(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の同軸ネットワークユニット(CNU)またはケーブルモデム(CM)が同一のプローブシンボルで同時に送信することを可能にするように上流直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルからの複数の上流訓練ブロックを複数の下流ネットワークユニットに割り当て、前記OFDMシンボルは、所定の時間間隔内の上流無線周波数(RF)スペクトルにわたって等間隔に配置された複数のパイロット副搬送波を備え、各上流訓練ブロックは、不連続で、前記上流RFスペクトルにわたって位置付けられた前記パイロット副搬送波の異なるサブセットを備え、かつ
前記上流訓練ブロックの割当てを備える1つまたは複数のメッセージを生成する
ように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、ネットワークを介して前記複数の下流ネットワークユニットに前記メッセージを送信するように構成された送信機であって、前記メッセージは、前記複数の下流ネットワークユニットのうちの少なくとも1つに、前記下流ネットワークユニットに割り当てられた前記上流訓練ブロックに対応する前記パイロット副搬送波で、変調された所定の系列を送信するよう命令する送信機とを備え、
前記メッセージは、
プローブフレーム内のプローブシンボルを指定するSymbol In Frameパラメータであって、前記プローブフレームの始めからオフセットされたシンボルの数であるSymbol In Frameパラメータと、
プローブパターンによって使用されるべき開始副搬送波を示す開始副搬送波パラメータと、
前記プローブパターンにおける連続的なパイロットの間で飛ばされるべき副搬送波の数である副搬送波飛ばしパラメータと、
スタガパターンが前記パイロット副搬送波のために使用されるか否かを示すスタガ(St)パラメータと
を含み、
前記スタガパターンが使用されるとき、前記副搬送波飛ばしパラメータは、前記プローブパターンが適用されるシンボルの数に関連付けられる、中央アクセスネットワークユニット。
前記プロセッサに結合され、前記ネットワークを介して前記複数の下流ネットワークユニットのうちの少なくとも1つから前記複数の上流訓練ブロックのうちの少なくとも1つを備える前記上流OFDMシンボルを受信するように構成された受信機をさらに備え、前記受信されるOFDMシンボルは、前記上流訓練ブロックの前記パイロット副搬送波で前記変調された所定の系列を備え、前記プロセッサは、前記複数の下流ネットワークユニットと前記中央アクセスネットワークユニットの間の上流チャネル応答を、前記下流ネットワークユニットに割り当てられた前記上流訓練ブロックに従って前記パイロット副搬送波を処理することによって計算するようにさらに構成される請求項1または2に記載の中央アクセスネットワークユニット。
前記ネットワークは、Ethernet Passive Optical Network over Coax(EPoC)ネットワークであり、前記中央アクセスネットワークユニットは、同軸回線終端装置(CLT)であり、前記下流ネットワークユニットは、同軸ネットワークユニット(CNU)である請求項1から5のいずれか一項に記載の中央アクセスネットワークユニット。
前記ネットワークは、Data Over Cable Service Interface Specification(DOCSIS)ネットワークであり、前記中央アクセスネットワークユニットは、ケーブルモデム終端システム(CMTS)であり、前記下流ネットワークユニットは、ケーブルモデム(CM)である請求項1から4のいずれか一項に記載の中央アクセスネットワークユニット。
前記プローブシンボルは、2048ポイント(2K)高速フーリエ変換(FFT)または4096ポイント(4K)FFTを備え、前記開始副搬送波パラメータは、0から7までの範囲内にあり、前記副搬送波飛ばしパラメータは、0から7までの範囲内にある請求項8または9に記載の方法。
前記プローブフレームは、直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルであるK個の隣接するプローブシンボルを備え、Kは、ミニスロット内のシンボルの数であり、前記プローブフレームは、時間領域において前記ミニスロット境界とそろえられる請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1つまたは複数の実施形態の例示的な実施例が以下に与えられるものの、開示されるシステムおよび/または方法は、現在、知られているか、または存在しているかにかかわらず、いくつもの技法を使用して実施され得ることを最初に理解されたい。本開示は、本明細書で例示され、説明される例示的な設計および実施例を含む、以下に例示される例示的な実施例、図面、および技法にまったく限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内、および均等物の完全な範囲内で変更されることが可能である。
【0011】
一部のハイブリッドアクセスネットワークは、光ネットワークを同軸(coax)ネットワークと組み合わせることが可能である。Ethernet over Coax(EoC)が、同軸ネットワークを介してイーサネット(登録商標)フレームを伝送するすべての技術を表すのに使用される総称であり得る。EoC技術の例には、EPoC、DOCSIS、Multimedia over Coax Alliance(MoCA)、G.hn(国際電気通信連合(ITU)の下で開発され、HomeGrid Forumによって推進されるホームネットワーク技術系の標準の一般的な名称)、Home Phoneline Networking Alliance(HPNA)、およびHome Plug Audio/Visual(A/V)が含まれ得る。EoC技術は、光ネットワークユニット(ONU)から、加入者自宅に配置された、接続された顧客構内設備(CPE)を有するEoCヘッドエンドに至る屋外同軸アクセスを実施するように適応させられていることが可能である。同軸ネットワークにおいて、物理層伝送は、OFDMを使用して、複数の搬送波周波数上にデジタルデータを符号化することが可能である。OFDM伝送のいくつかの利点には、高いスペクトル効率、および堅牢な伝送(たとえば、長い同軸回線においての高い周波数における減衰、狭帯域干渉波(interferers)、周波数選択的な雑音など)が含まれ得る。
【0012】
EPoCシステムは、光技術および同軸技術の両方を使用するハイブリッドアクセスネットワークであり得る。EPoCは、PONを備え得る光セグメントと、同軸ケーブルネットワークを備え得る同軸セグメントとを備えることが可能である。PONセグメントにおいて、OLTが、ローカル交換局内、または中央局内に配置されることが可能であり、ローカル交換局内、または中央局内でOLTは、EPoCアクセスネットワークをインターネットプロトコル(IP)バックボーン、Synchronous Optical Network(SONET)バックボーン、および/またはAsynchronous Transfer Mode(ATM)バックボーンに接続することが可能である。同軸セグメントにおいて、CNUが、エンドユーザロケーションに配置されることが可能であり、各CNUは、加入者として知られていることが可能な、複数の(たとえば、3名から4名)のエンドユーザに応対することが可能である。Fiber Coaxial Unit(FCU)が、ネットワークのPONセグメントと同軸セグメントの間のインターフェースをマージすることが可能である。FCUは、ONUとCLTが融合されている場所に、たとえば、縁石、または集合住宅の地下室に配置され得る単一筐体のユニット(single box unit)であり得る。CLTまたはFCUは、物理層でOFDM伝送を使用してCNUと通信することが可能である。
【0013】
DOCSISネットワークは、Hybrid Fiber Coax(HFC)ネットワークを介して動作することが可能であり、EPoCネットワークと構造上、類似していることが可能である。DOCSISネットワークは、ローカル交換局内、または中央局内に配置されたCMTSを備えることが可能であり、ローカル交換局内、または中央局内でCMTSは、HFCネットワークをバックボーンネットワークに接続することが可能である。CMTSは、エンドユーザロケーションに配置された複数のCMに応対することが可能である。一部の実施形態において、CMTSは、P2MP OFDM通信機能(たとえば、チャネル推定、スケジューリング)と統合され得る。
【0014】
OFDM通信において、データ伝送に先立って、たとえば、チャネル訓練および/またはチャネル推定を実行することによって、物理層チャネルが確立されることが可能である。実施形態において、CLTが、上流チャネル測定(たとえば、上流プローブ)のための上流OFDMシンボル(たとえば、プローブシンボル)を指定することが可能である。プローブシンボルは、時間および周波数の点で広がりを有することが可能であり、たとえば、プローブシンボルは、所定の時間間隔(たとえば、シンボル時間)内の上流RFスペクトル全体に(たとえば、シンボルのチャネル帯域幅)にわたって等間隔に配置された複数の副搬送波(たとえば、パイロット副搬送波)を備えることが可能である。CNUが、プローブシンボル内ですべてのパイロット副搬送波を使用することによって、プローブシンボル内で所定の広帯域系列(たとえば、パイロット系列またはプローブ系列)を伝送することが可能である。CLTがプローブシンボルを受信すると、CLTは、受信された信号を所定の広帯域系列と比較することによって、パイロット副搬送波の各々におけるCNUとCLTとの間の上流チャネル条件を推定することが可能である。異なるCNUの間の上流伝送を区別するために、CLTは、各CNUに別個のプローブシンボルを割り当てることが可能である。しかし、上流プローブのためのチャネル帯域幅は、ネットワーク内の接続されたCNUの数が増加するにつれて増加することが可能であり、このため、より低い帯域幅効率をもたらし得る。本開示において、上流訓練という用語とプローブという用語は等価であり、互換的に使用され得ることに留意されたい。さらに、FCUという用語とCLTという用語は等価であり、互換的に使用され得る。
【0015】
本明細書で開示されるのは、ハイブリッドアクセスネットワーク(たとえば、EPoCネットワークまたはDOCSISネットワーク)においてP2MP OFDM通信システム(たとえば、CLTまたはCMTS)によって実行され得る上流パイロットスキームである。P2MP OFDM通信システムは、上流OFDMシンボルを、複数の下流ネットワークユニットとP2MP OFDM通信システムの間の上流チャネルを測定するためのプローブシンボルと指定することが可能である。実施形態において、CLTまたはCMTSが、プローブシンボルからの複数の上流訓練ブロックを複数のCNUまたはCMにそれぞれ割り当てることが可能であり、ただし、各上流訓練ブロックは、不連続で、上流周波数スペクトルにわたるパイロット副搬送波の異なるサブセットを備えることが可能である。CNUまたはCMが、割り当てられた上流訓練ブロックのパイロット副搬送波で広帯域パイロット系列を伝送することが可能である。CNUまたはCMは、CNUまたはCMが、同一のプローブシンボル内のパイロット副搬送波の異なるセットで伝送している他のCNUまたはCMに干渉しないことが可能であるように、割り当てられていないパイロット副搬送波(たとえば、除外された副搬送波)において周波数ゼロ(null)(たとえば、0の値)を挿入することが可能である。このため、その複数のCNUまたはCMが、プローブシンボルの持続時間内にパイロット副搬送波の異なるセットで広帯域パイロット系列の異なる部分を同時に伝送することが可能である。実施形態において、上流訓練ブロックは、開始パイロット副搬送波、および連続的な割り当てられたパイロット副搬送波の間で飛ばすべき副搬送波の既定の数の点で指定され得る。開示される上流パイロットスキームは、複数のCNUまたはCMが同一のプローブシンボル内で同時に伝送することを可能にすることによって上流帯域幅を効率的に利用することが可能であり、1つのCNUまたはCM当たり1つのプローブシンボルを指定する上流パイロットスキームとして同等の上流SNR性能をもたらすことが可能である。さらに、開示される上流パイロットスキームは、CMTSまたはCLTが、OFDMシンボルのすべての副搬送波にわたって十分なパワーでプローブ系列を送信するのに十分なパワーを有さない可能性がある場合に、そのO
FDMシンボルの副搬送波のサブセットだけを使用することによって、パワー不足(たとえば、長距離チャネルおよび/または高減衰チャネル)のCNUまたはCMをプローブすることに成功することを可能にし得る。
【0016】
図1は、光部分150と、同軸(電気)部分152とを備える統合された光-同軸ネットワーク100の実施形態の概略図である。ネットワーク100は、たとえば、光部分150と同軸部分152の間に、OLT110と、複数の加入者デバイス140に結合された少なくとも1つのCNU130と、OLT110とCNU130の間に配置されたCLT120とを含み得る。OLT110は、ODN115を介してCLT120に結合されることが可能であり、オプションとして、光部分150における1つまたは複数のONU170、あるいは1つまたは複数のHFCノード160に結合されることが可能である。ODN115は、光ファイバと、OLT110をCLT120および任意のONU170に結合する光スプリッタ117および/または1×Mのパッシブ光スプリッタのカスケードとを備えることが可能である。EPoCにおけるMの値、たとえば、CLTの数は、たとえば、4、8、16、または他の値であることが可能であり、光パワー予算のような要因に依存して、運用者によって選択されることが可能である。CLT120は、電気分配ネットワーク(electrical distribution network)(EDN)135を介してCNU130に結合されることが可能であり、EDN135は、ケーブルスプリッタ137、タップ/スプリッタのカスケード、および/または1つまたは複数の増幅器を備え得る。各OLT110ポートは、32個、64個、128個、または256個のCNU130に応対することが可能である。CNU130からの上流伝送は、タップの方向特性のため、CLT120に到達して、その他のCNU130には到達しないことが可能であることに留意されたい。OLT110とONU170および/またはCLT120との間の距離は、約10キロメートル(km)から約20キロメートル(km)までの範囲内であることが可能であり、CLT120とCNU130との間の距離は、約100メートル(m)から約500メートル(m)までの範囲内であることが可能である。ネットワーク100は、任意の数のHFC160と、CLT120と、対応するCNU130とを備え得る。ネットワーク100の構成要素は、
図1に示されるように、または他の任意の適切な構成で構成され得る。
【0017】
ネットワーク100の光部分150は、光部分150が、OLT110とCLT120の間でデータを配信するのに能動的な構成要素を要求しない通信ネットワークであり得るという点でPONと同様であることが可能である。代わりに、光部分150は、ODN115における受動的な光構成要素を使用して、OLT110とCLT120の間でデータを配信することが可能である。光部分150において実施され得る適切なプロトコルの例には、全体が再現されているかのようにすべて参照により組み込まれている、ITU電気通信標準化部門(ITU-T)文書G.983によって規定されるAsynchronous Transfer Mode PON(APON)またはBroadband PON(BPON)、ITU-T文書G.984によって規定されるGigabit PON(GPON)、IEEE文書802.3ahおよび802.3avによって規定されるEPON、ならびに波長分割多重化(WDM)PON(WDM-PON)、およびIEEEによって開発中のNext Generation EPON(NGEPON)が含まれ得る。
【0018】
OLT110は、CLT120を介してCNU130と通信するように構成された任意のデバイスであり得る。OLT110は、CLT120および/またはCNU130、ならびに別のバックボーンネットワーク(たとえば、インターネット)の間の仲介の役割をすることが可能である。OLT110は、バックボーンネットワークから受信されたデータをCLT120および/またはCNU130に転送すること、およびCLT120またはCNU130から受信されたデータをバックボーンネットワークに転送することが可能である。OLT110の特定の構成は、光部分150において実施される光プロトコルのタイプに依存して変わることが可能であるが、実施形態において、OLT110は、光送信機と、光受信機とを備え得る。バックボーンネットワークが、光部分150において使用されるプロトコルとは異なるネットワークプロトコルを使用する場合、OLT110は、バックボーンネットワークプロトコルを光部分150のプロトコルに変換することが可能なコンバータを備え得る。また、OLTコンバータは、光部分150プロトコルをバックボーンネットワークプロトコルに変換することも可能である。
【0019】
ODN115は、光ファイバケーブル、カプラ、スプリッタ、ディストリビュータ、および/または他の機器を備え得るデータ配信システムであり得る。実施形態において、光ファイバケーブル、カプラ、スプリッタ、ディストリビュータ、および/または他の機器は、受動的な光構成要素であり得る。具体的には、光ファイバケーブル、カプラ、スプリッタ、ディストリビュータ、および/または他の機器は、OLT110とCLT120の間でデータ信号を配信するのにまったくパワーを要求しない構成要素であり得る。光ファイバケーブルは、一部の実施形態において任意の光伝送媒体で置き換えられることが可能であることに留意されたい。一部の実施形態において、ODN115は、1つまたは複数の光増幅器を備え得る。ODN115は、
図1に示されるような分岐構成でOLT110からCLT120および任意の光ONU170まで延びることが可能であるが、代替として、当業者によって決定されたとおりに構成されてもよい。
【0020】
CLT120は、下流データをOLT110から対応するCNU130に転送し、上流データをCNU130からOLT110に転送するように構成された任意のデバイスまたは構成要素であり得る。CLT120は、下流データおよび上流データを適切に変換して、光部分150と同軸部分152の間でそのデータを転送することが可能である。ODN115を介して転送されるデータは、光信号の形態で送信されること、および/または受信されることが可能であり、EDN135を介して転送されるデータは、それらの光信号と比べて同一の論理構造または異なる論理構造を有し得る電気信号の形態で送信されること、および/または受信されることが可能である。このため、CLT120は、光部分150と同軸部分152においてデータを異なるようにカプセル化する、またはフレーム化することが可能である。実施形態において、CLT120は、それぞれの媒体を介して伝送される信号のタイプに対応する、媒体アクセス制御(MAC)層および物理(PHY)層を含み得る。MAC層は、PHY層にアドレス指定サービスおよびチャネルアクセス制御サービスを提供することが可能である。このため、PHYは、光PHYと、同軸PHYとを備え得る。多くの実施形態において、CLT120は、OLT110からCNU130に送信されるフレームが、CNU130に直接アドレス指定されることが可能であり(たとえば、宛先アドレスの中で)、CNU130からOLT110に送信されるフレームが、OLT110に直接アドレス指定されることが可能であるという点で、CNU130およびOLT110にトランスペアレントであり得る。このため、CLT120は、ネットワーク部分の間、すなわち、
図1の例における光部分150と同軸部分152の間を仲介することが可能である。
【0021】
ONU170は、OLT110と通信するように構成された任意のデバイスであることが可能であり、ネットワークの光部分150を終端させることが可能である。ONU170は、エンドユーザにカスタマサービスインターフェースを提示することが可能である。一部の実施形態において、ONU170は、CLT120とマージしてFCUを形成することが可能である。
【0022】
ネットワーク100の電気部分152は、任意の知られている電気通信システムと同様であり得る。電気部分152は、CLT120とCNU130の間でデータを配信するのに能動的な構成要素をまったく要求しないことが可能である。代わりに、電気部分152は、電気部分152における受動的な電気構成要素を使用して、CLT120とCNU130の間でデータを配信することが可能である。代替として、電気部分152は、増幅器のような何らかの能動的な構成要素を使用してもよい。電気部分152において実施され得る適切なプロトコルの例には、MoCA、G.hn、HPNA、およびHome Plug A/Vが含まれる。
【0023】
EDN135は、電気ケーブル(たとえば、同軸ケーブル、より対線など)、カプラ、スプリッタ、ディストリビュータ、および/または他の機器を備え得るデータ配信システムであり得る。実施形態において、電気ケーブル、カプラ、スプリッタ、ディストリビュータ、および/または他の機器は、受動的な電気構成要素であり得る。具体的には、電気ケーブル、カプラ、スプリッタ、ディストリビュータ、および/または他の機器は、CLT120とCNU130の間でデータ信号を配信するのにまったくパワーを要求しない構成要素であり得る。電気ケーブルは、一部の実施形態において任意の電気伝送媒体で置き換えられることが可能であることに留意されたい。一部の実施形態において、EDN135は、1つまたは複数の電気増幅器を備え得る。EDN135は、
図1に示されるような分岐構成でCLT120からCNU130まで延びることが可能であるが、代替として、当業者によって決定されたとおりに構成されてもよい。
【0024】
実施形態において、CNU130は、OLT110、CLT120、および任意の加入者デバイス140と通信するように構成された任意のデバイスであり得る。CNU130は、CLT120と加入者デバイス140の間の仲介の役割をすることが可能である。たとえば、CNU130は、CLT120から受信されたデータを加入者デバイス140に転送することが可能であり、加入者デバイス140から受信されたデータをOLT110に向けて転送することが可能である。CNU130の特定の構成は、ネットワーク100のタイプに依存して変わることが可能であり、実施形態において、CNU130は、CLT120に電気信号を送信するように構成された電気送信機と、CLT120から電気信号を受信するように構成された電気受信機とを備え得る。代替として、CNU130は、CLT120電気信号を、IEEE802.11 Wireless Local Area Network(WiFi)プロトコルにおける信号のような、加入者デバイス140のための電気信号に変換することが可能なコンバータを備えてもよい。CNU130は、その変換された電気信号を加入者デバイス140に送信すること、および/または加入者デバイス140から受信することが可能な第2の送信機および/または受信機をさらに備えることが可能である。一部の実施形態において、CNU130と同軸ネットワーク終端装置(CNT)は同様であり、このため、これらの用語は、本明細書で互換的に使用される。CNU130は、顧客構内のような分散されたロケーションに通常、配置され得るが、他のロケーションに配置されることも可能である。
【0025】
加入者デバイス140は、ユーザまたはユーザデバイスとインターフェースをとるように構成された任意のデバイスであり得る。たとえば、加入者デバイス140には、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、モバイル電話、住宅ゲートウェイ、テレビ、セットトップボックス、および類似したデバイスが含まれ得る。
【0026】
図2は、ネットワーク100と構造上、同様であり得るDOCSISネットワーク200の実施形態の概略図である。DOCSISネットワーク200は、全体が再現されているかのように参照により本明細書に組み込まれているDOCSIS3.1文書において規定されるDOCSIS3.1ネットワークであり得る。ネットワーク200は、
図2に示されるように構成された、CMTS210、少なくとも1つのHFCノード230、任意の数のCM250、および/またはセットトップボックス(STB)252を備え得る。具体的には、HFCノード230が、光ファイバ214を介してCMTS210に結合されることが可能であり、CM250および/またはSTB252が、電気ケーブル、1つまたは複数の増幅器(たとえば、増幅器236および238)、および少なくとも1つのスプリッタ240を介してHFCノード230に結合されることが可能である。実施例において、CMTS210は、OLT110と実質的に同様であることが可能であり、HFCノード230は、CLT130と実質的に同様であることが可能であり、CM250またはSTB252は、CNU150と実質的に同様であることが可能である。HFCノード230は、CMTS210に遠隔で結合されても、CMTS210内に存在してもよいことに留意されたい。一部の実施形態において、CMTS210は、HFCノード230の機能の一部またはすべてを備えることが可能である。
【0027】
本開示は、EPoCネットワーク(たとえば、ネットワーク100)またはDOCSISネットワーク(たとえば、ネットワーク200)の脈絡で上流パイロットスキームを説明することが可能であることに留意されたい。しかし、本明細書で説明される上流パイロットスキームは、P2MP OFDM伝送を使用する同軸セグメントを備える任意のネットワークに適用され得ることが当業者には認識されよう。
【0028】
図3は、本明細書で説明されるスキームのいずれかを実施することによってCLT(たとえば、CLT120)またはCMTS(たとえば、CMTS210)の役割をすることが可能なNE300の実施形態の概略図である。一部の実施形態において、NE300は、OFDM伝送を使用する光アクセスネットワークおよび電気ワイヤレス(たとえば、WiFi)ネットワークもしくは有線ネットワーク(たとえば、同軸、任意のデジタル加入者線(xDSL)、電力線など)に結合され得るメディアコンバータユニットのような、ネットワークにおける他のノードの役割をすることも可能である。NEという用語は、広い範囲のデバイスを包含し、NE300は、そのようなデバイスの例にすぎないことが当業者には認識されよう。NE300は、説明を明瞭にするために含められるが、本開示の適用を特定のNE実施形態、または特定のクラスのNE実施形態に限定することは、まったく意図していない。本開示で説明される特徴/方法の少なくともいくつかは、NE300のようなネットワーク装置またはネットワーク構成要素において実施され得る。たとえば、本開示における特徴/方法は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェア上で実施するようにインストールされたソフトウェアを使用して実施され得る。
図3に示されるように、NE300は、送信機、受信機、または送信機と受信機の組合せであり得るトランシーバ(Tx/Rx)310を備えることが可能である。Tx/Rx310が、他のノードにフレームを送信するため、および/または他のノードからフレームを受信するために複数の下流ポート320に結合されることが可能であり、Tx/Rx310が、他のノードにフレームを送信するため、および/または他のノードからフレームを受信するために複数の上流ポート350に結合されることが可能である。プロセッサ330が、フレームを処理し、かつ/またはいずれのノードにそれらのフレームを送信すべきかを決定するようにTx/Rx310に結合され得る。プロセッサ330は、1つまたは複数のマルチコアプロセッサ、および/またはデータストア、バッファなどとして機能し得るメモリデバイス332を備えることが可能である。プロセッサ330は、汎用プロセッサとして実装されることが可能であり、あるいは1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)および/またはデジタルシグナルプロセッサ(DSP)の一部であることが可能である。プロセッサ330は、CLT、CMTS、またはCNUもしくはCMのような、OFDM伝送のために上流訓練を実行する他の任意のネットワークノードにおいて方法700または800のような上流訓練方法を実施することが可能なOFDM上流訓練モジュール331を備え得る。代替の実施形態において、OFDM上流訓練モジュール331は、プロセッサ330によって実行され得る、メモリデバイス332の中に記憶された命令として実装されてもよい。メモリデバイス332は、コンテンツを一時的に記憶するためのキャッシュ、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)を備え得る。さらに、メモリデバイス332は、比較的より長くコンテンツを記憶するための長期ストレージ、たとえば、読取り専用メモリ(ROM)を備え得る。たとえば、キャッシュおよび長期ストレージには、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、ソリッドステートドライブ(SSD)、ハードディスク、または以上の組合せが含まれ得る。
【0029】
実行可能命令をプログラミングすること、および/またはNE300にロードすることによって、プロセッサ330および/またはメモリデバイス332のうちの少なくとも1つが変更されて、NE300を、本開示によって教示される新規な機能を有する特定のマシンまたは装置、たとえば、マルチコア転送アーキテクチャに部分的に変換するものと理解される。実行可能ソフトウェアをコンピュータにロードすることによって実装され得る機能が、よく知られた設計規則によってハードウェア実装形態に変換され得ることは、電気エンジニアリング技術分野およびソフトウェアエンジニアリング技術分野では基本的なことである。概念をソフトウェアとして実装することと、ハードウェアとして実装することの間の決定は、通常、ソフトウェア領域からハードウェア領域に変換することにかかわる問題というよりも、設計の安定性、および製造されるべきユニットの数の考慮にかかっている。一般に、依然として頻繁な変更を受ける設計は、ハードウェア実装形態を再設計することの方が、ソフトウェア設計を再設計することよりも高価であるので、ソフトウェアとして実装されることが選好され得る。一般に、大量に製造されることになる安定した設計は、大きい製造連(production run)の場合、ハードウェア実装形態の方が、ソフトウェア実装形態よりも費用がかからない可能性があるので、ハードウェアとして、たとえば、ASICとして実装されることが選好され得る。しばしば、設計は、ソフトウェア形態で開発されて、試験され、後に、よく知られた設計規則によって、ソフトウェアの命令を配線で組み込むASICにおける均等のハードウェア実装形態に変換され得る。新たなASICによって制御されるマシンが特定のマシンまたは装置であるのと同様に、実行可能命令がプログラミングされ、かつ/またはロードされているコンピュータは、特定のマシンまたは装置と見なされ得る。
【0030】
実施形態において、OFDM伝送が、同軸ネットワーク、または同軸セグメントを備えるハイブリッドアクセスネットワーク(たとえば、ネットワーク100および/または200)において使用され得る。OFDM伝送において、デジタルデータは、複数の直交副搬送波信号上に符号化されて、OFDMシンボルとして伝送され得る。OFDMシンボルは、所定の時間間隔(たとえば、シンボル持続時間)内の通信のためのRFスペクトルにわたって等間隔に配置された周波数副搬送波のグループとして定義され得る。OFDMフレームは、時間および周波数の点で広がりを有する所定の数のOFDMシンボルのグループとして定義され得る。中央ネットワークアクセスユニット(たとえば、P2MP OFDM通信システム、CLT120、CMTS210)が、あるOFDMフレームを、上流チャネル測定(たとえば、プローブ)のためのプローブフレームとして指定することが可能である。プローブフレーム内のOFDMシンボルは、プローブシンボルと呼ばれることが可能であり、プローブシンボル内の副搬送波は、パイロット副搬送波またはパイロットと呼ばれることが可能である。
【0031】
中央アクセスネットワークユニットは、プローブシンボルを複数の上流訓練ブロックに分割することが可能である。たとえば、各上流訓練ブロックが、連続的な割り当てられたパイロット副搬送波の間に飛ばされた副搬送波(たとえば、割り当てられていないパイロット副搬送波)を有して、プローブシンボルのチャネル帯域幅全体にわたって散らばったパイロット副搬送波(たとえば、割り当てられたパイロット副搬送波)の異なるサブセットを備え得る。このため、上流訓練ブロック内のパイロット副搬送波は、周波数が不連続(たとえば、いくつかのパイロット副搬送波を飛ばしている)ことが可能であるが、上流スペクトル全体にわたることが可能である。中央アクセスネットワークユニットは、単一のプローブシンボル内の上流訓練ブロックのうちの1つまたは複数を、接続された1つまたは複数の下流ネットワークユニット(たとえば、CNU130、CM250)に割り当てることが可能である。
【0032】
各下流ネットワークユニットは、割り当てられた上流訓練ブロックに従って所定の系列を伝送して、上流チャネル訓練を可能にすることができ、ここで、所定の系列は、パイロット系列、プローブ系列、または広帯域パイロット系列と呼ばれることが可能である。たとえば、各下流ネットワークユニットは、2位相偏移変調(BPSK)変調スキームによりパイロット系列を一連のBPSKシンボルに変調し、1つのBPSKシンボルを、プローブシンボル内の1つのパイロット副搬送波上にマップし、割り当てられていないパイロット副搬送波を0(たとえば、周波数ゼロ)に設定することが可能である。このため、各下流ネットワークユニットは、パイロット副搬送波の異なるサブセット(たとえば、割り当てられたパイロット副搬送波)でパイロット系列の異なる部分を伝送し、割り当てられていないパイロット副搬送波で周波数ゼロを伝送することが可能であり、ここで、割り当てられていないパイロット副搬送波は、他の下流ネットワークユニットに割り当てられることが可能である。このため、1つの下流ネットワークユニットからのプローブシンボルの同時の伝送が、別の下流ネットワークユニットに干渉しないことが可能である。
【0033】
中央アクセスネットワークユニットがプローブシンボルを受信すると、中央アクセスネットワークユニットは、プローブシンボル内の割り当てられた上流訓練ブロックのうちの1つまたは複数を伝送した下流ネットワークユニットの各々に関する上流チャネル応答を計算することが可能である。たとえば、中央アクセスネットワークユニットは、下流ネットワークユニットに関する上流チャネル推定を、受信された信号を、その下流ネットワークユニットに対応する1つまたは複数の上流訓練ブロックの割り当てられたパイロット副搬送波における所定のパイロット系列と比較することによって計算することが可能であり、その計算されたチャネル推定を補間して、割り当てられた1つまたは複数の上流訓練ブロックから除外されている周波数副搬送波におけるチャネル推定を得る。
【0034】
上流訓練の実施形態において、中央アクセスネットワークユニットが、下流ネットワークユニットに関して推定された上流チャネル応答に従って上流プリイコライザタップ(pre-equalizer taps)(たとえば、係数)を決定することが可能であり、それらのプリイコライザ係数を下流ネットワークユニットに伝送することが可能である。下流ネットワークユニットは、中央アクセスネットワークユニットに信号を伝送するのに先立って、受信された係数で上流プリイコライザを適用することが可能である。このため、中央アクセスネットワークユニットは、その下流ネットワークユニットから平坦な応答(たとえば、チャネル歪みがあらかじめ補償されている)を有する信号を受信することが可能であり、このため、上流チャネルイコライザを簡単にすることが可能である。
【0035】
上流訓練の別の実施形態において、中央アクセスネットワークユニットが、各副搬送波に関するSNR(たとえば、1トーン当たりのSNR)を測定し、その測定されたSNRにより各副搬送波に関する適切なビットローディング(たとえば、データビットの数)を決定することが可能である。たとえば、中央アクセスネットワークユニットは、高いSNRの副搬送波により高次の変調スキーム(たとえば、1トーン当たり6ビットの64直角位相振幅変調(QAM)、1トーン当たり8ビットの256QAM)を割り当て、低いSNRの副搬送波により低次の変調スキーム(たとえば、1トーン当たり1ビットのBPSK)を割り当てることが可能である。さらに、中央アクセスネットワークユニットは、上流チャネル条件の変化(たとえば、変化するSNR)に適応するように各副搬送波に関するビットローディングを動的に調整することが可能である。
【0036】
図4は、プローブシンボル400全体にわたる1つの上流訓練ブロック410を備えるプローブシンボル400の実施形態の概略図である。プローブシンボル400は、複数のパイロット副搬送波411を備え得る。たとえば、プローブシンボル400は、4K高速フーリエ変換(FFT)の場合、4096個のパイロット副搬送波を備え、2K FFTの場合、2048個のパイロット副搬送波を備えるといった具合である。上流訓練ブロック410に、副搬送波を飛ばすことなしに4096個すべてのパイロット副搬送波411(たとえば、アクティブな副搬送波)が割り当てられることが可能である。このため、上流訓練ブロック410は、プローブシンボル400内のパイロット副搬送波411(たとえば、4K FFTの場合、副搬送波ゼロから4095個までの)で広帯域パイロット系列を伝送するのに使用され得る。
【0037】
図5は、上流訓練ブロック510を備えるプローブシンボル500の別の実施形態の概略図である。プローブシンボル500は、複数のパイロット副搬送波511および521を備え得る。たとえば、プローブシンボル500は、4K FFTの場合、4096個のパイロット副搬送波を備えることが可能であり、2K FFTの場合、2048個のパイロット副搬送波を備えることが可能であるといった具合である。上流訓練ブロック510に、連続的な割り当てられたパイロット副搬送波511の間の1つの副搬送波521を飛ばすことによって1つおきのパイロット副搬送波511が割り当てられて、パイロット副搬送波521は割り当てられないことが可能である。飛ばされる副搬送波521は、様々な理由で、たとえば、別のシステムが、それらの除外される副搬送波521上で伝送しているため、飛ばされることが可能である。このため、上流訓練ブロック510は、プローブシンボル500内の1つおきのパイロット副搬送波511(たとえば、割り当てられたパイロット副搬送波)で広帯域パイロット系列の一部分を伝送するのに使用され得る。
【0038】
図6は、2つの上流訓練ブロック610および620を備えるプローブシンボル600の別の実施形態の概略図である。プローブシンボル600は、複数のパイロット副搬送波611および621を備え得る。たとえば、プローブシンボル600は、4K FFTの場合、4096個のパイロット副搬送波を備えることが可能であり、2K FFTの場合、2048個のパイロット副搬送波を備えることが可能であるといった具合である。上流訓練ブロック610は、最も低い周波数副搬送波(たとえば、副搬送波0)で始まり、プローブシンボル600内の1つおきのパイロット副搬送波611を備えることが可能である。上流訓練ブロック620は、2番目に低い周波数副搬送波(たとえば、副搬送波1)で始まり、プローブシンボル600内の1つおきのパイロット副搬送波621を備えることが可能である。このため、各上流訓練ブロック610または620は、パイロット副搬送波611または621で広帯域パイロット系列の異なる部分を伝送するようにそれぞれ使用され得る。このため、上流訓練ブロック610および620は、周波数がインターリーブされ得るが、周波数が重なり合わないことが可能である。中央アクセスネットワークユニット(たとえば、CLT120、CMTS210)が、上流訓練ブロック610および620を異なる2つの下流ネットワークユニット(たとえば、CNU130、CM250)に割り当てることが可能である、たとえば、中央アクセスネットワークユニットが、上流訓練ブロック610を下流ネットワークユニットAに割り当て、上流訓練ブロック620を下流ネットワークユニットBに割り当てることが可能であることに留意されたい。このため、中央アクセスネットワークユニットは、M個の上流訓練ブロックをM個の下流ネットワークユニットに割り当てることが可能であり、ここで、各上流訓練ブロックは、パイロット副搬送波の異なるセットを備えることが可能であり、上流訓練ブロック内の連続的なパイロット副搬送波は、M-1個の副搬送波によって分離されることが可能である。
【0039】
ネットワーク100のようなEPoCネットワークの実施形態において、CLT(たとえば、CLT120)が、プローブフレーム内のCNUに特定のプローブシンボルを割り振り、そのシンボル内でプローブ系列を伝送するようそのCNU(たとえば、CNU130)に命令することが可能である。CLTは、そのCNUに、割り当てられたプローブシンボルのすべてのパイロット、または(たとえば、散らばった)パイロットのサブセットを割り当てることが可能である。CNUは、上流広帯域プローブ中のすべてのアクティブな副搬送波にわたるパイロットを伝送することが可能である。CNUは、1つの副搬送波当たり1つのパイロットを伝送することが可能である。各パイロットは、事前定義されたBPSKシンボルであり得る。プローブのために使用されるOFDMシンボルは、プローブシンボルと定義され得る。CLTは、受信されたプローブシンボルを上流チャネル推定および/または上流SNR測定のために使用することが可能である。たとえば、CLTは、各CNUに関する上流プリイコライザの係数を計算して、それらの係数を対応するCNUに送り返すことが可能である。さらに、CLTは、1副搬送波当たりのSNRを測定して、各CNUに関する上流ビットローディングテーブルを計算することが可能である。CNUは、除外された副搬送波内でプローブ系列を伝送しない可能性があることに留意されたい。除外された副搬送波は、除外された副搬送波が、他のシステムによって使用される周波数(たとえば、保護帯域副搬送波を含む)であり得るため、いずれのCNUも伝送することを許されない可能性がある副搬送波であり得る。プローブパターンは、除外された副搬送波および/または保護帯域が存在する状況で途切れずに続くことが可能である。しかし、CNUは、除外された副搬送波内および/または保護帯域内でパイロットをまったく伝送しないことが可能である。
【0040】
ネットワーク200のようなDOCSISネットワークの実施形態において、上流広帯域プローブが、受付け中(during admission)、ならびに前置等化(pre-equalization)構成および周期的伝送パワー-時間シフトレンジング(periodic transmission power and time-shifting ranging)に関する定常状態中に使用され得る。DOCSISネットワークにおいて、CMTS(たとえば、CMTS210)が、上流プローブのためのOFDMフレームを指定することが可能であり、ここで、プローブフレームは、隣接するK個のプローブシンボル(たとえば、OFDMシンボル)を備えることが可能であり、ここで、Kは、ミニスロット(たとえば、K個のシンボル内の副搬送波のグループ)内のシンボルの数である。プローブフレームは、時間領域においてミニスロット境界とそろえられることが可能である。プローブシンボルは、後段でより完全に説明され得る、疑似ランダムバイナリシーケンス(PRBS)生成スキームから生成されたBPSK副搬送波であるパイロットを備え得る。CMTSが、CM(たとえば、CM250)にプローブフレーム内の特定のプローブシンボルを割り振り、そのプローブシンボル内でプローブ系列を伝送するようそのCMに命令することが可能である。CMTSは、割り当てられたプローブシンボルのすべての副搬送波からパイロット、または割り当てられたプローブシンボルの散らばった副搬送波からのパイロットのセットを備えるプローブパターンを定義することが可能である。CMが、PRBS生成スキームに従って広帯域パイロット系列を生成して、2K FFTの場合に2048個の副搬送波を生成し、4K FFTの場合に4096個の副搬送波を生成することが可能である。CMは、すべてのプローブシンボル内の特定の副搬送波に関して同一のBPSK変調を使用することが可能である。CMは、除外された副搬送波内でプローブ系列を伝送しないことが可能である。CMは、除外された副搬送波内で値0にされた(zero valued)副搬送波を伝送することが可能である。除外された副搬送波は、除外された副搬送波が、他のシステムによって使用される周波数(たとえば、保護帯域副搬送波を含む)であり得るため、いずれのCMも伝送することを許されない可能性がある副搬送波であり得る。
【0041】
実施形態において、広帯域パイロット系列が、所定のPRBS生成スキームによって生成され得る。たとえば、そのPRBSスキームに関する多項式定義は、以下に示されるとおりであり得る。
X
12+X
9+X
8+X
5+1
ここで、3071というシード、および2
12-1ビットの周期が使用され得る。2
12-1ビットの周期は、繰返しなしの1つのプローブシンボルを作成するのに十分であり得る。広帯域パイロット系列は、BPSKパイロットにマップされ得る。たとえば、0という値が、1のBPSKパイロットにマップされることが可能であり、1という値が、マイナス1のBPSKパイロットにマップされることが可能である。このため、プローブシンボルパイロットは、BPSKシンボルである。プローブパイロットiが、シンボルの第i番の副搬送波に関連付けられることが可能であり、ここで、
4K FFTの場合、i=0,1,...,4095であり、
2K FFTの場合、i=0,1,...,2047である。
これらの副搬送波は、0から始めて昇順で番号を付けられ得ることに留意されたい。
【0042】
実施形態において、中央アクセスネットワークユニットが、上流プローブのためのシンボル番号、開始パイロット副搬送波番号(たとえば、0から7までの範囲内にある)、およびシンボル内の連続的なパイロット副搬送波の間で飛ばすべき副搬送波の数を指定することによって上流訓練ブロックを割り当てることが可能である。中央アクセスネットワークユニットは、メッセージ(たとえば、上流帯域幅割振りマップ(MAP)メッセージ)の中で上流訓練ブロック割当てを送信することが可能である。たとえば、シンボル番号は、プローブフレームの始めからのシンボルオフセットの数の点で指定されることが可能であり、プローブフレームは、メッセージの中で指定された割振り開始時刻に対応するフレームの始めからのOFDMフレームオフセットの数の点で指定されることが可能である。
【0043】
ネットワーク100のようなEPoCネットワークの実施形態において、CLT(たとえば、CLT120)が、Symbol In Frameパラメータを介してプローブフレーム内のプローブシンボルを指定することが可能である。CLTは、CNU(たとえば、CNU130)に2つのパラメータ、開始副搬送波パラメータおよび副搬送波飛ばしパラメータを送信することによって、プローブシンボル内の副搬送波を割り振ることが可能である。開始副搬送波パラメータは、開始副搬送波番号を指すことが可能であり、約0から約7までの範囲内にある値を備え得る。副搬送波飛ばしパラメータは、連続的なパイロットの間で飛ばされるべき副搬送波の数を指すことが可能であり、約0から約7までの範囲内にある値を備え得る。飛ばす副搬送波に関する0という値(たとえば、副搬送波飛ばし=0)は、副搬送波を飛ばすことがまったく行われないことを指すことが可能である(たとえば、すべての副搬送波がプローブのために使用され得る)。たとえば、プローブシンボル400内の上流訓練ブロック410が、0という開始副搬送波パラメータ値、および0という副搬送波飛ばしパラメータで指定され得る。同様に、プローブシンボル500内の上流訓練ブロック510が、0という開始副搬送波パラメータ値、および1という副搬送波飛ばしパラメータで指定され得る。CLTが、上流訓練ブロックを下流ネットワークユニットAに割り当てる際、0という開始副搬送波パラメータ値、および1という飛ばしパラメータ値で上流訓練ブロック610を指定することが可能である。同様に、CLTが、上流訓練ブロックを下流ネットワークユニットBに割り当てる際、1という開始副搬送波パラメータ値、および1という飛ばしパラメータ値で上流訓練ブロック620を指定することが可能である。
【0044】
ネットワーク200のようなDOCSISネットワークの実施形態において、CMTS(たとえば、CMTS210)が、パラメータSymbol In Frameを介してプローブフレーム内のプローブシンボルを指定することが可能であり、開始副搬送波パラメータおよび副搬送波飛ばしパラメータなどのさらなるパラメータを指定することが可能である。開始副搬送波パラメータは、開始副搬送波番号を指すことが可能であり、開始副搬送波パラメータ値は、約0から約7までの範囲内にあることが可能である。飛ばし副搬送波パラメータは、連続的なパイロットの間で飛ばされるべき副搬送波の数を指すことが可能であり、副搬送波飛ばしパラメータ値は、約0から約7までの範囲内にあることが可能である。0という飛ばし副搬送波パラメータ値(たとえば、飛ばす副搬送波=0)は、副搬送波を飛ばすことがまったく行われないことを指すことが可能であり、たとえば、単一のシンボル内のすべての副搬送波が、単一の送信機に属することが可能である。そのような実施形態において、CMが、開始副搬送波パラメータおよび副搬送波飛ばしパラメータを使用して、プローブ伝送のためにいずれの副搬送波が使用され得るかを決定することが可能である。
【0045】
図7は、上流訓練方法700の実施形態の流れ図である。方法700は、上流訓練中に中央アクセスネットワークユニット(たとえば、CLT120、CMTS210、および/またはNE300)によって実施され得る。方法700は、ステップ710で上流訓練のためのOFDMシンボルを割り振ることから始まることが可能である。ステップ720で、方法700は、OFDMシンボルを複数の上流訓練ブロックに分割することが可能であり、ここで、各上流訓練ブロックは、開始副搬送波番号(たとえば、第1の割り当てられたパイロット副搬送波)、および連続的なパイロット副搬送波の間で飛ばすべき副搬送波の数の点で指定され得る。たとえば、各上流訓練ブロックが、異なる開始副搬送波番号を備えることが可能であるが、同一数の飛ばす副搬送波を備えることが可能である。このため、上流訓練ブロックは、不連続のパイロット副搬送波であり、上流周波数スペクトルにわたるパイロット副搬送波の異なるセットを備え得る。
【0046】
ステップ730で、方法700は、上流訓練ブロックを1つまたは複数の下流ネットワークユニットに割り当てることが可能である。ステップ740で、方法700は、上流訓練ブロックの割当てを示すメッセージを生成することが可能である。たとえば、各割当ては、その割当てのための下流ネットワークユニットを識別する識別子と、プローブフレーム番号(たとえば、割当て開始時刻からのOFDMシンボルオフセット)と、プローブフレーム内のシンボル番号(たとえば、OFDMフレームの開始からのOFDMシンボルオフセット)と、開始副搬送波番号(たとえば、OFDMシンボルの最も低い周波数からの副搬送波オフセット)と、連続的なパイロット副搬送波の間の飛ばす副搬送波の数とを備え得る。一部の実施形態において、方法700は、使用されるメッセージプロトコルに依存して、上流訓練ブロックの割当てを示す複数のメッセージを生成することが可能であることに留意されたい。
【0047】
ステップ750で、方法700は、そのメッセージを下流ネットワークユニットに送信することが可能である。そのメッセージを1つまたは複数の下流ネットワークユニットに送信した後、方法700は、ステップ760で下流ネットワークユニットから受信されるべき割り当てられたプローブシンボルを待つことが可能である。プローブシンボルを受信したときには、方法700は、ステップ770で上流チャネル推定およびSNR測定を実行することが可能である。たとえば、方法700は、受信された信号値を所定の系列(たとえば、標準団体またはネットワーク構成によって指定された)と比較することによって、各下流ネットワークユニットに関して、その下流ネットワークユニットに割り当てられた上流訓練ブロックのパイロット副搬送波における上流チャネル推定を計算することが可能である。下流ネットワークユニットに割り当てられた上流訓練ブロックのパイロット副搬送波におけるチャネル推定を計算した後、方法700は、それらの計算されたチャネル推定を補間して、飛ばされた副搬送波に関するチャネル推定を得ることが可能である。方法700は、上流伝送がチャネル変動に適応させられ得るように、上流チャネル測定に関して動的に、または周期的に適用されることが可能であることに留意されたい。
【0048】
ネットワーク100のようなEPoCネットワークの実施形態において、CLT(たとえば、CLT120)が、副搬送波を飛ばすことなしにプローブシンボル(たとえば、プローブシンボル400内の上流訓練ブロック410)内で単一のCNU(たとえば、CNU130)をスケジュールすることが可能である。そのような実施形態において、CLTが、単一のCNUに特定のプローブシンボルを割り振ることが可能であり、副搬送波飛ばしパラメータ値を0に設定し、開始副搬送波パラメータ値を、そのプローブシンボル内の最初の副搬送波の番号に設定することが可能である。
【0049】
ネットワーク100のようなEPoCネットワークの代替の実施形態において、CLT(たとえば、CLT120)が、ゼロ(null)を生じるように飛ばす副搬送波を有するプローブシンボル(たとえば、プローブシンボル500内の上流訓練ブロック510)内で単一のCNU(たとえば、CNU130)をスケジュールすることが可能である。そのような実施形態において、CLTは、単一のCNUに特定のプローブシンボルを割り振ることが可能であり、副搬送波飛ばしパラメータ値を非0の正の整数値に設定し、開始副搬送波パラメータ値を、そのプローブシンボル内の最初の副搬送波の番号に設定することが可能である。
【0050】
ネットワーク100のようなEPoCネットワークのさらに別の代替の実施形態において、CLT(たとえば、CLT120)が、プローブシンボル(たとえば、プローブシンボル600)内で複数のCNU(たとえば、CNU130)をスケジュールすることが可能である。そのような実施形態において、CLTは、任意の所与の時点で複数のCNUに同一のプローブシンボルを割り振ることが可能である。CLTは、各CNUに異なる開始副搬送波を割り当て、プローブシンボル内のすべてのCNUに同一の副搬送波飛ばし値を割り当てることが可能である。そのような実施形態において、CLTは、ゼロ(null)を生じるように飛ばす副搬送波を割り当てても、割り当てなくてもよく、たとえば、CLTは、そのパターンにおけるCNUの数以上の副搬送波飛ばし値を指定することによってゼロ(null)を生じさせてもよいことに留意されたい。
【0051】
図8は、上流訓練方法800の別の実施形態の流れ図である。方法800は、上流訓練中に下流ネットワークユニット(たとえば、CNU130、CM250、および/またはNE300)によって実施され得る。方法800は、ステップ810で特定のプローブシンボルに関する上流訓練ブロック割当てを受信することから始まることが可能である。たとえば、上流訓練ブロック割当ては、そのプローブシンボルに関するシンボル番号(たとえば、OFDMフレームの始めからのオフセット)、開始副搬送波番号(たとえば、第1の割り当てられたパイロット副搬送波)、およびプローブシンボル内の連続的な割り当てられたパイロット副搬送波の間の飛ばす副搬送波の数を示すことが可能である。ステップ820で、方法800は、所定の生成スキーム(たとえば、PRBSスキーム)に従って所定の系列を生成することが可能である。ステップ830で、方法800は、その生成された系列を、プローブシンボルの割り当てられた副搬送波上に変調することによって、周波数領域においてプローブシンボルを生成することが可能である。ステップ840で、方法800は、飛ばされる副搬送波を0という値に設定することが可能である。ステップ850で、方法800は、逆高速フーリエ変換(IFFT)を実行して、そのプローブシンボルを時間領域に変換することが可能である。ステップ860で、方法800は、割当てによって指定された時刻にそのプローブシンボルを伝送することが可能である。
【0052】
図9は、上流訓練メッセージ符号化900の実施形態の概略図である。上流訓練メッセージ構造900が、中央アクセスネットワークユニット(たとえば、CLT120、CMTS210)によって、ハイブリッドアクセスネットワーク(たとえば、ネットワーク100、200)内の1つまたは複数の下流ネットワークユニット(たとえば、CNU130、CM250)に伝送されて、プローブフレーム内のシンボルの用法を示すことが可能である。たとえば、上流訓練メッセージ構造900は、MAPメッセージの中に埋め込まれ得る。メッセージ構造900は、プローブフレーム内のシンボルの特定の用法を記述する複数の連続的なプローブ情報要素(P-IE)910(たとえば、1つのプローブシンボル当たり1つのP-IE910)を備え得る。各P-IE910は、長さ約32ビットであることが可能であり、P-IE910内のビットには、ビット位置0からビット位置31まで番号が付けられることが可能である。各P-IE910は、サービスフロー識別子(SID)フィールド911と、確保された(R)フィールド912と、パワー(PW)フィールド913と、イコライザ(EQ)フィールド914と、スタガ(St)フィールド915と、プローブフレーム(PrFr)フィールド916と、Symbol In Frameフィールド917と、開始副搬送波(Start Subc)フィールド918と、副搬送波飛ばし(Subc Skip)フィールド919とを備え得る。中央アクセスネットワークユニットは、メッセージ構造900内の連続的なP-IE910を、時間順序(たとえば、早い方のシンボルを先に)および副搬送波順序(たとえば、低い方の副搬送波を先に)示すことが可能であることに留意されたい。さらに、プローブフレームは、割振りプローブシンボルと割り振られていないプローブシンボルの組合せを備えることが可能である。
【0053】
SIDフィールド911は、長さ約14ビットであることが可能であり、ビット位置0からビット位置13まで延びることが可能である。SIDフィールド911は、P-IE910を使用するように割り当てられた下流ネットワークユニットに関するレンジング(ranging)SIDを示すデータを備え得る。Rフィールド912は、長さ約2ビットであることが可能であり、ビット位置14からビット位置15まで延びることが可能である。Rフィールド912は、将来の拡張のために確保されていることが可能である。
【0054】
PWフィールド913は、長さ約1ビットであることが可能であり、ビット位置15に位置付けられることが可能である。PWフィールド913は、プローブのためにパワー制御が使用され得るかどうかを示すことが可能である。たとえば、PWフィールド913は、0という値に設定されて、SIDフィールド911内で指定されたSIDによって識別された下流ネットワークユニットに、通常のパワー設定で伝送するよう命令することが可能であり、1という値に設定されて、その下流ネットワークユニットに、前のレンジング応答(RNG-RSP)メッセージ内で通信された、変更されたパワー設定で伝送するよう命令することが可能である。
【0055】
EQフィールド914は、長さ約1ビットであることが可能であり、ビット位置16に位置付けられることが可能である。EQフィールド914は、プローブのために送信イコライザが使用され得るかどうかを示すことが可能である。たとえば、EQフィールド914は、0という値に設定されて、SIDフィールド911内で指定されたSIDによって識別された下流ネットワークユニットに、送信イコライザをイネーブルにするよう命令することが可能であり、1という値に設定されて、その下流ネットワークユニットに、送信イコライザをディセーブルにするよう命令することが可能である。
【0056】
Stフィールド915は、長さ約1ビットであることが可能であり、ビット位置17に位置付けられることが可能である。Stフィールド915は、パイロット副搬送波のためにスタガ(staggered)パターンが使用され得るかどうかを示すことが可能である。たとえば、Stフィールド915は、1という値に設定されて、SIDフィールド911内で指定されたSIDによって識別された下流ネットワークユニットに、Subc Skipフィールド919に数量が等しいシンボルの次の番号においてP-IE910内のパターンを、各シンボル内で1つの副搬送波分だけそのパターンを上に移動し、そのパターンを折り返して始めに戻すことによって繰り返すよう命令することが可能である。代替として、Stフィールド915は、0という値に設定されて、その下流ネットワークユニットに、スタガパターンなしにパイロット副搬送波を使用するよう命令することが可能である。
【0057】
PrFrフィールド916は、長さ約2ビットであることが可能であり、ビット位置18からビット位置19まで延びることが可能である。PrFrフィールド916は、メッセージ構造900を担持するMAPメッセージ内で指定された割振り開始時刻で始まるフレームからのフレームオフセットの番号を示すデータを備えることが可能であり、P-IE910が適用される最初のフレームを示すことが可能である。たとえば、PrFrフィールド916は、0という値に設定されて、MAPの第1のプローブフレームを示すことが可能である。
【0058】
Symbol In Frameフィールド917は、長さ約6ビットであることが可能であり、ビット位置20からビット位置25まで延びることが可能である。Symbol In Frameフィールド917は、PrFrフィールド915内で指定されたプローブフレームの始めからオフセットされたシンボルの数を示すデータを備え得る。たとえば、Symbol In Frameフィールド917は、0から35までの範囲内にある値を備えることが可能であり、0という値は、プローブフレームの第1のシンボルを示すことが可能である。
【0059】
Start Subcフィールド918は、長さ約3ビットであることが可能であり、ビット位置26からビット位置28まで延びることが可能である。Start Subcフィールド918は、プローブによって使用されるべき開始副搬送波を示すデータを備え得る。たとえば、Start Subcフィールド918は、0という値に設定されて、Symbol In Frameフィールド917によって指定されたシンボル内の第1の副搬送波を示すことが可能である。
【0060】
Subc Skipフィールド919は、長さ約3ビットであることが可能であり、ビット位置29からビット位置31まで延びることが可能である。Subc Skipフィールド919は、プローブ内の連続的なパイロットの間で飛ばされるべき副搬送波の数を示すデータを備え得る。たとえば、Subc Skipフィールド919は、0という値に設定されて、副搬送波を飛ばすことがまったく行われず、プローブのために、除外されていないすべての副搬送波が使用され得ることを示すことが可能である。Subc Skipフィールド919は、スタガリング(staggering)が使用される場合、さらなる情報を示すことが可能であることに留意されたい。たとえば、Subc Skipファイル919の値に1を足した値が、プローブフレーム内でスタガP-IE割振りが適用され得るシンボルの総数を示すことが可能である。
【0061】
図10は、単一のプローブシンボル内のプローブ下流ネットワークユニットの数の関数としての上流SNR損失の実施形態のグラフ1000を示す。x軸は、1つのプローブシンボル当たりのプローブ下流ネットワークユニットの数を表すことが可能であり、y軸は、単一の下流ネットワークユニットをプローブするのと比べた場合のSNR損失をデシベル単位(dB)で表すことが可能である。グラフ1000において、曲線1010、1020、1030、1040、および1050が、それぞれ、35dB、30dB、25dB、20dB、および15dBの加法的白色ガウス雑音(AWGN)チャネルに関する上流SNR損失対単一のプローブシンボル内でプローブされる下流ネットワークユニットの数を表すことが可能である。曲線1010、1020、1030、1040、および1050から見て取ることができるように、単一のシンボル内の約4つまでの下流ネットワークユニットをプローブすることからのSNR損失は、極めて小さいことが可能であり、SNRは、1つのプローブシンボル当たり1つの下流ネットワークユニットをプローブすることと同等であり得る。しかし、そのSNRは、下流ネットワークユニットの数が増加するにつれ、次第に低下することが可能であり、低下の速度は、チャネル条件に依存して変化し得る。たとえば、SNRは、チャネル雑音がAWGNによって支配され得るので、低SNRチャネルの場合、より遅い速度(たとえば、10のプローブ下流ネットワークユニットの場合、曲線1050の勾配は、約0.1dBのSNR損失である)で低下することが可能である。逆に、SNRは、単一のプローブシンボル内で複数の下流ネットワークユニットがプローブされる場合、チャネル雑音が上流チャネル推定の不正確さによって支配され得るので、高SNRチャネル(たとえば、35dBのAWGN)の場合、より速い速度(たとえば、10のプローブ下流ネットワークユニットの場合、曲線1010の勾配は、約3.5dBのSNR損失である)で低下することが可能である。
【0062】
少なくとも1つの実施形態が開示され、当業者によって作成される、その実施形態、および/またはその実施形態の特徴の異形、組合せ、および/または変形が、本開示の範囲に含まれる。また、その実施形態の特徴を組み合わせること、統合すること、および/または省くことからもたらされる代替の実施形態も、本開示の範囲に含まれる。数値範囲または数値限度が明記される場合、そのような明示的な範囲または限度は、明記される範囲または限度の範囲に含まれる同様の大きさの反復範囲(iterative range)または限度を含む(たとえば、約1から約10までとは、2、3、4などを含み、0.10より大きいとは、0.11、0.12、0.13などを含む)ものと理解されなければならない。たとえば、下限R
1および上限R
uを有する数値範囲が開示される場合はいつでも、その範囲に含まれる任意の数値が明確に開示される。特に、その範囲内の次の数値が明確に開示される。すなわち、R=R
1+k
*(R
u-R
1)であり、ここにおいて、kは、1パーセントの増分で1パーセントから100パーセントまでの範囲に及ぶ変数であり、すなわち、kは、1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、7パーセント、...、70パーセント、71パーセント、72パーセント、...、97パーセント、96パーセント、97パーセント、98パーセント、99パーセント、または100パーセントである。さらに、以上に定義される2つのRの数値によって定義される任意の数値範囲もまた、明確に開示される。特に明記しない限り、「約」という用語は、その後に続く数値の±10%を意味する。クレームの任意の要素に関する「オプションとして」という用語の使用は、その要素が要求されること、または代替として、その要素が要求されないことを意味し、両方の選択肢がそのクレームの範囲に含まれる。「備える」、「含む」、および「有する」のような、より広い用語の使用は、「〜から成る」、「基本的に〜から成る」、および「実質的に〜から構成される」のような、より狭い用語に支持を与えるものと理解されなければならない。したがって、保護の範囲は、以上に記載される説明によって限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲によって規定され、その範囲は、特許請求の範囲の対象のすべての均等物を含む。クレームはすべて、さらな
る開示として本明細書に組み込まれており、特許請求の範囲は、本開示の実施形態である。本開示における参照文献、特に、本開示の優先日より後の公開日を有する参照文献の説明は、その参照文献が従来技術であると認めるものではない。本開示に記載されるすべての特許、特許出願、および刊行物の開示は、それらの特許、特許出願、および刊行物が本開示を補完する例示的な詳細、手続き上の詳細、またはその他の詳細をもたらす限りで、参照により本明細書に組み込まれている。
【0063】
いくつかの実施形態が、本開示において提供されてきたが、開示されるシステムおよび方法は、本開示の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の多くの特定の形態で実現されてもよいことを理解されたい。これらの例は、例示的であり、限定するものではないと見なされるべきであり、本発明は、本明細書で与えられる詳細に限定されるものではない。たとえば、様々な要素または構成要素が、組み合わされること、または別のシステムにおいて統合されることが可能であり、あるいはいくつかの特徴が省かれること、または実施されないことが可能である。
【0064】
さらに、様々な実施形態において別々である、または分離しているものとして説明され、例示される技法、システム、サブシステム、および方法が、本開示の範囲を逸脱することなく、組み合わされること、または他のシステム、モジュール、技法、または方法と一体化されることが可能である。互いに結合された、もしくは直接結合された、または通信するものとして示される、または説明される他のアイテムが、電気的にであれ、機械的にであれ、またはそれ以外の様態であれ、何らかのインターフェース、デバイス、または中間構成要素を介して間接的に結合される、または通信することも可能である。変形、置換、および変更の他の例が、当業者によって確かめられることが可能であり、本明細書で開示される趣旨および範囲を逸脱することなく、作成され得る。