特許第6202449号(P6202449)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.の特許一覧
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202449
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】ヘアケアポリマー
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/81 20060101AFI20170914BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20170914BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20170914BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20170914BHJP
   C08L 101/02 20060101ALI20170914BHJP
   C08L 77/06 20060101ALI20170914BHJP
   C08L 1/08 20060101ALI20170914BHJP
   C08G 69/28 20060101ALI20170914BHJP
【FI】
   A61K8/81
   A61Q5/00
   A61Q5/02
   A61K8/73
   C08L101/02
   C08L77/06
   C08L1/08
   C08G69/28
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-531547(P2015-531547)
(86)(22)【出願日】2013年9月11日
(65)【公表番号】特表2015-529674(P2015-529674A)
(43)【公表日】2015年10月8日
(86)【国際出願番号】EP2013068807
(87)【国際公開番号】WO2014041019
(87)【国際公開日】20140320
【審査請求日】2016年4月8日
(31)【優先権主張番号】12184650.5
(32)【優先日】2012年9月17日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】デイネン, ロビン エリザベス マリア ヤコブス
(72)【発明者】
【氏名】ダークス, フランシスカス ヨハネス マリー
(72)【発明者】
【氏名】ウィーバー, ダーク
(72)【発明者】
【氏名】ウィルツ, ルーディガー
【審査官】 ▲高▼ 美葉子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−528391(JP,A)
【文献】 特開平09−095586(JP,A)
【文献】 特表2009−528439(JP,A)
【文献】 特開2003−137722(JP,A)
【文献】 特表2000−500788(JP,A)
【文献】 特表2011−524883(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
DWPI(Derwent Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリクオタニウムの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーと、式(I)
【化1】

で示される末端基を有する少なくとも1種の四級化超分岐ポリマーとを含むヘアケア組成物において、
前記四級化超分岐ポリマーが、
(i)2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンを縮合することによって、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーを調製し、次いで、
(ii)前記ジメチルアミノ末端基を式(I)で示される末端基に四級化する
ことによって得られることを特徴とするヘアケア組成物。
【請求項2】
前記ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーが、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸40〜70重量%、ジイソプロパノールアミン5〜20重量%、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン15〜45重量%の縮合によって得られ、ただし、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンの合計量は100重量%であることを特徴とする請求項1に記載のヘアケア組成物。
【請求項3】
前記ジメチルアミノ末端基の前記四級化が、2−クロロ酢酸ナトリウムを用いて行われることを特徴とする請求項1または2に記載のヘアケア組成物。
【請求項4】
前記ジメチルアミノ末端基の四級化の程度が50〜100モル%の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項5】
N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンとジイソプロパノールアミンとの比(重量/重量)が、4:1〜0.5:1の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項6】
N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンとジイソプロパノールアミンとの比(重量/重量)が、2.5:1〜1.2:1の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項7】
2−ドデセン−1−イル無水コハク酸と、アミンの合計量との比(重量/重量)が、3:1〜1:3の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項8】
前記ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーの数平均分子量Mが、1500〜5000g/モルの範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1種の四級化超分岐ポリマーの量が、0.01〜20重量%の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーが、カチオン性セルロース誘導体およびカチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー、ならびにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーの量が、0.01〜5重量%の範囲で選択されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項12】
前記ヘアケア組成物がシャンプー調製物であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載のヘアケア組成物の、髪のボリューム、弾力性ウェット感、ウェットコーミング性、およびスタイルセット性を改善するための使用。
【請求項14】
髪を処理する方法であって、請求項1〜12のいずれか一項に記載のヘアケア組成物を前記髪に塗布する工程と、その後に水で前記髪をすすぎ洗いする工程と、を含む方法。
【請求項15】
前記髪の処理が、髪のボリューム、弾力性、ウェット感、ウェットコーミング性、およびスタイルセット性の改善であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、ポリクオタニウムの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーと、式(I)
【化1】

で示される末端基を有する少なくとも1種の四級化超分岐ポリマーとを含むヘアケア組成物であって、前記四級化超分岐ポリマーが、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンを縮合することによって、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーを調製し、次いで、ジメチルアミノ末端基を式(I)で示される末端基に四級化することによって得られることを特徴とするヘアケア組成物に関する。
【0002】
多くのヘアケア組成物が知られている。しかしながら、これまでのところ、ドライケア特性を変更または改善せずに、良好なウェットケア特性を示すヘアケア組成物を処方することは非常に困難であった。特に、優れたドライケア特性および/またはウェットケア特性、すなわち、ドライおよび/またはウェットコーミング特性、ウェット感、ならびにスタイルセット性を示しつつ、髪のボリュームを増大させるシャンプー調製物が要望されている。さらに、シャンプーは、ドライ特性を向上させる、すなわち、目に見えるボリュームと弾力性を向上させるものでなければならない。
【0003】
驚いたことに、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンを縮合し、次いで、得られた超分岐ポリマーのジメチルアミノ末端基を2−クロロ酢酸ナトリウムで四級化することによって得られる特定の四級化超分岐ポリマーを、ポリクオタニウムの群から選ばれるカチオン性膜形成ポリマーとともに含むシャンプー調製物が、上記要求を満たすことがわかった。
【0004】
したがって、一実施形態において、発明は、ポリクオタニウムの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーと、式(I)
【化2】

で示される末端基を有する少なくとも1種の四級化超分岐ポリマーとを含むヘアケア組成物であって、前記四級化超分岐ポリマーが、
(i)2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンを縮合することによって、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーを調製し、次いで、
(ii)ジメチルアミノ末端基を式(I)で示される末端基に四級化することによって得られることを特徴とするヘアケア組成物に関する。
【0005】
本明細書において、破線は他の置換基に結合する部位を示している。
【0006】
他の実施形態では、発明は、髪のボリューム、弾力性、ウェット感、ウェットコーミング性、およびスタイルセット性を同時に向上させるための、本発明のヘアケア組成物の使用に関する。
【0007】
発明は、さらに、髪を処理する方法であって、本発明のヘアケア組成物を髪に塗布する工程と、それに続く、髪を水ですすぎ洗いする工程とを含む方法に関する。特に、発明は、髪のボリューム、弾力性、ウェット感、ウェットコーミング性、およびスタイルセット性の向上を目的とする。他の好ましい実施形態では、発明はまた、その効果を観察および/または評価する工程を含む。
【0008】
特定の実施形態では、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーは、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸40〜70重量%、ジイソプロパノールアミン5〜20重量%、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン15〜45重量%、特に2−ドデセン−1−イル無水コハク酸45〜65重量%、ジイソプロパノールアミン8〜18重量%、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン20〜40重量%、さらに特に2−ドデセン−1−イル無水コハク酸55〜65重量%、ジイソプロパノールアミン12〜17重量%、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン20〜30重量%(ただし、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンの合計量は100重量%)の縮合によって得られる。
【0009】
本明細書で使用されている、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸(CAS番号[19780−11−1])、ジイソプロパノールアミン(CAS番号[110−97−4])、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン(CAS番号[6711−48−4])という用語は、純粋な2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンも、それらの商業的に入手可能なグレードのものも指す。そのような商業的に入手可能なグレードのものには、ある量の不純物が含まれ得る(商業的に入手可能な工業グレード)が、不純物は、15重量%を超えないことが好ましく、10重量%を超えないことがより好ましく、5重量%を超えないことが最も好ましい。
【0010】
本発明の目的のために適した2−ドデセン−1−イル無水コハク酸は、例えば、Vertellus Chemicals(アントワープ(Antwerpem)、ベルギー(Belgium))から商業的に入手可能である。
【0011】
本発明の目的のために適したジイソプロパノールアミンは、例えば、BASFからジイソプロパノールアミン(Diisopropanolamine)という商品名で商業的に入手可能である。
【0012】
本発明の目的のために適したN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンは、例えば、Huntsman Holland(ロッテルダム(Rotterdam)、オランダ(The Netherland)、テトラメチルイミノビスプロピルアミン(Tetramethyl iminobispropylamine)という商品名で)から入手可能である。
【0013】
本発明のすべての実施形態において、式(I)で示される末端基を有する四級化超分岐ポリマーは、
(i)2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンを縮合することによって、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーを調製し、次いで、
(ii)ジメチルアミノ末端基を式(I)で示される末端基に四級化する
ことによって得られることが好ましく、本明細書に示す好ましい事項および定義はすべて含まれる。
【0014】
本発明のすべての実施形態においては、四級化を2−クロロ酢酸ナトリウム(CAS番号[3926−62−3])を用いて行うことが、さらに好ましい。
【0015】
超分岐ポリマー中のジメチルアミノ末端基の量(モル%)は、構成成分、すなわち、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミン、およびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンの比率に依存し、当業者であれば、容易に計算し、調節することができる。ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーは、さらに、構成成分の比率に応じて、−OHまたは−COOH末端基を含み得る。構成成分の比率は、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーの全末端基の50〜100モル%がジメチルアミノ末端基となるように選択することが好ましく、全末端基の70〜100モル%がジメチルアミノ末端基となるように選択することがより好ましい。
【0016】
本発明で使用される用語「末端基」は、一般に、超分岐ポリマーの周辺部の基をいう。しかしながら、超分岐ポリマーの構造が複雑であるため、そのような基はポリマーの内部に存在することもあり得る。
【0017】
本発明のすべての実施形態において、ジメチルアミノ末端基の四級化の程度は、50〜100モル%の範囲で選択されることが好ましく、70〜100モル%の範囲がより好ましく、80〜100モル%の範囲が最も好ましく、特には、85〜100モル%の範囲である。
【0018】
本発明との関連で、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸の代わりに、各二塩基酸、すなわち、2−ドデセン−1−イルコハク酸、または無水物と二塩基酸の混合物を使用できることはよく理解できよう。しかしながら、示した量と比率は、それに応じて調節する必要があろう。しかしながら、本発明のすべての実施形態で、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸を使用することが好ましい。
【0019】
本発明の四級化超分岐ポリマーは、例えば、国際公開2007/098888A1号パンフレットに概説されているように、または本発明の実施例で説明されているように、合成することができる。
【0020】
超分岐ポリマー(四級化前)の(理論的)分子量は、使用する異なる構成成分の比、特に、ジイソプロパノールアミン(分岐単位)と2−ドデセン−1−イル無水コハク酸の比により調節することができ、それは当業者であれば容易に選択することができる。得られるポリマーの分子量に対するN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン(連鎖停止剤)の効果も、当業者であれば容易に計算することができる。
【0021】
比率は、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーの理論的(すなわち、計算による)数平均分子量Mが1000〜150,000g/モルの範囲になるように選択することが有利であり、1000〜50,000g/モルの範囲がより有利であり、1500〜5000g/モルの範囲が最も好ましい。
【0022】
したがって、本発明のすべての実施形態において、N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンとジイソプロパノールアミンとの比(重量/重量)は、4:1〜0.5:1の範囲で選択することが好ましく、3:1〜1:1の範囲がより好ましい。N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンを、ジイソプロパノールアミンに対してモル過剰で使用することが最も好ましい。したがって、N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンとジイソプロパノールアミンとの比(重量/重量)は、2.2:1〜1.2:1の範囲など、2.5:1〜1.2:1の範囲で選択することが最も好ましい。
【0023】
また、本発明のすべての実施形態において、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸とアミン(すなわち、N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンおよびジイソプロパノールアミン)の合計量との比(重量/重量)は、3:1〜1:3の範囲で選択することが好ましく、2:1〜0.5:1の範囲が好ましい。本発明のすべての実施形態において、2−ドデセン−1−イル無水コハク酸を、アミンの合計量(すなわち、N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンとジイソプロパノールアミンの合計)に対して過剰に(重量/重量)、例えば2:1〜1.2:1の範囲から選択される比(重量/重量)などで、使用することが最も好ましい。
【0024】
ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーを生成する2−ドデセン−1−イル無水コハク酸、ジイソプロパノールアミンおよびN,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミンの縮合反応は、ワン−ポット製法で行うことが有利である。例えば、国際公開07/098888A1号パンフレットの実施例1〜3に例示されているように、構成成分を反応器に段階的に仕込むことが好ましい。縮合反応は、室温で行っても高温で行ってもよい。縮合反応は、水を、好ましくは蒸留により、除去しながら、約100〜250Cの範囲から選択される温度で行うことが好ましく、120〜200℃の範囲がより好ましく、140〜180℃の範囲が最も好ましい。ワン−ポット製法は、溶媒の存在下または非存在下で行うことができる。好適な溶媒は、メチル−イソブチルケトン、酢酸ブチル、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエンまたはキシレンなどの有機溶媒である。溶媒を使用しないことが好ましい。水の除去は、減圧下、蒸留により行うことができ、あるいは代替として、共沸除去してもよい。縮合反応の過程で放出された水は、真空(すなわち、減圧(<1013mbar))で除去することが好ましい。縮合反応は、使用する構成成分の>90重量%が消費されるまで行うことが有利であり、好ましくは>95重量%または>98重量%である。
【0025】
ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーの四級化は、一般に、水、または他の適した溶媒中で行われる。四級化は、水中で行われることが好ましい。したがって、本発明の有利な方法は、ジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーを水に溶解させ、次いで、四級化剤を添加し、反応混合物を50〜120℃の範囲から選択される温度に加熱する工程を含む。四級化剤として、2−クロロ酢酸ナトリウムを使用することが好ましい。四級化の程度は使用する四級化剤の量に依存し、当業者であれば、目的とする四級化の程度に応じて容易に計算することができる。水とジメチルアミノ末端基を有する超分岐ポリマーとの比(重量/重量)は、5:1〜1:5の範囲で選択することが有利であり、3:1〜1:2の範囲が好ましく、2:1〜1:1の範囲が最も好ましい。
【0026】
四級化反応から得られる水溶液中のポリマー含有量は、多くの場合5〜70重量%、しばしば20〜60重量%または30〜50重量%であり、当業者であれば、水を添加または除去することにより容易に調節することができる。
【0027】
四級化反応から得られる水溶液は、任意の水性、水−アルコール性、またはアルコール性の化粧料調製物、例えば、シャンプー調製物などに直接配合することができ、あるいは、超分岐ポリマーをニートポリマーの形態で使用し、加工することができるよう、スプレー乾燥または凍結乾燥などの溶液の乾燥が行われる。
【0028】
本発明の四級化超分岐ポリマーは、5〜70重量%の範囲から選択されるポリマー濃度の水溶液として使用することが好ましく、20〜60重量%の範囲がより好ましく、30〜50重量%の範囲が最も好ましい。
【0029】
本発明のヘアケア組成物中の少なくとも1種の四級化超分岐ポリマーの量は、ヘアケア組成物の全重量に対して0.01〜20重量%の範囲で選択することが好ましく、0.05〜10重量%の範囲がより好ましく、0.10〜5重量%の範囲、例えば0.25〜2重量%の範囲などが、最も好ましい。
【0030】
用語、ポリクオタニウム(INCI名)は、ポリマー中に第四級アンモニウム中心を持つ、パーソナルケア産業に使用されるポリカチオン性ポリマーをいう。本発明の目的のために特に適したポリクオタニウムは、トリメチルまたはラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースからなる第四級アンモニウム塩ポリマー(本業界(CTFA)では、ポリクオタニウム−10およびポリクオタニウム−24といい、例えば、the Amerchol Corporationから、例えば、Ucare(商標)Polymer JR、またはUcare(商標)Polymer LMという商品名で入手可能)などのカチオン性セルロース誘導体、あるいは、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー、およびアクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマー(本業界(CTFA)では、それぞれポリクオタニウム−6およびポリクオタニウム−7という)などのカチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマーである。
【0031】
本発明のすべての実施形態において、ポリクオタニウムは、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選ばれることが好ましく、トリメチルまたはラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースからなる第四級アンモニウム塩ポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー、アクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選ばれることがより好ましく、例えばポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10およびこれらの混合物からなる群から選ばれることが最も好ましい。
【0032】
本発明のヘアケア組成物中の、ポリクオタニウムの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーの量は、ヘアケア組成物の全重量に対して、0.01〜5重量%の範囲から選択されることが好ましく、0.05〜3重量%の範囲がより好ましく、0.2〜1重量%の範囲が最も好ましい。
【0033】
本発明のすべての実施形態において、ヘアケア組成物はシャンプー調製物であることが好ましい。用語、シャンプー調製物は、髪に付着させ、その後、洗い流す、髪の洗浄調製物をいう。
【0034】
本発明のシャンプー調製物は、シャンプー調製物全量に対して50〜98重量%の水を含むことが好ましく、60〜90重量%がより好ましい。さらに、本発明のシャンプー調製物は、アニオン性界面活性剤をさらに含むことが好ましい。
【0035】
したがって、ある特定の実施形態では、本発明はまた、少なくとも1種の四級化超分岐ポリマー、およびポリクオタニウムの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーの他に、水およびアニオン性界面活性剤を含むシャンプー調製物に関する。本明細書に示されている、四級化超分岐ポリマー、およびポリクオタニウムの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマーに対する好ましい事項および定義はすべて、それらを含むシャンプー組成物にも適用されることはよく理解できよう。
【0036】
本発明のシャンプー調製物中のアニオン性界面活性剤と四級化超分岐ポリマーとの比は、20:1〜1:1の範囲から選択されることが好ましく、特には10:1〜5:1(例えば、特に8:1など)である。
【0037】
アニオン性界面活性剤の例としては、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルコハク酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、N−アルコイルサルコシン酸塩、アシルタウリン塩、アシルイセチオン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルファ−オレフィンスルホン酸塩、特にアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ならびにアンモニウムアミン塩およびトリエタノールアミン塩が挙げられる。アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸塩およびアルキルエーテルカルボン酸塩は、1分子中に1〜10個のエチレンオキシド単位またはプロピレンオキシド単位、好ましくは1〜4個のエチレンオキシド単位を含み得る。好適なアニオン性界面活性剤は、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(ラウレス硫酸ナトリウムとしても知られる)、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム(ラウレス硫酸アンモニウムとしても知られる)、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリエタノールアミンドデシルベンゼンスルホン酸またはラウレスカルボン酸ナトリウムである。本発明のシャンプー調製物に使用される特に好ましいアニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムおよびラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ならびにこれらの混合物である。
【0038】
本発明のシャンプー調製物におけるアニオン性界面活性剤の総量(有効成分として)は、シャンプー調製物の全重量に対して、0.1〜50重量%の範囲で選択することが好ましく、5〜20重量%の範囲がより好ましい。
【0039】
本発明のシャンプー調製物は、性能および/または消費者受容性を高めるために、保存料、酸化防止剤、脂肪性物質/油、シリコーン、増粘剤、柔軟剤、乳化剤、光遮蔽剤、消泡剤、保湿剤、香料、共界面活性剤、フィラー、金属イオン封鎖剤、カチオン性、非イオン性もしくは両性ポリマー、またはそれらの混合物、酸性化もしくは塩基性化剤、染料、着色剤、顔料もしくはナノ顔料、真珠光沢剤(pearlizer)もしくは乳白剤、有機もしくは無機粒子、粘度調整剤、植物成分、果実抽出物、糖誘導体および/もしくはアミノ酸などの髪の天然栄養成分、あるいはリンスオフ組成物に通常配合されている他の成分などの成分をさらに含有することができる。アジュバントおよび添加剤の必要量は、当業者であれば、目的の製品に応じて容易に選択することができ、例を挙げて説明するが、それらに限定されるものではない。
【0040】
本発明のシャンプー調製物には、組成物に美的特性、物理的特性および洗浄効果を付与するのを補助するために、共界面活性剤を含有させることが好ましい。
【0041】
共界面活性剤の例としては、ノニオン性界面活性剤が挙げられ、調製物の全重量に対して、0.5〜8重量%、好ましくは2〜5重量%の範囲の量で含有させることができる。例えば、本発明のシャンプー調製物に含有させることができる代表的なノニオン性界面活性剤としては、直鎖状もしくは分岐鎖状の第一級もしくは第二級の脂肪族(C〜C18)アルコールと、アルキレンオキシド、通常、エチレンオキシドとの縮合生成物で、一般に6〜30個のエチレンオキシド基を有するものが挙げられる。他の代表的なノニオン性界面活性剤としては、例えば、ココモノもしくはジエタノールアミド、およびココモノイソプロパノールアミドなどのモノもしくはジアルキルアルカノールアミドが挙げられる。本発明のシャンプー調製物に含有させることができるノニオン性界面活性剤としては、さらに、アルキルポリグリコシド(APG)がある。典型的には、APGは、1つ以上のグリコシル基からなるブロックに(任意選択により、架橋基を介して)結合したアルキル基を含むもの、例えばSeppicのOramix NS 10、例えばCognisのPlantacare 818UP、Plantacare 1200およびPlantacare 2000などである。
【0042】
共界面活性剤の他の例には、両性もしくは両性イオン界面活性剤があり、それらはシャンプー調製物の全重量に対して、0.5〜約8重量%、好ましくは1〜4重量%の範囲の量(有効成分として)で含有させることができる。両性もしくは両性イオン界面活性剤としては、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン(スルタイン(sultaine))、アルキルグリシン酸塩、アルキルカルボキシグリシン酸塩、アルキルアンホ酢酸塩、アルキルアンホプロピオン酸塩、アルキルアンホグリシン酸塩、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、アシルタウリン塩およびアシルグルタミン酸塩(ここで、アルキル基およびアシル基は、8〜19個の炭素原子を有する)が挙げられる。本発明のシャンプー調製物に用いる典型的な両性もしくは両性イオン界面活性剤としては、ラウリルアミンオキシド、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン(CAPB)、ココアンホ酢酸ナトリウムおよびココアンホジ酢酸2ナトリウムが挙げられる。本発明のシャンプー調製物に使用される特に好ましい両性もしくは両性イオン界面活性剤は、コカミドプロピルベタインおよびココアンホジ酢酸2ナトリウム、ならびにこれらの混合物である。
【0043】
したがって、さらに有利な実施形態において、発明は、少なくとも1種の四級化超分岐ポリマー(上述した定義および好適事項をすべて含む)、ポリクオタニウムの群から選ばれる少なくとも1種のカチオン性膜形成ポリマー(上述した定義および好適事項をすべて含む)を含み、さらに、水、アニオン性界面活性剤および両性もしくは両性イオン界面活性剤を含むシャンプー調製物に関する。
【0044】
より一層有利な実施形態では、アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムおよびラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ならびにこれらの混合物からなる群から選ばれ、また両性もしくは両性イオン界面活性剤は、コカミドプロピルベタインおよびココアンホジ酢酸2ナトリウム、ならびにこれらの混合物から選ばれる。
【0045】
特に好ましい実施形態では、本発明のシャンプー調製物は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムおよびラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ならびにこれらの混合物からなる群から選ばれるアニオン性界面活性剤と、コカミドプロピルベタインおよびココアンホジ酢酸2ナトリウム、ならびにこれらの混合物から選ばれる両性もしくは両性イオン界面活性剤のみを界面活性剤として含有する。
【0046】
本発明のすべての実施形態において、本発明のシャンプー調製物中の界面活性剤の総量(共界面活性剤を含み/有効成分に基づく)は、一般に、シャンプー調製物の全重量に対して、1〜50重量%の範囲、好ましくは2〜40重量%の範囲、より好ましくは5〜25重量%の範囲、例えば、特に9〜15重量%の範囲から選択される。
【0047】
本発明の組成物は、またヒドロトロープを含んでもよい。ヒドロトロープは、水への界面活性剤の溶解度を高める物質である。ヒドロトロープとしては、例えば、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、クロロベンゼンスルホン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、プロリン、ピロガロール、レゾルシノールおよび尿素がある。ヒドロトロープを使用する場合、キシレンスルホン酸ナトリウムの使用が好ましい。本発明のシャンプー調製物中のヒドロトロープの総量は、シャンプー調製物の全重量に対して、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特に1〜5重量%の範囲が好ましい。
【0048】
本発明のシャンプー調製物は、さらに懸濁化剤を含んでもよい。好適な懸濁化剤は、アクリル酸の架橋ポリマー、アクリル酸と疎水性モノマーとのコポリマー、カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルのコポリマー、アクリル酸とアクリル酸エステルの架橋コポリマー、ヘテロポリサッカリドガム、および結晶性長鎖アシル誘導体から選ばれる。長鎖アシル誘導体は、エチレングリコールステアレート、16〜22個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミド、およびこれらの混合物から選択されることが望ましい。組成物に真珠光沢を与えることから、エチレングリコールジステアレート、およびポリエチレングリコール3ジステレートが好ましい長鎖アシル誘導体である。多官能性化合物で架橋させたアクリル酸ポリマーもまた使用することができ、それらは、Carbopol 934、Carbopol 941、Carbopol 980およびCarbopol Ultrez 10 Polymerという商品名で商業的に入手可能である。カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルのコポリマーの好適な例は、Carbopol 1342、Carbopol Ultrez 20、Carbopol Ultrez 21、Pemulen TR1またはPemulen TR2である。すべてのCarbopolまたはPemulen(商標)材料は、Lubrizol Advanced Materialsから入手可能である。
【0049】
好適なヘテロポリサッカリドガムは、キサンタンガム、例えば、Kelco製のKeltrol型またはKelzan型、RT Vanderbilt Inc.製のVanzan NF、またはRhodia製のRhodicare型である。
【0050】
上記懸濁化剤の混合物を使用してもよい。アクリル酸の架橋ポリマーと結晶性長鎖アシル誘導体の混合物が好ましい。
【0051】
懸濁化剤を含有する場合、懸濁化剤の総量は、組成物の全重量に対して、0.1〜10重量%の範囲で選択することが好ましく、より好ましくは0.5〜6重量%の範囲であり、最も好ましくは0.9〜4重量%の範囲である。
【0052】
本発明のシャンプー調製物は、ウェットおよびドライコンディショニング効果をさらに最適化するために、他のコンディショニング剤を含んでもよい。
【0053】
特に好ましい他のコンディショニング剤は、シリコーンエマルションである。好適なシリコーンエマルションとしては、ポリジオルガノシロキサン、特にCTFA名ジメチコンのポリジメチルシロキサン、CTFA名ジメチコノールの、末端水酸基を有するポリジメチルシロキサン、およびCTFA名アモジメチコンの、アミン官能基を有するポリジメチルシロキサン、などのシリコーンから生成されたものが挙げられる。本発明の組成物に使用する好適なシリコーンエマルションは、Dow Corning、Momentive Performance Materials、KCCまたはWackerなどのシリコーン供給者から入手可能である。
【0054】
シリコーンを使用する場合、その総量(有効成分として)は、シャンプー調製物の全重量に対して、0.05〜10重量%の範囲で選択することが好ましく、より好ましくは0.05〜5重量%の範囲であり、最も好ましくは0.5〜2重量%の範囲である。
【0055】
本発明のシャンプー調製物は、さらに、フケ防止剤を含んでもよい。使用し得るフケ防止剤の例は、シムバゾール(cimbazole)、オクトピロックスおよびピリチオン亜鉛である。一般的な膜形成剤としては、例えば、キトサン、微結晶キトサン、四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸を高比率で含有する四級化セルロース誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩、ならびに類似化合物が挙げられる。
【0056】
本発明のシャンプー調製物は、UVフィルター物質をさらに含んでもよい。本発明の組成物に配合するのに適したUVフィルター物質の例としては、例えば、ベンゾフェノン−4またはベンゾフェノン−3などのベンゾフェノン、2−エチルヘキシル2−シアノー3,3−ジフェニルアクリレート(オクトクリレン、PARSOL(登録商標)340)などのアクリレート、エチルヘキシルメトキシシンナメート(PARSOL(登録商標)MCX)などのシンナメート誘導体、例えば、ポリシリコーン15(PARSOL(登録商標)SLX)などのシロキサン結合ベンザルマロネート誘導体、イソプロピルベンジルサリチレート、ベンジルサリチレート、ブチルサリチレート、エチルヘキシルサリチレート(PARSOL(登録商標)EHS、Neo Heliopan OS)、イソオクチルサリチレートまたはホモメチルサリチレート(ホモサレート、PARSOL(登録商標)HMS、Neo Heliopan HMS)などのサリチレート誘導体、ベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸ナトリウムなどのベンゾトリアゾール誘導体、例えば、2−フェニルベンズイミダゾールスルホン酸およびその塩(PARSOL(登録商標)HS)などのイミダゾール誘導体、(アボベンゼン、Parsol(登録商標)1789)などのジベンゾイルメタン誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
以下の限定されない例を参照して本発明をさらに説明するが、そこで記載するパーセンテージはすべて、特に断らない限り、全重量に基づく重量でのものである。
【0058】
[例1a:本発明の超分岐ポリマーの調製(PoE−1a)]
N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン232g、および溶融ジイソプロパノールアミン109.9gを、攪拌機および凝縮装置を備え、オイルにより加熱することができるガラス反応器に加えた。この混合物に、溶融2−ドデセン−1−イル無水コハク酸458.1gを加えた。添加後、混合物をゆっくり160℃まで加熱し、1時間後、減圧して、反応水を除去した。5時間後、混合物を冷却し、ジメチルアミン末端基を有し、Mが2200の超分岐ポリマーを得た。
【0059】
ジメチルアミン末端基を有する超分岐ポリマー50gを、その後、66.3gの水に溶解し、この混合物に16.3gの2−クロロ酢酸ナトリウム(SMCA)を加えた。この混合物を80℃で、約10時間、攪拌しながら反応させた。その結果、四級化ポリマー溶液が使用できる状態となった(ポリマー含有率50重量%)。四級化ジメチルアミノ末端基量の計算値:90%。
【0060】
[例1b:本発明の超分岐ポリマーの調製(PoE−1b)]
N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン235g、溶融ジイソプロパノールアミン160gを、攪拌機および凝縮装置を備え、オイルにより加熱することができるガラス反応器に加えた。この混合物に、溶融2−ドデセン−1−イル無水コハク酸639gを加えた。添加後、混合物をゆっくり160℃まで加熱し、1時間後、減圧して、反応水を除去した。5時間後、混合物を冷却し、ジメチルアミン末端基を有し、Mnが17400の超分岐ポリマーを得た。
【0061】
ジメチルアミン末端基を有する超分岐ポリマー80gを、その後、99.6gの水に溶解し、この混合物に19.6gの2−クロロ酢酸ナトリウム(SMCA)を加えた。この混合物を80℃で、約10時間、攪拌しながら反応させた。その結果、四級化ポリマー溶液が使用できる状態となった(ポリマー含有率50重量%)。四級化ジメチルアミノ末端基量の計算値:90%。
【0062】
[例1c:参考超分岐ポリマーの調製(メチル四級化)(PoE−1c)]
N,N−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミン235g、および溶融ジイソプロパノールアミン160gを、攪拌機および凝縮装置を備え、オイルにより加熱することができるガラス反応器に加えた。この混合物に、溶融2−ドデセン−1−イル無水コハク酸639gを加えた。添加後、混合物をゆっくり160℃まで加熱し、1時間後、減圧して、反応水を除去した。5時間後、混合物を冷却し、ジメチルアミン末端基を有し、Mnが17400の超分岐ポリマーを得た。
【0063】
ジメチルアミン末端基を有する超分岐ポリマー25gを、その後、50gの水に溶解し、この混合物に7.3gの硫酸ジメルをゆっくり加えた。24時間後、四級化ポリマー溶液は使用できる状態となった(ポリマー含有率33重量%)。四級化ジメチルアミノ末端基量の計算値:95%。
【0064】
[例2:ウェットコーミング特性]
ポリマーを水に溶解し、界面活性剤を添加し、その後、保存料を添加して、表1に示すような標準的なシャンプーを調製した。クエン酸でpHを、pH=5.0〜5.1に調節し、塩化ナトリウム水溶液を添加して粘度を調整した。
【0065】
【表1】
【0066】
SGS Fresenius標準化研究セットアップにしたがい、ウェットコーミング特性を試験した。シャンプー1サンプルにつき5個の毛髪見本(欧州人の毛髪、重さ:2±0.3g、長さ:21cm、カラー4/0ミディアムブラウン、Kerling InternationalArt.−Nr.826530)を、コーミング力の測定に使用した。見本のすべてに、職業用ヘアブリーチで所定の損傷を与えた。毛髪見本を水で予備コンディショニングした後、14%のラウレス硫酸ナトリウム(SLES)溶液で洗浄した。洗浄後直ちにウェットコーミング力を測定した。毛髪のコーミング力は、引張試験機(Zwick Z 1.0/TN1SSO)を使用して測定し、未処理見本の値とした。
【0067】
その後、見本を試験品(シャンプー、0.5ml/g毛髪)で2回処理し、1分間泡立てた後、2分間そのままにした。各泡立てを行った後、試験製品を水で1分間洗い流した。洗浄後直ちにウェットコーミング力を再び測定した。
【0068】
平均ワークを、20〜120mmの測定間隔で、力−パスプロット下の表面から算出する。相対コーミング力(RCF)を、未処理見本の値Wと処理見本の値Wから、次式:
RCF[%]=(W−W)/Wにより算出する。負の値はコーミング力の低下を示し、正の値は上昇を示す。
【0069】
【表2】
【0070】
上記の結果から読み取れるように、本発明の組み合わせのみがウェットコーミング特性を相乗的に改善し、一方、他の膜形成ポリマー(すなわち、ヒドロキシプロピルグアー(HPG))との組み合わせでは、ウェットコーミング能は未処理の見本に比べ低下すらしている。
【0071】
[実施例2スタイリストサロン試験]
AR Hair Cosmetics(Impasse du Nouveau−Marche,CH−1723 Marly)でスタイリストサロン試験を行った。すべての製品と、それぞれのポリクオタニウムのみを含む参考品とを、ハーフヘッド比較試験で試験した。試験の組み合わせをブラインドとし、順番と頭部のどちらの側かはランダムとした。
【0072】
[試験製品]
例1のポリマーとポリクオタニウム−10またはポリクオタニウム−7との組み合わせ効果を、表3に示す標準シャンプー処方で試験した。
【0073】
【表3】
【0074】
[評価における差の定義]
表4に示す値は、AとA’、BとB’を直接比較した結果であり、参考A’および参考B’は標準の手順にしたがい、0とした。
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
本発明の特定のポリマーを含むシャンプーの使用により、いずれの場合も、ケア特性が改善される。さらに、これらのシャンプー後のヘアスタイルのセットは、髪が所望の良好な形状になり、かつそれが良好に維持されるので、より容易になった。さらに、これらのシャンプーにより、水によるウエーブヘアスタイルの反発力(弾力性)が高められ、かつカールもよりはっきりとした。
【0078】
[例4比較試験]
ポリマーを水に溶解し、界面活性剤を添加し、その後、保存料を添加することにより、表5に示す標準シャンプーを調製した。塩化ナトリウムは、添加前に4部の水に溶解する。pHをクエン酸でpH=4.8〜5.1に調節した。
【0079】
【表6】
【0080】
[見本の製造]
編んだ髪(未加工の白人の濃い金髪、長さ23cm、Kerling International Art.No.826500)をカットし、幅2.0cmの見本を得る。洗浄の前に、毛髪見本を2−プロパノールに1/2時間浸漬する。その後、見本を、以下([製品の適用]下)に示すように、洗浄用シャンプー(35重量%ラウレス硫酸ナトリウム28%/水72%、4%塩化ナトリウム、59.8重量%脱塩水、0.5重量%安息香酸ナトリウム)で洗浄した。
【0081】
洗浄後、髪を梳かし、空気乾燥させ、20℃、相対湿度60%の人工気候室内で一晩コンディショニングした。毛髪見本の重さをそれらの条件下、2.4g±0.2g(≒2.2gのゴム被覆のない髪を示す)に標準化する。
【0082】
製品を適用せずに毛髪見本を測定し(下記を参照)、類似の平均コーミング力を持った群に分類する。
【0083】
[製品の適用]
各見本(毛髪約2g)を温かい水道水で濡らす。表5のシャンプー0.5ml(0.25mL/g髪)をシリンジで根元から先端まで塗布し、指で30秒間泡立てる。その後、見本を、温かい流水道水(38℃、約5l/分)で30秒間すすぎ洗いし、その間、シャンプーを指で注意深く除去する。この手順を2回行う。
【0084】
[ドライコーミング特性の測定]
毛髪を濡れた段階で梳かし、研究室で3時間、ドライヤーを使用せずに、吊り下げて乾燥させる。その後、毛髪を、20℃、相対湿度60%の人工気候室に少なくとも8時間置く。その後、空気圧クランプを備えたINSTRON 5542を用いてドライコーミング力を測定する。ドライコーミング力の測定では、機械にコーミング台を取り付ける。毛髪見本をクランプに固定し、台に固定したコームに速度500cm/分で10回引いて通す。
【0085】
平均ワークを、20〜120mmの測定間隔で、力−パスプロット下の表面から算出する。相対コーミング力(RCF)を、未処理見本の値Wと処理見本の値Wから、次式:
RCF[%]=(W−W)/Wにより算出する。負の値はコーミング力の低下を示し、正の値は上昇を示す。
【0086】
【表7】
【0087】
上記結果から読み取れるように、本発明の組み合わせのみがドライコーミング特性を相乗的に改善し、一方、対応するメチル四級化超分岐ポリマー(すなわち、PoE−1c)との組み合わせでは、ドライコーミング能は未処理の見本に比べ低下すらしている。