(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施例を、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明のインターホン制御装置のブロック構成図である。
このインターホンシステムは、本発明によるインターホン制御装置2に、インターホン子機1a,1b,1cと応対者端末3a,3b,3cとで構成されている。
【0011】
インターホン子機1a,1b,1cは、インターホン制御装置2と接続する制御装置接続部15を介して、通話時に音声信号を入出力する送受話器11と、応対者端末の呼出しを要求する呼出ボタン12と、呼出ランプ16の消灯を要求する復旧ボタン13と、廊下灯等の呼出元を表示する呼出ランプ16と、インターホン制御装置2からの指示を受信して呼出ランプ16の点灯または消灯を行うランプ駆動部14から構成されている。
【0012】
本発明によるインターホン制御装置2は、インターホン子機1a,1b,1cを収容する子機接続部21と、応対者端末3a,3b,3cを収容する応対者端末接続部23と、インターホン子機と応対者端末の通話路を接続する通話路スイッチ22と、インターホン子機の各々の第一または第二または第三の呼出操作(呼出ボタンの押下)や呼出解除操作(復旧ボタンの押下)が為されたことを検知する子機操作検知部25と、インターホン子機毎に、第一の呼出操作や第一の呼出操作検知後の第二の呼出操作や呼出解除操作後の第三の呼出操作を検知した際に呼出す応対者端末との対応関係を記憶する呼出先記憶部26と、各部を制御する呼制御部24から構成されている。
【0013】
応対者端末3a,3b,3cは、インターホン制御装置2と接続する制御装置接続部35を介して、通話時に音声信号を入出力する送受話器31と、インターホン制御装置2からの呼出指示を受信して被呼出状態であることをランプ表示や着信音で報知する着信表示部34と、インターホン制御装置2に対して応答や終話を要求する操作部32から構成されている。
【0014】
インターホン制御装置2の呼制御部24は、待機状態において、子機接続部21と子機操作検知部25を介してインターホン子機のいずれかが第一の呼出操作である呼出ボタン12が押下されたことを検知すると(
図2のS201)、呼出先記憶部26を検索して呼出ボタン押下を検知したインターホン子機に対応する第一の応対者(例として応対者端末3a)を決定し、応対者端末接続部23を介して前記決定した応対者端末を呼出す(
図2のS202)とともに、子機接続部21を介して呼出ボタン押下を検知したインターホン子機のランプ駆動部14に対して呼出ランプ16の点灯を指示する(
図2のS203)。
【0015】
制御装置接続部35を介して呼出指示を受信した応対者端末は、着信表示部34によって被呼出状態であることをランプ表示や着信音で報知する。
【0016】
また呼制御部24が、インターホン子機からの第一の呼出操作を検知した後、第一の呼出先応対者端末が応答する前に、前記第一の呼出操作を検出したインターホン子機から第二の呼出操作である呼出ボタン12が再び押下されたことを検知すると(
図2のS210)、第一の応対者端末に対する呼出を中止し(
図2のS221)、呼出先記憶部26を検索して呼出ボタン押下を検知したインターホン子機に対応する第二の応対者(例として応対者端末3b)を決定し、応対者端末接続部23を介して前記決定した第二の応対者端末を呼出す(
図2のS222)。
【0017】
このとき、インターホン制御装置2の呼制御部24が、応対者端末接続部23を介して被呼出状態にある応対者端末の操作部32によって応答操作が為されたことを検知すると(
図2のS223)、通話路スイッチ22に指示して呼出操作を検知したインターホン子機と応答操作を検知した応対者端末との間の通話路を接続して通話中状態とする(
図2のS224)。
【0018】
また呼制御部24が、応対者端末接続部23を介して通話中状態にある応対者端末の操作部32によって終話操作が為されたことを検知すると(
図2のS230)、通話路スイッチ22に指示して通話中のインターホン子機と応対者端末との間の通話路を切断する。
【0019】
次に、呼制御部24が、子機接続部21と子機操作検知部25を介して通話中状態にあったインターホン子機の復旧操作である復旧ボタン13が押下されたことを検知すると(
図2のS232)、子機接続部21を介してインターホン子機のランプ駆動部14に対して呼出ランプ16の消灯を指示する(
図2のS233)とともに、再呼出監視タイマ(例として120秒)を開始する。
【0020】
呼制御部24は、再呼出監視タイマが満了する前に、子機接続部21と子機操作検知部25を介して復旧操作を行ったインターホン子機から第三の呼出操作である呼出ボタン12が押下されたことを検知すると(
図2のS240)、呼出先記憶部26を検索して呼出ボタン押下を検知したインターホン子機に対応する第三の応対者(例として応対者端末3c)を決定し、応対者端末接続部23を介して前記決定した第三の応対者端末を呼出す(
図2のS251)とともに、子機接続部21を介してインターホン子機のランプ駆動部14に対して呼出ランプ16の点灯を指示する(
図2のS252)。
【0021】
尚、再呼出監視タイマが満了した場合には、待機状態に戻る。
【0022】
図3は、インターホン制御装置の呼出先記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
インターホン子機1aの第一の呼出操作が為されたことを検知した場合の呼出先として、応対者端末3aに対応する呼出先電話番号101(V251)が、第二の呼出操作が為されたことを検知した場合の呼出先として、応対者端末3bに対応する呼出先電話番号201(V252)が、第三の呼出操作が為されたことを検知した場合の呼出先として、応対者端末3cに対応する呼出先電話番号301(V253)が予め登録されている。
【0023】
またインターホン子機1bの第一から第三の呼出操作に対応する呼出先電話番号(V254〜V256)と、インターホン子機1cの第一から第三の呼出操作に対応する呼出先電話番号(V257〜V259)が予め登録されている。
【0024】
尚、これらの呼出操作と呼出先電話番号の対応は、応対者端末のプレゼンスや過去の通話履歴や現在の使用状況等に応じて、自動的に変更するよう構成してもよい。
【0025】
図4は、インターホン制御装置の呼制御部の動作フローである。
待機状態において、子機接続部21と子機操作検知部25を介してインターホン子機のいずれかが第一の呼出操作である呼出ボタン12が押下されたことを検知すると(S201,YES)、呼出先記憶部26を検索して呼出ボタン押下を検知したインターホン子機に対応する第一の応対者端末を決定し、応対者端末接続部23を介して前記決定した第一の応対者端末を呼出す(S202)とともに、子機接続部21を介して呼出ボタンの押下を検知したインターホン子機のランプ駆動部14に対して呼出ランプ16の点灯を指示する(S203)。
【0026】
次に、応対者端末接続部23を介して被呼出状態にある第一の応対者端末によって応答操作が為されたことを検知すると(S211,YES)、通話路スイッチ22に指示して呼出操作を検知したインターホン子機と応答操作を検知した第一の応対者端末との間の通話路を接続して通話中状態とし(S212)、ステップ230に進む。
【0027】
また第一の応対者端末が応答する前に、前記第一の呼出操作を検出したインターホン子機からの第二の呼出操作である呼出ボタン12が再び押下されたことを検知した場合(S210,YES)、第一の呼出先応対者端末に対する呼出を中止し(S221)、呼出先記憶部26を検索して呼出ボタン押下を検知したインターホン子機に対応する第二の応対者端末を決定し、応対者端末接続部23を介して前記決定した応対者端末を呼出す(S222)。
【0028】
このとき、応対者端末接続部23を介して被呼出状態にある第二の応対者端末の操作部32による応答操作を検知すると(S223,YES)、通話路スイッチ22に指示して呼出操作を検知したインターホン子機と応答操作を検知した応対者端末との間の通話路を接続して通話中状態とする(S224)。
【0029】
次に、応対者端末接続部23を介して通話中状態にある応対者端末の操作部32による終話操作を検知すると(S230,YES)、通話路スイッチ22に指示して通話中のインターホン子機と応対者端末との間の通話路を切断する(S231)。
【0030】
次に、子機接続部21と子機操作検知部25を介して通話中状態にあったインターホン子機の復旧操作である復旧ボタン13が押下されたことを検知すると(S232,YES)、子機接続部21を介してインターホン子機のランプ駆動部14に対して呼出ランプ16の消灯を指示する(S233)とともに、再呼出監視タイマ(例として120秒)を開始する(S234)。
【0031】
呼制御部24は、再呼出監視タイマが満了する前に、子機接続部21と子機操作検知部25を介して復旧操作を行ったインターホン子機から呼出操作である呼出ボタン12が押下されたことを検知すると(S240,YES)、呼出先記憶部26を検索して呼出ボタン押下を検知したインターホン子機に対応する第三の応対者端末を決定し、応対者端末接続部23を介して前記決定した応対者端末を呼出す(S251)とともに、子機接続部21を介してインターホン子機のランプ駆動部14に対して呼出ランプ16の点灯を指示する(S252)。
【0032】
このとき、応対者端末接続部23を介して被呼出状態にある第三の応対者端末操作部32による応答操作を検知すると(S253,YES)、通話路スイッチ22に指示して呼出操作を検知したインターホン子機と応答操作を検知した応対者端末との間の通話路を接続して通話中状態とし(S254)、
ステップ230に進む。
【0033】
またステップ240において、インターホン子機の呼出ボタン12押下を検知せず(S240,NO)、前記再呼出監視タイマの満了を検知した場合には(S241,YES)、ステップ201に進む。
【0034】
また前記再呼出監視タイマの満了を検知しない場合には(S241,NO)、ステップ240に進む。
【0035】
尚、ステップ221で第一の応対者端末への呼出を中止せず、呼出を継続したままステップ222で第二の応対者端末を同時に呼出し、いずれか先に応答した応対者端末と接続するよう構成してもよい。
【0036】
尚、図示しないが、ステップ202、ステップ222、ステップ251において呼出す応対者端末を決定する際に、呼出先の応対者端末が使用中等で呼出可能な状態でない場合に、呼出先を次の候補に切り替えたり、通話中着信音によって優先的に応答すべき呼があることを報知たり、第二や第三の呼出操作による呼出を優先して接続するなど、呼出方法を切り替えてもよい。