特許第6201811号(P6201811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6201811
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】電磁継電器
(51)【国際特許分類】
   H01H 45/04 20060101AFI20170914BHJP
   H01H 85/60 20060101ALI20170914BHJP
   H01H 85/54 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   H01H45/04 D
   H01H85/60
   H01H85/54
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-36641(P2014-36641)
(22)【出願日】2014年2月27日
(65)【公開番号】特開2015-162346(P2015-162346A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2016年3月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】390001812
【氏名又は名称】アンデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】特許業務法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蟹 冬樹
(72)【発明者】
【氏名】奥村 元典
(72)【発明者】
【氏名】島上 聡
【審査官】 関 信之
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2002/0126462(US,A1)
【文献】 実開昭60−003540(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 45/04
H01H 85/54
H01H 85/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部(10)と、複数の外部接続端子(11)と、を有し、収容ケース(4)に収容される電磁継電器であって、
前記収容ケースには、ヒューズを挿入するための複数のヒューズ挿入穴(41)が一定間隔おきに整列配置され、
前記複数のヒューズ挿入穴には、それぞれ前記ヒューズ(2)に設けられた2つの電極端子(21)の各々と接触する2つの端子(50)が設けられており、
前記複数の外部接続端子は、前記複数のヒューズ挿入穴のうち、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴に設けられた前記複数の端子と接触する端子配置となるように前記本体部に固定されており、
前記複数のヒューズ挿入穴の各々には、前記2つの電極端子間の空間に、回路部品が配置されたヒューズが挿入されるようになっており、
前記複数の外部接続端子のうち、同一の前記ヒューズ挿入穴に挿入される2つの外部接続端子間の空間に、回路部品が配置されていることを特徴とする電磁継電器。
【請求項2】
前記隣接するヒューズ挿入穴の境界には、該ヒューズ挿入穴に挿入される前記ヒューズを個別に保持するための突起部が形成されており、
前記本体部には、前記複数のヒューズ挿入穴に設けられた前記複数の端子に前記複数の外部接続端子を接触させたときに、当該本体部と前記突起部との接触を回避するための凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁継電器。
【請求項3】
本体部(10)と、複数の外部接続端子(11)と、を有し、収容ケース(4)に収容される電磁継電器であって、
前記収容ケースには、ヒューズを挿入するための複数のヒューズ挿入穴(41)が一定間隔おきに整列配置され、
前記複数のヒューズ挿入穴には、それぞれ前記ヒューズ(2)に設けられた2つの電極端子(21)の各々と接触する2つの端子(50)が設けられており、
前記複数の外部接続端子は、前記複数のヒューズ挿入穴のうち、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴に設けられた前記複数の端子と接触する端子配置となるように前記本体部に固定されており、
前記隣接するヒューズ挿入穴の境界には、該ヒューズ挿入穴に挿入される前記ヒューズを個別に保持するための突起部が形成されており、
前記本体部には、前記複数のヒューズ挿入穴に設けられた前記複数の端子に前記複数の外部接続端子を接触させたときに、当該本体部と前記突起部との接触を回避するための凹部が形成されていることを特徴とする電磁継電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁継電器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両には、ヒューズやリレーを収納する電気接続箱が備えられている。電気接続箱に収納されるヒューズやリレー等は、容易に交換できるように電気接続箱に設けられたヒューズブロック等の保持部に挿入して使用されるようになっている。
【0003】
このような電気接続箱に収納されるリレー(電磁継電器)として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された電磁継電器は、外部接続端子の端子配列が、例えば、ISO等の国際規格の規定に適合する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−209056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両に搭載される電気接続箱には、様々なヒューズやリレーが収納される。また、車両に搭載される各種電気回路部品等は、車種等によって異なる。そこで、各車種に対応できるように様々なヒューズやリレーを収納できるようにして電気接続箱を共通化することが考えられる。しかし、様々なヒューズやリレーを電気接続箱に収納できるようにすると無駄なスペースが多くなり、電気接続箱のサイズが大きくなってしまう。
【0006】
近年、車両に搭載される電気接続箱の小型化の要望が多くなっているが、上記したように各車種に対応できるように電気接続箱を共通化すると、電気接続箱の小型化の要望に応えることができなくなってしまうといった問題がある。
【0007】
そこで、車種に応じて、本来、ヒューズを挿入するヒューズブロックの保持部にリレーを挿入するといった使い方が考えられる。このように、ヒューズブロックの保持部にリレーを挿入するといった汎用的な使い方をすることで、電気接続箱のスペースを有効に利用することが可能となり、電気接続箱の小型化が可能となる。
【0008】
しかしながら、電気接続箱に収納されるリレーとヒューズは、筐体の大きさ、外部接続端子の数、端子配置および端子形状など大きく異なる。具体的には、リレーはヒューズと比較して構成が複雑なため、リレーの筐体はヒューズと比較して大きくなっている。また、ヒューズの外部接続端子の数は2つであるのに対し、一般的なリレーの外部接続端子の数は4〜6程度となっている。また、特許文献1に記載された電磁継電器のように、電磁継電器の外部接続端子の端子配置や端子形状は、ヒューズの外部接続端子と大きく異なる。このため、電気接続箱に設けられたヒューズボックスの保持部にリレーを挿入して使用するといった汎用的な使い方をすることはできないという問題があった。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みたもので、より汎用的な使い方をすることができる電磁継電器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、本体部(10)と、複数の外部接続端子(11)と、を有し、収容ケース(4)に収容される電磁継電器であって、収容ケースには、ヒューズを挿入するための複数のヒューズ挿入穴(41)が一定間隔おきに整列配置され、複数のヒューズ挿入穴には、それぞれヒューズ(2)に設けられた2つの電極端子(21)の各々と接触する2つの端子(50)が設けられており、複数の外部接続端子は、複数のヒューズ挿入穴のうち、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴に設けられた複数の端子と接触する端子配置となるように本体部に固定されており、複数のヒューズ挿入穴の各々には、2つの電極端子間の空間に、回路部品が配置されたヒューズが挿入されるようになっており、複数の外部接続端子のうち、同一のヒューズ挿入穴に挿入される2つの外部接続端子間の空間に、回路部品が配置されていることを特徴としている。
【0011】
このような構成によれば、収容ケースには、ヒューズを挿入するための複数のヒューズ挿入穴(41)が一定間隔おきに整列配置され、複数のヒューズ挿入穴には、それぞれヒューズ(2)に設けられた2つの電極端子(21)の各々と接触する2つの端子(50)が設けられており、複数の外部接続端子は、複数のヒューズ挿入穴のうち、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴に設けられた複数の端子と接触する端子配置となっているので、複数の外部接続端子を、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴に設けられた複数の端子に接触させることができ、より汎用的な使い方をすることができる電磁継電器を提供することができる。
【0012】
また、複数のヒューズ挿入穴の各々には、2つの電極端子間の空間に、回路部品が配置されたヒューズが挿入されるようになっており、電磁継電器の複数の外部接続端子のうち、同一のヒューズ挿入穴に挿入される2つの外部接続端子間の空間に、回路部品が配置されている
【0013】
このような構成によれば、同一のヒューズ挿入穴に挿入される2つの外部接続端子間の空間に回路部品が配置されるので、ヒューズと同様に2つの外部接続端子間の空間を有効に利用することができ、本体部を低背化することが可能である。
【0014】
上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、本体部(10)と、複数の外部接続端子(11)と、を有し、収容ケース(4)に収容される電磁継電器であって、収容ケースには、ヒューズを挿入するための複数のヒューズ挿入穴(41)が一定間隔おきに整列配置され、複数のヒューズ挿入穴には、それぞれヒューズ(2)に設けられた2つの電極端子(21)の各々と接触する2つの端子(50)が設けられており、複数の外部接続端子は、複数のヒューズ挿入穴のうち、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴に設けられた複数の端子と接触する端子配置となるように本体部に固定されており、隣接するヒューズ挿入穴の境界には、該ヒューズ挿入穴に挿入される前記ヒューズを個別に保持するための突起部が形成されており、前記本体部には、前記複数のヒューズ挿入穴に設けられた前記複数の端子に前記複数の外部接続端子を接触させたときに、当該本体部と前記突起部との接触を回避するための凹部が形成されていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によれば、隣接するヒューズ挿入穴の境界には、該ヒューズ挿入穴に挿入されるヒューズを個別に保持するための突起部が形成されていても、本体部には、複数のヒューズ挿入穴に設けられた複数の端子に複数の外部接続端子を接触させたときに、当該本体部と突起部との接触を回避するための凹部が形成されているので、本体部を低背化することができる。
【0016】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る電磁継電器の斜視図である。
図2】ヒューズブロックの上面図である。
図3図2中のIII−III線に沿った断面図である。
図4図3中のIV−IV線に沿った断面図である。
図5図1中の矢印B方向から低背ヒューズ2を見た図である。
図6図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
図7図1中の矢印B方向から電磁継電器1を見た図である。
図8図7中のVIII−VIII線に沿った断面図である。
図9図7中の矢印D方向から電磁継電器1を見たときの外部接続端子の配置を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態に係る電磁継電器1の斜視図を図1に示す。なお、図1には、電磁継電器1とともに、低背ヒューズ2および収容ケースに相当するヒューズブロック4も示されている。なお、ヒューズブロック4は、例えば、車両のエンジンルーム内等に備えられる電気接続箱に設けられる。ヒューズブロック4の一部を構成するハウジング42は、樹脂製であり、例えば、PBT、PP樹脂などで構成される。
【0019】
本実施形態におけるヒューズブロック4には、6つのヒューズ挿入穴41が形成されている。これらの6つのヒューズ挿入穴41の各々に低背ヒューズ2を1つずつ挿入することが可能となっている。
【0020】
なお、ヒューズブロック4に形成された6つのヒューズ挿入穴41は、それぞれ、ISO規格に準拠した一般の低背ヒューズ2を挿入することが可能となっている。
【0021】
また、本実施形態においては、ヒューズブロック4に設けられたヒューズ挿入穴41の2つ分のスペースに1つの電磁継電器1を挿入することも可能となっている。
【0022】
ここで、図1中の矢印A方向からヒューズブロック4を見たときの左右方向をX方向と呼び、ヒューズブロック4の前後方向をY方向と呼び、ヒューズブロック4の上下方向をZ方向と呼ぶこととする。
【0023】
図2に、ヒューズブロック4の上面図を示す。図に示すように、ヒューズブロック4の上面には、一定のピッチ間隔β毎に6つのヒューズ挿入穴41が形成されている。すなわち、ヒューズブロック4の上面には、ヒューズ挿入穴41に低背ヒューズ2を挿入したときに互いの低背ヒューズ2が平行となるように、6つのヒューズ挿入穴41がX軸方向に一列に一定間隔おきに整列配置されている。
【0024】
また、隣接するヒューズ挿入穴41の境界には、低背ヒューズ2を個別に保持するため突起部42aが形成されている。この突起部42aにより、低背ヒューズ2のX方向への移動が制限される。
【0025】
図3に、図2中のIII−III線に沿った断面図を示す。また、図4に、図3中のIV−IV線に沿った断面図を示す。
【0026】
図4に示すように、ヒューズ挿入穴41の内部には、音叉型のメス端子50が設けられている。このメス端子50は、銅合金などの導電部材を用いて構成されている。
【0027】
また、図3に示すように、1つのヒューズ挿入穴41の内部には、図4に示したような音叉型のメス端子50が2つ設けられている。すなわち、ヒューズ挿入穴41の内部には、一対のメス端子50が設けられている。
【0028】
一対をなすメス端子50の一方は、複数のヒューズ挿入穴41の相互間で図1に示したX方向に連なっている。すなわち、複数のヒューズ挿入穴41に含まれるメス端子50の一方は、図1に示したX方向に延びる1つのバスバー(図示せず)を介して互いに連結されている。なお、バスバーを打ち抜き加工することで、連結されている各メス端子50を分断することも可能となっている。
【0029】
なお、各ヒューズ挿入穴41に設けられた各メス端子50には、コネクタ付きワイヤーが接続されるようになっている。このコネクタ付きワイヤの接続先は、車種等に応じて異なるようになっている。
【0030】
また、本実施形態においては、6つのヒューズ挿入穴41の各々に低背ヒューズ2を1つずつ挿入するだけでなく、ヒューズ挿入穴41の2つ分のスペースに1つの電磁継電器1を挿入することも可能となっている。また、一部のヒューズ挿入穴41に低背ヒューズ2を挿入し、別のヒューズ挿入穴41に本電磁継電器1を挿入することも可能となっている。
【0031】
次に、低背ヒューズ2の構成について説明する。この低背ヒューズ2は、自動車用ヒューズとして用いられるブレード型ヒューズであり、ISO規格に準拠した一般的なヒューズである。図5に、図1中の矢印B方向から低背ヒューズ2を見た図を示す。また、図6に、図5中のVI−VI線に沿った断面図を示す。
【0032】
低背ヒューズ2は、ヒューズ本体20と、一対の電極端子21を有している。ヒューズ本体20には、定格以上の大電流が流れると溶断する可溶部(図示せず)が収納されている。この低背ヒューズ2は、一対の電極端子21の間に定格以上の大電流が流れると可溶部が溶けて、一対の電極端子21の間に流れる電流を遮断する構成となっている。低背ヒューズ2の一対の電極端子21の各部の寸法および形状は、ISO規格に準拠したものとなっている。
【0033】
図3、4に示したように、開口部Cからヒューズ挿入穴41内に低背ヒューズ2が挿入されると、低背ヒューズ2に設けられた一対の電極端子21の各々が、ヒューズ挿入穴41内に設けられた各メス端子50に圧接するようになっている。
【0034】
次に、本実施形態に係る電磁継電器1の構成について説明する。この電磁継電器1は、自動車用リレーとして構成されている。図7に、図1中の矢印B方向から電磁継電器1を見た図を示す。また、図8に、図7中のVIII−VIII線に沿った断面図を示す。
【0035】
図7、8に示すように、電磁継電器1は、リレー本体(本体部に相当する)10と4つの外部接続端子11を有している。リレー本体10には、通電時に電磁力を発生するコイルと、コイルにより駆動される可動接点と、可動接点が接離する固定接点等(いずれも図示せず)の回路部品が収納されている。
【0036】
4つの外部接続端子11は、導電部材を用いて構成されている。また、4つの外部接続端子11のうち、第1の端子はコイル巻線の一端に接続され、第2の端子はコイル巻線の一端に接続され、第3の端子は可動接点に接続され、第4の端子は固定接点に接続されている。
【0037】
前述したように、本実施形態において、ヒューズブロック4に設けられたヒューズ挿入穴41の2つ分のスペースに1つの電磁継電器1を挿入することが可能となっている。
【0038】
4つの外部接続端子11は、一対の外部接続端子11aと、一対の外部接続端子11bにより構成されている。一対の外部接続端子11aと、一対の外部接続端子11bは、それぞれ、図5、6に示した低背ヒューズ2の電極端子21と同様の寸法および形状となっている。なお、図7中の矢印D方向から電磁継電器1を見たときの外部接続端子11a、11bの配置は、図9に示したような端子配置となっている。
【0039】
また、図8に示したように、一対の外部接続端子11aと一対の外部接続端子11bのピッチ間隔βは、図2に示したように、ヒューズブロック4の上面に形成されたヒューズ挿入穴41のX方向のピッチ間隔βと等しくなっている。
【0040】
このように、4つの外部接続端子11は、ヒューズブロック4に設けられた6つのヒューズ挿入穴41のうち、2つの隣接するヒューズ挿入穴41に設けられた合計4つのメス端子50と接触する端子配置となっている。
【0041】
また、図7に示したように、本電磁継電器1は、一対の外部接続端子11aの端子間のスペース12と、一対の外部接続端子11bの端子間のスペース12についても回路部品の配置スペースとして利用している。
【0042】
また、電磁継電器1におけるリレー本体10には、電磁継電器1をヒューズブロック4のヒューズ挿入穴41に挿入したときに、隣接するヒューズ挿入穴41の境界に形成された突起部42aを回避する凹部10aが形成されている。
【0043】
上記した構成によれば、ヒューズブロック4には、ヒューズを挿入するための複数のヒューズ挿入穴41が一定間隔おきに整列配置され、複数のヒューズ挿入穴には、それぞれヒューズ2に設けられた2つの電極端子21の各々と接触する2つの端子50が設けられており、複数の外部接続端子11は、複数のヒューズ挿入穴41のうち、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴41に設けられた複数の端子50と接触する端子配置となっているので、複数の外部接続端子11を、少なくとも2つの隣接するヒューズ挿入穴41に設けられた複数の端子50に接触させることができ、より汎用的な使い方をすることができる電磁継電器を提供することができる。
【0044】
また、電磁継電器の複数の外部接続端子11のうち、同一のヒューズ挿入穴41に挿入される2つの外部接続端子11間の空間に、回路部品が配置されるので、ヒューズと同様に2つの外部接続端子間の空間を有効に利用することができ、本体部を低背化することが可能である。
【0045】
また、隣接するヒューズ挿入穴41の境界に、該ヒューズ挿入穴に挿入されるヒューズを個別に保持するための突起部42aが形成されていても、本体部10には、複数のヒューズ挿入穴41に設けられた複数の端子50に複数の外部接続端子11を接触させたときに、当該本体部10と突起部42aとの接触を回避するための凹部10aが形成されているので、本体部を低背化することができる。
【0046】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
【0047】
例えば、上記実施形態では、図1に示したように、ヒューズブロック4に6つのヒューズ挿入穴41を一列に整列配置した例を示したが、ヒューズ挿入穴41の数や配置は、このような例に限定されるものではない。
【0048】
また、上記実施形態では、ヒューズブロック4に、低背ヒューズ2を挿入可能な複数のヒューズ挿入穴41を形成し、ヒューズ挿入穴41の2つ分のスペースに1つの電磁継電器1を挿入する例を示したが、例えば、ヒューズ挿入穴41の3つ以上のスペースに1つの電磁継電器1を挿入するように構成してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、ヒューズブロック4に、低背ヒューズ2を挿入可能な複数のヒューズ挿入穴41を形成し、ヒューズ挿入穴41の2つ分のスペースに1つの電磁継電器1を挿入する例を示したが、例えば、ミニ平型ヒューズ、平型ヒューズなど、ヒューズブロック4に、低背ヒューズ以外のヒューズを挿入可能な複数のヒューズ挿入穴を形成し、これらのヒューズ挿入穴のスペースに電磁継電器1を挿入するように構成してもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、4つの外部接続端子11を有する電磁継電器1を例に説明したが、例えば、5つ以上の外部接続端子11を有する電磁継電器1に適用することもできる。例えば、6つの外部接続端子11を有する電磁継電器1の場合、6つの外部接続端子11が、3つの隣接するヒューズ挿入穴に設けられた各端子と接触する端子配置となるように構成すればよい。
【0051】
また、上記実施形態では、低背ヒューズ2に設けられたオス型の一対の電極端子21や、電磁継電器1に設けられた複数のオス型の外部接続端子11が、ヒューズブロック4のヒューズ挿入穴41内に設けられたメス端子50に嵌るようになっている構成を示したが、反対に、メス型の電極を有するヒューズ(例えば、ヒュージブルリンク)や、電磁継電器1に設けられた複数のメス型の外部接続端子11が、ヒューズブロック4のヒューズ挿入穴41内に設けられたオス型の端子に嵌るように構成してもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 電磁継電器
2 低背ヒューズ
4 ヒューズブロック
10 リレー本体
10a 凹部
11 外部接続端子
20 ヒューズ本体
21 電極端子
41 ヒューズ挿入穴
42 ハウジング
50 メス端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9