特許第6201175号(P6201175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6201175ゴルフクラブ選定支援装置、ゴルフクラブ選定支援システム、およびゴルフクラブ選定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6201175
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】ゴルフクラブ選定支援装置、ゴルフクラブ選定支援システム、およびゴルフクラブ選定方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20170914BHJP
【FI】
   A63B69/36 541Q
   A63B69/36 541W
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-90972(P2017-90972)
(22)【出願日】2017年5月1日
【審査請求日】2017年5月12日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年2月5日、有限会社フォーエースが同社ゴルフ事業部施設 「ゴルフトレインコート松本」(長野県安曇野市明科中川手91−1)内で、顧客に対し本願発明に係るゴルフクラブ選定支援システムを用い、選定目安データを提示してゴルフクラブの選定を支援した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517154502
【氏名又は名称】有限会社フォーエース
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】高山 良光
【審査官】 谷垣 圭二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−270508(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0305369(US,A1)
【文献】 ”シャフト・フレックスと適正振動数の自動計算”,Matching Golf Clubs by MOI,[online],ゴルフメカニック株式会社,2015年 7月 7日,[平成29年6月7日検索],インターネット<https://web.archive.org/web/20161107013503/http://www.golfmechanic.co.jp/moi/flex/flex2.html>
【文献】 ”大型ドライバー(重心距離が長いドライバー)で球を捕まえるコツとは!?”,マーク金井ブログ、ANALYSE GOLF CLUB PROFESSIONAL[online],2014年10月 9日,[平成29年7月25日検索],インターネット<http://www.analyze2005.com/mkblogneo/?p=10471>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速撮像装置で撮像したゴルファーによるゴルフクラブのスイング画像を取り込み、当該スイング画像を解析することで、当該ゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援装置であって、
前記高速撮像装置が撮像した前記スイング画像のなかから、ゴルフボールを打ち出すべき位置におけるゴルフクラブの状態を解析画像として抽出する画像抽出手段と、
前記画像抽出手段が抽出した前記解析画像を基に前記ゴルフクラブのグリップに沿った基準線および当該ゴルフクラブのヘッド固有の重心位置を解析し、当該基準線と当該重心位置とのずれ具合を示す選定目安データを作成する解析手段と、
前記解析手段が作成した選定目安データを出力する出力手段と、を備えるゴルフクラブ選定支援装置。
【請求項2】
前記画像抽出手段は、一または複数の前記高速撮像装置が前記ゴルファーの正面側および前記ゴルフボールを打ち出し側の、いずれか一方側または両方側から撮像した前記スイング画像の中から前記解析画像を抽出する、請求項1に記載のゴルフクラブ選定支援装置。
【請求項3】
前記選定目安データは、前記解析画像上に前記基準線を重ねて示すデータおよび当該基準線から前記重心位置までの距離を示すデータの少なくともいずれかである、請求項1または2に記載のゴルフクラブ選定支援装置。
【請求項4】
前記撮像の際に用いられるゴルフクラブのシャフトのデータおよび前記ゴルファーに適するゴルフクラブを構成するために選択可能な複数のシャフトのデータを記憶するデータ記憶手段と、
前記選定目安データ、前記撮像の際に用いられるゴルフクラブのシャフトのデータ、および前記選択可能な複数のシャフトのデータに基づき、ゴルフボールを打ち出す位置でのゴルフクラブの状態におけるグリップの延長線とヘッドの重心位置との距離が最短になることを選定基準として、当該選択可能な複数のシャフトのなかから候補のシャフトを選定し、当該候補のシャフトに関するデータを含む選定データを作成する選定手段と、をさらに備え、
前記出力手段は、前記選定手段が作成した前記選定データを出力する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のゴルフクラブ選定支援装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか一項に記載のゴルフクラブ選定支援装置と、
前記ゴルフクラブ選定支援装置に接続される前記高速撮像装置と、
前記ゴルフクラブ選定支援装置に接続されて前記出力手段が出力するデータを表示する表示装置、および当該ゴルフクラブ選定支援装置に接続されて当該出力手段が出力するデータを印刷する印刷装置の少なくともいずれかの装置と、を備えるゴルフクラブ選定支援システム。
【請求項6】
高速撮像装置で撮像したゴルファーによるゴルフクラブのスイング画像を解析することで、当該ゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援方法であって、
前記ゴルファーによるゴルフクラブのスイングを前記高速撮像装置で撮像し、前記スイング画像を取得する撮像ステップと、
前記撮像ステップで取得した前記スイング画像のなかから、ゴルフボールを打ち出すべき位置におけるゴルフクラブの状態を解析画像として抽出する画像抽出ステップと、
前記画像抽出ステップで抽出した前記解析画像を基に前記ゴルフクラブのグリップに沿った基準線および当該ゴルフクラブのヘッド固有の重心位置を解析する解析ステップと、
前記解析ステップで解析した前記基準線と前記重心位置との距離がより短くなるように、前記ゴルファーに適するゴルフクラブを構成するための候補シャフトを選定する選定ステップと、を実行するゴルフクラブ選定支援方法。
【請求項7】
前記撮像ステップでは、一または複数の前記高速撮像装置によって、前記ゴルファーの正面側および前記ゴルフボールを打ち出し側の、いずれか一方側または両方側から撮像する請求項6に記載のゴルフクラブ選定支援方法。
【請求項8】
前記解析画像上に前記基準線を重ねた画像データおよび当該基準線から前記重心位置までの距離データの少なくともいずれかのデータを、表示装置に表示させるまたは印刷装置に印刷させる出力ステップを実行する請求項6または7に記載のゴルフクラブ選定支援方法。
【請求項9】
前記選定ステップでは、前記基準線と前記重心位置との距離、前記撮像の際に用いられるゴルフクラブのシャフトのデータ、および前記ゴルファーに適するゴルフクラブを構成するために選択可能な複数のシャフトのデータからの予測に基づき、当該選択可能な複数のシャフトのなかから前記候補シャフトを選定する請求項6ないし8のいずれか一項に記載のゴルフクラブ選定支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルファーによるゴルフクラブのスイング画像を解析することで、このゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援装置、ゴルフクラブ選定支援システム、およびゴルフクラブ選定支援方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のゴルファーのスイング画像からゴルフクラブの選定を支援する装置、システム、または方法としては、ヘッドスピードをなるべく速くするという観点に基づくものが多く提案されている。また、独自の知見に基づき、ヘッドスピード基準の観点とは異なる観点のゴルフクラブの選定を支援する装置、システム、または方法も提案されている。たとえば、特許文献1では、ゴルフクラブを用いてゴルフボールを打撃し、計測装置により打撃前後のゴルフクラブヘッドの挙動を測定し、処理装置によりこの測定結果に基づいてゴルフクラブのヘッドとシャフトとの組合せを選択するゴルフクラブの選択方法が開示されている。特許文献1に開示されているゴルフクラブの選択方法では、移動速度比(ヘッド位置の移動速度とグリップ位置の移動速度との比)によって、より先調子またはより元調子のシャフトを有するゴルフクラブが選定される。
【0003】
また、特許文献2では、ゴルファーのスイングのスタートからインパクトまでのスイング時間を検出するスイング検出手段、およびスイング検出手段によって検出されたスイング時間に基づいて、ゴルファーに最適なフレックスのシャフトを選定する選定手段を備えたシャフト選定装置が開示されている。また、特許文献2では、このシャフト選定装置がフレックスの歪み量または撓み量によりシャフトを選定することも開示されている。特許文献2に開示されているシャフト選定装置は、検出したスイング時間に基づいてトップオブスイング時のシャフトの歪み量または撓み量を検出し、その検出出力に基づいてフレックスのシャフトを選定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−155074号公報(請求項14等)
【特許文献2】特許第3061640号公報(請求項1,請求項10等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゴルフクラブは、ゴルフクラブのグリップ(以下「グリップ」とも記載する)から加えられるゴルファーの入力(以下「グリップからの入力」と記載する)がまずグリップに沿ってゴルフクラブのシャフト(以下「シャフト」とも記載する)に伝達され、シャフトを介してゴルフクラブのヘッド(以下「ヘッド」とも記載する)の重心に伝達される。本出願人は、力学的な考察および多くのゴルファーを観察することによって、グリップからの入力が最初に伝達していく方向上、つまりグリップに沿った延長線上にヘッドの重心が位置するときが、グリップからの入力が効率よくヘッドの重心に伝達されているときであるとの知見を得た。また、本出願人は、ゴルファーがグリップからの入力を効率的にヘッドの重心位置に伝達できるゴルフクラブを選定できれば、ゴルファーがゴルフボールによりしっかり打ち出す力を加えることができると共に、より安定した打球を打つことができるとの確証を得た。しかしながら、これまでグリップの延長線とヘッドの重心位置との関係に基づく観点でゴルフクラブの選定基準は提案されてこなかった。
【0006】
本発明は、この出願人が得た知見に基づき、新たな観点で各ゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援装置、ゴルフクラブ選定支援システム、およびゴルフクラブ選定方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、第1観点のゴルフクラブ選定支援装置は、高速撮像装置で撮像したゴルファーによるゴルフクラブのスイング画像を取り込み、スイング画像を解析することで、ゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援する。そして、このゴルフクラブ選定支援装置は、この高速撮像装置が撮像したスイング画像のなかから、ゴルフボールを打ち出すべき位置におけるゴルフクラブの状態を解析画像として抽出する画像抽出手段を備えている。また、このゴルフクラブ選定支援装置は、画像抽出手段が抽出した解析画像を基にゴルフクラブのグリップに沿った基準線およびゴルフクラブのヘッド固有の重心位置を解析し、基準線と重心位置とのずれ具合を示す選定目安データを作成する解析手段を備えている。さらに、このゴルフクラブ選定支援装置は、解析手段が作成した選定目安データを出力する出力手段を備えている。
【0008】
また、第2観点のゴルフクラブ選定支援装置は、第1観点のゴルフクラブ選定支援装置であって、画像抽出手段によって、一または複数の高速撮像装置がゴルファーの正面側およびゴルフボールを打ち出し側の、いずれか一方側または両方側から撮像したスイング画像の中から解析画像を抽出する。
【0009】
また、第3観点のゴルフクラブ選定支援装置は、第1または第2観点のゴルフクラブ選定支援装置であって、選定目安データについては、解析画像上に基準線を重ねて示すデータおよび基準線から重心位置までの距離を示すデータの少なくともいずれかである。
【0010】
また、第4観点のゴルフクラブ選定支援装置は、第1から第3観点のいずれかのゴルフクラブ選定支援装置であって、撮像の際に用いられるゴルフクラブのシャフトのデータおよびゴルファーに適するゴルフクラブを構成するために選択可能な複数のシャフトのデータを記憶するデータ記憶手段を備えている。また、このゴルフクラブ選定支援装置は、選定目安データ、撮像の際に用いられるゴルフクラブのシャフトのデータ、および選択可能な複数のシャフトのデータに基づき、ゴルフボールを打ち出す位置でのゴルフクラブの状態におけるグリップの延長線とヘッドの重心位置との距離が最短になることを選定基準として、選択可能な複数のシャフトのなかから候補のシャフトを選定し、候補のシャフトに関するデータを含む選定データを作成する選定手段を備えている。また、このゴルフクラブ選定支援装置は、出力手段によって、選定手段が作成した選定データを出力する。
【0011】
また、第5観点のゴルフクラブ選定支援システムは、第1から第4観点のいずれかのゴルフクラブ選定支援装置を備えている。また、ゴルフクラブ選定支援システムは、ゴルフクラブ選定支援装置に接続される高速撮像装置を備えている。また、ゴルフクラブ選定支援システムは、ゴルフクラブ選定支援装置に接続されて出力手段が出力するデータを表示する表示装置、およびゴルフクラブ選定支援装置に接続されて出力手段が出力するデータを印刷する印刷装置の少なくともいずれかの装置を備えている。
【0012】
また、第6観点のゴルフクラブ選定支援方法は、高速撮像装置で撮像したゴルファーによるゴルフクラブのスイング画像を解析することで、ゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援方法である。このゴルフクラブ選定支援方法は、ゴルファーによるゴルフクラブのスイングを高速撮像装置で撮像し、スイング画像を取得する撮像ステップを実行する。また、このゴルフクラブ選定支援方法は、撮像ステップで取得したスイング画像のなかから、ゴルフボールを打ち出すべき位置におけるゴルフクラブの状態を解析画像として抽出する画像抽出ステップを実行する。また、このゴルフクラブ選定支援方法は、画像抽出ステップで抽出した解析画像を基にゴルフクラブのグリップに沿った基準線およびゴルフクラブのヘッド固有の重心位置を解析する解析ステップを実行する。また、このゴルフクラブ選定支援方法は、解析ステップで解析した基準線と重心位置との距離がより短くなるように、ゴルファーに適するゴルフクラブを構成するための候補シャフトを選定する選定ステップを実行する。
【0013】
また、第7観点のゴルフクラブ選定支援方法は、第6観点のゴルフクラブ選定支援方法であって、撮像ステップでは、一または複数の高速撮像装置によって、ゴルファーの正面側およびゴルフボールを打ち出し側の、いずれか一方側または両方側から撮像する。
【0014】
また、第8観点のゴルフクラブ選定支援方法は、第6または第7観点のゴルフクラブ選定支援方法であって、解析画像上に基準線を重ねた画像データおよび基準線から重心位置までの距離データの少なくともいずれかのデータを、表示装置に表示させるまたは印刷装置に印刷させる出力ステップを実行する。
【0015】
また、第9観点のゴルフクラブ選定支援方法は、第6から第8観点のいずれかのゴルフクラブ選定支援方法であって、選定ステップでは、基準線と重心位置との距離、撮像の際に用いられるゴルフクラブのシャフトのデータ、およびゴルファーに適するゴルフクラブを構成するために選択可能な複数のシャフトのデータからの予測に基づき、選択可能な複数のシャフトのなかから候補シャフトを選定する。
【発明の効果】
【0016】
これらの観点によれば、新たな観点で各ゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援装置、ゴルフクラブ選定支援システム、およびゴルフクラブ選定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】ゴルフクラブ選定支援システムシステム1の構成図である。
図2】ゴルフクラブ選定支援システム1を用いたゴルフクラブ選定支援の流れを示すフローチャートである。
図3】第1の高速撮像装置2Aが撮像したスイング画像のなかから抽出した解析画像の模式図である。
図4】第2の高速撮像装置2Bが撮像したスイング画像のなかから抽出した解析画像の模式図である。
図5】解析ステップS4における処理を示すフローチャートである。
図6】選定ステップS5における処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を説明する前に、ゴルフクラブについて簡単に説明する。ゴルフクラブ10は、細長いゴルフクラブのシャフト11(以下「シャフト11」と記載する)の一端にゴルフボールBにインパクトを与えるゴルフクラブのヘッド12(以下「ヘッド12」と記載する)が固定され、シャフト11の他端側にグリップ13が取り付けられている構造となっている(図4参照)。ゴルフクラブは、ゴルファーPがさまざまな特性を有するシャフト、ヘッド、およびグリップの中から、特定のシャフト、ヘッド、およびグリップを選定して自分に適すように構成することが可能である。
【0019】
ゴルフクラブ10は、ゴルファーPによりグリップ13が握られてスイングされて、ゴルファーPの正面側足元のゴルフボールBを側面側(以下「打ち出し側」と記載する)に向けて打ち出す。ゴルファーPにスイングされている時のゴルフクラブ10は、シャフト11がしなった状態になる。特に、ゴルフボールBにインパクトを与える瞬間におけるゴルフクラブ10は、打ち出し側から見るとヘッド12がより下側へ撓むように(図3参照、矢印D1側に)、正面側から見るとヘッド12がより打ち出し側へ撓むように(図4参照、矢印D2側に)、シャフト11がしなった状態になる。
【0020】
<ゴルフクラブ選定支援システムの構成>
以下に図面を参照して本発明の一実施形態であるゴルフ選定支援システム1について説明するが、本発明は、これらの実施形態に限定されるわけではない。
【0021】
まず、図1に示すゴルフクラブ選定支援システム1は、ゴルファーPによるゴルフクラブ10のスイングを基に、ゴルフクラブ選定の参考になるデータを提示し、ゴルファーPが自分に適するゴルフクラブを選定できるよう支援するシステムである。このゴルフクラブ選定支援システム1は、ゴルファーPのスイングを撮像する高速撮像装置2と、高速撮像装置2が撮像した画像を取り込んで解析するゴルフクラブ選定支援装置3と、ゴルフクラブ選定支援装置3を操作するための入力装置4と、ゴルフクラブ選定支援装置3の出力を表示または印刷する出力装置5とを備えている。
【0022】
高速撮像装置2は、一例としてハイスピードカメラであって、ゴルファーPによるゴルフクラブ10のスイングを高速連写にて撮像可能である。高速撮像装置2は、ゴルフボールBの打ち出し側からゴルファーPのスイングを撮像する第1の高速撮像装置2Aと、ゴルファーPの正面側からゴルファーPのスイングを撮像する第2の高速撮像装置2Bとを備え、2方向から同時に撮像可能に構成されている。高速撮像装置2は、直接によるまたは接続される外部装置による操作によって、撮像の開始、撮像の停止、および撮像した1または複数のスイング画像の出力を行う。
【0023】
ゴルフクラブ選定支援装置3は、いわゆるコンピュータ装置であって、外部装置から画像等のデータを取り込む取り込み部31と、コンピュータ処理を実行する処理部32と、外部装置からの操作指示を受付ける入力部33と、処理部32の処理結果を外部装置に出力する出力部34とを備えている。
【0024】
取り込み部31は、高速撮像装置2にケーブル接続、無線接続、またはUSB等の外部機器を介して接続される回路基板であり、高速撮像装置2が撮像したゴルファーPによるゴルフクラブ10のスイング画像を取り込む。
【0025】
処理部32は、CPUといった演算デバイスおよびメモリといった記憶デバイスを有し、記憶デバイスに記憶されたコンピュータ処理命令に従い、演算デバイスがコンピュータ処理を実行する。処理部32は、取り込み部31、入力部33、および出力部34等とデータの授受が可能に接続されており、コンピュータ処理を実行することで、これらに接続されている装置からの入出力データを処理する手段を備えている。また、処理部32は、取り込み部31が取り込んだスイング画像データを基に処理する手段として、画像抽出手段32A、解析手段32B、データ記憶手段32C、選定手段32D、および出力手段32Eを備えている。
【0026】
画像抽出手段32Aは、取り込み部31が取り込んだスイング画像のなかから解析を行うための解析画像を抽出する。解析手段32Bは、解析画像を解析して選定目安データを作成する。データ記憶手段32Cは、記憶デバイスによって高速撮像装置2による撮像の際に用いられるゴルフクラブ10のシャフト11やヘッド12のデータおよびゴルフクラブを構成するときに選択可能な複数のシャフトやヘッドのデータを記憶する。選定手段32Dは、選定目安データおよびデータ記憶手段32Cが記憶するシャフトやヘッドのデータを基に選定された候補のクラブに関する選定データを作成する。出力手段32Eは、解析手段32Bが作成した選定目安データまたは選定手段32Dが作成した選定データを出力部34に出力する。これら各手段の具体的な処理については、後述の「ゴルフクラブ選定支援の流れ」で必要に応じて詳しく説明する。
【0027】
入力部33は、後述の入力装置4にケーブル接続または無線接続される回路基板であり、ゴルフクラブ選定支援装置3を制御するための指令データ等を受け取る。
【0028】
出力部34は、後述の出力装置5にケーブル接続または無線接続される回路基板であり、処理部32が処理したデータ等を出力する。
【0029】
入力装置4は、一例としてキーボード、マウス、タッチパネルといった装置である。入力装置4は、ゴルフクラブ選定支援装置3の入力部33にケーブル接続または無線接続されて、ゴルフクラブ選定支援システム1のユーザ(以下「ユーザ」と記載する)の入力に基づくゴルフクラブ選定支援装置3を制御するための指令データをゴルフクラブ選定支援装置3の入力部33に送る。
【0030】
出力装置5は、一例としてディスプレイモニタに代表される表示装置5A、プリンタに代表される印刷装置5Bといった装置である。本実施形態のゴルフクラブ選定支援システム1は、表示装置5Aおよび印刷装置5Bのいずれの装置も備えている。表示装置5Aは、ゴルフクラブ選定支援装置3の出力部34にケーブル接続または無線接続されて、出力手段32Eが出力部34を介して出力するデータを表示する。印刷装置5Bは、ゴルフクラブ選定支援装置3の出力部34にケーブル接続または無線接続されて、出力手段32Eが出力部34を介して出力するデータを印刷する。表示装置5Aまたは印刷装置5Bは、ユーザに対し、それぞれ表示画面または印刷された用紙を通して出力手段32Eが出力するデータを提示する。
【0031】
<ゴルフクラブ選定支援の流れ>
次に、ゴルフクラブ選定支援システム1を用いてのゴルフクラブ選定支援の流れについて説明する。本実施形態のゴルフクラブ選定支援は、図2に示すように、撮像ステップS1、取り込みステップS2、画像抽出ステップS3、解析ステップS4、選定ステップS5、および出力ステップS6が順に実行することで、ゴルファーPに対して適するゴルフクラブの選定を支援するデータを提供する。
【0032】
撮像ステップS1では、ゴルファーPにゴルフクラブ10をスイングしてもらい、そのスイングを打ち出し方向に配置された第1の高速撮像装置2AとゴルファーPの正面に配置された第2の高速撮像装置2Bとで同時撮像する。撮像ステップS1では、第1および第2の高速撮像装置2A,2Bがこの撮像によって、それぞれスイング画像を得る。なお、撮像ステップS1では、ゴルファーPは、実際にボールBを置いてそのボールBを打ってもよいし、ボールBを置かないでゴルフクラブ10をスイングするだけでもよい。
【0033】
取り込みステップS2では、取り込み部31は、処理部32の指示に従い、撮像ステップS1で撮像した一連のスイング画像を取り込んで処理部32に転送する。
【0034】
画像抽出ステップS3では、処理部32は、画像抽出手段32Aによって、取り込みステップS2で取り込まれた第1および第2の高速撮像装置2A,2Bが撮像したスイング画像のなかから、それぞれ図3および図4に示すようなゴルフボールBを打ち出すべき位置におけるゴルフクラブ10の状態を解析画像として抽出する。なお、ゴルフクラブ10のしなりの状態がゴルフボールBを打ち出す瞬間付近で大きく変わらないため、抽出する解析画像は厳密にゴルフボールBを打ち出す瞬間の画像でなくてもよく、その瞬間付近における画像であればよい。また、図3および図4には、基準線Lおよびヘッドの重心位置G(以下「重心位置G」と記載する)が示されているが、画像抽出ステップS3の段階では、これらは示されていない。
【0035】
解析ステップS4では、処理部32における解析手段32Bは、図5に示す流れで選定目安データを作成する。まず解析手段32Bは、画像抽出ステップS3で抽出された解析画像の1つを設定する(ステップS41)。ここでは、図3に示す打ち出し方向側から撮像した解析画像を設定するものとして説明する。次に解析手段32Bは、設定した解析画像からグリップ13を認識し、グリップ13に沿った直線である基準線Lを解析する(ステップS42)。次に解析手段32Bは、設定した解析画像から必要に応じて処理部32のデータ記憶手段32Cが記憶するヘッドのデータを参照してヘッド12固有の重心位置Gを解析する(ステップS43)。次に解析手段32Bは、解析した基準線Lと重心位置Gとのずれ具合を示す選定目安データを作成する(ステップS44)。選定目安データの一例は、図3に示すような解析画像上に基準線Lおよび重心位置Gを重ねて表示する画像データである。また、選定目安データの別の一例は、演算デバイスによって算出された基準線Lから重心位置Gまでの距離を示す数値データである。次に解析手段32Bは、他の解析画像の有無を確認する(ステップS45)。本実施形態では、図4に示すゴルファーPの正面側から撮像した別の解析画像があり、解析手段32Bは、この別の解析画像を設定する(ステップS46)。同様に解析手段32Bは、新たに設定された図4に示す解析画像を基に、ステップS42〜S44に示す処理を実行して更なる選定目安データを作成する。解析手段32Bは、別の解析画像がなくなるまで一連の処理を実行する(ステップS45)。
【0036】
選定ステップS5では、処理部32における選定手段32Dは、図6に示す流れで選定データを作成する。まず選定手段32Dは、解析手段32Bから選定目安データを取り込む(ステップS51)。次に選定手段32Dは、データ記憶手段32Cが記憶する撮像ステップS1で使われた(解析画像に対応する)シャフト11のデータを参照する(ステップS52)。次に選定手段32Dは、取り込んだ選定目安データから基準線Lと重心位置Gとのずれ具合を判断し、このずれを無くすにはどれだけシャフト11のデータを補正すればよいかのシャフト補正値を決定する(ステップS53)。シャフト補正値の一例としては、シャフトの柔軟性(固さ)のデータに関する補正値である。次に選定手段32Dは、データ記憶手段32Cが記憶するゴルフクラブを構成するときに選択可能な複数のシャフトのデータのなかから、ステップ52で参照したシャフト11のデータにステップS53で決定したシャフト補正値を加味したデータに近いシャフトを選定する(ステップS54)。すなわち、選定手段32Dは、グリップの延長線とヘッドの重心位置との距離が最短になることを選定基準としてシャフトを選定する。選定手段32Dは、複数の選定目安データに対応して選定されたシャフトが異なる場合に、打ち出し方向からのスイング画像に基づく選定目安データに重きを置いて最終的に選定するシャフトを決定する。次に選定手段32Dは、データ記憶手段32Cが記憶する撮像ステップS1で使われた(解析画像に対応する)ヘッド12のデータを参照する(ステップS55)。次に選定手段32Dは、ステップ54で選定されたシャフトを用いた場合の基準線Lと重心位置Gとのずれ具合をステップ54で用いたデータから予測し、このずれを無くすにはどれだけヘッドのデータを補正すればよいかのヘッド補正値を決定する(ステップS56)。ヘッド補正値の一例としては、重心位置のデータに関する補正値である。次に選定手段32Dは、データ記憶手段32Cが記憶するゴルフクラブを構成するときに選択可能な複数のヘッドのデータのなかから、ステップ55で参照したヘッド12のデータにステップS56で決定したヘッド補正値を加味したデータに近いヘッドを選定する(ステップS57)。すなわち、選定手段32Dは、グリップの延長線とヘッドの重心位置との距離が最短になることを選定基準としてヘッドを選定する。次に選定手段32Dは、ステップ54で選定したシャフトおよびステップ57で選定したヘッドに関する選定データを作成する(ステップS58)。
【0037】
出力ステップS6では、処理部32における出力手段32Eは、出力部34を介して、解析手段32Bが作成した選定目安データおよび選定手段32Dが作成した選定データを表示装置5Aまたは印刷装置5Bに出力する。
【0038】
<効果>
ゴルフクラブ選定支援装置3は、ゴルファーPによるゴルフクラブ10のスイング画像のなかから、画像抽出手段32AがゴルフボールBを打ち出すべき位置におけるゴルフクラブ10の状態を解析画像として抽出する。また、ゴルフクラブ選定支援装置3は、解析画像を基に、解析手段32Bがグリップ13に沿った基準線Lとヘッド12の重心位置Gとのずれ具合を示す選定目安データを作成する。さらに、ゴルフクラブ選定支援装置3は、出力手段32Eが選定目安データを出力する。これにより、ゴルフクラブ選定支援装置3によれば、ゴルフクラブ10がグリップ13からの入力を効率よくヘッド12の重心位置Gに伝達できるかを把握可能な選定目安データを、ユーザに対し示すことができる。したがって、本実施形態によれば、新たな観点で各ゴルファーPに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援装置を提供することができる。
【0039】
また、ゴルフクラブ選定支援装置3は、画像抽出手段32AがゴルファーPの正面側およびゴルフボールBを打ち出し側の、いずれか一方側または両方側から撮像したスイング画像の中から解析画像を抽出する。ゴルファーPの正面側およびゴルフボールを打ち出し側から撮像したスイング画像は、ゴルフボールBを飛ばしたい方向に対して水平または垂直方向から見たゴルフクラブの状態を示している。これにより、ゴルフクラブ選定支援装置3によれば、ゴルフボールBを飛ばしたい方向を考慮しての選定目安データを、ユーザに対し示すことができる。
【0040】
また、ゴルフクラブ選定支援装置3は、選定目安データとして、解析画像上に基準線Lを重ねて示すデータおよび基準線Lから重心位置Gまでの距離を示すデータの少なくともいずれかを採用している。これにより、ゴルフクラブ選定支援装置3によれば、重心位置Gが基準線Lからずれているかを容易に把握可能な選定目安データを、ユーザに対し示すことができる。
【0041】
また、ゴルフクラブ選定支援装置3は、データ記憶手段32Cが撮像の際に用いられるゴルフクラブ10のシャフト11のデータおよびゴルファーPに適するゴルフクラブを構成するために選択可能な複数のシャフトのデータを記憶している。また、ゴルフクラブ選定支援装置3は、選定手段32Dが選定目安データおよびデータ記憶手段32Cが記憶しているヘッドやシャフトのデータに基づき、グリップの延長線とヘッドの重心位置との距離が最短になることを選定基準として、シャフトを選定する。また、ゴルフクラブ選定支援装置3は、選定手段32Dが選定したシャフトに関するデータを含む選定データを作成し、出力手段32Eが選定データを出力する。これにより、ゴルフクラブ選定支援装置3によれば、グリップからの入力を効率よくヘッドの重心位置に伝達できるゴルフクラブを構成するために選定したシャフトを、ユーザに対し示すことができる。
【0042】
また、ゴルフクラブ選定支援システム1は、上記効果を有するゴルフクラブ選定支援装置3と、高速撮像装置2と、表示装置5Aと、および印刷装置5Bとを備えている。これにより、ゴルフクラブ選定支援システム1によれば、ゴルフクラブ選定支援装置3と同様の効果を有する。したがって、本実施形態によれば、新たな観点で各ゴルファーPに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援システムを提供することができる。
【0043】
また、本実施形態で説明したゴルフクラブ選定支援方法は、撮像ステップS1でスイング画像を取得し、画像抽出ステップS3でスイング画像のなかから、解析画像を抽出する。また、このゴルフクラブ選定支援方法は、解析ステップS4で解析画像を基にゴルフクラブ10のグリップ13に沿った基準線Lおよびゴルフクラブ10のヘッド12固有の重心位置Gを解析し、選定ステップS5で基準線Lと重心位置Gとの距離がより短くなるようなゴルファーPに適するゴルフクラブを構成するためのシャフトを選定する。この一連のステップを実行することで、このゴルフクラブ選定支援方法は、グリップからの入力を効率よくヘッドの重心位置に伝達できるゴルフクラブを構成するために選定したシャフトを、ユーザに対し示すことができる。したがって、本実施形態によれば、新たな観点で各ゴルファーPに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援方法を提供することができる。
【0044】
また、本実施形態で説明したゴルフクラブ選定支援方法は、撮像ステップS1で、第1の高速撮像装置1Aまたは第2の高速撮像装置1Bがゴルファーの正面側およびゴルフボールを打ち出し側の、少なくともいずれかから撮像する。ゴルファーPの正面側およびゴルフボールを打ち出し側から撮像したスイング画像は、ゴルフボールBを飛ばしたい方向に対して水平または垂直方向から見たゴルフクラブの状態を示している。このステップを実行することで、このゴルフクラブ選定支援方法は、ゴルフボールBを飛ばしたい方向を考慮しての選定目安データを、ユーザに対し示すことができる。
【0045】
また、本実施形態で説明したゴルフクラブ選定支援方法は、解析ステップS4で解析画像上に基準線Lを重ねた画像データおよび基準線Lから重心位置までの距離データの少なくともいずれかのデータを含む選定目安データを作成する。また、このゴルフクラブ選定支援方法は、出力ステップS6でこの選定目安データを表示装置5Aに表示させるまたは印刷装置5Bに印刷させる。これらのステップを実行することで、このゴルフクラブ選定支援方法は、重心位置Gが基準線Lからずれているかを容易に把握可能な選定目安データを、ユーザに対し示すことができる。
【0046】
また、本実施形態で説明したゴルフクラブ選定支援方法は、選定ステップS5で、基準線Lと重心位置Gとの距離、撮像の際に用いられるゴルフクラブ10のシャフト11のデータ、およびゴルファーPに適するゴルフクラブを構成するために選択可能な複数のシャフトのデータからの予測に基づき、シャフトを選定する。このステップを実行することで、このゴルフクラブ選定支援方法は、グリップからの入力を効率よくヘッドの重心位置に伝達できるゴルフクラブを構成するために選定したシャフトを、ユーザに対し示すことができる。
【0047】
<その他の形態>
本実施形態では、高速撮像装置2は、複数の方向から同時に撮像可能なように第1の高速撮像装置2Aおよび第2の高速撮像装置2Bの2台で構成されているが、これに限定されない。たとえば、1台の高速撮像装置が移動可能なように構成されていてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、ゴルフクラブ選定支援装置3は、データ記憶手段32Cおよび選定手段32Dを備える構成で、ゴルフクラブ選定支援において、選定ステップS5が実行されることで、ゴルファーPに対して適するゴルフクラブの提示まで自動的するが、この選定ステップS5を実行できない構成であってもよい。この場合であっても、ゴルフクラブ選定支援装置3は、解析手段32Bが作成する選定目安データにより、用いたゴルフクラブ10が自分に適しているか適していないかの判断を支援することが可能である。
【0049】
また、本実施形態では、選定ステップS5において、打ち出し方向から撮像したスイング画像に基づく選定目安データに重きを置いて1のゴルフクラブを選定しているが、これに限らない。選定ステップではユーザの考えに基づき、複数の選定目安データがある場合に、各選定目安データに対応する複数のゴルフクラブを選定してもよいし、別の方向から撮像したスイング画像に基づく選定目安データに重きを置いて1のゴルフクラブを選定してもよい。
【0050】
また、入力装置4、および出力装置5は、ゴルフクラブ選定支援装置3に対し、分離可能に構成しても、一体的に構成してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1‥ゴルフクラブ選定支援システム
2‥高速撮像装置(2A‥第1の高速撮像装置,2B‥第2の高速撮像装置)
3‥ゴルフクラブ選定支援装置
4‥入力装置
5‥出力装置(5A‥モニタ,5B‥プリンタ)
10‥ゴルフクラブ
11‥シャフト
12‥ヘッド
13‥グリップ
31‥取り込み部
32‥処理部
32A‥画像抽出手段
32B‥解析手段
32C‥データ記憶手段
32D‥選定手段
32E‥出力手段
33‥入力部
34‥出力部
B‥ゴルフボール
D1,D2‥撓み方向
G‥ヘッドの重心
L‥基準線
P‥ゴルファー
S1‥撮像ステップ
S2‥取り込みステップ
S3‥画像抽出ステップ
S4‥解析ステップ
S5‥選定ステップ
S6‥出力ステップ
【要約】
【課題】新たな観点で各ゴルファーに適するゴルフクラブの選定を支援するゴルフクラブ選定支援装置を提供する。
【解決手段】ゴルフクラブ選定支援装置3は、高速撮像装置2が撮像したゴルファーPによるゴルフクラブ10のスイング画像のなかから、ゴルフボールBを打ち出すべき位置におけるゴルフクラブ10の状態を解析画像として抽出する画像抽出手段32Aと、画像抽出手段32Aが抽出した解析画像を基にゴルフクラブ10のグリップ13に沿った基準線Lおよびゴルフクラブ10のヘッド12の重心位置Gを決定し、基準線Lと重心位置Gとのずれ具合を示す選定目安データを作成する解析手段32Dと、を備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6