特許第6202341号(P6202341)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202341
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】バッテリ端子ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/30 20060101AFI20170914BHJP
   H01M 2/34 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   H01M2/30 A
   H01M2/34 B
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-123600(P2014-123600)
(22)【出願日】2014年6月16日
(65)【公開番号】特開2016-4660(P2016-4660A)
(43)【公開日】2016年1月12日
【審査請求日】2016年7月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】延國 貴司
【審査官】 井原 純
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−062096(JP,A)
【文献】 特開平09−306561(JP,A)
【文献】 特開2010−104111(JP,A)
【文献】 特開2006−294474(JP,A)
【文献】 特開2010−056018(JP,A)
【文献】 特開2010−055819(JP,A)
【文献】 特開2010−092697(JP,A)
【文献】 特開2011−134519(JP,A)
【文献】 特開2010−238524(JP,A)
【文献】 特開2007−087616(JP,A)
【文献】 特開平06−084511(JP,A)
【文献】 特開2004−356005(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/042574(WO,A1)
【文献】 実開平05−034661(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/30
H01M 2/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ端子と、電線端子と、前記バッテリ端子および前記電線端子を覆う覆い部を有する端子カバーとを備えたバッテリ端子ユニットであって、
前記バッテリ端子は、バッテリのバッテリ本体に設けられたバッテリポストに接続固定され、電線の端末に接続された前記電線端子がボルト接続されるバッテリ端子であって、
前記電線端子が載置されてボルト接続される端子接続部の一端に前記バッテリポストに嵌合されるポスト嵌合部が設けられ、他端に前記バッテリ本体に当接することで前記端子接続部が前記バッテリポストを中心に回動変位して正規の位置から位置ずれすることを防ぐ位置決め部が設けられたバッテリ端子本体と、
前記ポスト嵌合部に組み付けられ、同ポスト嵌合部を挟み付けて前記バッテリポストに密着させる締付部材と、
前記端子接続部に載置された前記電線端子の側方に前記バッテリ端子本体から突出して設けられ、前記電線端子を前記端子接続部にボルト接続する際に、前記電線端子に当接することで同電線端子がボルト接続される位置を中心に回動変位することを抑制する連れ回り抑制部とを備えており、
前記電線端子は、前記端子接続部にボルト接続されるボルト接続部と、前記電線に接続される電線接続部と、前記ボルト接続部と前記電線接続部とを前後に繋ぐ繋ぎ部とを有しており、
前記覆い部には、前記繋ぎ部の延び方向と直交する左右方向の両側縁と係止する一対の係止片が設けられており、
前記締付部材は、前記ポスト嵌合部に挿通される締付ボルトと、前記締付ボルトに締め込むことで前記ポスト嵌合部を前記締付ボルトと共に左右両側から挟み込む締付ナットとを有し、
前記覆い部は、前記ポスト嵌合部から前記電線端子までを覆う前後に長く幅狭なフード状をなしており、
前記覆い部には、前記締付ナットを締め込んだ際に、前記ポスト嵌合部から左右方向に突出する前記締付ボルトを逃がす逃がし孔が設けられているバッテリ端子ユニット。
【請求項2】
前記端子接続部は、前記電線端子が載置される載置面を有する金属製の取付台を有し、
前記位置決め部は、前記取付台に固定される合成樹脂からなる別体の回動抑制部材に設けられており、
前記連れ回り抑制部は、前記取付台の前記載置面よりも前記電線端子側に突出した形態で前記回動抑制部材に設けられている請求項1に記載のバッテリ端子ユニット
【請求項3】
前記逃がし孔は、前記覆い部の左右方向両側にそれぞれ設けられている請求項に記載のバッテリ端子ユニット。
【請求項4】
前記端子カバーは、前記係止片と前記電線端子とが係止する位置を支点に、前記覆い部の前端部を持ち上げることで取り外し可能とされており、
前記覆い部の前端には、指や治具を引っ掛け可能な引っ掛け孔が形成されている請求項から請求項のいずれか一項に記載のバッテリ端子ユニット。
【請求項5】
前記覆い部の後端内面と前記電線端子との間には、前記係止片と前記電線端子とが係止する位置よりも後方に位置する前記覆い部の後部を押圧した際に、前記覆い部が進入する進入空間が形成されている請求項記載のバッテリ端子ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、バッテリ端子およびバッテリ端子ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両に搭載されるバッテリのバッテリ本体に設けられたバッテリポストに接続固定されるバッテリ端子として、特開2010−40258号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。このバッテリ端子は、電線に接続された電線端子がボルト接続される端子接続部の前方にバッテリポストに嵌合されるポスト嵌合部が設けられた端子本体と、ポスト嵌合部の前端部に組み付けられ、同ポスト嵌合部を挟み付けることでポスト嵌合部をバッテリポストに密着させるボルトおよびナットと、端子本体に圧入固定される回動規制部材とを備えて構成されている。
【0003】
回動規制部材は、バッテリポストにポスト嵌合部を嵌合させた際に、バッテリ本体の側面に近接して配されるようになっており、回動規制部材がバッテリ本体の側面に当接することで、端子本体がバッテリポストを中心に回動変位することを防ぎ、バッテリ本体に対して端子本体を位置決めする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−40258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の構成によると、バッテリ本体に対して端子本体を位置決めすることで、ボルトとナットによってポスト嵌合部をバッテリポストに密着させる作業スペースを確保できる。しかしながら、電線端子のボルト挿通孔に端子接続部に設けられたスタッドボルトを挿通し、ナットを締め付けて電線端子を端子接続部にボルト接続する際に、ナットの回転に伴って電源側端子が連れ回りして位置ずれしてしまう虞があり、電線端子が位置ずれすると、電線端子に接続された電線が正規の方向とは異なる方向に引き出されてしまう。
また、例えば、電線端子にバッテリ端子を保護する端子カバーを固定する場合には、電線端子が位置ずれすることに伴って端子カバーも正規の位置に設置することができず、端子カバーによってバッテリ端子を保護することができなくなってしまう。
【0006】
本明細書では、電線端子を正規の位置に位置決めする技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書によって開示される技術は、バッテリのバッテリ本体に設けられたバッテリポストに接続固定され、電線の端末に接続された電線端子がボルト接続されるバッテリ端子であって、前記電線端子が載置されてボルト接続される端子接続部の一端に前記バッテリポストに嵌合されるポスト嵌合部が設けられ、他端に前記バッテリ本体に当接することで前記端子接続部が前記バッテリポストを中心に回動変位して正規の位置から位置ずれすることを防ぐ位置決め部が設けられたバッテリ端子本体と、前記ポスト嵌合部に組み付けられ、同ポスト嵌合部を挟み付けて前記バッテリポストに密着させる締付部材と、前記端子接続部に載置された前記電線端子の側方に前記バッテリ端子本体から立ち上がった形態で設けられ、前記電線端子を前記端子接続部にボルト接続する際に、前記電線端子に当接することで同電線端子がボルト接続される位置を中心に回動変位することを抑制する連れ回り抑制部とを備えるところに特徴を有する。
【0008】
このような構成のバッテリ端子によると、バッテリ端子が正規の位置から位置ずれすることを位置決め部によって防ぐことができる。また、電線端子がスタッドボルトを中心に回動変位することを連れ回り抑制部によって抑制することができる。つまり、正規の位置に位置決めされたバッテリ端子本体の端子接続部に接続される電線端子の回動が抑制され、電線端子を正規の位置に位置決めすることができるから、電線端子に接続された電線が正規とは異なる方向に引き出されることを防ぐことができる。
【0009】
本明細書によって開示される技術の態様として、以下の構成が好ましい。
前記端子接続部は、前記電線端子が載置される載置面を有する金属製の取付台を有し、前記位置決め部は、前記取付台に固定される合成樹脂からなる別体の回動抑制部材に設けられており、前記連れ回り抑制部は、前記取付台の前記載置面よりも前記電線端子側に突出した形態で前記回動抑制部材に設けられている構成としてもよい。
【0010】
例えば、金属製の取付台から突出する連れ回り抑制部を曲げ加工して形成したり、電線端子から突出する係止片を曲げ加工して設け、この係止片をバッテリ端子に係止させたりする方法が考えられるが、このような構成によると、取付台に連れ回り抑制部や電線端子に係止片を別途形成するために曲げ工程などが必要となり、作業工数が増加してしまうことが懸念される。ところが、上記の構成によると、回動抑制部材を樹脂成形する際に、連れ回り抑制部を同時に形成することができるから、作業工数を増加させることなく連れ回り抑制部を設けることができる。
【0011】
前記バッテリ端子と、前記電線端子と、前記バッテリ端子および前記電線端子を覆う覆い部を有する端子カバーとを備えたバッテリ端子ユニットであって、前記電線端子は、前記端子接続部にボルト接続されるボルト接続部と、前記電線に接続される電線接続部と、前記ボルト接続部と前記電線接続部とを前後に繋ぐ繋ぎ部とを有しており、前記覆い部には、前記繋ぎ部の延び方向と直交する左右方向の両側縁と係止する一対の係止片が設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、正規の位置に位置決めされた電線端子に固定することで端子カバーを正規の位置に組み付けることができるから、電線端子に端子カバーを固定する場合に、有効である。
【0012】
ところで、例えば、バッテリ端子の左右方向の両側縁に一対の係止片を係止させることで、電線端子の位置ずれを気にすることなく、端子カバーによってバッテリ端子を覆う方法が考えられる。しかしながら、例えば、バッテリ端子の両側縁に端子カバーの一対の係止片を係止させる構成の場合、バッテリ端子に係止片を係止させる分だけ、端子カバーが大型化してしまう。
【0013】
ところが、上記の構成によると、正規の位置に位置決めされた電線端子に端子カバーを係止させることができるから、例えば、端子カバーの係止片をバッテリ端子の左右方向の両側縁と係止させる場合に比べて、バッテリ端子ユニットが左右方向に大型化することを抑制することができる。また、端子カバーの係止片と係止する被係止部をバッテリ端子の回動抑制部材に別途設ける場合に比べて、バッテリ端子ユニットの製造コストを低減させることができる。
【0014】
前記締付部材は、前記ポスト嵌合部に挿通される締付ボルトと、前記締付ボルトに締め込むことで前記ポスト嵌合部を前記締付ボルトと共に左右両側から挟み込む締付ナットとを有し、前記端子カバーは、前記ポスト嵌合部から前記電線端子までを覆う前後に長く幅狭なフード状の覆い部を有しており、前記覆い部には、前記締付ナットを締め込んだ際に、前記ポスト嵌合部から左右方向に突出する前記締付ボルトを逃がす逃がし孔が設けられている構成としてもよい。
【0015】
電線端子の両側縁に端子カバーの係止片を係止させることで、端子カバーの左右方向の寸法の小型化を図ると、ポスト嵌合部から幅方向に突出する締付ボルトと覆い部とが干渉してしまう虞がある。ところが、上記のような構成にすると、逃がし孔において締付ボルトと覆い部とが干渉することを回避することができる。これにより、覆い部を有する端子カバー、ひいてはバッテリ端子ユニットをさらに小型化することができる。
【0016】
前記逃がし孔は、前記覆い部の左右方向両側にそれぞれ設けられている構成にしてもよい。
このような構成によると、締付ボルトに対して締付ナットを締め付ける方向が左右のいずれの方向になっても覆い部と締付ボルトとが干渉することを防ぐことができる。
【0017】
前記端子カバーは、前記係止片と前記電線端子とが係止する位置を支点に、前記覆い部の前端部を持ち上げることで取り外し可能とされており、前記覆い部の前端には、指や治具を引っ掛け可能な引っ掛け孔が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、例えば、覆い部から突出する引っ掛け部を設ける場合に比べて、覆い部を大型化することなく指や治具などを引っ掛け孔の上縁に引っ掛けて覆い部を容易に取り外すことができる。
【0018】
前記覆い部の後端内面と前記電線端子との間には、前記係止片と前記電線端子とが係止する位置よりも後方に位置する前記覆い部の後部を押圧した際に、前記覆い部が進入する進入空間が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、覆い部の後部を押圧し、進入空間に覆い部が進入することで、覆い部の前端部を上方に変位させることができる。これにより、引っ掛け部に指や治具などを引っ掛けやすくすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本明細書によって開示される技術によれば、電線端子を正規の位置に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】バッテリにバッテリ端子ユニットを組み付けた状態を示す斜視図
図2】同平面図
図3】同側面図
図4】同背面図
図5】同底面図
図6】バッテリにバッテリ端子ユニットを組み付けた状態を示す一部切欠断面図
図7】バッテリポストに接続固定されたバッテリ端子に電線端子をボルト接続した状態を示す斜視図
図8】同平面図
図9】同側面図
図10】同背面図
図11】バッテリ端子の底面図
図12図11のA−A線断面図
図13】端子本体に締付ボルトと締付ナットとを組み付けた状態を示す平面図
図14】同側面図
図15】同背面図
図16】回動抑制部材の正面図
図17】同平面図
図18】同側面図
図19】抜け止め片の正面図
図20】同平面図
図21】同側面図
図22】端子カバーの正面図
図23】同側面図
図24】同底面図
図25図22のB−B線断面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態>
実施形態について図1から図25を参照して説明する。
本実施形態は、図6に示すように、車両に搭載されるバッテリBのバッテリ本体B1に設けられたバッテリポストB2に接続固定されると共に、電線Wの端末に接続されるバッテリ端子ユニット10を例示している。なお、以下の説明において、上下方向とは図3および図10における上下方向を基準とし、左右方向とは図4および図10における左右方向を基準とする。また、前後方向とは図6および図9における左右方向を基準とし、バッテリポストB2に接続される側を前側とし、電線Wが接続される側を後側として説明する。
【0022】
バッテリBは、図7から図10に示すように、バッテリ本体B1の端部に略円柱状のバッテリポストB2が立設されたポスト設置面B3を有している。このポスト設置面B3は、バッテリ本体B1の上面から一段下がった位置に設けられており、ポスト設置面B3は、前方および左方の二方をバッテリ本体B1によって囲まれている。
【0023】
バッテリ端子ユニット10は、図6に示すように、バッテリポストB2に接続固定されるバッテリ端子11と、バッテリ端子11にボルト接続される電線端子70と、バッテリ端子11と電線端子70とを保護する端子カバー80とを備えて構成されており、バッテリ端子11は、バッテリポストB2に嵌合可能な金属製の端子本体20と、端子本体20の後端に固定された合成樹脂製の回動抑制部材40と、端子本体20を締め付けてバッテリポストB2に端子本体20を密着させる締付部材60とを有している。なお、端子本体20の後端に回動抑制部材40が固定されたものがバッテリ端子本体に相当する。
【0024】
端子本体20は、導電性に優れた金属板材にプレス加工などを施すことによって形成されている。端子本体20は、図7から図9に示すように、電線端子70がボルト接続される端子接続部22の前端にバッテリポストB2に嵌合されるポスト嵌合部21が一体に連設された形態をなしている。
【0025】
ポスト嵌合部21は、図7から図9図11および図13に示すように、バッテリポストB2の外周面に接触可能な接触部25と、接触部25に設けられた一対の被締付片26とを有している。
接触部25は、図8および図13に示すように、バッテリポストB2の外周面に沿う略円弧状に形成されている。接触部25の内径は、図11および図13に示すように、バッテリポストB2の外径よりも僅かに大きく設定されており、接触部25の内側にバッテリポストB2が下方から嵌合可能とされている。また、接触部25は前方に開口しており、接触部25の前端部は、隙間を隔てて左右に対向した形態とされている。
【0026】
一対の被締付片26は、接触部25の前端部における左右両端の位置から左右に対向した形態で前方に延出されている。各被締付片26には、図7に示すように、左右に貫通する貫通孔26Aが設けられており、これらの貫通孔26Aに締付部材60が挿通されることで、一対の被締付片26に締付部材60が組み付けられている。
【0027】
締付部材60は、図7から図9図11および図13に示すように、締付ボルト61に締付ナット65が組み付けられたものであって、締付ボルト61は、4つの側面62Aを有する四角状の頭部62から軸部63が延出された一般的な構造である。締付ボルト61の軸部63は、一対の被締付片26の貫通孔26Aに連続して挿通されており、図6および図14に示すように、頭部62の側面62Aが接触部25の前端部に当接することで、締付ボルト61が回り止めされている。そして、図7から図9に示すように、締付ボルト61に対して締付ナット65を締め付け、締付ボルト61の頭部62と締付ナット65によって一対の被締付片26を左右両側から挟み込むと、一対の被締付片26の間隔が狭まって接触部25が縮径される。これにより、接触部25がバッテリポストB2の外周面に密着し、端子本体20のポスト嵌合部21がバッテリポストB2に接続固定されている。
【0028】
端子接続部22は、図12から図15に示すように、電線端子70が載置される取付台23にスタッドボルトSBが保持された形態をなしている。取付台23は、金属板材を二つ折りにすることで扁平な箱形状に形成されており、図7から図9に示すように、取付台23の上面である載置面23Aに電線端子70が載置されるようになっている。
【0029】
取付台23の上板23Uには、図13に示すように、上下に貫通するボルト挿通孔23Bが形成されており、このボルト挿通孔23BにスタッドボルトSBの軸部SB1を挿通させ、図15に示すように、取付台23の下板23Lと上板23UとによってスタッドボルトSBの頭部SB2を上下から挟み込むことで、スタッドボルトSBが取付台23によって回り止めされつつ上方に立ち上がった状態で保持されている。
【0030】
電線端子70は、図7から図9に示すように、左右方向よりも前後に長い形態とされており、取付台23の載置面23Aにボルト接続される平板状のボルト接続部71と、電線Wの端末に接続される電線接続部72と、ボルト接続部71と電線接続部72とを前後に繋ぐ繋ぎ部73とを備えて構成されている。
【0031】
ボルト接続部71には、図6および図9に示すように、上下方向に貫通するスタッドボルト挿通孔71Aが設けられており、このスタッドボルト挿通孔71AにスタッドボルトSBを挿通し、スタッドボルトSBにナットNを締め付けることでボルト接続部71が取付台23にボルト接続され、端子接続部22と電線端子70とが電気的に接続されている。
電線接続部72は一対のバレル74を有しており、一対のバレル74が電線Wの端末において露出された図示しない芯線に圧着されることで、電線Wの端末に電線端子70が接続されるようになっている。
【0032】
繋ぎ部73は、図6から図9に示すように、ボルト接続部71の後端から真っ直ぐ後方延びた形態をなしている。繋ぎ部73の後端部は、下方に屈曲されており、繋ぎ部73の後端下縁に電線接続部72が連設されている。このため、電線接続部72に接続される電線Wは下方に引き出され後、後方に引き出されるようになっている。
【0033】
取付台23の後端部には、図12および図15に示すように、後方に開口する圧入凹部27が設けられている。この圧入凹部27は、取付台23の後端面から前方に向けて略矩形状に凹んだ形態とされており、この圧入凹部27に回動抑制部材40が圧入されることで端子本体20における端子接続部22の後端に回動抑制部材40が固定されている。
【0034】
回動抑制部材40は、図7から図12に示すように、バッテリ本体B1の後側面B4に近接して配される位置決め部41と、端子接続部22における取付台23の圧入凹部27内に後方から圧入される一対の圧入部42と、取付台23の左右両側に配されるように取付台23が内側に嵌合される一対の嵌合片43と、一対の嵌合片43内に嵌合された取付台23を抜け止めする抜け止め片44とを備えて構成されている。
【0035】
位置決め部41は、図10図16から図18に示すように、上下に延びる平板状に形成されており、左右の下端部に左右に張り出す一対の張り出し部41Aを有している。また、位置決め部41は、図6から図9に示すように、端子本体20のポスト嵌合部21がバッテリポストB2に嵌合されると、バッテリ本体B1の後側面B4に近接して配されるようになっており、端子本体20がバッテリポストB2を中心に回動変位しようとする際に、張り出し部41Aがバッテリ本体B1の後側面B4に当接することで、回動抑制部材40が固定された端子本体20が正規の位置から位置ずれすることを防ぐことができるようになっている。
【0036】
一対の圧入部42は、図16に示すように、いずれも正面視略矩形状をなす角柱状に形成されており、位置決め部41の前面から前方に突出している。各圧入部42の外面には、図16および図17に示すように、前後に延びる圧入突起42Aが複数形成されており、図12に示すように、この圧入突起42Aを押し潰しつつ一対の圧入部42を圧入凹部27内に圧入することで、取付台23と圧入部42とが一体に固定され、回動抑制部材40が端子本体20に固定されている。
【0037】
一対の嵌合片43は、図16から図18に示すように、位置決め部41の左右方向両端部から前方に突出する形態をなしており、図7図8および図11に示すように、一対の嵌合片43の間には、取付台23の圧入凹部27に一対の圧入部42を後方から圧入する際に、取付台23が嵌合されるようになっている。一対の嵌合片43の前端部には、図16から図18に示すように、抜け止め片44と係止可能な係止突起43Aが設けられており、各係止突起43Aは、一対の嵌合片43において互いに反対側となる外側面に突出して設けられている。
【0038】
抜け止め片44は、図7図8図19および図20に示すように、左右に細長い形態をなしており、抜け止め片44の後端には、図20および図21に示すように、後方に突出するがた詰め突起45が複数設けられている。また、抜け止め片44は、端子本体20のポスト嵌合部21と端子接続部22との間に上方から嵌合可能とされており、抜け止め片44が、ポスト嵌合部21と端子接続部22との間に嵌合されると、一対の嵌合片43と位置決め部41と共に、取付台23を全周に亘って囲むようになっている。なお、抜け止め片44がポスト嵌合部21と端子接続部22との間に嵌合される際に、がた詰め突起45が取付台23によって押し潰されることで、取付台23が位置決め部41と抜け止め片44との間において前後にがたつかないようになっている。
【0039】
抜け止め片44の左右両端部には、図7から図9図16から図18に示すように、一対の嵌合片43の係止突起43Aと係止可能な一対の係止枠46が設けられている。抜け止め片44がポスト嵌合部21と端子接続部22との間に嵌合されると、係止突起43Aと係止枠46とがそれぞれ係止することで、抜け止め片44が一対の嵌合片43に保持されるようになっている。つまり、一対の嵌合片43間に取付台23が嵌合された状態で、抜け止め片44が一対の嵌合片43に保持されると、一対の嵌合片43間から取付台23が前方へ離脱することが阻止され、端子本体20から回動抑制部材40が脱落することを防ぐことができるようになっている。
【0040】
端子カバー80は、図1から図6に示すように、バッテリ端子11の端子本体20から端子接続部22に接続固定された電線端子70までのほぼ全体を覆う覆い部81の後端に電線Wに外嵌される電線装着部82が設けられた形態とされており、電線装着部82が電線端子70から引き出された電線Wに外嵌されることで、端子カバー80が脱落することが防止されるようになっている。
【0041】
覆い部81は、図6図24および図25に示すように、前後に長く下方に開口するフード状に形成されており、覆い部81の後端内側には、図5図6図22および図25に示すように、電線端子70の繋ぎ部73に係止する一対の係止片83が設けられている。一対の係止片83は、覆い部81の天井面から左右に対向した形態で下方に延出された形態をなしており、一対の係止片83の下端部には、互いに内側に向かって突出する係止爪84が設けられている。一対の係止爪84は、図6に示すように、覆い部81によって端子本体20および電線端子70を覆うと、繋ぎ部73よりも下方に配され、繋ぎ部73の前後方向略中央部における左右両側縁と一対の係止爪84とが上下に係止することで、端子本体20および電線端子70を覆い部81によって覆った状態に保持するようになっている。
【0042】
また、覆い部81の後端内面81Aと電線端子70の繋ぎ部73との間には、図6に示すように、覆い部81の後端部を下方に押圧した際に、覆い部81の後端部が進入可能な進入空間Sが形成されている。この進入空間Sには、覆い部81の係止片83よりも後方の覆い部81の後端部を上方から押圧すると、覆い部81の後端部が下方に変位しつつ進入するようになっており、進入空間Sに覆い部の後端部が進入すると、一対の係止片83と繋ぎ部73とが係止した位置を支点に、覆い部81の前端部が持ち上る。そして、前端部が持ち上がった覆い部81を前方に開くように変位させることで、電線端子70から端子カバー80が取り外されるようになっている。
【0043】
また、覆い部81は、図2および図24に示すように、回動抑制部材40における一対の嵌合片43よりも左右方向に僅かに大きい寸法に形成されており、覆い部81の前端部における左右の側壁には左右に貫通する逃がし孔85がそれぞれ形成されている。
【0044】
逃がし孔85は、図3および図23に示すように、覆い部81の前端下部に設けられており、覆い部81の前端における上下方向略中央部から覆い部81の下端部まで円弧状に繋がる開口縁を有する孔とされている。各逃がし孔85は、端子本体20および電線端子70が覆い部81によって覆われると、被締付片26に組み付けられた締付ボルト61の左右方向両側に配される。これにより、図2に示すように、締付ナット65が締め込まれて左右のいずれか一方から突出した締付ボルト61の軸部63と覆い部81とが干渉することを防ぐことができるようになっている。
【0045】
覆い部81の前壁81Bにおける下端部には、図1図3図22から図25に示すように、指もしくは治具などを挿入して覆い部81の前端部を上方に持ち上げるための引っ掛け孔86が形成されている。引っ掛け孔86は、前後に貫通しており、覆い部81の全幅に亘って形成されている。したがって、引っ掛け孔86は、左右に設けられた逃がし孔85と連通しており、覆い部81の前端部における下端部は、前および左右に開口した状態となっている。また、引っ掛け孔86の上縁は、図3に示すように、覆い部81が端子本体20および電線端子70を覆った状態では、バッテリ本体B1の上面より僅かに下方に位置しているものの、覆い部81の後端部を下方に押圧して、覆い部81の前端部を上方に持ち上げると、バッテリ本体B1の上面とほぼ同じ位置まで持ち上がるようになっている。つまり、覆い部81の後端部を押圧し、覆い部81の前端部が僅かに持ち上げられたところで、引っ掛け孔86の上縁に指や治具を引っ掛け、覆い部81の前端部を持ち上げることで、電線端子70から端子カバー80を容易に取り外すことができるようになっている。
【0046】
さて、回動抑制部材40における一対の嵌合片43の後端部から位置決め部41の後面までの位置には、図6から図10図16から図18に示すように、端子接続部22における取付台23の載置面23Aよりも電線端子70側である上方に立ち上がる一対の連れ回り抑制片(「連れ回り抑制部」の一例)47が形成されている。
【0047】
一対の連れ回り抑制片47は、左右に対向しつつ前後に延びた平板状に形成されており、取付台23の載置面23Aに電線端子70が載置されると、一対の連れ回り抑制片47が電線端子70の左右方向両側にそれぞれ配されるようになっている。詳細には、電線端子70のボルト接続部71の後端部から繋ぎ部73の前端部までの左右方向両側に連れ回り抑制片47がそれぞれ配される。つまり、一対の連れ回り抑制片47は、電線端子70の繋ぎ部73において端子カバー80の係止片83が係止する部分よりも前方に配されており、電線端子70がスタッドボルトSBを中心に回転する方向に僅かに変位すると、連れ回り抑制片47に電線端子70が当接するようになっている。
【0048】
本実施形態は、以上のような構成であって、続いて、バッテリ端子ユニット10を構成する手順を説明すると共に、その作用および効果について説明する。
まず、バッテリ端子11の端子本体20におけるポスト嵌合部21の接触部25をバッテリポストB2に上方から嵌合させ、締付ボルト61に組み付けられた締付ナット65を締め込む。
【0049】
ところで、この締付過程において、バッテリポストB2に接触部25が密着するまでは、バッテリポストB2にポスト嵌合部21が固定されていないため、他の部材などが端子本体20や回動抑制部材40に当接すると、バッテリポストB2を中心に端子本体20が回動変位し、バッテリ端子11が正規の位置から位置ずれしてしまうことが懸念される。
ところが、本実施形態によると、バッテリ本体B1に対して回動抑制部材40における位置決め部41の張り出し部41Aが当接することで、端子本体20を正規の位置に位置決めすることができる。これにより、締付ナット65を締め付けるための締付工具(図示せず)とバッテリ本体B1とを干渉させることなく、締付ボルト61に対して締付ナット65を締付工具によって締め付けることができる。
【0050】
そして、締付ボルト61に対する締付ナット65の締込が進むと、一対の被締付片26が左右両側から挟み込まれてその間隔が狭まり、接触部25が縮径する。これにより、バッテリポストB2の外周面にポスト嵌合部21の接触部25が密着し、図7から図9に示すように、端子本体20がバッテリポストB2に接続固定される。
【0051】
次に、電線Wに接続された電線端子70のスタッドボルト挿通孔71Aにバッテリ端子11の端子接続部22におけるスタッドボルトSBを挿通して、端子接続部22の取付台23における載置面23Aに電線端子70のボルト接続部71を載置する。
取付台23にボルト接続部71が載置されたところで、スタッドボルトSBに対してナットNを回転させて締め込み、ボルト接続部71が取付台23にボルト接続されることで、端子接続部22に電線端子70が接続固定される。
【0052】
最後に、端子カバー80の覆い部81における一対の係止片83と電線端子70の繋ぎ部73とを係止させ、覆い部81によってバッテリ端子11および電線端子70を覆うことで、バッテリ端子ユニット10が完成する。
【0053】
ところで、端子接続部22に電線端子70を接続固定する過程において、バッテリ端子11における端子接続部22は位置決めされているものの、スタッドボルトSBにナットNを締め付けて電線端子70を端子接続部22にボルト接続する際に、ナットNの回転に伴って電線端子70が連れ回りしてしまうことが懸念される。
【0054】
ところが、本実施形態によると、電線端子70におけるボルト接続部71の後端部から繋ぎ部73の前端部までの部分が回動抑制部材40の一対の連れ回り抑制片47間に配されるようにしてボルト接続部71が端子接続部22の取付台23に載置されるから、ナットNの締め付けに伴って、電線端子70がスタッドボルトSBを中心に僅かに変位すると、電線端子70の左右の側縁が連れ回り抑制片47に当接し、電線端子70が位置ずれすることを抑制することができるようになっている。
【0055】
つまり、電線端子70から引き出される電線Wが正規の方向とは異なる方向に引き出されることを防止することができる。また、本実施形態によると、回動抑制部材40を樹脂成形する際に、一対の連れ回り抑制片47を同時に形成することができるから、例えば、曲げ加工などによって端子本体の取付台に連れ回り抑制片を別途設けたり、バッテリ端子に係止可能な係止片を電線端子に別途設けたりする場合に比べて、曲げ加工などの作業工数を増加させることなく、連れ回り抑制片47を容易に形成することができる。
【0056】
また、端子カバー80は、覆い部81の一対の係止片83が電線端子70の繋ぎ部73に係止する構成となっているため、仮に電線端子70が大きく回動変位して正規の位置から大きく位置ずれすると、端子本体20を端子カバー80の覆い部81によって覆うことができず、端子カバー80を電線端子70に係止させることができなくなってしまう嫌いがある。
【0057】
しかしながら、本実施形態によると、電線端子70が連れ回り抑制片47によって正規の位置に固定されるから、端子カバー80の覆い部81によって端子本体20を覆いつつ、端子カバー80を電線端子70に確実に固定することができる。また、本実施形態によると、図5図6図22および図25に示すように、覆い部81の一対の係止片83が電線端子70の繋ぎ部73に係止するから、例えば、端子カバーの係止片と係止する被係止部をバッテリ端子の回動抑制部材に別途設ける場合に比べて、バッテリ端子ユニット10の製造コストを低減させることができる。
【0058】
ところで、例えば、バッテリ端子の左右方向の両側縁に端子カバーの一対の係止片を係止させることで、端子カバーによってバッテリ端子を覆う手段が考えられる。このような場合には電線端子の位置ずれを気にすることなく端子カバーを固定することができる。しかしながら、バッテリ端子の両側縁に端子カバーの一対の係止片を係止させると、端子カバーの左右の寸法がバッテリ端子に係止片を係止させる分だけ、端子カバーの左右方向の寸法が大型化してしまう。
【0059】
ところが、本実施形態によると、連れ回り抑制片47によって正規の位置に位置決めされた電線端子70に端子カバー80を係止させているから、例えば、端子カバーの係止片をバッテリ端子の左右方向の両側縁に係止させる場合に比べて、端子カバー80、ひいてはバッテリ端子ユニット10の左右の寸法の小型化を図ることができる。つまり、連れ回り抑制片47によって電線端子70の位置ずれを抑制する手段は、電線Wが正規の方向とは異なる方向に引き出されることを防止するだけでなく、バッテリ端子ユニット10の小型化を図る上で、非常に有効である。
【0060】
以上のように、本実施形態によると、図6から図10図16から図18に示すように、回動抑制部材40に取付台23の載置面23Aよりも上方に立ち上がる一対の連れ回り抑制片47を設け、この連れ回り抑制片47に電線端子70の側縁を当接させることで、ナットNの回転につられて電線端子70が正規の位置から位置ずれすることを抑制することができる。これにより、電線端子70から引き出される電線Wが正規の方向とは異なる方向に配されることを防ぐことができる。
【0061】
また、本実施形態によると、連れ回り抑制片47によって正規の位置に位置決めされた電線端子70に端子カバー80を固定し、覆い部81によって端子本体20および電線端子70を確実に覆うことができるから、本実施形態のように電線端子に固定される端子カバーを有するバッテリ端子ユニットの場合、連れ回り抑制片によって電線端子の位置ずれを抑制する手段は、非常に有効である。
【0062】
また、本実施形態によると、正規の位置に位置決めされた電線端子70に端子カバー80を係止させているから、例えば、端子カバーの係止片をバッテリ端子の左右方向の両側縁と係止させる場合に比べて、バッテリ端子ユニット10の左右方向の小型化を図る上で有効である。
【0063】
ところで、電線端子70に端子カバー80の係止片83を係止させることで、端子カバー80の左右方向の小型化を図ると、締付ナット65を締付ボルト61に締め付けた際に、ポスト嵌合部21から左右に突出する締付ボルト61と覆い部81とが干渉してしまうことが懸念される。
【0064】
ところが、本実施形態によると、覆い部81には、左右のいずれの側壁にも逃がし孔85が形成されているから、左右のどちらから締付ボルト61の軸部63が突出しても、図2および図3に示すように、締付ボルト61と覆い部81とが干渉することを回避することができる。これにより、端子カバー80、ひいてはバッテリ端子ユニット10をさらに小型化することができる。
【0065】
さらに、本実施形態によると、覆い部81の前壁81Bに指や治具を挿入して覆い部81を持ち上がるための引っ掛け孔86を設け、覆い部81の後端部を押圧すると、その引っ掛け孔86がバッテリ本体B1と端子カバー80との間から現れるようになっているから、覆い部81によって端子本体20を他の部材から保護しつつ、引っ掛け孔86に指や治具などを引っ掛け易くして端子カバー80を容易に取り外すことができるようになっている。また、例えば、覆い部から突出する引っ掛け部を別途設ける場合に比べて、覆い部81が大型化することを防ぐことができる。
【0066】
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、連れ回り抑制片47が回動抑制部材40に設けられた構成とした。しかしながら、これに限らず、連れ回り抑制片が端子接続部に設けられていてもよい。
(2)上記実施形態では、端子接続部22に合成樹脂製の回動抑制部材40が圧入固定することで、端子接続部22の後端に位置決め部41を構成とした。しかしながら、これに限らず、位置決め部を端子接続部と同一の金属板材によって一体に形成してもよい。
(3)上記実施形態では、締付ボルト61が一対の被締付片26に対して左方から右方に向けて挿通された構成とした。しかしながら、これに限らず、バッテリにおけるバッテリ設置面の配置関係により、締付ボルト61が一対の被締付片26に対して右方から左方に向けて挿通されてもよい。
(4)上記実施形態では、電線端子における繋ぎ部の後端部が下方に屈曲され、電線接続部から電線が下方に引き出された構成とした。しかしながら、これに限らず、繋ぎ部の後端部が屈曲されず繋ぎ部の後方に電線接続部が配され、電線接続部から電線が後方に引き出される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0067】
10:バッテリ端子ユニット
11:バッテリ端子
20:端子本体(バッテリ端子本体)
21:ポスト嵌合部
22:端子接続部
23:取付台
23A:載置面
40:回動抑制部材(バッテリ端子本体)
41:位置決め部
47:連れ回り抑制片(連れ回り抑制部)
60:締付部材
61:締付ボルト
65:締付ナット
70:電線端子
71:ボルト接続部
72:電線接続部
73:繋ぎ部
80:端子カバー
81:覆い部
83:係止片
85:逃がし孔
86:引っ掛け孔
B:バッテリ
B1:バッテリ本体
B2:バッテリポスト
S:進入空間
W:電線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図20
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