特許第6201984号(P6201984)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6201984ネガ型感光性着色組成物、硬化膜、タッチパネル用遮光パターン及びタッチパネルの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6201984
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】ネガ型感光性着色組成物、硬化膜、タッチパネル用遮光パターン及びタッチパネルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/075 20060101AFI20170914BHJP
   G03F 7/004 20060101ALI20170914BHJP
   G03F 7/029 20060101ALI20170914BHJP
   G03F 7/027 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   G03F7/075 511
   G03F7/004 505
   G03F7/029
   G03F7/027 502
   G03F7/075 501
   G03F7/004 502
【請求項の数】14
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2014-508617(P2014-508617)
(86)(22)【出願日】2014年2月7日
(86)【国際出願番号】JP2014052887
(87)【国際公開番号】WO2014126013
(87)【国際公開日】20140821
【審査請求日】2016年3月31日
(31)【優先権主張番号】特願2013-26242(P2013-26242)
(32)【優先日】2013年2月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】荒木 斉
(72)【発明者】
【氏名】諏訪 充史
(72)【発明者】
【氏名】岡沢 徹
(72)【発明者】
【氏名】井上 欣彦
(72)【発明者】
【氏名】石川 暁宏
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 昭典
【審査官】 倉持 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/090867(WO,A1)
【文献】 特開2012−215837(JP,A)
【文献】 特開2008−203605(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/114995(WO,A1)
【文献】 特開2012−098344(JP,A)
【文献】 特開2012−242928(JP,A)
【文献】 特開2012−082393(JP,A)
【文献】 特開2010−039056(JP,A)
【文献】 特開2009−019093(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/137226(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/004−7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)白色顔料、
(B)下記一般式(1)で示される化合物、下記一般式(2)で示される化合物及び下記一般式(3)で示される化合物を含むアルコキシシラン化合物を共加水分解物縮合して得られるポリシロキサン、
(C)多官能アクリルモノマ、
(D)光ラジカル重合開始剤、並びに、
(E)有機溶媒、を含有し、前記一般式(1)で示される化合物は、ジアルコキシジフェニルシラン又はジヒドロキシジフェニルシランである、ネガ型感光性着色組成物。
【化1】
(Rはそれぞれ独立して、メチル基又はフェニル基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【化2】
(Rはメチル基又は水素を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表し、nは1〜3の整数を表す。)
【化3】
(lは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
【請求項2】
前記アルコキシシラン化合物に占める、一般式(1)で示される化合物の割合が25〜75モル%であり、一般式(2)で示される化合物の割合が10〜45モル%であり、かつ、一般式(3)で示される化合物の割合が1〜20モル%である、請求項1記載のネガ型感光性着色組成物。
【請求項3】
前記(A)白色顔料は、二酸化チタンである、請求項1又は2記載のネガ型感光性着色組成物。
【請求項4】
前記(D)光ラジカル重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤である、請求項1〜のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【請求項5】
前記(C)多官能アクリルモノマは、下記一般式(4)で示される化合物である、請求項1〜のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【化4】
(R10は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、oはそれぞれ独立して、0〜5の整数を表し、R11はそれぞれ独立して、アクリロイル基、メタクリロイル基又は水素を表す。ただし、全てのR11が水素になることはない。)
【請求項6】
前記アルコキシシラン化合物は、下記一般式(5)で示される化合物を含む、請求項1〜のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【化5】
(R123−グリシジロキシプロピルまたは3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルを表し、R13はそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【請求項7】
(F)多官能チオール化合物を含有する、請求項1〜のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【請求項8】
(G)脂環式エポキシ化合物を含有する、請求項1〜のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【請求項9】
(H)下記一般式(6)で示されるシランカップリング剤を含有する、請求項1〜のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【化6】
(各R14はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基又はそれらの置換体を表す。pは0又は1を表す。R15は炭素数3〜30の3価の有機基を表す。R16はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基若しくはフェノキシ基又はそれらの置換体を表す。)
【請求項10】
(I)紫外線吸収剤を含有する、請求項1〜のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【請求項11】
(J)ラジカル捕捉剤を含有する、請求項1〜10のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物を硬化させてなる、硬化膜。
【請求項13】
請求項12記載の硬化膜を備える、タッチパネル用遮光パターン。
【請求項14】
少なくとも、請求項1〜11のいずれか一項記載のネガ型感光性着色組成物を、(i)基板上に塗布する工程、(ii)塗布後の基板を減圧及び/又は加熱により乾燥する工程、(iii)乾燥後の基板にマスクを介して露光する工程、(iv)露光後の基板を現像液を用いて現像し、パターンを形成する工程、(v)現像後の基板を加熱により硬化させる工程を備える、タッチパネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネガ型感光性着色組成物、硬化膜、タッチパネル用遮光パターン及びタッチパネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレットPC等、投影型静電容量式タッチパネルを用いたモバイル機器が急速に普及しつつある。投影型静電容量式タッチパネルは、画面領域にITO(Indium Tin Oxide)膜のパターンが形成され、その周辺部にさらにモリブデン等の金属配線部が形成されていることが一般的である。そしてこのような金属配線部を隠すため、投影型静電容量式タッチパネルのカバーガラスの内側には、黒又は白色等の遮光パターンが形成されていることが多い。
【0003】
タッチパネルの方式は、カバーガラスと液晶パネルとの間にタッチパネル層を形成するOut−cellタイプ、液晶パネル上にタッチパネル層を形成するOn−cellタイプ、液晶パネルの内部にタッチパネル層を形成するIn−cellタイプ、及び、カバーガラスにタッチパネル層を直接形成するOGS(One Glass Solution)タイプに大別されるが、従来よりも薄型化及び軽量化を図れることから、OGSタイプのタッチパネルの開発が盛んになってきている。
【0004】
一方で、酸化ケイ素化合物を含有するネガ型感光性組成物が知られている(特許文献1〜4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−03905号公報
【特許文献2】特許第5078475号公報
【特許文献3】特許第4110401号公報
【特許文献4】国際公開第2010/061744号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、酸化ケイ素化合物を含有するネガ型感光性組成物は、一般的に耐熱性に優れていることから、タッチパネルの製造において白色系の遮光パターンの形成に適しているのではないかと考えた。しかしながら、従来のネガ型感光性組成物に白色顔料を含ませた具体的な例はなく、それらが白色顔料を含有する場合、高温処理によって、得られる硬化膜に黄変やクラック等が生じかねないため、ITO製膜等の高温処理を必要とするOGSタイプのタッチパネルの製造に用いることは難しいものであった。
【0007】
そこで本発明は、耐薬品性に優れるばかりでなく、耐熱性に極めて優れ、高温処理を経ても黄変やクラックを生じることのない、白色系の遮光パターン形成に好適なネガ型感光性着色組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明者らは、白色顔料を含有する、酸化ケイ素化合物を含有するネガ型感光性組成物において、ポリシロキサンの構造に着目し、鋭意検討した。そして、特定の構造を有するアルコキシシラン化合物を複数組み合わせ、それらを共加水分解物縮合して得られるポリシロキサンを含有した場合に、著しい効果を発揮することを見出したものである。すなわち、本発明は、以下に記載したネガ型感光性着色組成物、及び、それを硬化させてなる硬化膜等を提供する。
【0009】
(A)白色顔料、(B)下記一般式(1)で示される化合物、下記一般式(2)で示される化合物及び下記一般式(3)で示される化合物を含むアルコキシシラン化合物を共加水分解物縮合して得られるポリシロキサン、(C)多官能アクリルモノマ、(D)光ラジカル重合開始剤、並びに、(E)有機溶媒、を含有し、前記一般式(1)で示される化合物は、ジアルコキシジフェニルシラン又はジヒドロキシジフェニルシランである、ネガ型感光性着色組成物。
【0010】
【化1】
【0011】
(Rはそれぞれ独立して、メチル基又はフェニル基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【0012】
【化2】
【0013】
(Rはメチル基又は水素を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表し、nは1〜3の整数を表す。)
【0014】
【化3】
【0015】
(lは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
【発明の効果】
【0016】
本発明のネガ型感光性着色組成物によれば、耐薬品性に優れるばかりでなく、耐熱性に極めて優れ、高温処理を経ても黄変やクラックを生じることのない、白色系の硬化膜を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】遮光性硬化膜、パターンITO、透明絶縁膜及びMAM配線の作製の過程を示す概略図である。
図2】本発明の実施例42で作製されたタッチパネル基板の断面を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、(A)白色顔料、(B)下記一般式(1)で示される化合物、下記一般式(2)で示される化合物及び下記一般式(3)で示される化合物を含むアルコキシシラン化合物を共加水分解物縮合して得られるポリシロキサン、(C)多官能アクリルモノマ、(D)光ラジカル重合開始剤、並びに、(E)有機溶媒、を含有することを特徴とする。
【0019】
【化4】
【0020】
(Rはそれぞれ独立して、メチル基又はフェニル基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【0021】
【化5】
【0022】
(Rはメチル基又は水素を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表し、nは1〜3の整数を表す。。)
【0023】
【化6】
【0024】
(lは0〜2の整数を表し、mは0〜2の整数を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
一般式(1)で示される化合物としては、例えば、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジヒドロキシジフェニルシラン、ジメトキシ(メチル)(フェニル)シラン、ジエトキシ(メチル)(フェニル)シラン、ジメトキシ(メチル)(フェネチル)シラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン又はシクロヘキシルジメトキシ(メチル)シランが挙げられるが、クラック耐性を向上させるため、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン又はジヒドロキシジフェニルシランが好ましい。
【0025】
共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物に占める、一般式(1)で示される化合物の割合は、25〜75モル%が好ましい。一般式(1)で示される化合物の割合が10モル%未満であると、クラック耐性が低くなり、一度に成膜できる硬化膜の膜厚が制限される。一方で、75モル%を超えると、得られる硬化膜の耐薬品性が低下する。また、共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物に占める、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン及びジヒドロキシジフェニルシランの割合は、10〜45モル%であることが好ましい。
【0026】
一般式(2)で示される化合物としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン又は3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランが挙げられる。共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物に占める、一般式(2)で示される化合物の割合は、10〜45モル%が好ましい。一般式(2)で示される化合物が10モル%未満であると、耐薬品性が低下する。一方で、45モル%を超えると、耐熱性が低下する。
【0027】
一般式(3)で示される化合物としては、例えば、3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸、3−トリエトキシシリルプロピル無水コハク酸、3−トリメトキシシリルエチル無水コハク酸又は3−トリメトキシシリルブチル無水コハク酸、3−ジエトキシメチルシリルプロピル無水コハク酸、3−ジメトキシメチルシリルエチル無水コハク酸又は3−ジメトキシメチルシリルブチル無水コハク酸が挙げられる。共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物に占める、一般式(3)で示される化合物の割合は、1〜20モル%が好ましい。一般式(3)で示される化合物が1モル%未満であると、現像残渣に対するマージンが小さくなる。一方で、20モル%を超えると、耐薬品性が低下する。
【0028】
共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物は、得られる硬化膜の耐薬品性を向上させるため、一般式(5)で示される化合物をさらに含むことが好ましい。一般式(5)で示される化合物としては、例えば、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシランが挙げられる。共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物に占める、一般式(5)で示される化合物の割合は、10モル%以下が好ましい。一般式(5)で示される化合物が10モル%を超えると、耐熱性が低下する。
【0029】
【化7】
【0030】
(R12は炭素数エポキシ基を有する1価の有機基を表し、R13はそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
上記の一般式(1)〜(3)及び(5)で示される化合物以外のアルコキシシラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、ナフチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、ナフチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランが挙げられる。
【0031】
本発明の熱硬化性着色組成物が含有する(B)ポリシロキサンは、一般式(1)で示される化合物、一般式(2)で示される化合物及び一般式(3)で示される化合物を含む、アルコキシシラン化合物を共加水分解物縮合、すなわち、加水分解及び部分縮合させることにより得られる。共加水分解物縮合には、一般的な方法を用いることができる。例えば、混合物に有機溶媒、水及び必要に応じて触媒を添加し、50〜150℃で0.5〜100時間程度加熱撹拌する方法を用いることができる。なお、加熱撹拌中、必要に応じて、蒸留によって加水分解副生物(メタノール等のアルコール)や縮合副生物(水)の留去を行っても構わない。
【0032】
共加水分解物縮合に用いる有機溶媒としては、本発明の熱硬化性着色組成物が含有する(C)有機溶媒と同じものが好ましい。有機溶媒の添加量は、共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物100質量部に対して、10〜1000質量部が好ましい。また、水の添加量は、加水分解性基1モルに対して0.5〜2モルが好ましい。
【0033】
共加水分解物縮合に必要に応じて添加される触媒としては、酸触媒又は塩基触媒が好ましい。酸触媒としては、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸若しくは多価カルボン酸又はその無水物、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸又はイオン交換樹脂が挙げられる。塩基触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ基を有するアルコキシシラン又はイオン交換樹脂が挙げられる。触媒の添加量は、共加水分解物縮合に供するアルコキシシラン化合物100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましい。
【0034】
さらに必要に応じて、添加した触媒を除去しても構わない。触媒の除去方法としては、例えば、水洗浄又はイオン交換樹脂の処理が挙げられる。ここで水洗浄とは、ポリシロキサン溶液を適当な疎水性溶媒で希釈した後、水で数回洗浄して得られた有機層をエバポレーターで濃縮する方法をいう。またイオン交換樹脂での処理とは、ポリシロキサン溶液を適当なイオン交換樹脂に接触させる方法をいう。
【0035】
共加水分解物縮合により得られるポリシロキサンの重量平均分子量(以下、「Mw」)は、GPCで測定されるポリスチレン換算で500〜10000が好ましく、700〜5000がより好ましい。Mwが700未満であると、現像時に微少パターンの現像剥がれが発生する。一方で、10000を超えると、現像時間が短い場合に現像残渣が発生する。
【0036】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、(A)白色顔料を含有する。ここで(A)白色顔料とは、可視領域に特定の吸収を持たず、かつ、屈折率が大きい不透明な顔料をいう。(A)白色顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛又は鉛白が挙げられるが、遮蔽性に優れ工業的利用が容易な二酸化チタンが好ましく、二酸化チタンの結晶構造にはアナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型があるが、中でも、ルチル型酸化チタンが、光触媒活性が無く、好ましい。また、ネガ型感光性着色組成物中での分散性と、硬化膜の耐光性、耐熱性を向上させるため、粒子の表面が処理された二酸化チタンがより好ましい。
【0037】
表面処理剤としては、金属酸化物及び/又は金属酸化物の水和物が好ましく、Al、SiO及び/又はZrOがより好ましい。中でも、耐光性、耐熱性の観点からSiOを含有することが好ましい。表面処理された酸化チタン粒子のうち、表面処理剤が占める質量は10質量%以下が遮蔽性の観点から好ましい。硬化膜の色特性を向上させるため、上述の酸化チタンの平均一次粒子径は0.1〜0.5μmが好ましく、0.2〜0.3μmがより好ましい。平均一次粒子径が0.1μm未満であると遮蔽性が低下し、一方で0.5μmを超えると白色硬化膜が黄味を帯びる。
【0038】
二酸化チタン顔料の例としては、CR−97;石原産業(株)製、(ルチル型、Al/ZrO処理、平均一次粒子径0.25μm)、JR−301;テイカ(株)製、(ルチル型、Al処理、平均一次粒子径0.30μm)、JR−405;テイカ(株)製、(ルチル型、Al処理、平均一次粒子径0.21μm)、JR−600A;テイカ(株)製(ルチル型、Al処理、平均一次粒子径0.25μm)、JR−603;テイカ(株)製(ルチル型、Al/ZrO処理、平均一次粒子径0.28μm)又はR960;デュポン(株)製(ルチル型、SiO/Al処理、平均一次粒子径0.21μm)等があげられる。
【0039】
(A)白色顔料の添加量は、(B)ポリシロキサン及び(C)多官能アクリルモノマの合計100質量部に対し、20〜300質量部が好ましく、50〜150質量部がより好ましい。(A)白色顔料の量が20質量部未満であると、十分な遮蔽性が得られなくなる。一方で、300質量部を超えると、得られる硬化膜の耐薬品性が低下する。
【0040】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、(A)白色顔料以外の着色剤を含有しても構わない。(A)白色顔料以外の着色剤としては、例えば、染料、有機顔料又は無機顔料が挙げられるが、耐熱性の観点から、フタロシアニン系の有機顔料、カーボンブラック又は無機顔料が好ましい。
【0041】
有機顔料としては、例えば、ピグメントイエロー12、13、17、20、24、83、86、93、95、109、110、117、125、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168若しくは185等の黄色有機顔料、ピグメントオレンジ13、36、38、43、51、55、59、61、64、65若しくは71等のオレンジ色有機顔料、ピグメントレッド9、48、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240若しくは254等の赤色有機顔料、ピグメントバイオレット19、23、29、30、32、37、40若しくは50等の紫色有機顔料、ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、22、60若しくは64等の青色有機顔料、ピグメントグリ−ン7、10若しくは36等の緑色有機顔料、又は、カーボンブラック、ペリレンブラック若しくはアニリンブラック等の黒色有機顔料が挙げられるが(数値はいずれもカラーインデックス(CI)ナンバー)、汎用性と耐熱性の観点から、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:6、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36又はカーボンブラックが好ましい。
【0042】
これらの有機顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理又は塩基性処理等の表面処理をされていても構わない。
【0043】
無機顔料としては、例えば、酸化鉄、硫化カドミウム、チタンニッケルアンチモン、チタンニッケルバリウム、クロム酸ストロンチウム、ビリジアン、酸化クロム、アルミン酸コバルト若しくは窒化チタン等の、金属微粒子、金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属窒化物又は金属酸窒化物が挙げられる。これらの無機顔料は、他の無機成分又は有機成分で表面処理されていても構わないが、耐熱性の観点から、他の無機成分で表面処理されていることが好ましい。
【0044】
一方で、本発明のネガ型感光性透明材料が(A)白色顔料以外の着色剤を含有しない場合には、(A)白色顔料が他色の着色剤と比較して遮蔽性が低いことから、得られる硬化膜の膜厚を10μm以上にする必要があるが、15μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましい。この場合、得られる硬化膜のクラック耐性が非常に重要となる。
【0045】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、分散性を向上させるため、顔料分散剤を含有しても構わない。
【0046】
本発明のネガ型感光性組成物は、(C)多官能アクリルモノマを含有する。ここで(C)多官能アクリルモノマとは、複数の(メタ)アクリロイル基を有する化合物をいう。
【0047】
(C)多官能アクリルモノマとしては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレートカルバメート、変性ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、アジピン酸1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリル酸エステル、無水フタル酸プロピレンオキサイド(メタ)アクリル酸エステル、トリメリット酸ジエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、ロジン変性エポキシジ(メタ)アクリレート若しくはアルキッド変性(メタ)アクリレート等オリゴマー、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、[9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、エトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート又はε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートが挙げられるが、得られる硬化膜のクラック耐性を向上させるため、下記一般式(4)で示される化合物が好ましい。一般式(4)で示される化合物としては、例えば、エトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート又はε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。
【0048】
【化8】
【0049】
(R10は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、oはそれぞれ独立して、0〜5の整数を表し、R11はそれぞれ独立して、アクリロイル基、メタクリロイル基又は水素を表す。ただし、全てのR11が水素になることはない。)
本発明のネガ型感光性着色組成物は、(D)光ラジカル重合開始剤を含有する。ここで(D)光ラジカル重合開始剤とは、光(紫外線、電子線を含む)により分解及び/又は反応し、ラジカルを発生させるものをいう。
【0050】
(D)光ラジカル重合開始剤としては、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリメチルペンチル)−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン又は1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニルーケトン等が挙げられる。
【0051】
本発明のネガ型感光性透明材料が(A)白色顔料以外の着色剤を含有しない場合には、感光剤による着色を抑制するため、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド又はビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリメチルペンチル)−フォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が好ましい。
【0052】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、(E)有機溶媒を含有する。(E)有機溶媒は、組成物の各成分を均一に溶解するため、アルコール性化合物、エステル系化合物又はエーテル系化合物が好ましいが、顔料分散性の観点から、エステル系化合物又はエーテル系化合物がより好ましい。また、大気圧下の沸点が110℃〜250℃以下の化合物が好ましい。本発明のネガ型感光性着色組成物はスピンコーター、スリットコーター、スクリーン印刷、インクジェット又はバーコーター等の印刷方式での塗布が想定されることから、沸点が110℃未満であると有機溶媒の乾燥速度が早く、塗布均一性に不具合が生じ易い。一方で、沸点が250℃を超えると、得られる硬化膜に有機溶媒が残存し、硬化膜の耐熱性が悪化してしまう。
【0053】
(E)有機溶媒としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ダイアセトンアルコール、エチレングリコールモノノルマルブチルエーテル、酢酸2−エトキシエチル、1−メトキシプロピル−2−アセテート、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノールアセテート、3−メトキシブチルアセテート、1,3−ブチレングリコルジアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセト酢酸エチル又はγ−ブチロラクトンが挙げられる。
【0054】
本発明の熱硬化性着色組成物は、塗布性を向上させるため、界面活性剤を含有しても構わない。界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤又はポリ(メタ)アクリレート系界面活性剤が挙げられる。
【0055】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、(F)多官能チオール化合物を含有しても構わない。(F)多官能チオール化合物を含有することでパターンエッジのテーパー形状が緩やかとなる。また、ガラスとの密着性が向上し、現像剥がれを抑制することができる。さらに、後工程での薬品処理に対する耐性も向上させることができる。
【0056】
(F)多官能チオール化合物の添加量は、(B)ポリシロキサン及び(C)多官能アクリルモノマの合計100質量部に対し、0.1〜5質量部が好ましい。(F)多官能チオール化合物の添加量が0.1質量部を未満であると、耐薬品性の向上効果が十分に得られない可能性があり、5質量部を超えると、露光時にチオール化合物特有の臭気が強くなる。
【0057】
(F)多官能チオール化合物としては、組成物の保存安定性の観点から、多価アルコール化合物と2級又は3級メルカプト基を有するカルボン酸化合物とのエステル化合物が好ましい。
【0058】
多価アルコール化合物としては、例えば、アルキレングリコール(ただし、アルキルレン基の炭素数は2〜10で、枝分かれしていても構わない。)、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールが挙げられる。
【0059】
2級又は3級メルカプト基を有するカルボン酸化合物としては、例えば、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトブタン酸、2−メルカプトイソブタン酸、4−メルカプトペンタン酸又は3−メルカプトペンタン酸が挙げられる。
【0060】
これらのチオール化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(2−メルカプトプロピオネート)、グリセリントリス(2−メルカプトプロピオネート)、トリス(2−メルカプトプロピオネート)エトキシイソシアヌレート、エチレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、1,2−プロピレングリコール(2−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブチレングリコール(2−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、ジプロピレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、グリセリントリス(3−メルカプトブチレート)、トリス(3−メルカプトブチレート)エトキシイソシアヌレート、エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−プロピレングリコール(3−メルカプトブチレート)、1,4−ブチレングリコール(3−メルカプトブチレート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、ジプロピレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールエタントリス(2−メルカプトイソブチレート)、グリセリントリス(2−メルカプトイソブチレート)、トリス(2−メルカプトイソブチレート)エトキシイソシアヌレート、エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコール(2−メルカプトイソブチレート)、1,4−ブチレングリコール(2−メルカプトイソブチレート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)又はジプロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)が挙げられるが、臭気、保存安定性及び反応性のバランスに優れていることから、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、グリセリントリス(3−メルカプトブチレート)又はトリス(3−メルカプトブチレート)エトキシイソシアヌレートが好ましい。
【0061】
その他のチオール化合物としては、例えば、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,9−ノナンジチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプロピオネート)、グリセリントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス(3−メルカプトプロピオネート)エトキシイソシアヌレート、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−プロピレングリコール(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブチレングリコール(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)又はジプロピレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)が挙げられる。(F)多官能チオール化合物を本発明のネガ型感光性着色組成物に添加する際は、単独で使用してもよいし、混合してもよい。
【0062】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、耐薬品性をさらに向上させるため、(G)脂環式エポキシ化合物を含有しても構わない。(G)脂環式エポキシ化合物は耐熱性が高いため、耐薬品性を向上しながらも追加加熱処理後の黄変を抑えることができる。
【0063】
(G)脂環式エポキシ化合物の添加量は、(B)ポリシロキサン及び(C)多官能アクリルモノマの合計100質量部に対し、0.1〜15質量部以下が好ましい。(G)脂環式エポキシ化合物の添加量が0.1質量部未満である、と密着性の向上効果が十分に得られない場合があり、15質量部を超えると、組成物の保存安定性が下がり、組成物の取り扱いが難しくなる場合がある。
【0064】
(G)脂環式エポキシ化合物としては、例えば、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、ε−カプロラクトン変性3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、ブタンテトラカルボン酸テトラ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)修飾ε−カプロラクトン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールEジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリシジルエーテル)エーテル、水添ビスフェノールAビス(エチレングリコールグリシジルエーテル)エーテル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジル又は1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル等が挙げられる。(G)脂環式エポキシ化合物を本発明のネガ型感光性着色組成物に添加する際は、単独で使用してもよいし、混合してもよい。
【0065】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、密着性を向上させるため、(H)下記一般式(6)で示されるシランカップリング剤を含有しても構わない。(H)下記一般式(6)で示されるシランカップリング剤の添加量は、(B)ポリシロキサン及び(C)多官能アクリルモノマの合計100質量部に対し、0.1〜15質量部が好ましい。(H)下記一般式(6)で示されるシランカップリング剤の添加量が0.1質量部未満であると密着性の向上効果が十分に得られない場合があり、15質量部を超えると、硬化膜が黄変する場合がある。
【0066】
【化9】
【0067】
(各R14はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基又はそれらの置換体を表す。pは0又は1を表す。R15は炭素数3〜30の3価の有機基を表す。R16はそれぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、フェニル基若しくはフェノキシ基、又はそれらの置換体を表す。)
ここで、R14としては、メチル基、エチル基、ブチル基が好ましく、特に原料入手の点からメチル基、エチル基が好ましい。R15としては、アルキル基が好ましく、特に有機溶剤への溶解性の点から炭素数3〜10のアルキル基が好ましい。
【0068】
(H)上記一般式(6)で示されるシランカップリング剤としては、例えば、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、3−(イソプロピルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(イソプロピルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、3−(イソブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(イソプチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、3−(tert−ペンチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ペンチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリエトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリエトキシシリル)ペンタン酸、6−(ジメトキシ(メチル)シリル)−3−(tert−ブチルカルバモイル)へキサン酸、5−(ジメトキシ(メチル)シリル−2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)ペンタン酸、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ブタン酸、2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(トリメトキシシリル)エチル)シクロヘキサンへキサンカルボン酸、2−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(トリメトキシシリル)エチル)シクロヘキサンへキサンカルボン酸等が挙げられる。
【0069】
これらの中でも特に3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、3−(イソプロピルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、3−(tert−ペンチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ペンチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリエトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリエトキシシリル)ペンタン酸、6−(ジメトキシ(メチル)シリル)−3−(tert−ブチルカルバモイル)へキサン酸、5−(ジメトキシ(メチル)シリル−2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)ペンタン酸、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ブタン酸、2−(tert−ブチルカルバモイル)−4−(2−(トリメトキシシリル)エチル)シクロヘキサンへキサンカルボン酸、2−(tert−ブチルカルバモイル)−5−(2−(トリメトキシシリル)エチル)シクロヘキサンへキサンカルボン酸が、一般式(6)においてnが0になり、ITO接着性向上の効果が高くなる点から好ましい。
【0070】
(H)上記一般式(6)で示されるシランカップリング剤を本発明のネガ型感光性着色組成物に添加する際は、単独で使用してもよいし、混合してもよい。
【0071】
特に限定するわけではないが、トリメトキシシリルプロピル基を含有する酸無水物とアルキルアミンの反応により、容易に合成することができる。そのため合成時に生じるペア、例えば、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、等の組み合わせで用いることが好ましい。
【0072】
より好ましい組合せとしては、原料入手の容易性の観点から、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸、又は、3−(tert−ペンチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ペンチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸の組み合わせが好ましい。
【0073】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、(I)紫外線吸収剤を含有しても構わない。(I)紫外線吸収剤を含有することにより、パターンエッジ部のテーパー形状を維持したまま、解像度を良くすることができる。(I)紫外線吸収剤の添加量は、(B)ポリシロキサン及び(C)多官能アクリルモノマの合計100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。(I)紫外線吸収剤の添加量が0.01質量部未満であるとパターン形状制御の向上効果が十分に得られない場合があり、10質量部を超えると、硬化膜が黄変する場合がある。
【0074】
(I)紫外線吸収剤としては、透明性及び非着色性の面から、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物又はトリアジン系化合物が好ましく、耐熱性の観点から、トリアジン系化合物がより好ましい。
【0075】
ベンゾトリアゾール系化合物の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−tert−ペンチルフェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベントリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−イル−メチル)フェノール又は2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール等が挙げられるが、耐熱性の観点から、2−(2H−ベントリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−イル−メチル)フェノールがより好ましい。
【0076】
ベンゾフェノン系化合物の紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンが挙げられる。トリアジン系化合物の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル−5−ヒドロキシフェニルとオキシラン[(C10−C16主としてC12−C13アルキルオキシ)メチル]オキシランとの反応生成物、2−[2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−エチルヘキシル−2−(4−(4,6−ジ([1,1‘−ビフェニル]−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−3−ヒドロキシフェノキシ)プロパノエート又はトリオクチル−2,2’、2’’−(((1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリル)トリス(3−ヒドロキシベンゼン−4,1−ジイル))トリス(オキシ))トリプロパノエート等が挙げられる。
【0077】
本発明のネガ型感光性着色組成物は、本発明のネガ型感光性着色組成物は、(J)ラジカル捕捉剤を含有しても構わない。(J)ラジカル捕捉剤の酸化防止効果により、後工程の加熱処理後の黄変が抑えられ、耐光性が向上する。
【0078】
(J)ラジカル捕捉剤の添加量は、(B)ポリシロキサン及び(C)多官能アクリルモノマの合計100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、0.15質量部以下がより好ましい。(J)ラジカル捕捉剤の添加量が0.01質量部未満であるとパターン形状制御の向上効果が十分に得られない場合があり、10質量部を超えると、硬化膜が黄変する場合がある。
【0079】
(J)ラジカル捕捉剤としては、硬化膜の変色抑制効果に優れるため、Mwが300以上又はラジカル重合性基を有するヒンダードフェノール化合物又はヒンダードアミン化合物が好ましい。Mwが300未満であり、かつラジカル重合性基を含有しない場合、熱硬化時に昇華してしまい、十分な酸化防止効果を得られない場合がある。また、1分子中のフェノール基又はアミノ基の量としては、ラジカル捕捉効果が得やすいことから2以上が好ましく、4以上がより好ましい。
【0080】
ヒンダードフェノール化合物としては、例えば、tert−ブチルピロカテコール、ジブチルヒドロキシトルエン、オクダデシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ヘキサメチレンビス[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート、チオジエチレンビス[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート、エチレンビス(オキシエチレン)ビス(3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール又は4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)が挙げられる。
【0081】
ヒンダードアミン化合物としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルと1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート又はテトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレートが挙げられる。
【0082】
本発明のネガ型感光性着色組成物の代表的な製造方法について、以下に説明する。まず、(A)白色顔料、(B)ポリシロキサン及び(E)有機溶媒の混合液を、ジルコニアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散させ、顔料分散液を得る。一方で、(B)ポリシロキサン、(C)多官能アクリルモノマ、(D)光ラジカル重合開始剤、(E)有機溶媒及び他の添加物を、撹拌して溶解させ、希釈液を得る。そして、分散液と希釈液とを混合、撹拌、ろ過することで、ネガ型感光性着色組成物が得られる。
【0083】
本発明のネガ型感光性着色組成物を硬化させてなる硬化膜の形成方法は、以下(i)〜(v)の5つの工程を経ることが、ディスプレイ及び半導体の製造装置をそのまま使用可能であるため、好ましい。
【0084】
(i)ネガ型感光性着色組成物を基板上に塗布する工程。
塗布方式としては、例えば、スピンコーター、スリットコーター、スクリーン印刷、インクジェット又はバーコーターが挙げられる
(ii)塗布後の基板を減圧及び/又は加熱により乾燥(プリベーク)する工程。
加熱方法としては、例えば、ホットプレート又はオーブン等の加熱装置が挙げられる。加熱条件としては、60〜15℃で30秒〜3分間が一般的である。また、乾燥後のプリベーク後の膜厚は、5〜30μmが好ましい。
【0085】
(iii)乾燥後の基板にマスクを介して露光する工程
露光方法としては、例えば、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)又はパラレルライトマスクアライナー(以下、「PLA」)等の露光機が挙げられる。露光条件としては、露光強度10〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)が一般的である。露光光源としては、例えば、i線、g線若しくはh線等の紫外線、KrF(波長248nm)レーザー又はArF(波長193nm)レーザーが挙げられる。
【0086】
(iv)露光後の基板を現像液を用いて現像し、パターンを形成する工程。
現像方法としては、シャワー、ディッピング又はパドル等の方法で、現像液に5秒〜10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩若しくはホウ酸塩等の無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン若しくはジエタノールアミン等のアミン類又はテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド若しくはコリン等の4級アンモニウム塩の水溶液が挙げられる。現像後、水でリンスすることが好ましく、続いて50〜140℃で乾燥ベークをしても構わない。
【0087】
(v)現像後の基板を加熱により硬化させる工程。
加熱方法としては、例えば、ホットプレート又はオーブン等の加熱装置が挙げられる。加熱条件としては、120〜250℃で15分〜2時間が好ましい。
【0088】
本発明のネガ型感光性樹脂組成物から、上記(i)〜(v)の5つの工程を経て硬化膜を形成する方法は、パターン寸法及びパターン直線性に優れることから、OGSタッチパネルの製造方法として好適であり、得られる硬化膜は、遮光性及び反射色特性に優れることからOGSタイプのタッチパネルにおける遮光パターンとして好適である。遮光パターンのOD値としては、遮光パターンの上部に形成される配線を遮蔽できるため0.6以上が好ましく、0.7以上がより好ましい。
【実施例】
【0089】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明する。各実施例及び比較例における評価方法は以下のとおりである。
【0090】
<パターン加工性の評価>
10cm角の無アルカリガラス基板上に、ネガ型感光性着色組成物を任意の回転数でスピンコートし、基板をホットプレート(SCW−636;大日本スクリーン製造(株)製)を用いて100℃で2分間プリベークし、膜厚10μmの硬化膜を形成した。次に、PLA(PLA−501F;キヤノン(株)製)を用いて超高圧水銀灯を光源とし、150μm幅、100μm幅及び80μm幅のライン&スペースパターンを有したマスクを介して、露光量200mJ(i線)、マスクギャップ150μmで露光した。その後、自動現像装置(滝沢産業(株)製;AD−2000)を用いて、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(ELM−D;三菱ガス化学(株)製)で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。
【0091】
現像後のパターンを光学顕微鏡で観察し、未露光部に残渣のない最も狭い線幅を解解像度とした。150μm幅の未露光部にも残渣が残存した場合は「>150μm」とした。
【0092】
続いて現像後の基板をオーブン(IHPS−222;エスペック(株)製)を用いて空気中230℃で30分間キュアして、硬化膜を形成した。得られた硬化膜の、150μm幅のライン&スペースパターンの断面を切り出し、走査型電子顕微鏡を用いて観察して、以下の判断基準に基づいてパターン形状を評価した。ただし、解像度が「>150μm」の場合は評価を行わなかった。
A:テーパー角60°未満
B:テーパー角60°以上、90°未満
C:テーパー角90°以上(アンダーカット形状)
<クラック耐性の評価>
10cm角の無アルカリガラス基板上に、ネガ型感光性着色組成物をキュア後の膜厚が5μm、10μm、15μm、及び、20μmとなるようにスピンコーター(1H−360S;ミカサ(株)製)にてそれぞれ塗布し、基板をホットプレートを用いて100℃で2分間プリベークし、硬化膜を形成した。次に、PLAを用いて超高圧水銀灯を光源とし、露光量200mJ(i線)で全面露光した。その後、自動現像装置を用いて、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。最後に、オーブン(IHPS−222;エスペック(株)製)を用いて空気中230℃で1時間キュアして、硬化膜を形成した。得られた硬化膜のクラックの発生有無を目視にて確認し1つでもクラックがあれば、その膜厚でのクラック耐性はないと判断した。例えば、膜厚15μmではクラックがなく、膜厚20μmではクラックがあった場合には、耐クラック膜厚を「>15μm」と判定した。また、20μmでもクラックがない場合の耐クラック膜厚を「>20μm」、5μmでもクラックがある場合の耐クラック膜厚を「<5μm」と、それぞれ判定した。
【0093】
<膜特性評価用の硬化膜の形成>
10cm角の無アルカリガラス基板上に、ネガ型感光性着色組成物をキュア後の膜厚が10μmとなるようにスピンコーターにてそれぞれ塗布し、以降クラック耐性の評価と同様の方法で、膜特性評価用の硬化膜を形成した。なお、硬化膜にクラックがあった場合については、残りの評価を実施しなかった。
【0094】
<色特性の評価>
ネガ型感光性着色組成物が着色剤として白色顔料のみを含有する場合に、色特性を評価した。
【0095】
膜特性評価用の硬化膜を、分光光度計(UV−2450;株式会社島津製作所製)を用いて、ガラス基板側からキュア後の硬化膜の全反射光の反射率を測定し、CIE1976(L*,a*,b*)色空間にて色特性を評価した。なお、光源としてはD65光源を用いた。
【0096】
<色変化の評価>
ネガ型感光性着色組成物が着色剤として白色顔料のみを含有する場合に、色変化を評価した。また、追加熱処理をした硬化膜にクラックが生じた場合にも、評価を実施しなかった。
【0097】
膜特性評価用の硬化膜を、オーブン(エスペック(株)製IHPS−222)を用いて、空気中240℃で2時間、追加熱処理した。追加熱処理した硬化膜を、分光光度計(UV−2450;株式会社島津製作所製)を用いて、ガラス基板側からキュア後の硬化膜の全反射光の反射率を測定し、CIE1976(L*,a*,b*)色空間にて表示した値を、上記の色特性の評価結果と比較し、以下の式(I)により色差(以下、「ΔEab」)を算出した。
ΔEab=(X1^2+X2^2+X3^2)^0.5 ・・・ 式(I)
ここで、
X1 : {L*(0)}−{L*(1)}
X2 : {a*(0)}−{a*(1)}
X3 : {b*(0)}−{b*(1)}
であり、L*(0)、a*(0)、b*(0)は、それぞれ、膜特性評価用の硬化膜のL*,a*,b*の値を示し、L*(1)、a*(1)、b*(1)は、それぞれ、追加熱処理した硬化膜のL*,a*,b*の値を示す。
【0098】
ここでΔEabが1.0未満であれば「S」、ΔEabが1.0以上、1.5未満であれば「A」、ΔEabが1.5より大きく、2.5以下であれば「B」、ΔEabが2.5より大きければ「C」、と判定した。
【0099】
<接着性の評価>
膜特性評価用の硬化膜を、カッターナイフを用いて1mm間隔で縦横に切断して、1mm×1mmのマス目を100個作製した。続いて、全てのマス目が覆われるようにセロハン粘着テープ(幅=18mm、粘着力=3.7N/10mm)を貼り付け、消しゴム(JIS S6050合格品)で擦って密着させた。その後、セロハン粘着テープの一端を持ち、これをガラス基板に直角に保ちながら瞬間的に剥離した後のマス目の残存数を確認し。剥離したマス目の割合すなわち剥離面積比率を求めた。以下の評価基準に基づき、剥離面積比率を5段階に区分した。
5B : 剥離面積=0%
4B : 剥離面積=1〜4%
3B : 剥離面積=5〜14%
2B : 剥離面積=15〜34%
1B : 剥離面積=35〜64%
0B : 剥離面積=65〜100%
<ネガ型感光性透明組成物の調製>
500mLのフラスコに、3gの2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)及び50gのプロピレングリコールメチルエーテルアセテートを仕込んだ。その後、30gのメタクリル酸、22.48gのスチレン及び25.13gのシクロヘキシルメタクリレートを仕込み、室温でしばらく撹拌し、フラスコ内を窒素置換した後、70℃で5時間加熱撹拌した。次に、得られた溶液に、15gのメタクリル酸グリシジル、1gのジメチルベンジルアミン、0.2gのp−メトキシフェノール及び100gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加し、90℃で4時間加熱撹拌した。得られたアクリル樹脂溶液を固形分濃度が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加え、アクリル樹脂溶液を得た。得られたアクリル樹脂のMwは13500、酸価は100mgKOH/gであった。
【0100】
50gの上記アクリル溶液を、16gのジペンタエリトリトールペンタアクリレート(日本化薬(株)製)を、2gの1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](“IRGACURE”(登録商標)OXE−01;BASF製)、31.9gのダイアセトンアルコール及び0.1gのポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK−333;ビックケミー製)を混合し、ネガ型感光性透明組成物を調製した。
【0101】
<透明保護膜付き硬化膜の形成>
膜特性評価用の硬化膜の表面に、ネガ型感光性透明組成物をキュア後の膜厚が2μmとなるように、スピンコーターにて塗布し、基板をホットプレートを用いて100℃で2分間プリベークし、膜厚2μmの硬化膜を作製した。次にPLAを用いて超高圧水銀灯を光源とし、露光量100mJ(i線)、で全面露光した。その後、自動現像装置を用いて、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。最後に、オーブンを用いて空気中230℃で30分間キュアして、膜特性評価用の硬化膜上に透明保護膜を形成した。
【0102】
<耐薬品性の評価用のITOエッチング液の調製>
500gの36質量%塩化ナトリウム水溶液、100gの60質量%硝酸水溶液及び400gの純水を混合したものを、ITOエッチング液とした。
【0103】
<耐薬品性の評価>
膜特性評価用の硬化膜及び透明保護膜付き硬化膜を、それぞれ、カッターナイフを用いて1mm間隔で縦横に切断して、1mm×1mmのマス目を100個作製した。
【0104】
次に、200gのITOエッチング液を500ccのガラスビーカーに入れ、湯煎により内温が50℃となるように調整した。そこに、マス目を100個作製した硬化膜をガラス基板ごと2分間浸漬し、さらに別の容器に準備した純水に30秒間浸漬した。
【0105】
さらに、200gのレジスト剥離液(N−300;ナガセケムテックス(株)製)をガラスビーカーに入れ、湯煎により内温が70℃となるように調整した。そこに、ITOエッチング液で処理した硬化膜をガラス基板ごと4分間浸漬し、さらに別の容器に準備した純水に30秒間浸漬した。
【0106】
上記の処理をした硬化膜を、上述の「接着性の評価」と同様にして評価実施した。
【0107】
(合成例1) シロキサン樹脂溶液(b−1)の合成
6.01gのジメトキシジメチルシラン(0.05モル)、122.18gのジメトキシジフェニルシラン(0.50モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、29.75gのフェニルトリメトキシシラン(0.15モル)及び156.52gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、500mLの三ツ口フラスコに仕込んだ。溶液を室温で撹拌しながら、54.0gの水に2.0gのリン酸を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分撹拌した後、オイルバスを70℃に設定して30分間加熱し、さらにオイルバスを110℃にまで昇温した。昇温開始3時間後に、反応を終了した。このとき、溶液の内温はオイルバスの設定より5℃程度低い温度まで上昇した。反応中に生成するメタノールや消費されなかった水は、蒸留により取り除いた。得られたポリシロキサンのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液が、ポリマー濃度が50質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて、シロキサン樹脂溶液(b−1)を得た。
【0108】
(合成例2) シロキサン樹脂溶液(b−2)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、18.03gのジメトキシジメチルシラン(0.15モル)、97.74gのジメトキシジフェニルシラン(0.40モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、29.75gのフェニルトリメトキシシラン(0.15モル)及び145.06gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−2)を得た。
【0109】
(合成例3) シロキサン樹脂溶液(b−3)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、60.11gのジメトキシジメチルシラン(0.50モル)、12.22gのジメトキシジフェニルシラン(0.05モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、29.75gのフェニルトリメトキシシラン(0.15モル)及び104.96gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−3)を得た。
【0110】
(合成例4) シロキサン樹脂溶液(b−4)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、36.65gのジメトキシジフェニルシラン(0.15モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、29.75gのフェニルトリメトキシシラン(0.15モル)及び116.42gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−4)を得た。
【0111】
(合成例5) シロキサン樹脂溶液(b−5)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、36.65gのジメトキシジフェニルシラン(0.15モル)、49.67gの3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、29.75gのフェニルトリメトキシシラン(0.15モル)及び119.01gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−5)を得た。
【0112】
(合成例6) シロキサン樹脂溶液(b−6)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、36.65gのジメトキシジフェニルシラン(0.15モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、29.75gのフェニルトリメトキシシラン(0.15モル)及び117.89gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−6)を得た。
【0113】
(合成例7) シロキサン樹脂溶液(b−7)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、85.53gのジメトキシジフェニルシラン(0.35モル)、35.15gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.15モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、19.83gのフェニルトリメトキシシラン(0.10モル)及び131.94gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−7)を得た。
【0114】
(合成例8) シロキサン樹脂溶液(b−8)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、85.53gのジメトキシジフェニルシラン(0.35モル)、35.15gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.15モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び124.74gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−8)を得た。
【0115】
(合成例9) シロキサン樹脂溶液(b−9)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、85.53gのジメトキシジフェニルシラン(0.35モル)、37.25gの3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.15モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び124.74gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−9)を得た。
【0116】
(合成例10) シロキサン樹脂溶液(b−10)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.87gのジメトキシジフェニルシラン(0.20モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、99.15gのフェニルトリメトキシシラン(0.50モル)及び147.37gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−10)を得た。
【0117】
(合成例11) シロキサン樹脂溶液(b−11)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、19.83gのフェニルトリメトキシシラン(0.10モル)及び131.48gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−11)を得た。
【0118】
(合成例12) シロキサン樹脂溶液(b−12)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、85.53gのジメトキシジフェニルシラン(0.35モル)、70.29gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)及び133.23gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−12)を得た。
【0119】
(合成例13) シロキサン樹脂溶液(b−13)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、35.15gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.15モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、24.64gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.10モル)、19.83gのフェニルトリメトキシシラン(0.10モル)及び130.56gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−13)を得た。
【0120】
(合成例14) シロキサン樹脂溶液(b−14)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、24.64gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.10モル)、6.81gのメチルトリメトキシシラン(0.05モル)及び129.36gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−14)を得た。
【0121】
(合成例15) シロキサン樹脂溶液(b−15)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、24.64gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.10モル)、10.42gのテトラエトキシシラン(0.05モル)及び132.68gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−15)を得た。
【0122】
(合成例16) シロキサン樹脂溶液(b−16)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、11.72gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、24.64gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.10モル)、39.66gのフェニルトリメトキシシラン(0.20モル)及び127.24gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−16)を得た。
【0123】
(合成例17) シロキサン樹脂溶液(b−17)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、12.02gのジメトキシジメチルシラン(0.10モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、93.72gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.40モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、19.83gのフェニルトリメトキシシラン(0.10モル)及び151.06gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−17)を得た。
【0124】
(合成例18) シロキサン樹脂溶液(b−18)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、12.02gのジメトキシジメチルシラン(0.10モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、117.15gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.50モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び154.38gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−18)を得た。
【0125】
(合成例19) シロキサン樹脂溶液(b−19)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、24.04gのジメトキシジメチルシラン(0.20モル)、97.74gのジメトキシジフェニルシラン(0.40モル)、70.29gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.30モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び146.26gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−19)を得た。
【0126】
(合成例20) シロキサン樹脂溶液(b−20)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、24.04gのジメトキシジメチルシラン(0.20モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、70.29gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.30モル)、39.35gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.15モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び147.92gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−20)を得た。
【0127】
(合成例21) シロキサン樹脂溶液(b−21)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、24.04gのジメトキシジメチルシラン(0.20モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、70.29gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.30モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、41.76gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び149.40gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−21)を得た。
【0128】
(合成例22) シロキサン樹脂溶液(b−22)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、66.12gのジメトキシジメチルシラン(0.55モル)、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、29.75gのフェニルトリメトキシシラン(0.15モル)及び99.23gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−22)を得た。
【0129】
(合成例23) シロキサン樹脂溶液(b−23)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、85.53gのジメトキシジフェニルシラン(0.35モル)、34.85gの3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(0.15モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び124.74gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−23)を得た。
(合成例24) シロキサン樹脂溶液(b−24)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、109.97gのジメトキシジフェニルシラン(0.45モル)、24.83gの3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(0.15モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)及び124.74gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−24)を得た。
(合成例25) シロキサン樹脂溶液(b−25)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、48.09gのジメトキシジメチルシラン(0.40モル)、85.53gのジメトキシジフェニルシラン(0.35モル)、37.25gの3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.15モル)、12.32gの3−ジメトキシメチルシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、13.92gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.05モル)及び124.74gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−25)を得た。
(合成例26) シロキサン樹脂溶液(b−26)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、46.86gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.20モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、138.81gのフェニルトリメトキシシラン(0.70モル)及び138.87gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−26)を得た。
【0130】
(合成例27) シロキサン樹脂溶液(b−27)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、74.51gの3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.30モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、27.24gのメチルトリメトキシシラン(0.20モル)、79.32gのフェニルトリメトキシシラン(0.40モル)及び134.62gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−27)を得た。
【0131】
(合成例28) シロキサン樹脂溶液(b−28)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、36.07gのジメトキシジメチルシラン(0.30モル)、73.31gのジメトキシジフェニルシラン(0.30モル)、70.29gの3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.30モル)、27.84gの3−グリシジロキシシプロピルトリメトキシシラン(0.10モル)及び135.54gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−28)を得た。
【0132】
(合成例29) シロキサン樹脂溶液(b−29)の合成
最初に三ツ口フラスコに仕込むものを、30.06gのジメトキシジメチルシラン(0.25モル)、97.74gのジメトキシジフェニルシラン(0.40モル)、13.12gの3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸(0.05モル)、12.32gの3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン(0.05モル)、49.58gのフェニルトリメトキシシラン(0.25モル)及び131.21gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとした以外は、合成例1と同様にしてシロキサン樹脂溶液(b−29)を得た。
【0133】
(合成例30) シランカップリング剤混合溶液(g−1)の合成
PGMEA200gに3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物41.97g(0.160モル)とt−ブチルアミン11.70g(0.160モル)を加えてしばらく室温にて撹拌した後、40℃にて2時間撹拌した。その後80℃まで昇温し、6時間反応させた。得られた溶液を固形分濃度が20質量%になるようにPGMEAで希釈し、3−(tert−ブチルカルバモイル)−6−(トリメトキシシリル)へキサン酸、2−(2−(tert−ブチルアミノ)−2−オキソエチル)−5−(トリメトキシシリル)ペンタン酸の混合溶液(g−1)を得た。
【0134】
(実施例1)
13.00gの白色顔料すなわち二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)、26.00gのシロキサン樹脂溶液(b−1)及び1.00gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを混合した後、ジルコニアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散し、顔料分散液(MW−1)を得た。
【0135】
次に、28.21gの顔料分散液(MW−1)、5.24gのシロキサン樹脂溶液(b−1)、5.24gのエトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート及びエトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレートの混合物(アロニックスM−315;東亜合成(株)製)、0.79gのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア819;BASF社製)、0.52gのペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT−PE1;昭和電工(株)製)並びに10.01gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−1)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0136】
(実施例2)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−2)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−2)及びネガ型感光性着色組成物(W−2)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0137】
(実施例3)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−3)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−3)及びネガ型感光性着色組成物(W−3)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0138】
(実施例4)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−4)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−4)及びネガ型感光性着色組成物(W−4)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0139】
(実施例5)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−5)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−5)及びネガ型感光性着色組成物(W−5)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0140】
(実施例6)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−6)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−6)及びネガ型感光性着色組成物(W−6)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0141】
(実施例7)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−7)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−7)及びネガ型感光性着色組成物(W−7)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0142】
(実施例8)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−8)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−8)及びネガ型感光性着色組成物(W−8)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0143】
(実施例9)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−9)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−9)及びネガ型感光性着色組成物(W−9)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0144】
(実施例10)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−10)及びネガ型感光性着色組成物(W−10)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0145】
(実施例11)
ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT−PE1;昭和電工(株)製)を添加しない以外は、実施例10と同様にして、ネガ型感光性着色組成物(W−11)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0146】
(実施例12)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−12)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−12)及びネガ型感光性着色組成物(W−12)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0147】
(実施例13)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−13)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−13)及びネガ型感光性着色組成物(W−13)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0148】
(実施例14)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−14)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−14)及びネガ型感光性着色組成物(W−14)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0149】
(実施例15)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−15)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−15)及びネガ型感光性着色組成物(W−15)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0150】
(実施例16)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−16)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−16)及びネガ型感光性着色組成物(W−16)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0151】
(実施例17)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−17)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−17)及びネガ型感光性着色組成物(W−17)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0152】
(実施例18)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−18)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−18)及びネガ型感光性着色組成物(W−18)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0153】
(実施例19)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−19)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−19)及びネガ型感光性着色組成物(W−19)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0154】
(実施例20)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−20)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−20)及びネガ型感光性着色組成物(W−20)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0155】
(実施例21)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−21)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−21)及びネガ型感光性着色組成物(W−21)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0156】
(実施例22)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−23)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−22)及びネガ型感光性着色組成物(W−22)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0157】
(実施例23)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−24)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−23)及びネガ型感光性着色組成物(W−23)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0158】
(実施例24)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−25)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−24)及びネガ型感光性着色組成物(W−24)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0159】
(実施例25)
5.24gのエトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート及びエトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレートの混合物(アロニックスM−315;東亜合成(株)製)の代わりに、5.24gのジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(カヤラッドDPHA;日本化薬(株)製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、ネガ型感光性着色組成物(W−25)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0160】
(実施例26)
13.00gの二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)の代わりに、13.00gの二酸化チタン顔料(JR−301;テイカ(株)製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、顔料分散液(MW−26)及びネガ型感光性着色組成物(W−26)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0161】
(実施例27)
13.00gの二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)の代わりに、13.00gの二酸化チタン顔料(JR−405;テイカ(株)製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、顔料分散液(MW−27)及びネガ型感光性着色組成物(W−27)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0162】
(実施例28)
13.00gの二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)の代わりに、13.00gの二酸化チタン顔料(JR−600A;テイカ(株)製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、顔料分散液(MW−28)及びネガ型感光性着色組成物(W−28)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0163】
(実施例29)
13.00gの二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)の代わりに、13.00gの二酸化チタン顔料(JR−603;テイカ(株)製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、顔料分散液(MW−29)及びネガ型感光性着色組成物(W−29)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
(実施例30)
13.00gの二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)の代わりに、13.00gの二酸化チタン顔料(R960;デュポン(株)製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、顔料分散液(MW−30)及びネガ型感光性着色組成物(W−30)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0164】
(実施例31)
0.79gのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア819;BASF社製)の代わりに、0.79gの2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907;BASF社製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、ネガ型感光性着色組成物(W−31)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0165】
(実施例32)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−10)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−32)を得た。次に、20.15gの顔料分散液(MW−32)、15.71gのシロキサン樹脂溶液(b−10)、5.24gのエトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート及びエトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレートの混合物(アロニックスM−315;東亜合成(株)製)、0.79gのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア819;BASF社製)、0.52gのペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT−PE1;昭和電工(株)製)及び7.59gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−32)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0166】
(実施例33)
シロキサン樹脂溶液(b−10)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例32と同様にして、顔料分散液(MW−33)及びネガ型感光性着色組成物(W−33)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0167】
参考例1
シロキサン樹脂溶液(b−10)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−22)を使用する以外は、実施例32と同様にして、顔料分散液(MW−34)及びネガ型感光性着色組成物(W−34)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0168】
(実施例35)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−10)を得た。次に、32.23gの顔料分散液(MW−10)、5.24gのエトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート及びエトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレートの混合物(アロニックスM−315;東亜合成(株)製)、0.79gのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア819;BASF社製)、0.52gのペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT−PE1;昭和電工(株)製)及び11.22gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−35)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0169】
(実施例36)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−10)を得た。
【0170】
次に、27.17gの顔料分散液(MW−10)、5.05gのシロキサン樹脂溶液(b−11)、5.05gのアロニックスM−315、0.50gのイルガキュア819、0.75gのカレンズMT−PE1、1.00gの3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021P;(株)ダイセル製)並びに10.45gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−36)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0171】
(実施例37)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−10)を得た。
【0172】
次に、27.94gの顔料分散液(MW−10)、5.19gのシロキサン樹脂溶液(b−11)、5.19gのアロニックスM−315、0.52gのイルガキュア819、0.77gのカレンズMT−PE1、1.29gのシランカップリング剤混合溶液(g−1)並びに9.09gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−37)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0173】
(実施例38)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−10)を得た。
【0174】
次に、28.07gの顔料分散液(MW−10)、5.21gのシロキサン樹脂溶液(b−11)、5.21gのアロニックスM−315、0.52gのイルガキュア819、0.78gのカレンズMT−PE1、0.13gの2−[2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(TINUVIN405;BASF(株)製)並びに10.06gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−38)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0175】
(実施例39)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−10)を得た。
【0176】
次に、28.14gの顔料分散液(MW−10)、5.22gのシロキサン樹脂溶液(b−11)、5.22gのアロニックスM−315、0.52gのイルガキュア819、0.78gのカレンズMT−PE1、0.07gのテトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート(アデカスタブLA−57;アデカ(株)製)並びに10.06gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−39)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0177】
(実施例40)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−11)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MW−10)を得た。
【0178】
次に、26.74gの顔料分散液(MW−10)、4.97gのシロキサン樹脂溶液(b−11)、4.97gのアロニックスM−315、0.50gのイルガキュア819、0.74gのカレンズMT−PE1、0.06gのアデカスタブLA−57、0.12gのTINUVIN405、0.99gのセロキサイド2021P、1.24gのシランカップリング剤混合溶液(g−1)並びに9.66gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを撹拌混合し、ネガ型感光性着色組成物(W−40)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0179】
(実施例41)
13.00gの二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)の代わりに、13.74gの二酸化チタン顔料(CR−97;石原産業(株)製)及び0.26gのチタン窒化物粒子(Bk−1;日清エンジニアリング(株)製)を使用する以外は、実施例10と同様にして、顔料分散液(MG−1)及びネガ型感光性着色組成物(G−1)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。ただし、得られる塗膜は灰色であるため、色特性の評価は実施しなかった。
【0180】
(実施例42)タッチパネル基板の作製
以下の手順により、タッチパネル基板を作製した。
【0181】
(1)白色遮光パターンの作製
10cm×10cm、厚み0.7mmの強化ガラス上に、調製例1で得られたネガ型感光性白色組成物(W−1)をキュア後の膜厚が15μmとなるようにスピンコートし、基板をホットプレートを用いて100℃で3分間プリベークした。次に、PLAを用いて超高圧水銀灯を光源とし、タッチパネル用の遮光パターンを有したマスクを介して、露光量200mJ(i線)、マスクギャップ150μmで露光した。その後、自動現像装置を用いて、2.38質量%TMAH水溶液で120秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。最後に基板をオーブンを用いて空気中230℃で30分間キュアして、白色遮光パターンを有するガラス基板を作製した(図1のaに相当)。
【0182】
(2)パターンITOの作製
上記(1)で得られたガラス基板にスパッタリング装置HSR−521A((株)島津製作所製)を用いて、RFパワー1.4kW、真空度6.65×10−1Paで12.5分間スパッタリングすることにより、膜厚が150nmのITOを成膜し、ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製「OFPR−800」)を塗布し、80℃で20分間プリベークして膜厚1.1μmのレジスト膜を得た。PLAを用いて、得られた膜に超高圧水銀灯をマスクを介してパターン露光した後、自動現像装置を用いて2.38質量%TMAH水溶液で90秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。その後、3.5質量%シュウ酸水溶液に150秒浸すことでITOをエッチングし、50℃の剥離液(ナガセケムテックス(株)製「N−321」)で120秒処理することでフォトレジストを除去し、230℃で30分アニール処理を加え、膜厚150nmのパターン加工されたITO(図1の符号3)を有するガラス基板を作製した(図1のbに相当)。
【0183】
(3)透明絶縁膜の作製
上記(2)で得られたガラス基板上に調製例50で得たネガ型感光性透明組成物(Cr−1)を用いて、膜厚を2μmとし、パターンマスクを介して露光を行う以外は(1)と同様にして、透明絶縁膜(図1の符号4)を作製した(図1のcに相当)。
【0184】
(4)MAM配線の作製
上記(3)で得られたガラス基板上に、ターゲットとしてモリブデン及びアルミニウムを用いて、エッチング液としてHPO/HNO/CHCOOH/HO=65/3/5/27(質量比)混合溶液を用いた以外は(1)と同様にして、膜厚250nmのMAM配線(図1の符号5)を作製し(図1のdに相当)、タッチパネル基板を完成させた(図1のd、図2)。
【0185】
得られたタッチパネル基板について、導通試験を実施した。
【0186】
(比較例1)
シロキサン樹脂溶液(b−10)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−26)を使用する以外は、実施例32と同様にして、顔料分散液(MWH−1)及びネガ型感光性着色組成物(WH−1)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性を評価した。このとき10μm厚の硬化膜にクラックが発生したため、各種膜特性の評価は実施しなかった。
【0187】
(比較例2)
シロキサン樹脂溶液(b−10)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−27)を使用する以外は、実施例32と同様にして、顔料分散液(MWH−2)及びネガ型感光性着色組成物(WH−2)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性を評価した。このとき10μm厚の硬化膜にクラックが発生したため、各種膜特性の評価は実施しなかった。
【0188】
(比較例3)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−28)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MWH−3)及びネガ型感光性着色組成物(WH−3)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0189】
(比較例4)
シロキサン樹脂溶液(b−1)の代わりに、シロキサン樹脂溶液(b−29)を使用する以外は、実施例1と同様にして、顔料分散液(MWH−4)及びネガ型感光性着色組成物(WH−4)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0190】
(比較例5)
0.79gのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア819;BASF社製)の代わりに、0.79gの2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907;BASF社製)を使用する以外は、比較例4と同様にして、ネガ型感光性着色組成物(WH−5)を得た。この組成物を用いて、パターン加工性、クラック耐性、各種膜特性を評価した。
【0191】
実施例及び比較例で用いたシロキサン樹脂溶液(b−1)〜(b−29)を合成する際のアルコキシシラン化合物の組成を、表1に示す。また、実施例及び比較例の成分比を表2、表3に、評価結果を、表4に示す。
【0192】
【表1】
【0193】
【表2】
【0194】
【表3】
【0195】
【表4】
【0196】
表の評価結果から、本発明のネガ型感光性着色組成物によれば、耐薬品性に優れるばかりでなく、耐熱性に極めて優れ、高温処理を経ても黄変やクラックを生じることのない、白色系の遮光パターン形成が可能となることは明らかである。
【符号の説明】
【0197】
a:白色遮光性硬化膜形成後の上面図
b:透明電極形成後の上面図
c:絶縁膜形成後の上面図
d:金属配線形成後の上面図
1:ガラス基板
2:白色遮光硬化膜
3:透明電極
4:透明絶縁膜
5:配線電極
【産業上の利用可能性】
【0198】
本発明のネガ型感光性着色組成物を硬化させてなる硬化膜は、タッチパネルの遮光パターン等として好適に用いられる。
図1
図2