特許第6202220号(P6202220)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6202220
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】チョコレートドリンク用組成物
(51)【国際特許分類】
   A23G 1/00 20060101AFI20170914BHJP
   A23G 1/30 20060101ALI20170914BHJP
   A23C 9/156 20060101ALI20170914BHJP
   A23L 2/00 20060101ALI20170914BHJP
   A23L 2/38 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   A23G1/00
   A23C9/156
   A23L2/00 Z
   A23L2/38 P
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-557090(P2016-557090)
(86)(22)【出願日】2016年8月9日
(86)【国際出願番号】JP2016073426
【審査請求日】2016年12月6日
(31)【優先権主張番号】特願2015-218073(P2015-218073)
(32)【優先日】2015年11月6日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】315015162
【氏名又は名称】不二製油株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松井 正行
(72)【発明者】
【氏名】唐谷 直宏
(72)【発明者】
【氏名】横東 優香子
【審査官】 小金井 悟
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/016019(WO,A1)
【文献】 特開平02−219543(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G 1/00− 9/52
A23L 2/00− 2/84
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性乳化剤及び熱可塑性ゲル化剤を含有する水相に、油溶性乳化剤が溶解されたチョコレートが分散した状態で固化された、インスタントチョコレートドリンク用組成物において、熱可塑性ゲル化剤がゼラチン、寒天、カラギーナンから選ばれる1以上であり、水溶性乳化剤がHLB15〜20のシュガーエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、ソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1以上である、インスタントチョコレートドリンク用組成物。
【請求項2】
熱可塑性ゲル化剤の量が3〜6重量%である、請求項記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物。
【請求項3】
請求項記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物を湯中ないし加温した牛乳中で溶解する、チョコレートドリンクの製造法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容易にチョコレートドリンクを調製できる組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
チョコレートドリンクは、湯ないし温めた牛乳等にチョコレートを入れて溶かし、調製されることが多い。
手軽にチョコレートドリンクを楽しむため、原材料を粉末化したものについての出願も存在する(特許文献1)。
市販のチョコレートを使用したチョコレートドリンクの調製法は、インターネット上に存在する(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−8627号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】http://www.lotte.co.jp/products/brand/ghana/recipe/17.html(2015年10月29日検索)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、簡易にチョコレートドリンクを調製可能な組成物を提供することを課題とする。また、得られたチョコレートドリンクは、分散性に優れたものであることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
特許文献1に記載されている方法では、トレハロースを大量に使用する必要があり、コストが高く汎用性に欠けるものであった。
非特許文献1に記載されている方法では、事前にチョコレートを細かく刻む必要があり、こちらも汎用性に欠けるものであった。
本発明者は、課題解決のため、鋭意検討を行った。すると、特定の乳化剤を含有し、チョコレートが分散された状態で熱可塑性ゲル化剤により固化された組成物を、湯中ないし温めた牛乳中で溶解することで容易にチョコレートドリンクが得られること、またそのようにして得られたチョコレートドリンクは、ココア分の沈殿が抑制されていることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
即ち本発明は、
(1)水溶性乳化剤及び熱可塑性ゲル化剤を含有する水相に、油溶性乳化剤が溶解されたチョコレートが分散した状態で固化された、インスタントチョコレートドリンク用組成物、
(2)水溶性乳化剤がHLB15〜20のシュガーエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、ソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1以上である、(1)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物、
(3)熱可塑性ゲル化剤がゼラチン、寒天、カラギーナンから選ばれる1以上である、(1)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物、
(4)熱可塑性ゲル化剤がゼラチン、寒天、カラギーナンから選ばれる1以上である、(2)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物、
(5)熱可塑性ゲル化剤の量が3〜6重量%である、(1)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物、
(6)熱可塑性ゲル化剤の量が3〜6重量%である、(2)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物、
(7)熱可塑性ゲル化剤の量が3〜6重量%である、(3)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物、
(8)熱可塑性ゲル化剤の量が3〜6重量%である、(4)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物、
(9)(1)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物を湯中ないし加温した牛乳中で溶解する、チョコレートドリンクの製造法、
(10)(5)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物を湯中ないし加温した牛乳中で溶解する、チョコレートドリンクの製造法、
(11)(7)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物を湯中ないし加温した牛乳中で溶解する、チョコレートドリンクの製造法、
(12)(8)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物を湯中ないし加温した牛乳中で溶解する、チョコレートドリンクの製造法、
(13)以下の工程による、インスタントチョコレートドリンク用組成物の製造法、
1.水に水溶性乳化剤、熱可塑性ゲル化剤を溶解し水相を調製する工程、
2.チョコレートを融解し、油溶性乳化剤を溶解する工程、
3.水相に2の油溶性乳化剤が溶解されたチョコレートを混合する工程、
4.3の混合物を型に流し込み、固化する工程、
(14)以下の工程による、(13)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物の製造法、
1.水にHLB15〜20のシュガーエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、ソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1以上の水溶性乳化剤、及びゼラチン、寒天、カラギーナンから選ばれる1以上の熱可塑性ゲル化剤を溶解し水相を調製する工程、
2.チョコレートを融解し、シュガーエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルから選ばれる1以上の油溶性乳化剤を溶解する工程、
3.水相に2の油溶性乳化剤が溶解されたチョコレートを混合する工程、
4.3の混合物を型に流し込み、固化する工程、
に関するものである。
また換言すれば、
(21)水溶性乳化剤及び熱可塑性ゲル化剤を含有する水相に、油溶性乳化剤が溶解されたチョコレートが分散した状態で固化された、インスタントチョコレートドリンク用組成物、
(22)(21)記載のインスタントチョコレートドリンク用組成物を湯中ないし加温した牛乳中で溶解する、チョコレートドリンクの製造法、
(23)以下の工程による、インスタントチョコレートドリンク用組成物の製造法、
1.水に水溶性乳化剤、熱可塑性ゲル化剤を溶解し水相を調製する工程、
2.チョコレートを融解し、油溶性乳化剤を溶解する工程、
3.水相に2の油溶性乳化剤が溶解されたチョコレートを混合する工程、
4.3の混合物を型に流し込み、固化する工程、
に関するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、簡易にチョコレートドリンクを調製可能な組成物を提供することが出来る。そして、ココア分の沈殿が抑制されたチョコレートドリンクを得ることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明で言うチョコレートドリンクは、湯中ないし牛乳中にチョコレート成分が溶解ないし分散している飲料を言う。特に本発明では、調製後一定時間放置しても、チョコレートドリンクのココア分の沈殿が抑制された状態を、望ましいチョコレートドリンクと評価する。
なお、本発明では、インスタントチョコレートドリンク用組成物に関し「溶解」、「融解」、「分散」の語を多用するが、本発明に係る「インスタントチョコレートドリンク用組成物」には、その成分中に、水に溶解、融解、ないし分散するものが含まれている。よって、インスタントチョコレートドリンク用組成物について単に「溶解」というときでも、その意味中に「融解」や「分散」も含む。
【0010】
本発明で言うチョコレートドリンク用組成物とは、チョコレートドリンクの調製に好適に使用できる組成物である。具体的には、当該組成物を湯中ないし温めた牛乳中で溶解するだけで、チョコレートドリンクを調製できる組成物を言う。但し、当該チョコレートドリンク用組成物を、そのまま食すような態様を否定するものではない。
【0011】
本発明で言う、インスタントチョコレートドリンク用組成物とは、上記のようなチョコレートドリンク用組成物のうち、湯中ないし温めた牛乳中で溶解することで、短時間でチョコレートドリンクが調製できる組成物を言う。具体的には、60℃以上の湯ないし牛乳へ投入後、スプーンで攪拌して3分以内でチョコレートドリンクが得られるような組成物である。
なお、本発明に係るインスタントチョコレートドリンク用組成物は、それ自身、一定の保存安定性が必要である。ここで言う保存安定性とは、一定期間保存しても、乳化が安定している状態をいう。具体的な評価法は実施例に記載するが、保管中における、組成物表面からの蒸発に伴う質量減少が一定割合以下であることが必要である。
【0012】
本発明で言う水溶性乳化剤は、水に溶ける性質を有する乳化剤であり、HLBが8〜20の乳化剤をいう。HLBは、より望ましくは13〜20であり、さらに望ましくは15〜20である。
使用する乳化剤としては、シュガーエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート(PGPRと略称する場合がある)、ソルビタン脂肪酸エステルを挙げることができ、より望ましくはシュガーエステル、PGPRであり、さらに望ましくはシュガーエステルである。
乳化剤の量は、インスタントチョコレートドリンク用組成物中に0.1〜5重量%であることが望ましく、より望ましくは0.3〜3重量%であり、さらに望ましくは0.5〜2重量%である。適当な乳化剤を適当な量使用することで、溶解性の改善や保存安定性に寄与することとなる。
【0013】
本発明で言う熱可塑性ゲル化剤とは、加熱により液状となり、再度温度を下げると再びゲルを形成するゲル化剤を言う。具体的にはゼラチン、寒天、カラギーナンを挙げることが出来、より望ましくはゼラチンである。
熱可塑性ゲル化剤の量は、インスタントチョコレートドリンク用組成物中に1〜10重量%であることが望ましく、より望ましくは2〜8重量%であり、さらに望ましくは3〜6重量%である。
適当な熱可塑性ゲル化剤を適当な量使用することで、インスタントチョコレートドリンク用組成物としては、常温で取扱い便利な固形状となり、使用に際しては、溶解性の改善に寄与することとなる。
【0014】
本発明で言う油溶性乳化剤は、油に溶ける性質を有する乳化剤であり、HLBが0〜7の乳化剤をいう。HLBは、より望ましくは0〜5であり、さらに望ましくは0〜3である。
使用する乳化剤としては、シュガーエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルを挙げることができ、より望ましくはシュガーエステル、グリセリン脂肪酸エステルであり、さらに望ましくはシュガーエステルである。
乳化剤の量は、インスタントチョコレートドリンク用組成物中に0.1〜5重量%であることが望ましく、より望ましくは0.3〜3重量%であり、さらに望ましくは0.5〜2重量%である。適当な乳化剤を適当な量使用することで、溶解性の改善に寄与することとなる。
【0015】
本発明で使用するチョコレートは、市販のチョコレートを使用することが出来る。その量は、インスタントチョコレートドリンク用組成物中に20〜65重量%が望ましく、より望ましくは30〜65重量%であり、さらに望ましくは45〜60重量%である。適当な量のチョコレートを使用することで、好ましい風味のチョコレートドリンクを得ることが出来る。
【0016】
以下、本発明に係るインスタントチョコレートドリンク用組成物の製造法を説明する。
まず、水に水溶性乳化剤及び熱可塑性ゲル化剤を溶解した「水相」を調製する。この場合、60℃まで加熱し、ミキサーで撹拌することで容易に溶解させることが出来る。使用するミキサーとしてはプライミクス社製「ホモミキサー」を挙げることが出来る。攪拌条件は2000rpm、10分が望ましい。なお、撹拌の際も湯せんで加熱しながら、60〜65℃の温度を維持しつつ行うのがよい。
【0017】
つぎに、チョコレートを湯せんで融解し、そこへ油溶性乳化剤を溶解させる。温度は60〜65℃である。溶解し終えたら、上記で調製した水相へ、少しづつ添加する。この際、絶えず撹拌を行う。
すべてを入れ終えたら、更に5分程度撹拌する。また、この際の攪拌速度は4000rpmに上げることが望ましい。なお、ここでも湯せんで加熱しながら、60〜65℃の温度を維持しつつ行うのがよい。
【0018】
撹拌を終えた後、シリコン製のモールド等の型に流し込み、固化させる。固化の条件は5℃、30分程度である。なお、モールドのサイズにより、固化により長い時間が必要になる場合がある。
固化された組成物は、湯ないし、温めた牛乳へ入れることで容易に溶解し、おいしいチョコレートドリンクを得る事ができる。また、ここで得られるチョコレートドリンクは、一定時間放置しても、ココア分が沈殿しにくいという特性を持つ。理由は不明であるが、乳化剤やゲル化剤の使用が影響しているとも考えられる。
また、本発明の効果を妨げない範囲で、他の原材料を適宜使用することもできる。たとえば、水相の一部に生クリームを使用することもできる。
以下に実施例を記載する。
【実施例】
【0019】
検討1 インスタントチョコレートドリンク用組成物の調製
表1の配合に従い、インスタントチョコレートドリンク用組成物を調製した。調製法は以下の「○インスタントチョコレートドリンク用組成物の調製法」に従った。
【0020】
表1 配合
・乳化剤1には三菱化学フーズ社製シュガーエステル「リョートーS1670」を使用した。本品は、ショ糖ステアリン酸エステルであり、HLB約16、結合脂肪酸純度約70%であった。
・乳化剤2には三菱化学フーズ社製シュガーエステル「リョートーS170」を使用した。本品は、ショ糖ステアリン酸エステルであり、HLB約1、結合脂肪酸純度約70%であった。
・チョコレートには、不二製油株式会社製「クーベルチュールスイート」を使用した。
・ゼラチンには、森永製菓株式会社製「森永クックゼラチン」を使用した。
【0021】
○インスタントチョコレートドリンク用組成物の調製法
1.水にゼラチンと乳化剤1を加え、乳化剤が溶けるよう60℃でホモミキサーにて撹拌し水相を調製した。(2000rpm 10分)。(配合に乳化剤量が規定されていないものは、それぞれ乳化剤の添加は省略した)。
2.湯せんで融解したチョコレートに乳化剤2を加え、完全に溶解したものを水相へすこしずつ加えた。
3.チョコレートを全て入れたら回転速度を4000rpmに変更し、ゴムベラでビーカー内の側面をこすりながら5分間撹拌した。
4.シリコン製のモールドに流し込み、5℃にて30分固めた。
【0022】
検討2 インスタントチョコレートドリンク用組成物の評価
検討1で得られたインスタントチョコレートドリンク用組成物について、保存安定性の評価を行った。また、保存安定性の評価で合格と判断されたサンプルについて、溶解性、分散性、風味に関し評価を行った。
評価の方法は以下記載の「○保存安定性評価法」、「○溶解性の評価法」、「○分散性の評価法」、「○風味の評価法」に従った。
「○溶解性の評価法」、「○分散性の評価法」、「○風味の評価法」におけるコントロールとして、実施例1に使用したチョコレートを、チョコレートとしての添加量を合わせ使用した。
結果を表2、3に示した。
【0023】
○保存安定性評価法
1.14.5〜15.5gのキューブ状としたサンプルを、重量測定の上、10℃の冷蔵庫へ入れ、48時間放置した。
2.48時間放置後の重量を測定し、重量の減少率を求めた。
3.重量の減少率が5%以下であるものを合格とした。
【0024】
○溶解性の評価法
1.透明容器へ60℃の牛乳を50g入れ、そこへインスタントチョコレートドリンク用組成物のサンプル50g又はコントロールサンプル24.5gを入れた。
2.スプーンで軽くかき混ぜ、塊がなくなるまでの時間を測定した。
3.塊がなくなるまでの時間が180秒以下であれば合格、180秒を超える場合は不合格と判断した。
【0025】
○分散性の評価法
1.「○溶解性の評価」で溶解状態となったのち、撹拌をやめ放置した。
2.5分後に底部を確認し、3名のパネラーによる合議にて、以下の基準でココア分の沈殿の様子を評価した。
3点 沈殿が全く生じていないもの。
2点 わずかながら沈殿が生じているが、許容範囲であるもの。
1点 顕著に沈殿が生じているもの。
2点以上を合格と判断した。
【0026】
○風味の評価法
「○溶解性の評価」で溶解状態となったサンプルを、チョコレートドリンクの食経験のある3名のパネラーの合議により、以下の基準で評価した。
3点 過去の食経験あるチョコレートドリンクと比較して遜色ないもの。
2点 過去の食経験あるチョコレートドリンクと比較して若干劣るものの、許容範囲と思えるもの。
1点 過去の食経験あるチョコレートドリンクと比較して明確に劣るもの。
2点以上を合格と判断した。
以上の3つの評価全てが合格と判断された場合に、総合評価として合格と判断した。
【0027】
表2 保存安定性の結果
【0028】
表3 官能評価の結果
【0029】
考察
表2に示された通り、実施例1では冷蔵保管中に質量の減少も少なく、保存安定性が良好であった。なお、質量の減少が少ないのは、乳化が安定していることにより、冷蔵保存中の乾燥が抑制されていると想定された。
表3に示された通り、本発明に係るインスタントチョコレートドリンク用組成物は、容易に溶解し、チョコレートドリンクにおける分散性もよく、風味も好ましいものであった。特に、喫食途中の容器底部へのココア分の沈殿も抑制され、それが風味の改善にも良好な影響を与えていると推察された。
なお、本発明に係るインスタントチョコレートドリンク用組成物は、それ自体特徴的な食感を有し、チョコレートドリンクとせずに食しても、好ましいものであった。
【要約】
本発明は、簡易にチョコレートドリンクを調製可能な組成物を提供することを課題とする。また、得られたチョコレートドリンクは、分散性に優れたものであることを課題とする。
特定の乳化剤を含有し、チョコレートが分散された状態で熱可塑性ゲル化剤により固化された組成物を、湯中ないし牛乳中で溶解することで容易にチョコレートドリンクが得られること、またそのようにして得られたチョコレートドリンクは、ココア分の沈殿が抑制されていることを見出し、本発明を完成させた。