【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置の特徴構成は、
上流から供給されるガラスストランドを下流に搬送するゴムロールと、
前記ゴムロールの表面に当接して回転しながら前記ガラスストランドを切断するカッターロールと、
前記ゴムロールの表面を当該ゴムロールの幅方向に往復移動しながら研磨し、前記ゴムロールの径の減少に応じて前記ゴムロールに近接する研磨手段と、
を備えたガラスチョップドストランドの製造装置であって、
前記ゴムロールの径の減少に応じて単位時間あたりの前記ゴムロールの研磨量が増加するように、前記ゴムロールに対する前記研磨手段の状態が変更可能に構成されていることにある。
【0012】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、ゴムロールの径の減少に応じて単位時間あたりのゴムロールの研磨量が増加するように、ゴムロールに対する研磨手段の状態が変更可能であるため、ゴムロールの表面は常に適切に研磨された状態となり、その結果、カッターロールによるガラスストランドの切断を継続的に行うことが可能となる。そして、表面が適切に研磨されたゴムロールを使用することで、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、ガラスチョップドストランドの品質向上にも寄与し得るものとなる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0013】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
単位時間あたりの前記ゴムロールの径の減少量が増加するように、前記ゴムロールに対する前記研磨手段の状態が変更可能に構成されていることが好ましい。
【0014】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、単位時間あたりのゴムロールの径の減少量が増加するように、ゴムロールに対する研磨手段の状態が変更可能であるため、ゴムロールの表面の研磨量を適切に維持することができる。これにより、ガラスストランドの切断中はゴムロールの表面が平滑な状態に維持され、その結果、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、ガラスチョップドストランドの品質向上に寄与し得るものとなる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0015】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記ゴムロールの径の減少に応じて前記ゴムロールの研磨量の増加率が上昇するように、前記ゴムロールに対する前記研磨手段の状態が変更可能に構成されていることが好ましい。
【0016】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、ゴムロールの径の減少に応じてゴムロールの研磨量の増加率が上昇するように、ゴムロールに対する研磨手段の状態が変更可能であるため、ゴムロールの表面の研磨量を適切に維持することができる。これにより、ガラスストランドの切断中はゴムロールの表面が平滑な状態に維持され、その結果、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、ガラスチョップドストランドの品質向上に寄与し得るものとなる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0017】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段の平均往復移動速度が増加するように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0018】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、ゴムロールの径の減少に応じて研磨手段の平均往復移動速度が増加するように、研磨手段の状態が設定されているため、ゴムロールの径の減少によるゴムロールの劣化速度の増加に合わせて、研磨手段のゴムロールの表面の研磨量を増加させることができる。その結果、カッターロールの当接によってゴムロールの径の減少が進行した状況でも、ゴムロールの荒れた表面を研磨して一定の平滑な状態に維持し、カッターロールによるガラスストランドの切断を継続的に行うことが可能となる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0019】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記ゴムロールの径が減少するに連れて前記平均往復移動速度の増加率が小さくなるように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0020】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、ゴムロールの径が減少するに連れて平均往復移動速度の増加率が小さくなるように、研磨手段の状態が設定されているため、ゴムロールの径の減少によるゴムロールの劣化速度の増加に合わせて、研磨手段のゴムロールの表面の研磨量を増加させることができる。その結果、カッターロールの当接によってゴムロールの径の減少が進行した状況でも、ゴムロールの荒れた表面を過不足なく研磨して一定の平滑な状態に維持し、カッターロールによるガラスストランドの切断を継続的に行うことが可能となる。
【0021】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記研磨手段は、往復移動における、移動方向が変わる時に前記ゴムロールに近接し、前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段が前記ゴムロールに近接する近接移動距離が増加するように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0022】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、研磨手段が、往復移動における、移動方向が変わる時にゴムロールに近接し、ゴムロールの径の減少に応じて研磨手段がゴムロールに近接する近接移動距離が増加するように、研磨手段の状態が設定されているため、ゴムロールの径の減少によるゴムロールの劣化速度の増加に合わせて、研磨手段はゴムロールへの押圧力を増加させることができ、その結果、ゴムロールの表面の研磨量を増加させることができる。従って、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の研磨不足や過剰な研磨を抑えることができる。
【0023】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段の往復移動を一時的に停止させるように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0024】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、ゴムロールの径の減少に応じて研磨手段の往復移動を一時的に停止させるように、研磨手段の状態が設定されているため、研磨手段のオン/オフ操作のみでゴムロールの研磨量を簡単に調整することができる。また、停止時に研磨手段を取り外してメンテナンスや交換等を行うことも容易となる。
【0025】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段の往復移動を部分的に減速させるように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0026】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、ゴムロールの径の減少に応じて研磨手段の往復移動を部分的に減速させるように、研磨手段の状態が設定されているため、ゴムロールの研磨量を簡単に調整することができ、より平滑な状態に維持することが可能となる。
【0027】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記研磨手段が一定速度で往復移動する定速移動期間と、一時的に停止する停止期間とが設けられることが好ましい。
【0028】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、研磨手段が一定速度で往復移動する定速移動期間と、一時的に停止する停止期間とが設けられているため、研磨手段の動作制御を簡単に行うことができる。また、停止期間中に研磨手段を取り外してメンテナンスや交換等を行うことも容易となる。
【0029】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記研磨手段の往復移動における、移動方向が変わる時に前記研磨手段の状態が変更可能に構成されていることが好ましい。
【0030】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、研磨手段の往復移動における、移動方向が変わる時に研磨手段の状態が変更可能であるため、ゴムロールの幅方向における径のバラツキが小さくなり、ゴムロールの表面は平滑な状態に維持される。その結果、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、ガラスチョップドストランドの品質向上に寄与し得るものとなる。
【0031】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
製造したガラスチョップドストランドに前記ゴムロールの研磨屑が混入することを防止する混入防止手段を備えていることが好ましい。
【0032】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、上記混入防止手段を備えているため、ゴムロールを研磨した際に発生する研磨屑が製造したガラスチョップドストランドに混入することを防止することができる。その結果、ガラスチョップドストランドを使用した製品の品質を良好に維持することができる。
【0033】
上記課題を解決するための本発明に係るゴムロールの表面維持方法の特徴構成は、
上流から供給されるガラスストランドをゴムロールにより下流に搬送する搬送工程と、
前記ゴムロールの表面にカッターロールを当接させた状態で、当該カッターロールを回転させながら前記ガラスストランドを切断する切断工程と、
当該ゴムロールの幅方向に研磨手段を往復移動させて、前記ゴムロールの表面を研磨する研磨工程と、
を包含するガラスチョップドストランドの製造に用いるゴムロールの表面維持方法であって、
前記研磨工程において、前記ゴムロールの径の減少に応じて単位時間あたりの前記ゴムロールの研磨量が増加するように、前記ゴムロールに対する前記研磨手段の状態を変更させることにある。
【0034】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、ゴムロールの表面は常に適切に研磨された状態となり、その結果、カッターロールによるガラスストランドの切断を継続的に行うことが可能となる。そして、表面が適切に研磨されたゴムロールを使用することで、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、さらに、表面が適切に研磨されたゴムロールは回転が安定するため、ガラスチョップドストランドの品質向上にも寄与し得るものとなる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0035】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、単位時間あたりの前記ゴムロールの径の減少量が増加するように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0036】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、ゴムロールの表面の研磨量を適切に維持することができる。これにより、ガラスストランドの切断中はゴムロールの表面が平滑な状態に維持され、その結果、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、ガラスチョップドストランドの品質向上に寄与し得るものとなる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0037】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記ゴムロールの径の減少に応じて前記ゴムロールの研磨量の増加率が上昇するように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0038】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、ゴムロールの表面の研磨量を適切に維持することができる。これにより、ガラスストランドの切断中はゴムロールの表面が平滑な状態に維持され、その結果、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、ガラスチョップドストランドの品質向上に寄与し得るものとなる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0039】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段の平均往復移動速度が増加するように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0040】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、カッターロールの当接によってゴムロールの径の減少が進行した状況でも、ゴムロールの荒れた表面を研磨して一定の平滑な状態に維持し、カッターロールによるガラスストランドの切断を継続的に行うことが可能となる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。
【0041】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記ゴムロールの径が減少するに連れて前記平均往復移動速度の増加率が小さくなるように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0042】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、カッターロールの当接によってゴムロールの径の減少が進行した状況でも、ゴムロールの荒れた表面を過不足なく研磨して一定の平滑な状態に維持し、カッターロールによるガラスストランドの切断を継続的に行うことが可能となる。
【0043】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記研磨手段の往復移動における、移動方向が変わる時に前記ゴムロールに近接し、前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段が前記ゴムロールに近接する近接移動距離が増加するように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0044】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、ゴムロールの径の減少によるゴムロールの劣化速度の増加に合わせて、研磨手段はゴムロールへの押圧力を増加させることができ、その結果、ゴムロールの表面の研磨量を増加させることができる。従って、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の研磨不足や過剰な研磨を抑えることができる。
【0045】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段の往復移動を一時的に停止させるように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0046】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、研磨手段のオン/オフ操作のみでゴムロールの研磨量を簡単に調整することができる。また、停止時に研磨手段を取り外してメンテナンスや交換等を行うことも容易となる。
【0047】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記ゴムロールの径の減少に応じて前記研磨手段の往復移動を部分的に減速させるように、前記研磨手段の状態が設定されることが好ましい。
【0048】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、ゴムロールの研磨量を簡単に調整することができ、より平滑な状態に維持することが可能となる。
【0049】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記研磨手段が一定速度で往復移動する定速移動期間と、一時的に停止する停止期間とが設けられることが好ましい。
【0050】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、研磨手段の動作制御を簡単に行うことができる。また、停止期間中に研磨手段を取り外してメンテナンスや交換等を行うことも容易となる。
【0051】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記研磨工程において、前記研磨手段の往復移動における、移動方向が変わる時に前記研磨手段の状態が変更されることが好ましい。
【0052】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、ゴムロールの幅方向における径のバラツキが小さくなり、ゴムロールの表面は平滑な状態に維持される。その結果、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、ガラスチョップドストランドの品質向上に寄与し得るものとなる。
【0053】
本発明に係るゴムロールの表面維持方法において、
前記ゴムロールを所定の頻度で取り外して前記ゴムロールの表面の再生を行う再生工程を実行することが好ましい。
【0054】
本構成のゴムロールの表面維持方法は、ゴムロールを所定の頻度で取り外してゴムロールの表面を再生することで、ゴムロールの表面がさらに平滑化され、ゴムロールの寿命をより延長することができる。
【0055】
上記課題を解決するための本発明に係るガラスチョップドストランドの製造方法の特徴構成は、
上流から供給されるガラスストランドをゴムロールにより下流に搬送する搬送工程と、
前記ゴムロールの表面にカッターロールを当接させた状態で、当該カッターロールを回転させながら前記ガラスストランドを切断する切断工程と、
を包含するガラスチョップドストランドの製造方法であって、
前記切断工程の実行中に、前記ゴムロールの幅方向に研磨手段を往復移動させて、前記ゴムロールの表面を研磨する研磨工程を実行し、当該研磨工程において、前記ゴムロールの径の減少に応じて単位時間あたりの前記ゴムロールの研磨量が増加するように、前記ゴムロールに対する前記研磨手段の状態を変更させることにある。
【0056】
本構成のガラスチョップドストランドの製造方法は、上述したガラスチョップドストランドの製造装置と同様の優れた作用効果を奏することができる。すなわち、ゴムロールの表面は常に適切に研磨された状態となり、その結果、カッターロールによるガラスストランドの切断を継続的に行うことが可能となる。そして、表面が適切に研磨されたゴムロールを使用することで、ガラスストランドの切断不良が発生し難くなり、さらに、表面が適切に研磨されたゴムロールは回転が安定するため、ガラスチョップドストランドの品質向上にも寄与し得るものとなる。また、ガラスチョップドストランドの製造開始直後のゴムロールの表面の過剰な研磨を抑えることができるため、ゴムロールの寿命を延ばすことができる。