(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記タブレット型コンピュータは、前記入力デバイスと接続されていない時は、相対的に低消費電力な第1のモードで動作し、前記入力デバイスと接続されている時は、相対的に高消費電力な第2のモードで動作する、
請求項4から7のいずれか1項に記載のコンピュータシステム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態1)
実施形態1に係るコンピュータシステムについて図面を参照して説明する。
【0014】
1.構成
図1は、実施形態1にかかるコンピュータシステムの概要を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの接続時)。
図2は、実施形態1にかかるコンピュータシステムの電気的構成を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの接続時)。
図3は、実施形態1にかかるコンピュータシステムの電気的構成を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの非接続時)。
【0015】
本実施形態のコンピュータシステム10は、ワイヤレス送電装置300からワイヤレスで(非接触で)伝送される電力を受電可能である。本実施形態では、ワイヤレス電力伝送の方式として、電界結合型のワイヤレス電力伝送方式を用いる。本実施形態のコンピュータシステム10について詳しく説明する前に、まず、ワイヤレス送電装置300の構成について説明する。
【0016】
1−1.ワイヤレス送電装置
図1、
図2に示すように、ワイヤレス送電装置300は、送電電極301と、送電回路302とを有する。
【0017】
送電電極301は、1組の、送電側アクティブ電極301Aと送電側パッシブ電極301Pとを有する。送電側アクティブ電極301A及び送電側パッシブ電極301Pは、平板状の金属部材である。送電側アクティブ電極301A及び送電側パッシブ電極301Pは、ワイヤレス送電装置300の主面300aに所定のレイアウトで配置されている。
【0018】
送電回路302は、商用電源等から入力した交流電圧を、所定電圧値及び所定周波数の交流電圧に変換し、変換により得られた交流電圧を、送電電極301を構成する送電側アクティブ電極301Aと送電側パッシブ電極301Pとの間に印加する。送電回路302は、例えば、商用電源等から入力した交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータ、AC/DCコンバータから出力される直流電圧を所定電圧値及び所定周波数の交流電圧に変換するインバータ等により構成可能であるが、これに限定されない。例えば、送電回路302は、インバータで得られた交流電圧を昇圧トランスでさらに昇圧して出力するようにしてもよい。
【0019】
1−2.コンピュータシステム
本実施形態のコンピュータシステム10は、タブレット型コンピュータ100と、タブレット型コンピュータ100に対して着脱可能なキーボード200とを有する。
【0020】
1−2−1.タブレット型コンピュータ
タブレット型コンピュータ100は、一方の主面100aに、タッチ入力可能なディスプレイ150を備え、ユーザがディスプレイ150にタッチすることにより操作可能である。
【0021】
タブレット型コンピュータ100は、受電電極101、受電回路102、充電回路103、バッテリ104、負荷回路105、制御部106、切替スイッチ110、及びコネクタ130を有する。
【0022】
受電電極101は、1組の、受電側アクティブ電極101Aと受電側パッシブ電極101Pとを有する。受電側アクティブ電極101A及び受電側パッシブ電極101Pは、平板状の金属部材である。受電側アクティブ電極101A及び受電側パッシブ電極101Pは、タブレット型コンピュータ100の他方の主面100b(ディスプレイ150が備えられた主面100aとは反対側の主面100b)に所定のレイアウトで配置されている。所定のレイアウトとは、
図3に示すようにタブレット型コンピュータ100を他方の主面100bを下にした状態でワイヤレス送電装置300の主面300aに載置したときに、ワイヤレス送電装置300の送電側アクティブ電極301Aとタブレット型コンピュータ100の受電側アクティブ電極100Aとが対向し、ワイヤレス送電装置300の送電側パッシブ電極301Pとタブレット型コンピュータ100の受電側パッシブ電極100Pとが対向することとなるレイアウトである。
【0023】
受電回路102は、受電側パッシブ電極101Pと受電側アクティブ電極101Aとの間に誘起された交流電圧を所定電圧値の直流電圧に変換して出力する。受電回路102は、例えば、受電側パッシブ電極101Pと受電側アクティブ電極101Aとの間に誘起された交流電圧を降圧する降圧部と、降圧部で降圧された交流電圧を直流電圧に整流・平滑する整流平滑回路と、整流平滑回路で整流された直流電圧を負荷回路105及びバッテリ104に適した所定電圧値の直流電圧に変換するDC/DCコンバータ等により構成可能であるが、これに限定されない。例えば、受電回路102は、降圧部を有さずに、受電側パッシブ電極101Pと受電側アクティブ電極101Aとの間に誘起された交流電圧を、直接、直流電圧に整流・平滑してもよい。
【0024】
充電回路103は、受電回路102から出力される直流電圧に対して所定の処理を施してバッテリ104を充電する。所定の処理とは、例えば、バッテリ104の充電状態(電圧、残存容量等)に応じて、充電電圧や充電電流を調整する処理である。
【0025】
バッテリ104は、例えばリチウムイオンバッテリやニッケル水素バッテリ等の二次電池である。
【0026】
負荷回路105は、ディスプレイ150や、タブレット型コンピュータ100全体を制御するCPU及び記憶部や、ユーザによって操作される操作部等を含み、バッテリ104に貯蔵された電力、または充電回路103から出力される直流電圧を利用して動作する。制御部106(CPU及び記憶部)は、負荷回路105の一部として構成してもよい。
【0027】
コネクタ130は、第1接続端子131、第2接続端子132、第3接続端子133、及び第4接続端子134を有する。
【0028】
第1接続端子131は、バッテリ104に接続され、キーボード200作動用の直流電圧をキーボード200に出力するための端子である。
【0029】
第2接続端子132は、制御部106に接続され、キーボード200の後述する制御部との間で種々の制御信号を入出力するための端子である。
【0030】
第3接続端子133は、制御部106に接続され、キーボード200の後述する切替スイッチ210に制御信号を出力するための端子である。
【0031】
第4接続端子134は、受電回路102の入力部に接続され、受電回路102の入力部とキーボード200の後述する受電電極201とを接続するための端子である。
【0032】
切替スイッチ110は、一端が受電電極101に接続され、他端が受電回路102の入力側に接続されている。切替スイッチ110のON/OFFは、制御部106から出力されるスイッチ制御信号により制御される。
【0033】
制御部106は、タブレット型コンピュータ100全体の制御を行う。また、制御部106は、キーボード200が接続された際、キーボード200と通信を行ってキーボード200の制御を行う。例えば、制御部106は、キーボード200が接続されているか否かに応じて、タブレット型コンピュータ100の切替スイッチ110及びキーボード200の後述する切替スイッチのON/OFFを制御する。
【0034】
1−2−2.キーボード
キーボード200は、複数の入力キー250、制御部206、受電電極201、コネクタ230及び切替スイッチ210を有する。
【0035】
各入力キー250は、キーボード200の一方の主面200aに配置され、ユーザがキー入力を行うための操作インタフェースである。
【0036】
制御部206は、操作された入力キー250に応じた信号を出力する。また、制御部206は、キーボード200全体の動作の制御を行う。
【0037】
受電電極101は、キーボード200の他方の主面200b(複数の入力キー250が配置された主面200aとは反対側の主面200b)に所定のレイアウトで配置されている。受電電極101は、タブレット型コンピュータ100における受電電極101と同様の構成を有している。すなわち、受電電極201は、1組の、受電側アクティブ電極201Aと受電側パッシブ電極201Pとを有する。受電側アクティブ電極201A及び受電側パッシブ電極201Pは、平板状の金属部材である。受電側アクティブ電極201A及び受電側パッシブ電極201Pは、キーボード200の前記他方の主面200bに所定のレイアウトで配置されている。所定のレイアウトとは、
図2に示すように、キーボード200を、前記他方の主面200bを下にした状態でワイヤレス送電装置300の主面300aに載置したときに、ワイヤレス送電装置300の送電側アクティブ電極301Aとキーボード200の受電側アクティブ電極200Aとが対向し、ワイヤレス送電装置300の送電側パッシブ電極301Pとキーボード200の受電側パッシブ電極201Pとが対向することとなるレイアウトである。
【0038】
送電側パッシブ電極301P及び送電側アクティブ電極301Aと、タブレット型コンピュータ100の後述する受電側パッシブ電極101P及び受電側アクティブ電極101Aとが所定の対向状態にあるときに、これらの電極の間に結合容量が生じる。この状態で、送電側パッシブ電極301Pと送電側アクティブ電極301Aとの間に送電回路から出力された電圧が印加されることにより、送電装置300は、タブレット型コンピュータ100に電界結合により所定の電力を伝送することが可能となる。所定の対向状態とは、送電側パッシブ電極301P及び送電側アクティブ電極301Aと、タブレット型コンピュータ100の受電側パッシブ電極101P及び受電側アクティブ電極101Aとが所定の結合容量を持つこととなる対向状態である。
【0039】
また、送電側パッシブ電極301P及び送電側アクティブ電極301Aと、キーボード200の受電側パッシブ電極201P及び受電側アクティブ電極201Aとが所定の対向状態にあるときに、これらの電極の間に結合容量が生じる。この状態で、送電側パッシブ電極301Pと送電側アクティブ電極301Aとの間に送電回路から出力された電圧が印加されることにより、送電装置300は、タブレット型コンピュータ100に電界結合により所定の電力を伝送することが可能となる。所定の対向状態とは、送電側パッシブ電極301P及び送電側アクティブ電極301Aと、キーボード200の受電側パッシブ電極201P及び受電側アクティブ電極201Aとが所定の結合容量を持つこととなる対向状態である。
【0040】
コネクタ230は、第1接続端子231、第2接続端子232、第3接続端子233、及び第4接続端子234を有する。
【0041】
第1接続端子231は、制御部206に接続され、キーボード200作動用の直流電圧をタブレット型コンピュータ100から入力するための端子である。
【0042】
第2接続端子232は、制御部206に接続され、タブレット型コンピュータ100の制御部106との間で種々の制御信号を入出力するための端子である。
【0043】
第3接続端子233は、切替スイッチ210に接続され、タブレット型コンピュータ100の制御部106からの信号を切替スイッチ210に出力するための端子である。
【0044】
第4接続端子234は、切替スイッチ210を介して受電電極201に接続され、受電電極201とタブレット型コンピュータ100の受電回路102の入力部とを接続するための端子である。
【0045】
切替スイッチ210は、一端が受電電極201に接続され、他端が第4接続端子234に接続されている。切替スイッチ210のON/OFFは、タブレット型コンピュータ100の制御部106から第3接続端子134、234を介して入力されるスイッチ制御信号により制御される。
【0046】
制御部206は、キーボード200全体の制御を行う。また、制御部206は、第3接続端子133、233を介して、タブレット型コンピュータ100との間で種々の制御信号を入出力するとともに、操作された入力キー250に対応する信号を出力する。
【0047】
なお、キーボード200の受電電極201には、例えば数千ボルトという高電圧が誘起される場合がある。そのため、受電電極201と切替スイッチ210との間に降圧トランスを設けてもよい。こうすることにより、第3接続端子233に生じる電圧を低下させることができる。また、低下させることにより、他の接続端子との間の絶縁等を行いやすくなる。
【0048】
2.動作
タブレット型コンピュータ100は、コネクタ130、230を介して、キーボード200が接続されると、第1接続端子131、231を介してバッテリ104からキーボード200に直流電圧を出力する。キーボード200の制御部206は、第2接続端子132、232を介して認証要求信号をタブレット型コンピュータ100の制御部106に出力する。タブレット型コンピュータ100の制御部106(以下適宜「タブレット制御部106」という)は、認証要求信号を受信した場合、接続されたキーボードが、ワイヤレス電力伝送が可能な所定のキーボードであるか否かを判定し、判定結果に応じてタブレット型コンピュータ100の切替スイッチ110及びキーボード200の切替スイッチ210の制御を行う。
【0049】
具体的に、タブレット制御部106は、第2接続端子132、232を介して認証要求信号を受信しない場合、つまり、
図3に示す状態のように、キーボード200が接続されていない場合、タブレット型コンピュータ100の切替スイッチ110(以下適宜「タブレット側切替スイッチ110」という)に、当該スイッチ110をON状態とさせるための信号を出力する。これにより、タブレット側切替スイッチ110はON状態となり、タブレット型コンピュータ100の受電電極101(以下適宜「タブレット側受電電極101」という)とタブレット型コンピュータ100の受電回路102とが電気的に接続される。このとき、タブレット制御部106は、キーボード200の切替スイッチ210(以下適宜「キーボード側切替スイッチ210」という)をON状態とさせるための信号については出力しない。そのため、キーボード側切替スイッチ210はOFF状態である。
【0050】
この状態で、タブレット型コンピュータ100を、ディスプレイ150とは反対側の主面100bを下にして、所定の対向条件となるように、ワイヤレス送電装置300の主面300aに載置することにより、ワイヤレス送電装置300からタブレット型コンピュータ100にワイヤレスで電力を伝送することが可能となる。
【0051】
これに対し、タブレット制御部106は、第2接続端子132、232を介して認証要求信号を受信し、当該認証要求信号に基づいて所定のキーボードであることが認証された場合、つまり、タブレット型コンピュータ100にキーボード200が接続されている場合、第2接続端子132、232を介してキーボード側切替スイッチ210に、当該スイッチ210をON状態とさせるための信号を出力する。これにより、キーボード側切替スイッチ210はON状態となり、キーボード200の受電電極201(以下適宜「キーボード側受電電極201」という)とタブレット型コンピュータ100の受電回路102とが電気的に接続される。一方、タブレット側切替スイッチ110に対しては、タブレット側切替スイッチ110をON状態とさせるための信号を出力しない。そのため、タブレット側切替スイッチ110はOFF状態である。
【0052】
この状態で、タブレット型コンピュータ100に接続されたキーボード200を、入力キー250が配置された主面200aとは反対側の主面200bを下にして、所定の対向条件となるように、ワイヤレス送電装置300の主面300aに載置することにより、ワイヤレス送電装置300からキーボード200の受電電極201を介してタブレット型コンピュータ100に電力を伝送することが可能となる。
【0053】
また、タブレット型コンピュータ100は、キーボード200と接続されていない時は、相対的に低消費電力な第1のモードで動作し、接続端子134、234を介してキーボード200と接続されている時は、相対的に高消費電力な第2のモードで動作する。
【0054】
なお、第2接続端子132、232を介して認証要求信号を受信したが、当該認証要求信号に基づいて所定のキーボードであることが認証されない場合、所定のキーボード以外のキーボードが接続されているので、つまりワイヤレス電力伝送に対応していないキーボードであると考えられる。この場合、タブレット型コンピュータ100の制御部106は、キーボード200が接続されていないときと同様の制御を行う。
【0055】
3.まとめ
以上のように、本実施形態のコンピュータシステム10により、キーボード200(外部機器)と接続可能なタブレット型コンピュータ100(コンピュータ機器)が提供される。
キーボード200は、1組の受電電極201A、201Pと、1組の受電電極201A、201Pに接続された第4の接続端子234と、を備える。
タブレット型コンピュータ100は、第1の主面100a側に設けられ、タッチ入力に対応したディスプレイ150と、第2の主面100b側に設けられた1組の受電電極101A、101Pと、1組の受電電極101A、101P間に印加される交流電圧を直流電圧に変換する受電回路102と、受電回路102からの出力電圧によって駆動され、ディスプレイ150を含む負荷と、受電回路102からの出力電圧によって充電されるバッテリ104と、受電回路102の入力に接続され、キーボード200の第4の接続端子234と電気的に接続可能な第4の接続端子134と、受電回路102と1組の受電電極101A、101Pとを電気的に接続/遮断可能な切替スイッチ110と、タブレット型コンピュータ100の第4の接続端子134とキーボード200の第4の接続端子234とが接続された際に、受電回路102と1組の受電電極101A、101Pとの電気的接続を遮断するように、切替スイッチ110を制御する制御部106とを備える。
【0056】
また、本実施形態では、上記タブレット型コンピュータ100と当該タブレット型コンピュータ100に対して脱着可能なキーボード200とを含むコンピュータシステム10が提供される。
【0057】
本実施形態によれば、タブレット型コンピュータ100とこれに接続されるキーボード200とのそれぞれに受電電極101または受電電極201が備えられているので、タブレット型コンピュータ100をキーボード200に接続した場合と、タブレット型コンピュータ100をキーボード200から分離した場合とのいずれの場合においても、タブレット型コンピュータ100をワイヤレスで充電することが可能となる。
【0058】
また、タブレット型コンピュータ100とキーボード200とを接続している場合、ワイヤレス電力伝送に利用するキーボード200側の受電電極101のみを有効化して、ワイヤレス電力伝送に利用しないタブレット型コンピュータ100側の受電電極201は無効化することができる。
【0059】
本実施形態において、
タブレット型コンピュータ100に接続される入力デバイス(外部機器)は、キーボード200である。
【0060】
タブレット型コンピュータ100とキーボード200とを接続した場合には、タブレット型コンピュータ100のディスプレイ150の表示面を水平方向に対して斜めの状態にして、ノートタイプコンピュータのような態様で使用することとなる。したがって、タブレット型コンピュータ100をワイヤレス送電装置300上に載置して、タブレット型コンピュータ100の充電を行う可能性は少ない。つまり、タブレット型コンピュータ100側の受電電極101を利用してタブレット型コンピュータ100の充電を行う可能性は少ない。このような場合、本実施形態では、キーボード200側の電極201のみが有効となる。これにより、使わない状態のときのタブレット型コンピュータ100側の受電電極101に不所望な電圧が印加されないようにすることができる。
【0061】
本実施形態において、
キーボード200は、接続端子234と受電電極201との間を電気的に接続/遮断可能な切替スイッチ210を備え、切替スイッチ210は、タブレット型コンピュータ100の第4の接続端子134とキーボード200の第4の接続端子234とが接続されていないときには電気的に遮断状態となり、接続端子134とキーボード200の接続端子234とが接続されているときには電気的に接続状態となるスイッチである。
【0062】
これにより、使わない状態のときのキーボード200側の受電電極201に不所望な電圧が印加されないようにすることができる。
【0063】
本実施形態において、
タブレット型コンピュータ100は、キーボード200と接続されていない時は、相対的に低消費電力な第1のモードで動作し、キーボード200と接続されている時は、相対的に高消費電力な第2のモードで動作する。
【0064】
これにより、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータの使われ方に応じた最適なパフォーマンスを発揮させることができる。また、タブレット型コンピュータ100にキーボード200を接続することにより、キーボード200を放熱器として利用することができ、相対的に高消費電力な第2のモードで動作させることができる。
【0065】
本実施形態において、各受電電極101、201は非接触で電力を受電可能な電極である。これにより、タブレット型コンピュータ100及びキーボード200において、非接触で電力を受電することができる。
【0066】
(実施形態2)
実施形態2に係るコンピュータシステムについて図面を参照して説明する。本実施形態では、タブレット型コンピュータだけでなくキーボードにも充電回路とバッテリが備えられ、当該バッテリについてもワイヤレス電力伝送により充電可能に構成されている。以下、詳しく説明する。
【0067】
1.構成
図4は、実施形態2にかかるコンピュータシステムの概要を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの接続時)。
図5は、実施形態2にかかるコンピュータシステムの電気的構成を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの接続時)。
図6は、実施形態2にかかるコンピュータシステムの電気的構成を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの非接続時)。
【0068】
本実施形態のコンピュータシステム10Bでは、キーボード200Bは、実施形態1の構成に加えてさらに、充電回路203、及びバッテリ204を有する。また、コネクタ230Bは、さらに第5の接続端子235を有する。
【0069】
キーボード200Bの充電回路203及びバッテリ204は、タブレット型コンピュータ100Bの充電回路103及びバッテリ104と同一である。なお、充電回路203及びバッテリ204は、タブレット型コンピュータ100Bの充電回路103及びバッテリ104と同一のものでなくてもよい。
【0070】
第5の接続端子235は、充電回路203の入力部に接続されている。
【0071】
また、本実施形態のコンピュータシステム10Bでは、タブレット型コンピュータ100Bは、実施形態1の構成に加えてさらに、第2切替スイッチ120を有する。また、コネクタ130Bは、第5の接続端子135を有する。なお、実施形態1におけるタブレット側切替スイッチ110を、便宜上「第1切替スイッチ110」という。
【0072】
第5の接続端子135は、第2切替スイッチ120を介して受電回路102の入力部に接続されている。
【0073】
第2切替スイッチ120は、一端が受電電極101に接続され、他端が第5の接続端子135に接続されている。第2切替スイッチ120のON/OFFは、制御部106Bから出力されるスイッチ制御信号により制御される。
【0074】
それ以外の構成は、実施形態1のコンピュータシステム10Bと同じである。
【0075】
2.動作
本実施形態では、タブレット型コンピュータ100は、コネクタ130B、230Bを介して、キーボード200が接続され、認証要求信号を受信した場合、接続されたキーボードが、ワイヤレス電力伝送が可能な所定のキーボードであるか否かを判定し、判定結果に応じてタブレット型コンピュータ100の第1切替スイッチ110、第2切替スイッチ120、及びキーボード200の切替スイッチ210の制御を行う。
【0076】
具体的に、タブレット制御部106Bは、第2接続端子132、232を介して認証要求信号を受信しない場合、つまり、
図6に示す状態のように、キーボード200Bが接続されていない場合、タブレット型コンピュータ100Bの第1切替スイッチ110に、当該スイッチをON状態とさせるための信号を出力する。これにより、タブレット側第1切替スイッチ110はON状態となり、タブレット型コンピュータ100の受電電極101(以下適宜「タブレット側受電電極101」という)とタブレット型コンピュータの受電回路102とが電気的に接続される。このとき、タブレット制御部106Bは、キーボード200Bの切替スイッチ210(以下適宜「キーボード側切替スイッチ210」という)をON状態とさせるための信号については出力しない。そのため、キーボード側切替スイッチ210はOFF状態である。また、タブレット制御部106Bは、タブレット側第2切替スイッチ120に対しては、タブレット側第2切替スイッチ120をON状態とさせるための信号を出力しない。そのため、タブレット側第2切替スイッチ120はOFF状態である。
【0077】
この状態で、タブレット型コンピュータ100Bを、ディスプレイ150が設けられた主面100aとは反対側の主面100bを下にして、所定の対向条件となるように、ワイヤレス送電装置300の主面300aに載置することにより、ワイヤレス送電装置300からタブレット型コンピュータ100Bにワイヤレスで電力を伝送することが可能となる。
【0078】
これに対し、タブレット制御部106Bは、第2接続端子132、232を介して認証要求信号を受信し、当該認証要求信号に基づいて所定のキーボードであることが認証された場合、第2接続端子132、232を介してキーボード側切替スイッチ210Bに、当該スイッチをON状態とさせるための信号を出力する。これにより、キーボード側切替スイッチ210はON状態となり、キーボード200Bの受電電極101(以下適宜「タブレット側受電電極101」という)とタブレット型コンピュータ100Bの受電回路102とが電気的に接続される。一方、タブレット側第1切替スイッチ110に対しては、タブレット側第1切替スイッチ110をON状態とさせるための信号を出力しない。そのため、タブレット側第1切替スイッチ110はOFF状態である。また、タブレット制御部106Bは、タブレット側第2切替スイッチ120に対しては、タブレット側第2切替スイッチ120をON状態とさせるための信号を出力しない。そのため、タブレット側第2切替スイッチ120はOFF状態である。
【0079】
この状態で、タブレット型コンピュータ100Bに接続されたキーボード200Bを、入力キー250が設けられた主面200aとは反対側の主面200bを下にして、所定の対向条件となるように、ワイヤレス送電装置300の主面300aに載置することにより、ワイヤレス送電装置300からキーボード200Bの受電電極201を介してタブレット型コンピュータ100Bに電力を伝送することが可能となる。また、タブレット型コンピュータ100Bの受電回路102からタブレット側第2切替スイッチ120及び第5の接続端子135、235を介してキーボード200Bの充電回路203に直流電圧を出力してキーボード側バッテリ204を充電することが可能となる。
【0080】
なお、第2接続端子132、232を介して認証要求信号を受信したが、当該認証要求信号に基づいて所定のキーボードであることが認証されない場合、所定のキーボード以外のキーボードが接続されている、つまりワイヤレス電力伝送に対応していないキーボードが接続されていると考えられる。この場合、タブレット型コンピュータ100Bの制御部106Bは、キーボード200Bが接続されていないときと同様の制御を行う。
【0081】
3.まとめ
以上のように、本実施形態のコンピュータシステム10Bにおいて、
タブレット型コンピュータ100は、受電回路102の出力に接続され、キーボード200Bと接続可能な第5の接続端子135を備える。
キーボード200Bは、バッテリ204と、バッテリ204に接続され、タブレット型コンピュータ100Bの第5の接続端子135と接続可能な接続端子235と、を備える。
【0082】
これにより、実施形態1で説明した効果に加え、バッテリ容量の増大による、タブレット型コンピュータ100Bの駆動時間の増大という効果が得られる。
【0083】
(実施形態3)
実施形態3に係るコンピュータシステムについて図面を参照して説明する。実施形態1、2では、ワイヤレス電力伝送システムとして、電界結合型のワイヤレス電力伝送システムを利用した例について説明したが、本実施形態では、ワイヤレス電力伝送システムとして、電磁誘導型のワイヤレス電力伝送システムを利用した例について説明する。
【0084】
1.構成
図7は、実施形態3にかかるコンピュータシステムの概要を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの接続時)。
図8は、実施形態3にかかるコンピュータシステムの電気的構成を示すブロック図である(タブレット型コンピュータとキーボードの接続時)。
【0085】
本実施形態のコンピュータシステム10Cでは、実施形態1のタブレット型コンピュータの受電側パッシブ電極及び受電側アクティブ電極に代えて、1つの受電コイル101Cが設けられているとともに、キーボード200Cの受電側パッシブ電極及び受電側アクティブ電極に代えて、1つの受電コイル201Cが設けられている。また、実施形態1のワイヤレス送電装置300C(充電台)の送電側パッシブ電極301P及び送電側アクティブ電極301Aに代えて、1つの送電コイル301Cが設けられている。
【0086】
また、ワイヤレス送電装置300Cの送電回路302Cは、電磁誘導型のワイヤレス電力伝送に適した所定電圧値、所定周波数の交流電圧を送電コイル301Cの1組の電極間に印加する。
【0087】
タブレット型コンピュータ100Cの受電回路102Cは、タブレット型コンピュータ100Cの受電コイル101Cの1組の電極間またはキーボード200Cの受電コイル201Cの1組の電極間に電磁誘導により誘起された電圧を、所定電圧値の直流電圧に変換して出力する。受電回路102Cは、例えば、受電コイル101Cに誘起された交流電圧を直流電圧に整流・平滑する整流平滑回路と、整流平滑回路で整流された直流電圧を負荷回路105及びバッテリ104に適した所定電圧値の直流電圧に変換するDC/DCコンバータ等により構成可能であるが、これに限定されない。
【0088】
その他の構成は、実施形態1、2に係るコンピュータシステムと同一である。
【0089】
このような構成によれば、ワイヤレス送電装置300Cの送電コイル301Cと、タブレット型コンピュータ100Cの受電コイル101Cとが所定の位置関係にあるときに、これらのコイル301C、101Cの間に所定のインダクタンスが生じる。この状態で、送電コイル301Cの1組の電極(一対の端子)間に送電回路302Cから出力された電圧を印加することにより、送電装置300Cは、タブレット型コンピュータ100Cに電磁誘導により所定の電力を伝送することが可能となる。
【0090】
また、ワイヤレス送電装置300Cの送電コイル301Cと、キーボード200の受電コイル201Cとが所定の位置関係にあるときに、これらのコイル301C、201Cの間に所定のインダクタンスが生じる。この状態で、送電コイル301Cの1組の電極(一対の端子)間に送電回路302Cから出力された電圧を印加することにより、送電装置300Cは、キーボード200Cに電磁誘導により所定の電力を伝送することが可能となる。
【0091】
2.動作
本実施形態においては、タブレット型コンピュータ100Cの制御部106C(以下適宜「タブレット制御部106C」という)、及びキーボード200Cの制御部206C(以下適宜「キーボード制御部206C」という)は、タブレット側切替スイッチ110及びキーボード側切替スイッチ210に対して、実施形態1と同様の切替制御を行う。
【0092】
これにより、タブレット型コンピュータ100Cの受電電極が受電コイル101Cであり、キーボード200Cの受電電極が受電コイル200Cであり、ワイヤレス送電装置300Cの送電電極が送電コイル300Cである場合においても、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0093】
3.まとめ
本実施形態のコンピュータシステム10Cにおいて、受電電極は受電コイル101Cまたは201Cである。
【0094】
本実施形態によれば、ワイヤレス電力伝送システムとして、電磁誘導型のワイヤレス電力伝送システムを利用した場合において、実施形態1と同様の効果が得られる。つまり、タブレット型コンピュータ100Cをキーボード200Cに接続した場合と、タブレット型コンピュータ100Cをキーボード200Cから分離した場合とのいずれの場合においても、タブレット型コンピュータ100Cをワイヤレスで充電することが可能となる。
【0095】
また、タブレット型コンピュータ100Cとキーボード200Cとを接続している場合、ワイヤレス電力伝送に利用するキーボード200C側の受電コイル101Cのみを有効化して、ワイヤレス電力伝送に利用しないタブレット型コンピュータ100C側の受電コイル201Cは無効化することができる。
【0096】
(その他の実施形態)
実施形態3では、実施形態1の電界結合型のワイヤレス電力伝送システムの受電電極及び受電回路を、電磁誘導型のワイヤレス電力伝送システムの受電電極に変更した例を説明したが、実施形態2の電界結合型のワイヤレス電力伝送システムの受電電極及び受電回路を、電磁誘導型のワイヤレス電力伝送システムの電極に変更した場合においても、実施形態2の技術思想を適用可能であることは言うまでもない。
【0097】
また、上記各実施形態では、タブレット型コンピュータとキーボードとの間で認証動作を行い、認証された場合と認証されなかった場合とで、各切替スイッチに対して異なる処理を行うように構成したが、各切替スイッチに対して異なる処理を行わせる方法は、これに限らない。例えば、コネクタの形状を規格化された一般的なコネクタとは異なる形状とすることにより、タブレット型コンピュータに所定のキーボード以外のキーボードを接続できないようにし、接続できた場合には、所定のキーボードが接続されているものとして、上記の認証された場合と同様の動作を行い、接続できなかった場合には、所定のキーボードが接続されていないものとして、上記の認証されなかった場合と同様の動作を行ってもよい。