特許第6202433号(P6202433)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202433
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】運搬車の搭載物リヤドア開閉装置
(51)【国際特許分類】
   B60P 1/273 20060101AFI20170914BHJP
   B60P 1/64 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   B60P1/273
   B60P1/64 A
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-193970(P2013-193970)
(22)【出願日】2013年9月19日
(65)【公開番号】特開2015-58812(P2015-58812A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】391004908
【氏名又は名称】三輪運輸工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100163670
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 裕史
(72)【発明者】
【氏名】鍋田 知輝
【審査官】 梶本 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 実公平07−051983(JP,Y2)
【文献】 特開昭64−044358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/273
B60P 1/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭載物(1)を搭載した運搬車(2)において、
前記搭載物(1)の後端部には、回動可能にリヤドア(D)が設けられ、この搭載物(1)の後端下部には、搭載物側リヤドア開閉機構(3)が装備され、
前記運搬車(2)は、リヤフレーム(21)に装着したサブフレーム(22)を水平昇降すると共に、傾動操作可能なものとしており、このサブフレーム(22)の後部には、サブフレーム側リヤドア開閉機構(4)が装備され、
前記搭載物側リヤドア開閉機構(3)は、略逆く字状のアーム(31)の両端に設けたカムフォロア(32)が、前記サブフレーム側リヤドア開閉機構(4)のカム(41)の略く字状のスライド面(42)を摺動するようにして前記搭載物(1)の後端下部に軸支され、
前記アーム(31)は、前記カムフォロア(32)がカム(41)のスライド面(42)を摺動することによって揺動するようにし、さらに前記アーム(31)には、ロッド(36)の一端が軸支され、このロッド(36)の他端には、搭載物(1)のリヤドア(D)の下端に設けたピン(37)に着脱自在として、このリヤドア(D)をロック状態またはアンロック状態にしておくためのドアフック(38)が軸支されており、
前記サブフレーム側リヤドア開閉機構(4)は、前記カム(41)のスライド面(42)を上方に向けた状態で前記サブフレーム(22)の後部に軸支され、
前記カム(41)は、前記サブフレーム(22)に一端が軸支された油圧シリンダ(43)の他端から出没自在としたロッド(44)の先端に、その支点部(41a)が軸支され、このロッド(44)の出没によって揺動するようにしたことを特徴とする運搬車の搭載物リヤドア開閉装置。
【請求項2】
前記アーム(31)は、前アーム(31a)と後アーム(31b)とからなるものとし、前記アーム(31)の揺動の開始前においては、搭載物(1)の底部フレーム(1c)に設けられたバネ(33)の付勢によって、後アーム(31b)の上辺部に設けた当たり(34)が搭載物(1)の底部フレーム(1c)に当接して停止した状態となっており、前記アーム(31)の揺動の終了後においては、搭載物(1)の底部に設けられたバネ(33)の付勢に抗して、前アーム(31a)の上辺部に設けた当たり(35)が搭載物(1)の底部フレーム(1c)に当接して停止した状態となるようにしたことを特徴とする請求項1記載の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置。
【請求項3】
前記ドアフック(38)は、前記ロッド(36)の前後動によって、ドア閉鎖側またはドア開放側へ回動するものとし、前記ピン(37)に引っ掛けて引き寄せるための掛け部(38a)、およびその引っ掛けて引き寄せたピン(37)を止めておくための止着部(38b)を設けたものとしたことを特徴とする請求項1記載の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置。
【請求項4】
前記カム(41)のスライド面(42)は、前スライド面(42a)および後スライド面(42b)からなるものとし、それぞれの中間部に平坦面(f)を形成したことを特徴とする請求項1記載の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水平昇降するサブフレームを用いてリヤフレームに、ベッセル、コンテナ等の搭載物を着脱自在として搭載するようにした運搬車において、その搭載物を傾動させた場合等のリヤドア開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、搭載物リヤドア開閉装置を備えた運搬車としては、例えば図15に示したように、車体51後部のリヤフレーム52上に、後部ピン53を中心にして傾動するベッセル等の搭載物54を搭載したサブフレーム55を設けている。そして、前記サブフレーム55に、地面上に置いた搭載物54の下に車体51とともに進入して搭載物54に設けた車体進行方向の長穴56に係合する固定のロックピン57を設けたものとしている。(特許文献1)。
【0003】
前記運搬車の搭載物リヤドア開閉装置は、図16に示したように、前記搭載物54の後部下側に配設され、バネ58の付勢により回動して搭載物54のテールゲート(リヤドア)59の開閉側下端部を係止するゲートフック(ドアフック)60に対向して、サブフレーム55の車体に平行状態でゲートフック(ドアフック)60と無干渉で、サブフレーム55の上方傾動でこのゲートフック(ドアフック)60と係合して前記バネ58の付勢に抗してゲート(ドア)開放側へ回動するカムプレート61を設けたものとしている。
【0004】
このようにした従来の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、図17、18に示したように、サブフレーム55とともに搭載物54を、後部ピン53を中心として上方へ傾動すると、サブフレーム55の後部に設けたカムプレート61が作動され、ゲートフック(ドアフック)60をバネ58の付勢に抗してゲート(ドア)開放側へ回動し、搭載物54の傾動に対応してテールゲート(リヤドア)59が適格に自動開となる。そして、図15、16に示したように、サブフレーム55とともに搭載物54を元の水平に回動すると、それに対応してカムプレート61が不作動となり、ゲートフック(ドアフック)60がバネ58の付勢により回動され、テールゲート(リヤドア)59の開閉側下端部を係止して自動的にゲート(ドア)閉となり、サブフレーム55と搭載物54の遊びがあってもそれに影響されないで、カムプレート61がゲートフック(ドアフック)60に近接した位置で適格に作動するとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公平7−51983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、上記したように、テールゲート(リヤドア)の開閉が、搭載物の傾動状態において、ゲートフック(ドアフック)をバネの付勢に抗してゲート(ドア)開放側へ回動したり、搭載物の水平状態において、ゲートフック(ドアフック)をバネの付勢によりゲート(ドア)閉鎖側へ回動するようにしており、搭載物の水平状態においては、ゲートフック(ドアフック)をゲート(ドア)開放側へ回動できず、また搭載物の傾動状態においては、ゲートフック(ドアフック)をゲート(ドア)閉鎖側へ回動できないので、テールゲート(リヤドア)の開閉操作性において何かと不便なことがあるという問題点を有していた。
【0007】
さらに、従来の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、搭載物の水平状態において、ゲートフック(ドアフック)をバネの付勢によりゲート(ドア)を閉鎖側へ回動させて、このゲート(ドア)を閉鎖させているので、このバネの付勢力では不十分で堅固にテールゲート(リヤドア)を閉鎖することができず、しかもゲートフック(ドアフック)をバネの付勢によりゲート(ドア)閉鎖側へ回動させても、テールゲート(リヤドア)に物がつかえていたりしてテールゲート(リヤドア)が完全に塞がっていないと、このテールゲート(リヤドア)の下端の係止ピン等にゲートフック(ドアフック)が引っ掛からないので、テールゲート(リヤドア)を閉鎖することができず、安全性に欠けるという問題点を有していた。
【0008】
また、従来の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、搭載物の傾動状態において、テールゲート(リヤドア)に搭載物の荷重がかかると、バネの付勢力では不十分でゲートフック(ドアフック)をゲート(ドア)開放側へ回動させることができず、テールゲート(リヤドア)の開放操作性に劣るという問題点を有していた。
【0009】
そこで、この発明は、上記従来の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置の問題点を解決することを目的としており、搭載物の傾動状態、水平状態にかかわらず、ドアフックをドア閉鎖側、ドア開放側の何れにも回動できるようにし、さらに油圧による付勢力を用いることにより、堅固にリヤドアを閉鎖することができ、しかもリヤドアに物がつかえていたりしてリヤドアが完全に塞がっていないときでも、リヤドアの下端の係止ピン等にドアフックを引っ掛け、リヤドアを強制的に閉鎖することができ、またリヤドアに搭載物の荷重がかかってもドアフックをドア開放側へ強制的に回動させることができる運搬車の搭載物リヤドア開閉装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのため、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置は、搭載物1を搭載した運搬車2において、前記搭載物1の後端部には、回動可能にリヤドアDが設けられ、この搭載物1の後端下部には、搭載物側リヤドア開閉機構3が装備され、前記運搬車2は、リヤフレーム21に装着したサブフレーム22を水平昇降すると共に、傾動操作可能なものとしており、このサブフレーム22の後部には、サブフレーム側リヤドア開閉機構4が装備され、前記搭載物側リヤドア開閉機構3は、略逆く字状のアーム31の両端に設けたカムフォロア32が、前記サブフレーム側リヤドア開閉機構4のカム41の略く字状のスライド面42を摺動するようにして前記搭載物1の後端下部に軸支され、前記アーム31は、前記カムフォロア32がカム41のスライド面42を摺動することによって揺動するようにし、さらに前記アーム31には、ロッド36の一端が軸支され、このロッド36の他端には、搭載物1のリヤドアDの下端に設けたピン37に着脱自在として、このリヤドアDをロック状態またはアンロック状態にしておくためのドアフック38が軸支されており、前記サブフレーム側リヤドア開閉機構4は、前記カム41のスライド面42を上方に向けた状態で前記サブフレーム22の後部に軸支され、前記カム41は、前記サブフレーム22に一端が軸支された油圧シリンダ43の他端から出没自在としたロッド44の先端に、その支点部41aが軸支され、このロッド44の出没によって揺動するようにしている。
【0011】
そして、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置において、前記アーム31は、前アーム31aと後アーム31bとからなるものとし、前記アーム31の揺動の開始前においては、搭載物1の底部フレーム1cに設けられたバネ33の付勢によって、後アーム31bの上辺部に設けた当たり34が搭載物1の底部フレーム1cに当接して停止した状態となっており、前記アーム31の揺動の終了後においては、搭載物1の底部に設けられたバネ33の付勢に抗して、前アーム31aの上辺部に設けた当たり35が搭載物1の底部フレーム1cに当接して停止した状態となるようにしている。
【0012】
さらに、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置において、前記ドアフック38は、前記ロッド36の前後動によって、ドア閉鎖側またはドア開放側へ回動するものとし、前記ピン37に引っ掛けて引き寄せるための掛け部38a、およびその引っ掛けて引き寄せたピン37を止めておくための止着部38bを設けたものとしている。
【0013】
また、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置において、前記カム41のスライド面42は、前スライド面42aおよび後スライド面42bからなるものとし、それぞれの中間部に平坦面fを形成したものとしている。
【発明の効果】
【0014】
この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置は、以上に述べたように構成されており、搭載物1の傾動状態、水平状態にかかわらず、ドアフック38をドア閉鎖側、ドア開放側の何れにも回動できるようにしたので、リヤドアDの開閉操作性において便利なものとなった。
【0015】
さらに、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置は、油圧シリンダ43による付勢力を用いることにより堅固にリヤドアDを閉鎖することができ、しかもリヤドアDに物がつかえていたりしてリヤドアDが完全に塞がっていないときでも、リヤドアDの下端の係止ピン37にドアフック38を引っ掛け、リヤドアDを強制的に閉鎖することのできるようにしたので、安全性に優れたものとなった。
【0016】
また、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置は、リヤドアDに搭載物1の荷重がかかってもドアフック38をドア開放側へ強制的に回動させることができるようにしたので、リヤドアDの開放操作性に優れたものとなった。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】この発明の一実施形態を示す全体側面図である。
図2】この発明における搭載物であるコンテナの側面図である。
図3図2のコンテナの背面図である。
図4図2のコンテナの平面図である。
図5図2のコンテナ後部(コンテナ側のリヤドア開閉装置)の説明図である。
図6図2のコンテナ後部(コンテナ側のリヤドア開閉装置)の一部を切欠いて示す平面図である。
図7】この発明における運搬車のサブフレーム下降時の側面図である。
図8図7の運搬車のサブフレーム上昇時の側面図である。
図9図7の運搬車の平面図である。
図10図7の運搬車後部(運搬車側のリヤドア開閉装置)の説明図である。
図11図7の運搬車後部(運搬車側のリヤドア開閉装置)の底面図である。
図12】この発明における搭載物のリヤドアのドアフック閉鎖時の作動状態を示す説明図である。
図13】この発明における搭載物のリヤドアのドアフック開放時の作動状態を示す説明図である。
図14】この発明における搭載物を傾動させた際のリヤドア開放状態を示す全体側面図である。
図15】従来例を示す全体側面図である。
図16図15の後部の拡大側面図である。
図17】従来例における搭載物のリヤドアの開放状態を示す拡大側面図である。
図18】従来例における搭載物をダンプさせた際のリヤドア開放状態を示す全体側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は、この発明の搭載物リヤドア開閉装置を備えたコンテナ等の搭載物1を搭載した搭載物着脱式の運搬車2を示している。
【0020】
前記搭載物1は、図2〜4に示したように、岩石、鉱石、土砂等の搬送に適したバケット型のコンテナ等としており、本体部1aの両側部の下方には支持脚1bが設けられ、これら支持脚1bの間を運搬車2のリヤフレーム21の進入空間Sとしている。
【0021】
さらに、前記搭載物1は、支持脚1bの前端上部寄りにはそれぞれクッション体11が取り付けられている。そして、本体部1aの底部フレーム1cには、前端部に前部ロック部材12aを設けたものとし、略中央部に中部ロック部材12bを設けたものとしている。
【0022】
また、前記搭載物1は、地上に置いた場合、下降配置時における運搬車2のサブフレーム22が本体部1aの底部フレーム1c下に配置される高さとし、前記サブフレーム22の上昇配置時に、本体部1aの底部フレーム1cが押し上げられることにより本体部1aが上昇して支持脚1bが浮き上がり、運搬可能となるようにしている。
【0023】
そして、前記搭載物1の後端部には、この後端部の上部に回動可能に軸着されたリヤドアDが設けられ、前記搭載物1の後端下部には、図5、6に示したようなこの発明の搭載物リヤドア開閉装置の搭載物側リヤドア開閉機構3が対をなして装備されている。
【0024】
前記運搬車2は、図7〜9に示したように、車体後方のリヤフレーム21に装着したサブフレーム22の前部に前部トグル支持機23aを配設し、前記サブフレーム22の後部に後部トグル支持機23bを配設し、前記サブフレーム22の前後部間の前部寄りにおいて、リヤフレーム21とサブフレーム22間に介在させたダンプ兼リフトシリンダ機構24を備えた前部昇降機25を配設し、前記サブフレーム22の後部において、リヤフレーム21とサブフレーム22間に介在させたリフトシリンダ機構26を備えた後部昇降機27を配設したものとしたものとしている。
【0025】
このようにした前記運搬車2は、前後部昇降機25、27および前後部トグル支持機23a、23bを同時に作動させることにより、前記サブフレーム22を水平昇降するようにしたものとしている。
【0026】
さらに、前記運搬車2は、サブフレーム22には前記搭載物1を着脱自在として搭載可能とした搭載着脱機構28を備えたものとし、前記前部昇降機25はサブフレーム22の上昇配置時に、このサブフレーム22を前記ダンプ兼リフトシリンダ機構24によって傾動操作可能なものとしている。
【0027】
そして、前記運搬車1のサブフレーム22の後部には、図10、11に示したようなこの発明の搭載物リヤドア開閉装置のサブフレーム側リヤドア開閉機構4が対をなして装備されている。
【0028】
この発明の搭載物リヤドア開閉装置において、前記搭載物側リヤドア開閉機構3は、図4、5に示したように、前アーム31aと後アーム31bとからなる略逆く字状のアーム31の両端に設けたカムフォロア32が、前記サブフレーム側リヤドア開閉機構4のカム41のスライド面42を摺動するようにして前記搭載物1の後端下部に軸支されている。
【0029】
前記アーム31は、前記カムフォロア32がカム41のスライド面42を摺動することによって揺動するようにしており、この揺動の開始前においては、搭載物1の底部フレーム1cに設けられたバネ33の付勢によって、後アーム31bの上辺部に設けた当たり34が搭載物1の底部フレーム1cに当接して停止した状態となっており、前記揺動の終了後においては、搭載物1の底部に設けられたバネ33の付勢に抗して、前アーム31aの上辺部に設けた当たり35が搭載物1の底部フレーム1cに当接して停止した状態となるようにしている。
【0030】
さらに、前記アーム31には、ロッド36の一端が軸支され、このロッド36の他端には、搭載物1のリヤドアDの下端に設けたピン37に着脱自在として、このリヤドアDをロック状態またはアンロック状態にしておくためのドアフック38が軸支されている。このドアフック38は、搭載物1の底部フレーム1cに突設したブラケット39に軸架されており、前記ロッド36の前後動によって、ドア閉鎖側またはドア開放側へ回動するものとしている。なお、ドアフック38には、前記ピン37に引っ掛けて引き寄せるための掛け部38a、およびその引っ掛けて引き寄せたピン37を止めておくための止着部38bを設けたものとしている。前記掛け部38aおよび止着部38bは、何れも円弧状としており、前記掛け部38aは、ピン37の外周面を形成する円弧より曲率を小さくした円弧状とし、前記止着部38bは、ピン37の外周面を形成する円弧と同一の曲率とした円弧状としている。
【0031】
この発明の搭載物リヤドア開閉装置において、前記サブフレーム側リヤドア開閉機構4は、図10、11に示したように、前スライド面42aと後スライド面42bからなる略く字状のスライド面42を有した前記カム41を、そのスライド面42を上方に向けた状態で前記サブフレーム22の後部に軸支されている。
【0032】
前記カム41は、前記サブフレーム22の後方の底部に一端が軸支された油圧シリンダ43の他端から出没自在としたロッド44の先端に、その支点部41aが軸支されており、このロッド44の出没によって揺動するようにしている。
【0033】
さらに、前記カム41の前スライド面42aおよび後スライド面42bは、それぞれの中間部に平坦面fを形成した緩やかな湾曲面としている。
【0034】
以上のように構成したこの発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置は、図12に示したように、油圧シリンダ43からロッド44を突出させた状態では、搭載物側リヤドア開閉機構3のアーム31の両端に設けたカムフォロア32が、サブフレーム側リヤドア開閉機構4のカム41の前スライド面42aおよび後スライド面42bのそれぞれの平坦面fに接触した状態となり、前記アーム31の後アーム31bに設けた当たり34が搭載物1の底部フレーム1cに当接して、このアーム31が停止した状態となる。
【0035】
この状態では、前記ロッド36は後方に移動しており、このロッド36によってドアフック38が押圧されドア閉鎖側に回動しており、搭載物1のリヤドアDの下端に設けたピン37がドアフック38の止着部38bに嵌まり込んで、ドアフック38が閉鎖状態となっている。
【0036】
そのため、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、運搬車の前後部昇降機25、27等を作動させることにより、サブフレーム22を水平昇降させて、搭載物1をこのサブフレーム22に水平状態にして搭載した場合、この状態から運搬車のダンプ兼リフトシリンダ機構24によってサブフレーム22を傾動させて、搭載物1をこのサブフレーム22に傾動状態にして搭載した場合の何れにおいても、前記したように油圧シリンダ43からロッド44を突出させた状態にしておけば、ドアフック38を閉鎖状態にしておける。
【0037】
したがって、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、従来装置のように搭載物1の傾動状態では、常にドアフック38が開放状態であったのを、ドアフック38を閉鎖状態にして、リヤドアDを閉鎖しておくこともできるようになる。
【0038】
さらに、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置は、図13に示したように、油圧シリンダ43にロッド44を没入させた状態では、搭載物側リヤドア開閉機構3のアーム31の前アーム31aの端部に設けたカムフォロア32が、サブフレーム側リヤドア開閉機構4のカム41の前スライド面42aを前方に向かって摺動し、同アーム31の後アーム31bの端部に設けたカムフォロア32が、同カム41の後スライド面42bを前方に向かって摺動し、アーム31およびカム41が互いに揺動し、前記アーム31の前アーム31aに設けた当たり35が搭載物1の底部フレーム1cに当接して、このアーム31が停止した状態となる。
【0039】
この状態では、前記ロッド36は前方に移動しており、このロッド36によってドアフック38が引っ張られドア開放側に回動しており、搭載物1のリヤドアDの下端に設けたピン37がドアフック38の止着部38bから外れて、ドアフック38が開放状態となっている。
【0040】
そのため、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、前記したように搭載物1をこのサブフレーム22に水平状態にして搭載した場合、この状態から搭載物1をこのサブフレーム22に傾動状態にして搭載した場合の何れにおいても、前記したように油圧シリンダ43にロッド44を没入させた状態にしておけば、ドアフック38を開放状態にしておける。
【0041】
したがって、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、従来装置のように搭載物1の水平状態では、常にドアフック38が閉鎖状態であったのを、ドアフック38を開放状態にして、リヤドアDを開放することもできるようになる。
【0042】
また、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、ダンプ兼リフトシリンダ機構24によるサブフレーム22の傾動途中においても、このサブフレーム22に搭載した搭載物1のリヤドアDを自由に開放したり、閉鎖したりすることもでき、リヤドアDの開閉タイミングの設定が自由に行えるようになる。
【0043】
なお、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、前記したようにドアフック38を開放状態にして、搭載物1を傾動状態にすれば、図14に示したように、リヤドアDがその自重により開放されることになる。
【0044】
また、この発明の運搬車の搭載物リヤドア開閉装置では、サブフレーム22を水平昇降させて、搭載物1をこのサブフレーム22に水平状態にして搭載する場合に、搭載物1とサブフレーム22の位置が少しぐらい前後にずれても、前記カム41の前スライド面42aおよび後スライド面42bのそれぞれの平坦面fの範囲であれば、その前スライド面42aおよび後スライド面42bに前記アーム31のカムフォロア32が接触するので、問題がないものとなる。
【符号の説明】
【0045】
1 搭載物
1c 底部フレーム
2 運搬車
3 搭載物側リヤドア開閉機構
4 サブフレーム側リヤドア開閉機構
21 リヤフレーム
22 サブフレーム
31 アーム
31a 前アーム
31b 後アーム
32 カムフォロア
33 バネ
34 当たり
35 当たり
36 ロッド
37 ピン
38 ドアフック
38a 掛け部
38b 止着部
41 カム
41a 支点部
42 スライド面
42a 前スライド面
42b 後スライド面
43 油圧シリンダ
44 ロッド
D リヤドア
f 平坦面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18