(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2のプレイヤが前記招待コードの取得後に前記ゲームにプレイヤ登録をしたとき、前記第1のゲーム端末に対して前記第2のプレイヤのプレイヤ登録を通知する登録通知部、を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載のゲームサーバ。
前記登録通知部は、前記第2のプレイヤおよび前記第3のプレイヤの間にマッチング履歴が存在することを条件として、前記第2のゲーム端末および前記第3のゲーム端末に対して前記ゲームに対するプレイヤ登録を通知することを特徴とする請求項6に記載のゲームサーバ。
前記第2のプレイヤが前記ゲームの招待コードの取得後に前記ゲームにプレイヤ登録をし、かつ、前記第3のプレイヤが前記ゲームの招待コードの取得後であって前記第2のプレイヤのプレイヤ登録から所定期間以内に前記ゲームにプレイヤ登録をしたことを条件として、前記第1のプレイヤ、前記第2のプレイヤ、前記第3のプレイヤのうち少なくとも1以上のプレイヤに特典を付与する特典付与部、を更に備えることを特徴とする請求項6または7に記載のゲームサーバ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ネットワークゲームがリリースされて間もないころは、多くのプレイヤは下級プレイヤである。しかし、リリースから(すなわち、プレイヤに対してダウンロード可能に公開されてから)時間が経過するにつれて上級プレイヤが増えてくる。ネットワークゲームの楽しみ方のひとつは、複数のプレイヤでゲームグループを形成し、ゲームグループの仲間と助け合うことである。しかし、上級プレイヤの多いネットワークゲームの場合、新規のプレイヤは自分のレベルに合った下級プレイヤ中心のゲームグループ(以下、「下級グループ」ともよぶ)を作りにくくなる。この結果、ロングセラーのネットワークゲームは、上級プレイヤだけが深く楽しむことのできる、新規のプレイヤがチャレンジしにくいゲームになってしまうことがある。
【0014】
しかし、このようなロングセラーゲームであっても、下級グループを新たに作ることができれば、下級プレイヤたちは自分たちのペースでゲームを進めることができる。本実施形態においては、プレイヤに対してダウンロード可能に公開された既にリリースされているゲームにおいて、下級グループの形成を促すことにより、ネットワークゲームへの新規プレイヤの参加を促す方法について説明する。
【0015】
本実施形態においても、招待者となるプレイヤが、被招待者となるプレイヤに招待コードを提供することで、新規プレイヤの参加を促す。招待者は、従来と同様、被招待者に宛てて招待コードを送信してもよいし(以下、「直接招待方式」とよぶ)、自分のプロファイルページに招待コードを登録して被招待者に取得させてもよい(以下、「間接招待方式」とよぶ)。招待者は、招待対象のゲーム(以下、「招待ゲーム」とよぶ)のプレイ経験がなくても、招待ゲームの招待コードを他のプレイヤに提供できる。
【0016】
間接招待方式においては、招待者は自分のプロファイルページに招待コードを掲載し、別のプレイヤ(被招待者)は、招待者のプロファイルページにアクセスし、そこから招待コードを能動的に取得する。
【0017】
具体的には、ゲームG2(第2のゲーム)におけるプレイヤX2(第1のプレイヤ)のプロファイルページ(自己紹介のためのウェブページ)において、プレイヤX2が推薦する招待ゲームG1(第1のゲーム)の招待コードを掲載する。ゲームG2のプレイヤY2(第2のプレイヤ)はプレイヤX2のプロファイルページを参照することでゲームG1にも興味を持つかもしれない。プレイヤY2は、プレイヤX2のプロファイルページからゲームG1の招待コードを取得できる。ゲームG1の招待コードを取得したあと、プレイヤY2がゲームG1にプレイヤ登録(以下、「エントリー」ともよぶ)すれば、あるいは、プレイヤY2がゲームG1を実際にプレイすれば、プレイヤX2とプレイヤY2には特典が付与される。
以下、直接招待方式および間接招待方式により、プレイヤが別のプレイヤを勧誘することで下級グループの形成を促す処理過程を中心として説明する。
【0018】
図1は、ゲームシステム100のハードウェア構成図である。
ゲームシステム100においては、ゲームサーバ102に対して、複数のゲーム端末104a、104b、104c・・・104n(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「ゲーム端末104」と総称する)がインターネット106を介して接続される。本実施形態におけるゲーム端末104は、スマートフォンを想定している。ゲーム端末104は、携帯型のゲーム専用機であってもよいし、ラップトップPCなどの汎用コンピュータであってもよい。ゲーム端末104とインターネット106は無線接続されるが、有線接続されてもよい。ゲームのプレイヤにはプレイヤIDとよばれる一意のIDがあらかじめ付与されている。ゲームサーバ102は、各ゲーム端末104にゲームを提供する。
【0019】
図2は、ゲームシステム100の機能ブロック図である。
上述のように、ゲームシステム100は、ゲームサーバ102とゲーム端末104を含む。ゲーム端末104およびゲームサーバ102の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
ゲームサーバ102は、ウェブサーバを含む構成であってもよいし、ゲーム端末104は、携帯型の通信端末と、これにインストールされたウェブブラウザを含む構成であってもよい。
【0020】
(ゲームサーバ102)
ゲームサーバ102は、通信部108、データ処理部110およびデータ格納部112を含む。
通信部108は、インターネット106を介してゲーム端末104との通信処理を担当する。データ格納部112は各種データを格納する。データ処理部110は、通信部108により取得されたデータおよびデータ格納部112に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部110は、通信部108およびデータ格納部112のインタフェースとしても機能する。データ格納部112は、各種データを格納する。
【0021】
データ格納部112は、ゲームプログラムのほか、各プレイヤのプレイ状態を示す情報を格納する。プレイ状態とは、プレイヤのランク、プレイヤ・キャラクタのレベルや装備、保有するアイテム、スキルに関する情報などである。また、招待コードの発行履歴もデータ格納部112に格納される。
【0022】
データ処理部110は、プレイヤ登録部116、マッチング処理部118、ゲーム制御部114、特典付与部120およびコード管理部122を含む。
プレイヤ登録部116は、ゲーム端末104から通信部108を介してゲームへのエントリー要求(登録要求)を受け付ける。プレイヤ登録部116は、エントリー時に、プレイヤにプレイヤIDを付与する。ゲームプログラムをゲーム端末104にインストールするときエントリー要求が自動的に送信される。
【0023】
マッチング処理部118は、プレイヤとプレイヤのマッチング(関連づけ)をする。通信部108がプレイヤZ1からグループ作成要求を受信したとき、通信部108はゲームグループを設定し、ゲームグループの開設を公開する。次に、プレイヤZ2からこのゲームグループを指定するグループ参加要求を受信したとき、マッチング処理部118はプレイヤZ1の開設したゲームグループにプレイヤZ2を追加する。同じゲームグループに所属するプレイヤは協力して同一のゲームを楽しむことができる。マッチング処理部118は、複数のプレイヤの対戦をセッティングすることもできる。マッチング処理部118は、後述のマッチング履歴情報にプレイヤ間の関係を適宜登録する。
【0024】
あるプレイヤが別のプレイヤと継続的な関係性を構築・維持したいとき、このプレイヤはフレンド申請をすることもできる。たとえば、プレイヤZ3がプレイヤZ4を対象としてゲームサーバ102にフレンド申請を送信したとき、マッチング処理部118はプレイヤZ4のゲーム端末104にプレイヤZ3からフレンド申請されている旨を通知する。プレイヤZ3がこれを承認すれば、プレイヤZ3とプレイヤZ4は「フレンド」となる。
【0025】
フレンドには、フレンド・プレイヤのプレイ履歴の詳細を知ることができる、一人でゲームをしているときにフレンド・プレイヤが保有するキャラクタがNPC(Non Player Character)として支援してくれる、フレンド・プレイヤと情報やアイテムの交換や貸与ができる、などさまざまなメリットがある。フレンドのメリットはゲームに応じて任意に設計可能であるが、少なくとも、「フレンド」とは、2以上のプレイヤが継続的な関係を維持することを目的として相互に登録し合う関係であればよい。
【0026】
ゲーム制御部114は、ゲーム端末104のゲーム実行部132と連携してゲームの進行を制御する。
【0027】
特典付与部120は、被招待者が招待ゲームにエントリーしたことを契機として、招待者および被招待者の双方に特典を付与する。詳細は後述するが、ここでいう「特典」とは、キャラクタやアイテム、ゲームポイント(ゲーム内において使用可能な通貨)、リソースなど、プレイヤがゲームを進める上で有益な情報または有用なモノであればよい。
【0028】
コード管理部122は、招待コードの発行履歴を管理する。コード管理部122は、コード登録部124を含む。コード登録部124は、招待者(第1のプレイヤ)のゲーム端末104(以下、「招待端末(第1のゲーム端末)」とよぶ)から要求されたとき、招待者のプロファイルページに招待コードを取得するための発行ボタン(取得手段)を登録する。以下においては被招待者(第2のプレイヤ)のゲーム端末104のことを「被招待端末(第2のゲーム端末)」ともよぶ。
【0029】
通信部108は、プレイヤ登録受信部126、マッチング要求受信部128、ページアクセス受信部130、コード登録受信部134、ページ送信部136、コード要求受信部138、コード送信部140、登録通知部142、コード発行受信部172および状態通知部174を含む。
プレイヤ登録受信部126は、ゲーム端末104からエントリー要求を受信する。エントリー要求には、エントリー対象となるゲームを識別するゲームID(以下、「GID」とも表記する)と要求者のプレイヤIDが含まれる。マッチング要求受信部128は、グループ作成要求およびグループ参加要求を受信する。また、マッチング要求受信部128は、対戦要求やフレンド申請も受信する。以下、グループ作成要求やフレンド申請など、プレイヤ間の関係性を確立するための要求のことをまとめて「マッチング要求」とよぶ。
【0030】
ページアクセス受信部130は、ゲーム端末104からプロファイルページ(ウェブページ)へのアクセス要求を受信する。コード登録受信部134は、招待端末から、プロファイルページに対する招待コードの登録要求を受信する。ここでいう招待コードの登録は招待コード(文字列)をプロファイルページにそのまま掲載することであってもよいし、後述の発行ボタンのように招待コードの取得手段を登録することであってもよい。
【0031】
ページ送信部136は、ゲーム端末104にプロファイルページを送信する。コード要求受信部138は、ゲーム端末104(被招待端末)から招待コードの取得要求を受信する。コード送信部140は、被招待端末に招待コードを送信する。登録通知部142は、被招待者がゲームにエントリーするときに招待端末にその旨を通知する。
【0032】
コード発行受信部172は、直接招待方式において、ゲーム端末104から招待コードを受信する。状態通知部174は、招待者の招待ゲームにおけるプレイ状態をゲーム端末104に通知する。ここでいう「プレイ状態」とは、招待者の招待ゲームにおけるプレイ履歴を意味する。
【0033】
(ゲーム端末104)
ゲーム端末104は、ユーザインタフェース処理部144、通信部146、データ処理部148およびデータ格納部150を含む。
ユーザインタフェース処理部144は、タッチパネルを介してプレイヤからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部146は、インターネット106を介してゲームサーバ102や他のゲーム端末104との通信処理を担当する。データ格納部150は各種データを格納する。データ処理部148は、ユーザインタフェース処理部144や通信部146により取得されたデータ、データ格納部150に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部148は、ユーザインタフェース処理部144、通信部146およびデータ格納部150のインタフェースとしても機能する。
【0034】
データ処理部148は、ゲーム実行部132を含む。
ゲーム実行部132は、ゲームサーバ102と連携してゲームの進行を制御する。ゲーム端末104のゲーム実行部132は、ゲームサーバ102からゲーム制御部114の機能の一部としてダウンロードされるソフトウェアプログラムとして形成されてもよい。本実施形態におけるゲーム実行部132は招待コードも生成する。
【0035】
通信部146は、プレイヤ登録送信部152、マッチング要求送信部154、コード登録送信部156、コード要求送信部158、コード受信部160、通知受信部162およびコード発行送信部176を含む。
【0036】
プレイヤ登録送信部152は、エントリー要求を送信する。エントリー要求は、ゲームのインストール時に自動的に送信される。マッチング要求送信部154は、グループ作成要求やフレンド申請等のマッチング要求を送信する。コード登録送信部156は、ゲーム端末104が招待端末として機能するときに、プロファイルページへの招待コードの登録要求を送信する。招待コードの登録要求には、ゲームID、プレイヤIDおよび招待コードが含まれる。コード要求送信部158は、ゲーム端末104が被招待端末として機能するときに、招待コードの取得要求を送信する。コード受信部160は、被招待端末として機能するときに、招待コードを受信する。通知受信部162は、招待端末として機能するとき、被招待者が招待ゲームにエントリーしたことを示す登録通知を受信する。
【0037】
コード発行送信部176は、直接招待方式に対応する。コード発行送信部176は、招待者に指定されるプレイヤを宛先として招待コードを送信する。ゲームサーバ102は、直接招待方式においても、招待コードを中継する。
【0038】
通信部146は、ゲームサーバ102から各種ゲーム情報を取得し、データ処理部148はユーザインタフェース処理部144にゲーム画面を表示させる。また、ユーザインタフェース処理部144はユーザによる各種入力を検出し、データ処理部148は入力情報をゲームサーバ102に通信部146を介して通知する。この入力情報に応じて、ゲームサーバ102のゲーム制御部114はゲーム端末104のゲーム実行部132と連携してゲームの進行を制御する。
【0039】
ユーザインタフェース処理部144は、プレイヤからの入力を受け付ける入力部164と、プレイヤに対して画像や音声等の各種情報を出力する出力部166を含む。入力部164は、主として、画面に対するプレイヤのタッチ操作を入力として検出する。
【0040】
図3は、プレイ履歴情報170のデータ構造図である。
プレイ履歴情報170は、ゲームサーバ102のデータ格納部112に格納される。プレイ履歴情報170は、プレイヤごと、ゲームごとのプレイ履歴を示し、ゲーム制御部114はゲームがプレイされるごとにプレイ履歴情報170を更新する。
図3は、プレイヤID=P01のプレイヤ(以下、「プレイヤ(P01)」と表記する)のプレイ履歴を示している。
【0041】
プレイヤ(P01)の登録名は「アロア」である。プレイヤ(P01)は、ゲーム(G01)、ゲーム(G02)など複数種類のゲームをプレイしたことがある。
図3によれば、プレイヤ(P01)はゲーム(G01)について累計78時間のプレイ経験があり、ランクは143である。ランクとは、プレイヤのゲームに対する熟練度を意味する指標値であり、通常、プレイヤがゲーム中に設定されるミッションをクリアするごとにアップする。プレイヤ(P01)のゲーム(G01)における順位は全国1127位である。プレイヤ(P01)は、ゲーム(G01)の招待コード(以下、「招待コード(G01)」のように表記する)を掲載している(詳細後述)。
【0042】
プレイヤ(P01)のゲーム(G02)におけるランクは1374であり、順位は全国1位である。プレイヤ(P01)は招待コード(G02)を掲載していない。プレイヤ(P01)はゲーム(G03)をプレイしていないが、招待コード(G03)を掲載している。このように、未プレイのゲームについて招待コードを掲載することもできる。
【0043】
プレイ履歴としては、このほかにも、最近クリアしたステージやミッション、倒した敵数などの各種成果、保有するキャラクタ、キャラクタのレベル、保有するアイテム、武器、防具などの所有物などが含まれてもよい。
【0044】
図4は、マッチング履歴情報180のデータ構造図である。
マッチング履歴情報180は、ゲームサーバ102のデータ格納部112に格納される。マッチング履歴情報180は、プレイヤごとのマッチング履歴を示し、マッチング処理部118はマッチングが成立または解消されるごとにマッチング履歴情報180を更新する。
【0045】
マッチング履歴情報180においては、プレイヤ間のマッチング関係は記号R0〜R2により示される。R0は、フレンド関係を示す。
図4によれば、プレイヤ(P01)とプレイヤ(P02)はフレンド関係にある。
【0046】
R1は、いずれかのゲームにおいて、同じゲームグループに所属していることを意味する。ゲームグループは、共通の敵や他のゲームグループとの対戦を目的として、あるいは、ゲームグループ内での対戦・競争を目的として結成される。一般的にチームとかギルドとよばれるものもここでいうゲームグループの一種である。
図4によれば、プレイヤ(P01)とプレイヤ(P04)は同じゲームグループに所属している。
【0047】
R2は、過去に同じゲームグループに所属したことがあるが、今は、同じゲームグループには所属していない関係を示す。
図4によれば、プレイヤ(P01)とプレイヤ(P05)は過去に同じゲームグループに所属していることがわかる。また、R2は、同じゲームグループに所属はしていなくても、対戦経験がある、SNS(Social Networking Service)にて双方向会話をしたことがある、などの交流歴を含めてもよい。
【0048】
図4によれば、プレイヤ(P01)とプレイヤ(P03)にはマッチング履歴がない。すなわち、この二人はフレンドでもなく、同じゲームグループにも属したことがない。
【0049】
図5は、付与条件情報220のデータ構造図である。
付与条件情報220は、ゲームサーバ102のデータ格納部112に格納される。付与条件情報220は、招待者および被招待者に特典を付与する条件(以下、「付与条件」とよぶ)を定義する。一般的には、招待ゲームにエントリー済みのプレイヤ(以下、「既存プレイヤ」とよぶ)が招待者となって、未登録プレイヤを勧誘することが多い。本実施形態においては、既存プレイヤに限らず、招待ゲームの未登録プレイヤも招待者となって別の未登録プレイヤを勧誘できる。
図5に示す付与条件情報220は、ゲーム(G01)(ゲーム名「ゲームA」)における各種特典の付与条件を示す。
【0050】
特典ID(以下、「RID」とも表記する)=R01の特典、すなわち、特典(R01)の内容は「薬草A」であり、既存プレイヤ(招待者)が未登録プレイヤ(被招待者)の勧誘に成功したときに付与される。特典付与部120は、この付与条件が成立したとき、招待者と被招待者の双方に特典(R01)を付与する。「勧誘の成功」とは、被招待者が招待者の提供した招待コードを使って招待ゲームにエントリーすることを意味する。なお、エントリーに限らず、「勧誘の成功」とは被招待者が招待ゲームをゲーム端末104にインストールすることであってもよいし、被招待者が所定回数以上、あるいは、所定時間以上、招待ゲームをプレイすることであってもよい。
【0051】
特典(R02)の「薬草B」は、2人のプレイヤの同時勧誘に成功したときに招待者と被招待者の双方に付与される。ここでいう「同時」とは、プレイヤX3からの勧誘により、プレイヤY3,Y4が招待ゲームにエントリーしたとき、プレイヤY3のエントリー日時とプレイヤX4のエントリー日時の時間差が所定期間(以下、「準同時期間」とよぶ)内であることを意味する。3人以上の場合も同様である。本実施形態においては、準同時期間は24時間であるとして説明する。複数の被招待者が同一の招待コードを使って招待ゲームに「同時」にエントリーしたとき、この複数の被招待者は「同時参加関係」にある、とよぶことにする。同時参加関係にある複数のプレイヤは、いずれも新規プレイヤであるから下級グループを形成しやすい。そこで、複数の新規プレイヤを同時勧誘するインセンティブとして、特典付与部120は招待者と複数の被招待者それぞれに特典(R02)を付与する。
【0052】
なお、招待者と被招待者の間でも同時参加関係が成立することがある。未登録プレイヤX5が発行した招待コードを使って未登録プレイヤY5が招待ゲームにエントリーしたとする。未登録プレイヤY5がエントリーしてから準同時期間が満了するまでに招待者であるプレイヤX5もエントリーすれば、プレイヤX5、Y5の間に同時参加関係が成立する。このときにも特典付与部120は、招待者X5と被招待者Y5の双方に特典を付与してもよい。
【0053】
付与条件は、エントリー時に限らず、エントリー後にも設定されてもよい。以下、エントリー後のプレイ履歴に関して設定される付与条件のことを特に「継続条件」とよぶ。本実施形態においては、招待ゲームにエントリーした被招待者がこの招待ゲームに5日連続でログイン(プレイ開始)をしたときに継続条件が成立し、特典付与部120は招待者に特典(R04)を付与する。このような態様によれば、招待者は、他のプレイヤの勧誘に成功したときだけでなく、そのプレイヤが招待ゲームを継続してプレイしているときにも特典を取得できる。被招待者が招待ゲームに没入すれば、招待者にもメリットが生じる。なお、継続条件が成立したとき、特典付与部120は被招待者にのみ特典を付与してもよいし、招待者と被招待者の双方に特典を付与してもよい。
【0054】
図6は、ログイン情報230のデータ構造図である。
ログイン情報230は、ゲームサーバ102のデータ格納部112に格納される。ログイン情報230は、ゲームに対するプレイヤのログイン状態を示す情報である。
図6のログイン情報230は、ゲーム(G01)(ゲーム名「ゲームA」)における複数のプレイヤのログイン状態を示す。
【0055】
プレイヤ(P01)(プレイヤ名「アロア」)は、3月1日の12:00にゲーム(G01)にエントリーしている。直近では5月6日、7日、8日の3日間連続でゲーム(G01)にログインしている。プレイヤ(P02)(プレイヤ名「トモヒコ」)も3月1日の13:00にゲーム(G01)にエントリーしている。プレイヤ(P01)とプレイヤ(P02)は、同時参加関係にある。
【0056】
図7は、アイテム情報240のデータ構造図である。
アイテム情報240は、ゲームサーバ102のデータ格納部112に格納される。アイテム情報240は、ゲームにおいて出現するアイテムのレアリティを定義する。
図7のアイテム情報240は、ゲーム(G01)(ゲーム名「ゲームA」)において出現するアイテムのリストである。
【0057】
各アイテムは、アイテムID(以下、「IID」とも表記する)により識別される。アイテムにはレアリティが設定される。プレイヤは、ゲーム(G01)において実行される抽選によりアイテムを取得できる。また、アイテムは、敵キャラクタが倒されたときに所定の確率にて出現する。レアリティは、アイテムの出現のしにくさを指標化したものであり、SSR、SR、Rの順に出現確率が高くなる。一般的には、レアリティが高いSSRのアイテムは、それよりもレアリティの低いSR、Rのアイテムよりも高価であり、有用であることが多い。
【0058】
たとえば、アイテム(I01)(薬草A:レアリティR)よりも、アイテム(I03)(薬草C:レアリティSR)は効果(体力回復効果や解毒効果など)が高く、ゲーム内で売却したときの価格も高い。
以下、間接招待方式におけるプレイヤの勧誘について説明し、そのあとに、直接招待方式についても説明する。
【0059】
[間接招待方式]
図8は、ランキング画面190の画面図である。
図8に示すランキング画面190は、ゲーム(G02)においてランクの順位を示す画面である。
図8のランキング画面190は、プレイヤ(P02)のゲーム端末104に表示されているとする。プレイヤ(P02)はゲーム(G02)のプレイ中において任意のタイミングにてランキング画面190を画面表示させることができる。ランキング画面190には複数のプレイヤ情報領域192がランクの順位にしたがってリスト表示される。
図8においては1位のプレイヤ「アロア」(プレイヤ(P01))から4位のプレイヤ「きよこ」(プレイヤ(P32))までが示されているが、スクロールバー194を操作することにより、5位以下も確認できる。
【0060】
プレイヤ情報領域192には、プレイヤ名、ランクおよびその順位が表示される。たとえば、1位のプレイヤ(P01)(プレイヤ名「アロア」)のランクは1位であり、プレイヤランクは「1374」である。プレイヤ(P02)は、プレイヤ情報領域192をタッチすることにより、プロファイル画面(
図9に関連して後述)を表示させることができる。
【0061】
図9は、プロファイル画面200の画面図である。
図9に示すプロファイル画面200は、
図8のランキング画面190において、プレイヤ(P02)が第1位のプレイヤ(P01)(プレイヤ名「アロア」)のプレイヤ情報領域192をタッチしたときに表示される。このプロファイル画面200は、プレイヤ(P01)のプロファイルを示す。
【0062】
プロファイル画面200は、プレイ状態領域202と招待ゲーム領域204を含む。プレイ状態領域202は、ゲーム(G02)におけるプレイヤ(P01)のプレイ状態を示す。プレイ状態領域202には、プレイヤ(P01)のゲーム(G02)におけるランクとその順位のほか、保有しているキャラクタとその熟練度であるレベルが表示される。
【0063】
招待ゲーム領域204は、プレイヤ(P01)が選んだ招待ゲームを示す。プレイヤ(P01)は、ゲーム(G01)(ゲーム名「ゲームA」)とゲーム(G03)(ゲーム名「ゲームB」)を招待ゲームとして選んでいる。切換ボタン208をタッチすることにより、複数の招待ゲーム領域204を切り換え表示できる。
【0064】
招待ゲーム領域204には、プレイヤ(P01)の招待ゲームにおけるプレイ履歴も表示される。招待ゲーム領域204は発行ボタン206を含む。プレイヤ(P02)(閲覧者)は、発行ボタン206をタッチすれば、招待ゲームの招待コードを発行してもらうことができる(後述)。発行ボタン206は、間接招待方式に対応するインタフェースである。
【0065】
図9によれば、プレイヤ(P01)(プレイヤ名「アロア」:招待者)は招待ゲーム(G01)(ゲーム名「ゲームA」)のプレイ経験があり、ランクは143であり、全体では第1127位である。これらの情報は
図3に示したプレイ履歴情報170に基づく。コード登録部124は、ゲーム(G02)のプレイ時に、プレイヤ(P01)(招待者)から、招待ゲーム(G01)の招待コードの登録要求が受信されたとき、プレイヤ(P01)のプロファイル画面200にゲーム(G01)の発行ボタン206を登録するとともに、プレイ履歴情報170を参照して招待ゲーム領域204にプレイ履歴を付記する。
【0066】
プレイヤ(P01)(招待者)は、招待ゲーム(G03)(ゲーム名「ゲームB」)のプレイ経験はない。したがって、招待ゲーム(G03)には「未経験」と表示される。
【0067】
招待ゲームごとに発行ボタン206が設定される。プレイヤ(P02)(被招待者)は、プレイヤ(P01)のプロファイル画面200から招待ゲームの招待コードを取得できる。
【0068】
プレイヤ(P01)による各招待ゲームのプレイ履歴が表示されるため、閲覧者であるプレイヤ(P02)はプレイヤ(P01)(招待者)が招待ゲームにどのくらい夢中になっているのか、あるいは、未体験なのかを判断できる。上述したように、プレイヤ(P01)は招待ゲーム(G03)(ゲーム名「ゲームB」)のプレイ経験はない。したがって、プレイヤ(P02)が招待ゲーム(G03)にエントリーし、それに呼応してプレイヤ(P01)も招待ゲーム(G03)にエントリーをすれば、2人で下級グループを形成できる。
【0069】
図10は、招待コード取得画面210の画面図である。
図10に示す招待コード取得画面210は、
図9のプロファイル画面200において、プレイヤ(P02)が招待ゲーム(G03)(ゲーム名「ゲームB」)の発行ボタン206をタッチしたときに表示される。発行ボタン206をタッチすると、ゲームサーバ102のコード送信部140は、プレイヤ(P02)のゲーム端末104(被招待端末)に招待状212を送信する。プレイヤ(P02)が招待ゲーム(G03)をダウンロードしてプレイヤ登録するときに、招待状212に示される招待コード(図中のコード「ABC0724」)を入力すると、特典付与部120はプレイヤ(P02)に特典としてキャラクタDを付与する。キャラクタDは、招待ゲーム(G03)においてプレイヤを支援するキャラクタである。特典付与部120は、招待者であるプレイヤ(P01)にも特典を付与してもよい。
【0070】
図11は、間接招待方式において、招待ゲームの掲載過程を示すフローチャートである。
招待者となるプレイヤは、まず、招待ゲームを選択する。選択後、ゲーム実行部132は、招待ゲームの招待コード(文字列)を生成する(S10)。コード登録送信部156は、招待ゲームのゲームID、プレイヤIDおよび招待コードを含む登録要求をゲームサーバ102に送信する(S12)。ゲームサーバ102のコード登録受信部134は登録要求を受信する。
【0071】
コード登録部124は、招待者のプロファイル画面200に指定された招待ゲームを登録する(S14)。コード登録部124は、プレイ履歴情報170を参照し、招待者の招待ゲームにおけるプレイ履歴を検出し、プロファイル画面200に掲載する(S16)。ゲーム(G03)のように未経験であれば、
図9に示したように「未経験」と表示される。最後に、コード登録部124は、招待ゲームの発行ボタン206を設定する(S18)。コード登録部124は、S12の登録要求に際して招待コードと発行ボタン206を対応付ける。コード登録部124は、招待ゲームおよび招待コードの掲載完了をゲーム端末104に通知する(S20)。
【0072】
図12は、間接招待方式において、招待コードの発行過程を示すフローチャートである。
あるプレイヤが別のプレイヤのプロファイル画面200にアクセスするとき、ページアクセス受信部130はゲーム端末104からアクセス要求を受信する(S30)。ページ送信部136は、指定されたウェブページ(プロファイル画面200)を要求元のゲーム端末104(被招待端末)に送信する(S32)。ゲーム端末104(被招待端末)の通信部146は、プロファイル画面200を画面表示させる。被招待者は、プロファイル画面200の発行ボタン206をタッチする(S34)。このとき、コード要求送信部158は、プレイヤIDおよびゲームIDを含む招待コードの取得要求をゲームサーバ102に送信し、コード要求受信部138がこれを受信する(S36)。コード送信部140は、発行ボタンに対応づけられていた招待コードをゲーム端末104(被招待端末)に送信し、コード受信部160はこれを受信する(S38)。コード管理部122は、招待コードの発行履歴を記録する(S40)。具体的には、コード管理部122は、どのゲームについてどの招待者からの招待コードが誰に取得されたかを記録する。
【0073】
図13は、ゲームプログラムのダウンロード過程を示すフローチャートである。
ここでは、被招待端末のプレイヤ(P02)が、招待者であるプレイヤ(P01)の招待ゲーム(G03)をダウンロードする場合を例として説明する。被招待端末は、まず、招待ゲーム(G03)のインストール要求を送信する(S50)。ゲーム制御部114は、ゲーム(G03)のゲームプログラムをゲーム端末104に送信する(S52)。ゲーム端末104は、このゲームプログラムをインストールする(S54)。
【0074】
インストール後、プレイヤ登録送信部152はプレイヤIDおよびゲームIDを含むエントリー要求をゲームサーバ102に自動的に送信する(S56)。このとき、被招待者であるプレイヤ(P02)は、招待コード取得画面210において取得した招待コードを入力すると、招待コードもエントリー要求と合わせてゲームサーバ102に送信される。エントリー要求に際して、取得済みの招待コードも自動的に送信されてもよい。
【0075】
特典付与部120は、被招待者であるプレイヤ(P02)に招待ゲーム(G03)において利用可能な所定の特典を付与する(S58)。
図10に関連して説明したように被招待者であるプレイヤ(P02)にはキャラクタDが特典として付与される。一方、招待コードを発行したプレイヤ(P01)に対しても、特典付与部120は特典を付与してもよい。特典の内容および付与対象は、ゲーム(G03)の付与条件に基づいて決定される。プレイヤ(P01)には、ゲーム(G03)において利用可能な特典が付与されてもよいし、ゲーム(G01)において利用可能な特典が付与されてもよい。プレイヤ(P01)は、ゲーム(G01)とゲーム(G03)のいずれの特典をもらうかを選択できてもよい。
【0076】
被招待者であるプレイヤ(P02)のエントリーを契機として、登録通知部142は招待者であるプレイヤ(P01)に登録通知を送信する(S60)。招待端末の通知受信部162は、登録通知を受信する。登録通知により、プレイヤ(P01)は、プレイヤ(P02)のゲーム(G03)へのエントリーを知る。プレイヤ(P01)は、ゲーム(G03)に未登録であるため、ゲーム(G03)にエントリーした上でプレイヤ(P02)を誘えば下級プレイヤ同士の下級グループを形成できる。このように、未登録プレイヤ(P01)が別の未登録プレイヤ(P02)を勧誘することにより、プレイヤ(P01)は下級グループを形成可能な状況を整えた上でゲーム(G03)に参加できる。また、未登録プレイヤ(P02)も、未登録プレイヤ(P01)の招待コードを取得することで、未登録プレイヤ(P01)と下級グループを形成することを期待した上でエントリーできる。
【0077】
なお、既存プレイヤが未登録プレイヤを勧誘する場合には、既存プレイヤは登録通知を受信したときに自分が主宰または参加するゲームグループに新規のプレイヤをいち早く勧誘することで自分のゲームグループの勢力を拡大できる。
【0078】
特典付与部120は、多くのプレイヤの勧誘に成功したプレイヤに対してより多くの特典を付与する。プレイヤ(P01)の招待コードに対応して新規プレイヤのエントリーがなされるごとに、特典付与部120は招待者であるプレイヤ(P01)に特典を追加付与する。勧誘対象となった複数のプレイヤに同時参加関係が成立したときや、マッチング関係が成立したとき、特典付与部120は更に特典を招待者に追加付与してもよい。このような態様によれば、多くのプレイヤから注目されるプレイヤ、発信力や影響力を備えるプレイヤほど多くの特典を取得できるため、ゲームを有利に進めることができる。いいかえれば、ゲームを有利に進めるために既存プレイヤがプレイヤ層の拡大に積極的に寄与してくれると考えられる。
【0079】
[直接招待方式]
図14は、直接招待方式において、招待コードの送信過程を示すフローチャートである。
直接招待方式においても、招待者となるプレイヤは、まず、招待ゲームを選択する。選択後、ゲーム実行部132は、招待ゲームの招待コード(文字列)を生成する(S61)。コード発行送信部176は、招待ゲームのゲームID、招待者のプレイヤIDおよび被招待者のプレイヤIDを指定して、招待コードの発行要求をゲームサーバ102に送信する(S62)。ゲームサーバ102のコード発行受信部172は招待コードを受信する。
【0080】
ゲーム制御部114は、プレイ履歴情報170を参照し、招待者の招待ゲームに対するプレイ履歴を検索する(S64)。コード送信部140は、被招待者端末に招待コードを送信する(S66)。また、プレイ履歴の検索結果に基づいて、状態通知部174は招待者のプレイ状態を被招待端末に通知する(S68)。ここでいうプレイ状態とは、招待者の招待ゲームに対するプレイ履歴を示す情報であればよく、たとえば、招待ゲームのプレイ経験の有無、累計プレイ時間、ランク、保有するキャラクタやアイテムなどである。コード管理部122は、招待コードの発行履歴を記録する(S70)。
【0081】
直接招待方式においては、招待者は、ゲームサーバ102を経由して被招待者を宛先指定した上で招待コードを被招待端末に送信する。被招待端末には、招待者のプレイ状態も通知される。たとえば、招待者が招待ゲームの未登録プレイヤであれば、被招待者は招待者の勧誘に応じやすいと考えられる。招待ゲームにエントリーすれば、招待者と下級グループを形成できるためである。
【0082】
被招待者が招待ゲームのゲームプログラムをダウンロードするときの処理過程は、
図13に関連して説明した内容と同様である。被招待者が招待ゲームにエントリーすると、ゲームサーバ102の登録通知部142は招待者にその旨を通知する(
図13のS60)。招待者は、この登録通知のあとに自らも招待ゲームにエントリーすれば、被招待者と下級グループを形成できる。
【0083】
図15は、招待コードに基づいて被招待者が招待ゲームにエントリーしたときの特典付与処理の過程を示すフローチャートである。
ここでは、既存プレイヤX6がプロファイル画面200に掲載した招待コードを使って、別のプレイヤY6が招待ゲームにエントリーする状況を前提として説明する。
【0084】
ゲームサーバ102のプレイヤ登録部116は、プレイヤY6が招待ゲームにエントリーしたとき、プレイヤX6が発行した招待コードを使ってエントリーした別のプレイヤが存在するか否かを判定する(S80)。そのようなプレイヤY7が存在するとき(S80のY)、特典付与部120はプレイヤY6のエントリー日時とプレイヤY7のエントリー日時の時間差が準同時時間内であるか、いいかえれば、プレイヤY6とプレイヤY7が同時参加関係にあるか否かを判定する(S82)。
【0085】
プレイヤY6とプレイヤY7が同時参加関係にあるとき(S82のY)、マッチング処理部118はマッチング履歴情報180を参照し、プレイヤY6とプレイヤY7の間にR0〜R2のいずれかのマッチング履歴があるか否かを判定する(S84)。マッチング履歴があるとき(S84のY)、特典付与部120はプレイヤY6,Y7の双方に特典を付与する(S86)。特典付与部120は、2人の招待者であるプレイヤX6にも特典を付与してもよい。一方、同一の招待コードに基づくエントリーが存在しないとき(S80のN)、同時参加関係が成立しないとき(S82のN)、マッチング履歴がないとき(S84のN)、特典付与部120は特典を付与しない。
【0086】
なお、同時参加関係が成立するとき、登録通知部142はプレイヤY6(第2のプレイヤ)のゲーム端末104(第2のゲーム端末)にプレイヤY7(第3のプレイヤ)のエントリーを通知し、プレイヤY7のゲーム端末104(第3のゲーム端末)にプレイヤY6のエントリーを通知する。同時参加関係にある複数のプレイヤそれぞれにエントリーを通知することにより、これらのプレイヤによるゲームグループの形成を促しやすくなる。たとえば、エントリー通知されたプレイヤY6は、プレイヤY7と下級グループを形成できることを認識できる。このような制御方法によれば、新規かつ同時期にエントリーしたプレイヤによる下級グループの形成を促しやすくなる。
【0087】
また、同時参加関係の成立に加えて、マッチング履歴があることを条件として、このようなエントリーの相互通知を実行してもよい。プレイヤは、見知らぬプレイヤを誘ってゲームグループを作るよりも、一度でも別のゲームで同じゲームグループに所属したプレイヤ、あるいは、対戦したことのあるプレイヤの方が誘いやすいと考えられる。このような制御方法によれば、マッチング関係にある複数のプレイヤ、あるいは、マッチング関係にあったことのある複数のプレイヤからなるゲームグループの結成や再結成を促しやすくなる。また、あるゲームG1において形成されたゲームグループのメンバーがまとめて別のゲームG2にエントリーして、ゲームG2においても下級グループとしてゲームグループを形成してもよい。このような制御方法によれば、ゲームG1において成立したマッチング関係という一時的な人間関係を別のゲームG2でも維持できるため、プレイヤ間の交流をいっそう強化できる。
【0088】
プレイヤ登録時において下級グループを形成する方法、いいかえれば、複数のプレイヤのエントリーを同時発生させる状況は、下記の6種類が考えられる。
(W1)未登録プレイヤが間接招待方式により、新規プレイヤを勧誘する。
(W2)未登録プレイヤが間接招待方式により、複数の新規プレイヤを勧誘する。
(W3)既存プレイヤが間接招待方式により、複数の新規プレイヤを勧誘する。
(W4)未登録プレイヤが直接招待方式により、新規プレイヤを勧誘する。
(W5)未登録プレイヤが直接招待方式により、複数の新規プレイヤを勧誘する。
(W6)既存プレイヤが直接招待方式により、複数の新規プレイヤを勧誘する。
【0089】
図15は、上記(W3)(W6)に対応する。このときには、既存プレイヤに誘われた複数の新規プレイヤが下級グループを形成可能である。ゲームサーバ102の登録通知部142は、同時参加関係にある複数の新規プレイヤそれぞれに互いのエントリーを通知することで、複数の新規プレイヤのゲームグループ形成を促す。また、招待者および複数の被招待者のいずれかに特典付与部120は特典を付与することにより、(W3)(W6)の状況における下級グループの形成を促してもよい。
【0090】
未登録プレイヤが新規プレイヤを勧誘するときには((W1)(W2)(W4)(W5))、被招待者だけでなく、招待者も含めた下級グループが形成可能である。このときには、登録通知部142は、被招待者のエントリーを他の被招待者だけでなく、招待者にも通知する。招待者および複数の被招待者のいずれかに特典付与部120は特典を付与することにより(W1)(W2)(W4)(W5)の各状況における下級グループの形成を促してもよい。
【0091】
なお、同時参加関係になくても、同一の招待コードに基づいて複数のプレイヤがエントリーしたときに特典付与部120はこれらのプレイヤに特典を付与するとしてもよい。このときにも、登録通知部142は複数のプレイヤそれぞれに相互のエントリーを通知してもよい。同一の招待コード、同時参加関係、マッチング履歴のうち、少なくとも一つの条件を満たす複数のプレイヤがエントリーしたときも同様である。
【0092】
以上、実施形態に基づいてゲームシステム100を説明した。
本実施形態によれば、ダウンロード可能に公開されている招待ゲームを未体験の未登録プレイヤでも、招待コードにより新規プレイヤを誘うことができる。招待者も含めて複数の新規プレイヤが同時期に招待ゲームにエントリーできるため、下級グループを形成しやすい。上級プレイヤからの勧誘や一人でのエントリーを躊躇するプレイヤであっても、他の未経験者といっしょにゲームに参加できるので、エントリーするときの抵抗感を軽減できる。既存プレイヤが複数の新規プレイヤを勧誘するときも同様である。
【0093】
被招待者が招待ゲームにエントリーすると、ゲームサーバ102は招待者に新規プレイヤ(被招待者)のエントリーを通知する(
図13参照)。招待者も招待ゲームの未経験者であれば、新たにエントリーした被招待者を誘って下級グループを形成できる。たとえば、招待ゲームの未登録プレイヤX8が間接招待方式によりプレイヤY8の勧誘に成功し、プレイヤX8,Y8の下級グループが形成されたとする。ここで、プレイヤX8の招待コードに基づいて、更に、別のプレイヤY9がエントリーしたとする。プレイヤY9のエントリーは、登録通知部142によりプレイヤX8、Y8に通知される。プレイヤX8,Y8は、新たにエントリーしたプレイヤY9を誘えば、下級グループのメンバーを3人に増やすことができる。このように、招待コードをつかって新規プレイヤのエントリーを促し、エントリー通知を受けたときにすぐにゲームグループに誘うことで、ゲーム開始段階から大きな下級グループを作りやすくなる。
【0094】
間接招待方式においては、招待者のプロファイル画面200から被招待者が自発的に招待コードを取得する。プレイヤは、招待して欲しいゲームの招待コードを自ら要求すればよい。招待希望者には、別のプレイヤのプロファイル画面200にアクセスし、発行ボタン206をタッチするという2段階の意思確認が求められる。従来型である直接招待方式の場合、招待コードの過剰発行が懸念される。間接招待方式は、このようなバラマキが発生しないというメリットがある。
【0095】
また、招待を受けたいプレイヤY10が、別のプレイヤX10に招待コードの発行を依頼することもある。この場合、プレイヤX10はプレイヤY10のために招待コードを生成し、プレイヤY10に送信するという手間をかける必要がある。
間接招待方式においては、プレイヤX10は自分のプロファイル画面200に招待コードをあらかじめ掲載しておき、自分のプロファイル画面200にアクセスすれば招待コードを取得できる旨をプレイヤY10に一言伝えるだけでよい。すなわち、招待を依頼されたときにその依頼に応えて招待コードを新規発行するのではなく、あらかじめ招待コードを発行可能な状態にしておき、その旨を招待希望者に伝えるだけでよい。このため、招待者の負担が軽減されるというメリットもある。
【0096】
招待コードは、プロファイル画面200など招待者に対応づけられるウェブページから取得できる。インターネット掲示板など公共のウェブページに招待コードを自由に掲載させると、ウェブページの見た目が乱雑になってしまうため好ましくない。本実施形態においては、招待者の専用ウェブページであるプロファイル画面200に招待コードが掲載されるため、一般閲覧者の迷惑にはならない。
【0097】
本実施形態においては、勧誘に成功するほど、招待者には特典が追加付与されるため、プレイヤの勧誘意欲を喚起できる。また、被招待者が招待ゲームをしっかりとプレイして継続条件が成立したときにも、招待者には特典が付与される。このため、招待者は被招待者のゲーム継続意欲を喚起・維持するために、被招待者に対して利他的・互恵的行動を取ることも期待される。具体的には、同じゲームグループに所属する被招待者に対して、アイテム等を提供し、SNSで積極的に声をかけることも考えられる。特典付与のための継続条件を設定することにより、新規プレイヤ層を拡大するだけでなく、新規プレイヤを招待ゲームに定着させる効果も期待できる。また、被招待者を手厚くサポートするという評価が定着したプレイヤは、新規プレイヤをいっそう勧誘しやすくなると考えられる。勧誘成功および継続条件成立を契機として特典を付与することにより、下級グループの形成、維持、活性化とともにプレイヤの利他的・互恵的行動を促すことができる。
【0098】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0099】
複数のゲーム端末104と1つのゲームサーバ102とによりゲームシステム100が構成されるとして説明したが、ゲーム端末104の機能の一部はゲームサーバ102により実現されてもよいし、ゲームサーバ102の機能の一部がゲーム端末104に割り当てられてもよい。また、ゲームサーバ102やゲーム端末104以外の第3の装置が、機能の一部を担ってもよい。
【0100】
図2において説明したゲーム端末104およびゲームサーバ102の各機能の集合体であるゲームシステム100は大局的には1つの「情報処理装置」として把握することも可能である。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やゲームシステム100に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
【0101】
[変形例]
招待者が未体験の招待ゲームについて招待コードを発行するときには、ゲーム制御部114は、被招待者がこの招待コードを使ってエントリーするまで、いいかえれば、被招待者の勧誘に成功するまで招待者のプレイに制限をかけてもよい。たとえば、招待ゲームG1を未体験のプレイヤX11が招待コードをプロファイル画面200に登録したあと、いずれかのプレイヤがこの招待コードを使ってエントリーするまでにはタイムラグがある。招待コードの掲載後、勧誘成功を待たずにプレイヤX11が招待ゲームG1にエントリーし、勧誘に成功するまでには、プレイヤX11は招待ゲームG1に習熟しているかもしれない。そこで、プレイヤX11(招待者)が招待ゲームを未体験(未登録)であることを「制限条件」として定義しておき、ゲーム制御部114は制限条件を成立させるプレイヤX11が招待コードをプロファイル画面200に登録したとき、あるいは、プレイヤX11が招待コードを直接招待方式にて他のプレイヤに送付したときには、勧誘が成功するまでプレイヤX11の招待ゲームG1へのエントリーを禁止してもよい。このような制御方法によれば、被招待者がエントリーしたときには招待者も未体験者のままなので、下級グループをより確実に形成しやすくなる。
【0102】
制限条件は、招待者のプレイ履歴に基づいて任意に定義されればよく、少なくとも、招待ゲームに対する招待者のプレイの進捗状態、たとえば、習熟度や所有物等を定義する条件であればよい。具体的には、招待者の招待ゲームにおける累計プレイ時間が所定時間以内であること、招待ゲームにおける所定のミッションをクリアしていないこと、など初級プレイヤであることを示す制限条件を設定してもよい。あるいは、アイテム(I12)を保有していること、累計プレイ時間が所定時間以上であること、など上級プレイヤであることを示す制限条件を定義してもよい。
【0103】
また、ゲーム制御部114によるプレイ制限は、招待ゲームG1へのエントリー禁止のほか、累計プレイ時間の制限、1日あたりのプレイ時間の制限、保有可能なアイテムの制限、ランクアップ不可など、招待者が招待ゲームG1を進めるのを制限または妨害する設定であればよい。
【0104】
なお、ゲーム制御部114は、上記のようなプレイ制限を被招待者のエントリーを契機として解除してもよいし、被招待者が招待ゲームにおいて所定の行動、たとえば、累計1時間以上のプレイをしたときに解除してもよいし、招待コードの発行または登録から所定時間が経過したときに解除してもよい。
【0105】
既存プレイヤが他のプレイヤの勧誘に成功したときよりも、未登録プレイヤが他のプレイヤの勧誘に成功したとき、特典付与部120は招待者に対してより有用な特典を付与してもよい。既存プレイヤによる勧誘よりも未登録プレイヤによる勧誘を促すことにより、未登録プレイヤを起点とした下級グループの形成をいっそう促しやすくなる。また、上述の制限条件を設定する場合、未登録プレイヤは他のプレイヤの勧誘に成功するまでプレイ制限をかけられてしまう。その代償として、未登録プレイヤが他のプレイヤの勧誘に成功したときにより有益な特典を付与することで、ゲームバランスを図りやすくなる。
【0106】
継続条件が成立したときにも、特典付与部120は招待者に特典を付与する。本実施形態においては、被招待者が招待ゲームに5回連続で招待ゲームにログインしたときに継続条件が成立するとして説明した。このほかにも、被招待者による招待ゲームの累計プレイ時間が所定時間を超えること、ランクが所定ランク以上となることなど、被招待者の招待ゲームに対する没入度や進捗状態に基づいてさまざまな継続条件を設定可能である。
【0107】
継続条件の成立するごとに、特典付与部120は新たな特典を招待者あるいは被招待者に付与してもよい。既に付与している特典を変化させてもよい。たとえば、招待者が被招待者の勧誘に成功したとき、特典付与部120は勧誘成功の特典として「剣」を招待者に付与したとする。その後、被招待者が継続条件を成立させたとき、特典付与部120はこの剣に設定される攻撃力パラメータを上昇させてもよいし、より強力な剣(たとえば、「大剣」)に変更してもよい。このような制御方法によれば、招待者は被招待者が招待ゲームに没入するほど自身もゲームを有利に進めることができる。招待者自身が招待ゲームに挫折してしまい、招待ゲームをしなくなったあとも、被招待者がさまざまな継続条件を成立させることで招待者には多くの特典が付与されるかもしれない。招待者は、自分が招待ゲームをプレイしなくても、招待ゲームをより有利に進めやすい状況に変化していくため、再度、招待ゲームにチャレンジする意欲が喚起されやすくなる。
【0108】
同様にして、招待者が多くのプレイヤの勧誘に成功するほど、特典付与部120は招待者に特典を追加付与してもよいし、既に付与している特典を変化させてもよい。
【0109】
本実施形態においては、直接招待方式による勧誘に際して、被招待端末に招待者のプレイ状態を通知するとして説明した(
図14のS68)。このときのプレイ状態としては、未登録プレイヤであるか否かに限らず、最新のプレイ日時、保有しているアイテム、ゲームグループにおいて他のプレイヤからの要求(たとえば、アイテム交換・貸与など)に応じた回数などプレイスタイルも含めて通知してもよい。招待者のプレイ状態を勧誘時に通知することで、被招待者は招待者の勧誘を受け入れるか否かを判断しやすくなる。
【0110】
被招待者は、あらかじめ招待者のプレイ状態に対してフィルタ条件を設定してもよい。たとえば、未登録者からの招待コードに限り受信する、ゲーム(G01)からの招待コードに限り受信する、女性プレイヤからの招待コードに限り受信する、都内在住プレイヤからの招待コードに限り受信する、などのフィルタが考えられる。被招待者の160は、フィルタ条件に合致しない招待コードを受信拒否してもよい。
【0111】
本実施形態における同時参加とは、プレイヤZ5のエントリー日時とプレイヤZ6のエントリー日時の時間差が準同時期間(24時間)以内であることを意味する。変形例として招待コードに有効期限が設定されてもよい。たとえば、プロファイル画面200への登録から24時間の有効期限が設定された招待コードを使って招待ゲームにエントリーした複数のプレイヤを「同時参加」とみなしてもよい。
【0112】
招待コードに限らず、複数のプレイヤが合言葉を決めておくことにより、エントリーと同時に下級グループを形成してもよい。たとえば、プレイヤZ7〜Z9の3人が、口頭またはSNSにて合言葉Wを決めたとする。プレイヤZ7〜Z9は、ゲームG1にエントリーするとき、合言葉Wも入力する。マッチング処理部118は、3人の合言葉Wが一致するとき、3人を含むゲームグループ(下級グループ)を形成する。特典付与部120は、このように合言葉Wをつかって複数のプレイヤが同じゲームにエントリーしたときには、これらのプレイヤに特典を付与してもよい。このような制御方法によれば、招待コードを使わなくても、下級グループの形成を促しやすくなる。
【0113】
本実施形態においては、被招待者が連続ログインなどの継続条件を成立させるときに招待者にも特典が付与されるとして説明した。変形例として、プレイヤX12がプレイヤY12の勧誘に成功し、プレイヤY12がプレイヤY13の勧誘に成功したときには、特典付与部120はプレイヤY12、Y13だけでなく、プレイヤY13が招待ゲームに勧誘される遠因となったプレイヤX12にも特典を付与してもよい。
【0114】
本実施形態においては、招待者が登録通知(
図13のS60)を受信することにより、被招待者のエントリーを認識する。したがって、招待者が未登録プレイヤであるときには、招待者は登録通知を受信したときに下級グループを形成可能であると認識できる。変形例として、登録通知に際して、ゲームグループが自動的に生成されてもよい。たとえば、未登録プレイヤX14がプレイヤY14の勧誘に成功したあとにプレイヤX14もエントリーすると、マッチング処理部118は自動的にプレイヤX14とプレイヤY14を含むゲームグループを生成してもよいし、プレイヤX14とプレイヤY14をフレンド設定してもよい。あるいは、登録通知部142は、登録通知を送信するとともに、プレイヤX14、Y14に対してゲームグループを形成するか、フレンド設定するか、といった判断を促す場面をゲーム端末104に表示させてもよい。
【0115】
新規登録した複数のプレイヤがゲームグループを形成したときやフレンドになったことを条件として、特典付与部120はこれらのプレイヤに特典を付与してもよい。特典付与部120は、また、既存プレイヤからの招待により、複数のプレイヤが招待ゲームにエントリーしたときには、これらのプレイヤがマッチング関係を成立させたことを条件として既存プレイヤに特典を付与してもよい。
【0116】
1つの招待コードで一度に勧誘できるプレイヤ数に上限値を設けてもよい。
【0117】
本実施形態においては、ゲーム端末104にて招待コードを生成するとして説明した。変形例として、ゲームサーバ102にて招待コードを生成してもよい。招待端末のコード登録送信部156は、招待ゲームのゲームIDおよびプレイヤIDを含む登録要求をゲームサーバ102に送信する。ゲームサーバ102のコード登録受信部134が登録要求を受信したとき、コード登録部124は招待コードを生成し、ゲームID、プレイヤIDと対応づけて招待コードを記録する。ゲームサーバ102は、招待者に招待コードの内容を通知してもよいし、招待コード生成の旨だけを通知し招待コードそのものは通知しないとしてもよい。
【0118】
本実施形態においては、被招待者が招待コードを利用して招待ゲームにエントリーしたことを条件として、特典付与や登録通知が実行されるとして説明した。ここでいうエントリー(プレイヤ登録)は、プレイヤが明示的にエントリー指示する場合のみならず、ゲームサーバ102が新規プレイヤを認識し、プレイヤ情報、たとえば、ゲーム端末104のIPアドレスを一時的に記録するなどの暗黙的なエントリーも含まれる。プレイヤがゲームプログラムをダウンロードしたこと、ゲームを1回以上プレイしたこと、ゲームを所定時間以上プレイしたことを契機として、特典付与や登録通知が実行されるとしてもよい。
【0119】
本実施形態においては、ゲームをインストールして、エントリーをするときに招待コードをプレイヤが入力するとして説明した。変形例として、コード受信部160が受信した招待コードをデータ格納部150に保存しておき、ゲームのインストール時に、ゲームサーバ102の通信部108およびデータ処理部110、ゲーム端末104の通信部146によってエントリーおよび招待コードの入力が自動実行されてもよい。
【0120】
本実施形態においては、マッチング履歴情報180において、R0〜R2の3種類のマッチング履歴を定義している。プレイヤ間の関係は、これ以外にも、同じ町に居住している、2人の年齢差が3歳以内、プロファイルに登録されている趣味が同じ、同じゲームをプレイしている、などさまざまな関係が考えられる。マッチング処理部118は、ゲーム端末104に登録されているアドレス帳を参照することにより、連絡先を知り合っている関係にあるプレイヤを特定してもよい。登録通知部142は、上述のR0〜R2以外のマッチング履歴があるときにも登録通知を実行してもよい。たとえば、プレイヤX15のアドレス帳に登録されているプレイヤが、プレイヤX15の招待ゲームに対してエントリーをしたときに限り、登録通知部142はプレイヤX15に登録通知を送信するとしてもよい。
【0121】
本実施形態においては、招待者が招待ゲームをゲームサーバ102に通知すると、コード登録部124は招待ゲームに対応する発行ボタン206をプロファイル画面200に追加するとして説明した。変形例として、コード登録部124は、プロファイル画面200に招待コードそのものを追記してもよい。コード登録部124は、プロファイル画面200に招待状212をそのまま貼り付けてもよい。発行ボタン206のように招待コードを発行させるためのインタフェースを登録してもよいし、招待コードを含む招待状212を取得可能に掲載してもよいし、招待コードを読み取り可能な状態にて掲載してもよい。
【0122】
招待コードには有効期限が設定されてもよい。プロファイル画面200に発行ボタン206を追加してから所定の日数が経過したとき、コード登録部124は発行ボタン206をプロファイル画面200から自動的に削除してもよい。また、被招待者が招待コードを取得したあとにプレイヤ登録をしたときにも、特典付与部120はプレイヤ登録が招待コードの有効期限満了前に実行されたことを条件として特典を付与してもよい。単位期間あたりに発行可能な招待コード数に上限を設けてもよい。これらの制限的な設定によれば、招待コードの過剰流通を抑制することにより、招待コードの価値を高めることができる。
【0123】
発行ボタン206をタッチして招待コードを取得するとき、コード送信部140は招待コードとともにフレンド申請をするか否かをプレイヤ(被招待者)に尋ねるフレンド申請確認画面を送信してもよい。被招待者がフレンド申請を選択すると、ゲームサーバ102のマッチング処理部118はフレンド申請があった旨を招待端末に通知し、招待者が承諾すれば、2人をフレンドとして設定する。
【0124】
招待コードを使ってエントリーしたときには、マッチング処理部118は自動的に2人をフレンド設定してもよい。同様にして、登録通知部142は、登録通知において、招待者にフレンド申請をするか否かを招待者に尋ねるフレンド申請確認画面を送信してもよい。招待者がフレンド申請を選択すると、マッチング処理部118はフレンド申請があった旨を被招待端末に通知する。被招待者が承諾すれば、マッチング処理部118は2人をフレンドとして設定する。
【0125】
本実施形態においては、リリース済みのゲームを招待対象として説明した。ここでいうリリース済みとは、ダウンロード可能な状態にあることのほか、他のプレイヤのプレイヤデータがそのゲームに登録されていること、少なくともダウンロード用のサーバにゲームプログラムがアップロードされていること、ゲームを始めてから招待コードを発行する既存プレイヤと招待コードを発行してからゲームをプレイするプレイヤが混在していること、未登録プレイヤから送られる招待コードと既存プレイヤから送られる招待コードが同時に存在している状態にあること、などであってもよい。
【0126】
特典は、ゲームにおいて利用可能なものに限らず、現実の生活に役に立つものであってもよい。たとえば、映画のチケット、ゲームセンターや小売店の割引券、イベントの招待券などが特典として与えられてもよい。
【0127】
招待コードは、プロファイル画面200に限らず、招待者に対応付けて開設されるウェブページで取得できてもよい。たとえば、ランキング画面190のプレイヤ情報領域192に招待コードを取得するためのインタフェースが登録されてもよいし、ゲームグループに対応する専用ページに招待コードが掲載されてもよい。
【0128】
本実施形態においては、スマートフォン用のゲームを対象として説明した。しかし、ゲームシステム100は、家庭用ゲーム機やパーソナルコンピュータなどにより実現されてもよい。アーケードゲームであってもよいし、アーケードゲームと連携したゲームでもよい。
【解決手段】ゲームサーバは、複数のゲーム端末と通信ネットワークを介して接続される。ゲームサーバは、招待者のゲーム端末から、招待者が推薦するゲームの招待コードの登録要求を受信し、招待者のプロファイルページに招待コードの発行ボタン206を登録する。被招待者のゲーム端末から招待者へのプロファイルページへのアクセスがあり、招待コードの発行ボタン206がタッチされると、ゲームサーバは被招待者のゲーム端末に招待コードを送信する。招待者は、自分がプレイしたことのないゲームの招待コードを発行することにより、同じく未経験のプレイヤをゲームに誘うことができる。招待コードを使って被招待者が招待ゲームをプレイするときには、被招待者と招待者に特典が付与されてもよい。