特許第6201899号(P6201899)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6201899バッテリ充電状態推定方法及びバッテリ充電状態推定装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6201899
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】バッテリ充電状態推定方法及びバッテリ充電状態推定装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/36 20060101AFI20170914BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20170914BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   G01R31/36 AZHV
   H01M10/48 P
   H02J7/00 X
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-114130(P2014-114130)
(22)【出願日】2014年6月2日
(65)【公開番号】特開2015-227840(P2015-227840A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2016年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】庄司 明
【審査官】 小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/104752(WO,A1)
【文献】 特開2011−257226(JP,A)
【文献】 特開平11−206028(JP,A)
【文献】 特開2005−261130(JP,A)
【文献】 特開2005−326268(JP,A)
【文献】 特開2011−106952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/36
H01M 10/48
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリの充放電電流及び端子電圧に基づいて該バッテリの充電状態を推定するバッテリ充電状態推定方法であって、
電流センサによって検出された上記バッテリの充放電電流を時間積算し、この時間積算値に基づいて上記バッテリの充電状態である積算法推定充電状態を推定する積算法充電状態推定工程と、
電圧センサによって検出された上記バッテリの端子電圧と上記電流センサによって検出された充放電電流と上記バッテリの等価回路モデルとに基づいて該バッテリの開回路電圧を求め、該開回路電圧から上記バッテリの充電状態であるOCV法推定充電状態を推定するOCV法充電状態推定工程と、
上記積算法推定充電状態及びOCV法推定充電状態の平均値である推定充電状態平均値を求める平均値取得工程と、
上記電流センサに起因する上記積算法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間積算値である積算法誤差、上記等価回路モデルに起因する上記OCV法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間変化であるOCV法誤差、並びに、上記積算法誤差及びOCV法誤差の平均値の時間変化である誤差平均を求める誤差取得工程と、
該誤差取得工程において求められた上記積算法誤差、OCV法誤差及び誤差平均に基づいて上記積算法推定充電状態、OCV法推定充電状態又は推定充電状態平均値を選択し、選択した推定充電状態を上記バッテリの充電状態とする充電状態選択工程と、を備えることを特徴とするバッテリ充電状態推定方法。
【請求項2】
請求項1に記載のバッテリ充電状態推定方法において、
上記充電状態選択工程において、上記バッテリの充放電開始からの経過時間に基づいて選択することを特徴とするバッテリ充電状態推定方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のバッテリ充電状態推定方法において、
上記充電状態選択工程において、上記バッテリの充放電開始から所定時間経過までの間、上記積算法推定充電状態を選択することを特徴とするバッテリ充電状態推定方法。
【請求項4】
バッテリの端子電圧及び充放電電流に基づいて該バッテリの充電状態を推定するバッテリ充電状態推定装置であって、
上記バッテリの充放電電流を検出する電流センサと、
上記バッテリの端子電圧を検出する電圧センサと、
上記電流センサによって検出された充放電電流を時間積算し、この時間積算値に基づいて上記バッテリの充電状態である積算法推定充電状態を推定する積算法充電状態推定手段と、
上記電圧センサによって検出された端子電圧と上記電流センサによって検出された充放電電流と上記バッテリの等価回路モデルとに基づいて開回路電圧を求め、該開回路電圧から上記バッテリの充電状態であるOCV法推定充電状態を推定するOCV法充電状態推定手段と、
上記積算法推定充電状態及びOCV法推定充電状態の平均値である推定充電状態平均値を求める平均値算出手段と、
上記電流センサに起因する上記積算法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間積算値である積算法誤差、上記等価回路モデルに起因する上記OCV法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間変化であるOCV法誤差、並びに、上記積算法誤差及びOCV法誤差の平均値の時間変化である誤差平均を求める誤差取得手段と、
該誤差取得手段によって求められた上記積算法誤差OCV法誤差及び誤差平均に基づいて上記積算法推定充電状態OCV法推定充電状態又は推定充電状態平均値を選択し、選択した推定充電状態を上記バッテリの充電状態とする充電状態選択手段と、を備えることを特徴とするバッテリ充電状態推定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド電気自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)等に用いられるバッテリの充電状態(SOC:State of Charge)を推定するバッテリ充電状態推定方法及びバッテリ充電状態推定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力で駆動される駆動モータを動力源の1つとするハイブリッド自動車や電気自動車が広く開発されている。このような駆動モータの電力源として、大容量の二次電池で構成されるバッテリが利用されている。ハイブリッド自動車に搭載されるバッテリは、走行中に駆動モータが回生発電したときやエンジンの回転に伴う発電により充電される。一方、電気自動車やプラグインハイブリッド車両に搭載されるバッテリは、家庭用の商用電源といった外部電源から充電される。
【0003】
上記のような電動車両において、バッテリの充電状態を示すSOCを正確に把握することは、バッテリの過充電や過放電を防ぐと共に、走行時におけるバッテリの残容量を乗員に正確に伝える上で非常に重要である。しかしながら、バッテリ内部の状態を直接検出すること困難である。
【0004】
従来、バッテリのSOCの推定に様々な方法が用いられている。例えば、バッテリの充放電電流を時間積算して積算充電量及び積算放電量を算出し、これらの積算充電量及び積算放電量を初期状態または充放電開始直前の充電量に加算又は減算することで充電量を算出する方法(以下、電流積算法という)、及び、バッテリの等価回路モデルにバッテリの入力電流値と端子電圧値を入力し、モデルの開回路電圧(Open Circuit Voltage)を逐次推定して該開回路電圧からバッテリのSOCを推定する方法(以下、OCV法という)がある。
【0005】
ところが、上記各方法には一長一短がある。
【0006】
後者のOCV法では、電圧・電流・温度・バッテリモデルから開回路電圧の計算を行うため、そのモデル誤差により充電又は放電状態である電流領域でSOC推定値の誤差が大きくなるが、バッテリの充放電開始からの誤差の積算であるオフセット電流誤差の累積がない。
【0007】
一方、前者の電流積算法は、バッテリモデルが不要であるため、大電流領域でも誤差は増加しないが、オフセット電流誤差が時間とともに累積され、SOC推定誤差が悪化するという問題がある。
【0008】
後者のOCV法では、前者の電流積算法のように充電電流及び放電電流の常時測定が不要であるものの、OCVの算出にバッテリの等価回路モデルが用いられるため、そのモデル誤差により、SOC推定値に誤差が生じるという問題がある。この誤差は、特に大電流(例えば100A〜200A)が流れる際に顕著となる。
【0009】
一方、前者の電流積算法では、短時間のSOC推定においては、OCV法よりも精度が高いものの、充電電流及び放電電流の常時測定が必要であり、さらに、入力電流値を測定する電流センサにゲイン誤差等の誤差があるため、バッテリの充放電開始からの時間経過とともに電流センサに起因する誤差が積算され、SOCの推定精度が悪化するという問題がある。
【0010】
特許文献1には、このような電流センサの誤差を算出することを目的として、電流積算値から求められるバッテリ容量と開回路電圧から求められるバッテリ容量とのバッテリ容量差に基づいて電流センサのオフセット誤差やゲイン誤差を算出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−261130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、車両を駆動するための駆動用高電圧バッテリを搭載する電動車両では、安全性を担保するために高電圧電源系を車体から電気的に絶縁する必要があることから、ホール素子タイプの電流センサが一般的に使用されている。しかしながら、ホール素子タイプの電流センサでは、オフセット電流誤差が発生するため、前述の積算法を用いたSOC推定では、積算時間の経過とともにオフセット電流誤差が累積され、SOCの推定精度が悪化する虞がある。
【0013】
また、オフセット電流誤差は、1% F.S.であること、最大電流は200A程度であることを勘案すると、2A程度が見積もられる。3[Ah]程度のバッテリ容量が使用されるハイブリッド自動車では、長時間の電流積算法によるSOC推定結果は利用できないことがわかる。
【0014】
一方、OCV法では、バッテリモデル誤差により、電流領域、特に大電流が流れる領域でSOC推定誤差が大きくなる。
【0015】
以上より、OCV法では誤差の大きくなる大電流充放電区間では、電流積算法を行い、積算時間が大きくなる、あるいは充放電電流が減少し、OCV法精度が期待できる区間ではOCV法推定結果を選択するロジックが定性的に言われている。しかしながら、オフセット誤差を正確に推定することは困難であるため、両推定法誤差を正しく見積もることができないため、二者択一を正しくすることはできていない。
【0016】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、オフセット誤差に対して、電流積算法誤差とOCV法誤差の符号が背反になることを利用し、オフセット誤差成分をキャンセルするものであり、本発明の目的とするところは、オフセット電流値を正確に推定することを不要として、バッテリの充電状態を精度よく推定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
オフセット誤差に対して、電流積算法誤差とOCV法誤差の符号が背反になることを利用し、オフセット誤差成分をキャンセルするものである。本方法によれば、オフセット電流値を正確に推定することが不要になる。
【0018】
具体的には、第1の発明は、バッテリの充放電電流及び端子電圧に基づいて該バッテリの充電状態を推定するバッテリ充電状態推定方法を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0019】
すなわち、第1の発明は、電流センサによって検出された上記バッテリの充放電電流を時間積算し、この時間積算値に基づいて上記バッテリの充電状態である積算法推定充電状態を推定する積算法充電状態推定工程と、電圧センサによって検出された上記バッテリの端子電圧と上記電流センサによって検出された充放電電流と上記バッテリの等価回路モデルとに基づいて該バッテリの開回路電圧を求め、該開回路電圧から上記バッテリの充電状態であるOCV法推定充電状態を推定するOCV法充電状態推定工程と、上記積算法推定充電状態及びOCV法推定充電状態の平均値である推定充電状態平均値を求める平均値取得工程と、上記電流センサに起因する上記積算法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間積算値である積算法誤差、上記等価回路モデルに起因する上記OCV法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間変化であるOCV法誤差、並びに、上記積算法誤差及びOCV法誤差の平均値の時間変化である誤差平均を求める誤差取得工程と、該誤差取得工程において求められた上記積算法誤差、OCV法誤差及び誤差平均に基づいて上記積算法推定充電状態、OCV法推定充電状態又は推定充電状態平均値を選択し、選択した推定充電状態を上記バッテリの充電状態とする充電状態選択工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
第1の発明によれば、電流積算法及びOCV法でバッテリの充電状態を推定すると共に、両方法における誤差のバッテリ充放電開始からの時間変化を求めている。電流積算法における誤差の時間変化を求める際には、支配的な要因である電流センサに起因する誤差の時間変化を求める。一方、OCV法における誤差の時間変化を求める際には、主要因であるバッテリの等価回路モデルに起因する誤差の時間変化を求める。そのため、各推定方法における誤差の時間変化を精度良く求めることができる。そして、求められた誤差の時間変化のうち小さい方の推定方法による推定充電状態を選択し、バッテリの充電状態とする。このように、各推定方法による誤差の時間変化を精度良く求めると共に、誤差の小さい推定方法による推定充電状態を選択してバッテリの充電状態としているので、従来よりも精度良くバッテリの充電状態を推定することができる
【0021】
こで、積算法誤差とOCV法誤差の符号が背反となる(正負)に注目すると、積算法誤差やOCV法誤差よりも、これら両誤差の平均が最も小さくなることがある。
【0022】
そこで、第の発明によれば、電流積算法及びOCV法のほかに、両方法で推定された充電状態の平均値である推定充電状態平均値を求め、さらに、積算法誤差及びOCV法誤差のほかに、これらの平均である誤差平均を求める。そして、これら3つの誤差の時間変化のうち最も小さい誤差の方法による推定充電状態を選択する。したがって、より一層精度良くバッテリの充電状態を推定することができる。
【0023】
の発明は、第1の発明において、上記充電状態選択工程において、上記バッテリの充放電開始からの経過時間に基づいて選択することを特徴とする。
【0024】
の発明によれば、バッテリの充放電開始からの経過時間に基づいて推定充電状態を選択しているので、簡易且つ比較的精度良くバッテリの充電状態を推定することができる。
【0025】
の発明は、第1又は第2の発明において、上記充電状態選択工程において、上記バッテリの充放電開始から所定時間経過までの間、上記積算法推定充電状態を選択することを特徴とする。
【0026】
の発明によれば、積算法誤差は、電流センサのセンサ誤差が時間積算されたものである。つまり、バッテリの充放電(電流積算)開始段階では、積算法誤差が最も小さい。そのため、バッテリの充放電(電流積算)開始から所定時間経過までは、最も誤差の小さい電流積算法による推定充電状態を選択することにより、バッテリの充電状態をより精度良く推定することができる。
【0027】
の発明は、バッテリの端子電圧及び充放電電流に基づいて該バッテリの充電状態を推定するバッテリの充電状態推定装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0028】
すなわち、第の発明は、上記バッテリの充放電電流を検出する電流センサと、上記バッテリの端子電圧を検出する電圧センサと、上記電流センサによって検出された充放電電流を時間積算し、この時間積算値に基づいて上記バッテリの充電状態である積算法推定充電状態を推定する積算法充電状態推定手段と、上記電圧センサによって検出された端子電圧と上記電流センサによって検出された充放電電流と上記バッテリの等価回路モデルとに基づいて開回路電圧を求め、該開回路電圧から上記バッテリの充電状態であるOCV法推定充電状態を推定するOCV法充電状態推定手段と、上記積算法推定充電状態及びOCV法推定充電状態の平均値である推定充電状態平均値を求める平均値算出手段と、上記電流センサに起因する上記積算法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間積算値である積算法誤差、上記等価回路モデルに起因する上記OCV法推定充電状態の誤差の上記バッテリの充放電開始からの時間変化であるOCV法誤差、並びに、上記積算法誤差及びOCV法誤差の平均値の時間変化である誤差平均を求める誤差取得手段と、該誤差取得手段によって求められた上記積算法誤差OCV法誤差及び誤差平均に基づいて上記積算法推定充電状態OCV法推定充電状態又は推定充電状態平均値を選択し、選択した推定充電状態を上記バッテリの充電状態とする充電状態選択手段と、を備えることを特徴とする。
【0029】
の発明によれば、第1の発明と同様の作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0030】
以上、本発明によれば、バッテリの充電状態を精度良く推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施形態に係るバッテリ充電状態推定装置の構成を示すブロック図である。
図2】(a)は電流積算法充電状態推定部の制御のブロック図であり、(b)はOCV法充電状態推定部の制御のブロック図であり、(c)はバッテリの等価回路モデルを示す図である。
図3】(a)は積算法充電状態推定誤差を算出するための制御のブロック図であり、(b)はOCV法充電状態推定誤差を算出するための制御のブロック図であり、(c)はバッテリの等価回路モデルを示す図である。
図4】充電状態推定装置の制御フローを示す図である。
図5】積算法充電状態推定誤差とOCV法充電状態推定誤差との関係を示す図であって、(a)はOCV法充電状態推定誤差が比較的大きい場合を示す図であり、(b)はOCV法充電状態推定誤差が比較的小さい場合を示す図である。
図6】バッテリの各方法における充電状態推定誤差の時間推移の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態の変形例に係る充電状態推定装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0033】
図1は、本実施形態に係るバッテリ充電状態推定装置1(以下、単に充電状態推定装置1という。)の構成を示すブロック図である。該充電状態推定装置1は、車両、特にHEVに搭載されたバッテリBATの充電状態を推定する装置である。該バッテリBATは、例えば鉛蓄電池等の二次電池で構成されており、車体から電気的に絶縁されている。
【0034】
上記充電状態推定装置1は、バッテリBATの充放電電流I及び端子電圧VBATをそれぞれ検出する電流センサ3及び電圧センサ5と、電流積算法によってバッテリBATの充電状態を推定する電流積算法充電状態推定部7(積算法充電状態推定手段)と、OCV法によってバッテリBATの充電状態を推定するOCV法充電状態推定部9(OCV法充電状態推定手段)と、電流積算法充電状態推定部7によって推定されたバッテリBATの充電状態(以下、積算法推定充電状態SOC_Iという。)及びOCV法充電状態推定部9によって推定されたバッテリBATの充電状態(以下、OCV法推定充電状態SOC_Vという。)の平均値である推定充電状態平均値SOC_VIを算出する平均値算出部11(平均値算出手段)と、上記各推定方法の誤差を見積もる誤差見積部13(誤差取得手段)と、該誤差見積部13によって見積もられた誤差に基づいて上記積算法推定充電状態SOC_I、OCV法推定充電状態SOC_V又は推定充電状態平均値SOC_VIを選択し、バッテリBATの充電状態とするマルチプレクサ15と、を備えている。
【0035】
上記電流センサ3は、バッテリBATが上述の如く車体から電気的に絶縁されているため、ホール素子タイプのものである。この電流センサ3には、電流積算法充電状態推定部7、OCV法充電状態推定部9及び誤差見積部13が並列に接続され、検出した充放電電流Iを示す信号をこれら各部に送信する。また、上記電圧センサ5には、OCV法充電状態推定部9が接続され、検出した端子電圧を示す信号をOCV法充電状態推定部9に送信する。
【0036】
上記電流積算法充電状態推定部7は、電流センサ3から送信された信号に基づいて積算法推定充電状態SOC_Iを算出する。図2(a)は、電流積算法充電状態推定部7の制御のブロック図である。この電流積算法充電状態推定部7は、電流センサ3によって検出された充放電電流値I及びバッテリBATの既知のバッテリ容量Capに基づいて、バッテリBATの充放電電流の時間積算値ΔSOC_I(ΔSOC_I=∫Idt/Cap)を求める。また、その一方で、電流積算法充電状態推定部7は、バッテリBATの充電状態初期値SOC0を上記OCV法充電状態推定部9から取得する。そして、電流積算法充電状態推定部7は、充電状態初期値SOC0に時間積算値ΔSOC_Iを加算し、バッテリBATの積算法推定充電状態SOC_Iを求めて、マルチプレクサ15に出力する。
【0037】
上記OCV法充電状態推定部9は、電流センサ3及び電圧センサ5から送信された信号に基づいてOCV法推定充電状態SOC_Vを算出する。図2(b)は、OCV法充電状態推定部9の制御のブロック図である。OCV法充電状態推定部9には、予め図2(c)に示すバッテリBATの等価回路モデルが設定されており、この等価回路モデルで設定されたバッテリBATの抵抗値Rと、電流センサ3及び電圧センサ5によってそれぞれ検出された充放電電流値I及び端子電圧値VBATと、に基づいて、バッテリBATの開回路電圧OCV(OCV=VBAT−IR)を算出する。ここで、OCV法充電状態推定部9には、開回路電圧OCVとバッテリBATの充電状態SOCとの対応関係を示すOCV−SOCマップが格納されている。OCV法充電状態推定部9は、このマップを参照して、算出した開回路電圧OCVに対応するバッテリBATのOCV法推定充電状態SOC_Vを取得し、上記マルチプレクサ15に出力する。
【0038】
上記平均値算出部11は、電流積算法充電状態推定部7及びOCV法充電状態推定部9に接続され、これらから積算法推定充電状態SOC_I及びOCV法推定充電状態SOC_Vを取得する。そして、平均値算出部11は、これら推定充電状態SOC_I,SOC_Vの平均値である推定充電状態平均値SOC_VI(SOC_VI=(SOC_V+SOC_I)/2)を算出し、上記マルチプレクサ15に出力する。
【0039】
上記誤差見積部13は、電流センサ3のオフセット誤差に起因する積算法推定充電状態SOC_Iの誤差のバッテリBATの充放電開始からの時間積算値である積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrと、図2(c)に示されたバッテリBATの等価回路モデルに起因するOCV法推定充電状態SOC_Vの誤差のバッテリBATの充放電開始からの時間変化であるOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrと、これら両充電状態推定誤差の平均値である誤差平均SOC_VIerrと、を求める。
【0040】
図3(a)は、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrを算出するための制御のブロック図を示す。誤差見積部13は、上記電流センサ3のオフセット誤差に起因する電流誤差Ierrの時間積算値から積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr(SOC_Ierr=∫Ierrdt/Cap)を求める。
【0041】
一方、図3(b)は、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verrを算出するための制御のブロック図を示す。誤差見積部13には、予め図3(c)に示すバッテリBATの等価回路モデルが設定されている。この等価回路モデルにおける抵抗は、抵抗真値Rrefと抵抗誤差Rerrとの和で表される一方、充放電電流は、電流真値Irefと電流センサ3のオフセット誤差に起因する電流誤差Ierrとの和で表される。
【0042】
この等価回路モデルにおいて、誤差見積部13は、開回路電圧誤差OCVerr(OCVerr={VBAT−(Iref+Ierr)(R+Rerr)}−(VBAT−Iref・R)=−Ierr・Rref+(Iref+Ierr)Rerr)を算出する。なお、Rerrは、正又は負の値を取り得るため、開回路電圧誤差OCVerrは、−Ierr・Rref−(Iref+Ierr)|Rerr|≦開回路誤差OCVerr≦−Ierr・Rref+(Iref+Ierr)|Rerr|の範囲の値を取り得る。ここで、|Rerr|は、Rerrの絶対値である。
【0043】
また、誤差見積部13は、上記OCV法充電状態推定部9からOCV法推定充電状態SOC_Vを取得し、上記OCV−SOCマップを参照してOCV法推定充電状態SOC_VにおけるOCVの傾き(dOCV/dSOC)|SOCを求める。そうして、誤差見積部13は、上記開回路電圧誤差OCVerr及び傾き(dOCV/dSOC)|SOCに基づいて、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verr(SOC_Verr=(dOCV/dSOC)OCVerr)を算出する。
【0044】
さらに、誤差見積部13は、上記積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr及びOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrの誤差平均SOC_VIerr(SOC_VIerr=(SOC_Ierr+SOC_Verr)/2)を算出する。
【0045】
そして、誤差見積部13は、算出した積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verr及び誤差平均SOC_VIerrをマルチプレクサ15に出力する。
【0046】
上記マルチプレクサ15は、誤差見積部13からの選択制御入力に基づいて、電流積算法充電状態推定部7、OCV法充電状態推定部9及び平均値算出部11からの入力のうちいずれか1つをバッテリBATの推定充電状態として出力する。具体的には、マルチプレクサ15は、誤差見積部13から入力された積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verr及び誤差平均SOC_VIerrの大小関係を判別し、最も小さい誤差に対応する方法で推定された充電状態を選択し、選択した推定充電状態をバッテリBATの充電状態として出力する。
【0047】
次に、充電状態推定装置1の動作について図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0048】
バッテリBATの充放電が開始すると、充電状態推定装置1は、バッテリBATの前回の充放電終了時にOCV法充電状態推定部9において推定された推定充電状態前回値SOC(−1)を取得し、OCV法充電状態推定部9のOCV−SOCマップを参照して該推定充電状態前回値SOC(−1)におけるSOCに対するOCVの傾き(dOCV/dSOC)|SOCを算出する(ステップS1)。
【0049】
次いで、充電状態推定装置1は、電流センサ3及び電圧センサ5でそれぞれ検出された充放電電流I及び端子電圧VBATに基づいて、開回路電圧誤差OCVerrを演算し、その上限値OCVerrU(OCVerrU=−Ierr・Rref+(Iref+Ierr)|Rerr|)及び下限値OCVerrL(OCVerrL=−Ierr・Rref−(Iref+Ierr)|Rerr|)を算出する(ステップS3)。なお、この際、電流センサ3のオフセット誤差に起因する電流誤差IerrをIerr>0と仮定する。
【0050】
続いて、充電状態推定装置1は、ステップS1で算出されたSOC(−1)に対するOCVの傾き(dOCV/dSOC)|SOCと、ステップS3で算出された開回路電圧誤差OCVerrとに基づいて、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verrを算出する(ステップS5)。
【0051】
その一方で、充電状態推定装置1は、ステップS3で算出された開回路電圧誤差OCVerrの上限値OCVerrUが0よりも小さいか否かを判別する(ステップS7)。
【0052】
バッテリBATの充放電電流Iが比較的大きい場合、バッテリBATの充電率が比較的小さい場合、または、これら双方の条件が成立する場合には、開回路電圧誤差OCVerrの上限値OCVerrUが0以上となる可能性が高い(ステップS7でNO)。この場合、充電状態推定装置1は、誤差平均SOC_VIerrを選択せず、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrの絶対値|SOC_Ierr|がOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrの下限値OCVerrLの絶対値|OCVerrL|よりも小さいか否かを判別する(ステップS9)。
【0053】
積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrの絶対値|SOC_Ierr|がOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrの下限値OCVerrLの絶対値|OCVerrL|よりも小さい場合(ステップS9でYES)には、図5(a)に示すように、破線で示す積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが最も小さいため、充電状態推定装置1は、バッテリBATの充電状態として積算法推定充電状態SOC_Iを選択し(ステップS11)、この積算法推定充電状態SOC_IをバッテリBATの充電状態として出力し、処理をステップS1に戻す。
【0054】
一方、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrの絶対値|SOC_Ierr|がOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrの下限値OCVerrLの絶対値|OCVerrL|よりも大きい場合(ステップS9でNO)には、OCV法充電状態推定誤差SOC_Vが最も小さいため、充電状態推定装置1は、バッテリBATの充電状態としてOCV法推定充電状態SOC_Vを選択し(ステップS13)、このOCV法推定充電状態SOC_VをバッテリBATの充電状態として出力する。そして、充電状態推定装置1は、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrを0とし、電流積算法による誤差をリセットし(ステップS15)、処理をステップS1に戻す。
【0055】
また、ステップS7において、バッテリBATの充放電電流Iが比較的小さい場合、バッテリBATの充電率が比較的大きい場合、または、これら双方の条件が成立する場合には、開回路電圧誤差OCVerrの上限値OCVerrUが0よりも小さくなる可能性が高い(ステップS7でYES)。この場合、充電状態推定装置1は、図5(b)に示すように、一点鎖線で示すOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrが比較的小さくなり、誤差平均SOC_VIerrが最も小さくなるため、推定充電状態平均値SOC_VIを選択し(ステップS17)、この推定充電状態平均値SOC_VIをバッテリBATの充電状態として出力する(ステップS19)。そして、充電状態推定装置1は、処理をステップS1に戻す。
【0056】
図6は、バッテリBATの各方法における充電状態推定誤差の時間推移の一例を示す図である。である。図6において、縦軸は誤差の大きさを示し、横軸はバッテリBATの充放電開始からの経過時間tを示している。この例では、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verrの上限値SOCerrUが0より大きい場合を示している。なお、図6において、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrを破線で示し、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verrを破線で示し、誤差平均SOC_VIerrを破線で示している。
【0057】
バッテリBATが充放電を開始すると、充電状態推定装置1は、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが最も小さいため、積算法推定充電状態SOC_Iを選択し、バッテリBATの充電状態とする。
【0058】
電流センサのオフセット誤差に起因する誤差が時間積算されると、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが次第に大きくなり、経過時間t1で積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが誤差平均SOC_VIerrよりも大きくなり、当該誤差平均SOC_VIerrが最も小さくなる。したがって、充電状態推定装置1は、推定充電状態平均値SOC_VIを選択し、バッテリBATの充電状態とする。
【0059】
経過時間t2になると、誤差平均SOC_VIerrが積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrよりも大きくなり、当該積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが最も小さくなる。したがって、充電状態推定装置1は、積算法推定充電状態SOC_Iを選択し、バッテリBATの充電状態とする。
【0060】
経過時間t3になると、再び積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが誤差平均SOC_VIerrよりも大きくなり、当該誤差平均SOC_VIerrが最も小さくなる。したがって、充電状態推定装置1は、推定充電状態平均値SOC_VIを選択し、バッテリBATの充電状態とする。
【0061】
そして、経過時間t4になると、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが大きくなり、誤差平均SOC_VIerrがOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrよりも大きくなる。このタイミングで、充電状態推定装置1は、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verrが最も小さくなるため、OCV法推定充電状態SOC_Vを選択し、バッテリBATの充電状態とする。それと同時に、充電状態推定装置1は、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrを0にし、リセットする。
【0062】
充電状態推定装置1は、バッテリBATが充放電をしている間、上記の処理を繰り返す。
【0063】
このように、充電状態推定装置1は、バッテリBATの充放電開始からの積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verr及びこれらの誤差平均SOC_VIerrの時間推移を常時モニタし、最も小さい誤差に対応する方法で推定された充電状態を選択することにより、精度良い充電状態の推定が可能となる。
【0064】
−発明の実施形態の効果−
上記実施形態によれば、電流積算法及びOCV法でバッテリBATの充電状態を推定すると共に、両方法における誤差のバッテリ充放電開始からの時間変化を求めている。電流積算法における誤差の時間変化を求める際には、支配的な要因である電流センサに起因する積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrの時間変化を求める。一方、OCV法における誤差の時間変化を求める際には、主要因であるバッテリBATの等価回路モデルに起因する誤差の時間変化を求める。そのため、各推定方法における誤差の時間変化を精度良く求めることができる。そして、求められた誤差の時間変化のうち小さい方の推定方法による推定充電状態を選択し、バッテリBATの充電状態とする。このように、各推定方法による誤差の時間変化を精度良く求めると共に、誤差の小さい推定方法による推定充電状態を選択してバッテリBATの充電状態としているので、従来よりも精度良くバッテリBATの充電状態を推定することができる。
【0065】
ここで、バッテリBATの充放電電流が比較的小さい場合、バッテリBATの充放電開始からの時間経過によっては、積算法充電状態推定誤差SOC_IerrやOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrよりも、これらの平均である誤差平均SOC_VIerrが最も小さくなることがある。
【0066】
そこで、上記実施形態によれば、電流積算法及びOCV法のほかに、両方法で推定された充電状態の平均値である推定充電状態平均値SOC_VIerrを求め、さらに、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr及びOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrの、これらの平均である誤差平均SOC_VIerrを求める。そして、これら3つの誤差の時間変化のうち最も小さい誤差の方法による推定充電状態を選択する。したがって、より一層精度良くバッテリの充電状態を推定することができる。
【0067】
また、上記実施形態によれば、バッテリBATの充放電開始からの経過時間tに基づいて推定充電状態を選択しているので、簡易且つ比較的精度良くバッテリBATの充電状態を推定することができる。
【0068】
さらに、上記実施形態によれば、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrは、電流センサ3のオフセット誤差が時間積算されたものである。つまり、バッテリBATの充放電開始段階では、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierrが最も小さい。そのため、バッテリBATの充放電開始から所定時間経過までは、最も誤差の小さい電流積算法による推定充電状態SOC_Iを選択することにより、バッテリBATの充電状態をより精度良く推定することができる。
【0069】
参考例
図7は、上記実施形態の変形例に係るバッテリ充電状態推定装置2の構成を示すブロック図である。この充電状態推定装置2は、平均値算出部11を備えない点で上記実施形態に係る充電状態推定装置1と異なる。そして、当該充電状態推定装置2は、誤差見積部13において積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr及びOCV法充電状態推定誤差SOC_Verrを見積もり、マルチプレクサ15において小さい方の誤差に対応する推定方法で推定された充電状態をバッテリBATの充電状態とする。
【0070】
これにより、構成を簡素としながらも、電流積算法又はOCV法のみによるバッテリBATの充電状態推定よりも精度良く推定を行うことができる。
【0071】
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態では、積算法充電状態推定誤差SOC_Ierr、OCV法充電状態推定誤差SOC_Verr及び誤差平均SOC_VIerrに基づいて積算法推定充電状態SOC_I、OCV法推定充電状態SOC_V又は推定状態平均値SOC_VIを選択しているが、これに限定されず、バッテリBATの充放電開始からの経過時間tに基づいて選択してもよい。この場合、経過時間にのみ基づいて選択するので、制御を簡素にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上説明したように、本発明に係るバッテリ充電状態推定方法及びバッテリ充電状態推定装置は、バッテリの充電状態をより精度良く推定する用途に適用することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 充電状態推定装置(バッテリ充電状態推定装置)
3 電流センサ
5 電圧センサ
7 電流積算法充電状態推定部(積算法充電状態推定手段)
9 OCV法充電状態推定部(OCV法充電状態推定手段)
11 平均値算出部(平均値算出手段)
13 誤差見積部(誤差取得手段)
15 マルチプレクサ(充電状態選択手段)
BAT バッテリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7