(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の情報通信体が印刷により面付けされた枚葉用紙を該情報通信体の天地方向が用紙移送方向に沿うように一枚ずつ送り出す工程、送り出された枚葉用紙の疑似接着予定面に連続的に疑似接着フィルムを被覆する被覆工程、連続的に被覆された疑似接着フィルムにより連続体となった枚葉用紙を連続的に折り畳む工程、疑似接着フィルムにより連続的に被覆されると共に連続的に折り畳まれた枚葉用紙を情報通信体毎に断裁する断裁工程、及び前記断裁工程の前又は後に、前記折り工程により折り畳まれた枚葉用紙をその対向面に被覆された疑似接着フィルム同士が剥離可能に接着されるように剥離可能に一体化する一体化工程からなる情報通信体の製造方法であって
前記断裁工程が、前記折り工程により連続的に折り畳まれ、或いは更に一体化工程により剥離可能に一体化されると共に、読み取りに供される読み取り領域にはマーク以外に読み取り可能な記載が施されていない第一の枚葉用紙を所定の位置に送り込み、該第一の枚葉用紙に表示されている各情報通信体のそれぞれの前方に表示されたマークを順次読み取り、該枚葉用紙に面付けされた各情報通信体の天地側の余白部分を断裁手段により順次断裁した後に、続いて搬送される第二以後の枚葉用紙に面付けされた各情報通信体の天地側の余白部分を断裁する動作を繰り返すことを特徴とした情報通信体の製造方法。
読み取り用センサがカラーセンサで予め設定された任意の特定の色を認識すると共に、読み取りに供される読み取り領域にはマーク以外に前記任意の特定の色以外の色による記載がなされている請求項1に記載の情報通信体の製造方法。
【背景技術】
【0002】
最近複数の葉片が剥離可能に一体化された葉書等が多用されている。このものは一見単葉でありながら、複数の葉片が剥離可能に一体化されているため、通常より多くの情報を隠蔽状態で郵送することが可能である。また郵送代が通常の葉書料金で済むためコスト面においても非常に大きなメリットがある。
【0003】
ところで本出願人は、前記情報通信体の製造工程中、取り分け断裁工程での断裁方法に関して効率よく単品に断裁する方法を、特開2010−30262号の「情報通信体の裁断方法」で提案した。
前記発明の内容は、現状枚葉用紙を使用して圧着葉書(情報通信体)を作成するに当たり、製造工程中において枚葉用紙にフィルムを被覆ラミネートするとカールが発生し、後の折り、断裁、圧着加工等がスムーズに進行できない等の問題、また圧着葉書が複数面付けされた用紙から正確に個別に圧着葉書を切り出すことができない等の問題の解決を課題としている。
そしてその解決手段として、枚葉用紙のフィルム被覆、断裁、折り等の工程を分離した一枚毎の単位でするのではなく、連続的に繰り出されるフィルムにより連続的に被覆することにより、枚葉状から長尺状の連続体に変化させ、下流の折り、断裁、圧着加工等を連続的に行い、更に搬送される用紙の先端部分をセンサで検出し任意の位置でカットすることにより、正確に個別に圧着葉書を切り出すことができるというものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献の情報通信体の断裁方法は、例えば加工工程中に搬送される複数の情報通信体が面付けされた枚葉用紙の先端を検出し、前記先端から前記複数の情報通信体を切り出すための各断裁距離(予め入力されている)を演算して断裁動作を行うものである。従って前記予め入力された距離とぴったり一致する間隔で各情報通信体が枚葉用紙表面に印刷されていれば、各情報通信体は正確に予定した位置で切り出され、仕上がり位置での断裁ずれは起きないはずである。
然るに、例えば印刷後の湿気や温度等外部環境の変化による枚葉用紙の伸縮や、フィルムの被覆時の加熱・加圧処理による伸縮等により、複数印刷されている各情報通信体の位置と予めソフトに入力していた位置とにずれが生じた場合、当然断裁位置にもずれが発生する。そのずれは最初に検出された枚葉用紙の先端から離れるほど大きくなり複数丁の面付けの場合に最後尾に面付けされた情報通信体では非常に大きくずれた位置で断裁されることになる。また、その間に切り出される情報通信体も予定した仕上がり位置から少しずつずれた位置で断裁されたものとなり、結局それぞれの情報通信体がばらばらで異なる位置で断裁されてしまい実用に供することができなくなる。
そして前記ずれが修正されるのは後続の枚葉用紙の先端を検出する時点となるが、前記誤差による断裁のずれは後続の枚葉用紙でも同様に繰り返されることになる。
【0006】
本発明は、疑似接着フィルムを被覆した枚葉用紙でもカールの影響を全く受けることなく容易に各加工工程を通過することができることは勿論であるが、特に断裁工程で前記特許文献の発明のような断裁の位置ずれにより、切り出された各情報通信体の仕上がりにずれがない、即ち断裁における仕上がり精度が極めて高い情報通信体の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の情報通信体の製造方法は、複数の情報通信体が印刷により面付けされた枚葉用紙を該情報通信体の天地方向が用紙移送方向に沿うように一枚ずつ送り出す工程、送り出された枚葉用紙の疑似接着予定面に連続的に疑似接着フィルムを被覆する被覆工程、連続的に被覆された疑似接着フィルムにより連続体となった枚葉用紙を連続的に折り畳む工程、疑似接着フィルムにより連続的に被覆されると共に連続的に折り畳まれた枚葉用紙を情報通信体毎に断裁する断裁工程、及び前記断裁工程の前又は後に、前記折り工程により折り畳まれた枚葉用紙をその対向面に被覆された疑似接着フィルム同士が剥離可能に接着されるように剥離可能に一体化する一体化工程からなる情報通信体の製造方法であって、
前記断裁工程が、前記折り工程により連続的に折り畳まれ、或いは更に一体化工程により剥離可能に一体化されると共に、読み取りに供される読み取り領域にはマーク以外に読み取り可能な記載が施されていない第一の枚葉用紙を所定の位置に送り込み、該第一の枚葉用紙に表示されている各情報通信体のそれぞれの前方に表示されたマークを順次読み取り、該枚葉用紙に面付けされた各情報通信体の天地側の余白部分を断裁手段により順次断裁した後に、続いて搬送される第二以後の枚葉用紙に面付けされた各情報通信体の天地側の余白部分を断裁する動作を繰り返すことを特徴としている。
【0008】
前記センサの読み取りに供される枚葉用紙表面の読み取り領域は、例えば設置されたセンサが枚葉用紙表面の円形状の範囲をスポット的に読み取っている場合、前記枚葉用紙は水平に搬送され前記円形状の範囲を直線的に通過するため、センサは通過する枚葉用紙表面の帯状の領域を読み取ることになる。その帯状領域には前記マーク以外の記載を一切せず無地状態にしておくことにより、センサは他の模様や色等の不要なノイズを間違って拾うことなく確実にマークのみを読み取ることができる。
【0009】
またカラーセンサを使用して、特定の色のみを読み取るようにセットしておけば、仮に前記帯状領域に他の色による模様等が記載されていてもそれを読み取ることはない。即ち仮に前記帯状領域が無地状態でなくてもセンサが読み取る特定色が使用されていなければ無地の場合と同様にマークのみを読み取ることができる。
【0010】
なお、前記各加工工程において、折り畳まれた枚葉用紙の断裁工程と、枚葉用紙を加圧或いは加熱・加圧により剥離可能に一体化する圧着工程の順序は任意に入れ替えても構わない。即ち、折り畳み、断裁した後に一体化してもよく、或いは折り畳み、一体化してから断裁してもよい。
【0011】
上記の課題解決手段による作用は次の通りである。断裁工程へ順次送り込まれる枚葉用紙は、各情報通信体のそれぞれの前方に表示されたマークのみを順次読み取り、その都度読み取ったマークに続く1枚の情報通信体の断裁位置を演算して断裁動作を行う。従って複数の情報通信体が面付けされた枚葉用紙から情報通信体を切り出すに当たり、断裁位置の誤差が累積されることがなく、前方のマークを読み取る毎に後続の情報通信体で毎回修正されるため断裁の制度が格段に向上する。
【発明の効果】
【0012】
上述したように本発明の情報通信体の製造方法は、枚葉用紙であるにも拘わらず、連続用紙と同じ状態での加工が可能であることは勿論であるが、複数の情報通信体毎にそれぞれの前方のマークを読み取り断裁を行うため、用紙の先端を検出すると共にそこを起点に後続の複数の情報通信体を順次断裁する際に発生する断裁位置のずれの累積が発生しない。従って枚葉用紙に大量の情報通信体が面付けされていても、断裁ずれのない情報通信体を容易に大量に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】(A)及び(B)は実施例1の二つ折り葉書の製造方法に使用される枚葉用紙S1の表面図及び裏面図である。
【
図2】本発明の実施例1及び2の製造方法の工程を分かりやすく説明する要部概略図である。
【
図3】(A)及び(B)は枚葉用紙S1の裏面に疑似接着フィルムシートGが被覆された状態を示す平面図及び図(A)のI−I線断面図である。
【
図4】(A)及び(B)は疑似接着フィルムシートGを被覆した枚葉用紙S1の折り線3に折りミシン4を穿設した状態を示す平面図及び図(A)のII−II線断面図である。
【
図5】(A)及び(B)は
図5の枚葉用紙S1の縦方向の余白部分Xを切除した状態を示す平面図及び図(A)のIII−III線断面図である。
【
図6】
図5の枚葉用紙S1を折り畳み装置Fにより連続的に二つ折りにした状態を示す平面図及び図(A)のIV−IV線断面図である。
【
図8】本発明の実施例2の三つ折り葉書の製造方法に使用される枚葉用紙S2の表面図である。
【
図9】本発明の実施例2の三つ折り葉書の製造方法に使用される枚葉用紙S2の裏面図である。
【
図10】枚葉用紙S2の表裏面の疑似接着予定面に疑似接着フィルムシートGを被覆した状態を示す平面図である。
【
図11】
図10の枚葉用紙S2の折り線34及び35に折りミシン36、37を穿設した状態を示す平面図である。
【
図12】
図11の枚葉用紙S2の縦方向の余白部分Xを切除した状態を示す平面図である。
【
図13】
図12の枚葉用紙S2を折り畳み装置Fにより連続的に三つ折りにした状態を示す平面図である。
【
図14】(A)、(B)、(C)及び(D)はそれぞれ
図10におけるV−V線断面図、
図11におけるVI−VI線断面図、
図12におけるVII−VII線断面図及び
図13におけるVIII−VIII線断面図をそれぞれ表す。
【
図15】完成した三つ折り葉書J2の斜視図である。
【
図18】疑似接着フィルムシートGを厚さ方向に拡大した部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
[実施例1:二つ折葉書の製造方法]
図1に示すように、本実施例で使用する二つ折り葉書用の枚葉用紙S1には、第一紙片1及び第二紙片2が二点鎖線で示す折り線3(後に折りミシンが形成される)を介して連接された二つ折り葉書の単位シートt1が2丁印刷されている。
【0015】
そして同図(A)に示すように、第一紙片1の表面には郵便切手欄、郵便番号欄等が記載されている。なおこの面には、図示は省略されているが、例えば受取人の住所氏名等が予めプリンター等により記載されていても構わず、更に第二紙片2も含めて広告宣伝等の一般情報が記載されていても全く問題ない。また各単位シートt1の上方には、後述する本実施例の二つ折り葉書の製造方法において、センサが読み取るための黒塗り四角のマークMがそれぞれ記載されている。なお前記マークMの上下斜線部分は、二つ折り葉書の製造工程中において、搬送される枚葉用紙S1表面を、断裁動作を制御するセンサ20が読み取る読み取り領域Wで、この部分には印刷が施されることがなく無地状態である。従って、前記センサ20はマークMのみを余計なノイズなしに正確に読み取ることができる。
【0016】
同図(B)に示すように、葉書の完成後に折り畳まれて内部に隠蔽される第一紙片1及び第二紙片2裏面には、図示は省略されているが、例えば受取人だけに通知すべき秘匿を要する個人情報が記載されている。なおこの面には、必ずしも前記個人情報が記載される必要はなく、例えば広告宣伝等の一般情報のみが記載されていても構わず、或いは一般情報と個人情報が混在した状態であっても構わない。
また前記マークMは枚葉用紙S1の折り畳み後に表出する側の面に記載する必要があるため、折り畳み後に内部に隠蔽される裏面側には必要ない。また、前記単位シートt1は縦方向の余白Xと横方向の余白Yにより周囲が囲まれている。
【0017】
既述の通り構成された枚葉用紙S1は、
図2に示す情報通信体の製造ラインの最上流の左側にある用紙載せ台に載置される。そして最上面の枚葉用紙S1から、例えば吸着パッド11等からなる給紙装置により右側の搬送テーブル上に順次等間隔で繰り出される。なお前記枚葉用紙S1の繰り出し要領であるが、前後する枚葉用紙S1がある程度の間隔を有する場合、又は付き合わせて間隔がない場合、或いはそれぞれの端部が重なる状態等の何れでも構わない。
【0018】
前記繰り出された枚葉用紙S1は、右側に配置されている一対のニップローラ12a、12bに挟み込まれた後に、更に右側に配置されている一対のヒートローラ13a、13bからなるラミネート装置へと送り込まれる。前記ラミネート装置では上方に待機しているロールから繰り出される疑似接着フィルムシートGが、枚葉用紙S1の疑似接着予定面に
図3に斜線で示す配置で整合され、加熱・加圧処理を施されることで両者は強固に接着される。なお、この時点で、前後して搬送される枚葉用紙S1が、連続的に疑似接着フィルムシートGに被覆されることにより恰も長尺用紙の連続状態へと変化する。
【0019】
疑似接着フィルムシートGは、
図18に示すように、例えばポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、アセテート、ポリカーボネート等の比較的剛性があり腰の強い樹脂から選択された基材41の、一方の面に公知の感熱接着剤層42を形成すると共にもう一方の面に疑似接着層43を形成した、サーマルラミネート法に対応したプリントラミネート用のものを好適に使用することができる。
【0020】
既述の構成の疑似接着フィルムシートGを、各種印刷物の疑似接着予定面に感熱接着剤層42側で剥離不能に被覆した後に、疑似接着層側を対向するように折り合わせて加圧或いは加熱・加圧処理を施すと、両対向面同士は剥離可能に接着し剥離後は容易に再接着することがない。
【0021】
前記疑似接着フィルムシートGにより長尺状態になった枚葉用紙S1は、更に右側に配置されているミシン刃14aとバックアップローラ14bの組み合わせからなる折り手段形成装置により、
図4に示すように折り線3に折りミシン4が形成される。前記折りミシン4は疑似接着フィルムシートG及び枚葉用紙S1の両者を貫通する状態で穿設されている。
【0022】
折りミシン4が形成された枚葉用紙S1は、更に右側に配置されているスリット刃15aとバックアップローラ15bからなる切除装置により、
図5に示すように両外側の縦方向の余白Xが切除された後に右側に配置されている一対のニップローラ16a、16bにより更に右側に配置されている折り畳み装置へと送り出される。
【0023】
折り畳み装置はフォーム印刷等の長尺用紙を扱う業界で使用される、アングル或いはくせ折り機等と称されるもので、連続状態の枚葉用紙S1は何らストレスなく
図6に示す二つ折り状態に連続的に折り畳まれて上方のサポートローラ18へ引き上げられる。
そしてサポートローラ18でほぼ水平に向きを変えると、右側に配置されている一対のニップローラ19a、19bにより更に右側に配置されている断裁刃21aと固定刃21bからなる断裁装置へと送り込まれるのである。
【0024】
なお、折り手段形成装置と切除装置は順序を入れ替えても構わない。また両者を共通のバックアップローラに配置することで同時に切除と折り手段の形成を実行しても構わない。
或いは予め用紙の縦方向の余白Xを切除したり、折り線3にミシン目4を形成しておくことにより前記各装置を省略しても構わない。
【0025】
前記断裁装置では
図6に示すように、センサ20が通過するマークM1を読み取ると最初の断裁線L1及びL2までの各距離を順次カウントして、それぞれの位置で断裁装置に信号を送り断裁を完了する。これにより最初の単位シートt1が当初予定していた葉書サイズに切り出される。引き続き2番目のマークM2を読み取ると前記と同様に、断裁線L3及びL4までの各距離を順次カウントして、それぞれの位置で断裁装置に信号を送り断裁を完了する。これにより2番目の単位シートt1が前記と同じ葉書サイズに切り出される。以下同様にマークを検出する度に前記断裁動作を繰り返し、切り出される2つ折葉書のサイズは全く同一のものとなる。
【0026】
なお、前記断裁工程では、センサ20の読み取り領域WにはマークM以外の記載が全くなく無地状態のため、前記センサ20はマークMのみを余計なノイズなしに確実に読み取ることができる。従って読み取り領域Wは各単位シートtのそれぞれの前方に記載されるマークMと相まって断裁精度を更に向上させることに貢献するものである。
【0027】
前記断裁により、枚葉用紙S1の中央の横方向の余白Yと、前後する枚葉用紙S1の前後端の横方向の余白Yとその繋ぎ目で露出している疑似接着フィルムシートGからなる余白Y′が切り出されるが、これら切り出された余白は下方へ排出されるため続く一体化工程で巻き込み等の問題を起こすことはない。
なお前記断裁装置に、いわゆるギロチン方式の断裁手段が採用されているが、その他の公知の断裁手段(例えばロータリカッタによる断裁やスウィングカッタによる断裁等)を採用しても構わない。
【0028】
前記断裁装置により切り出された単位シートt1は、右側に配置された一対の搬送ローラ22a、22bと一対のヒータパネル23a、23bが交互に複数配置された一体化装置へと送り込まれる。前記一体化装置を通過する単位シートtはヒータパネル群に加熱された後に最後尾に配置されている一対の加圧ローラ24a、24bにより加圧されることで、対向する疑似接着フィルムシートGの疑似接着層同士が剥離可能に疑似接着され全体として剥離可能に一体化されるのである。なお疑似接着の条件が加圧のみの場合、一体化装置は加圧装置のみで加熱装置を不要とすることは言うまでもない。その場合装置が簡略化されスペースが縮小されると共にメンテナンスも楽になり至便である。
【0029】
既述の通り製造された二つ折り葉書J1は図中右側のコンベア等からなるスタッカ25に積載されてまとめられた後に葉書として投函される。この葉書の受取人は、
図7に示すように、例えば第一紙片1及び第二紙片2の幅の差異により開封縁辺に沿って形成された段差5を剥離の端緒として容易に開封することができる。
【0030】
[実施例2:三つ折り葉書の製造方法]
図8に示すように、本実施例で使用する三つ折り葉書用の枚葉用紙S2は、第一紙片31、第二紙片32及び第三紙片33が二点鎖線で示す折り線34及び35(後に両者共に折りミシンが形成される)を介して連接された三つ折り葉書の単位シートt2が3丁印刷されている。
【0031】
そして第一紙片31の表面には郵便切手欄、郵便番号欄等が記載されている。なおこの面には、図示は省略されているが、例えば受取人の住所氏名等が予めプリンター等により記載されていても構わず、更に宣伝広告等の一般情報が記載されていても全く問題ない。そして三つ折り葉書が完成後に内部に隠蔽される第二紙片32及び第三紙片33表面には、図示されていないが例えば受取人だけに通知すべき秘匿を要する個人情報が記載されている。なおこの面には、必ずしも個人情報が記載される必要はなく、例えば宣伝広告等の一般情報のみが記載されていても構わず、或いは一般情報と個人情報が混在した状態であっても構わない。
【0032】
また三つ折り葉書の完成後に表出する各単位シートt2の第一紙片31上方には、後述する本実施例の三つ折り葉書の製造方法において、センサが読み取るための四角のマークMがそれぞれ記載されており、また前記マークMの上下斜線部分は、三つ折り葉書の製造工程において断裁動作を制御するセンサ20の読み取り領域Wで、この部分には印刷が施されることがなく無地状態である。従って、前記センサ20はマークMのみを余計なノイズなしに正確に読み取ることができる。
【0033】
図9に示すように、三つ折り葉書の完成後に表出する第三紙片33の裏面には、図示されていないが例えば広告宣伝等の一般情報が記載されている。そして三つ折り葉書の完成後に折り畳まれて内部に隠蔽される第二紙片32及び第一紙片31裏面には、図示は省略されているが、例えば受取人だけに通知すべき秘匿を要する個人情報等が記載されている。また、各単位シートt2は縦方向の余白Xと横方向の余白Yにより周囲が囲まれている。
なお既述のマークMはセンサで読み取るため、枚葉用紙S2の折り畳み後に表出する面に記載する必要がある。従って第三紙片33裏面の近辺に記載してもよいが、本実施例では
図8に示すように第一紙片31表面の上部に記載することとする。
【0034】
既述の通り構成された枚葉用紙S2は、
図2に示す情報通信体の製造ラインの最上流の左側用紙載せ台に載置される。そして最上面の枚葉用紙S2から、例えば吸着パッド11等からなる給紙装置により右側の搬送テーブル上に順次等間隔で繰り出される。なお前記枚葉用紙S2の繰り出し要領であるが、前後する枚葉用紙S2がある程度の間隔を有する場合、又は付き合わせて間隔がない場合、或いはそれぞれの端部か重なる状態等の何れでも構わない。
【0035】
前記繰り出された枚葉用紙S2は、右側に配置されている一対のニップローラ12a、12bに挟み込まれた後に、更に右側に配置されている一対のヒートローラ13a、13bからなるラミネート装置へと送り込まれる。前記ラミネート装置では上方及び下方(図中破線で表示)に待機しているロールから繰り出される疑似接着フィルムシートGが、枚葉用紙S2の表裏面の各疑似接着予定面と
図10及び
図14(A)に斜線で示す状態で整合され、加熱・加圧処理を施されることで両者は強固に接着される。なお、この時点で、前後して送られる枚葉用紙S2が、連続的に被覆される疑似接着フィルムシートGにより恰も長尺用紙の連続状態へと変化する。
【0036】
そして更に右側に配置されているミシン刃14aとバックアップローラ14bの組み合わせからなる折り手段形成装置により、
図11及び
図14(B)に示すように折り線34及び35に折りミシン36及び37が形成される。前記折りミシン36及び37は疑似接着フィルムシートG及び枚葉用紙S2の両者を貫通する状態で穿設されている。
【0037】
折りミシン36及び37が形成された枚葉用紙S2は、更に右側に配置されているスリット刃15aとバックアップローラ15bからなる切除装置により、
図12及び
図14(C)に示すように両外側の縦方向の余白Xが切除された後に右側に配置されている一対のニップローラ16a、16bにより更に右側に配置されている折り畳み装置へと送り出される。
【0038】
折り畳み装置はフォーム印刷等の長尺用紙を扱う業界で使用される、アングル或いはくせ折り機等と称されるもので、連続状態の枚葉用紙S2は何らストレスなく
図13及び
図14(D)に示す三つ折り状態に連続的に折り畳まれて上方のサポートローラ18へ引き上げられる。
そしてサポートローラ18でほぼ水平に向きを変えると、右側に配置されている一対のニップローラ19a、19bにより更に右側に配置されている断裁刃21aと固定刃21bからなる断裁装置へと送り込まれるのである。
【0039】
前記断裁装置では
図13に示すように、センサ20が通過するマークM11を読み取ると最初の断裁線L11及びL12までの各距離を順次カウントして、それぞれの位置で断裁装置に信号を送り断裁を完了する。これにより最初の単位シートt2が当初予定していた葉書サイズに切り出される。引き続き2番目のマークM12を読み取ると前記と同様に、断裁線L13及びL14までの各距離を順次カウントして、それぞれの位置で断裁装置に信号を送り断裁を完了する。これにより2番目の単位シートt2が前記と同じ葉書サイズに切り出される。以下同様にマークM13を読み取りL15及びL16で断裁を完了し一枚の枚葉用紙S2に記載されている3丁の単位シートt2を切り出す。その後、後続の枚葉用紙S2においても引き続き前記断裁動作を繰り返し、何れの枚葉用紙S2においても切り出される三つ折り葉書のサイズは全く同一のものとなる。
【0040】
なお、前記断裁工程では、センサ20の読み取り領域WにはマークM以外の記載がなく無地状態のため、前記センサ20はマークMのみを余計なノイズなしに正確に読み取ることができる。従って読み取り領域Wは各単位シートtの先頭に記載されるマークMと相まって断裁精度を更に向上させることに貢献するものである。
【0041】
前記断裁により、枚葉用紙S2の横方向の余白Yと、前後する枚葉用紙S2の前後端の横方向の余白Yとその繋ぎ目で露出している疑似接着フィルムシートGからなる余白Y′が切り出されるが、これら余白は下方へ排出されるため続く一体化工程で巻き込み等の問題を起こすことはない。
なお前記断裁装置では、いわゆるギロチン方式の断裁手段が採用されているが、その他の公知の断裁手段(例えばロータリカッタによる断裁やスウィングカッタによる断裁等)を採用しても構わない。
なお断裁工程以後の一体化工程については前記実施例1と同様なので省略する。
【0042】
既述の通り製造された三つ折り葉書J2は図中右側のコンベア等からなるスタッカ25に積載されてまとめられた後に葉書として投函される。この葉書の受取人は、
図14(D)及び
図15に示すように、例えば第一紙片31及び第二紙片32の幅の差により生じる段差6と第二紙片32及び第三紙片33の開封端縁に沿って形成されている疑似接着フィルムGが対向していない非接着域7を剥離の端緒として開封することができる。
【0043】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。
例えば、既述の実施例では、マークMの上下(前後)に設けられるセンサ20の読み取り領域Wが無地の状態として説明されているが、センサの感度により読み取らない程度の淡い色系であれば必ずしも白無地である必要はなく、アイボリー系や他のパステル系の淡い地色やそれらが混合されてパターンになった地紋等であっても別段構わない。
【0044】
また
図16に示すように、無地の読み取り領域Wをセンサが読み取る濃い目の色にしておいて、逆にマークMをセンサが読み取らない白抜き(或いはセンサが読み取らない程度の淡い色系)にして、センサの作動を前記と全く逆に設定することにより前記と同様の断裁工程が実行されるように設定しても構わない。
【0045】
また、前記センサ20がカラーセンサの場合、読み取る色を指定することができる。その際に指定した読み取り色をマークMに使用し、他の読み取り領域Wには前記読み取り色を除外した色系のデザインで印刷を施しても構わない。
【0046】
前記の場合、印刷に使用していない色をカラーセンサに設定すれば、印刷面のどの領域でもマークMの読み取りが可能になる。そのためマークMの形状を、
図17に示すように情報通信体の全体に渡って記載しても構わず、その場合センサ20の読み取り領域Wの位置を自由に選択することが可能になり至便である。
【0047】
また、マークの形状等については、使用する読み取りセンサの性能に合わせて、形状や太さ等を任意に決定すればよい。