【実施例】
【0019】
検討1 インスタントチョコレートドリンク用組成物の調製
表1の配合に従い、インスタントチョコレートドリンク用組成物を調製した。調製法は以下の「○インスタントチョコレートドリンク用組成物の調製法」に従った。
【0020】
表1 配合
・乳化剤1には三菱化学フーズ社製シュガーエステル「リョートーS1670」を使用した。本品は、ショ糖ステアリン酸エステルであり、HLB約16、結合脂肪酸純度約70%であった。
・乳化剤2には三菱化学フーズ社製シュガーエステル「リョートーS170」を使用した。本品は、ショ糖ステアリン酸エステルであり、HLB約1、結合脂肪酸純度約70%であった。
・チョコレートには、不二製油株式会社製「クーベルチュールスイート」を使用した。
・ゼラチンには、森永製菓株式会社製「森永クックゼラチン」を使用した。
【0021】
○インスタントチョコレートドリンク用組成物の調製法
1.水にゼラチンと乳化剤1を加え、乳化剤が溶けるよう60℃でホモミキサーにて撹拌し水相を調製した。(2000rpm 10分)。(配合に乳化剤量が規定されていないものは、それぞれ乳化剤の添加は省略した)。
2.湯せんで融解したチョコレートに乳化剤2を加え、完全に溶解したものを水相へすこしずつ加えた。
3.チョコレートを全て入れたら回転速度を4000rpmに変更し、ゴムベラでビーカー内の側面をこすりながら5分間撹拌した。
4.シリコン製のモールドに流し込み、5℃にて30分固めた。
【0022】
検討2 インスタントチョコレートドリンク用組成物の評価
検討1で得られたインスタントチョコレートドリンク用組成物について、保存安定性の評価を行った。また、保存安定性の評価で合格と判断されたサンプルについて、溶解性、分散性、風味に関し評価を行った。
評価の方法は以下記載の「○保存安定性評価法」、「○溶解性の評価法」、「○分散性の評価法」、「○風味の評価法」に従った。
「○溶解性の評価法」、「○分散性の評価法」、「○風味の評価法」におけるコントロールとして、実施例1に使用したチョコレートを、チョコレートとしての添加量を合わせ使用した。
結果を表2、3に示した。
【0023】
○保存安定性評価法
1.14.5〜15.5gのキューブ状としたサンプルを、重量測定の上、10℃の冷蔵庫へ入れ、48時間放置した。
2.48時間放置後の重量を測定し、重量の減少率を求めた。
3.重量の減少率が5%以下であるものを合格とした。
【0024】
○溶解性の評価法
1.透明容器へ60℃の牛乳を50g入れ、そこへインスタントチョコレートドリンク用組成物のサンプル50g又はコントロールサンプル24.5gを入れた。
2.スプーンで軽くかき混ぜ、塊がなくなるまでの時間を測定した。
3.塊がなくなるまでの時間が180秒以下であれば合格、180秒を超える場合は不合格と判断した。
【0025】
○分散性の評価法
1.「○溶解性の評価」で溶解状態となったのち、撹拌をやめ放置した。
2.5分後に底部を確認し、3名のパネラーによる合議にて、以下の基準でココア分の沈殿の様子を評価した。
3点 沈殿が全く生じていないもの。
2点 わずかながら沈殿が生じているが、許容範囲であるもの。
1点 顕著に沈殿が生じているもの。
2点以上を合格と判断した。
【0026】
○風味の評価法
「○溶解性の評価」で溶解状態となったサンプルを、チョコレートドリンクの食経験のある3名のパネラーの合議により、以下の基準で評価した。
3点 過去の食経験あるチョコレートドリンクと比較して遜色ないもの。
2点 過去の食経験あるチョコレートドリンクと比較して若干劣るものの、許容範囲と思えるもの。
1点 過去の食経験あるチョコレートドリンクと比較して明確に劣るもの。
2点以上を合格と判断した。
以上の3つの評価全てが合格と判断された場合に、総合評価として合格と判断した。
【0027】
表2 保存安定性の結果
【0028】
表3 官能評価の結果
【0029】
考察
表2に示された通り、実施例1では冷蔵保管中に質量の減少も少なく、保存安定性が良好であった。なお、質量の減少が少ないのは、乳化が安定していることにより、冷蔵保存中の乾燥が抑制されていると想定された。
表3に示された通り、本発明に係るインスタントチョコレートドリンク用組成物は、容易に溶解し、チョコレートドリンクにおける分散性もよく、風味も好ましいものであった。特に、喫食途中の容器底部へのココア分の沈殿も抑制され、それが風味の改善にも良好な影響を与えていると推察された。
なお、本発明に係るインスタントチョコレートドリンク用組成物は、それ自体特徴的な食感を有し、チョコレートドリンクとせずに食しても、好ましいものであった。