特許第6201986号(P6201986)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6201986回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6201986
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 1/02 20060101AFI20170914BHJP
   B62D 5/04 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   F16D1/02 210
   B62D5/04
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-510062(P2014-510062)
(86)(22)【出願日】2013年4月12日
(86)【国際出願番号】JP2013002525
(87)【国際公開番号】WO2013153826
(87)【国際公開日】20131017
【審査請求日】2016年3月31日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2012/006753
(32)【優先日】2012年10月22日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2012-92145(P2012-92145)
(32)【優先日】2012年4月13日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2012-178041(P2012-178041)
(32)【優先日】2012年8月10日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075579
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 嘉昭
(72)【発明者】
【氏名】萬 雄介
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 康浩
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 靖
(72)【発明者】
【氏名】藤田 哲英
(72)【発明者】
【氏名】児玉 徹也
【審査官】 塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−085596(JP,A)
【文献】 特開2002−293252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 1/02
B62D 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同軸に配置した第1回転軸及び第2回転軸を、トーションバーを介して連結した回転伝達機構において、
前記第1回転軸が、他の品種と共通に使用できる共通部分と、それぞれの品種の専用部分とに分割された各部分の結合構造からなり、
前記共通部分と前記専用部分とがセレーション圧入により結合され、
前記共通部分又は前記専用部分に加締め部を設け、前記セレーション圧入に加えて前記加締め部によっても前記共通部分と前記専用部分とを結合しており、
前記加締め部の加締めを前記セレーション圧入と同時工程で行なわれる構造としたことを特徴とする回転伝達機構。
【請求項2】
前記セレーション圧入により結合する結合部には、熱処理が施されていない請求項1に記載の回転伝達機構。
【請求項3】
前記セレーション圧入が、前記共通部分と前記専用部分との結合部の軸方向両端部で行われる構造とした請求項1に記載の回転伝達機構。
【請求項4】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の回転伝達機構を用いた電動パワーステアリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転伝達機構に用いる軸に関し、特にテレスコ摺動部、楕円嵌合部、アシストトルクを検知するセンサ、及びトーションバーを保持する機構を持った電動パワーステアリング装置のステアリングメインシャフトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電動パワーステアリング装置は、例えば下記特許文献1に記載されるように、ステアリングホイールに連結される入力側シャフトと、ラックアンドピニオンなどのステアリングギヤ機構に連結される出力側シャフトとを剛性の低い軸(トーションバー)で連結する構造を有する。出力軸にはアシストトルク用のモータが連結されており、トーションバーの捻れ量をトルクセンサで検出し、検出されたトーションバーの捻れ量に応じたアシストトルクを算出し、そのアシストトルクをモータによって発生させることで運転者の操舵トルクを軽減する。トーションバーは、入力側シャフト及び出力側シャフトの双方に嵌合されており、トーションバーの捻れ量を検出するトルクセンサは、入力側シャフトのトーションバー嵌合部近傍の外周面に嵌合される。従来の入力側シャフトは一体構造で、鍛造と切削加工によって形成されている。
【0003】
前記回転伝達機構の入力側シャフトには、トーションバーを固定するための穴加工が必要であるが、トルクセンサの構造によっては深穴加工が必要となり、穴の加工精度を保証することが困難な場合がある。また、入力側シャフトのトーションバー嵌合部の外周面形状は、嵌合されるトルクセンサの構造によって決まるため、トルクセンサに変更がなければ同じ構造でよく共通化が可能である。車両(品種)によって変化するのはシャフトの全長、テレスコ摺動部等の長さなどの部分となる。以上より、両者の部分を分割させることで、トーションバー及びトルクセンサ嵌合部は車種によらず共通となり、品種毎に専用で製作するのはその他の部分のみとなり材料、加工コスト削減が可能となる。
【0004】
このような観点から、特許文献2には、同軸に配置した二つの軸を結合するにあたり、一方の軸にセレーション部を形成すると共に他方の軸に円筒部を形成し、セレーション部を熱処理により硬化させ、相手側の軟らかい円筒部に食い込ませて結合する構造が示されている。しかしながら、この構造の場合、従来工程にはない熱処理工程が入り、且つ熱処理に適した材料変更の可能性もあり、コスト増加の懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−52606号公報
【特許文献2】特開2005−3087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、分割構造を採用しつつ、上記の課題を解決した回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る回転伝達機構は、同軸に配置した第1回転軸及び第2回転軸を、トーションバーを介して連結した回転伝達機構において、前記第1回転軸が、他の品種と共通に使用できる共通部分と、それぞれの品種の専用部分とに分割された各部分の結合構造からなり、前記共通部分と前記専用部分とがセレーション圧入により結合され、前記共通部分又は前記専用部分に加締め部を設け、前記セレーション圧入に加えて前記加締め部によっても前記共通部分と前記専用部分とを結合しており、前記加締め部の加締めを前記セレーション圧入と同時工程で行なわれる構造としたことを特徴とする
【0008】
ここで、本発明の一態様に係る回転伝達機構において、前記セレーション圧入により結合する結合部には、熱処理が施されていないことが望ましい
また、前記セレーション圧入が、前記共通部分と前記専用部分との結合部の軸方向両端部で行われる構造とすることが望ましい。
【0009】
また、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置は、本発明の一態様に係る回転伝達機構を用いることを特徴とする
【発明の効果】
【0011】
上記構成により、加工コストを低減した分割構造を有する回転伝達機構および電動パワーステアリング装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第1実施形態の主要部を示す断面図である。
図2】本発明に係る回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第2実施形態を示す主要部を示す断面図である。
図3】本発明に係る回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第3実施形態を示す主要部を示すセレーション圧入及び加締め工程の断面図である。
図4図3のセレーション圧入及び加締め工程後の断面図である。
図5】本発明に係る回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第4実施形態を示す主要部を示すセレーション圧入及び加締め工程の断面図である。
図6図5のセレーション圧入及び加締め工程後の断面図である。
図7】本発明に係る回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第5実施形態を示す連結部の主要部を示す正面図である。
図8図7の連結部による結合部周辺の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る回転伝達構造及び電動パワーステアリング装置について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る回転伝達機構の主要部を示す断面図である。本実施形態の回転伝達機構は、例えば電動パワーステアリング装置の入力側シャフト2や出力側シャフト3に適用されるものである。入力側シャフト2の図示しない右端部には、電動パワーステアリング装置のステアリングホイールが回転方向に一体に取付けられている。出力側シャフト3の図示しない左端部には、電動パワーステアリング装置のラックアンドピニオン式ステアリング装置を構成するピニオン軸が連結されている。入力側シャフト2は、図示しない転がり軸受によって図示しないハウジングに対して回転可能に支持されている。出力側シャフト3は、転がり軸受5bによって図示しないハウジングに対して回転可能に支持されている。
【0014】
前記入力側シャフト2及び出力側シャフト3には、それぞれ軸中心と同心の筒状孔2a,3aが形成されている。そして、筒状孔2a,3aにはトーションバー4が挿入され、入力側シャフト2及び出力側シャフト3は、トーションバー4を介して連結されている。トーションバー4の両端部には径方向に延在する連通孔4a(出力側シャフト側は不図示)が形成されている。入力側シャフト2にも、この連通孔4aと同径の連通孔が径方向に延在して形成され、出力側シャフト3にも、連通孔4aと同径の連通孔が径方向に延在して形成されている。
【0015】
そして、互いに対応させたトーションバー4の一端部の連通孔4a及び入力側シャフト2の連通孔に連結ピン(図示せず)が挿入され、互いに対応させたトーションバー4の他端部の連通孔及び出力側シャフト3の連通孔に連結ピン(図示せず)が挿入されている。このようにして、入力側シャフト2とトーションバー4、トーションバー4と出力側シャフト3とが連結される。なお、トーションバー4の両端部にセレーションを形成して、それぞれ入力側シャフト2の筒状孔2aまたは出力側シャフト3の筒状孔3aに圧入することによってトーションバー4の両端部を入力側シャフト2または出力側シャフト3に連結するようにしても良い。更に、トーションバー4の一端部をピンにより入力側シャフト2又は出力側シャフト3に結合し、トーションバー4の他端部をセレーション圧入により出力側シャフト3又は入力側シャフト2に結合するようにしてもよい。
【0016】
本実施形態では、入力側シャフト2を二分割構造としている。即ち、入力側シャフト2は、トーションバー4と嵌合する筒状孔2aを備えるトーションバー嵌合部20a(例えば、電動パワーステアリング装置の搭載車種に関わらず共通な部分)と、ステアリングホイールと連結する連結部20b(搭載車種によって共通でない専用部分)とを分けた構造としている。
【0017】
トーションバー嵌合部20aは、筒状孔2aと連通し、ステアリングホイール側に開口する大径孔部21aを備えている。この大径孔部21aは、その軸方向において、図1の左側から順に、内周面に雌セレーションを備える雌セレーション部22aと、外径を小さくして肉厚を薄くした薄肉部23aとを備えている。連結部20bは、円柱形状の部材である。連結部20bは、その軸方向において、図1の左側から順に、雄セレーション部21b、縮径部22b、及び円柱部23bを備えている。雄セレーション部21bは、雌セレーション部22aと略同一形状をしている。縮径部22bは、雄セレーション部21bのセレーション溝底部の外径よりも僅かに小さい外径を有する。円柱部23bは、図1において縮径部22bよりも僅かに大きい外径としているが、縮径部22bと同径、又は縮径部22bより小さい径としてもよい。
【0018】
次に、上記のような構成のトーションバー嵌合部20aと連結部20bとの連結方法について説明する。トーションバー嵌合部20aと連結部20bとは、雌セレーション部22aに雄セレーション部21bをセレーション圧入することにより結合される。これにより、ガタのないトルク伝達が可能となる。この結果、従来のように一方を他方に食い込ませる必要がなくなるので、この雌セレーション部22aと雄セレーション部21bには熱処理を施す必要がない。また、トーションバー嵌合部20aと連結部20bとのセレーション圧入のバックアップとして、両者の結合後、薄肉部23aを径方向内側に加締め、縮径部22bと接触させている。
【0019】
以上のように、入力側シャフト2をトーションバー嵌合部20aと、連結部20bとに別体とすることで、筒状孔2aを形成する際、入力側シャフトが一体構造である場合のように長尺な棒状部材に穴加工する必要がなくなり、筒状孔2aの加工が簡単になり、加工精度が向上する。また、トーションバー嵌合部20aの外周形状の成形において、長尺の棒状部材を鍛造により成形する場合と比較して、型抜きによる型形状の制約が減る。このため、より最終形状に近い鍛造型でトーションバー嵌合部20aの外周形状を形成することができる。この結果、鍛造後の切削加工等により除去する材料が減り、材料歩留まりがよくなり、加工コストを低減できる。
【0020】
更に、電動パワーステアリング装置の搭載車種によって共通な部分と共通でない部分(専用の部分)とを分割したことにより、共通の加工工具、加工装置で加工できる工程が増えるため、加工コストを低減できる。
また、トーションバー嵌合部20aと連結部20bとをセレーション圧入により結合したことで、ガタのないトルク伝達が可能となる。この結果、従来のように一方を他方に食い込ませる必要がなくなるので、この雌セレーション部22aと雄セレーション部21bには熱処理を施す必要がなく、工程を増加させることなく、入力側シャフト2を分割構造とすることができる。
【0021】
次に、本発明の第2実施形態に係る電動パワーステアリング装置について説明する。図2は、本実施形態の電動パワーステアリング装置の主要部を示す断面図である。図2に示す本実施形態の電動パワーステアリング装置は、前記第1実施形態の回転伝達機構と類似した構成を有する。そこで、第1実施形態の回転伝達機構と同等の構成には、同等の符号を附す。本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ハウジング1内に、入力側シャフト2、出力側シャフト3、及び入力側シャフトに入力された操舵力を操舵トルクとして検出するトルクセンサ8を内包している。入力側シャフト2は、図示しない転がり軸受によってハウジング1に対して回転可能に支持されている。出力側シャフト3は、2つの転がり軸受5a,5bによってハウジング1に対して回転可能に支持されている。
【0022】
前記入力側シャフト2及び出力側シャフト3には、前記第1実施形態と同様に、それぞれ軸中心と同心の筒状孔2a,3aが形成されている。そして、筒状孔2a,3aにはトーションバー4が挿入され、入力側シャフト2及び出力側シャフト3は、トーションバー4を介して連結されている。トーションバー4の両端部には径方向に延在する連通孔4a(出力側シャフト側は不図示)が形成されている。入力側シャフト2にも、この連通孔4aと同径の連通孔が径方向に延在して形成され、出力側シャフト3にも、連通孔4aと同径の連通孔が径方向に延在して形成されている。
【0023】
そして、前記第1実施形態と同様に、互いに対応させたトーションバー4の一端部の連通孔4a及び入力側シャフト2の連通孔に連結ピン(図示せず)が挿入され、互いに対応させたトーションバー4の他端部の連通孔及び出力側シャフト3の連通孔に連結ピン(図示せず)が挿入されている。このようにして、入力側シャフト2とトーションバー4、トーションバー4と出力側シャフト3とが連結される。なお、トーションバー4の両端部にセレーションを形成して、それぞれ入力側シャフト2の筒状孔2aまたは出力側シャフト3の筒状孔3aに圧入することによってトーションバー4の両端部を入力側シャフト2または出力側シャフト3に連結するようにしても良い。更に、トーションバー4の一端部をピンにより入力側シャフト2又は出力側シャフト3に結合し、トーションバー4の他端部をセレーション圧入により出力側シャフト3又は入力側シャフト2に結合するようにしてもよい。
【0024】
入力側シャフト2の図示しない右端側には、ステアリングホイールが回転方向に一体に取り付けられている。また、出力側シャフト3の左端には、ユニバーサルジョイントを介して、例えば公知のラックアンドピニオン式ステアリング装置を構成するピニオン軸が連結されている。従って、操舵者がステアリングホイールを操舵することによって発生した操舵力は、入力側シャフト2、トーションバー4、出力側シャフト3、ユニバーサルジョイント及びラックアンドピニオン式ステアリング装置を介して転舵輪に伝達される。
【0025】
出力側シャフト3には、出力側シャフト3と同軸且つ一体に回転するウォームホイール9が外嵌している。このウォームホイール9に設けられた樹脂製の噛合部9aと、電動モータ10の出力側シャフトの外周面に形成されたウォーム10aとが噛み合っている。従って、電動モータの回転力は、電動モータ10の出力側シャフト、ウォーム及びウォームホイール9を介して出力側シャフト3に伝達されるようになっている。電動モータ10の回転方向を適宜切り換えることにより、出力側シャフト3に任意の方向の操舵補助トルクが付与される。この操舵補助トルクは、ステアリングホイールを介して入力側シャフト2に伝達された操舵力を操舵トルク(及び/または操舵角)として検出するトルクセンサ8による検出値から算出される。トルクセンサ8は、電磁誘導式センサであり、永久磁石等の磁性部材を含む第1センサ部材8aと、磁気回路を形成する部材を含む第2センサ部材8bとからなっている。第1センサ部材8aは出力側シャフト3に固定され、その一方、第2センサ部材8bは入力側シャフト2に固定されている。入力側シャフト2に操舵力が伝達される際に生じる第1センサ部材8aと第2センサ部材8bとの相対角度変位により、操舵トルク(及び/または操舵角)が検出される。
【0026】
操舵補助トルクを付与する操舵アシスト機構は、トルクセンサ8を含み、入力側シャフト2、出力側シャフト3とともに、ハウジング1内に内包される。このハウジング1は、出力側ハウジング部材1aと、軸受支持用ハウジング部材1cと、入力側ハウジング部材1bとで構成されている。ここで、出力側ハウジング部材1aは、出力側シャフト3、ウォームホイール9、ウォーム10aを内包すると共に、出力側シャフト3を転がり軸受5aを介して回転可能に支持している。この出力側ハウジング部材1aは、アルミニウム等の金属材料で形成される。一方、入力側ハウジング部材1bは、入力側シャフト2及びトルクセンサを内包している。入力側ハウジング部材1bも、アルミニウム等の金属材料で形成される。また、軸受支持用ハウジング部材1cは、出力側シャフト3を支持する転がり軸受5a,5bのうちトルクセンサ8に最も近い位置にある転がり軸受5bを支持するものであり、この転がり軸受5bを介して出力側シャフト3を回転可能に支持している。
【0027】
軸受支持用ハウジング部材1cの外周には、出力側ハウジング部材1aの内周面と嵌合する大径部11cと、入力側ハウジング部材1bと嵌合する小径部12cとが設けられている。軸受支持用ハウジング部材1cは、大径部11cを出力側ハウジング部材1aの内周面に圧入することにより嵌合固定されている。また、出力側ハウジング部材1aの、大径部11cが嵌合される軸方向端面には、段差部11aが設けられている。軸受支持用ハウジング部材1cの大径部11cは、段差部11aと入力側ハウジング部材1bの端面とにより挟まれて、その軸方向位置が規制される。また、軸受支持用ハウジング部材1cの内周面側には、転がり軸受5bの外周面に嵌合する嵌合部13cと、転がり軸受5bの軸方向一側面と接触する段差面14cとが形成されている。転がり軸受5bは、嵌合部13cに圧入することにより軸受支持用ハウジング部材1cに嵌合固定される。
【0028】
ここで、軸受支持用ハウジング部材1cは、高強度樹脂で形成されている。高強度樹脂としては、各種のエンジニアリングプラスチック、特にポリアミド樹脂やテレフタレート樹脂が挙げられる。高強度樹脂は、エンジニアリングプラスチックのうち、特に吸水率が小さく、吸水時の寸法安定性が良好なテレフタレート系樹脂を用いることが好ましい。テレフタレート系樹脂のうち、ポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテレフタレートまたはこれらの混合物が更に好ましい。十分な強度を得るために、高強度樹脂は、所定の強化剤や充填剤を添加した繊維強化樹脂を用いることが更に好ましい。強化剤としては、ガラス繊維や炭素繊維が挙げられる。このうち、トルクセンサ8としての電磁誘導式センサの検出に比較的影響を与えないガラス繊維が好ましい。
【0029】
軸受支持用ハウジング部材1cを上記に例示したような高強度樹脂で形成することにより、当該軸受支持用ハウジング部材1cを金属材料で形成する場合よりも軽量化できる。この結果、電動パワーステアリング装置において、ハウジング1自体の軽量化を図ることができる。また、当該軸受支持用ハウジング部材1cを金属材料で形成する場合には、ダイキャストや塑性加工等による成形の後に切削加工による仕上げが必要となり、加工工程が煩雑になる。これに対し、本実施形態に係る軸受支持用ハウジング部材1cは高強度樹脂で形成されるため、射出成形等による成形のみで高精度に加工することが可能となる。このため、該軸受支持用ハウジング部材1cの成形の後に切削加工による仕上げを不要とすることができる。即ち、軸受支持用ハウジング部材1cの加工を簡単にできる。この結果、加工工程を少なくでき、歩留まりもよくなるため、加工コストを低減することができる。
【0030】
また、この電動パワーステアリング装置において、転がり軸受5a,5bを支持するハウジング部材1a,1cのうち、トルクセンサ8に最も近い位置にある転がり軸受5bを支持する軸受支持用ハウジング部材1cを高強度樹脂で形成する。そして、トルクセンサ8を電磁誘導式センサで構成する。この結果、電磁誘導式センサの検出性能は軸受支持用ハウジング部材1cの影響を受けない。このため、トルクセンサ8を構成する電磁誘導式センサと軸受支持用ハウジング部材1cとを近づけて配置することができる。即ち、軸受支持用ハウジング部材1cを金属材料で形成する場合には、軸受支持用ハウジング部材1cと電磁誘導式センサとの間の軸方向距離Aを、電磁誘導式センサの検出性能に影響を与えない距離とすることが必要であった。本実施形態では、軸受支持用ハウジング部材1cを高強度樹脂で形成したため、トルクセンサ8を構成する電磁誘導式センサに、軸方向において、最も近い金属部材である転がり軸受5bと電磁誘導式センサとの間の軸方向距離Bを、電磁誘導式センサの検出性能に影響を与えない距離とすればよい。
【0031】
この結果、ハウジング1内の空間容積が同じ場合、金属材料で当該軸受支持用ハウジング部材1cを形成する場合と比較してレイアウトに自由度を向上させることができる。一方、ハウジング1内の空間容積が可変の場合、前記距離AとBの差分だけ電磁誘導式センサと転がり軸受5bとを近づけて配置することができるので、出力側シャフト3の軸方向寸法を小さくできる。この結果、ステアリングコラムのコラプスストロークを伸ばすことができる。
【0032】
また、軸受支持用ハウジング部材1cを高強度樹脂で形成したことで、軸受支持用ハウジング部材1cとトルクセンサ8を構成する電磁誘導式センサとを接触させることも可能となる。即ち、軸受支持用ハウジング部材1cを金属材料で形成する場合には、軸受支持用ハウジング部材1cと電磁誘導式センサとの間の距離Aを、電磁誘導式センサの検出性能に影響を与えない距離とすることが必要であった。そのため、センサ検出部自身を保持するためにセンサ本体と軸受支持用ハウジング部材1c(金属)との間に非金属部材、主に樹脂部材を用いる必要があり、その結果、センサ周りのレイアウトが制限されていた。これに対して、本実施形態によれば、軸受支持用ハウジング部材1cが高強度樹脂で形成されているので、軸受支持用ハウジング部材1cがセンサ自身を直接保持することもしくは非金属部材の縮小が可能となり、その結果、センサ周りのレイアウトの自由度を確保できる。この場合、例えば、軸受支持用ハウジング1cにトルクセンサ8を構成する電磁誘導式センサを保持する機能として、電磁誘導式センサに凸部を設け、軸受支持用ハウジング部材1cにこの凸部と係合する凹部を設けても良い。この凸部と凹部を係合させることにより、電磁誘導式センサを回り止めすることができる。
【0033】
この電動パワーステアリング装置においては、前記第1実施形態と同様に、入力側シャフト2を二分割構造としている。即ち、入力側シャフト2は、トーションバー4と嵌合する筒状孔2aを備えるトーションバー嵌合部20a(電動パワーステアリング装置の搭載車種に関わらず共通な部分)と、ステアリングホイールと連結する連結部20b(搭載車種によって共通でない専用部分)とを分けた構造としている。
【0034】
トーションバー嵌合部20aは、前記第1実施形態と同様に、筒状孔2aと連通し、ステアリングホイール側に開口する大径孔部21aを備えている。この大径孔部21aは、その軸方向において、図2の左側から順に、内周面に雌セレーションを備える雌セレーション部22aと、外径を小さくして肉厚を薄くした薄肉部23aとを備えている。連結部20bは、円柱形状の部材である。連結部20bは、その軸方向において、図2の左側から順に、雄セレーション部21b、縮径部22b、及び円柱部23bを備えている。雄セレーション部21bは、雌セレーション部22aと略同一形状をしている。縮径部22bは、雄セレーション部21bのセレーション溝底部の外径よりも僅かに小さい外径を有する。円柱部23bは、図2において縮径部22bよりも僅かに大きい外径としているが、縮径部22bと同径、又は縮径部22bより小さい径としてもよい。
【0035】
次に、上記のような構成のトーションバー嵌合部20aと連結部20bとの連結方法について説明する。トーションバー嵌合部20aと連結部20bとは、前記第1実施形態と同様に、雌セレーション部22aに雄セレーション部21bをセレーション圧入することにより結合される。これにより、ガタのないトルク伝達が可能となる。この結果、従来のように一方を他方に食い込ませる必要がなくなるので、この雌セレーション部22aと雄セレーション部21bには熱処理を施す必要がない。また、トーションバー嵌合部20aと連結部20bとのセレーション圧入のバックアップとして、両者の結合後、薄肉部23aを径方向内側に加締め、縮径部22bと接触させている。
【0036】
以上のように、入力側シャフト2をトーションバー嵌合部20aと、連結部20bとに別体とすることで、前記第1実施形態と同様に、筒状孔2aを形成する際、入力側シャフトが一体構造である場合のように長尺な棒状部材に穴加工する必要がなくなり、筒状孔2aの加工が簡単になり、加工精度が向上する。また、トーションバー嵌合部20aの外周形状の成形において、長尺の棒状部材を鍛造により成形する場合と比較して、型抜きによる型形状の制約が減る。このため、より最終形状に近い鍛造型でトーションバー嵌合部20aの外周形状を形成することができる。この結果、鍛造後の切削加工等により除去する材料が減り、材料歩留まりがよくなり、加工コストを低減できる。
【0037】
更に、電動パワーステアリング装置の搭載車種によって共通な部分と共通でない部分(専用の部分)とを分割したことにより、共通の加工工具、加工装置で加工できる工程が増えるため、加工コストを低減できる。
また、トーションバー嵌合部20aと連結部20bとをセレーション圧入により結合したことで、ガタのないトルク伝達が可能となる。この結果、従来のように一方を他方に食い込ませる必要がなくなるので、この雌セレーション部22aと雄セレーション部21bには熱処理を施す必要がなく、工程を増加させることなく、入力側シャフト2を分割構造とすることができる。
【0038】
次に、本発明の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第3実施形態について図3図4を用いて説明する。本実施形態の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置は、前記第1実施形態の回転伝達機構や前記第2実施形態の電動パワーステアリング装置に類似しており、同等の構成も多い。そこで、同等の構成には同等の符号を附す。図3図4は、本実施形態の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の主要部の断面図であり、具体的には入力側シャフト2のトーションバー嵌合部20aと連結部20bとの結合部の詳細図である。この実施形態では、連結部20bに形成した雄セレーション部21bをトーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aにセレーション圧入する際、トーションバー嵌合部20aに形成された薄肉部23aが連結部20bの縮径部22bに同時工程で加締められる構造としている。なお、トーションバーは図示を省略している。
【0039】
このため、本実施形態では、連結部20bの縮径部22bを雄セレーション部21bから遠ざかるにつれて外径が一様に小さくなるテーパ形状とした。合わせて、このテーパ形状の縮径部22bに連続して、連結部20bには、トーションバー嵌合部20aの薄肉部23aが突き当たる拡径突き当て部21cを形成した。この拡径突き当て部21cは、連結部20bの軸方向と垂直な面を有する。そのため、トーションバー嵌合部20aの薄肉部23aの軸方向先端部は連結部20bの拡径突き当て部21cに突き当たるのであるが、その際、薄肉部23aが径方向内側に折れ曲がり、縮径部22bの外周に加締められるように、当該薄肉部23aの軸方向先端部に、軸方向先端部ほど先細りとなるテーパ部22cを形成した。
【0040】
そのため、図3に示すように、連結部20bの雄セレーション部21bをトーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aにセレーション圧入する工程の終盤に、トーションバー嵌合部20aの薄肉部23aの軸方向先端部が連結部20bの拡径突き当て部21cに突き当たる。この拡径突き当て部21cは連結部20bの軸方向と垂直面であるが、薄肉部23aの軸方向先端部には、軸方向先端部が先細りのテーパ部22cが形成されているため、このテーパ部22cが拡径突き当て部21cによって押圧されると、テーパ部22cの傾斜面が拡径突き当て部21cの垂直面に沿って滑り、薄肉部23aが次第に径方向内側に折れ曲がる。そして、連結部20bの雄セレーション部21bがトーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aに十分にセレーション圧入されると、図4に示すように、トーションバー嵌合部20aの薄肉部23aが連結部20bの縮径部22bの外周面に締め付けられて加締められる。従って、本実施形態では、加締め部である薄肉部23aの加締め工程が雄セレーション部21bの雌セレーション部22aへのセレーション圧入工程と同時工程で行なわれる。このように本実施形態では、セレーション圧入工程と加締め工程とを個別に行う必要がなく、その分だけ、トーションバー嵌合部20aと連結部20bとの結合工程が容易になり、作業の簡素化、工数の低減化、コストの低廉化などが可能となる。
【0041】
次に、本発明の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第4実施形態について図5図6を用いて説明する。本実施形態の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置は、前記第1実施形態の回転伝達機構や前記第2実施形態の電動パワーステアリング装置に類似しており、同等の構成も多い。そこで、同等の構成には同等の符号を附す。図5図6は、本実施形態の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の主要部の断面図であり、具体的には入力側シャフト2のトーションバー嵌合部20aと連結部20bとの結合部の詳細図である。この実施形態でも、連結部20bに形成した雄セレーション部21bをトーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aにセレーション圧入する際、トーションバー嵌合部20aと連結部20bとが同時工程で加締められる構造としている。なお、トーションバーは図示を省略している。
【0042】
本実施形態では、トーションバー嵌合部20aではなく、連結部20b側に加締め部として薄肉部23aを形成している。具体的には、連結部20bの雄セレーション部21bの更に軸方向先端部に薄肉円筒状の薄肉部23aを突設している。この薄肉部23aの外径は雄セレーション部21bの外径より僅かに小さく、薄肉部23aの軸方向先端面は軸方向と垂直面をなす。これに対し、トーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aの底部、つまり雌セレーション部22aの開口端部と反対側には、前記連結部20bの薄肉部23aが突き当たるテーパ状突き当て部21dが形成されている。このテーパ状突き当て部21dは、雌セレーション部22aの底面に相当する突き当て面が軸方向先端部ほど先細りとなるテーパ状に形成されている。更に、前記テーパ状突き当て部21dの周縁部には、雌セレーション部22aに連続して、軸方向先端部ほど、つまり雌セレーション部22aの歯底径に向けて先細りとなるテーパ状拡径部22dが形成されている。
【0043】
そのため、図5に示すように、連結部20bの雄セレーション部21bをトーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aにセレーション圧入する工程の終盤に、連結部20bの薄肉部23aの軸方向先端部がトーションバー嵌合部20aのテーパ状突き当て部21dに突き当たる。連結部20bの薄肉部23aの軸方向先端面は軸方向と垂直面であるが、トーションバー嵌合部20aのテーパ状突き当て部21dは軸方向先端部に向けて先細りのテーパ状に形成されているため、この薄肉部23aの軸方向先端面がテーパ状突き当て部21dによって押圧されると、薄肉部23aの軸方向先端面がテーパ状突き当て部21dの傾斜面に沿って滑り、薄肉部23aが次第に径方向外側に折れ曲がる。そして、連結部20bの雄セレーション部21bがトーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aに十分にセレーション圧入されると、図6に示すように、連結部20bの薄肉部23aがトーションバー嵌合部20aのテーパ状拡径部22dの内周面に締め付けられて加締められる。従って、本実施形態では、加締め部である薄肉部23aの加締め工程が雄セレーション部21bの雌セレーション部22aへのセレーション圧入工程と同時工程で行なわれる。このように本実施形態では、セレーション圧入工程と加締め工程とを個別に行う必要がなく、その分だけ、トーションバー嵌合部20aと連結部20bとの結合工程が容易になり、作業の簡素化、工数の低減化、コストの低廉化などが可能となる。
【0044】
次に、本発明の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の第5実施形態について図7図8を用いて説明する。本実施形態の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置は、前記第1実施形態の回転伝達機構や前記第2実施形態の電動パワーステアリング装置に類似しており、同等の構成も多い。そこで、同等の構成には同等の符号を附す。図7は、本実施形態の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の連結部20bにおける雄セレーション部21bの詳細図、図8は、本実施形態の回転伝達機構及び電動パワーステアリング装置の主要部の断面図であり、具体的には入力側シャフト2のトーションバー嵌合部20aと連結部20bとの結合部の詳細図である。この実施形態では、図7に明示するように、連結部20bに形成した雄セレーション部21bの軸方向中央部に小径部23cを形成し、連結部20bの雄セレーション部21bをトーションバー嵌合部20aの雌セレーション部22aにセレーション圧入する際、図8に示すように、両者のセレーション圧入が、連結部20bとトーションバー嵌合部20aの結合部の軸方向両端部で行われる構造とした。なお、トーションバーは図示を省略している。
【0045】
例えば連結部20bの雄セレーション部21bが軸方向に太鼓状に膨らんでいたりテーパ状になっていたりした場合、セレーションの軸方向中央部のみや軸方向一方の端部のみが強い嵌合となってしまう可能性があり、その場合、結合後の入力側シャフト2のモーメント(軸線に対する曲げモーメント)剛性が低下する。本実施形態の回転伝達機構が電動パワーステアリング装置として使用される場合、車両では、運転者によってステアリングホイールから負荷が入力されるため、セレーション結合部は入力負荷によって結合部に滑りが発生しないモーメント剛性が必要となる。このため、本実施形態では、雄セレーション部21bの軸方向中央部に小径部23cを形成し、積極的にセレーション結合部の軸方向両端部で強く嵌合させる構造とし、モーメント剛性を向上且つ安定させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
なお、以上の説明では、本発明を電動パワーステアリング装置に適用するものについて説明したが、本発明は、回転伝達機構全般に適用することができる。特に、シャフト内側の深い位置まで精度を要する切削加工が必要なものに適用可能であり、その中でも、一部分を共通化し、他方を仕様に合わせて調整することで加工コスト削減に繋げられるものに適用することが可能である。また、上記説明では、本発明を入力軸に適用したが、出力時適用したり、入力軸と出力軸双方に適用したりすることも可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 ハウジング
2 入力側シャフト
3 出力側シャフト
4 トーションバー
5a,5b 転がり軸受
8 トルクセンサ
20a トーションバー嵌合部
20b 連結部
21b 雄セレーション部
21c 拡径突き当て部
21d テーパ状突き当て部
22a 雌セレーション部
22c テーパ部
22d テーパ状拡径部
23a 薄肉部(加締め部)
23c 小径部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8