(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記憶部は、前記複数のポートの各ポートが含まれる前記グループ、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別、および前記外部装置との接続状態が記載された接続状態テーブルをさらに格納し、
前記電源制御部は、前記接続状態テーブルに基づいて、前記接続状態がオフラインである前記情報処理装置が接続されるポートが含まれるグループと同じグループに含まれるポートと接続する全ての情報処理装置との接続状態がオフラインの場合、前記同じグループに含まれるポートのうち前記ストレージ装置と接続するポートの電源をオフにすることを特徴とする請求項1記載のスイッチ。
外部装置と接続する複数のポートと、前記複数のポートの各ポートが含まれるグループを示すゾーンデータベースを格納する記憶部と、を備え、同一のグループに含まれるポート間でのみ通信を許可するスイッチが実行する制御方法であって、
前記ゾーンデータベースを参照し、
前記複数のポートのうち、いずれのグループにも含まれていないポートの電源をオフとする、
処理を有し、
前記外部装置は、情報処理装置またはデータを格納するストレージ装置であり、
前記記憶部は、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別および前記外部装置との接続状態が記載されたネームサーバデータベースをさらに格納し、
前記スイッチは、ポートの電源がオンの場合に該ポートから常に信号を送信し、前記ネームサーバデータベースを参照し、前記外部装置との接続状態がオフラインかつ前記外部装置の種別が前記情報処理装置である場合、前記情報処理装置と接続するポートからの前記信号の送信を停止することを特徴とする制御方法。
外部装置と接続する複数のポートと、前記複数のポートの各ポートが含まれるグループを示すゾーンデータベースと、前記複数のポートの各ポートが含まれる前記グループ、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別、および前記外部装置との接続状態が記載された接続状態テーブルと、を格納する記憶部と、を備え、前記ゾーンデータベースに基づいて同一のグループに含まれるポート間でのみ通信を許可し、ポートの電源がオンの場合に該ポートから常に信号を送信するスイッチが実行する制御方法であって、
前記外部装置の電源がオフとなったことを検出し、
前記接続状態テーブルを参照し、
電源がオフとなった前記外部装置の種別が情報処理装置である場合、電源がオフとなった前記情報処理装置と接続するポートからの前記信号の送信を停止する
処理を有する制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態に係るシステムの構成図である。
【0018】
システム101は、サーバ201−i(i=1〜3)、ファイバチャネルスイッチ301(以下、スイッチ301と表記する)、およびストレージ401−j(j=1〜3)を備える。
【0019】
サーバ201とスイッチ301、スイッチ301とストレージ401は、それぞれファイバチャネルにより接続されている。
図1では、サーバ201、スイッチ301、およびストレージ401により、SANを構成している。
【0020】
サーバ201は、読み出し要求をストレージ401に送信してストレージ401からデータの読み出し、また書き込み要求およびデータをストレージ401に送信してストレージ401へデータの書き込みを行う。
サーバ201は、情報処理装置の一例である。
【0021】
スイッチ301は、サーバ201とストレージ401間のデータの転送を行う。
スイッチ301は、Central Processing Unit(CPU)311、揮発性メモリ321、不揮発性メモリ331、およびポート341−k(k=0〜15)を備える。
【0022】
CPU311は、各種処理を行うプロセッサ(処理装置)である。
CPU311は、スイッチ制御部312を有する。
【0023】
スイッチ制御部312は、データの中継など処理やスイッチ301の制御を行う。スイッチ制御部312は、ゾーンDB334に基づいて、同一のグループ内のみの通信(I/Oトラフィック)を許可するように制御を行う。
【0024】
スイッチ制御部312は、ネームサーバデータベース(DB)333、ゾーンDB334、および接続状態テーブル335の読み書きを行う。
【0025】
スイッチ制御部312は、スイッチ301を制御するプログラムが揮発性メモリ321に読み出され、CPU311が揮発性メモリ321上の該プログラムを実行することにより実現される。
【0026】
スイッチ制御部312は、電源制御部313を有する。
電源制御部313は、ネームサーバDB333、ゾーンDB334、および接続状態テーブル335に基づいて、ポート341の電源のオンオフを制御する。
【0027】
電源制御部313は、ポート341の電源をオン、オフ、またはポートを省電力モードにする。
【0028】
ここで、省電力モードについて説明する。
ポートの電源がオンの場合、スイッチ制御部312は、ポート341から常に電気信号を送信している。ポート341にデバイスが接続されていない場合でも、ポート341は常に電気信号を送信している。これは、ポート341にデバイスが接続された場合に、接続したことを該デバイスに通知するためである。
【0029】
省電力モードとは、電源制御部313の指示によりスイッチ制御部312がポート341からの電気信号の送信を停止し、ポート341が信号の受信のみを行う状態である(尚、ポート341の電源は入ったままである)。例えば、サーバの電源がオフの場合に、該サーバと接続するポートの電源もオフにすると、サーバの電源がオンとなってもサーバからの通知を受け取ることができない。そのため、ポート341は、サーバの電源がオフの場合に信号の受信のみを行う省電力モードとなる。省電力モードでは、電気信号の送信は行われないため、消費電力は削減される。
【0030】
電源制御部313は、節電プログラム332が揮発性メモリ321に読み出され、CPU311が揮発性メモリ321上の節電プログラムを実行することにより実現される。
【0031】
また、スイッチ制御部312および電源制御部313は、Programmable Logic Device(PLD)やApplication Specific Integrated Circuit(ASIC)等のハードウェア回路によって実現することもできる。
【0032】
揮発性メモリ321は、スイッチ301が使用するデータやプログラム等を格納する記憶装置である。揮発性メモリ321は、例えば、Random Access Memory(RAM)である。
【0033】
不揮発性メモリ331は、スイッチ301が使用するデータやプログラム等を格納する記憶装置である。不揮発性メモリ331は、例えば、フラッシュメモリである。
【0034】
不揮発性メモリ331は、節電プログラム332、ネームサーバDB333、ゾーンDB334、および接続状態テーブル335を格納する。
【0035】
節電プログラム332は、ポート341の電源の制御を行うプログラムである。
ネームサーバDB333、ゾーンDB334、および接続状態テーブル335の詳細については後述する。
【0036】
ポート341は、外部のデバイス(サーバ201、ストレージ401)と接続し、外部のデバイスとのデータの入出力(信号の送受信)を行うインタフェースである。
【0037】
また、ポート341−kには、ポートを識別するためのインデックス番号kが割り当てられている。また、図面及び明細書の記載において、ポート341−kをポートkと表記する場合がある。
【0038】
スイッチ301は、ポート341の電源を個別にオンおよびオフ可能である。
実施の形態において、ポート341−0はサーバ201−1、ポート341−8はサーバ201−2、ポート341−11はサーバ201−3、ポート341−4はストレージ401−1、ポート341−12はストレージ401−2、ポート341−15はストレージ401−3にそれぞれ接続している。
【0039】
ストレージ401は、データを格納する装置である。ストレージ401は、例えば、磁気ディスク装置(ハードディスクドライブ(HDD))や磁気テープ装置、またはHDDを複数備えるディスクアレイ装置などである。
スイッチ301は、ゾーニングを用いてアクセス制御を行う。
【0040】
図2は、実施の形態に係るシステムのゾーンを示す図である。
ゾーニングとは、ポート341のインデックス番号をグループ化した定義を作成し、ポート341を該定義に基づいてグループ化することである。また、定義されたグループをゾーンと呼ぶ。
【0041】
スイッチ制御部312は、グループ内のみの通信(I/Oトラフィック)を許可するように制御を行う。
【0042】
図2に示すようにポート0とポート4はゾーン1、ポート8とポート12はゾーン2、ポート11とポート15はゾーン3に含まれている。
【0043】
それにより、サーバ201−1とストレージ401−1間の通信が許可されている。また、サーバ201−2とストレージ401−2間の通信、およびサーバ201−3とストレージ401−3間の通信もそれぞれ許可されている。
【0044】
図3は、ネームサーバDBの例を示す図である。
ネームサーバDB333には、スイッチ301に接続されているデバイス(例えば、サーバ201、ストレージ401)の情報が記載される。
【0045】
ネームサーバDB333には、ポート、デバイス名、接続先ポート名、デバイスタイプ、および接続状態が対応付けられて記述される。
【0046】
ポートは、デバイスと接続しているポート341に割り当てられているインデックス番号である。
【0047】
デバイス名は、ポート341と接続しているデバイスのWorld Wide Name(WWN)である。
【0048】
接続先ポート名は、ポート341と接続しているデバイスのポートのWWNである。
デバイスタイプは、ポート341と接続しているデバイスの種別を示す。デバイスタイプは、例えば、デバイスがサーバの場合”Initiator”、ストレージの場合”Target”、不明の場合”Unknown”である。
【0049】
接続状態は、ポート341とデバイス間の接続状態を示す。接続状態は、オンライン(Online)またはオフライン(Offline)である。デバイスの電源がオンの場合、接続状態は“Online”、デバイスの電源がオフの場合、接続状態は“Offline”となる
【0050】
図4は、ゾーンDBの例を示す図である。
ゾーンDB334には、ゾーニングの設定情報、すなわちどのポートがどのゾーンに含まれているかを示すゾーンの定義が記述される。
【0051】
ゾーンDB334には、コンフィグ名、ゾーン名、およびメンバー名が対応付けられて記述される。
【0052】
コンフィグ名は、ゾーンの設定を有効または無効にする単位に付けられた名称である。
ゾーン名は、ゾーンの名称である。
【0053】
メンバー名は、ゾーンに含まれるポートの情報である。メンバー名は、スイッチ301に割り当てられている番号(ノード番号)とポート341のインデックス番号の組み合わせの形式である。例えば、”10:2”は、ノード番号10がスイッチのインデックス番号2のポートを示す。
【0054】
図4に示すゾーンDB334は、ノード番号10がスイッチのインデックス番号0、1、2のポートがZone1に含まれており、ノード番号10がスイッチのインデックス番号11のポートとノード番号20がスイッチのインデックス番号11のポートがZone2に含まれていることを示す。
【0055】
図5は、接続状態テーブルの例を示す図である。
接続状態テーブル335には、スイッチ301に接続されているデバイスとの接続状態が記述される。
【0056】
接続状態テーブル335には、ポート、ゾーン名、デバイスタイプ、接続状態、および電源状態が対応付けられて記述される。
【0057】
ポートは、デバイスと接続しているポート341に割り当てられているインデックス番号である。
【0058】
ゾーン名は、ゾーンの名称である。
デバイスタイプは、ポートと接続しているデバイスの種別を示す。デバイスタイプは、例えば、デバイスが接続されていない場合”Null”、デバイスがサーバの場合”Initiator”、ストレージの場合”Target”、スイッチの場合”Switch”である。
【0059】
接続状態は、ポート341とデバイス間の接続状態を示す。接続状態は、デバイスと接続している場合(デバイスの電源がオンの場合)はオンライン(Online)、デバイスと接続していない場合(デバイスの電源がオフの場合)はオフライン(Offline)である。
【0060】
電源状態は、ポート341の電源状態を示す。電源状態は、ポートの電源がオンの場合”On”、 ポートの電源がオフの場合”Off”、 ポートが省電力モードの場合”Saving”である。
【0061】
図5に示す接続状態テーブル335は、ポート0がZone1に含まれており、サーバと接続しており、該サーバとはオンラインであり、電源はオンであることを示している。
図5に示す接続状態テーブル335は、ポート2がZone1に含まれており、ストレージと接続しており、該ストレージとはオンラインであり、電源はオンであることを示している。
【0062】
また、
図5に示す接続状態テーブル335は、ポート1にはデバイスが接続されておらず、ポート3は省電力モードであることを示している。
【0063】
次に、スイッチ301およびサーバ201の状態の遷移ごとにポート341の電源の制御がどのように行われるか説明する。
【0064】
図6は、スイッチの節電モードがオフの場合のシステムを示す図である。
図6では、サーバ201−1、201−2、およびストレージ401−1〜401−3の電源はオン、サーバ201−3の電源はオフとなっている。
【0065】
また、
図2で述べたようにポート0とポート4はゾーン1、ポート8とポート12はゾーン2、ポート11とポート15はゾーン3に含まれている。尚、以下の説明においても同様にゾーンが設定されている。
【0066】
スイッチ301の節電モードがオフの場合、すなわち電源制御部313が動作していない場合は、ゾーンの定義の有無に関わらず、すべてのポート341の電源はオンとなっている。
【0067】
次に節電モードがオンとなった場合の処理について説明する。
図7は、スイッチの節電モードをオンにした場合のシステムを示す図である。
【0068】
図7では、サーバ201−1、201−2、およびストレージ401−1〜401−3の電源はオン、サーバ201−3の電源はオフとなっている。
【0069】
節電モードがオンになると、節電プログラム332が起動する。すなわち、節電プログラム332が揮発性メモリ321に読み出され、CPU311が揮発性メモリ321上の節電プログラムを実行することにより、電源制御部313が動作する。
【0070】
電源制御部313は、ゾーンDB334を参照し、ゾーン定義されていないポートの電源をオフにする。
図7において、ポート1、2、3、5、6、7、9、10、13、14の電源がオフにされる。
【0071】
電源制御部313は、ゾーンDB334とネームサーバDB333を参照し、ゾーンに定義されたポートに接続されたサーバの電源が入っていない場合、サーバに接続されたポートを「省電力モード」に変更する。
図7において、ポート11が省電力モードとなる。
【0072】
電源制御部313は、ゾーン内のすべてのサーバ側ポートが「省電力モード」になった場合、同一ゾーン内のストレージに接続したポートの電源をオフにする。
図7において、ポート15の電源がオフとなる。
電源制御部313は、変更したポートの状態を接続状態テーブル335に記録する。
【0073】
図8A〜8Dは、節電モードをオンにした場合のシステムの処理を示すシーケンス図である。
【0074】
ステップS501において、運用管理者はスイッチ301の節電モードをオンにする。それにより、節電プログラム332が揮発性メモリ321に読み出され、CPU311は揮発性メモリ321上の節電プログラムを実行し、電源制御部313が動作を開始する。
【0075】
ステップS502において、電源制御部313は、ゾーンDB334を読み出す。ゾーンDB334にゾーンの定義が記述されている場合、制御はステップS503に進み、ゾーンの定義が記述されていない場合、処理は終了する。
【0076】
ステップS503において、電源制御部313は、以下の処理で対象となる未選択のポート341を一つ選択する。電源制御部313は、例えば、ポート341のインデックス番号の小さい順に選択する。
【0077】
ステップS504において、電源制御部313は、ゾーンDB334を読み出す。
ステップS505において、電源制御部313は、ゾーンDB334のゾーン名とメンバー名を参照し、選択されたポート341がゾーンに含まれているかチェックする。選択されたポート341がゾーンに含まれている場合、制御はステップS506に進み、選択されたポート341がゾーンに含まれていない場合、制御はステップS507に進む。
【0078】
ステップS506において、電源制御部313は、選択されたポート341の電源をオンにする。
【0079】
ステップS507において、電源制御部313は、選択されたポート341の電源をオフにする。
【0080】
ステップS508において、電源制御部313は、ネームサーバDB333を読み出し、選択されたポート341に接続されているデバイスの情報(デバイス名、接続先ポート名、デバイスタイプ、および接続状態)を取得する。
【0081】
ステップS509において、電源制御部313は、取得したデバイスの情報に基づいて、選択されたポート341に接続されているデバイスのデバイスタイプをチェックする。デバイスタイプが”Initiator”である場合、制御はステップS510に進み、デバイスタイプが”Initiator”でない場合、処理は終了する。
【0082】
ステップS510において、電源制御部313は、取得したデバイスの情報に基づいて、選択されたポート341に接続されているデバイスの接続状態をチェックする。接続状態が”Online”である場合、制御はステップS511に進み、接続状態が”Offline”である場合、処理は終了する。
【0083】
ステップS511において、電源制御部313は、選択されたポート341に接続している装置がサーバ(すなわち、デバイスタイプがInitiator)であり、且つ該サーバの接続状態がOfflineである場合、選択されたポート341を省電力モードにする。詳細には、電源制御部313は、スイッチ制御部312に選択されたポート341からの電気信号の送信の停止を指示し、スイッチ制御部312は、選択されたポート341からの電気信号の送信を停止する。これにより、選択されたポート341は、電気信号の受信のみを行うため、消費電力が低減する。
【0084】
ステップS512において、電源制御部313は、接続状態テーブル335を更新する。詳細には、電源制御部313は、接続状態テーブル335のポートを選択されたポート341のインデックス番号、ゾーン名を選択されたポート341が含まれるゾーン名、デバイスタイプを選択されたポート341に接続されているデバイスタイプに更新する。電源制御部313は、接続状態テーブル335の電源状態を、選択されたポート341の電源をオンにした場合は“On”、オフにした場合は“Off”、省電力モードにした場合は“Saving“に更新する。
【0085】
ステップS513において、電源制御部313は、接続状態テーブル335を参照し、選択されたポート341が含まれるゾーン内の全てのサーバの接続状態が”Offline”であるかチェックする。選択されたポート341が含まれるゾーン内の全てのサーバの接続状態が”Offline”である場合、制御はステップS514に進み、選択されたポート341が含まれるゾーン内のいずれかのサーバの接続状態が”Online”である場合、処理は終了する。
【0086】
ステップS514において、電源制御部313は、選択されたポート341が含まれるゾーン内において、ストレージ401が接続されているポート401の電源をオフにする。電源制御部313は、接続状態テーブル335の電源をオフにしたポートの電源状態を“Off”に変更する。
【0087】
ステップS515において、全てのポート341を処理した場合(すなわち、ステップS503で全てのポートを選択済みの場合)、処理は終了し、未処理のポートがある場合、制御はステップS503に戻る。
【0088】
次にサーバの電源がオフとなった場合の処理について説明する。
図9は、サーバの電源をオフにした場合のシステムを示す図である。
【0089】
図9は、
図7で述べたシステムの状態からサーバ201−2の電源をオフとした場合のシステムを示す。
【0090】
サーバ201−2の電源がオフとなった場合、電源制御部313は、ゾーンDB334とネームサーバDB333を参照し、サーバ201−2に接続されているポート8の電源を省電力モードに変更する。
【0091】
ポート8が含まれるゾーン内のサーバと接続する全てのポートが省電力モードとなった場合、電源制御部313は、同一ゾーン内のストレージと接続するポート12の電源をオフとする。
【0092】
図10A〜10Dは、サーバの電源をオフにした場合のシステムの処理を示すシーケンス図である。
【0093】
ステップS601において、運用管理者は、サーバ201の電源をオフにする。サーバ201の電源がオフになると、ネームサーバDB333の接続状態は“Offline”に変更される。
【0094】
ステップS602において、電源制御部313は、ネームサーバDB333の接続状態が“Offline”に変更されたこと検出する。すなわち、電源制御部313は、サーバ201の電源がオフ(サーバ201との接続がオフライン)となったことを検出する。
【0095】
ステップS603において、電源制御部313は、ゾーンDB334を読み出す。ゾーンDB334にゾーンの定義が記述されている場合、制御はステップS604に進み、ゾーンの定義が記述されていない場合、処理は終了する。
【0096】
ステップS604において、電源制御部313は、オフラインにされたサーバ201と接続するポートをキーにして、接続状態テーブル335のオフラインにされたサーバ201と接続するポートの接続状態を“Offline”に更新する。
【0097】
ステップS605において、電源制御部313は、オフラインにされたサーバ201と接続するポートをキーとして接続状態テーブル335を検索し、オフラインにされたサーバ201と接続するポートに対応するゾーン名およびデバイスタイプを取得する。
【0098】
ステップS606において、ステップS605で取得したデバイスタイプがInitiatorである場合、制御はステップS607に進み、Initiatorでない場合、処理は終了する。
【0099】
ステップS607において、電源制御部313は、接続状態テーブル335のオフラインにされたサーバ201と接続するポートの電源状態を”Saving”に更新する。電源制御部313は、オフラインにされたサーバ201と接続するポートを省電力モードにする。詳細には、電源制御部313は、スイッチ制御部312にオフラインにされたサーバ201と接続するポートからの電気信号の送信の停止を指示し、スイッチ制御部312は、オフラインにされたサーバ201と接続するポートからの電気信号の送信を停止する。
【0100】
ステップS608において、電源制御部313は、検索条件を、ゾーン名をステップS605で取得したゾーン名、デバイスタイプを“Initiator”、接続状態を“Online”として、接続状態テーブル335を検索する。電源制御部313は、検索により検出されたレコードの数をカウントする。
【0101】
ステップS609において、ステップS608でカウントされた値が0より大きい場合、処理は終了し、ステップS608でカウントされた値が0の場合、制御はステップS610に進む。
【0102】
ステップS610において、電源制御部313は、検索条件を、ゾーン名をステップS605で取得したゾーン名、デバイスタイプを“Target”、接続状態を“Online”として、接続状態テーブル335を検索する。電源制御部313は、検索で見つかったレコードのポート341の電源をオフにする。電源制御部313は、接続状態テーブル335の検索で見つかったレコードの接続状態を“Offline”、電源状態を“Off”にそれぞれ更新する。
【0103】
次に、サーバの電源をオンにした場合の処理について説明する。
図11は、サーバの電源をオンにした場合のシステムを示す図である。
【0104】
図11は、
図9で述べたシステムの状態からサーバ201−2の電源をオンとした場合のシステムを示す。
【0105】
サーバ201−2の電源が投入された場合、サーバ201−2からの信号を省電力モードであるポート8が受け取る。
【0106】
電源制御部313は、受信した信号の内容を解析し、受信した信号がストレージ宛ての信号だった場合、受信した信号を格納する。電源制御部313は、信号を受信したポート8(すなわち、サーバ201−2と接続するポート8)の電源をオンにする。電源制御部313は、ゾーンDB334を参照して、信号を受信したポートと同じゾーン内のストレージと接続するポート12の電源をオンにして、ストレージ401−2との通信を確立してから、保存していたサーバ201−2からの信号をストレージ401−2に送信する。
【0107】
図12A〜12Fは、サーバの電源をオンにした場合のシステムの処理を示すシーケンス図である。
【0108】
尚、以下の説明において、サーバ201と接続するポート341をサーバ側ポート、ストレージ401と接続するポートをストレージ側ポートと表記する場合がある。
【0109】
ステップS701において、運用管理者はサーバ201の電源を入れる。サーバ201の電源がオンになると、ネームサーバDB333のサーバ201と接続するポートに対応する接続状態は“Online”に変更される。
【0110】
ステップS702において、サーバ201は、サーバ201とストレージ401間の接続を確立するための信号をストレージ401に送信する。
【0111】
ステップS703において、スイッチ301は、サーバ側ポートでサーバ201とストレージ401間の接続を確立するための信号を受信する。
【0112】
ステップS704において、電源制御部313は、受信した信号の宛先の宛先をチェックする。信号の宛先がスイッチの場合、制御はステップS705に進み、信号の宛先がストレージの場合、制御はステップS707に進む。
【0113】
ステップS705において、電源制御部313は、何もしない。
ステップS706において、スイッチ制御部312は、信号を受信したポートの電源をオンにし、信号を受信した旨をサーバ201に返信する。
【0114】
ステップS707において、電源制御部313は、ゾーンDB334を読み出す。ゾーンDB334にゾーンの定義が記述されている場合、制御はステップS708に進み、ゾーンの定義が記述されていない場合、処理は終了する。
【0115】
ステップS708において、電源制御部313は、サーバ201から受信した信号を揮発性メモリ321または不揮発性メモリ331に格納する。電源制御部313は、信号を受信したポート(すなわち、電源がオンとなったサーバ201が接続されているポート)をキーとし、接続状態テーブル335の信号を受信したポートの接続状態を“Online”に更新する。
【0116】
ステップS709において、電源制御部313は、信号を受信したポートをキーとし、接続状態テーブル335を検索し、信号を受信したポートに対応するゾーン名およびデバイスタイプを取得する。
【0117】
ステップS710において、ステップS709で取得したデバイスタイプが“Target”の場合、処理は終了し、ステップS709で取得したデバイスタイプが“Initiator”の場合、制御はステップS711に進む。
【0118】
ステップS711において、電源制御部313は、信号を受信したポートをキーとし、接続状態テーブル335の信号を受信したポートの電源状態を“On”に更新する。電源制御部313は、信号を受信したポートの電源をオンにする。
【0119】
ステップS712において、電源制御部313は、検索条件を、ゾーン名をステップS709で取得したゾーン名、デバイスタイプを“Target”、接続状態を“Online”として、接続状態テーブル335を検索する。電源制御部313は、検索で見つかったレコードのポート341の電源をオンにする。電源制御部313は、接続状態テーブル335の検索で見つかったレコードの接続状態を“Online”、電源状態を“On”にそれぞれ更新する。
【0120】
ステップS713において、電源制御部313は、スイッチ301とストレージ401間の接続を確立するために信号をストレージ401に送信する。
【0121】
ステップS714において、ストレージ401は、スイッチ301から信号を受信し、ストレージ401とスイッチ301間の接続を確立するための信号をスイッチ301に返信する。
【0122】
ステップS715において、スイッチ301は、ストレージ401とスイッチ301間の接続を確立するための信号をストレージ401から受信する。スイッチ制御部312は、ネームサーバDB333のストレージと接続するポートの接続状態を“Online”に更新する。
【0123】
ステップS716において、電源制御部313は、ネームサーバDB333を参照し、ストレージと接続するポートの接続状態が”Online”となっていることで、ストレージ401との接続が確立されていることを確認する。電源制御部313は、格納していたサーバ201とストレージ401間の接続を確立するための信号をストレージ401に送信する。
【0124】
ステップS717において、ストレージ401は、サーバ201から送信されたサーバ201とストレージ401間の接続を確立するための信号をスイッチ301から受信し、サーバ宛のストレージ401とサーバ201間の接続を確立するための信号をスイッチ301に送信する。
【0125】
ステップS718において、スイッチ301は、ストレージ401から信号を受信し、該信号をサーバ201に中継する。
【0126】
ステップS719において、サーバ201は、スイッチ301との接続を確立するための信号を送受信する。
【0127】
実施の形態のスイッチによれば、消費電力を低減することができる。また、実施の形態のスイッチによれば、ポートに接続している装置の状態に応じてポートの電源制御を実行することができる。
【0128】
以上の実施の形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
外部装置と接続するスイッチであって、
前記外部装置と接続する複数のポートと、
前記複数のポートの各ポートが含まれるグループを示すゾーンデータベースを格納する記憶部と、
前記複数のポートの電源の制御を行う電源制御部と、
前記ゾーンデータベースに基づいて同一のグループに含まれるポート間でのみ通信を許可するスイッチ制御部と、
を備え、
前記電源制御部は、前記ゾーンデータベースに基づいて、前記複数のポートのうち、いずれのグループにも含まれていないポートの電源をオフとすることを特徴とするスイッチ。
(付記2)
前記外部装置は、情報処理装置またはデータを格納するストレージ装置であり、
前記記憶部は、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別および前記外部装置との接続状態が記載されたネームサーバデータベースをさらに格納し、
前記スイッチ制御部は、ポートの電源がオンの場合に該ポートから常に信号を送信し、
前記電源制御部は、前記ネームサーバデータベースを参照し、前記外部装置との接続状態がオフラインかつ前記外部装置の種別が前記情報処理装置である場合、前記スイッチ制御部に前記情報処理装置と接続するポートからの前記信号の送信を停止させることを特徴とする付記1記載のスイッチ。
(付記3)
前記記憶部は、前記複数のポートの各ポートが含まれる前記グループ、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別、および前記外部装置との接続状態が記載された接続状態テーブルをさらに格納し、
前記電源制御部は、前記接続状態テーブルに基づいて、前記接続状態がオフラインである前記情報処理装置が接続されるポートが含まれるグループと同じグループに含まれるポートと接続する全ての情報処理装置との接続状態がオフラインの場合、前記同じグループに含まれるポートのうち前記ストレージ装置と接続するポートの電源をオフにすることを特徴とする付記2記載のスイッチ。
(付記4)
外部装置と接続するスイッチであって、
前記外部装置と接続する複数のポートと、
前記複数のポートの各ポートが含まれるグループを示すゾーンデータベースと、前記複数のポートの各ポートが含まれる前記グループ、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別、および前記外部装置との接続状態が記載された接続状態テーブルと、を格納する記憶部と、
前記複数のポートの電源の制御を行う電源制御部と、
前記ゾーンデータベースに基づいて同一のグループに含まれるポート間でのみ通信を許可し、ポートの電源がオンの場合に該ポートから常に信号を送信するスイッチ制御部と、
を備え、
前記電源制御部は、
前記外部装置の電源がオフとなったことを検出し、前記接続状態テーブルを参照し、電源がオフとなった前記外部装置の種別が前記情報処理装置である場合、前記スイッチ制御部に電源がオフとなった前記情報処理装置と接続するポートからの前記信号の送信を停止させることを特徴とするスイッチ。
(付記5)
前記電源制御部は、前記接続状態テーブルを参照し、電源がオフとなった前記情報処理装置と接続するポートが含まれるグループ内のポートにおいて、電源がオンである前記情報処理装置と接続するポートがない場合、電源がオフとなった前記情報処理装置と接続するポートが含まれるグループ内のポートのうちストレージと接続するポートの電源をオフとすることを特徴とする付記4記載のスイッチ。
(付記6)
外部装置と接続する複数のポートと、前記複数のポートの各ポートが含まれるグループを示すゾーンデータベースを格納する記憶部と、を備え、同一のグループに含まれるポート間でのみ通信を許可するスイッチが実行する制御方法であって、
前記ゾーンデータベースを参照し、
前記複数のポートのうち、いずれのグループにも含まれていないポートの電源をオフとする、
処理を有する制御方法。
(付記7)
前記外部装置は、情報処理装置またはデータを格納するストレージ装置であり、
前記記憶部は、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別および前記外部装置との接続状態が記載されたネームサーバデータベースをさらに格納し、
前記スイッチは、ポートの電源がオンの場合に該ポートから常に信号を送信し、
前記制御方法は、
前記ネームサーバデータベースを参照し、
前記外部装置との接続状態がオフラインかつ前記外部装置の種別が前記情報処理装置である場合、前記スイッチ制御部に前記情報処理装置と接続するポートからの前記信号の送信を停止させる
処理をさらに有することを特徴とする付記6記載の制御方法。
(付記8)
前記記憶部は、前記複数のポートの各ポートが含まれる前記グループ、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別、および前記外部装置との接続状態が記載された接続状態テーブルをさらに格納し、
前記制御方法は、
前記接続状態テーブルを参照し、
前記接続状態がオフラインである前記情報処理装置が接続されるポートが含まれるグループと同じグループに含まれるポートと接続する全ての情報処理装置との接続状態がオフラインの場合、前記同じグループに含まれるポートのうち前記ストレージ装置と接続するポートの電源をオフにする
処理をさらに有することを特徴とする付記7記載の制御方法。
(付記9)
外部装置と接続する複数のポートと、前記複数のポートの各ポートが含まれるグループを示すゾーンデータベースと、前記複数のポートの各ポートが含まれる前記グループ、前記複数のポートの各ポートに接続される前記外部装置の種別、および前記外部装置との接続状態が記載された接続状態テーブルと、を格納する記憶部と、を備え、前記ゾーンデータベースに基づいて同一のグループに含まれるポート間でのみ通信を許可し、ポートの電源がオンの場合に該ポートから常に信号を送信するスイッチが実行する制御方法であって、
前記外部装置の電源がオフとなったことを検出し、
前記接続状態テーブルを参照し、
電源がオフとなった前記外部装置の種別が前記情報処理装置である場合、前記スイッチ制御部に電源がオフとなった前記情報処理装置と接続するポートからの前記信号の送信を停止する
処理を有する制御方法。
(付記10)
前記接続状態テーブルを参照し、
電源がオフとなった前記情報処理装置と接続するポートが含まれるグループ内のポートにおいて、電源がオンである前記情報処理装置と接続するポートがない場合、電源がオフとなった前記情報処理装置と接続するポートが含まれるグループ内のポートのうちストレージと接続するポートの電源をオフとする
処理をさらに有することを特徴とする付記9記載の制御方法。