(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6200717
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】樹脂製キャップ
(51)【国際特許分類】
B65D 41/04 20060101AFI20170911BHJP
B65D 53/00 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
B65D41/04 200
B65D53/00 200
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-157636(P2013-157636)
(22)【出願日】2013年7月30日
(65)【公開番号】特開2015-27882(P2015-27882A)
(43)【公開日】2015年2月12日
【審査請求日】2016年6月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000228442
【氏名又は名称】日本クロージャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(74)【代理人】
【識別番号】100186897
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 さやか
(72)【発明者】
【氏名】塚本 龍一
(72)【発明者】
【氏名】宮下 浩徳
(72)【発明者】
【氏名】橋本 勝己
(72)【発明者】
【氏名】山崎 恭典
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 翼
【審査官】
矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭58−171353(JP,A)
【文献】
特開昭63−110163(JP,A)
【文献】
特開平01−167054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 35/44−35/54
B65D 39/00−55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂板部及び該頂板部の周縁から垂下するスカート部から成る樹脂製キャップシェル、及び前記頂板部内面の外周縁に形成されるホットメルト組成物から成る環状のライナーを有する樹脂製キャップにおいて、
前記樹脂製キャップシェルの頂板部内面とスカート部内面の境界部分には、環状傾斜面が形成されており、該環状傾斜面の下方にはスカート部内面からキャップ内方に突出する環状突起が形成されており、前記頂板部内面には、前記環状傾斜面に連なる平坦部が形成されており、
前記環状傾斜面がキャップ外径側に向かって軸方向の肉厚が増大するように傾斜し、
前記樹脂製キャップシェルの頂板部内面には、前記平坦部よりもキャップ内方に、下方に突出する環状突条が形成されており、該環状突条の少なくとも平坦部側の側面がキャップ外径に向かって軸方向の肉厚が減少する傾斜面であり、
前記ホットメルト組成物から成るライナーが、前記環状突起よりも上方且つ環状傾斜面及び平坦部上に形成されており、
前記樹脂製キャップを容器口部に適用した閉栓状態において、容器口部先端外側角部が環状傾斜面に対応する位置のライナーに当接することを特徴とする樹脂製キャップ。
【請求項2】
前記ライナーが、前記ホットメルト組成物をキャップシェル面に環状に塗布した後、キャップシェルを回転することにより形成されたものである請求項1記載の樹脂製キャップ。
【請求項3】
前記ライナーが、前記ホットメルト組成物をキャップシェルを回転しながらキャップシェル内面に環状に塗布することにより形成されたものである請求項1又は2に記載の樹脂製キャップ。
【請求項4】
前記ライナーが、B型粘度計による180℃での粘度が400〜2000mPa・秒の範囲にある熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂組成物から成るホットメルト組成物から成る請求項1〜3の何れかに記載の樹脂製キャップ。
【請求項5】
前記ライナーが、JIS A硬度が70乃至95且つ静摩擦係数が0.10以下である請求項1〜4の何れかに記載の樹脂製キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットメルト組成物から成るライナーを有する樹脂製キャップに関するものであり、より詳細には、ライナーが所望の位置に平滑に形成され、優れた密封性を発現可能な樹脂製キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
容器蓋の頂板部内面側には、容器口部先端と密着して容器の密封性能を高める樹脂製ライナーが設けられている。
樹脂製ライナーの形成方法は、ライナーを構成する材料によって異なり、例えば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂から成るライナーの場合には、キャップ内に供給された熱可塑性樹脂から成る溶融樹脂を型押するインシェルモールド法(特許文献1)、或いはキャップを成形型の一部として熱可塑性樹脂を射出成形して成るインサート成形法(特許文献2)等が提案されている。
また塩化ビニル樹脂から成るライナーの場合には、塩化ビニルのプラスチゾルをスピンライニングにより供給して形成する方法(特許文献3)、天然ゴム等から成るライナーの場合には、天然ゴム等の水分散ラテックスを用い、これを乾燥させることにより形成する方法(特許文献4)、或いはウレタン系エラストマーから成るライナーの場合には、イソシアネート成分及びポリオール成分を混合した後、架橋させることにより形成する方法(特許文献5)等によって形成されている。
【0003】
しかしながら、熱可塑性樹脂から成るライナーは耐水性に優れているが、インシェルモールド或いはインサート成形によるライナーでは、ライナーを形成するために専用の金型が必要であり、またプラスチゾルを用いたライナーでは、可塑剤が必須であり、可塑剤由来の臭気が問題であると共に、可塑化に際して焼き付けを行うオーブンが必要であり、一定の設備が必要である。またゴムラテックスを用いた場合には、材料中の水分を乾燥させるために長時間の乾燥工程が必要である。更にはウレタン系エラストマーから成るライナーは水分バリア性が低く、また形成に際して架橋のためにオーブンでの加熱が必要である。
【0004】
このような観点から、臭気や水分バリア性等の問題がないと共に、特別な設備を必要とすることがなく、生産性及び経済性に優れたライナー材として、本出願人は、ホットメルト組成物から成るライナーの形成方法を提案した(特願2012−78015号)。
ホットメルト組成物から成るライナー材は、上述した一般的なライナー材に比して硬度が高いことから、容器口部の天面でシールをするよりも、容器口部の外周側角部でシールすることが密封性の点で有効である。このため、ライナーをキャップシェルの頂板部内面の外周縁に形成すべく、ライナー材であるホットメルト組成物をキャップシェルに施した後、更にアフタースピンを行うことにより、ライナー材を外周縁側に流動させると共にライナー面を平滑化することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−4624号公報
【特許文献2】特開2001−261054号公報
【特許文献3】特開平3−124572号公報
【特許文献4】特開平6−255680号公報
【特許文献5】特開2003−137321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、後述する
図3(A)に示すように、従来のキャップシェルにホットメルト組成物から成るライナー材20を施し、アフタースピンを行うと、溶融状態にあるライナー材20がスカート部内面に形成される環状突起45を乗越えて外側にはみ出してしまうおそれがある(図中、20aで表示)。またライナー中に気泡22a,22bが発生し、ライナーの平滑性が損なわれると共に、気泡が形成された部分と気泡がない部分ではライナーの柔軟性が異なることから、密封性が低下するという問題を生じることがわかった。
またライナー材の使用量が多いことから、経済性にも劣るようになり、ホットメルト組成物から成るライナーの利点を十分に活かすことができないおそれがある。
従って、本発明の目的は、ホットメルト組成物からなるライナー材を用いた場合にも、ライナー材のはみ出しや気泡の形成がなく、優れた密封性、生産性及び経済性を兼ね備えたホットメルト組成物から成るライナーを有する樹脂製キャップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、頂板部及び該頂板部の周縁から垂下するスカート部から成る樹脂製キャップシェル、及び前記頂板部内面の外周縁に形成されるホットメルト組成物から成る環状のライナーを有する樹脂製キャップにおいて、前記樹脂製キャップシェルの頂板部内面とスカート部内面の境界部分には、環状傾斜面が形成されており、該環状傾斜面の下方にはスカート部内面からキャップ内方に突出する環状突起が形成されており、前記頂板部内面には、前記環状傾斜面に連なる平坦部が形成されており、
前記環状傾斜面がキャップ外径側に向かって軸方向の肉厚が増大するように傾斜し、前記樹脂製キャップシェルの頂板部内面には、前記平坦部よりもキャップ内方に、下方に突出する環状突条が形成されており、該環状突条の少なくとも平坦部側の側面がキャップ外径に向かって軸方向の肉厚が減少する傾斜面であり、前記ホットメルト組成物から成るライナーが、前記環状突起よりも上方且つ環状傾斜面及び平坦部上に形成されており、前記樹脂製キャップを容器口部に適用した閉栓状態において、容器口部先端外側角部が環状傾斜面に
対応する位置のライナーに当接することを特徴とする樹脂製キャップが提供される。
【0008】
本発明の樹脂製キャップにおいては、
1.ライナーが、前記ホットメルト組成物をキャップシェル面に環状に塗布した後、キャップシェルを回転することにより形成されたものであること、
2.ライナーが、前記ホットメルト組成物をキャップシェルを回転しながらキャップシェル内面に環状に塗布することにより形成されたものであること、
3.ライナーが、B型粘度計による180℃での粘度が400〜2000mPa・秒の範囲にある熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂組成物から成るホットメルト組成物から成ること、
4.ライナーが、JIS A硬度が70乃至95且つ静摩擦係数が0.10以下であること、
が好適である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の樹脂製キャップにおいては、キャップシェルの頂板部内面とスカート部内面の境界部分に環状傾斜面が形成されていることにより、ライナー材の供給量を低減することができ、その結果、ライナー材が冷却されやすくなり、ライナー材供給後にキャップシェルを回転させてライナー表面を平滑化させる、所謂アフタースピンの際に半径方向外方に流動するライナー材が環状突起を乗越えてはみ出してしまうことが有効に防止されている。
また、キャップシェルの頂板部内面とスカート部内面により形成される角の部分は、供給されたライナー材がライナー形成領域全体に行き渡りにくく気泡発生の原因になりやすいが、この部分を環状傾斜面とすることで、気泡の発生が抑制されており、気泡によりライナー表面の平滑性が損なわれることや、気泡の有無によるライナーの柔軟性が異なる箇所の発生も有効に防止されている。
更に本発明の樹脂製キャップにおいては、ライナーがキャップシェルの環状傾斜面上に平滑に形成されていることから、環状傾斜面上に形成されたライナーが容器口部の外側角部と圧着し、優れた密封性をも有すると共に、ライナー表面が平滑であることから開栓トルクも小さく、開栓性に優れている。
更にまた、ライナーがホットメルト組成物により成るため、スピンライニングにより供給可能で生産性に優れていると共に、ライナー形成のために焼き付けする必要がないため、オーブン等の特別な設備が必要でなく、経済性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の樹脂製キャップの一例の側面半断面図(A)及び底面図(B)である。
【
図2】
図1に示す樹脂製キャップのライナー形成部分の拡大断面図である。
【
図3】キャップシェルにライナー材を適用する状態を示す図であり、(A)は従来のキャップ、(B)は本発明のキャップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の樹脂製キャップは、キャップシェル1及びこのキャップシェル1の内面に形成されるライナー20から成っている。
図1及び
図2に示すとおり、キャップシェル1は、頂板部2及び頂板部2の周縁から垂下するスカート部3から成っており、スカート部3の内面には、容器口部30の螺子部31と係合可能な螺子部4が形成されている。
キャップシェル1の頂板部2の内面側には、頂板部2とスカート部3の境界部分に、環状傾斜面5が形成されていると共に、この環状傾斜面に連なる平坦部6がキャップ中心方向に向って延びている。また
図1及び
図2に示す具体例においては、この平坦部6よりもキャップ中心方向に、キャップを適用する容器口部30の内径よりも先端部分7aにおける径が小さい環状突条7が形成されており、この環状突条7が形成されていることにより、ライナー材の供給量を低減することが可能になる。また
図2から明らかなように、この態様においては、環状突条7は、外側面7b及び内側面7cが傾斜面として形成されており、これにより、後述するように気泡の発生を低減することも可能になる。
更に環状傾斜面5の下方には、スカート部3内面からキャップ内方に突出する環状突起8が形成されており、この環状突起8と環状突条7の間に、環状傾斜面5に沿った形状を有するライナー20が形成され、
図2に示すように、容器口部30の外側角部32と環状傾斜面5に対応する箇所のライナーが圧着し密封性が確保されている。
【0012】
図3は、ホットメルト組成物から成るライナー材のキャップシェルへの適用を説明するための図であり、
図3(A)は、従来のキャップにおいてホットメルト組成物からなるライナー材を供給する場合、
図3(B)は本発明のキャップにおいてホットメルト組成物から成るライナー材を供給する場合を、それぞれ示す。
図3(A)に示す従来のキャップにおいては、頂板部42の内面に環状突条44が形成されており、この環状突条44とスカート部43からキャップ内方に突出する環状突起45で区画される環状領域46に、ノズル21からライナー材20が供給されると、前述した通り、環状領域内の環状突条44と頂板部42内面により形成される角部47、及びスカート部43の内面と頂板部42の内面により形成される角部48のように、ライナー材が行き渡りにくい部分が生じて、気泡22a,22b側が形成されてしまい、ライナーの平滑性が損なわれる。しかもライナー材20はその量が多いことから、経済性に劣るだけでなく冷却されにくいので流動しやすく、その結果アフタースピンによって環状突起45を乗越えて外側にはみ出てしまう(
図3(A)中、20aで表示)。
【0013】
これに対して、
図3(B)に示すように本発明の樹脂製キャップにおいては、
図3(A)に比してライナー材を供給すべき環状領域が小さいことから、ライナー形成のために供給されるライナー材の量が少なく、その結果、供給されたライナー材は冷却されやすく、アフタースピンの際の遠心力によってライナー材20は環状傾斜面5に沿って半径方向外方に広がると同時に自然冷却されることから、ライナー材は環状突起8を乗越えてはみ出すおそれがない。
更に、頂板部2とスカート部3の境界部分に、環状傾斜面5が形成されていることから、ライナー材の行き渡りにくい角度の小さい角部が形成されず、その結果、ライナー材を供給する環状領域中に気泡の発生がなく、平滑な表面を有するライナーを形成することができ、優れた密封性を確保できる。しかも、図に示す具体例では、キャップ中心側に形成した環状突条7の外側側面7aも、平坦部6からなだらかに傾斜する傾斜面を形成していることから、供給されるライナー材の量が低減されていると共に、気泡発生のおそれも低減されている。
【0014】
本発明の樹脂製キャップにおいては、少なくとも環状傾斜面、環状傾斜面に連なる平坦部及び環状突起が形成されている限り、アフタースピンによるライナー材のはみ出しや気泡発生による密封性の低下を有効に防止できるが、前述した通り、環状突起が形成されることにより、アフタースピンによるライナー材のはみ出しを確実に防止することができると共に、環状突条が形成されることによりライナー材の供給量を低減させることも可能になる。また図に示した好適な具体例では、環状突条は外側面及び内側面の両方が傾斜面として形成されていたが、少なくとも環状突条の外側面が傾斜面であれば、図に示した好適態様と同様の効果が得られることは言うまでもなく、また環状突条の側面が傾斜面として形成されていない、或いは環状突条自体がない場合であっても、本発明の樹脂製キャップにおける容器口部とのシール面は環状傾斜面なので、図に示した好適な態様に比して劣るが、密封性を確保することができる。
【0015】
(ライナー材)
本発明の樹脂製キャップに用いるホットメルト組成物から成るライナー材は、180℃での粘度が400乃至2000mPa・
秒の範囲にある熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂組成物から成るものであり、一般にホットメルト組成物として市販されているものの中から選択することができる。
ホットメルト組成物は、オレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂或いはスチレン系等の熱可塑性エラストマーに、粘度調整のためのワックスや可塑剤等が必要により配合されてなるものであり、本発明においては、ホットメルト組成物の中でも、B型粘度計における180℃での粘度が400乃至2000mPa・
秒の範囲にあり、且つライナー形成時にJIS A硬度が70乃至95の範囲になる物を好適に使用することができる。また軟化点(R&B式)が70乃至110℃の範囲にあることが望ましい。
好適には、エチレン酢酸ビニル共重合体をベース樹脂とするホットメルト組成物を使用することができる。
【0016】
(キャップシェル)
本発明の樹脂製キャップに用いられるキャップシェルは、ライナー成形の際に加熱されないことから、従来より樹脂製キャップに用いられていたキャップシェルを用いることができ、これに限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂から成るキャップシェルを使用することができる。
また本発明の樹脂製キャップにおいては、ライナー表面が平滑化され、静摩擦係数が0.10以下であることから、開栓トルクを低減させることができるため、螺子部を有するキャップとして好適に用いることができるが、勿論これに限定されず、容器口部に嵌合するタイプのキャップであっても勿論よい。
【0017】
(ライナーの形成)
本発明においては、上述したホットメルト組成物から成る溶融状態にあるライナー材を、キャップシェル頂板部内面の容器口部先端が当接する環状部分にスピンライニングにより塗布供給する。その後、キャップシェルを回転することにより、ライナー材は遠心力によって外側に広がりながら環状傾斜面に沿った形状を形成すると共に、表面が平滑化され、自然放冷されて固化する。その結果、環状傾斜面に相当する箇所のライナーが容器口部の外側角部と圧着して密封性を確保可能なライナーが形成される。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明の樹脂製キャップは、ライナー材の使用量が低減されていると共に、金型やオーブン等の特別な設備が必要でなく、生産性及び経済性に優れていることから、大量生産される汎用容器好適に使用することができる。
また、ライナー表面が平滑化されていることから密封性に優れていると共に、開栓トルクも小さく、特に螺子部を有するキャップとして好適に使用できる。
【符号の説明】
【0019】
1 キャップシェル、2 頂板部、3 スカート部、5 環状傾斜面、6 平坦部、7 環状突条、8 環状突起、20 ライナー、21 ノズル、22 気泡、30 容器口部、32 容器口部外側角部。