特許第6202506号(P6202506)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202506
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】車両予約システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20170914BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20170914BHJP
【FI】
   G06Q30/06 350
   G06Q10/02
【請求項の数】13
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-138889(P2016-138889)
(22)【出願日】2016年7月13日
(65)【公開番号】特開2017-130179(P2017-130179A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2016年8月2日
(31)【優先権主張番号】特願2016-6717(P2016-6717)
(32)【優先日】2016年1月17日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390025586
【氏名又は名称】株式会社大都製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002181
【氏名又は名称】特許業務法人IP−FOCUS
(72)【発明者】
【氏名】木原 哲
【審査官】 青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−041475(JP,A)
【文献】 特開2012−150654(JP,A)
【文献】 特開2012−048308(JP,A)
【文献】 特開2016−105238(JP,A)
【文献】 特開2002−230193(JP,A)
【文献】 特開2009−187346(JP,A)
【文献】 特開2008−071016(JP,A)
【文献】 特開2006−215609(JP,A)
【文献】 特開昭56−092700(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約利用者の予約が設定されるとともに非予約利用者の利用も可能とした予約用車両と、
前記予約利用者の予約が設定されている前記予約用車両が前記非予約利用者に利用されているときに当該予約用車両に代えて当該予約利用者にのみ利用させる予備用車両と、を含む複数の時間貸し車両の予約システムであって、
前記非予約利用者および前記予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における前記時間貸し車両の利用行動に関係のある利用行動関係情報を用いて、前記予備用車両の数を設定する予備数設定部を有し、
前記利用行動関係情報が、天候、時間および前記時間貸し車両の利用により特典を受けられる催事の中から選択される情報を含むことを特徴とする車両予約システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報を用いて、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を設定する間隔最小値設定部と、
前記予約利用者の予約設定要求に応じて前記予約用車両に新たに予約を設定する予約設定部と、をさらに有し、
前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合に、当該予約用車両に前記予約を設定する車両予約システム。
【請求項3】
予約利用者の予約が設定されるとともに非予約利用者の利用も可能とした予約用車両と、前記予約利用者の予約が設定されている前記予約用車両が前記非予約利用者に利用されているときに当該予約用車両に代えて当該予約利用者にのみ利用させる予備用車両と、を含む複数の時間貸し車両の予約システムであって、
前記非予約利用者および前記予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における前記時間貸し車両の利用行動に関係のある利用行動関係情報を用いて、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を設定する間隔最小値設定部と、
前記予約利用者の予約設定要求に応じて前記予約用車両に新たに予約を設定する予約設定部と、を有し、
前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合に、当該予約用車両に前記予約を設定し、
前記利用行動関係情報が、天候、時間および前記時間貸し車両の利用により特典を受けられる催事の中から選択される情報を含むことを特徴とする車両予約システム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報と前記予備用車両の数として設定すべき予備数設定値との関係を示す関係性情報を記憶する関係性情報記憶部をさらに有し、
前記予備数設定部が、前記関係性情報の中から前記利用行動関係情報を用いて特定した前記予備数設定値を前記予備用車両の数として設定するように構成されている車両予約システム。
【請求項5】
請求項2または請求項3に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報と前記間隔の最小値として設定すべき間隔最小値設定値との関係を示す関係性情報を記憶する関係性情報記憶部をさらに有し、
前記間隔最小値設定部が、前記関係性情報の中から前記利用行動関係情報を用いて特定した前記間隔最小値設定値を前記間隔の最小値として設定するように構成されている車両予約システム。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報と現実の前記利用行動を示す現実利用行動情報とを対応付けて記憶する行動情報記憶部と、
前記行動情報記憶部に記憶された前記利用行動関係情報および前記現実利用行動情報を用いて前記関係性情報記憶部に記憶された前記関係性情報を更新する関係性情報更新部と、をさらに有している車両予約システム。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報が、個々の前記予約利用者における前記時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報および個々の前記予約利用者の属性に係る情報の少なくとも一方を含む予約利用者特性情報を含む車両予約システム。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報が、前記非予約利用者における前記時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報を含む車両予約システム。
【請求項9】
請求項2または請求項3に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報が、個々の前記予約利用者における時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報および個々の前記予約利用者における属性に係る情報の少なくとも一方を含む予約利用者特性情報を含み、
前記間隔最小値設定部が、前記予約用車両に設定されている予約に係る前記予約利用者の前記予約利用者特性情報が個別設定条件を満たすとき、当該予約利用者特性情報を用いて、当該予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を個別に設定する車両予約システム。
【請求項10】
請求項9に記載の車両予約システムにおいて、
前記間隔最小値設定部が、前記予約利用者特性情報を用いて、前記予約用車両に設定されている予約に係る予約期間の前後それぞれについての前記間隔の最小値を個別に設定する車両予約システム。
【請求項11】
請求項2または請求項3に記載の車両予約システムにおいて、
前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合で、かつ、全ての前記予約用車両に既に設定されている全ての予約に係る予約期間と時間的に重複しない場合に、当該予約用車両に前記予約を設定する車両予約システム。
【請求項12】
請求項11に記載の車両予約システムにおいて、
前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合で、かつ、全ての前記予約用車両に既に設定されている全ての予約に係る予約期間の前後に余裕期間を付加して拡大した拡大予約期間と時間的に重複しない場合に、当該予約用車両に前記予約を設定する車両予約システム。
【請求項13】
請求項12に記載の車両予約システムにおいて、
前記利用行動関係情報が、個々の前記予約利用者における時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報および個々の前記予約利用者における属性に係る情報の少なくとも一方を含む予約利用者特性情報を含み、
前記予約利用者特性情報を用いて、前記余裕期間の大きさを設定する余裕期間設定部をさらに有する車両予約システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、レンタカーやカーシェアリングなどの車両の時間貸しサービスに用いられる車両予約システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のカーシェアリング予約システムの一例が特許文献1に開示されている。この予約システムは、予約サーバとユーザ端末装置とを有しており、これらがネットワークを介して互いに接続されている。
【0003】
時間貸し車両の利用者は、ユーザ端末装置により予約サーバにアクセスし、時間貸し車両の希望利用期間を送信する。予約サーバでは、受信した希望利用期間に基づいて予約可能な時間貸し車両が存在するか否かを判定する。
【0004】
具体的には、予約サーバは、希望利用期間と配備されている時間貸し車両の予約済み期間とが一致するか否かを判定して、希望利用期間と予約済み期間とが一致しない車両が存在するとき、時間貸し車両に空きがある、すなわち予約可能であることをユーザ端末装置に表示する。さらに、予約サーバは、希望利用期間と予約済み期間とが部分一致する車両が存在するとき、時間貸し車両に一部空きがある、すなわち利用期間をずらして時間調整することにより予約可能であることをユーザ端末装置に表示する。利用者は、時間貸し車両の空きに関する表示を参考にして時間貸し車両の予約を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−204177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記予約システムでは、時間貸し車両を利用するために予約が必須であるので、利用のための手続が煩雑であった。そこで、予約なしでも利用できるようにするため、複数の時間貸し車両において、予約利用者の予約が設定されるとともに非予約利用者の利用も可能とした予約用車両と、予約利用者の予約が設定されている予約用車両が非予約利用者に利用されているときに当該予約用車両に代えて予約利用者に利用させる予備用車両とを設ける構成が考えられる。
【0007】
しかしながら、このような構成では、予備用車両が足りないと予約利用者が時間貸し車両を利用することができなくなり、または、予備用車両が余ると利用効率が低下してしまい、予備用車両の数をいかに適切に設定するかが問題となる。
【0008】
また、予約期間と予約期間との間隔が小さいと、先の予約利用者が予約期間を超えて時間貸し車両を利用することにより後の予約利用者が利用できなくなるおそれがあり、上記間隔が大きいと利用効率が低下してしまう。
【0009】
本発明は、予約利用者が利用できないケースを抑制するとともに、利用効率が低下することを抑制する車両予約システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の車両予約システムは、(1)予約利用者の予約が設定されるとともに非予約利用者の利用も可能とした予約用車両と、前記予約利用者の予約が設定されている前記予約用車両が前記非予約利用者に利用されているときに当該予約用車両に代えて当該予約利用者にのみ利用させる予備用車両と、を含む複数の時間貸し車両の予約システムであって、前記非予約利用者および前記予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における前記時間貸し車両の利用行動に関係のある利用行動関係情報を用いて、前記予備用車両の数を設定する予備数設定部を有し、前記利用行動関係情報が、天候、時間および前記時間貸し車両の利用により特典を受けられる催事の中から選択される情報を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、非予約利用者および予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における時間貸し車両の利用行動に関係のある利用行動関係情報を用いて、予備用車両の数を設定する。このようにしたことから、例えば、天候や日時、時間貸し車両の利用により特典を受けられる催事などの利用者における時間貸し車両の利用行動に影響を与える事象が予備用車両の数に反映されるので、予備用車両をより適切に確保することができる。そのため、予約用車両に代えて予備用車両を予約利用者に利用させる際に予備用車両が不足してしまうことを抑制するとともに、利用効率の低下を抑制することができる。
【0012】
本発明においては、(2)前記利用行動関係情報を用いて、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を設定する間隔最小値設定部と、前記予約利用者の予約設定要求に応じて前記予約用車両に新たに予約を設定する予約設定部と、をさらに有し、前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合に、当該予約用車両に前記予約を設定することが好ましい。このようにすることで、例えば、天候や日時、時間貸し車両の利用により特典を受けられる催事などの利用者における時間貸し車両の利用行動に影響を与える事象が上記間隔の最小値に反映されて、予約用車両に設定される一の予約に係る予約期間と他の予約に係る予約期間との間隔を適切に確保できるので、予約を適切に設定することができる。例えば、この間隔の最小値を大きくすることで先の予約期間の予約利用者が後の予約期間までずれ込んで利用する確率が低下して後の予約期間に係る予約利用者が予約用車両を利用できなくなることを抑制でき、当該間隔の最小値を小さくすることで予約用車両の利用効率の低下を抑制でき、これらのバランスを調整することができる。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様の車両予約システムは、(3)予約利用者の予約が設定されるとともに非予約利用者の利用も可能とした予約用車両と、前記予約利用者の予約が設定されている前記予約用車両が前記非予約利用者に利用されているときに当該予約用車両に代えて当該予約利用者にのみ利用させる予備用車両と、を含む複数の時間貸し車両の予約システムであって、前記非予約利用者および前記予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における前記時間貸し車両の利用行動に関係のある利用行動関係情報を用いて、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を設定する間隔最小値設定部と、前記予約利用者の予約設定要求に応じて前記予約用車両に新たに予約を設定する予約設定部と、を有し、前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合に、当該予約用車両に前記予約を設定し、前記利用行動関係情報が、天候、時間および前記時間貸し車両の利用により特典を受けられる催事の中から選択される情報を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、利用行動関係情報を用いて、予約用車両に設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を設定する。このようにしたことから、例えば、天候や日時、時間貸し車両の利用により特典を受けられる催事などの利用者における時間貸し車両の利用行動に影響を与える事象が上記間隔の最小値に反映されて、予約用車両に設定される一の予約に係る予約期間と他の予約に係る予約期間との間隔を適切に確保できるので、予約を適切に設定することができる。例えば、この間隔の最小値を大きくすることで先の予約期間の予約利用者が後の予約期間までずれ込んで利用する確率が低下して後の予約期間に係る予約利用者が予約用車両を利用できなくなることを抑制でき、当該間隔の最小値を小さくすることで予約用車両の利用効率の低下を抑制でき、これらのバランスを調整することができる。
【0015】
本発明においては、(4)前記利用行動関係情報と前記予備用車両の数として設定すべき予備数設定値との関係を示す関係性情報を記憶する関係性情報記憶部をさらに有し、前記予備数設定部が、前記関係性情報の中から前記利用行動関係情報を用いて特定した前記予備数設定値を前記予備用車両の数として設定するように構成されていることが好ましい。このようにすることで、簡易な処理で予備用車両の数を設定することができる。
【0016】
本発明においては、(5)前記利用行動関係情報と前記間隔の最小値として設定すべき間隔最小値設定値との関係を示す関係性情報を記憶する関係性情報記憶部をさらに有し、前記間隔最小値設定部が、前記関係性情報の中から前記利用行動関係情報を用いて特定した前記間隔最小値設定値を前記間隔の最小値として設定するように構成されていることが好ましい。このようにすることで、簡易な処理で予約期間の間隔の最小値を設定することができる。
【0017】
本発明においては、(6)前記利用行動関係情報と現実の前記利用行動を示す現実利用行動情報とを対応付けて記憶する行動情報記憶部と、前記行動情報記憶部に記憶された前記利用行動関係情報および前記現実利用行動情報を用いて前記関係性情報記憶部に記憶された前記関係性情報を更新する関係性情報更新部と、をさらに有していることが好ましい。このようにすることで、新たな利用行動関係情報および現実利用行動情報が行動情報記憶部に記憶されることによりこれら情報が蓄積され、蓄積されたこれら情報を関係性情報記憶部に記憶された関係性情報に反映することができる。つまり、非予約利用者および予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における時間貸し車両の利用行動を関係性情報に反映させて学習することにより、設定精度を向上できる。
【0018】
本発明においては、(7)前記利用行動関係情報が、個々の前記予約利用者における前記時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報および個々の前記予約利用者の属性に係る情報の少なくとも一方を含む予約利用者特性情報を含んでいてもよい。()前記利用行動関係情報が、前記非予約利用者における前記時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報を含んでいてもよい。
【0019】
本発明においては、()前記利用行動関係情報が、個々の前記予約利用者における前記時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報および個々の前記予約利用者における属性に係る情報の少なくとも一方を含む予約利用者特性情報を含み、前記間隔最小値設定部が、前記予約用車両に設定されている予約に係る前記予約利用者の前記予約利用者特性情報が個別設定条件を満たすとき、当該予約利用者特性情報を用いて、当該予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を個別に設定することが好ましい。このようにすることで、予約用車両に設定されている予約に係る予約利用者の個々の特性を示す予約利用者特性情報を用いて、当該予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値を個別に設定することができる。そのため、例えば、車両予約システム全体について共通の前記間隔の最小値を設定する構成に比べて、予約利用者が予約用車両を利用できなくなることと予約用車両の利用効率とのバランスをより適切に調整することができる。
【0020】
本発明においては、(10)前記間隔最小値設定部が、前記予約利用者特性情報を用いて、前記予約用車両に設定されている予約に係る予約期間の前後それぞれについての前記間隔の最小値を個別に設定することが好ましい。このようにすることで、予約期間の前についての前記間隔の設定値と、予約期間の後についての前記間隔の設定値とを、当該予約期間に係る予約利用者の予約利用者特性情報を用いてそれぞれ別々に設定することができる。そのため、予約利用者が予約用車両を利用できなくなることと予約用車両の利用効率とのバランスをより適切に調整することができる。
【0021】
本発明においては、(11)前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合で、かつ、全ての前記予約用車両に既に設定されている全ての予約に係る予約期間と時間的に重複しない場合に、当該予約用車両に前記予約を設定することが好ましい。このようにすることで、例えば、予約が設定されている予約用車両において直前の予約利用者の利用が当該予約に係る利用期間に侵食した場合や非予約利用者が利用した場合などに、当該予約に係る予約利用者に予備用車両を割り当てても、予約利用者の予約期間が重複しないので、予約利用者に効率よく予備用車両を割り当てることができる。
【0022】
本発明においては、(12)前記予約設定部が、新たに設定される予約に係る予約期間について、前記予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が前記間隔最小値設定部によって設定された前記間隔の最小値以上となる場合で、かつ、全ての前記予約用車両に既に設定されている全ての予約に係る予約期間の前後に余裕期間を付加して拡大した拡大予約期間と時間的に重複しない場合に、当該予約用車両に前記予約を設定することが好ましい。このようにすることで、予備用車両を割り当てられた予約利用者が予約期間を超えて利用した場合でも、余裕期間により超過分を吸収して、予約利用者に効率よく予備用車両を割り当てることができる。
【0023】
本発明においては、(13)前記利用行動関係情報が、個々の前記予約利用者における前記時間貸し車両の過去の利用行動に係る情報および個々の前記予約利用者における属性に係る情報の少なくとも一方を含む予約利用者特性情報を含み、前記予約利用者特性情報を用いて、前記余裕期間の大きさを設定する余裕期間設定部をさらに有することが好ましい。このようにすることで、予約用車両に設定されている予約に係る予約利用者の個々の特性を示す予約利用者特性情報を用いて、当該予約に係る予約期間の前後に付加する余裕期間を個別に設定することができる。そのため、例えば、車両予約システム全体について共通の余裕期間を設定する構成に比べて、時間貸し車両の利用効率が低下することをより効果的に抑制できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、予約利用者が利用できないケースを効果的に抑制できるとともに、利用効率が低下することを効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る車両予約システムが有する車両管理装置および予約管理サーバ装置、ならびに、この車両予約システムとネットワークを介して接続される利用者端末および情報サーバ装置を示す図である。
図2図1の車両管理装置が設置された時間貸し車両用駐車場を模式的に示す図である。
図3図1の車両管理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
図4図1の予約管理サーバ装置で管理する予約設定情報を模式的に示す図である。
図5図1の車両管理装置で実行される利用者案内処理の一例を示すフローチャートである。
図6図1の予約管理サーバ装置で実行される車両資源調整処理の一例を示すフローチャートである。
図7図1の予約管理サーバ装置で実行される予約設定処理の一例を示すフローチャートである。
図8図1の予約管理サーバの変形例の構成における予約設定の一例を説明する図である。
図9図8の予約設定がされている状態で予約利用者の利用期間がその予約期間を超過した場合を説明する図である。
図10図8の予約設定がされている状態で予備用車両を割り当てられた予約利用者の利用期間がその予約期間を超過した場合を説明する図である。
図11図8の予約設定がされている状態で非予約利用者が利用した場合を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態に係る車両予約システムについて、図1図7を参照して説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係る車両予約システムが有する車両管理装置および予約管理サーバ装置、ならびに、この車両予約システムとネットワークを介して接続される利用者端末および情報サーバ装置を示す図である。図2は、図1の車両管理装置が設置された時間貸し車両用駐車場を模式的に示す図である。図3は、図1の車両管理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。図4は、図1の予約管理サーバ装置で管理する予約設定情報を模式的に示す図である。図5は、図1の車両管理装置で実行される利用者案内処理の一例を示すフローチャートである。図6は、図1の予約管理サーバ装置で実行される車両資源調整処理の一例を示すフローチャートである。図7は、図1の予約管理サーバ装置で実行される予約設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0028】
本実施形態の車両予約システム(図中、符号1で示す。)は、図1に示すように、車両管理装置10と、予約管理サーバ装置40と、を有している。車両予約システム1は、図2に示す駐車場Pに配備される複数の時間貸し車両S1〜S10の予約管理を行うものである。これら時間貸し車両S1〜S10は、利用されていないときは駐車場Pの1〜10までの番号が付された駐車スペースに駐車されており、利用者により駐車場P外に乗り出され、利用を終えると駐車場Pに返却される、いわゆるラウンドトリップ方式を採用している。なお、駐車場Pから乗り出された時間貸し車両を他の駐車場に返却可能なワンウェイ方式も採用可能である。ワンウェイ方式の場合、予約時または利用開始時に返却予定の駐車場を指定することでより効率よく時間貸し車両を貸し出すことができる。時間貸し車両S1〜S10は、全て同一車種で同一の単位時間当たりの利用料金であるが、これに限らず、時間貸し車両S1〜S10に、異なる車種を含めて異なる単位時間当たりの利用料金を設定するようにしてもよい。
【0029】
この車両予約システム1では、あらかじめ会員登録を行い氏名およびクレジットカードなどを登録しておくことで予約利用が可能となる。会員登録を行った者には、車両の解錠・施錠のためのカードキーとして使用できる会員証が発行される。会員登録を行っていない者は、利用時に免許証を提示することで、一時的にカードキーが貸与される。以下、予約利用の利用者を予約利用者、予約利用でない利用者を非予約利用者という。
【0030】
車両管理装置10と予約管理サーバ装置40とは、例えばインターネットなどのネットワークNを介して接続されている。このネットワークNには、スマートフォン、タブレット端末およびパーソナルコンピュータなどの利用者端末U1〜U3が接続されている。予約利用者は、会員証に示されている会員番号を用い、これら利用者端末U1〜U3からネットワークNを介して予約管理サーバ装置40に予約設定要求を送信することで時間貸し車両S1〜S10のうちの後述する予約用車両の予約を行う。
【0031】
また、ネットワークNには、駐車場Pの所在地域の天候情報、日時情報および時間貸し車両S1〜S10の利用により特典を受けられる催事情報などを含む利用行動関係情報Jを提供する情報サーバ装置70が接続されている。予約管理サーバ装置40は情報サーバ装置70と通信を行って利用行動関係情報Jを取得する。なお、日時情報については、予約管理サーバ装置40が有する計時部から取得してもよい。
【0032】
以下、車両管理装置10および予約管理サーバ装置40について順に説明する。
【0033】
車両管理装置10は、図2図3に示すように、駐車場Pに設置された制御装置20を有している。
【0034】
制御装置20は、表示部21、操作部22および通信部23と、これら機能部が接続された制御部30と、を有している。
【0035】
表示部21は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイで構成されており、制御部30から出力された表示制御情報に基づき、会員証や免許証の提示要求、非予約利用者における利用予定期間の入力要求、利用料金の精算要求などのメッセージ、および、テンキーボタンや操作ボタンなどの操作アイテムを表示する。
【0036】
操作部22は、表示部21の表示面に重ねて配置されたタッチパネルを有している。操作部22のタッチパネルは、表示部21に表示された上記操作アイテムに対応する箇所に利用者によってタッチ操作が入力され、当該タッチ操作に応じた操作情報を制御部30に対して出力する。なお、操作部22は、タッチパネルに代えて押しボタンスイッチを有していてもよい。また、操作部22は、それぞれ図示しない利用料金投入部、会員証および免許証を投入するカード投入部、および、会員証、免許証および一時的に貸与するカードキーを排出するカード排出部なども有している。
【0037】
通信部23は、制御部30をネットワークNに接続して、制御部30と予約管理サーバ装置40との通信を可能とする。
【0038】
制御部30は、制御装置20全体の動作を司る機能部であり、CPU、ROM、RAMおよび各種インタフェースを備えたマイクロコンピュータを有している。制御部30は、表示部21の表示制御処理や、操作部22に投入された会員証や免許証の確認処理、非予約利用者における利用予定期間の入力処理、利用料金の精算処理などの各種処理を実行する。
【0039】
駐車場Pの複数の時間貸し車両S1〜S10は、後述する予約管理サーバ装置40によって、図4に例示するように予約用車両と予備用車両のいずれかに割り当てられている。予約用車両は、予約利用者の予約が設定されるとともに非予約利用者の利用も可能とした時間貸し車両である。予備用車両は、予約利用者の予約が設定されている予約用車両が非予約利用者に利用されているときに当該予約用車両に代えて当該予約利用者に利用させる時間貸し車両である。予約用車両および予備用車両の数は可変であり、初期値として予約用車両が7台、予備用車両が3台に設定されている。
【0040】
制御部30は、駐車場Pに利用者が到着すると図5に示す利用者案内処理S100を実行する。この利用者案内処理S100において、制御部30は、予約利用者が到着したとき、予約が設定されている予約用車両が空いている(すなわち、利用されておらず駐車場Pに駐車されている)と当該予約用車両を予約利用者に割り当てて当該予約用車両に案内し、当該予約用車両が空いていないと空いている予備用車両を予約利用者に割り当てて当該予備用車両に案内する。また、制御部30は、非予約利用者が到着したとき、空いている予約用車両を非予約利用者に割り当てて当該予約用車両に案内する。
【0041】
具体的には、利用者案内処理S100において、制御部30は、予約利用者が到着したか否かを判定する(S110)。すなわち、制御部30は、会員証または免許証の提示を求めるメッセージを表示部21に表示し、操作部22のカード投入部に会員証が投入されると、当該会員証に対応する予約が設定されているか否かを後述する予約管理サーバ装置40に照会する。
【0042】
そして、制御部30は、予約管理サーバ装置40から会員証に対応する予約が設定されている旨の応答があると予約利用者が到着したものとして(S110でY)、予約利用者の予約が設定された予約用車両が空いていれば(S120でY)、その予約用車両の駐車スペースの番号を表示部21に表示して予約利用者を案内する(S130)。
【0043】
または、制御部30は、予約利用者の予約が設定された予約用車両が現在空いていなければ(S120でN)、空いている予備用車両の駐車スペースの番号を表示部21に表示して予約利用者を案内する(S140)。制御部30は、予約利用者の案内に際して、予約内容(予約期間および利用料金)を表示部21に表示するとともに、案内する時間貸し車両の施錠・解錠情報を会員証に書き込むことにより時間貸し車両を割り当て、会員証をカード排出部から排出して返却する。
【0044】
制御部30は、予約管理サーバ装置40から会員証に対応する予約が設定されていない旨の応答があると、または、操作部22のカード投入部に免許証が投入されると、非予約利用者が到着したものとして(S110でN)、空いている予約用車両に非予約利用者を案内する(S150)。なお、空いている予約用車両がない場合、非予約利用者に貸し出せる車両に空きがないことを伝える。制御部30は、非予約利用者の案内に際して、会員証が投入されたときは、案内する時間貸し車両の施錠・解錠情報を会員証に書き込むことにより時間貸し車両を割り当て、会員証をカード排出部から排出して返却する。または、制御部30は、免許証が投入されたときは、案内する時間貸し車両の施錠・解錠情報を一時的に貸与するカードキーに書き込むことにより時間貸し車両を割り当て、免許証およびカードキーをカード排出部から排出する。
【0045】
制御部30は、非予約利用者に対して、時間入力のための操作ボタンを表示部21に表示して利用予定期間の入力を要求する。制御部30は、入力された利用予定期間を後述する予約管理サーバ装置40に送信し、予約管理サーバ装置40では、この非予約利用者について利用予定期間の予約が設定された予約利用者のように取り扱う。これにより、非予約利用者についても返却時間の予測が可能となる。なお、非予約利用者に、利用予定期間の入力を求めない構成としてもよい。
【0046】
予約利用者が駐車場Pに到着したときに、予約用車両および予備用車両のいずれにも空きがないとき、予約利用者が時間貸し車両S1〜S10を利用できない状況が起こりえる。しかしながら、後述する予備用車両の数(以下、単に「予備数R」ともいう)および予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値(以下、単に「間隔最小値Q」ともいう。)を適切に調整することで、予約利用者が時間貸し車両S1〜S10を利用できなくなる可能性を実際の運用で支障が生じない程度まで小さくすることができる。万が一、予約利用者が時間貸し車両S1〜S10を利用できない場合は、例えば、制御部30が、サーバ装置40に近くにある他の駐車場に配備されている時間貸し車両の空き状況を照会して空きのある他の駐車場に案内する。
【0047】
予約管理サーバ装置40(以下、単に「サーバ装置40」とも言う。)は、時間貸し車両S1〜S10の予約管理を行うコンピュータを有している。サーバ装置40は、制御を司る制御部と、ハードディスク装置などの図示しない記憶部を有している。この記憶部には会員登録情報および図4に示す予約設定情報などが記憶されている。会員登録情報には、例えば、予約利用者の氏名、年齢、性別、運転歴、職業および運転免許書の色(ゴールド、ブルー)などの当該予約利用者の属性に係る情報が含まれる。利用者端末U1〜U3からサーバ装置40に送信される予約設定要求に、ビジネス利用、プライベート利用、ドライブ、出張などの利用目的を含めて、予約利用者の属性に係る情報として取り扱ってもよい。
【0048】
サーバ装置40(具体的には制御部)は、駐車場Pの車両資源としての予備数Rおよび間隔最小値Qの設定を行うとともに、利用者端末U1〜U3からの予約設定要求に応じて時間貸し車両の予約設定を行う。
【0049】
サーバ装置40は、図6に示す車両資源調整処理S200を実行する。
【0050】
サーバ装置40は、車両資源調整処理S200において、情報サーバ装置70から取得した利用行動関係情報Jを用いて、予備数Rおよび間隔最小値Qを設定する。
【0051】
ここで、利用行動関係情報Jとは、予約利用者および非予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における時間貸し車両の利用行動に影響を及ぼす事象を示す情報である。例えば、駐車場Pの所在地域の天候、日時、および、時間貸し車両S1〜S10の利用により特典を受けられる催事などの事象は、利用者における時間貸し車両S1〜S10の利用行動に影響を及ぼすことが考えられ、つまり、これらを示す天候情報、日時情報および催事情報は利用行動関係情報Jに含まれる。
【0052】
駐車場Pの所在地域の天候と時間貸し車両S1〜S10の利用者の行動とは関係性を有する。例えば、雨天ときは晴天のときより時間貸し車両S1〜S10の利用率が比較的高くなるとともに、利用時間が比較的長くなる傾向がある。
【0053】
日時と時間貸し車両S1〜S10の利用者の行動も関係性を有する。例えば、週末、月末、五十日などの特定の日には他の通常の日より時間貸し車両S1〜S10の利用率が比較的高くなる。また、木曜19時〜23時、金曜18時〜24時、土曜日11時〜15時などの特定の曜日や時間帯にもそれ以外の曜日や時間帯より時間貸し車両S1〜S10の利用率が比較的高くなるとともに利用時間が比較的長くなる傾向がある。
【0054】
時間貸し車両S1〜S10の利用により特典を受けられる催事と駐車場Pの利用者の行動も関係性を有する。例えば、時間貸し車両S1〜S10の利用により入場料の割引特典を受けられるコンサートや映画などの催事があるときには、時間貸し車両S1〜S10の利用率が比較的高くなるとともに利用時間が比較的長くなる傾向がある。この催事には、コンサートや映画などの興行イベントの他にも、例えば、期間限定の時間貸し車両S1〜S10の利用料金割引キャンペーンなども含まれる。
【0055】
天候、日時および催事などの各事象と時間貸し車両S1〜S10の利用行動との関係性については、例えば、各事象とそのときの現実の利用行動などから統計的に導き出す。新設駐車場に係る時間貸し車両などでは、立地条件の近い他の駐車場に係る時間貸し車両の利用状況を参考にしてもよい。
【0056】
サーバ装置40の記憶部には、利用行動関係情報J(天候、日時および催事)と予備数Rに設定すべき予備数設定値Rsおよび間隔最小値Qに設定すべき間隔最小値設定値Qsとの関係を示す関係性情報Kが記憶されている。表1および表2に関係性情報Kを例示する。
【0057】
表1に示す関係性情報Kは、天候情報を雨天(雪などを含む)と晴天(すなわち雨天以外)とに分類し、日時情報を特定日(土日祝日、五十日)と通常日(特定日以外の日)とに分類し、催事情報を催事ありと催事なしとに分類している。そして、これら天候情報、日時情報および催事情報の組み合わせパターンに対して予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsが対応付けられている。この表1では、天候情報、日時情報および催事情報の順で優先順位が高くなるように設定しているが、後述の表2に示す関係性情報Kのように、各情報の総当たりの組み合わせパターンのそれぞれについて予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsを対応づけるようにしてもよい。
【0058】
【表1】
【0059】
表1に示す関係性情報Kの予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsは、上述したように天候、日時および催事の各事象とそのときの現実の利用行動から統計的な解析結果に基づいて導き出している。
【0060】
また、表2に示す関係性情報Kは、天候情報を雨天(雪などを含む)と晴天(すなわち雨天以外)とに分類し、日時情報を特定日1(木曜19時〜23時)と特定日2(金曜18時〜23時)と特定日3(土曜11時〜15時)と通常日(特定日1〜3以外の日)とに分類し、催事情報を催事ありと催事なしとに分類している。そして、これら天候情報、日時情報および催事情報の組み合わせパターンに対して予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsが対応付けられている。
【0061】
【表2】
【0062】
表2に示す関係性情報Kの予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsは、上述したように天候、日時および催事の各事象とそのときの現実の利用行動から得られた統計的な解析結果に基づいて導き出している。統計的な解析結果を以下に例示する。
【0063】
天候について、
(1)雨天時の予約利用者の予約期間超過率が、晴天時の予約利用者の予約期間超過率の1.35倍になる。
【0064】
日時について、
(1)木曜19時〜23時の非予約利用者の利用数が、その木曜11時〜15時の非予約利用者の3倍になる。
(2)金曜18時〜23時の非予約利用者の利用数が、その金曜10時〜15時の非予約利用者の2.5倍になる。
(3)土曜11時〜15時の非予約利用者の利用数が、その土曜日を含む週の月曜〜金曜の11時〜15時の非予約利用者の利用数の平均値の2倍になる。
【0065】
催事について、時間貸し車両S1〜S10の利用により入場料の20%割引特典を受けられるコンサートが開催される場合、
(1)開催日の非予約利用者の利用者数が、催事のない月曜〜金曜の非予約利用者の利用数の平均値の5倍になる。
(2)開催日の予約利用者の予約期間超過率が、催事のない月曜〜金曜の予約利用者の予約期間超過率の2倍になる。
【0066】
サーバ装置40は、表1および表2に示す関係性情報Kの予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsは、統計的に導き出した結果を用いてリアルタイムに自動で更新する。
【0067】
すなわち、サーバ装置40は、情報サーバ装置70から取得した利用行動関係情報Jとそのときの現実の利用行動を示す現実利用行動情報Lとを対応付けて当該サーバ装置40の記憶部に記憶する。現実の利用行動とは、例えば、単位時間当たりの予約利用者の利用数および非予約利用者の利用数、設定された予約の数、予約利用者の予約時間超過利用、非予約利用者の利用時間などを含む。そして、サーバ装置40は、これら利用行動関係情報Jおよび現実利用行動情報Lを用いて解析処理(例えば、動的計画法を用いた擬多項式時間アルゴリズムやFPTAS(多項式時間近似スキーム)、また、ベイズ推定や、頻出パターン抽出および回帰分析等のデータマイニングなど)を行い、その解析結果に基づいて記憶部に記憶された関係性情報Kを更新する。なお、関係性情報Kは手動で更新してもよい。
【0068】
例えば、上記表2の関係性情報Kを用いた構成において、前回の解析結果では雨天時の予約利用者の予約期間超過率を1.35倍と予測して予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsを決定したところ、新たな解析結果では1.35倍と異なる結果となった場合、新たな解析結果に基づいて予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsを更新する。これにより予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsの精度を効果的に高めることができる。日時や催事についても同様である。
【0069】
サーバ装置40は、利用行動関係情報J(天候情報、日時情報および催事情報)を関係性情報Kに当てはめることにより特定される予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsを予備数Rおよび間隔最小値Qとして動的に設定する。
【0070】
サーバ装置40は、設定した予備数Rに基づき、駐車場Pの時間貸し車両S1〜S10のうちの一部分を予約用車両に割り当て、他部分を予備用車両に割り当てて、制御装置20にこれら割り当てに係る情報を送信する。制御装置20は、時間貸し車両S1〜S10のうちから、当該情報に応じて予備数Rに示される数の予備用車両を確保する。本実施形態において、一例として、サーバ装置40は、上記割り当てに係る情報を定期的(例えば1時間毎)に制御装置20に送信する。制御装置20は、当該情報を受信したタイミングで予備用車両を確保し、そのタイミングで予備用車両の確保ができない場合は時間貸し車両の空きが出るまで待つ。または、サーバ装置40は、現在時刻に係る予備数設定値Rsを更新したときは、当該更新タイミングで上記割り当てに係る情報を制御装置20に送信する。
【0071】
また、サーバ装置40は、予約用車両にすでに設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔が間隔最小値Qより小さくならないように新たな予約の設定を行う。本実施形態において、間隔最小値Qの初期値は1時間に設定されている。また、本実施形態において、サーバ装置40の制御部は、予備数設定部、間隔最小値設定部、予約設定部、余裕期間設定部および関係性情報更新部などの各種機能部として機能する。サーバ装置40の記憶部は、関係性情報記憶部および行動情報記憶部などの各種記憶部として機能する。
【0072】
車両資源調整処理S200について、図6を参照して具体的に説明する。
【0073】
サーバ装置40は、定期的(例えば1時間毎)に車両資源調整処理S200を実行する。
【0074】
車両資源調整処理S200において、まず、サーバ装置40は、情報サーバ装置70に対して利用行動関係情報Jを要求する(S210)。サーバ装置40の要求に応じて情報サーバ装置70から利用行動関係情報Jが送信され、サーバ装置40は、この利用行動関係情報Jに含まれる天候情報、日時情報および催事情報を取得する(S220〜S240)。
【0075】
サーバ装置40は、これら天候情報、日時情報および催事情報を用いて、予備数Rおよび間隔最小値Qを設定する(S250、S260)。具体的には、サーバ装置40は、天候情報、日時情報および催事情報を記憶部に記憶されている関係性情報Kに当てはめることにより特定した予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsを予備数Rおよび間隔最小値Qとして設定する。
【0076】
また、サーバ装置40は、図7に示す予約設定処理S300を実行する。
【0077】
予約設定処理S300において、サーバ装置40は、利用者端末U1〜U3のいずれかから予約設定要求があると(S310)、この予約設定要求に示される予約要求期間において利用可能な予約用車両があるか否かを判定する(S320)。具体的には、サーバ装置40は、記憶部に記憶されている予約設定情報を確認し、各予約用車両にすでに設定されている予約に係る予約期間の前後に上記間隔最小値Qを付加した期間(すなわち、予約期間の前後にマージンを設けた期間)を利用不可とし、それ以外の期間を利用可能とする。そして、サーバ装置40は、この利用可能な期間に上記予約要求期間を当てはめることができるか否かを確認する。
【0078】
サーバ装置40は、利用可能な予約用車両があると(S320でY)、この予約用車両に上記予約要求期間に対応する新たな予約期間を設定して(S330)、予約設定要求をした利用者端末に対して予約OKを通知する(S340)。または、サーバ装置40は、利用可能な予約用車両がないと(S320でN)、新たな予約期間の設定を行わずに予約設定要求をした利用者端末に対して予約NGを通知する(S350)。すなわち、サーバ装置40は、新たに設定される予約に係る予約期間について、予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が間隔最小値Q以上となる場合であれば、当該予約用車両に予約を設定する。
【0079】
以上説明したように、本実施形態の車両予約システム1によれば、非予約利用者および予約利用者の時間貸し車両S1〜S10の利用行動に関係のある利用行動関係情報Jを用いて、予備用車両の数(予備数R)を設定する。このようにしたことから、例えば、天候や日時、時間貸し車両S1〜S10の利用により特典を受けられる催事などの利用者における時間貸し車両S1〜S10の利用行動に影響を与える事象が予備用車両の数Rに反映されるので、予備用車両をより適切に確保することができる。そのため、予約用車両に代えて予備用車両を予約利用者に利用させる際に予備用車両が不足してしまうことを抑制するとともに、利用効率の低下を抑制することができる。
【0080】
また、利用行動関係情報Jを用いて、予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間と当該予約用車両に新たに設定される予約に係る予約期間との間隔の最小値(間隔最小値Q)を設定する。そして、新たに設定される予約に係る予約期間について、予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が間隔最小値Q以上となる場合に、当該予約用車両に予約を設定する。このようにしたことから、例えば、天候や日時、時間貸し車両S1〜S10の利用により特典を受けられる催事などの利用者における時間貸し車両S1〜S10の利用行動に影響を与える事象が間隔最小値Qに反映されて、予約用車両に設定される一の予約に係る予約期間と他の予約に係る予約期間との間隔を適切に確保できるので、予約を適切に設定することができる。例えば、この間隔最小値Qを大きくすることで先の予約期間の予約利用者が後の予約期間までずれ込んで利用する確率が低下して後の予約期間に係る予約利用者が予約用車両を利用できなくなることを抑制でき、当該最小値を小さくすることで予約用車両の利用効率の低下を抑制でき、これらのバランスを調整することができる。
【0081】
また、利用行動関係情報Jと予備数Rとして設定すべき予備数設定値Rsとの関係を示す関係性情報Kを記憶し、関係性情報Kの中から利用行動関係情報Jを用いて特定した予備数設定値Rsを予備数Rとして設定する。このようにすることで、簡易な処理で予備数Rを設定することができる。
【0082】
また、利用行動関係情報Jと間隔最小値Qとして設定すべき間隔最小値設定値Qsとの関係を示す関係性情報Kを記憶し、関係性情報Kの中から利用行動関係情報Jを用いて特定した間隔最小値設定値Qsを間隔最小値Qとして設定する。このようにすることで、簡易な処理で予約期間の間隔最小値Qを設定することができる。
【0083】
また、利用行動関係情報Jと現実利用行動情報Lとを対応付けて記憶し、これら利用行動関係情報Jおよび現実利用行動情報Lを用いて関係性情報Kを更新する。このようにすることで、新たな利用行動関係情報Jおよび現実利用行動情報Lが蓄積され、蓄積されたこれら情報を関係性情報Kに反映することができる。つまり、非予約利用者および予約利用者のうちの少なくとも一方の利用者における時間貸し車両S1〜S10の利用行動を関係性情報Kに反映させて学習することにより、設定精度を向上できる。
【0084】
したがって、予約利用者が利用できないケースを効果的に抑制できるとともに、利用効率が低下することを効果的に抑制できる。
【0085】
上述した実施形態では、利用行動関係情報Jを用いて、予備数Rおよび間隔最小値Qを設定する構成であったが、いずれか一方のみ設定する構成としてもよい。
【0086】
また、利用行動関係情報Jは、天候情報、日時情報および催事情報に限られず、利用者における時間貸し車両S1〜S10の利用行動に影響を及ぼすものであれば他のものを含んでいてもよい。利用行動関係情報Jは、予約利用者および非予約利用者の少なくとも一方の利用者の時間貸し車両S1〜S10の利用行動に関係あるものであればよい。
【0087】
また、利用行動関係情報Jは、予約利用者における時間貸し車両S1〜S10の過去の利用行動に係る情報(予約利用者特性情報)を含んでいてもよい。具体的には、例えば、サーバ装置40は予約利用者毎に予約期間に対する現実の利用期間やキャンセル回数などの過去の利用行動を記憶部に記憶し、過去の利用行動から予約利用者毎の予約期間超過回数および予約期間超過時間を求めて利用行動関係情報Jとして含める。そして、サーバ装置40は、予約期間超過回数が所定の個別設定条件(例えば、3回以上)を満足するとき、その予約利用者について設定された予約期間に対して予約期間超過時間に応じて個別に間隔最小値Qを設定するようにしてもよい。例えば、ある予約利用者の予約期間超過回数が3回以上で、予約期間超過時間の平均値が1.8時間だったときは、当該予約利用者の予約に係る予約期間についての間隔最小値Qを2時間に個別に設定する。また、年齢層や性別、運転歴などの予約利用者の属性について個別設定条件を設けてもよい。
【0088】
さらには、例えば、過去の利用行動から予約利用者毎の予約期間前利用開始回数および予約期間前利用開始時間を求めて利用行動関係情報Jとして含め、予約期間前利用開始回数が所定の個別設定条件(例えば、利用開始回数が3回以上)を満足するとき、その予約利用者について設定された予約期間に対して予約期間前利用開始時間に応じて個別に間隔最小値Qを設定してもよい。例えば、ある予約利用者の予約期間前利用開始回数が3回以上で、予約期間前利用開始時間の最大値が0.3時間だったときは、当該予約利用者の予約に係る予約期間についての間隔最小値Qを0.5時間に個別に設定する。
【0089】
さらには、予約期間の前についての間隔最小値Qと当該予約期間の後についての間隔最小値Qとを個別(すなわち、別々の値)に設定してもよい。
【0090】
また、利用行動関係情報Jは、サーバ装置40の記憶部に記憶されている会員情報から抽出した年齢層や性別、運転歴などの予約利用者の属性に係る情報(予約利用者特性情報)を含んでもよく、サーバ装置40は、この予約利用者の属性に係る情報を用いて、上述のように予備数Rおよび間隔最小値Qを設定するようにしてもよい。この場合、例えば上記表1および表2と同様に、予約利用者の属性に係る情報と予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsとの関係を示す関係性情報Kを作成して、この関係性情報Kに予約利用者の属性に係る情報を当てはめて予備数Rおよび間隔最小値Qを設定する。
【0091】
また、予約利用者における予約利用時の利用単価について、予約期間超過回数や予約期間遵守回数などの時間貸し車両S1〜S10の過去の利用行動に基づいて設定してもよい。例えば、過去の予約利用が全て予約期間を遵守している予約利用者に対しては、通常利用単価から所定額を割り引いた割引単価としたり、予約期間超過回数が所定の個別設定条件(例えば、3回以上)を満足する予約利用者に対しては、通常利用単価から所定額を割り増しした割り増し料金としたりしてもよい。このようにすることで、利用者に予約期間超過に対する意識を明確に持たせることができ、これにより、予約期間超過発生率が減少して、予約枠をより多く取れるようにすることができる。また予約期間の超過が多い利用者にとっては割高となってしまうため、そのような利用者の利用が減少してより予約期間超過率が減少することが予想される。
【0092】
表3および表4に、サーバ装置40の記憶部に記憶されている個々の予約利用者における時間貸し車両S1〜S10の過去の利用行動に係る情報および個々の予約利用者における属性に係る情報を含む予約利用者特性情報の一例を示す。なお、予約利用者特性情報には、駐車場P以外の他の駐車場に係る時間貸し車両の過去の利用行動(予約利用回数や予約期間超過回数など)に係る情報を含めてもよい。
【0093】
【表3】
【0094】
【表4】
【0095】
また、利用行動関係情報Jは、非予約利用者における時間貸し車両S1〜S10の過去の利用行動に係る情報を含んでいてもよい。具体的には、例えば、過去の利用行動から、例えば、日時と非予約利用者の来場確率などとの関係を統計的に解析した結果から非予約利用者の来場数を予測して関係性情報Kを作成し、この関係性情報Kを用いて予備数Rおよび間隔最小値Qを設定してもよい。
【0096】
また、上述した実施形態では、予約管理サーバ装置40が情報サーバ装置70から利用行動関係情報Jを取得するものであったが、例えば、予約管理サーバ装置40が利用行動関係情報Jを記憶部に記憶していてもよい。利用行動関係情報Jは、自動で収集するものであっても、手動で設定されるものであってもどちらでもよい。
【0097】
また、上述した実施形態では、複数の時間貸し車両S1〜S10を予約用車両および予備用車両のいずれかに割り当てるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、複数の時間貸し車両の一部分を予約用車両とし、他の一部分を予備用車両とし、残りの部分を非予約利用者のための非予約用車両としてもよい。さらには、予約用車両の数を固定とし、予備用車両の数を非予約利用者のための非予約用車両で調整するようにしてもよい。
【0098】
また、上述した実施形態では、利用行動関係情報Jを関係性情報Kに当てはめて得た予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsを予備数Rおよび間隔最小値Qとして設定するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ装置40は、記憶部に互いに対応付けて記憶された利用行動関係情報Jと現実利用行動情報Lとを用いて、これら各情報が更新される毎にリアルタイムで解析処理を行い、解析結果から直接的に予備数設定値Rsおよび間隔最小値設定値Qsとを導き出して、予備数Rおよび間隔最小値Qとして設定するようにしてもよい。
【0099】
また、上述した実施形態では、予約管理サーバ装置40が、予約設定処理S300において、各予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間の前後に間隔最小値Qを付加した期間を利用不可とし、それ以外の期間を利用可能として、この利用可能な期間に予約設定要求に係る予約要求期間を当てはめることにより予約を設定するものであった。これを言い換えると、予約サーバ装置40が、新たに設定される予約に係る予約期間について、予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が間隔最小値Q以上となる場合であれば、当該予約用車両に予約を設定するものであった。しかしながら、予約設定方法はこれに限定されるものではない。
【0100】
例えば、予約管理サーバ装置40が、新たに設定される予約に係る予約期間について、予約用車両に既に設定されている予約に係る予約期間との間隔が間隔最小値Q以上となる場合で、かつ、全ての予約用車両に既に設定されている全ての予約に係る予約期間の前後に余裕期間を付加して拡大した拡大予約期間と時間的に重複しない場合に、当該予約用車両に前記予約を設定するようにしてもよい。このような構成例について、図8図11を参照して説明する。
【0101】
図8は、図1の予約管理サーバの変形例の構成における予約設定の一例を説明する図である。図9は、図8の予約設定がされている状態で予約利用者の利用期間がその予約期間を超過した場合を説明する図である。図10は、図8の予約設定がされている状態で予備用車両を割り当てられた予約利用者の利用期間がその予約期間を超過した場合を説明する図である。図11は、図8の予約設定がされている状態で非予約利用者が利用した場合を説明する図である。
【0102】
ここでは、一例として、図8(a)に示すように、予約管理サーバ装置40が、5つの時間貸し車両S1〜S5の予約管理を行う構成について説明する。この構成では、例えば、予備数Rに2が設定されており、予約用車両として3つの時間貸し車両S1〜S3(以下単に「予約用車両S1〜S3」という。)が割り当てられ、予備用車両として2つの時間貸し車両S4、S5(以下単に「予備用車両S4、S5」という。)が割り当てられている。
【0103】
そして、各予約用車両S1〜S3において、予約1〜予約6は、予約期間と予約期間との間隔が最小間隔値Q以上となるように設定されている。さらには、予約1〜予約6は、図8(b)に示すように、互いに時間的に重ならないように、互いの間に余裕期間を設けて設定されている。図8(b)は、予約用車両S1〜S3に設定された予約1〜予約6を1つに重ねて示したものである。
【0104】
この余裕期間は、車両予約システム全体について共通の基準値(例えば0〜2時間までのいずれかの時間、0としたときは余裕期間なし)を固定値として設定してもよい。または、この基準値を変更可能として利用行動関係情報を用いて設定するようにしてもよい。
【0105】
さらには、余裕期間は、予約利用者特性情報を用いて個別に設定するようにしてもよい。例えば、予約利用者の性別(男性/女性)、年齢層(20代以下、30〜40代、50代以上)、職業(会社員、自営業)、利用目的(ビジネス利用、プライベート利用)などに対応する係数を割り当てておき、これら係数を基準値に掛け合わせることにより余裕期間を設定する。これら係数についても、利用行動関係情報Jおよび現実利用行動情報Lを用いて解析処理(学習)を行い、その解析結果に基づいて更新してもよい。上述した実施形態の関係性情報Kと同様の情報を用いて余裕期間を設定してもよい。
【0106】
図8(a)に示す予約1〜予約6が設定されている場合において、図9に示すように、予約1に係る予約利用者の実際の利用期間(予約利用1)が、予約3に係る予約期間まで超過してしまった場合、予約3に係る予約利用者は予備用車両S4を利用するよう案内される(予約利用3)。さらに、予約2に係る予約利用者の実際の利用期間(予約利用2)が、予約4に係る予約期間まで超過してしまった場合、予約4に係る予約利用者も予備用車両S4を利用するよう案内される(予約利用4)。このとき、予約3に係る予約期間と予約4に係る予約期間とが互いに重ならないので、予約3および予約4に係る予約利用者を1つの予備用車両S4に案内することができる。
【0107】
また、図10に示すように、仮に予備用車両S4において予約3に係る予約利用者の実際の利用期間(予約利用3)が、予約4に係る予約期間まで超過してしまった場合でも、予約4に係る予約利用者を予備用車両S5に案内することができる(予約利用4)。
【0108】
また、図11に示すように、非予約利用者が予約用車両S1を利用することにより予約1および予約3に係る予約期間が利用できなかった場合、予約1および予約3に係る予約利用者は予備用車両S4を利用するように案内される(予約利用1、予約利用3)。さらに、非予約利用者が予約用車両S2を利用することにより予約2および予約4に係る予約期間が利用できなかった場合、予約2および予約4に係る予約利用者も予備用車両S4を利用するように案内される(予約利用2、予約利用4)。このとき、予約1〜予約4に係る予約期間が互いに重ならないので、予約1〜予約4に係る予約利用者を1つの予備用車両S4に案内することができる。
【0109】
このようにすることで、例えば、予約が設定されている予約用車両において直前の予約利用者の利用が当該予約に係る利用期間に侵食した場合や非予約利用者に利用されてしまった場合などに、当該予約に係る予約利用者に予備用車両を割り当てても、予約利用者の予約期間が重複することがない。そのため、予約利用者に効率よく予備用車両を割り当てることができる。さらには、予備用車両が割り当てられた予約利用者が予約期間を超えて利用した場合でも、余裕期間により超過分を吸収して、予約利用者を効率よく予備用車両に割り当てることができる。また、予約用車両に設定されている予約に係る予約利用者の個々の特性を示す予約利用者特性情報を用いて、当該予約に係る予約期間の前後に付加する余裕期間を個別に設定することで、例えば、車両予約システム全体について共通の余裕期間を設定する構成に比べて、時間貸し車両S1〜S10の利用効率が低下することをより効果的に抑制できる。また、後述する運用面などから予約利用者が予約期間を超える利用をしない確率を高めることで、予備用車両が1または2つ程度の少ない数でも、予約利用者が時間貸し車両S1〜S10を利用できなくなる可能性を実質的に支障が生じない程度まで小さくすることができる。
【0110】
なお、図8図11では、予約管理サーバ装置40が、5つの時間貸し車両S1〜S5の予約管理を行う構成について説明したが、例えば、上述した10の時間貸し車両S1〜S10の予約管理を行う構成でも同様に適用できる。さらには、時間貸し車両S1〜S10を、時間貸し車両S1〜S5および時間貸し車両S6〜S10の2つのグループとして仮想的に分割して取り扱い、それぞれの仮想的なグループにおいて予約用車両と予備用車両とを割り当てて、これら仮想的なグループ毎に上記構成と同様に予約を設定するようにしてもよい。また、分割方法も同数に分割する場合に限られず、例えば、時間貸し車両S1〜S10を4:3:3の3つに仮想的に分割するなどしてもよい。また、駐車場に配備される時間貸し車両の数も任意である。
【0111】
また、上述した実施形態において、例えば、予約利用者における予約利用の利用料金を非予約利用者の利用料金よりも割り引くことで会員登録を促したり、予約利用者が予約期間を超過して利用した場合には懲罰的利用料金(例えば、3倍の利用料金)を課したりして、運用面から、予約利用を増やして会員登録した予約利用者毎に利用行動を解析して予測性を向上させたり、予約期間を超過する利用を抑制したりしてもよい。また、例えば、予約期間の半分を過ぎる前に利用者端末U1〜U3から予約期間の延長申請をすることで懲罰的利用料金を回避できるようにし、予約期間を超過する場合でも返却予定時刻を事前に把握して、予測性を向上させてもよい。また、予約利用者が、予約期間を遵守した利用を規定回数継続することで利用料金の割引率を上げたり、これとは反対に、予約期間を超過する利用を規定回数(例えば3回)以上行ったときは、利用料金の割引率を下げたり、会員資格を一定期間(例えば、3ヶ月)停止したりすることで、予約期間を超過する利用を抑制してもよい。さらには、予約利用者が、予約期間を超過する利用を規定回数(例えば3回)以上行ったときは、会員登録を抹消するとともにブラックリストに入れて予約利用が可能となる資格を剥奪してもよい。予約期間を超過した利用については、利用料金を割り増しするようにしてもよい。このようにすることで、運用面から、予約期間を超過する利用をより効果的に抑制することができる。
【0112】
上記に本発明の本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0113】
1…車両予約システム、10…車両管理装置、20…制御装置、21…表示部、22…操作部、23…通信部、30…制御部、40…予約管理サーバ装置(予備数設定部、間隔最小値設定部、予約設定部、関係性情報更新部、余裕期間設定部、関係性情報記憶部、行動情報記憶部)、70…情報サーバ装置、J…利用行動関係情報、K…関係性情報、L…現実利用行動情報、N…ネットワーク、S100…利用者案内処理、S200…車両資源調整処理、S300…予約設定処理、U1〜U3…利用者端末、P…駐車場、S1〜S10…時間貸し車両、Q…間隔最小値、Qs…間隔最小値設定値、R…予備用車両の数(予備数)、Rs…予備数設定値。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11