(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
外部に表示された所定のゲーム情報を読み取る情報読み取り部を有し、読み取ったゲーム情報を用いたゲームプログラムを実行可能なコンピュータ装置に対し、着脱可能なゲーム補助具であって、
前記コンピュータ装置の筐体に着脱可能に構成される筐体取り付け部と、
所定位置に前記ゲーム情報が表示されたゲーム情報表示面を有するゲーム情報表示体を保持するゲーム情報表示体保持部と、を備え、
前記ゲーム情報表示体保持部は、前記ゲーム情報表示体を保持した際、前記ゲーム情報表示面が前記情報読み取り部の位置に基づく基準面に対して所定の角度および所定の間隔を有した状態で、前記情報読み取り部に対向する位置にゲーム情報表示面が位置するように構成され、
前記情報読み取り部は、前記ゲーム情報を撮像することにより読み取る撮像装置であり、
前記筐体取り付け部により、前記コンピュータ装置の筐体に対して当該ゲーム補助具が取り付けられた状態で、前記撮像装置の光軸上に当該撮像装置の焦点距離を短くするための凸レンズが設けられる、ゲーム補助具。
前記ゲーム情報表示体保持部は、前記ゲーム情報表示面と前記基準面との距離が10mm以上20mm以下であり、前記ゲーム情報表示面の前記基準面に対する角度が8°以上12°以下である、請求項1に記載のゲーム補助具。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係る操作デバイスについて、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
[ゲーム概要]
本実施形態におけるゲーム補助具は、ゲームプログラムを実行するゲーム装置に着脱可能に構成される。このゲーム装置により実行されるゲームプログラムは、例えばゲーム空間に配置されたプレイヤキャラクタをプレイヤの操作に応じて動作させることにより敵キャラクタ(他のプレイヤが操作するプレイヤキャラクタやコンピュータにより制御されるノンプレイヤキャラクタ)と戦ったりしながら、所定のイベントをクリアしていくようなゲームを実現するものである。
【0017】
また、このようなゲームに関連して、当該ゲームに登場するプレイヤキャラクタや味方のノンプレイヤキャラクタ、アイテムなどが表示されたコレクションカードが別途販売される。コレクションカードには、所定位置に当該カードに表示されたキャラクタの能力(例えばゲーム進行を有利に進めるための必殺技、特殊能力など)や装備(例えば武器、防具など)などが文字や画像により表示されている。さらに、コレクションカードには、これらの能力や装備などの情報(ゲーム情報)がゲーム装置に読み取り可能な形式(例えば二次元コード、バーコード、画像、文字情報など)で表示されており、ゲーム情報表示体として機能する。
【0018】
コレクションカードのゲーム情報(外部に表示されたゲーム情報)をゲーム装置に設けられているカメラなどにより読み取らせることにより、当該ゲーム情報をゲーム装置でのゲームに反映させることができる。例えば、コレクションカードに表示されているプレイヤキャラクタの装備の外観および攻撃力や防御力などの能力値がゲーム装置におけるゲーム内でプレイヤが操作するプレイヤキャラクタの外観や能力値に反映される。ゲーム情報が異なる複数種類のコレクションカードが販売されることにより、プレイヤは、様々なコレクションカードを集めることにより、ゲーム装置でのゲームを有利に進めることができる。なお、コレクションカードは、それ自体でカードゲームを行うことも可能である。
【0019】
[ゲーム装置の構造]
図1は本実施形態におけるゲーム補助具の正面図であり、
図2は
図1に示すゲーム補助具の背面図であり、
図3は
図2に示すゲーム補助具のIII−III視断面図である。なお、
図1にはゲーム情報表示体の正面図およびゲーム装置の背面図が併せて示され、
図2にはゲーム装置の正面図が併せて示されている。本実施形態におけるゲーム補助具1が適用されるゲーム装置20は、携帯型であって、横長の薄型直方体形状を成す下側本体21と、同様の直方体形状を成す上側本体22とを備えている。下側本体21の上辺部分と上側本体22の下辺部分との間にはヒンジ23が架設されており、下側本体21および上側本体22は、このヒンジ23を通る左右方向の軸回りに相対的に回動可能になっている。したがって、下側本体21の前面と上側本体22の前面とが対向するように閉じたり、その状態から
図1および
図2に示す状態に開いたりすることができる。
【0020】
下側本体21および上側本体22に設けられたデバイスについて概説すると、
図2に示すように、まず下側本体21の前面中央部には、例えば半透過型カラー液晶ディスプレイで構成された長方形状の第1ディスプレイ(表示部の画面)24が設けられている。この第1ディスプレイ24の左側には、スライドパッド25と十字キー26とが上下に配設され、右側には、電源ボタン27と、A,B,X,Yの4つのボタンを含む操作ボタン28とが上下に配設されている。また、電源ボタン27の下方には電源のオン/オフ状態を示す表示灯29が設けられている。さらに、下側本体21の左上角部分にはLボタン30が配設され、右上角部分にはRボタン31が配設されている。
【0021】
一方、上側本体22の前面中央部には、例えば半透過型カラー液晶ディスプレイで構成された長方形状の第2ディスプレイ32が設けられ、その左右には、スピーカ33が配設されている。また、第2ディスプレイ32の上部には内側カメラ34が設けられている。さらに、上側本体22の背面の上部(ヒンジ23から離隔した上辺近傍)であって左右方向の中央部には左右一対のカメラ(撮像装置)35,36が設けられている。詳しくは後述するが、左右一対のカメラ35,36のうちの右側のカメラ35がゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41に表示されたゲーム情報を撮像することにより読み取る情報読み取り部として機能する。
【0022】
なお、図示しないが、下側本体21の上辺部分であって、ゲーム装置20を開いたときの上側本体22の背面側の部分には、当該ゲーム装置20で実行可能なゲームプログラム等を記憶したゲームメディアを挿脱可能なメディアインタフェースが設けられている。また、上述した下側本体21に設けられたデバイスと上側本体22に設けられたデバイスとは、ヒンジ23の近傍に設けられた多導線の帯状ケーブル(図示せず)を介して電気的に接続されている。
【0023】
[ゲーム情報表示体の構造]
図1に示すように、ゲーム装置20で利用可能なゲーム情報表示体40は、紙または樹脂などの板状体(カード)で構成され、主面の所定位置(
図1においては左上角部)にゲーム情報が印刷などにより表示されたゲーム情報表示面41が設けられている。ゲーム情報表示面41は、例えば二次元コード、カラービットコード、バーコード、画像、文字情報などゲーム装置20のソフトウェアで管理可能な形式で表現される。また、主面の別の位置(
図1においては中央部)には、ゲーム情報表示体40をカード自体で遊ぶ際に用いられるキャラクタの画像や能力(文字や数字)などが表示されるカード情報表示面42が設けられている。
【0024】
ゲーム情報表示面41とカード情報表示面42とは、同じ情報を異なる形式(例えば二次元コードと画像)で表現したものとしてもよいし、互いに異なる情報(かつ異なる形式)としてもよい。また、ゲーム情報表示面41とカード情報表示面42とは同一(同じ内容かつ同じ形式)であってもよい。例えば、カード自体で遊ぶ際に用いる画像などをゲーム装置20で読み取ることにより、ゲーム装置20内のゲームに当該画像などをゲーム情報として反映させることとしてもよい。
【0025】
ゲーム情報表示面41に表示されるゲーム情報は、例えば20kbyte程度の情報量を有している。ゲーム装置20のゲームメディアには、予め装備や能力などのゲームデータがIDとともに記録されており、ゲーム情報は、例えば、装備や能力を示すIDなどが含まれる。すなわち、ゲーム情報としてゲーム情報表示体40に表示されたIDをゲーム装置20が読み取ることにより、ゲーム装置20は、当該IDに対応する装備や能力のデータをゲームメディアから読み出してゲームに反映させる。例えばプレイヤキャラクタに新たな装備を備えさせたり、新たな能力を使用可能にしたりする。さらに、ゲーム情報は、当該IDに追加されるパラメータデータを含んでいてもよい。例えば、同じ装備(同じID)であっても、パラメータデータの大小により、装備することにより増減する能力値(攻撃力、防御力など)が異なるようにすることができる。さらに、ゲーム情報は、IDに関連しないデータ(例えば名前などのデータ)を含んでいてもよい。
【0026】
なお、ゲーム情報表示体40から読み込まれたゲーム情報は、ゲーム装置20においてゲームが実行されている間、当該ゲームに反映されるが、ゲーム終了後(ゲーム装置の電源をオフにするたびに)当該ゲーム情報を削除することとしてもよい。すなわち、当該ゲーム情報をゲーム内で反映させるためには、ゲームを開始するたびにゲーム装置20がゲーム情報表示体40からゲーム情報を読み取る必要があるように構成されてもよい。これに代えて、ゲーム情報表示体40からいったん読み取ったゲーム情報は、ゲーム装置20の内部メモリやゲーム装置20に装着されるメモリカードなどの記憶媒体に記憶されることとしてもよい。また、ゲーム装置20がゲーム情報を読み取った後は、ゲーム情報表示体40を取り外すこととしてもよいし、ゲーム情報表示体40がゲーム情報表示体保持部3に保持された状態でゲームを継続することとしてもよい。
【0027】
[ゲーム補助具の構造]
上述したようなゲーム装置20に取り付けられるゲーム補助具1は、ゲーム装置20の筐体に着脱可能に構成される筐体取り付け部2と、ゲーム情報表示体40を保持するゲーム情報表示体保持部3とを備えている。より詳しくは、ゲーム補助具1は、ゲーム装置20の上側本体21の背面に相対する主面部4と、主面部4の上端部および両側端部からゲーム装置20の側面部に相対するように延びた側面部5とを備え、側面部5の先端部内側に鍔状の筐体取り付け部2が複数形成される。なお、筐体取付け部2の構造は、これに限られず、例えば側面部5の先端部内側の全域にわたって鍔形状を有するものとしてもよいし、主面部4および側面部5が伸縮性を有するゴム状の樹脂で形成されるものとしてもよい。主面部4には、ゲーム装置20の情報読み取り部(右側のカメラ35)に対応する位置に穴6が設けられており、ゲーム補助具1がゲーム装置20に取り付けられた状態で、右側のカメラ35を使用することが可能となっている。なお、主面部4には、左側のカメラ36をも使用可能とするような穴(別の穴または後述する
図6(a)に示すような2つのカメラ35,36がともに共通の穴の内側に位置するような1つの穴)が設けられていてもよい。
【0028】
ゲーム情報表示体保持部3は、ゲーム情報表示体40を保持した際、ゲーム情報表示面41が情報読み取り部(右側のカメラ35)の位置に基づく基準面Sに対して所定の角度θおよび所定の間隔dを有した状態で、情報読み取り部(右側のカメラ35)に対向する位置にゲーム情報表示面41が位置するように構成される。基準面Sは、ゲーム装置20の情報読み取り部として機能するカメラ35のレンズ(複数のレンズで構成されるレンズ系においては最前列のレンズ)における前側頂点を含み、当該レンズの光軸に垂直な平面に基づいて定められる。この平面自体を基準面Sとしてもよいし、当該平面に近接し、かつ平行な平面を基準面Sとしてもよい。例えば、ゲーム装置20の筐体のカメラが設けられている側の面を基準面Sとしてもよいし、設計を容易に行うために、
図3に示すようにゲーム補助具1の主面部4の前面を基準面Sとしてもよい。
【0029】
本実施形態において、ゲーム情報表示体保持部3は、ゲーム情報表示体40を出し入れする開口が上部に形成されており、当該開口にゲーム情報表示体40を挿入することにより、ゲーム情報表示体40がゲーム情報表示体保持部3に保持される。言い換えると、ゲーム情報表示体保持部3は、上部にゲーム情報表示面41を有するゲーム情報表示体を保持した際に、情報読み取り部の基準面Sに対してゲーム情報表示体40の上方が下方に比べて開くように構成されている。
【0030】
より詳しく説明する。ゲーム情報表示体保持部3は、板状のゲーム情報表示体40の裏面(ゲーム情報表示面41とは反対側の面)が当接するゲーム情報表示体載置面7を有する。該ゲーム情報表示体載置面7は、その下端部が主面部4の下端部に当接した状態で、当該ゲーム情報表示体載置面7が主面部4に対して所定の角度θを有するように傾けられた状態で保持されている。ゲーム情報表示体載置面7は、主面部4に対して上側が開いた状態となるように所定の角度θを有するように傾けられる。すなわち、ゲーム情報表示体載置面7を主面部4に対して所定の角度θを有するように傾けることにより、ゲーム情報表示体保持部3の上部に開口部が形成される。これにより、ゲーム情報表示体保持部3に保持されたゲーム情報表示体40は、そのゲーム情報表示面41がゲーム装置20の情報読み取り部に対向する位置に所定の間隔dを有した状態で保持される。
【0031】
なお、本実施形態において、ゲーム情報表示体保持部3は、ゲーム情報表示体載置面7と、当該ゲーム情報表示体載置面7に平行かつゲーム情報表示体40の厚みより大きい隙間を形成する規制面8とにより構成され、上部に開口部が形成されたスロットとして構成されている。ゲーム情報表示体40は、当該スロットに挿入されることにより、ゲーム情報表示体保持部3に保持される。
【0032】
ゲーム情報表示体載置面7は、側方端部から主面部4へ延びる左右一対の連結部11により主面部4に接続される。また、規制面8は、連結部11から左右方向内側に突設されて形成されている。なお、規制面8は左右一対の連結部11間を互いに接続するような面を有していてもよいし、左右一対の連結部11からそれぞれ突設される左右一対の規制面8がゲーム情報表示体保持部3の左右方向中央部において空間を有するように離間していてもよい。また、ゲーム情報表示体載置面7、規制面8および連結部11は、ゲーム情報表示体保持部3を保持した状態で、情報読み取り部用の穴6およびゲーム情報表示面41よりも低い位置に形成される。これにより、情報読み取り部とゲーム情報表示面41との間の空間は、上方および側方が空けられており、当該情報および側方から光量を確保することができる。
【0033】
例えば、ゲーム情報表示体保持部3は、ゲーム情報表示面41と情報読み取り部の基準面Sとの距離dが10mm以上20mm以下となるように構成される。また、例えばゲーム情報表示体保持部3は、ゲーム情報表示面41の情報読み取り部に対する角度θが8°以上12°以下となるように構成される。距離dおよび角度θは、情報読み取り部を構成するカメラ35の焦点距離や確保すべき光量、読み取るべきゲーム情報の大きさや解像度等に基づいて適宜設定される。
【0034】
上記構成によれば、ゲーム情報表示体保持部3にゲーム情報表示体40を取り付けることにより、ゲーム情報表示面41がゲーム装置20の情報読み取り部である右側のカメラ35に相対する位置に所定の距離dを空けた状態で保持される。したがって、プレイヤが情報読み取り部に対するゲーム情報表示面41の位置を調整することなく、ゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41に付されたゲーム情報をゲーム装置20により非接触で、容易かつ確実に読み取らせることができる。これにより、ゲーム装置20におけるゲームの進行中であっても、短時間でゲーム情報表示体40に付されたゲーム情報をゲーム装置20内に取り込むことができ、ゲームの進行を遅滞させることなく、様々なゲーム情報を追加することができる。
【0035】
さらに、情報読み取り部とゲーム情報表示面41とが所定の距離d離れた状態となり、かつ、情報読み取り部に対して、ゲーム情報表示面41が所定の角度θを有するようにゲーム情報表示体40が保持されるため、情報読み取り部がゲーム情報表示面41に表示されるゲーム情報を読み取る際の光量および情報読み取り範囲を十分に確保しつつゲーム装置20に付加するゲーム補助具1が大型化するのを抑制することができる。
【0036】
なお、ゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41に表示されたゲーム情報をゲーム装置20で読み取る際には、二次元コードなどのゲーム情報自体を撮像した結果をゲーム画面上に表示して、プレイヤにゲーム情報が正しく撮像されたかを確認させることとしてもよい。これに代えて、ゲーム情報自体の撮像結果は、ゲーム画面上に表示しないこととしてもよい。この場合、ゲーム画面上に撮像結果を表示しないことにより、ゲーム装置20内のゲームを中断させることなく、迅速にゲーム情報表示体40のゲーム情報を反映させることができる。
【0037】
[変形例1]
図4は本実施形態の第1変形例におけるゲーム補助具の正面図であり、
図5は
図4に示すゲーム補助具のV−V視断面図である。
図1の実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。本変形例のゲーム補助具1Bが
図1の実施形態と異なる点は、筐体取り付け部2によってゲーム装置20の筐体にゲーム補助具1Bが取り付けられた状態で、情報読み取り部であるカメラ35の光軸上に当該カメラ35の焦点距離を短くするための凸レンズ9が設けられることである。
【0038】
図4および
図5に示すように、ゲーム補助具1Bの主面部4に設けられた穴6上に凸レンズ9が設けられている。これにより、ゲーム装置20にゲーム補助具1Bを取り付けた際に、情報読み取り部として機能する右側のカメラ35の光軸上に凸レンズ9が設けられる。例えば、一般的にゲーム装置20に設けられるカメラ35のレンズの焦点距離が200mmであるのに対して、凸レンズ9を追加した後のレンズ系の焦点距離が14〜20mm程度となるような凸レンズ9を追加する。これにより、情報読み取り部を構成するレンズ系(カメラ35のレンズおよび凸レンズ9)の焦点距離を短くすることができる。したがって、情報読み取り部の基準面Sとゲーム情報表示面41との間の距離dを短く設定しつつ、ゲーム装置20にゲーム情報を正確に読み取らせることができる。なお、
図5においては、凸レンズ9の前面側頂点を含む平面に設定される。また、情報読み取り部の基準面Sとゲーム情報表示面41との間の距離dと、凸レンズ9を追加した後のレンズ系の焦点距離とは必ずしも一致しなくてよい。レンズ系の被写界深度内にゲーム情報標示面41が存在すればゲーム情報を正確に読み取ることができる。
【0039】
[変形例2]
図6は本実施形態の第2変形例におけるゲーム補助具の正面図である。
図1の実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。本変形例のゲーム補助具1Cが
図1の実施形態と異なる点は、筐体取り付け部2Cが異なるサイズのゲーム装置に取り付け可能に構成されることである。
図6(a)は
図1の実施形態と同様のゲーム装置20にゲーム補助具1Cを取り付けた状態を示し、
図6(b)は
図1の実施形態のゲーム装置20より筐体の幅が大きいゲーム装置20Cを取り付けた状態を示す。
【0040】
図6(b)に示すゲーム装置20Cは、
図6(a)に示すゲーム装置20に比べて筐体の幅が大きく構成されている。また、ゲーム装置20Cには、背面(
図6(b)においては正面)の左右方向の中央部かつ上部に1つのカメラ35Cを備えている。
【0041】
本変形例のゲーム補助具1Cは、幅方向に3分割された主面部4C1,4C2,4C3を備え、中央の主面部4C1と左側および右側の主面部4C2,4C3との間の距離を変更可能な連結部材10で連結されている。筐体取付け部2Cは、少なくとも左側および右側の主面部4C2,4C3のそれぞれに設けられている。また、ゲーム装置20,20Cの情報読み取り部であるカメラの位置に何れも対応できるように、左右方向に長く形成された共通の穴6Cが設けられている。なお、共通の穴6Cの代わりに、それぞれのカメラ位置に対応する穴を独立して設けることとしてもよい。
【0042】
連結部材10は、中央の主面部4C1と左側および右側の主面部4C2,4C3との間の距離を変更可能な限り特に限定されないが、例えばパンタグラフのような菱形形状の伸縮構造を有してもよいし、ラックアンドピニオンのような構造を有していてもよいし、ゴムなどの弾性力を有する材料で伸縮可能に構成されてもよい。
【0043】
また、連結部材10が中央の主面部4C1と左側および右側の主面部4C2,4C3との間の距離を変更可能である構成の代わりに、複数のゲーム装置の外形に応じて異なる複数組の左側および右側の主面部4C2,4C3が選択的に用いられることとしてもよい。この場合、複数組の左側および右側の主面部4C2,4C3の中から、取り付けるゲーム装置に応じた一組の左側および右側の主面部4C2,4C3を選択して中央の主面部4C1に取り付けることにより、ゲーム装置に応じたゲーム補助具1Cが適宜形成される。
【0044】
また、中央の主面部4C1に対して左側および右側の主面部4C2,4C3が取り付けられる位置がそれぞれ変更可能に構成されることとしてもよい。この場合、左側および右側の主面部4C2,4C3の中央の主面部4C1に対する取り付け位置を変更することより、中央の主面部4C1と左側および右側の主面部4C2,4C3との間の距離を変更することができ、ゲーム装置に応じたゲーム補助具1Cが形成される。
【0045】
本変形例によれば、形状が異なる複数のゲーム装置20,20Cに1つのゲーム補助具1Cを取り付けることができる。したがって、ゲーム装置の種類によらず、1つのゲーム補助具1Cでゲーム表示体40に表示されたゲーム情報を容易かつ確実に読み取ることができる。
【0046】
なお、本変形例においては、情報読み取り部に対応する穴6Cが中央の主面部4C1に設けられ、幅方向に3分割された構成について例示したが、これに限られない。例えば、幅方向に2分割された構成としてもよいし、4分割以上に分割された構成としてもよい。また、縦方向に分割(2分割以上)された構成としてもよい。
【0047】
[その他の変形例]
以上、本発明の実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
【0048】
例えば、上記実施形態においては、ゲーム情報表示体40としてコレクションカードのようなカードにゲーム情報が表示された構成について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、チップ状、メダル状、宝石を模した形状などでもよいし、フィギュアの一部または全部でもよい。フィギュアの一部または全部をゲーム情報表示体40として用いる場合、フィギュアの一部または全部をゲーム情報表示体保持部3に取り付け可能な形に変形させることにより、ゲーム情報表示体保持部3に保持させることができるようにしてもよい。また、樹脂製のプレートにパーツがはめ込まれることによってゲーム情報表示体40が形成される一方、当該パーツを樹脂製のプレートから外して組み替えることにより、別途キャラクタなどの絵が形成される(例えばパズルとして遊べる)構成としてもよい。また、例えば宝石を模した形状のゲーム情報表示体40を別途フィギュアにも取り付け可能に構成してもよい。この場合、ゲーム情報表示体保持部3に取り付けてゲーム情報をゲーム装置20に読み取らせるだけでなく、所定のフィギュアに取り付けた場合に当該フィギュアが変化(例えば音が出る、光る、動くなど)することとしてもよい。
【0049】
また、ゲーム情報表示体40がカード以外の形状の場合には、ゲーム情報表示体保持部3は、例えばゲーム情報表示体40の外形を象った形状の窪みが形成され、当該窪みにゲーム情報表示体40をはめ込むことにより、当該ゲーム情報表示体40がゲーム補助具1に保持されることとしてもよい。この場合でも、ゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41は、情報読み取り部の位置に基づく基準面Sに対して所定の角度θを有するように保持される。この際、ゲーム情報表示面41が情報読み取り部の位置に基づく基準面Sに対して所定の角度θを有する限り、上述したカード型のゲーム情報表示体40を用いた例と同様に、ゲーム情報表示体保持部3が主面部4に対して所定の角度θを有することとしてもよいし、主面部4とゲーム情報表示体保持部3におけるゲーム情報表示体40との接続面とは所定の角度θを有していない(例えば平行)一方で、ゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41自体がゲーム情報表示体保持部3の取り付け面に対して所定の角度θを有することとしてもよい。
【0050】
また、ゲーム情報表示体保持部3は、複数のゲーム情報表示体40を保持可能に構成されてもよい。例えば、板状のゲーム情報表示体40を用いる場合には、
図3に示すようなゲーム情報表示体載置面7と規制面8とにより形成されたスロットが複数設けられることとしてもよい。また、ゲーム情報表示体保持部3として1つの大きなスロット内に複数のゲーム情報表示体40を収納可能としてもよい。この場合、スロット内にゲーム情報表示体40を1つずつ係合可能な複数の溝または各ゲーム情報表示体40の位置ずれを防止する仕切り板を設けることとしてもよい。
【0051】
さらに、ゲーム情報表示体保持部3は、ゲーム装置20の情報読み取り部と、ゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41との距離dを調整可能に構成されていてもよい。特に、ゲーム情報表示体保持部3が複数のゲーム情報表示体40を保持可能に構成されている場合には、情報読み取り部に相対している(最も近接している)ゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41と情報読み取り部との距離dが保持される枚数に応じて変化する場合に有効である。
【0052】
また、ゲーム情報表示体保持部3は、ゲーム装置20の情報読み取り部の位置に基づく基準面Sに対するゲーム情報表示体40のゲーム情報表示面41の角度θを調整可能に構成されていてもよい。例えばゲーム情報表示体載置面7が下端部を回転軸として回動可能かつ複数の回動位置で保持可能に構成されてもよい。
【0053】
また、上記実施形態においては、2つのカメラ35,36を備えたゲーム装置20において一方のカメラ35が情報読み取り部として機能する構成について説明したが、2つのカメラ35,36の双方をそれぞれ情報読み取り部として機能させることとしてもよい。この場合、例えば
図6(a)に示したゲーム補助具1Cのように、2つのカメラ35,36に共通する1つの穴6Cが設けられることとしてもよい。また、ゲーム情報表示体40には、2つのカメラ35,36の対応する位置に2つのゲーム情報表示面41を備えることとしてもよい。さらに、この2つのゲーム情報表示面41は、互いに異なる種類のゲーム情報を有していてもよい。
【0054】
例えば一方のゲーム情報として装備や能力に関連付けられたIDが記録され、もう一方のゲーム情報として当該IDに追加されるパラメータデータが記録される。このような2種類のゲーム情報を2つのカメラ35,36で同時に読み取ることにより、2つのゲーム情報の組み合わせをゲームに反映させることができる。このように、2つのカメラ35,36を用いることにより、2種類のゲーム情報を同時に読み取らせることができるため、ゲーム情報を示す二次元コードなどのコードの種類を増やすことなく、ゲーム装置20に読み取らせるゲーム情報の種類(組み合わせの数)を容易に増やすことができる。なお、ゲーム装置20に備えられている限り、3つ以上のカメラを用いて2つ以上のゲーム情報を同時に読み取らせることとしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態においてはゲームプログラムが実行されるゲーム装置に適用される例を説明したが、本発明はこれに限られず、所定のゲーム情報を読み取る情報読み取り部を有し、読み取ったゲーム情報を用いたゲームプログラムを実行可能なコンピュータ装置であれば適用可能である。例えばカメラ機能を有する携帯電話、タブレット型の携帯型コンピュータ装置などの携帯情報機器に適用可能である。