(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6201045
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】携帯型端末用アプリ形態の電子商店システム及びその電子商取引方法とアプリジェネレータ
(51)【国際特許分類】
G06F 9/445 20060101AFI20170911BHJP
G06F 9/44 20060101ALI20170911BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20170911BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20170911BHJP
【FI】
G06F9/06 610Q
G06F9/06 620A
G06F9/06 640A
G06F13/00 530A
G06F13/00 500A
G06Q30/06 300
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-521971(P2016-521971)
(86)(22)【出願日】2014年10月9日
(65)【公表番号】特表2016-541041(P2016-541041A)
(43)【公表日】2016年12月28日
(86)【国際出願番号】US2014059975
(87)【国際公開番号】WO2015054544
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2016年4月7日
(31)【優先権主張番号】102218992
(32)【優先日】2013年10月11日
(33)【優先権主張国】TW
(31)【優先権主張番号】102222742
(32)【優先日】2013年12月4日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】516104205
【氏名又は名称】エヌエヌ ホールディングス(台湾),インコーポレーティド
【氏名又は名称原語表記】NN HOLDINGS (TAIWAN), INC.
(73)【特許権者】
【識別番号】516104216
【氏名又は名称】リウ エドウィン
【氏名又は名称原語表記】Edwin LIU
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100159916
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 貴之
(72)【発明者】
【氏名】クエン モウ リー
(72)【発明者】
【氏名】チエン チャーン リー
(72)【発明者】
【氏名】タ ウエイ リン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ チ リー
(72)【発明者】
【氏名】ホゥイ フェン ファーン
(72)【発明者】
【氏名】チー ホゥン リン
(72)【発明者】
【氏名】ウエイ ウエイ チェン
【審査官】
石川 亮
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0239086(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0132235(US,A1)
【文献】
特開2013−137687(JP,A)
【文献】
特開2002−259758(JP,A)
【文献】
Mobile commerce, store builder, mcommerce shopping cart, IOS, Android,MobiCart,2013年 1月24日,URL,http://web.archive.org/web/20130124172306/http://www.mobi-cart.com/getting-started.jsp
【文献】
Mobicart: Create Your Own Mobile Store App Easily,Israel Nicolas,2010年12月 1日,URL,http://www.makeuseof.com/tag/mobicart-mobile-store-app/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/445
G06F 9/44
G06F 13/00
G06Q 50/10
G06Q 30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商店が商店設備を通して提供した第一データを受信し、第一データにより、この商店専属のアプリを生成し、このアプリをアプリストアにアップロードして、一個以上の携帯型端末がダウンロードできるようにするアプリジェネレータ、
この商店設備が提供した第二データを受信し、アプリ専属の変更可能コンテンツである第二データによりデータ設定を行うデータ設定デバイス、複数の実行内容が設定されており、おのおのの実行コンテンツが、少なくとも各アプリの第一データと第二データを含み、且つ、携帯型端末がアプリを実行して電子商店システムにリンクしたとき、実行されるべきアプリ実行コンテンツを携帯型端末に提供し、第二データが携帯型端末に送信されて、携帯型端末の画面に出力表示されて、消費者が携帯型端末上でアプリを閲覧、操作できるようにして、携帯型端末がアプリインターフェースの画面を通して閲覧、操作され、この電子商店システム上で商取引が完了できるようにするデータ提供ユニット、
を含み、
前記の電子商店システムが、
おのおのの商店設備が提供した第一データに基づいて、生成の時間が指定された生成コマンドを発するスケジューリングモジュール、及び、
電子商店システムのクロック時間と、それぞれに指定済みの生成時間が一致したとき、この指定済みの生成時間において、第一データに基づき、おのおののアプリを自動的に生成するとともに、これらのアプリをアプリ電子商店街にアップロードする自動化実行モジュール、
を含む、携帯型端末用アプリ形態の電子商店システム。
【請求項2】
前記のアプリジェネレータが、
商店設備が提供する第一データを受信する第一データレシーバー、
第一データによりその商店専属アプリの設定ファイルを生成する設定ファイル生成モジュール、
このアプリ構築に必要なプログラムコードを取得するプログラムコード取得モジュール、及び
アプリ設定ファイル及びプログラムコードにより、そのアプリを構築するアプリ構築モジュール、
を含む、請求項1に記載の、携帯型端末用アプリ形態の電子商店システム。
【請求項3】
前記のデータ設定デバイスが、
商店設備が提供する第二データを受信する第二データレシーバー、
第二データによりデータ設定を行うデータ設定モジュール、及び
携帯型端末が前記のアプリを利用して、そのアプリストアの商店プラットフォームで進めた取引の注文を管理する注文管理モジュール、
を含む、請求項1に記載の、携帯型端末用アプリ形態の電子商店システム。
【請求項4】
前記の第一データが、
商店のメールアドレス、アプリのイメージカラー、アプリをアップしたい日時、アプリの名称、アプリストアの店名と詳細、アプリロゴ、アイコン、広報用の画像やスクリーンショット、
を含む、請求項1に記載の、携帯型端末用アプリ形態の電子商店システム。
【請求項5】
前記の第二データが、
商品情報、商店イメージ画像、商店ロゴ、商店からのお知らせ、商店の種類または商店のイベント、
を含む、請求項1に記載の、携帯型端末用アプリ形態の電子商店システム。
【請求項6】
アプリジェネレータを用いて、商店設備が提供した第一データを受信し、
このアプリジェネレータを用いて、第一データにより、この商店専属で、しかもこのアプリを携帯型端末にダウンロードできる、仮想化商店のアプリを生成させ、
データ設定デバイスを用いて、この商店設備が提供する第二データを受信し、
このデータ設定デバイスを用いて、前記のアプリ専属の変更可能コンテンツである第二データによりデータ設定を行い、及び、
データ提供ユニットを用いて、実行されるべきアプリの実行コンテンツを提供し、第二データが携帯型端末に送信されて、消費者が携帯型端末のアプリ画面を閲覧、操作することで、電子商店システム上で商取引が完了できるようにし、
前記のアプリジェネレータが、
スケジューリングモジュールを用いて、おのおのの商店設備が提供した第一データに基づいて、生成の時間が指定された生成コマンドを発する、
自動化実行モジュールを用いて、電子商店システムのクロック時間と、それぞれに指定済みの生成時間が一致したとき、この指定済みの生成時間において、第一データに基づき、おのおののアプリを自動的に生成する、
この自動化モジュールを用いて、これらのアプリをアプリ商店街にアップロードして、携帯型端末を用いてダウンロードできるようにする、
の手順で、繰り返し、大量にアプリを生成できることを特徴とする、
携帯型端末用アプリ形態の電子商店システムの電子商取引方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商店システム及びその商取引方法とアプリジェネレータ、特に携帯型端末用アプリ形態の電子商店システム及びその電子商取引方法とアプリジェネレータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネットとネットショッピングサイトの進化にともない、人々の消費形態は、実体店舗での商品購入から、ネット接続による仮想商店での発注に変わってきている。ここ数年、スマートフォンとタブレットPCの普及により、随時ネットに接続して買物できるようになり、買物は時間と場所の制約を受けなくなった。
【0003】
また、アプリケーション(Application)、通称、アプリ、Appについて言うと、iPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、Android搭載携帯電話、タブレットPCの流行を受けて、「アプリ」という言葉はしだいに、携帯型端末専用のアプリを指すようになってきており、消費者は携帯型端末を使って、App Store、Google Play、Windows Phone Store、BlackBerry App Worldといったアプリ型の電子商店にアクセスしてアプリをダウンロードしており、現在では、画像、ゲーム、音楽、スポーツ、ショッピングなど、さまざまな種類のアプリをダウンロードできる。
【0004】
現行の仮想化商店アプリでは、消費者は携帯型端末を通してアプリのプログラムを実行し、アプリに対応しているアプリ画面を携帯型端末に出力表示させ、消費者はアプリ画面によって提供されるコンテンツに沿って取引を進める。しかし、電子商店のアプリを作成するにはプログラマーや専門業者を必要とし、作成には少なからぬ時間と費用がかかることが、出店したい商店を思いとどまらせる原因のひとつとなっている。また、プログラマーや専門業者にとっては、複数のアプリを完成させた後、または追加、削除、修正した後、おのおののアプリを、ひとつひとつ電子商店街にアップロードしなければ、消費者は携帯型端末を通してアプリ商店街にリンクしてアプリをダウンロードすることができない。しかし、プログラマーや専門業者がおのおののアプリを、ひとつひとつ電子商店街にアップロードしていくのは、骨の折れる作業である。
【0005】
従って、複数の商店が電子商店システムの中で専属アプリを自ら作成でき、おのおのの専属アプリに専属するコンテンツを自ら追加、削除、修正でき、且つ追加、削除、修正後の複数のアプリを電子商店街に同時にアップロードできる電子商店システムの開発が急務となる。
【発明の概要】
【0006】
従来の技術においては、通常の場合、商店はアプリを自作する能力も、プログラマーや専門業者も有しておらず、アプリを電子商店街に大量にアップロードすることができないことを踏まえて、本発明は、商店が手軽に自分専属のアプリを作成でき、商店が自分専属のアプリに専属するコンテンツを自ら追加、削除、修正でき、且つ各自のアプリを電子商店街に大量にアップロードできるようにすることを目的とする。
【0007】
本発明の目的に基づき、本発明は、アプリジェネレータ、データ設定デバイス、及びデータ提供ユニットを含む、携帯型端末用アプリ形態の電子商店システムを提供する。アプリジェネレータは、商店設備が提供した第一データを受信し、第一データにより、この商店設備専属のアプリを生成する。データ設定デバイスは、この商店設備が提供した第二データを受信し、アプリ専属の変更可能コンテンツである第二データにより仮想化商店の販売コンテンツを作成する。データ設定ユニットは、複数の実行内容が設定されており、おのおのの実行コンテンツが、少なくとも各アプリの第一データと第二データを含み、且つ、携帯型端末がアプリを実行して電子商店システムにリンクしたとき、データ提供ユニットが実行されるべきアプリ実行コンテンツを提供し、第二データが携帯型端末に送信されて、第二データが携帯型端末の画面に出力表示されて、消費者が携帯型端末上でアプリを閲覧、操作できるようにして、携帯型端末がアプリインターフェースの画面を通して閲覧、操作され、この電子商店システム上で商取引が完了できるようにする。
【0008】
この電子商店システムは、スケジューリングモジュールと自動化実行モジュールを含む。スケジューリングモジュールは、おのおのの商店設備が提供した第一データに基づいて、生成の時間が指定された生成コマンドを発する。自動化実行モジュールは、電子商店システムのクロック時間と、それぞれに指定済みの生成時間が一致したとき、この指定済みの生成時間において、第一データに基づき、おのおののアプリを自動的に生成するとともに、これらのアプリをアプリ商店街にアップロードして、消費者が携帯型端末を用いてダウンロードできるようにする。このようにすれば、電子商店システム内において、アプリをアプリ商店街に、繰り返し、大量にアップロードできるようになる。
【0009】
本発明の目的に基づき本発明が提供する携帯型端末用アプリ形態の電子商店システムの電子商取引方法は、まず、アプリジェネレータを用いて商店設備が提供した第一データを受信し、このアプリジェネレータを利用して、第一データにより、この商店専属の仮想化商店のアプリを生成し、且つアプリがアプリ商店街にアップロードされ、アプリが携帯型端末によってダウンロードされ、次に、データ設定デバイスを用いて、この商店設備が提供した第二データを受信し、このデータ設定デバイスを利用して、第二データにより、このアプリに必要な変更可能コンテンツを設定し、その次に、携帯型端末がアプリを実行して電子商店システムにリンクしたとき、データ提供ユニットが実行されるべきアプリ実行コンテンツを提供し、第二データが携帯型端末に送信されて、第二データが携帯型端末の画面に出力表示されて、消費者が携帯型端末上でアプリを閲覧、操作できるようにして、携帯型端末を通してこのアプリを利用して、アプリの商店プラットフォームで商取引ができるようにする。
【0010】
本発明の目的に基づき本発明は電子商店システムのアプリジェネレータを提供する。アプリジェネレータは電子商店システム内に設けられ、アプリジェネレータは、第一データレシーバー、設定ファイル生成モジュール、プログラムコード取得モジュール、アプリ構築モジュールを含み、第一データレシーバーは商店が商店設備を通して提供したデータを受信し、設定ファイル生成モジュールは、第一データにより商店専属アプリの設定ファイルを生成し、プログラムコード取得モジュールは、商店専属の仮想化商店のアプリ構築に必要なプログラムコードを取得し、アプリ構築モジュールは、アプリ設定ファイル及びプログラムコードにより、その商店専属の仮想化商店のアプリを構築する。こうすることで、おのおのの商店はこの電子商店システムにおいて、アプリジェネレータを用いて商店専属の仮想化商店のアプリを生成でき、プログラマーや業者にアプリ作成を依頼する必要がない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、特定の具体的実施例を挙げて本発明の実施方法を説明する。この分野の技術に習熟した者ならば、本文に示す内容を通じて本発明の長所と効果を容易に理解できるはずである。
【0012】
図1に示すように、本発明は携帯型端末用アプリ形態の電子商店システムであり、この電子商店システム2は主に、アプリジェネレータ21、データ設定デバイス22、プッシュ通信デバイス23、データ提供ユニット24を含む。
【0013】
アプリジェネレータ21は、一軒以上の商店が商店設備1から提供した第一データを受信し、第一データにより商店専属の仮想化商店のアプリを生成する。本発明のアプリジェネレータ21が生成したアプリは、アップルコンピュータのApp Store、グーグル社のGoogle Play、マイクロソフト社のWindows Phone Store、またはブラックベリー社のBlackBerry App Worldなどのサイトに提供され、おのおののアプリストアは、互換性のあるOSを搭載した携帯型端末3にダウンロード可能である。
【0014】
図2に示すように、アプリジェネレータは以下の順にアプリを生成する。
S1:まず、商店が提供した第一データを受信し、
S2:第一データに基づきアプリ設定ファイルを生成し、
S3:アプリ構築に必要なプログラムコード取得し、
S4:アプリ設定ファイルとプログラムコードにより商店専属の仮想化商店のアプリを構築する。
【0015】
よって、本発明が提供するアプリジェネレータは、おのおのの商店がアップロードした自己の第一データと、アプリ構築に必要なプログラムコードを結びつけ、商店専属の仮想化商店のアプリを手早く構築できるので、商店は他者にアプリのプログラミングを依頼する必要がない。
【0016】
データ設定デバイス22は、商店設備1が提供した第二データを受信して、第二データにより電子商店の販売コンテンツを作成する。第二データは、電子商店アプリ専属の変更可能コンテンツのことである。
【0017】
図3に示すように、プッシュ通信デバイス23は、商店設備1がアプリに対してプッシュ通信の設定を行い、アプリをダウンロード済みの携帯型端末3に対してプッシュ配信を行う。
【0018】
データ提供ユニット24は、各アプリの実行コンテンツを保存しており、おのおのの実行コンテンツは各アプリの第一データと第二データを含み、形態型端末3がアプリを操作して電子商店システムにリンクした際に、データ提供ユニット24が実行されるべきアプリの実行コンテンツを提供して、第二データが携帯型端末3に送信されて、携帯型端末3の画面に出力表示されて、、消費者が携帯型端末3でアプリの閲覧と操作をできるようにして、携帯型端末3がアプリの画面を通して閲覧、操作され、電子商店システム2上で商取引が完了できるようにする。
【0019】
また、商店設備1とは、商店のコンピュータ、携帯電話または電子商店システム2にリンクして通信することが可能な他の電子設備を指す。携帯型端末3とは、消費者の携帯電話、または電子商店システム2にリンクして通信することが可能な他の電子設備を指す。
【0020】
図4に示すように、アプリジェネレータ21は、第一データレシーバー211、設定ファイル生成モジュール212、プログラムコード取得モジュール213、アプリ構築モジュール214、アプリダウンロードモジュール215を含む。データ設定デバイス22は、第二データレシーバー221、データ設定モジュール222、注文管理モジュール223を含む。
【0021】
図5及び
図6に示すように、第一データレシーバー211は商店設備2が提供した第一データを受信し、第一データとは、商店のメールアドレス、アプリのイメージカラー、アプリをアップしたい日時、アプリの名称、アプリストアの店名と詳細、アプリロゴ、アイコン、広報用の画像やスクリーンショットなどを指す。
【0022】
図7に示すように、設定ファイル生成モジュール212は第一データにより、一商店専属のアプリ設定ファイルを生成する。また、プログラムコード取得モジュール213は、アプリの構築に必要なプログラムコードを取得する。アプリ構築モジュール214は、アプリ設定ファイルとプログラムコードにより、おのおのの商店の専属アプリを構築する。
【0023】
アプリダウンロードモジュール215は、ダウンロードの経路を生成させ、おのおのの商店設備1がそれぞれの専属アプリをダウンロードして、自分専属のアプリを試験できるようにする。説明を加えておくと、携帯型端末3にダウンロードされるアプリは、前述のアプリ電子商店にアクセスしてダウンロード可能であり、ここでアプリダウンロードモジュール215が提供するのは、試験用にアプリをダウンロードするための経路であり、商店設備1のみがアプリジェネレータ21が生成した専属アプリに対して試験を行ってもらうためのものである。このほか、いわゆるダウンロードの経路とは、統一資源位置指定子(Uniform Resource Locator、通称URL)またはQRコード(登録商標)(Quick Response code)、並びに電子メールまたは電子メッセージまたはショートメッセージ(SMS)という形で、商店設備1に提供される。
【0024】
また、
図8に示すように、第二データレシーバー221は商店設備1が提供する第二データを受信し、第二データとは、商品情報、商店イメージ画像、商店ロゴ、商店からのお知らせ、商店の種類、商店のイベントのうち、一個または二個以上の組合せを指す。ここで、第二データは、商店が商店設備1を通して随時、電子商店システム2にログインして変更することができることを強調しておく。さらに、注文管理モジュール223は、一個以上の携帯型端末3にダウンロードされたアプリを利用して電子商店システム2上で進められる取引にともない発生する注文を管理する。
【0025】
図9に示すように、電子商店システム2はさらに、決済ユニット26、会員ユニット27及び管理ユニット28を含む。決済ユニット26は、携帯型端末3において電子商店システム2上で取引が進められるとき、決済サービスを提供する。会員ユニット27は、携帯型端末3に対し、電子商店システム2の中で、会員情報の登録、その会員情報の管理を担う。管理ユニット28は、サーバー管理設備4における、アプリジェネレータ21、データ設定デバイス22、プッシュ通信デバイス23の管理を担う。
【0026】
この電子商店システムはさらに、スケジューリングモジュール20と自動化実行モジュール29を含む。スケジューリングモジュール20は、おのおのの商店設備1が提供した第一データに基づいて、生成の時間が指定された生成コマンドを発する。自動化実行モジュール29は、電子商店システムのクロック時間と、それぞれに指定済みの生成時間が一致したとき、この指定済みの生成時間において、第一データと第二データに基づき、おのおののアプリを自動的に生成するとともに、これらのアプリをアプリ電子商店街にアップロードして、消費者が携帯型端末3を用いてダウンロードできるようにする。このようにすれば、電子商店システム2内において、アプリを電子商店街に、繰り返し、大量にアップロードできるようになる。
【0027】
図10に示すように、電子商店システム2aは、フロントエンドブロック200とバックエンドブロック201に分かれており、フロントエンドブロック200は、さらにアプリインターフェース24aとウェブインターフェース25aに分かれる。そのうちデータ提供ユニット24は、各アプリの実行コンテンツを保存しており、おのおのの実行コンテンツは各アプリの第一データと第二データを含み、携帯型端末3がそれに対応しているアプリを実行してネット経由で電子商店システムにリンクすると、データ提供ユニット24が実行されるべきアプリの実行コンテンツを提供して、第二データが携帯型端末3に送信されて、携帯型端末3のスクリーンに出力表示させる機能を果たす。ウェブインターフェース25は、携帯型端末3をネット経由で直接リンクさせる機能を果たすが、これは一般的なネットショッピングサイトに相当するので、ここでは多言を費やさない。言い換えると、電子商店システムにおいては、商店に自作のアプリを提供するだけでなく、携帯型端末3がいずれかのアプリを実行すると、電子商店システム2がデータ提供ユニット24を通して、おのおののアプリに対応している実行コンテンツを提供し、電子商店システム2上で商取引ができるようにする。加えて、バックエンドブロック201は、出店者バックエンド2011と管理バックエンド2012に分かれており、そのうち出店者バックエンド2011はアプリジェネレータ21aを含み、管理バックエンド2012は管理ユニット28aを含む。
【0028】
本発明の実施例においては、商店はこの電子商店システム2aのバックエンドブロック201の出店者バックエンド2011におり、アプリジェネレータ21aを用いて自分専属のアプリを生成させることができる。専属アプリを生成させた後は、商店はダウンロードの経路を受け取り、そこを経由して試験用のアプリが提供されるので、出店者は電子商店システム2aによって作成されたアプリが正確に動作することを確認することができる。
【0029】
次に、消費者は各自の携帯型端末(例:携帯電話)のアプリ電子商店から、特定の商店専属のアプリをダウンロードした後、携帯型端末の当該仮想化商店のアプリを利用して電子商店システム2aのフロントエンドブロック200にリンクしたとき、データ提供ユニット24aが実行されるべきアプリの実行コンテンツを提供して、第二データが携帯型端末3に送信されるので、消費者は携帯型端末のアプリを閲覧、操作して、商品を購入できる。ちなみに詳細説明しておくと、アプリインターフェース24aは各アプリの実行コンテンツを保存しており、実行コンテンツは単一の商店が商店設備を通して提供した第一データと第二データを含むので、携帯型端末は単一の商店専属のアプリ内において、その商店の商品を購入できる。
【0030】
このほか、アプリがアップされた後も、商店は出店者バックエンド2011において、プッシュ通信、広告/イベント設定、商店/商品分類など、さまざまな設定を行うことができる。従って、商店が期間限定プロモーション活動のプッシュ通知を設定すれば、その商店の専属アプリをダウンロードした携帯型端末はプッシュ通信を受信することができる。さらに、電子商店システム2aは、統一された会員/決済・物流の処理メカニズムを有しているので、出店者は出店者バックエンド2011において、自分のアプリと取引にともなう注文書を管理または設定するだけで十分であり、その他の処理メカニズムを構築する必要はない。また、管理者は、電子商店システム2aのバックエンドブロック201の管理バックエンド2012にリンクすれば、管理ユニット28aを用いて電子商店システム2aを管理することができる。
【0031】
以上を総合すると、本発明である電子商店システムは、商店専属のアプリ作成サービスを提供し、且つ消費者は携帯型端末を用いてダウンロードしたアプリ経由で、本発明である電子商店システムの商店にリンクして、商品を閲覧または購入することが可能であり、その点において、本発明は出店者による自分専属アプリ所有率を高め、消費者による購入率を高めることができる。
上述の具体的な実施例は本発明の機能と効果の説明であり、本発明を制限するためのものではなく、この分野の技術に習熟した者であれば、本発明の趣旨とカテゴリーに反することなく、上述の具体的な実施例に対して修飾や変化を加えることができる。このほか、上述の具体的な実施例における装置の数量は、例示的な説明を行ったに過ぎず、これをもって本発明に制限を加えるべきではない。よって本発明の権利保護の範囲は、特許出願請求項によらなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図2】本発明においてアプリジェネレータがアプリを生成する手順を示す図
【
図3】本発明におけるプッシュ通知デバイスを示す画面
【
図4】本発明におけるアプリジェネレータとデータ設定デバイスのブロック図
【
図5】本発明におけるアプリジェネレータの第一データレシーバーを示す画面
【
図6】本発明におけるアプリジェネレータの第一データレシーバーを示す別の画面
【
図7】本発明におけるアプリジェネレータの設定ファイル生成モジュール及びアプリ構築モジュールを示す画像。
【
図8】本発明におけるデータ設定デバイスの第二データレシーバーを示す画面
【
図9】本発明における電子商店システムを示す別の図
【
図10】本発明における電子商店システムを示す、また別の図
【符号の説明】
【0033】
1:商店設備
2、2a:電子商店システム
20:スケジューリングモジュール
200:フロントエンドブロック
201:バックエンドブロック
2011:出店者バックエンド
2012:管理バックエンド
21、21a:アプリジェネレータ
211:第一データレシーバー
212:設定ファイル生成モジュール
213:プログラムコード取得モジュール
214:アプリ構築モジュール
215:アプリダウンロードモジュール
22:データ設定デバイス
221:第二データレシーバー
222:データ設定モジュール
223:注文管理モジュール
23:プッシュ配信デバイス
24、24a:データ提供ユニット
25、25a:ウェブページインターフェース
26:決済ユニット
27:会員ユニット
28、28a:管理ユニット
29:自動化実行モジュール
3:携帯型端末
4:サーバー管理設備
S1〜S4:ステップ