特許第6201826号(P6201826)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6201826
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】エレベーターの押ボタン装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 35/00 20060101AFI20170914BHJP
   B66B 1/46 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   H01H35/00 F
   B66B1/46 A
   H01H35/00 N
   H01H35/00 U
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-44274(P2014-44274)
(22)【出願日】2014年3月6日
(65)【公開番号】特開2015-170467(P2015-170467A)
(43)【公開日】2015年9月28日
【審査請求日】2016年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】庄子 博
【審査官】 澤崎 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−087378(JP,U)
【文献】 特開2003−102900(JP,A)
【文献】 特開平03−167720(JP,A)
【文献】 特開昭58−144074(JP,A)
【文献】 特開昭57−147739(JP,A)
【文献】 実開昭63−035389(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/00 − 13/88
H01H 19/00 − 23/30
H01H 35/00
B66B 1/46 − 1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベーターの操作盤に設けられ、利用者の操作により通常位置と操作位置との間で変位可能な複数のボタンと、
光を射出して光軸を生成し、前記ボタンによる前記光軸の遮断状態に応じた検出信号を出力するセンサと、
前記センサからの検出信号に基づいて、前記複数のボタンのうち前記操作位置にある前記ボタンを判定する判定手段と、を備え、
前記複数のボタンのそれぞれは、
前記通常位置において前記光軸が内部に配置される貫通孔が形成され、
前記操作位置において前記光軸が当該ボタンの前記貫通孔の内部に配置されなくなり前記光軸を遮断し、
1つの前記光軸は、前記通常位置にある複数の前記ボタンの前記貫通孔の内部を通過するように配置され、
前記センサは、当該センサから前記光軸の遮断された位置までの距離に応じて検出信号を出力する距離センサであるエレベーターの押ボタン装置。
【請求項2】
前記複数のボタンのそれぞれは、回転軸を中心として前記操作盤に対して回転することにより、前記操作盤の前面と前記ボタンの操作面とのなす角度が変化可能に設けられ、
前記通常位置は、前記操作盤の前面と前記ボタンの操作面とが平行に配置される位置であり、
前記操作位置は、前記操作盤の前面と前記ボタンの操作面とのなす角度が、予め定められた0度でない角度以上に配置される位置である請求項1に記載のエレベーターの押ボタン装置。
【請求項3】
前記複数のボタンのそれぞれは、
肉薄部と、
前記肉薄部より前記操作面に垂直な方向に厚い肉厚部と、を備え、
前記回転軸は、前記肉薄部に前記操作面と平行に設けられ、
前記貫通孔は、前記肉厚部に形成される請求項2に記載のエレベーターの押ボタン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターの押ボタン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来におけるエレベーターの押ボタン装置においては、ベース上にディスクスイッチを配置し、ディスクスイッチと対向する位置に配置した押圧部材をディスクスイッチへ接近・離反自在に設け、底面がディスクスイッチに当接する略有底筒形状のゴムの開口部に押圧部材の端部を嵌合し、押圧部材を反ディスクスイッチ側へ付勢するバネを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、エレベーター操作盤に設けられ、操作されることにより行先階登録を行うための複数の押ボタンと、操作盤に接近する利用者の手等の物体と複数の押ボタンそれぞれとの間の距離を検出する距離測定手段と、距離測定手段により検出された物体と押ボタンとの間の距離に基づいて、押ボタンに物体が接触しなくとも行先階登録を行う制御手段と、を備えたものも従来において知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−314861号公報
【特許文献2】特開2011−162307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示された従来におけるエレベーターの押ボタン装置においては、利用者による押ボタンへの操作を機械的機構により検出するため、押ボタンへの衝撃により破損しやすく、長期間の使用により劣化しやすい。特に、押ボタンの可動部にゴムを用いている場合には経年劣化の影響が大きくなる。
【0006】
また、特許文献2に示されたエレベーターの操作盤においては、押ボタンに利用者が接触しなくとも当該押ボタンの操作を検出することができる。しかしながら、利用者が操作を意図する押ボタンに直接触れることがないため、利用者には操作の検出状態が分かりにくく、誤操作及び操作の誤検出が発生する可能性がある。また、誤操作及び誤検出を抑制しつつ非接触での操作を検出しようとすると、高度で複雑な検出処理等の必要が生じ装置の構成が複雑化してしまう。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、簡潔な構成であって、耐衝撃性が良好であり、経年劣化の影響を受けにくく、かつ、誤操作及び操作の誤検出の発生を抑制することができるエレベーターの押ボタン装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るエレベーターの押ボタン装置においては、エレベーターの操作盤に設けられ、利用者の操作により通常位置と操作位置との間で変位可能な複数のボタンと、光を射出して光軸を生成し、前記ボタンによる前記光軸の遮断状態に応じた検出信号を出力するセンサと、前記センサからの検出信号に基づいて、前記複数のボタンのうち前記操作位置にある前記ボタンを判定する判定手段と、を備え、前記複数のボタンのそれぞれは、前記通常位置において前記光軸が内部に配置される貫通孔が形成され、前記操作位置において前記光軸が当該ボタンの前記貫通孔の内部に配置されなくなり前記光軸を遮断し、1つの前記光軸は、前記通常位置にある複数の前記ボタンの前記貫通孔の内部を通過するように配置され、前記センサは、当該センサから前記光軸の遮断された位置までの距離に応じて検出信号を出力する距離センサである構成とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係るエレベーターの押ボタン装置においては、簡潔な構成でもって、耐衝撃性が良好であり、経年劣化の影響を受けにくく、かつ、誤操作及び操作の誤検出の発生を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】この発明の実施の形態1に係るエレベーターの押ボタン装置を正面から見た様子を模式的に示すとともに機能的な構成を説明する図である。
図2】この発明の実施の形態1に係るエレベーターの押ボタン装置の押ボタン部の縦断面図である。
図3】この発明の実施の形態1に係るエレベーターの押ボタン装置が備える押ボタンが通常位置にある状態を示す横断面図である。
図4】この発明の実施の形態1に係るエレベーターの押ボタン装置が備える押ボタンが操作位置にある状態を示す横断面図である。
図5】この発明の実施の形態2に係るエレベーターの押ボタン装置を正面から見た様子を模式的に示す図である。
図6】この発明の実施の形態3に係るエレベーターの押ボタン装置を正面から見た様子を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
【0012】
実施の形態1.
図1から図4は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1はエレベーターの押ボタン装置を正面から見た様子を模式的に示すとともに機能的な構成を説明する図、図2はエレベーターの押ボタン装置の押ボタン部の縦断面図、図3はエレベーターの押ボタン装置が備える押ボタンが通常位置にある状態を示す横断面図、図4は押ボタンが操作位置にある状態を示す横断面図である。
【0013】
図1において、操作盤10は、例えば、エレベーターの乗場又はかご内に設けられる。ここでは、操作盤10はエレベーターのかご内に設けられるかご内操作盤であると想定して説明する。操作盤10は、複数の押ボタン20を備えている。ここでは、複数の押ボタン20は、エレベーターの各行先階に対応して設けられた行先階ボタンであるとする。また、ここでは、各押ボタン20は正面視で正方形状を呈する。
【0014】
さらに、ここでは、押ボタン20は、操作盤10に3つ設けられているとする。すなわち、押ボタン20は、第1ボタン20a、第2ボタン20b及び第3ボタン20cである。なお、複数の押ボタン20の数は3つに限られず2つ以上であればよい。
【0015】
以下においては、第1ボタン20a、第2ボタン20b及び第3ボタン20cを総称あるいは代表して押ボタン20という(なお、この事情は、後に述べるボタン用凹部11、押ボタン軸21、貫通孔22、切欠部26、光軸31等についても同様である)。
【0016】
操作盤10の前面には、ボタン用凹部11が形成されている。そして、各押ボタン20は、ボタン用凹部11の内部に設けられる。具体的にここでは、第1ボタン20aは第1ボタン用凹部11aの内部に設けられる。第2ボタン20bは第2ボタン用凹部11bの内部に設けられる。そして、第3ボタン20cは第3ボタン用凹部11cの内部に設けられる。
【0017】
各押ボタン20は、それぞれのボタン用凹部11内において、利用者の操作により通常位置と操作位置との間で変位可能に設けられる。この押ボタン20の構成について、図1に加えさらに図2から図4も参照しながら説明する。それぞれの押ボタン20は、押ボタン軸21を備えている。
【0018】
そして、それぞれの押ボタン20は、押ボタン軸21を介して操作盤10に対して回転可能に取り付けられる。すなわち、第1ボタン20aは第1ボタン軸21aを介して操作盤10に取り付けられる。第2ボタン20bは第2ボタン軸21bを介して操作盤10に取り付けられる。そして、第3ボタン20cは第3ボタン軸21cを介して操作盤10に取り付けられる。
【0019】
ここでは、押ボタン軸21は、長手が上下方向に沿って配置されている。また、押ボタン軸21は、押ボタン20の操作面(前面)の左右方向における中央に配置されている。このため、各押ボタン20は、押ボタン軸21を中心にして、操作盤10に対し左右に回転することができる。
【0020】
押ボタン20のそれぞれは、回転軸である押ボタン軸21を中心として操作盤10に対して回転することにより、操作盤10の前面と押ボタン20の操作面とのなす角度が変化可能である。図3に示すように、操作盤10の前面と押ボタン20の操作面とが平行に配置される位置が、前述した通常位置である。また、図4に示すように、操作盤10の前面と押ボタン20の操作面とのなす角度が、予め定められた0度でない角度以上に配置される位置が操作位置である。
【0021】
利用者が押ボタン20に触れていない状態では、押ボタン20は図3に示す通常位置にある。そして、利用者が押ボタン20の操作面を押すと、押された位置が押ボタン軸21の左側か右側かに応じて、押ボタン20は押ボタン軸21を中心にして左右のいずれかに回転する。回転した押ボタン20は図4に示す操作位置へと変位する。
【0022】
ここで、図2に示すように、各押ボタン軸21の上下にはバネ23が設けられている。このバネ23は、押ボタン20を通常位置へと戻すように押ボタン20に復元力を与えている。このため、利用者に操作されて操作位置に変位した押ボタン20から、利用者の指が離れると、このバネ23の作用により押ボタン20は自ら通常位置へと復帰する。
【0023】
再び図1に戻って説明を続ける。図1に示すように、操作盤10には、センサ30が設けられている。センサ30は、光を射出して光軸31を生成する。ここでは、光軸31は上下方向に沿って配置されている。
【0024】
複数の押ボタン20のそれぞれには、貫通孔22が形成されている。すなわち、第1ボタン20aには、第1ボタン貫通孔22aが形成されている。第2ボタン20bには、第2ボタン貫通孔22bが形成されている。そして、第3ボタン20cには、第3ボタン貫通孔22cが形成されている。各貫通孔22も、上下方向に沿って配置されている。したがって、押ボタン軸21、貫通孔22及び光軸31は、いずれも平行に配置されている。
【0025】
押ボタン20が通常位置にある場合、センサ30の光軸31が貫通孔22の内部に配置されるように貫通孔22及び光軸31の配置が調整されている。すなわち、押ボタン20が通常位置にある場合、光軸31は貫通孔22の中を通過するため、光軸31は遮断されてない(図3)。光軸31は、押ボタン軸21から見て左右の一側に配置される。したがって、各押ボタン20のそれぞれの貫通孔22も、押ボタン軸21から見て左右の一側、すなわち光軸31と同じ側に配置されている。
【0026】
一方、押ボタン20が操作位置にある場合、押ボタン20の変位に伴い貫通孔22の位置も変わるため、センサ30の光軸31は、当該押ボタン20の貫通孔22の内部に配置されなくなる。すなわち、光軸31が貫通孔22から外れ、当該押ボタン20により光軸31が遮断される(図4)。
【0027】
このように、各押ボタン20が通常位置にあるのか操作位置にあるのかに応じて、センサ30の光軸31の遮断状態が変化する。センサ30は、このようにして変化する押ボタン20による光軸31の遮断状態に応じた検出信号を出力する。
【0028】
ここでは、センサ30は、当該センサ30から光軸31の遮断された位置までの距離に応じて検出信号を出力する距離センサである。センサ30の1つの光軸は、通常位置にある複数の押ボタン20(ここでは、第1ボタン20a、第2ボタン20b及び第3ボタン20cの全て)の貫通孔22内を通過するように配置されている。そして、第1ボタン20a、第2ボタン20b及び第3ボタン20cのうちのいずれの押ボタン20が操作位置にあるかによって、光軸31の遮断される位置が異なってくる。すなわち、どの押ボタン20が操作位置にあるかによって、センサ30から光軸31の遮断箇所までの距離が異なる。したがって、どの押ボタン20が操作位置にあるかによって、センサ30からは異なる検出信号が出力されることになる。
【0029】
センサ30から出力された検出信号は、判定部40に入力される。判定部40は、センサ30からの検出信号に基づいて、複数の押ボタン20のうち操作位置にある押ボタン20を判定する。ここでは、前述したようにセンサ30は距離センサであり、出力される検出信号はセンサ30から光軸31の遮断箇所までの距離を反映したものである。
【0030】
そこで、判定部40は、例えば、センサ30からそれぞれの押ボタン20までの距離をデータとして予め用意しておき、センサ30からの検出信号の内容とこの各押ボタン20までの距離データとを突き合わせることにより、どの押ボタン20が操作位置にあって光軸31を遮断しているのかを判定することができる。
【0031】
判定部40は、センサ30からの検出信号に基づいて、操作位置にあると判定した押ボタン20についての操作信号を出力する。判定部40から出力された操作信号は、エレベーター制御装置50へと入力される。エレベーター制御装置50は、当該エレベーターの運転動作の全般を制御するものである。エレベーター制御装置50は、判定部40からの操作信号に応じて呼びを登録する。呼びが登録されると、エレベーター制御装置50は、登録されている呼びに応答するようにエレベーターの運転を制御する。
【0032】
なお、図3及び図4に示すように、押ボタン20のそれぞれは、肉薄部24と肉厚部25とを備えている。肉厚部25は、肉薄部24より操作面に垂直な方向に厚く形成されている。ここでは、肉薄部24は、押ボタン20の左右方向における中央部分に形成されている。これに対し、肉厚部25は押ボタン20の左右方向の両側寄りに形成されている。
【0033】
肉薄部24には、回転軸である押ボタン軸21が、押ボタン20の操作面と平行に設けられる。また、肉厚部25には、貫通孔22が形成される。押ボタン軸21を押ボタン20の左右方向の中央に配置し、肉厚部25を押ボタン20の左右方向の両側寄りに形成することで、押ボタン軸21を中心にして押ボタン20が回転した際に、肉厚部25がボタン用凹部11に当接する。
【0034】
このようにして、押ボタン20の操作位置として許容する、操作盤10の前面と押ボタン20の操作面とがなす最大角度を規定することができる。また、肉厚部25に貫通孔22を配置することで、押ボタン20が操作位置にある場合に確実に光軸31が遮断されるようにすることができる。すなわち、押ボタン20が過剰に回転して一度押ボタン20により遮断された光軸31が再び遮断されなくなるような事態を確実に防ぐことができる。
【0035】
なお、ここでは、押ボタン軸21を押ボタン20の中央に設けるようにしたが、押ボタン軸21の位置はこれに限られない。他に例えば、押ボタン軸21を押ボタン20の左右方向又は上下方向における一端部に設けるようにしてもよい。この場合には、肉厚部25は、押ボタン軸21が設けた端部とは反対側の端部に形成するとよい。
【0036】
また、ここでは、押ボタン20を正面視で正方形状としたが押ボタン20の形状はこれに限られない。他に例えば、押ボタン20を正面視で、円状としたり三角形状としたりすることができる。押ボタン20を三角形状とするのは、特に、乗場に設けられる上方向又は下方向の呼び登録ボタンに適用する場合を想定している。
【0037】
さらに、ここでは、押ボタン20の操作面が操作盤10の前面に対して回転することで、押ボタン20が通常位置と操作位置との間で変位するように構成した。しかし、この点についてはこれに限られず、例えば、一般的な押ボタンのように、押ボタン20の操作面が操作盤10の前面と平行を保ったまま、押ボタン20の操作面が操作盤10の前面よりも奥側へと移動することで、押ボタン20が通常位置と操作位置との間で変位するようにしてもよい。
【0038】
以上のように構成されたエレベーターの押ボタン装置は、エレベーターの操作盤10に設けられ、利用者の操作により通常位置と操作位置との間で変位可能な複数の押ボタン20と、光を射出して光軸31を生成し、押ボタン20による光軸31の遮断状態に応じた検出信号を出力するセンサ30と、センサ30からの検出信号に基づいて、複数の押ボタン20のうち前記操作位置にある押ボタン20を判定する判定部40と、を備えている。そして、複数の押ボタン20のそれぞれは、前記通常位置において光軸31が内部に配置される貫通孔22が形成され、前記操作位置において光軸31が当該押ボタン20の貫通孔22の内部に配置されなくなり前軸0を遮断するようになっている。
【0039】
このため、押ボタン20は、通常位置と操作位置との間で変位可能な構造であればよく、の可動部の構成を単純なものとすることができる。また、押ボタン20の変位を光軸31の遮断状態を介して検出することにより、押ボタン20への操作を検出するための機械的機構を不要とすることができる。そして、このような特徴により、耐衝撃性が良好であり、経年劣化の影響を受けにくい。また、利用者は押ボタン20に直接触れて押ボタン20を物理的に動かすことで押ボタン20を操作するため、誤操作及び操作の誤検出が発生しにくい。
【0040】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2に係るもので、エレベーターの押ボタン装置を正面から見た様子を模式的に示す図である。
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成において、センサの光軸を複数配置し、どの押ボタンが操作位置にあるかに応じて異なる光軸が遮断されるようにしたものである。
【0041】
すなわち、図5に示すように、センサは、第1発光部301a、第2発光部301b及び第3発光部301cの3つの発光部を備えている。これらの発光部は、操作盤10における押ボタン20よりも上側に配置されている。また、センサは、これら3つの発光部に対応して、第1受光部302a、第2受光部302b及び第3受光部302cの3の受光部を備えている。これらの受光部は、操作盤10における押ボタン20よりも下側に配置されている。
【0042】
第1発光部301aと第1受光部302aとは互いに対向して配置される。第2発光部301bと第2受光部302bとは互いに対向して配置される。また、第3発光部301cと第3受光部302cとは互いに対向して配置される。
【0043】
そして、第1発光部301aから射出された光が第1受光部302aへと向かう第1光軸31aが形成されている。同様に、第2発光部301bから射出された光が第2受光部302bへと向かう第2光軸31bが形成されている。そして、第3発光部301cから射出された光が第3受光部302cへと向かう第3光軸31cが形成されている。
【0044】
このようにして、第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cの複数(ここでは3本)の光軸31が、上下方向に沿って配置されている。第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cは、互いに交わることがないように平行に配置されている。また、ここでは、第1光軸31a及び第2光軸31bは、押ボタン軸から見て左右の一側に配置されている。そして、第3光軸31cは、押ボタン軸から見て左右の他側に配置されている。
【0045】
複数の押ボタン20のそれぞれには、貫通孔22が形成されている。すなわち、第1ボタン20aには、第1ボタン貫通孔22aが形成されている。第2ボタン20bには、第2ボタン貫通孔22bが形成されている。そして、第3ボタン20cには、第3ボタン貫通孔22cが形成されている。
【0046】
この際、第1ボタン貫通孔22aは、第1ボタン20aが通常位置にある場合に、第1光軸31aが第1ボタン貫通孔22aの内部を通過するように設けられる。そして、第1ボタン20aが操作位置にある場合には、第1光軸31aは第1ボタン貫通孔22aから外れて、第1ボタン20aにより第1光軸31aが遮断される。
【0047】
また、第1ボタン20aには、第1ボタン切欠部26aが2つ設けられている。これらの第1ボタン切欠部26aは、第2光軸31b及び第3光軸31cのそれぞれに対応して設けられる。この第1ボタン切欠部26aは、第1ボタン20aの上下方向にわたって設けられる点は第1ボタン貫通孔22aと同様である。しかし、第1ボタン20aが通常位置にある場合と操作位置にある場合のいずれの場合においても、第2光軸31b及び第3光軸31cはそれぞれに対応する第1ボタン切欠部26a内を通過して遮断されることがないという点で、第1ボタン貫通孔22aと異なっている。すなわち、第1ボタン切欠部26aは、第1ボタン貫通孔22aよりも大きく切り欠かれて形成されている。
【0048】
以上のように構成されているため、第1ボタン20aが通常位置にある場合には、第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cのいずれとも第1ボタン20aによっては遮断されない。そして、第1ボタン20aが操作位置にある場合には、第1光軸31aのみが第1ボタン20aにより遮断され、第2光軸31b及び第3光軸31cはいずれも第1ボタン20aによっては遮断されない。
【0049】
また同様に、第2ボタン貫通孔22bは、第2ボタン20bが通常位置にある場合に、第2光軸31bが第2ボタン貫通孔22bの内部を通過するように設けられる。そして、第2ボタン20bが操作位置にある場合には、第2光軸31bは第2ボタン貫通孔22bから外れて、第2ボタン20bにより第2光軸31bが遮断される。
【0050】
また、第2ボタン20bにも第1ボタン20aと同様に、第2ボタン切欠部26bが2つ設けられている。これらの第2ボタン切欠部26bは、第1光軸31a及び第3光軸31cのそれぞれに対応して設けられる。そして、第2ボタン20bが通常位置にある場合と操作位置にある場合のいずれの場合においても、第1光軸31a及び第3光軸31cはそれぞれに対応する第2ボタン切欠部26b内を通過して遮断されることがない。
【0051】
以上のように構成されているため、第2ボタン20bが通常位置にある場合には、第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cのいずれとも第2ボタン20bによっては遮断されない。そして、第2ボタン20bが操作位置にある場合には、第2光軸31bのみが第2ボタン20bにより遮断され、第1光軸31a及び第3光軸31cはいずれも第2ボタン20bによっては遮断されない。
【0052】
さらに同様に、第3ボタン貫通孔22cは、第3ボタン20cが通常位置にある場合に、第3光軸31cが第3ボタン貫通孔22cの内部を通過するように設けられる。そして、第3ボタン20cが操作位置にある場合には、第3光軸31cは第3ボタン貫通孔22cから外れて、第3ボタン20cにより第3光軸31cが遮断される。
【0053】
また、第3ボタン20cにも第1ボタン20a及び第2ボタン20bと同様に、第3ボタン切欠部26cが2つ設けられている。これらの第3ボタン切欠部26cは、第1光軸31a及び第2光軸31bのそれぞれに対応して設けられる。そして、第3ボタン20cが通常位置にある場合と操作位置にある場合のいずれの場合においても、第1光軸31a及び第2光軸31bはそれぞれに対応する第3ボタン切欠部26c内を通過して遮断されることがない。
【0054】
以上のように構成されているため、第3ボタン20cが通常位置にある場合には、第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cのいずれとも第3ボタン20cによっては遮断されない。そして、第3ボタン20cが操作位置にある場合には、第3光軸31cのみが第3ボタン20cにより遮断され、第1光軸31a及び第2光軸31bはいずれも第3ボタン20cによっては遮断されない。
【0055】
センサは、押ボタン20による光軸31の遮断状態に応じた検出信号を出力する。より詳しくは、この実施の形態2におけるセンサは、複数の光軸31(第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31c)のうちどの光軸31が遮断されたかに応じて検出信号を出力する。すなわち、第1受光部302a、第2受光部302b及び第3受光部302cのそれぞれにおける受光状態に応じて、センサから検出信号が出力される。
【0056】
具体的には、まず、第1ボタン20a、第2ボタン20b及び第3ボタン20cの全てが通常位置にある場合、第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cのいずれも遮断されない。このときには、第1受光部302a、第2受光部302b及び第3受光部302cの全てが受光している。
【0057】
そして、利用者が第1ボタン20aを操作すると、第1ボタン20aが操作位置へと変位する。すると、第1光軸31aが遮断され、第1受光部302aは受光しなくなる。第2光軸31b及び第3光軸31cは遮断されないため、第2受光部302b及び第3受光部302cの受光状態は変化しない。この場合には、センサは第1受光部302aが受光しなくなった(第1光軸31aが遮断された)旨の検出信号を出力する。
【0058】
次に、利用者が第2ボタン20bを操作すると、第2ボタン20bが操作位置へと変位する。すると、第2光軸31bが遮断され、第2受光部302bは受光しなくなる。第1光軸31a及び第3光軸31cは遮断されないため、第1受光部302a及び第3受光部302cの受光状態は変化しない。この場合には、センサは第2受光部302bが受光しなくなった(第2光軸31bが遮断された)旨の検出信号を出力する。
【0059】
また、利用者が第3ボタン20cを操作すると、第3ボタン20cが操作位置へと変位する。すると、第3光軸31cが遮断され、第3受光部302cは受光しなくなる。第1光軸31a及び第2光軸31bは遮断されないため、第1受光部302a及び第2受光部302bの受光状態は変化しない。この場合には、センサは第3受光部302cが受光しなくなった(第3光軸31cが遮断された)旨の検出信号を出力する。
【0060】
このように、各押ボタン20が通常位置にあるのか操作位置にあるのかに応じて、センサの複数の光軸31の遮断状態、すなわち複数の受光部の受光状態が変化する。センサは、このようにして変化する押ボタン20による複数の光軸31の遮断状態に応じて検出信号を出力する。
【0061】
センサから出力された検出信号は、判定部に入力される。なお、実施の形態1の図1においては判定部40を図示していたが、図5においては、判定部の図示を省略している(エレベーター制御装置(50)についても同様である)。判定部は、センサからの検出信号に基づいて、複数の押ボタン20のうち操作位置にある押ボタン20を判定する。
【0062】
ここでは、前述したように、操作位置にある押ボタン20と遮断される光軸31すなわち受光しなくなる受光部とは一対一の関係にある。そこで、判定部は、例えば、操作位置にある押ボタン20と遮断される光軸31との対応関係を予め用意しておくことで、センサからの検出信号に基づいて、どの押ボタン20が操作位置にあるのかを判定することができる。
他の構成及び動作については実施の形態1と同様であって、その詳細説明は省略する。
【0063】
なお、ここでは、操作盤10に設けられる押ボタン20の数と同数の光軸31を用いた。しかし、1つの押ボタン20が操作位置にある場合に複数の光軸31が同時に遮断されるようにして複数の光軸31の組み合わせを利用することで、ある数の押ボタン20のそれぞれの操作状態を判定するために必要な光軸31の数を、押ボタン20の数よりも少なくすることができる。
【0064】
例えば、以上で説明した押ボタン20が3つある場合、第1ボタン20aが操作位置にある場合に第1光軸31aが遮断され、第2ボタン20bが操作位置にある場合に第2光軸31bが遮断されるようにするまでは以上の説明と同様である。そして、第3ボタン20cが操作位置にある場合には、第1光軸31aと第2光軸31bの2本の光軸31が同時に遮断されるようにする。
【0065】
複数の押ボタン20が同時に操作されることがないという前提を置くことにより、押ボタン20が3つある場合には、2本の光軸31でこれらの押ボタン20のうちどの押ボタン20が操作されているのかを判別することができる。ただし、当該前提により、複数の押ボタン20が同時に操作された場合には正しく判別することができなくなる。
【0066】
また例えば、光軸31が3本の場合には、第1光軸31aのみ、第2光軸31bのみ、第3光軸31cのみ、第1光軸31a及び第2光軸31b、第1光軸31a及び第3光軸31c、第2光軸31b及び第3光軸31c、並びに、第1光軸31aから第3光軸31cの全て、の計7通りの組み合わせが考えられる。したがって、この場合には、最大で7つの押ボタン20について(それぞれが単独で操作されるという前提の下で)操作を判別することができる。
【0067】
以上のように構成されたエレベーターの押ボタン装置は、比較的高価な距離センサを用いることなく、光軸が遮断されたか否かのみを検出可能なセンサを用いている。このため、実施の形態1と同様の効果を奏することができるのに加えて、エレベーターの押ボタン装置の製作コストをより低く抑えることができる。
【0068】
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態2に係るもので、エレベーターの押ボタン装置を正面から見た様子を模式的に示す図である。
前述した実施の形態2は、複数の光軸を設定するために、光軸と同数の発光部及び受光部の組を用いたものであった。ここで説明する実施の形態3は、光ファイバを用いて発光部からの光を分割して導くことにより、複数の光軸を設定することができるようにしたものである。
【0069】
すなわち、図6に示すように、センサは、1つの発光部301を備えている。発光部301は操作盤10に設けられている。発光部301は下方向に光を射出する。発光部301の下方には、3本の光ファイバ、第1光ファイバ60a、第2光ファイバ60b及び第3光ファイバ60cの一端が配置されている。
【0070】
第1光ファイバ60aは、第1ボタン20aの側方において滑らかに90度曲げられて、第1光ファイバ60aの他端が第1ボタン20aの左右の一方の脇から第1ボタン20a側に向けて配置される。第1ボタン20aの左右の他方の脇には、第1受光部302aが設けられている。第1受光部302aは、第1光ファイバ60aの他端に対向するようにして配置される。
【0071】
発光部301から射出された光は、第1光ファイバ60aの一端に入射する。入射した光は第1光ファイバ60aに導かれて第1光ファイバ60aの他端から再び射出される。第1光ファイバ60aの他端から射出された光は、第1ボタン20aを横切って第1受光部302aへと向かう第1光軸31aとなる。
【0072】
同じようにして、第2光ファイバ60bは、第2ボタン20bの側方において滑らかに90度曲げられて、第2光ファイバ60bの他端が第2ボタン20bの左右の一方の脇から第2ボタン20b側に向けて配置される。第2ボタン20bの左右の他方の脇には、第2受光部302bが設けられている。第2受光部302bは、第2光ファイバ60bの他端に対向するようにして配置される。
【0073】
発光部301から射出された光は、第2光ファイバ60bの一端に入射する。入射した光は第2光ファイバ60bに導かれて第2光ファイバ60bの他端から再び射出される。第2光ファイバ60bの他端から射出された光は、第2ボタン20bを横切って第2受光部302bへと向かう第2光軸31bとなる。
【0074】
さらに同じようにして、第3光ファイバ60cは、第3ボタン20cの側方において滑らかに90度曲げられて、第3光ファイバ60cの他端が第3ボタン20cの左右の一方の脇から第3ボタン20c側に向けて配置される。第3ボタン20cの左右の他方の脇には、第3受光部302cが設けられている。第3受光部302cは、第3光ファイバ60cの他端に対向するようにして配置される。
【0075】
発光部301から射出された光は、第3光ファイバ60cの一端に入射する。入射した光は第3光ファイバ60cに導かれて第3光ファイバ60cの他端から再び射出される。第3光ファイバ60cの他端から射出された光は、第3ボタン20cを横切って第3受光部302cへと向かう第3光軸31cとなる。
【0076】
このようにして、複数の第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cは、センサの発光部301から射出された光が、それぞれ第1光ファイバ60a、第2光ファイバ60b及び第3光ファイバ60cに導かれて生成される。こうして生成されたそれぞれの光軸31は、左右方向に沿って配置されている。
【0077】
また、この光軸31の配置に合わせて、各押ボタン20の押ボタン軸21も、長手が左右方向に沿って配置されている。ここでは、押ボタン軸21は、押ボタン20の操作面の上下方向における中央に配置されている。このため、各押ボタン20は、押ボタン軸21を中心にして、操作盤10に対し上下に回転することができる。
【0078】
それぞれの押ボタン20に設けられる各貫通孔22(第1ボタン貫通孔22a、第2ボタン貫通孔22b及び第3ボタン貫通孔22c)も、左右方向に沿って配置されている。したがって、押ボタン軸21、貫通孔22及び光軸31は、いずれも平行に配置されている。光軸31は、押ボタン軸21から見て上下の一側に配置される。各押ボタン20のそれぞれの貫通孔22も、押ボタン軸21から見て上下の一側、すなわち光軸31と同じ側に配置されている。
【0079】
そして、押ボタン20が通常位置にある場合、センサの光軸31が貫通孔22の内部に配置されるように貫通孔22及び光軸31の配置が調整されている。すなわち、押ボタン20が通常位置にある場合、光軸31は貫通孔22の中を通過するため、光軸31は遮断されない。
【0080】
一方、押ボタン20が操作位置にある場合、押ボタン20の変位に伴い貫通孔22の位置も変わるため、センサの光軸31は、当該押ボタン20の貫通孔22の内部に配置されなくなる。すなわち、光軸31が貫通孔22から外れ、当該押ボタン20により光軸31が遮断される。
【0081】
センサは、押ボタン20による光軸31の遮断状態に応じた検出信号を出力する。より詳しくは、この実施の形態3におけるセンサは、前述した実施の形態2と同様、複数の光軸31(第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31c)のうちどの光軸31が遮断されたかに応じて検出信号を出力する。すなわち、第1受光部302a、第2受光部302b及び第3受光部302cのそれぞれにおける受光状態に応じて、センサから検出信号が出力される。
【0082】
具体的には、まず、第1ボタン20a、第2ボタン20b及び第3ボタン20cの全てが通常位置にある場合、第1光軸31a、第2光軸31b及び第3光軸31cのいずれも遮断されない。このときには、第1受光部302a、第2受光部302b及び第3受光部302cの全てが受光している。
【0083】
そして、第1ボタン20aが操作されて操作位置へと変位すると、第1光軸31aが遮断され、第1受光部302aは受光しなくなる。同様に、第2ボタン20bが操作されて操作位置へと変位すると、第2光軸31bが遮断され、第2受光部302bは受光しなくなる。また、第3ボタン20cが操作されて操作位置へと変位すると、第3光軸31cが遮断され、第3受光部302cは受光しなくなる。
【0084】
センサは、押ボタン20による複数の光軸31の遮断状態、すなわち、複数の受光部(第1受光部302a、第2受光部302b及び第3受光部302c)の受光状態に応じて検出信号を出力する。
【0085】
センサから出力された検出信号は、判定部に入力される。なお、実施の形態1の図1においては判定部40を図示していたが、図6においては、判定部の図示を省略している(エレベーター制御装置(50)についても同様である)。判定部は、センサからの検出信号に基づいて、複数の押ボタン20のうち操作位置にある押ボタン20を判定する。
【0086】
ここでは、前述したように、操作位置にある押ボタン20と遮断される光軸31すなわち受光しなくなる受光部とは一対一の関係にある。そこで、判定部は、例えば、操作位置にある押ボタン20と遮断される光軸31との対応関係を予め用意しておくことで、センサからの検出信号に基づいて、どの押ボタン20が操作位置にあるのかを判定することができる。
他の構成及び動作については実施の形態2と同様であって、その詳細説明は省略する。
【0087】
以上のように構成されたエレベーターの押ボタン装置は、実施の形態2と同様の効果を奏することができるのに加えて、さらに、センサの光軸の配置の自由度を上げ、柔軟なボタンレイアウトを実現することができる。また、必要となる発光部の数も減らすことができる。
【符号の説明】
【0088】
10 操作盤、 11 ボタン用凹部、 11a 第1ボタン用凹部、 11b 第2ボタン用凹部、 11c 第3ボタン用凹部、 20 押ボタン、 20a 第1ボタン、 20b 第2ボタン、 20c 第3ボタン、 21 押ボタン軸、 21a 第1ボタン軸、 21b 第2ボタン軸、 21c 第3ボタン軸、 22 貫通孔、 22a 第1ボタン貫通孔、 22b 第2ボタン貫通孔、 22c 第3ボタン貫通孔、 23 バネ、 24 肉薄部、 25 肉厚部、 26 切欠部、 26a 第1ボタン切欠部、 26b 第2ボタン切欠部、 26c 第3ボタン切欠部、 30 センサ、 301 発光部、 301a 第1発光部、 301b 第2発光部、 301c 第3発光部、 302a 第1受光部、 302b 第2受光部、 302c 第3受光部、 31 光軸、 31a 第1光軸、 31b 第2光軸、 31c 第3光軸、 40 判定部、 50 エレベーター制御装置、 60a 第1光ファイバ、 60b 第2光ファイバ、 60c 第3光ファイバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6