酸化合物40Aの調製
【化56】
5−ブロモペンタンニトリル21.0g(130mmol)、4−ヒドロキシ安息香酸メチル15.2g(100mmol)及び炭酸カリウム28g(200mmol)をDMF 100mLに溶解する。混合物を80℃で一晩加熱する。1N NaOH溶液100mL(100mmol)を上記混合物に加える。反応が完了するまで、懸濁液を30分間加熱還流する。反応混合物を室温まで放冷し、冷水に投入する。25% HCl溶液で溶液を慎重に酸性化し、15分間撹拌する。生成物を濾別し、水で洗浄して、真空下で一晩乾燥させて、4−(4−シアノブトキシ)安息香酸19.3gを白色の固体として得る。
【0308】
安息香酸化合物40B、40C、40D、40E、40F、40Hは、化合物40Aに関する実施例40に記載のプロセスに従って調製する。但し、5−ブロモペンタンニトリルを、7−ブロモヘプタニトリル、4−ブロモブタ−1−イン、1,4−ジクロロブタン、4−ベンゾイル安息香酸、4−(ジエチルアミノ)安息香酸、1−ブロモブタ−2−インにそれぞれ交換する。
【0309】
安息香酸化合物40I、40J、40K、40Lは、化合物40Aに関する実施例40に記載のプロセスに従って調製する。但し、5−ブロモペンタンニトリルを、4−ブロモブタンニトリルに交換し、4−ヒドロキシ安息香酸メチルを、3−フルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸メチル、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4’−ヒドロキシビフェニル−4−カルボン酸メチルエステル、4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチルにそれぞれ交換する。
【0310】
実施例41
(2E)−3−(4−{[4−(4−シアノブトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸化合物41Aの調製
【化57】
化合物40A 17.9g(82mmol)をトルエン56mLに懸濁し、数滴のDMFを加える。懸濁液を75℃に加熱し、塩化チオニル10.7g(90mmol)を加える。2時間後、過剰の塩化チオニルを加圧下で除去する。溶液を室温まで冷ます。4−ヒドロキシベンズアルデヒド10.2g(83mmol)、4−ジアミノピリジン0.5g(4mmol)及びピリジン28g(355mmol)を加える。3時間後、マロン酸14.5g(140mmol)及びピロリジン3g(42mmol)を加える。反応混合物を80℃で30分間反応させる。次に、MeOH 16.8mLを入れて、懸濁液を冷まし、0℃で1時間保持する。生成物を濾別し、MeOH 57mL、H
2O 11mL及び25% HCl溶液7.5gの溶液中で2時間懸濁する。固体を濾別し、MeOH及びヘプタンで洗浄する。生成物をアセトニトリルで結晶化させて、(2E)−3−(4−{[4−(4−シアノブトキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸23gを白色の粉末として得る。
【0311】
化合物41B、41C、41D、41E、41F、41H、41I、41J、41K、41L、41M、41N、41Oは、化合物41Aに関する実施例41に記載のプロセスに従って調製する。但し、化合物40Aを、化合物40B、40C、40D、40E、40F、40H、40I、40J、40K、40L、4−シアノシクロヘキサンカルボン酸、4−シアノ安息香酸、実施例4.2で調製した化合物4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸にそれぞれ交換する。
【0312】
化合物41P、41Qは、化合物(2E)−3−(4−{[4−(3−シアノプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸に関する実施例2.1に記載のプロセスに従って調製する。但し、4−ヒドロキシベンズアルデヒドを、バニリン、3−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドにそれぞれ交換する。
【0313】
化合物41Rは、化合物41Bに関する実施例41に記載のプロセスに従って調製する。但し、4−ヒドロキシベンズアルデヒドを、2,6−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドに交換する。
【0314】
実施例42
(2E)−3−[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパ−2−エン酸メチル化合物42の調製
【化58】
4−ヒドロキシケイ皮酸メチルエステル15g(84.2mmol)、3−ブロモ−1−プロパノール14g(101mmol)、K
2CO
323.4gをNMP 90mLに溶解する。溶液を80℃に加熱し、20時間撹拌する。次に、反応混合物を室温まで冷まし、1N HCl溶液で慎重に酸性化する。溶液を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。溶離剤としてヘキサン:酢酸エチル 7:3を使用して、残渣のシリカゲルクロマトグラフィーを行って、(2E)−3−[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパ−2−エン酸メチル5.8gを白色の固体として得た。
【0315】
調製例
実施例43
4−(4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンニトリル化合物43の調製
【化59】
H
2O:ジオキサン(1:1)80mL中のNaOH 1.7gの溶液に、ハイドロキノン2.2g(20mmol)を加える。溶液を15分間撹拌する。次に、3−ブロモプロパンニトリル3.5g(24mmol)を滴下する。添加が完了した後、混合物を加熱還流し、24時間撹拌する。1N HCl溶液45mLを上記混合物に加える。溶液を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮して、4−(4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンニトリル2.8gを得て、さらに精製することなく使用する。
【0316】
実施例44
(2E)−3−(4−{3−[4−(3−シアノプロポキシ)フェノキシ]プロポキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸化合物44の調製
【化60】
THF100mL中の5.6g(23.7mmol)の化合物42、7.5g(42.2mmol)の化合物43、トリフェニルホスフィン7.8g(29.6mmol)の溶液に、不活性雰囲気下で、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート6g(29.6mmol)を加える。溶液を加熱還流し、一晩撹拌する。20時間後、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮して、固体6.1gを得て、これを、H
2O:MeOH(1:1)100mL中のNaOH1.5gの溶液に加える。反応混合物を70℃に加熱する。5時間後、混合物を0℃に冷却し、1N HCl溶液で中和する。生成物を濾別し、H
2Oで洗浄させ、真空下で乾燥させて、(2E)−3−(4−{3−[4−(3−シアノプロポキシ)フェノキシ]プロポキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸6.2gを得る。
【0317】
実施例45
4−[4−(シアノメチル)フェノキシ]ブタンニトリル化合物45の調製
【化61】
4−ブロモブチロニトリル12.2g(82.6mmol)、(4−ヒドロキシフェニル)アセトニトリル10g(95.1mmol)及び炭酸カリウム31.1g(225mmol)をDMF100mLに溶解する。混合物を80℃で一晩加熱する。20時間後、反応混合物をEtOAcと水で分液する。有機相をブラインで繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。溶離剤として酢酸エチル:ヘキサン 1:1を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−[4−(シアノメチル)フェノキシ]ブタンニトリル4.4gを黄色の粘性油状物として得る。
【0318】
実施例46
4−{(Z)−2−シアノ−2−[4−(3−シアノプロポキシ)フェニル]エテニル}安息香酸化合物46の調製
【化62】
1.55g(7.7mmol)の化合物45、4−ホルミル安息香酸メチル1.27g(7.7mmol)を、プロパン−2−オール50mLに溶解する。溶液を60℃に加熱し、メタノール中の1Mテトラブチルアンモニウムヒドロキシド溶液0.72mLを滴下する。60℃で2時間後、反応混合物を0℃に冷却する。沈殿物を濾別して、冷メタノールで洗浄する。固体をTHFに溶解し、1N NaOH10mLを加える。混合物を60℃に加熱し、60℃で20時間撹拌する。次に、これをEtOAcと水で分液する。合わせた有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。酢酸エチルで再結晶化して、4−{(Z)−2−シアノ−2−[4−(3−シアノプロポキシ)フェニル]エテニル}安息香酸0.620gを黄色がかった固体として得る。
【0319】
実施例47
(2E)−3−[4−(3−ブロモプロポキシ)フェニル]プロパ−2−エン酸メチル化合物47の調製
【化63】
THF100mL中の4−ヒドロキシケイ皮酸メチルエステル5g(28.1mmol)、4−ブロモプロパノール4.9g(35.1mmol)、トリフェニルホスフィン9.2g(35.1mmol)の溶液に、不活性雰囲気下で、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート7.1g(35.1mmol)を加える。溶液を加熱還流し、一晩撹拌する。20時間後、反応混合物をEtOAcと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮して、(2E)−3−[4−(3−ブロモプロポキシ)フェニル]プロパ−2−エン酸メチル7.5gを得る。
【0320】
実施例48
(2E)−3−{4−[3−(4−シアノフェノキシ)プロポキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸化合物48の調製
【化64】
2g(6.7mmol)の化合物47、4−ヒドロキシベンゾニトリル0.790g(6.7mmol)、炭酸カリウム1.8g(13.4mmol)を、NMP 25mLに溶解する。溶液を80℃に加熱し、この温度で一晩撹拌する。次に、H
2O/MeOH(1/1)10mL中のNaOH 0.670gの溶液を上記混合物に加え、反応物を60℃で5時間加熱する。次に、混合物を酢酸エチルと水で分液する。合わせた有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。MeOH中のスラリーを精製して、(2E)−3−{4−[3−(4−シアノフェノキシ)プロポキシ]フェニル}プロパ−2−エン酸1.7gを黄色がかった固体として得る。
【0321】
実施例51
5−(2,4−ジニトロフェニル)ペンタン−1−オール化合物51の調製
【化65】
5−フェニルペンタン−1−オール50g(304mmol)、NEt
3(トリエチルアミン)127mLを、0℃で、THF 50mLに溶解する。無水酢酸46.5g(456mmol)を混合物に加える。溶液を0℃で2時間撹拌し、室温で一晩撹拌する。室温で22時間後、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。粗生成物を、−5℃で冷却した硫酸250gと硝酸160gの混合物に慎重に加える。溶液を−5℃で2時間撹拌する。混合物を氷500gでクエンチし、生成物をトルエンで抽出する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。黄色の油状物を、メタノール300mL中、HCl 60mLと共に還流する。還流下で22時間後、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。溶離剤としてトルエン:酢酸エチル 1:1を使用して、残渣の400gシリカゲルクロマトグラフィーを行って、5−(2,4−ジニトロフェニル)ペンタン−1−オール61gを黄色がかった油状物として得る。
【0322】
実施例52
8−(2,4−ジニトロフェニル)オクタン−1−オール化合物52の調製
【化66】
化合物52は、化合物51に関する実施例51に記載のプロセスに従って調製する。但し、5−フェニルペンタン−1−オールを、8−フェニルオクタン−1−オールに交換する。
【0323】
実施例53
3,5−ジニトロ安息香酸6−ヒドロキシヘキシル化合物53の調製
【化67】
3,5−ジニトロ安息香酸357.7g(1.68mol)を1−メチル−2−ピロリドン750mLに懸濁する。懸濁液を50℃以下で撹拌する。炭酸水素ナトリウム386.4g(4.60mol)を加え、混合物を90℃まで加熱した。ヨウ化ナトリウム22.50g(0.150mol)及び6−クロロヘキサノール204.0mL(1.53mol)を反応混合物に加え、これを100℃で1時間加熱する。1時間反応させた後、反応が完了し、橙色の懸濁液を氷2L及び水1Lに投入する。生成物を濾過し、水で洗浄して、真空下、50℃で24時間乾燥させて、3,5−ジニトロ安息香酸6−ヒドロキシヘキシル425.0gをバラ色の粉末として得る。
【0324】
実施例54
2−(2,4−ジニトロフェニル)プロパン−1,3−ジオール化合物54の調製
【化68】
2,4−ジニトロトルエン20g(106.5mmol)をNMP 280mLに可溶化する。褐色の溶液にパラホルムアルデヒド7.6g(255.6mmol)を加える。懸濁液にカリウムテトラブトキシド597mg(5.32mmol)を加える。得られた溶液を室温で一晩撹拌する。混合物を氷200mLに注ぎ、25%HCL2mLで中和した。次に、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。室温で溶液にヘプタン150mLを加えることにより沈殿する。生成物を濾過し、真空下、室温で乾燥させて、2−(2,4−ジニトロフェニル)プロパン−1,3−ジオール16.1gをわずかに黄色の生成物として得る。
【0325】
実施例55
2,2−ビス(4−ニトロベンジル)−1,3−プロパンジオール化合物55の調製
【化69】
2,2−ビス(4−ニトロベンジル)マロン酸4.0g(10.7mmol)をTHF 40mLに溶解し、2時間かけてボラン−テトラヒドロフラン錯体の1.0M THF溶液64.1mL(64.1mmol)に滴下し、これをさらに精製することなく使用する。25℃で19時間後、水50mLを慎重に加える。次に、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮して、2,2−ビス(4−ニトロベンジル)−1,3−プロパンジオール3.8gを白色の粉末として得る。
【0326】
実施例56
3−[(2,4−ジニトロフェニル)アミノ]ペンタン−1,5−ジオール化合物56の調製
【化70】
1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼン50g(246.9mmol)を酢酸エチル200mLに溶解する。ジエタノールアミン55g(523.1mmol)を溶液に少しずつ加える。混合物を2時間加熱還流する。室温に冷ました後、溶液をH
2Oで抽出し、有機相をブライン溶液で洗浄する。シリカゲルで濾過した後、生成物を酢酸エチルで再結晶して、純粋な3−[(2,4−ジニトロフェニル)アミノ]ペンタン−1,5−ジオール54gを得る。
【0327】
実施例57
4−(4−シアノブトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジニトロフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物57Aの調製
【化71】
2−(2,4−ジニトロフェニル)エタノール2.50g(11.8mmol)、4.31g(11.8mmol)の化合物41A、4−ジメチルアミノピリジン144mg(1.2mmol)を、ジクロロメタン30mLに溶解する。N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)2.48g(13.0mmol)を0℃で加える。溶液を0℃で1時間撹拌し、室温で一晩撹拌する。室温で22時間後、反応混合物をジクロロメタンと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。溶離剤としてトルエン:酢酸エチル 95:5を使用して、残渣の200gシリカゲルクロマトグラフィーを行い、続いて、酢酸エチル:ヘキサン混合物で結晶化して、4−(4−シアノブトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジニトロフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル4.89gを無色の結晶として得る。
【0328】
化合物57B、57C、57D、57E、57F、57H、57I、57J、57L、57M、57N、57O、57P、57Q、57R、57S、57T、57Uは、化合物57Aに関する実施例57に記載のプロセスに従って調製する。但し、化合物41Aを、化合物41B、41C、41D、41E、41F、41H、41I、41J、41L、41M、41N、41O、41P、41Q、41R、46、44、48にそれぞれ交換する。
【0329】
化合物57V、57Wは、化合物57Aに関する実施例57に記載のプロセスに従って調製する。但し、化合物41Aを、3,4,5−トリフルオロケイ皮酸、(2E)−2−シアノ−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン酸にそれぞれ交換する。
【0330】
化合物58A、58B、58C、58D、58E、58F、58Gは、化合物57Aに関する実施例57に記載のプロセスに従って調製する。但し、化合物41Aを、実施例2.2に記載される化合物(2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸に交換し、また、但し、2−(2,4−ジニトロフェニル)エタノールを、3,5−ジニトロベンジルアルコール、化合物52、化合物51、化合物53、化合物54、化合物55、化合物56にそれぞれ交換する。
【0331】
化合物59A、59Bは、化合物58Cに関する実施例57に記載のプロセスに従って調製する。但し、化合物(2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸を、化合物41N、化合物41Kにそれぞれ交換する。
【0332】
化合物60は、化合物57Aに関する実施例57に記載のプロセスに従って調製する。但し、化合物41Aを、化合物41Iに交換し、2−(2,4−ジニトロフェニル)エタノールを、55に交換する。
【0333】
実施例61
4−(4−シアノブトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物61A
【化72】
化合物57A 4.68g(8.38mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド54mLと水6mLの混合物に溶解する。塩化第二鉄六水和物13.9g(51.4mmol)を加える。亜鉛粉末5.60g(85.7mmol)を60分以内に少しずつ加える。混合物を2時間反応させる。次に、反応混合物を酢酸エチルと水で分液し、濾過する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。溶離剤としてトルエン:酢酸エチル(1:3)を使用して、200gシリカゲルで残渣を濾過し、酢酸エチル:ヘキサン混合物で結晶化して、4−(4−シアノブトキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物3.30gを黄色がかった結晶として得る。
【0334】
化合物61B、61C、61D、61E、61F、61H、61I、61J、61L、61M、61N、61O、61P、61Q、61R、61S、61T、61U、61V、61W、62A、62B、62C、62D、62E、62F、62G、63A、63B、64は、化合物61Aに関する実施例61に記載のプロセスに従って調製する。但し、化合物57Aを、化合物57B、57C、57D、57E、57F、57H、57I、57J、57L、57M、57N、57O、57P、57Q、57R、57S、57T、57U、57V、57W、58A、58B、58C、58D、58E、58F、58G、59A、59B、60にそれぞれ交換する。
【0335】
実施例66
4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(8−ヒドロキシオクチル)オキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物66の調製
【化73】
実施例2.2に記載される(2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸5g(14.2mmol)、8−クロロオクタン−1−オール2.1g(14.2mmol)及びDMAP 0.522g(4.3mmol)を、ジクロロメタン125mLに溶解する。上記混合物に、EDC4.1g(21.3mmol)を加える。混合物を室温で20時間反応させる。反応混合物をロータリーエバポレーターより濃縮し、残渣を、溶離剤として酢酸エチル:ヘキサン 1:1を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(8−ヒドロキシオクチル)オキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル2.8gを白色の固体として得る。
【0336】
実施例67
4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−((1E)−3−{[8−(メタクリロイルオキシ)オクチル]オキシ}−3−オキソプロパ−1−エニル)フェニル化合物67の調製
【化74】
THF40mL中の4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[(8−ヒドロキシオクチル)オキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル1.5g(3.2mmol)、DMAP 39mg(0.3mmol)及びトリエチルアミン1g(9.7mmol)の溶液に、0℃で、メタクリル酸無水物0.69g(3.9mmol)を滴下する。0℃で2時間後、反応混合物を加熱し、室温で撹拌する。15時間後、反応混合物を氷水に注ぐ。沈殿物を濾別して、真空下で乾燥させる。溶離剤としてヘキサン:酢酸エチル 3:8を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、純粋な4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−((1E)−3−{[8−(メタクリロイルオキシ)オクチル]オキシ}−3−オキソプロパ−1−エニル)フェニル1.7gを白色の固体として得る。
【0337】
実施例68
4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[4−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)フェノキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物68の調製
【化75】
化合物68は、化合物58Aに関する実施例57に記載のプロセスに従って調製する。但し、2−(2,4−ジニトロフェニル)エタノールを、1−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンに交換する。
【0338】
実施例69
4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−[(1E)−14,14−ジエトキシ−3,9−ジオキソ−4,8,15−トリオキサ−10−アザ−14−シラヘプタデカ−1−エン−1−イル]フェニル化合物69の調製
【化76】
THF 10mL中の実施例2.2に記載される(2E)−3−(4−{[4−(3−ニトリルプロポキシ)ベンゾイル]オキシ}フェニル)プロパ−2−エン酸2g(4.88mmol)及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン0.712g(6.35mmol)の溶液に、トリエトキシ(3−イソシアナトプロピル)シラン1.57mLを加える。溶液を室温で20時間撹拌する。次に、反応混合物を酢酸エチルと水で分液する。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、ロータリーエバポレーターにより濃縮する。酢酸エチル:ヘプタン混合物で残渣を再結晶して、4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−[(1E)−14,14−ジエトキシ−3,9−ジオキソ−4,8,15−トリオキサ−10−アザ−14−シラヘプタデカ−1−エン−1−イル]フェニル2.7gを白色の固体として得る。
【0339】
【表1】
【0340】
実施例70
PAA−1の調製(実施例5)と同様にして、ポリアミド酸PAA−10〜PAA−32を、ジアミン(下記表を参照)と1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物から調製する。分析データを下記表に示す。
【0341】
【表2】
【0342】
実施例71
PAA−3の調製(実施例5)と同様にして、ポリアミド酸PAA−33〜PAA−41を、ジアミン(下記表を参照)と2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物から調製する。分析データを下記表に示す。
【0343】
【表3】
【0344】
実施例72
PAA−3の合成に関する実施例5と同様にして、下記のジアミンの混合物を、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物と共にポリアミド酸の調製に使用する。
【0345】
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物ならびに化合物61V及び4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル10:90(モル比)の混合物から、ポリアミド酸PAA−42が白色の粉末として生成する;[η]=0.33dL/g。
【0346】
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物ならびに化合物61V及び4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル20:80(モル比)の混合物から、ポリアミド酸PAA−43が白色の粉末として生成する;[η]=0.23dL/g。
【0347】
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物ならびに化合物61E及び4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル10:90(モル比)の混合物から、ポリアミド酸PAA−44が白色の粉末として生成する;[η]=0.27dL/g。
【0348】
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物ならびに化合物61E及び化合物34F及び4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル10:10:80(モル比)の混合物から、ポリアミド酸PAA−45が白色の粉末として生成する;[η]=0.19dL/g。
【0349】
実施例73
PAA−1の調製(実施例5)と同様にして、実施例2からの4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物及び2,2−ビス(1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソベンゾ[c]フラン−5−イル)ヘキサフルオロプロパンの混合物から、ポリアミド酸PAA−46が白色の粉末として生成する;[η]=0.33dL/g。
【0350】
実施例74
PAA−1の調製(実施例5)と同様にして、実施例2からの4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物及びエチレンビス[1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソイソベンゾフラン−5−カルボキシレート]の混合物から、ポリアミド酸PAA−47が白色の粉末として生成する;[η]=0.37dL/g。
【0351】
実施例75
ポリアミド酸エステルPAE−1の調製
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸−1,2:3,4−二無水物0.601g(2.68mmol)を、NMP 4.25mL中の4−(3−ニトリルプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[2−(2,4−ジアミノフェニル)エトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル1.170g(2.41mmol)及び4,4’−ジヒドロキシビフェニル0.050g(0.28mmol)及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.003g(0.02mmol)の溶液に加える。次に、撹拌を0℃で2時間行う。その後、混合物を室温で21時間反応させる。ポリマー混合物をTHF 18mLで希釈し、水800mL中で沈殿させて、真空下、室温で乾燥させた後、1.04gのポリアミド酸エステルPAE−1を白色粉末の形態で得る:[η]=0.17dL/g。
【0352】
実施例76
ポリメチルメタクリレートPMMA−1の調製
4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−((1E)−3−{[8−(メタクリロイルオキシ)オクチル]オキシ}−3−オキソプロパ−1−エニル)フェニル1.15g(2.1mmol)を、脱気したシクロヘキサノン4.5mLに溶解する。溶液をアルゴンでパージし(真空−アルゴンサイクルを数回)、60℃に加熱する。2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)7mg(0.04mmol)を上記混合物に加える。60℃で17時間後、反応混合物を室温まで冷まし、THF 5mLで希釈して、冷メタノール200mL中で沈殿させる。沈殿物を濾別して、メタノールで洗浄し、真空下、30℃で乾燥させて、1.0gのPMMA−1を白色の固体として得る。サイズ排除クロマトグラフィー(PS等価体)、Mw:108500。
【0353】
実施例77
ポリマレイミドPM−1の調製
PMMA−1の調製と同様にして、PM−1は、4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−{(1E)−3−[4−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)フェノキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル}フェニル化合物68から調製される:[η]=0.10dL/g。
【0354】
実施例78
ポリシロキサンPS−1の調製
脱水THF2mLに溶解した4−(3−シアノプロポキシ)安息香酸4−[(1E)−14,14−ジエトキシ−3,9−ジオキソ−4,8,15−トリオキサ−10−アザ−14−シラヘプタデカ−1−エン−1−イル]フェニル0.830mg(1.3mmol)化合物69の溶液に、H
2O 50ul及び10% HCl溶液24ulを加える。混合物を室温で48時間撹拌する。THF3mLを上記溶液に加える。次に、反応混合物をMeOH100mL中で沈殿させる。沈殿物を濾別して、メタノールで洗浄し、真空下、40℃で乾燥させて、0.58gのPS−1を白色の固体として得る。Mw:[η]=0.10dL/g。
【0355】
実施例79
ポリイミドPI−4の調製
上記で得られた6.50gのポリアミド酸PAA−3を、NMP 58.5mLに溶解する。そこにトリエチルアミン5.1mL及び無水酢酸3.4mLを加える。脱水及び閉環を80℃で16時間行う。ポリマー混合物をNMP 58mLで希釈し、ジエチルエーテル500mL中で沈殿させて、濾過により回収する。ポリマーを、THF(50mL)から水500mLに再沈殿させて、真空下、室温で乾燥させた後、5.16gのポリイミドPI−4をオフホワイトの粉末として得る。イミド化度100%。
【0356】
実施例80
ポリイミドPI−5の調製
上記で得られた2.1gのポリアミド酸PAA−2を、NMP 8.5gに溶解する。そこにトリエチルアミン0.625g及び無水酢酸0.630gを加える。脱水及び閉環を室温で20時間行う。ポリマー混合物をNMP 10gで希釈し、水250mL中で沈殿させて、濾過により回収し、真空下、室温で乾燥させた後、2gのポリイミドPI−5をオフホワイトの粉末として得る。イミド化度100%。
【0357】
実施例81
ポリイミドPI−6の調製
上記で得られた1gのポリアミド酸PAA−2を、NMP 8.6gに溶解する。そこにピリジン0.058g及び無水酢酸0.075gを加える。脱水及び閉環を80℃で2時間行う。ポリマー混合物をNMP 4.8gで希釈し、水250mL中で沈殿させて、濾過により回収し、真空下、室温で乾燥させた後、0.6gのポリイミドPI−6をオフホワイトの粉末として得る。イミド化度70%。
【0358】
実施例82
ポリイミドPI−7の調製
上記で得られた1gのポリアミド酸PAA−2を、NMP 8.6gに溶解する。そこにトリエチルアミン0.148g及び無水酢酸0.150gを加える。脱水及び閉環を室温で2時間行う。ポリマー混合物をNMP 4.7gで希釈し、水200mL中で沈殿させて、濾過により回収し、真空下、室温で乾燥させた後、0.8gのポリイミドPI−4をオフホワイトの粉末として得る。イミド化度40%。
【0359】
適用実施例B
実施例A
光アライメント層の調製
光ポリマー1、PAA−3
【化77】
光ポリマー2、PAA−4
【化78】
光ポリマー3、PAA−2
【化79】
それぞれの場合、光ポリマーの4.0%溶液は、固体光ポリマーをNMP中で混合し、固体ポリマーが溶解するまで十分に撹拌して、第二の溶媒ブチルセルロース(BC)を加え、組成物全体を十分に撹拌して、最終溶液を得ることにより調製した。NMPとブチルセルロースの溶媒比は1:1である。上記ポリマー溶液を、1700rpmのスピン速度で30秒間、2つのITOコートガラス基板上にスピンコーティングする。スピンコーティング後、基板を130℃で1.5分間のプリベークと200℃の温度で40分間のポストベークからなるベーク手順に供する。得られた層の厚さはおよそ70nmである。
【0360】
実施例B: LPUVに対して高角度方位角アライメント方向を有する液晶セルの作製
液晶が光反応性ポリマーによりアラインされた2つの液晶セル(セル1及びセル2)を光ポリマー1で作製する。電界をセルギャップの両側の2つの平面電極間に印加することができる。実施例Aのように調製した、コーティングしたポリマー層を上部に有する基板に直線偏光UV光(LPUV)を20mJ/cm
2の照射線量で暴露する。基板表面の垂直線に対するLPUVの入射角は、セル1の場合40°であり、セル2の場合0°である。偏光面は、基板の垂直線と光の伝搬方向による平面の範囲内である。LPUV暴露を行った後、両方のセルを対応する2つの基板で組み立てる(暴露した光ポリマー層はセルの内側に向いている)。基板を、誘導されるアライメント方向が互いに平行になるように(逆平行配置;すなわち、180°に対応する)互いに調整する。セルに、正の誘電異方性を有する液晶MLC3005(Merck KGA)を毛管現象により充填する。その後、セルを、場合により、およそ92°で10分間アニールし、室温までゆっくり冷ます。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示す。光アライメントされた液晶の方位角配向方向は、両方のセルの露光に使用されるLPUV光の偏光面に対して垂直(液晶とLPUV間の角度)に位置するように決定する。両方のセルのチルト角は、回転検光子法を使用して測定する;下記表の結果を参照されたい。
【0361】
【表4】
【0362】
実施例C: 電極ストライプとLPUV間の角度が70°より大きい、IPS液晶セルの作製
1つの基板が、10ミクロン幅のギャップで分離された10ミクロン幅のストライプを有する面内パターン化ITO電極を備えるパターン化ITOであり、かつ、100mJ/cm
2の照射線量を使用する以外は、実施例Bに記載されるように3つのセル(セル3、セル4&セル5)を作製した。直線偏光UV光(LPUV)の方向と電極ストライプの方向間の角度が78°になるように、この基板を暴露する。基板表面の垂直線に対するLPUVの入射角は、セル3の場合0°であり、セル4の場合5°であり、セル5の場合10°であった。セル中の液晶は、セルの熱アニールの前後に、十分に画定された均一な平面配向を示した。光アライメントされた液晶の方位角配向方向は、露光に使用されるLPUV光の偏光面に対して垂直(液晶とLPUV間の角度)に位置するように決定する。両方のセルのチルト角は、回転検光子法を使用して測定する;下記表の結果を参照されたい。
【0363】
【表5】
【0364】
実施例D
コーティングされる溶液が、実施例Bに記載されるように調製した光ポリマー2を含む以外は、実施例Cのようにして2つのセル(セル6及びセル7)を作製する。基板に直線偏光UV光(LPUV)を、セル6の場合に20mJ/cm
2の照射線量、セル7の場合に100mJ/cm
2の照射線量で暴露する。基板表面の垂直線に対するLPUVの入射角は、両方のセルとも40°である。光アライメントされた液晶の方位角配向方向は、露光に使用されるLPUV光の偏光面に対して垂直(液晶とLPUV間の角度)に位置するように決定する。両方のセルのチルト角は、回転検光子法を使用して測定する;下記表の結果を参照されたい。
【0365】
【表6】
【0366】
実施例E
コーティングされる溶液が、実施例Bに記載されるように調製した光ポリマー3を含む以外は、実施例Cのように液晶セル(セル8)を作製した。基板に直線偏光UV光(LPUV)を20mJ/cm
2の照射線量で暴露する。基板表面の垂直線に対するLPUVの入射角は0°であった。光アライメントされた液晶の方位角配向方向は、露光に使用されるLPUV光の偏光面に対して垂直(液晶とLPUV間の角度)に位置するように決定する。およそ0°のチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0367】
実施例F
上記実施例に記載のようにしてIPSセルを作製する。これらのセルのコントラストは、白色光源を使用してNBモード(交差偏光子)で測定する。短絡セルの最小透過率が測定されるまで偏光子を回転し、次に、セルを切り替え、最大透過率を決定する。得られた結果を下記表にまとめる。結果は、本発明に従って製造したセルで高いコントラスト値を示す。
【0368】
【表7】
【0369】
実施例G
TN(ねじれネマチック)セルは、光ポリマー1及び光ポリマー3の光アライメント層を使用して、2つの基板の暴露方向間の角度が、0°又は180°(平面セル)の代わりに75°(ねじれネマチックセル)であった以外は、実施例Bに記載されるように調製する。方位角アンカリングエネルギー(AAE)は、トルク平衡方法を使用して測定した。使用したLCはこの時もMLC3005であった。得られたTNセルのねじれを測定し、方位角アンカリングエネルギー(AAE)を、下記式を使用して計算した:
【数2】
[式中、K
2=(6.2±0.6)pNは、ねじれ弾性定数であり、Δn=0.0995(MLC3005の複屈折)であり、Rは、測定した遅延(R=d
*Δn)であり、2Δφ=φ
exp−φ
twist(φ
twistは、暴露方向間の角度である)である]
【0370】
得られた結果は、本発明に従って調製した光アライメント層のAAE(方位角アンカリングエネルギー)が約2〜3×10
−4J/m
2で高いことを示す。
【0371】
実施例H: 直線偏光UV光暴露した平面垂直アライメントの安定性
IPSセルは、基板に直線偏光UV光(LPUV)を20〜500mJ/cm
2の範囲の照射線量で暴露する以外は、実施例Eに記載されるように作製する。光アライメントされた液晶の方位角配向方向は、使用した全てのLPUV照射の偏光面に対して垂直に位置するように決定する。また、約0°の安定なチルト角が、回転検光子法を使用して測定される。
【0372】
適用実施例C
実施例A1
PAA−10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、26及び27を用いて、使用する液晶混合物がMLC-7067(Merck Ltd.)である以外は、実施例10のようにしてセルを作製する。セル中の液晶のアライメント品質は、2つの交差偏光子間にセルを設置し、暗状態に調整することによりチェックする。暗状態が欠陥を示さず、液晶が十分に配向しているのであれば、アライメント品質は優良であると定義される。暗状態において、セルのいくつかの領域で液晶のわずかに不均一な配向のために光漏れがあるのであれば、アライメント品質は中等であると定義される。液晶が暗状態でない場合に配向しないのであれば、アライメント品質は不良であると定義される。光アライメントされた液晶の方位角配向方向は、セルの露光に使用されるLPUV光の偏光面に対して垂直(液晶とLPUV間の角度、下記表中でΦ)に位置するように決定する。プレチルト角は、回転検光子法を使用して測定する。セルの電圧保持率(VHR)は、20msのフレーム周期で実施例27のように測定する。結果を下記の表1にまとめる。
【0373】
【表8】
【0374】
実施例B1
PAA−10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、26及び27を用いて、照射線量が100mJ/cm
2である以外は、実施例A1のようにしてセルを作製する。セルを実施例A1のように特徴付ける。結果を下記の表2にまとめる。
【0375】
【表9】
【0376】
実施例C1
PAA−28、29、30、31、32、33、34、35、36、38、39、41、43、44、45、46、47、PMMA−1及びPM−1を用いて、実施例A1のようにしてセルを作製する。セルを実施例A1のように特徴付ける。結果を下記の表3にまとめる。
【0377】
【表10】
【0378】
実施例D1
PAA−28、29、30、31、32、33、34、35、36、38、39、41、43、44、45、46、47、PMMA−1及びPM−1を用いて、照射線量が100mJ/cm
2である以外は、実施例C1のようにしてセルを作製する。セルを実施例C1のように特徴付ける。結果を下記の表4にまとめる。
【0379】
【表11】
【0380】
実施例E1
PI−3、4、5、6及び7を用いて、実施例A1のようにしてセルを作製する。セルを実施例A1のように特徴付ける。結果を下記の表5にまとめる。
【0381】
【表12】
【0382】
実施例F1
使用するポリマー溶液が、50:50重量%の比のPAA3とPI−6のブレンドである以外は、実施例A1のようにしてセルを作製する。セルを実施例A1のように特徴付ける。アライメント品質は優良である。光アライメントされた液晶の方位角配向方向は、セルの露光に使用されるLPUV光の偏光面に対して垂直に位置するように決定する。0.026°のプレチルトが、回転検光子法を使用して測定される。セルの電圧保持率は99.76%である。