特許第6202797号(P6202797)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202797
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】駐車装置用パレット
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/42 20060101AFI20170914BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170914BHJP
   B60L 11/18 20060101ALI20170914BHJP
   H01M 10/44 20060101ALN20170914BHJP
【FI】
   E04H6/42 H
   E04H6/42 Z
   H02J7/00 P
   B60L11/18 C
   H02J7/00 301B
   !H01M10/44 A
【請求項の数】3
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-219980(P2012-219980)
(22)【出願日】2012年10月2日
(65)【公開番号】特開2014-70472(P2014-70472A)
(43)【公開日】2014年4月21日
【審査請求日】2015年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108497
【弁理士】
【氏名又は名称】小塚 敏紀
(72)【発明者】
【氏名】一木 渡
(72)【発明者】
【氏名】篠塚 博之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 克之
(72)【発明者】
【氏名】小林 陽介
【審査官】 兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−094434(JP,A)
【文献】 特開2002−327545(JP,A)
【文献】 特開2011−144565(JP,A)
【文献】 特開2010−041779(JP,A)
【文献】 特開2011−176961(JP,A)
【文献】 特開2012−241344(JP,A)
【文献】 特開2011−179205(JP,A)
【文献】 特開2011−021360(JP,A)
【文献】 特開2011−111804(JP,A)
【文献】 特開2008−150905(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/00−6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であるパレットであって、
上から見て略長方形の形状を持つ構造体であり前記略長方形の左右1対の長辺に挟まれて車両の左右のタイヤを前後方向に転動させる左右1対の走行面を設けられ移動できるパレット主構造体と、
前記充電ケーブルに電気的に接合できる端子を有する車両側中継端子と、
前記パレット主構造体の左右1対の長辺のうちの一つの長辺である特定長辺に沿う上面に設けられ上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間に前記車両側中継端子を支持できる構造体である端子支持構造体と、
前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に前記端子支持構造体に支持される前記車両側中継端子と前後方向に並ぶ様に設けられ上方に凸の輪郭を形成する部材であるガイド部材と、
電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、
を備え、
前記ガイド部材が前記パレット主構造体の上面に、上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間の前記車両側中継端子を配置される箇所に前後方向に隣接する様に、固定され、
前記端子支持構造体が基礎部材と支持部材と揺動部材とを有し、
前記支持部材が前記基礎部材に支持され前記揺動部材を揺動軸の回りに揺動自在に支持し、
前記車両側中継端子が前記揺動部材に固定され、
前記揺動部材が前記揺動軸の回りに一方の回転方向に揺動すると前記車両側中継端子の姿勢を待機姿勢から充電姿勢に変化させ、
前記揺動部材が前記揺動軸の回りに他方の回転方向に揺動すると前記車両側中継端子の姿勢を充電姿勢から待機姿勢に変化させ、
前記待機姿勢では前記車両側中継端子が前記基礎部材に直接支持されて前記揺動部材が前記車両側中継端子の上側に位置し、
前記充電姿勢では前記揺動部材が前記揺動軸を下にして起立し前記車両側中継端子が前記基礎部材から離れて前記充電ケーブルの充電端子に接続される面を下向きにする、
ることを特徴とするパレット。
【請求項2】
複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であるパレットであって、
上から見て略長方形の形状を持つ構造体であり前記略長方形の左右1対の長辺に挟まれて車両の左右のタイヤを前後方向に転動させる左右1対の走行面を設けられ移動できるパレット主構造体と、
前記充電ケーブルに電気的に接合できる端子を有する車両側中継端子と、
前記パレット主構造体の左右1対の長辺のうちの一つの長辺である特定長辺に沿う上面に設けられ上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間に前記車両側中継端子を支持できる構造体である端子支持構造体と、
前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に前記端子支持構造体に支持される前記車両側中継端子と前後方向に並ぶ様に設けられ上方に凸の輪郭を形成する部材であるガイド部材と、
電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、
を備え、
前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられ、
前記特定空間を設けられる箇所と前記車両側中継端子を配置される箇所とが上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間に隣り合う様に配置され、
前記ガイド部材が前記パレット主構造体の上面に、上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間の前記特定空間と前記車両側中継端子とを配置される箇所に前後方向に隣接する様に、固定され、
前記端子支持構造体が基礎部材と支持部材と揺動部材とを有し、
前記支持部材が前記基礎部材に支持され前記揺動部材を揺動軸の回りに揺動自在に支持し、
前記車両側中継端子が前記揺動部材に固定され、
前記揺動部材が前記揺動軸の回りに一方の回転方向に揺動すると前記車両側中継端子の姿勢を待機姿勢から充電姿勢に変化させ、
前記揺動部材が前記揺動軸の回りに他方の回転方向に揺動すると前記車両側中継端子の姿勢を充電姿勢から待機姿勢に変化させ、
前記待機姿勢では前記車両側中継端子が前記特定空間に置かれて前記揺動部材が前記車両側中継端子の上側に位置し、
前記充電姿勢では前記揺動部材が前記揺動軸を下にして起立し前記車両側中継端子が前記特定空間から上方へ出て前記充電ケーブルの充電端子に接続される面を下向きにする、
ことを特徴とするパレット。
【請求項3】
複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であるパレットであって、
上から見て略長方形の形状を持つ構造体であり前記略長方形の左右1対の長辺に挟まれて車両の左右のタイヤを前後方向に転動させる左右1対の走行面を設けられ移動できるパレット主構造体と、
前記充電ケーブルに電気的に接合できる端子を有する車両側中継端子と、
前記パレット主構造体の左右1対の長辺のうちの一つの長辺である特定長辺に沿う上面に設けられ上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間に前記車両側中継端子を支持できる構造体である端子支持構造体と、
前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に前記端子支持構造体に支持される前記車両側中継端子と前後方向に並ぶ様に設けられ上方に凸の輪郭を形成する部材であるガイド部材と、
電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、
を備え、
前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられ、
前記特定空間を設けられる箇所と前記車両側中継端子を配置される箇所とが上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間に隣り合う様に配置され、
前記ガイド部材が前記パレット主構造体の上面に、上から見て前記特定長辺と前記特定長辺に隣接する前記走行面とに挟まれる空間の前記特定空間と前記車両側中継端子とを配置される箇所に前後方向に隣接する様に、固定され、
前記端子支持構造体が基礎部材と前記特定空間と前記特定長辺との間に設けられ起立する部材である起立部材を有し、
前記基礎部材は前記端子支持構造体の基礎であって、前記パレット主構造体に固定され、
前記起立部材は、板部材であって、前記特定空間と前記特定長辺との間に位置し、面を左右に向け、一辺を基礎部材に固定し、他辺を上方に向け、
前記コントロールボックスを前記特定空間に置くとき、前記コントロールボックスが前記起立部材に遮られて特定空間から外れるのを抑制される、
ことを特徴とするパレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電ケーブルで給電される車両を駐車させる駐車装置用パレットに係る。特に、充電ケーブルで充電される電気自動車を含む車両を駐車させる駐車装置用パレットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の車両を駐車させるのに駐車機構を備える駐車装置を用いることがある。
駐車機構は、車両を入出庫空間と駐車空間との間で移動させて駐車させる。
例えば、駐車機構は、メリーゴーランド方式駐車機構、エレベータ方式駐車機構、エレベータ・スライド方式駐車機構、平面往復方式駐車機構、運搬格納方式駐車機構、二段方式・多段方式駐車機構がある。
例えば、メリーゴーランド方式駐車機構では、上下一対のスプロケットに主務チェーンが巻きかけられ、複数のケージが主務チェーンに所定の間隔でつり下げられ、ケージがパレットを支持する。スプロケットを回転させると、複数のケージが循環移動する。
例えば、エレベータ方式駐車機構では、垂直になった昇降路に沿って上下方向に多段の駐車空間を配し、車両を載せたケージを昇降路の中に昇降させて、車両をケージから駐車空間に移載し、駐車させる。電動機は、ケージを吊るケーブルを巻上げ、巻き下げする。さらに、他の電動機が、車両をケージと駐車空間との間で移動させる。
例えば、エレベータ・スライド方式駐車機構では、駐車空間を垂直方向と水平方向に多段に配列し、車両を搬送台車に乗せて入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。
例えば、平面往復方式駐車機構では、駐車空間を水平に配列し、搬送台車が車両を入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。
【0003】
一方、車両の電動化が加速している。これらの車両を電動車両と総称する。
電動車両には、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、電動バイク、等がある。
電動車両は、交流電気を給電されるタイプと直流電気を給電されるタイプがある。
そこで、駐車している間に、電動車両に給電することが考えられる。
電動車両には、外部から給電して車載バッテリーを充電するタイプのものがある。
それらの電動車両は、給電のための給電プラグ受を持つ。
急速充電器の給電プラグや100/200V等の電源コンセントに充電ケーブルを接続し充電ケーブルの給電プラグを電動車両の給電プラグ受に接続することで充電を行う。
【0004】
車両をパレットに載せて車両を取り扱う形式の駐車機構を採用する駐車装置では、パレットに車両側中継端子を設け、パレットに乗せた車両の給電プラグ受と車両側中継端子とを充電ケーブルで電気的に接続して、駐車時間中に車両を充電することが考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、車両を駐車させる際に車両に給電するのに適した駐車装置用のパレットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であるパレットであって、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり前記略長方形の左右1対の長辺に挟まれて車両の左右のタイヤを前後方向に転動させる左右1対の走行面を設けられるパレット主構造体と、前記充電ケーブルに電気的に接合できる端子を有する車両側中継端子と、前記パレット主構造体の左右1対の長辺のうちの一つの長辺である特定長辺に沿う上面に設けられ前記車両側中継端子を支持できる構造体である端子支持構造体と、前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に前記端子支持構造体に支持される車両側中継端子と前後方向に並ぶ様に設けられ上方に凸の輪郭を形成する部材であるガイド部材と、電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、を備えるものとした。
【0007】
上記本発明の構成により、パレットは、複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能である。パレット主構造体は、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり前記略長方形の左右1対の長辺に挟まれて車両の左右のタイヤを前後方向に転動させる左右1対の走行面を設けられる。車両側中継端子は、前記充電ケーブルに電気的に接合できる端子を有する。端子支持構造体は、前記パレット主構造体の左右1対の長辺のうちの一つの長辺である特定長辺に沿う上面に設けられ前記車両側中継端子を支持できる構造体である。ガイド部材は、前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に前記端子支持構造体に支持される前記車両側中継端子と前後方向に並ぶ様に設けられ上方に凸の輪郭を形成する部材である。中継機器は、電力を前記車両側中継端子へ中継する。
その結果、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、前記ガイド部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを抑制でき、電力を中継機器と前記車両側中継端子と充電ケーブルを経由して前記走行面に乗った車両に給電できる。
【0008】
以下に、本発明の実施形態に係るパレットを説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0009】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記ガイド部材が前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に設けられ起立する軸であるガイド軸部材と該ガイド軸部材に軸心を一致させて回転自在に支持される円筒状のガイド輪部材とを有する。
上記の実施形態の構成により、前記ガイド部材の前記ガイド軸部材は、前記ガイド部材が前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に設けられ起立する軸である。前記ガイド部材の前記ガイド輪部材は、該ガイド軸部材に軸心を一致させて回転自在に支持される円筒状のものである。
その結果、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転する前記ガイド輪部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを抑制でき、電力を中継機器と前記車両側中継端子と充電ケーブルを経由して前記走行面に乗った車両に給電できる。
【0010】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記特定長辺から前記ガイド部材の前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離が前記特定長辺から前記車両側中継端子の前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離より大きい。
上記の実施形態の構成により、前記特定長辺から前記ガイド部材の前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離が、前記特定長辺から前記車両側中継端子の前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離より大きい。
その結果、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転する前記ガイド輪部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを効果的に抑制できる。
【0011】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられる。
上記の実施形態の構成により、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられる。
その結果、コントロールボックスを前記端子支持構造体に安定して置くことをできる。
【0012】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられ、前記端子支持構造体が前記特定空間と前記特定長辺との間に設けられ起立する部材である起立部材を有する。
上記の実施形態の構成により、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられる。前記端子支持構造体の起立部材は、前記特定空間と前記特定長辺との間に設けられ起立する部材である。
その結果、前記特定空間に置いたコントロールボックスが前記特定長辺からはみ出るのを抑制できる。
【0013】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられ、
前記特定空間が空のときに前記車両側中継端子を前記特定空間に置ける。
上記の実施形態の構成により、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられる。前記特定空間が空のときに前記車両側中継端子を前記特定空間に置ける。
その結果、タイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを効果的に抑制できる。
【0014】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられ、前記特定長辺から前記ガイド部材の前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離が前記特定長辺から前記特定空間に置かれるコントロールボックスの前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離より大きい。
上記の実施形態の構成により、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられる。前記特定長辺から前記ガイド部材の前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離が前記特定長辺から前記特定空間に置かれるコントロールボックスの前記特定長辺から最も離れた箇所までの水平距離より大きい。
その結果、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転する前記ガイド輪部材がタイヤを案内しタイヤが前記特定空間に置くコントロールボックスに干渉するのを効果的に抑制できる。
【0015】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられ、前記特定空間が空のときに、前記端子支持構造体が前記車両側中継端子の姿勢を前記特定空間に置く姿勢である待機姿勢と前記特定空間から出て充電ケーブルの充電端子を接続する面を下向きにする姿勢である充電姿勢との間で変化させる。
上記の実施形態の構成により、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられる。前記特定空間が空のときに、前記端子支持構造体が前記車両側中継端子の姿勢を前記特定空間に置く姿勢である待機姿勢と前記特定空間から出て充電ケーブルの充電端子を接続する面を下向きにする姿勢である充電姿勢との間で変化させる。
その結果、車両側中継端子を使用しないときに特定空間に置き、使用するときに特定空間から出して使用しやすい姿勢にできる。
【0016】
本発明の実施形態に係るパレットは、前記パレット主構造体の上面に前記走行面より所定の高さをもち前記長辺に沿って延びる様に配される長尺部材であるケーブルはみ出し防止部材を備える。
上記の実施形態の構成により、ケーブルはみ出し防止部材は、前記パレット主構造体の上面に前記走行面より所定の高さをもち前記長辺に沿って延びる様に配される長尺部材である。
その結果、長辺に沿って配された充電ケーブルが長辺からはみ出るのを抑制できる。
【0017】
本発明の実施形態に係るパレットは、1対の前記ガイド部材、を備え、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられ、1対の前記ガイド部材が前後方向に並んで前記特定空間を挟む様に前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に位置する。
上記の実施形態の構成により、前記端子支持構造体が前記充電ケーブルの一部であるコントロールボックスを置ける空間である特定空間を設けられる。1対の前記ガイド部材が前後方向に並んで前記特定空間を挟む様に前記パレット主構造体の前記特定長辺に沿う上面に位置する。
その結果、前記ガイド部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを抑制できる。
【0018】
本発明の実施形態に係るパレットは、左右1対の前記車両側中継端子と、左右1対の前記端子支持構造体と、備え、左右1対の前記車両側中継端子と左右1対の前記端子支持構造体とが前記パレット主構造体を上から見て略中心を境として点対称になる様に前記パレット主構造体の前記長辺に沿う上面に各々に配置される。
上記の実施形態の構成により、左右1対の前記車両側中継端子と左右1対の前記端子支持構造体とが前記パレット主構造体を上から見て略中心を境として点対称になる様に前記パレット主構造体の前記長辺に沿う上面に各々に配置される。
その結果、パレットを180°旋回させて同様の機能を発揮する。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明に係るパレットは、その構成により、以下の効果を有する。
車両を搭載するパレットを上から見て略長方形の構造体の左右1対の走行面を挟む左右1対の長辺のうちの一つの前記特定長辺に沿う上面に前記車両側中継端子を支持できる端子支持構造体と前記端子支持構造体と前後方向に並び上方に凸の輪郭を形成する前記ガイド部材とを設け、充電ケーブルを車両側中継端子に接続でき、前記車両側中継端子に電力を中継する様にしたので、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、前記ガイド部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを抑制でき、電力を中継機器と前記車両側中継端子と充電ケーブルを経由して前記走行面に乗った車両に給電できる。
また、ガイド部材の前記ガイド軸部材が前記ガイド輪部材を軸心を一致させて回転自在に支持する様にしたので、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転する前記ガイド輪部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを抑制でき、電力を中継機器と前記車両側中継端子と充電ケーブルを経由して前記走行面に乗った車両に給電できる。
また、前記特定長辺から前記ガイド部材の最も離れた箇所までの水平距離が前記特定長辺から前記車両側中継端子の最も離れた箇所までの水平距離より大きい様にしたので、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転する前記ガイド輪部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを効果的に抑制できる。
また、コントロールボックスを置ける特定空間を端子支持構造体に設ける様にしたので、コントロールボックスを前記端子支持構造体に安定して置くことをできる。
また、前記起立部材をコントロールボックスを置ける特定空間と前記特定長辺との間に設ける様にしたので、前記特定空間に置いたコントロールボックスが前記特定長辺からはみ出るのを抑制できる。
また、コントロールボックスを置ける前記特定空間が空のときに、前記車両側中継端子を前記特定空間に置ける様にしたので、タイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを効果的に抑制できる。
また、前記特定長辺から前記ガイド部材の最も離れた箇所までの水平距離が前記特定長辺から前記特定空間の最も離れた箇所までの水平距離より大きい様にしたので、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転する前記ガイド輪部材がタイヤを案内しタイヤが前記特定空間に置くコントロールボックスに干渉するのを効果的に抑制できる。
また、コントロールボックスを置ける前記特定空間が空のときに、前記車両側中継端子を前記特定空間に置ける姿勢と前記特定空間から出て充電端子を接続する面を下向きにする姿勢との間で変化できる様にしたので、車両側中継端子を使用しないときに特定空間に置き、使用するときに特定空間から出して使用しやすい姿勢にできる。
また、走行面より所定の高さをもつ前記ケーブルはみ出し防止部材を長辺に沿って延びる様に配したので、長辺に沿って配された充電ケーブルが長辺からはみ出るのを抑制できる。
また、1対の前記ガイド部材を前後方向に並んで前記特定空間を挟む様に前記パレット主構造体の前記長辺に沿う上面に配置する様にしたので、車両が左右1対の走行面を走行してパレットに乗り降りさせる際に、前記ガイド部材がタイヤを案内しタイヤが前記端子支持構造体に干渉するのを抑制できる。
また、左右1対の前記車両側中継端子と左右1対の前記端子支持構造体とが前記パレット主構造体を上から見て略中心を境として点対称になる様に前記パレット主構造体の前記長辺に沿う上面に各々に配置される様にしたので、パレットを180°旋回させて同様の機能を発揮する。
従って、車両を駐車させる際に車両に給電するのに適した駐車装置用のパレットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第一の実施形態に係るパレットの平面図である。
図2】本発明の第一の実施形態に係るパレットの部分平面図である。
図3】本発明の第一の実施形態に係るパレットの部分側面図である。
図4】本発明の第一の実施形態に係るパレットの部分拡大図である。
図5】本発明の第二の実施形態に係るパレットの平面図である。
図6】本発明の第二の実施形態に係るパレットの部分平面図である。
図7】本発明の第二の実施形態に係るパレットの部分側面図である。
図8】本発明の第三の実施形態に係るパレットの平面図である。
図9】充電ケーブルの全体図である。
図10】運搬格納式駐車装置の概念図である。
図11】各種形式の駐車装置の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態にかかるパレットは、複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能である構造体である。
駐車装置は、複数のパレット100と複数の駐車空間と電源装置80とで構成される。
駐車装置は、複数のパレット100と複数の駐車空間と電源装置80とパレット移載機構(図示せず)とで構成されてもよい。
車両は、充電ケーブル10で給電される。
充電ケーブル10は、車両に積まれていてもよい。
充電ケーブル10は、駐車装置に備えられていてもよい。
【0022】
以下に、充電ケーブル10の構造を説明する。
充電ケーブル10は、コントロールボックス12と充電端子13と充電ケーブル本体14とで構成される。
または、充電ケーブル10は、給電プラグ11とコントロールボックス12と充電端子13と充電ケーブル本体14とで構成される。
給電プラグ11は、車両に設けられた給電プラグ受に接合する端子である。
コントロールボックス12は、充電ケーブル本体14を流れる電流を制御する電気機器を内蔵するものである。
例えば、コントロールボックス12は、充電ケーブル本体14を流れる電流をオン/オフする。
コントロールボックス12は、略六面体のボックス状の外形を形成する。
コントロールボックス12は、後述する充電ケーブル本体14の途中に設けられる。
充電端子13は、外部から給電を受ける電気端子である。
充電端子13は、接触式で給電を受けてもよい。
充電端子13は、非接触式で給電を受けてもよい。
接触式で給電を受ける場合、充電端子13はコンセントを持っていてもよい。
例えば、充電端子13は、後述する車両側中継端子30に接合する端子である。
充電ケーブル本体14は、一端を車両から引き出されて、他端を充電端子13とに電気的に接続する。
または、充電ケーブル本体14は、一端を充電端子13に電気的に接続され、他端を給電プラグ11とを電気的に接続する。
パレット100は、車両を搭載可能であり、少なくとも駐車空間に置かれたときに電源装置80から電力を給電される。
【0023】
最初に、説明を容易にするために、駐車装置の一例を、図を基に、説明する。
図10は、運搬格納式駐車機構を採用した駐車装置を示す。
例えば、駐車装置は、複数のパレット100と複数の駐車空間と電源装置80とパレット移動機構(図示せず)とで構成される。
パレット100は、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり、略長方形の左右1対の長辺に挟まれて車両の左右の転動するタイヤを前後方向に案内する左右1対の走行面Gを設けられる。
駐車空間は、空のパレット100または車両を搭載したパレット100を置く空間である。
図10は、複数の駐車空間が水平面に碁盤の目状に配置される様子を示している。
パレット100は、パレット移動機構(図示せず)により、複数の駐車空間を移動する。
【0024】
電源装置80は、電力をパレット100を介して車両に給電する装置である。
電源装置80は、給電端子81と給電ケーブル82と電源ボックス83とで構成されてもよい。
給電ケーブル320は、電源ボックス83の出力する電力を給電端子81へ給電する電気ケーブルである。
給電端子81は、後述する中継機器70に給電できる。
電源ボックス83は車両に給電する電力を出力する。
給電端子81は、駐車空間に沿って配され、駐車空間に置かれたパレット100の中継機器70に給電する。
【0025】
パレット移動機器(図示せす)は、パレット100を水平移動させて、碁盤の目状に配された複数の駐車空間を移動させる。
例えば、パレット移動機器(図示せす)はパレット100を互いに直交するX軸方向DxまたはY軸方向Dyのどちらかを適宜選択し、選択した方向に移動させる。
その結果、パレット100を所望の駐車空間に置くことをできる。
【0026】
以下に、本発明の実施形態にかかるパレットを、図を基に、説明する。
以下では、説明の便宜上、運搬格納式駐車機構を採用した駐車装置を例に、説明する。
【0027】
最初に、本発明の第一の実施形態にかかるパレットを、図を基に、説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係るパレットの平面図である。図2は、本発明の第一の実施形態に係るパレットの部分平面図である。図3は、本発明の第一の実施形態に係るパレットの部分側面図である。図4は、本発明の第一の実施形態に係るパレットの部分拡大図である。
【0028】
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能である。
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であり少なくとも駐車空間に置かれたときに電源装置から電力を給電されるものであってもよい。
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40とガイド部材50とで構成される。
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40とガイド部材50とはみ出し防止部材60とで構成されてもよい。
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40とガイド部材50と複数のはみ出し防止部材60とで構成されてもよい。
本発明の第一の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40とガイド部材50と複数のはみ出し防止部材60と中継機器70とで構成されてもよい。
【0029】
パレット主構造体20は、上から見て略長方形の形状を持つ構造体であり略長方形の左右1対の長辺に挟まれて車両の左右のタイヤを前後方向に転動させる左右1対の走行面を設けられる構造体である。
例えば、パレット主構造体20は、上面を形成するパレット上面構造体21をもつ。
パレット上面構造体21は、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体である。左右1対の走行面Gが、略長方形の左右1対の長辺に挟まれて設けられる。
【0030】
車両側中継端子30は、充電ケーブル10に電気的に接合できる端子である。
例えば、車両側中継端子30は、200V/15A・20A兼用設置屋外コンセントである。
車両側中継端子30は、後述する中継機器70に電気的に接合する。
例えば、車両側中継端子30は、後述する中継機器70から電力を供給される。
【0031】
端子支持構造体40は、パレット主構造体20の左右1対の長辺のうちの一つの長辺である特定長辺Eに沿う上面に設けられ車両側中継端子30を支持できる構造体である。
端子支持構造体40は、パレット主構造体の左右1対の長辺のうちの一つの長辺である特定長辺に沿う上面に走行面Gを避けて設けられ車両側中継端子30を支持できる構造体であってもよい。
【0032】
端子支持構造体40は、充電ケーブル10の一部であるコントロールボックス12を置ける空間である特定空間Qを設けられてもよい。
【0033】
特定空間Qが空のときに、車両側中継端子30を特定空間Qに置けてもよい。
例えば、特定空間Qが空のときに、端子支持構造体40が車両側中継端子30を特定空間Qに置けてもよい。
【0034】
特定空間Qが空のときに、端子支持構造体40が車両側中継端子30の姿勢を特定空間Qに置く姿勢である待機姿勢と特定空間Qから出て充電ケーブル10の充電端子13を接続する面を下向きにする姿勢である充電姿勢との間で変化させることをできる。
例えば、特定空間が空のときに、端子支持構造体40が車両側中継端子30を揺動させて、端子支持構造体40が車両側中継端子30の姿勢を特定空間Qに置く姿勢である待機姿勢と特定空間Qから出て充電ケーブル10の充電端子13を接続される面を下向きにする姿勢である充電姿勢との間で変化させることをできる。
例えば、特定空間が空のときに、端子支持構造体40が車両側中継端子30を移動させて、端子支持構造体40が車両側中継端子30の姿勢を特定空間Qに置く姿勢である待機姿勢と特定空間Qから出て充電ケーブル10の充電端子13を接続される面を下向きにする姿勢である充電姿勢との間で変化させることをできる。
【0035】
以下に、端子支持構造体40の構造の一例を説明する。
端子支持構造体40は、基礎部材41と支持部材44とで構成されてもよい。
端子支持構造体40は、基礎部材41と起立部材42と支持部材44と揺動部材45とで構成されてもよい。
端子支持構造体40は、基礎部材41と起立部材42と支持部材44とで構成されてもよい。
端子支持構造体40は、基礎部材41と起立部材42と支持マット43と支持部材44と揺動部材45と把手部材46とで構成されてもよい。
【0036】
基礎部材41は、端子支持構造体40の基礎である。
基礎部材41は、起立部材42と支持マット43と支持部材44を支持してもよい。
さらに、基礎部材41は、後述するガイド部材50を支持してもよい。
例えば、基礎部材41は、上から見て略四辺形の板部材である。
基礎部材41は、パレット主構造体20に固定される。
例えば、基礎部材41は、パレット主構造体20にボルト固定される。
【0037】
起立部材42は、特定空間Qと特定長辺Eとの間に設けられ起立する部材である。
例えば、起立部材42は、板部材であって、特定空間Qと特定長辺Eとの間に位置し、面を左右に向け、1辺を基礎部材41に固定し、他辺を上方にむける。
コントロールボックス12を特定空間Qに置くと、コントロールボックス12が起立部材42に遮られ、特定空間Qから外れるのを抑制する。
【0038】
支持マット43は、特定空間Qを形成する床面に貼られるマット状の部材である。
コントロールボックス12を特定空間Qに置くと、コントロールボックス12が支持マット43に支持される。
【0039】
支持部材44は、車両側中継端子30を支持する部材である。
支持部材44は、基礎部材41に支持され、車両側中継端子30を支持してもよい。
例えば、支持部材44は、長手部材であって、一端を基礎部材41に支持され、上方に向けた他端が車両側中継端子30を支持する。
支持部材44は、揺動部材45を介して車両側中継端子30を支持してもよい。
例えば、支持部材44は、基礎部材41に支持され、揺動部材45を揺動自在に支持する。
【0040】
揺動部材45は、車両側中継端子30を揺動させる部材である。
揺動自在35は、支持部材44の上部に固定される左右方向に延びる揺動軸の回りに揺動できる。
揺動自在35は、車両側中継端子30に固定される。
揺動部材45が揺動軸の回りに揺動すると、車両側中継端子30の姿勢を待機姿勢と充電姿勢との間で変化させる。
例えば、揺動部材が揺動軸の回りに一方の回転方向に揺動すると、車両側中継端子30の姿勢を待機姿勢から充電姿勢へ変化させる。揺動部材が揺動軸の回りに他方の回転方向に揺動すると、車両側中継端子30の姿勢を充電姿勢から待機姿勢へ変化させる。
例えば、待機姿勢では、揺動部材45と車両側中継端子30の一体となったものが起立部材に支持され、車両側中継端子30が特定空間Qに置かれる。
例えば、充電姿勢では、車両側中継端子30が特定空間Qから上方へ出る。
例えば、充電姿勢では、車両側中継端子30が特定空間Qから出て充電ケーブル10の充電端子13を接続される面を下向きにする。
図3の(A)は、車両側中継端子30の姿勢が待機姿勢であり、車両側中継端子30が特定空間Qに置かれる様子を示す。
図3の(B)は、車両側中継端子30の姿勢が充電姿勢であり、車両側中継端子30が充電ケーブル10の充電端子13を接続される様子を示す。
【0041】
取手部材46は、揺動部材45に固定される取手である。
【0042】
ガイド部材50は、パレット主構造体20の特定長辺Eに沿う上面に端子支持構造体40に支持される車両側中継端子30と前後方向に並ぶ様に設けられ上方に凸の輪郭を形成する部材である。
ガイド部材50は、パレット主構造体20の特定長辺Eに沿う上面に走行面Gを避けて端子支持構造体40に支持される車両側中継端子30と前後方向に並ぶ様に設けられ上方に凸の輪郭を形成する部材である。
【0043】
ガイド部材50は、上方に凸の輪郭を形成する部材である。
ガイド部材50は、ガイド軸部材51とガイド輪部材52とで構成されてもよい。
ガイド軸部材51は、パレット主構造体の特定長辺に沿う上面に設けられ起立する軸である。
ガイド輪部材51は、ガイド軸部材に軸心を一致させて回転自在に支持される円筒状の部材である。
ガイド部材50が、端子支持構造体40に支持されてもよい。
例えば、ガイド軸部材51が下端を端子支持構造体40に固定されてもよい。
【0044】
特定長辺Eからガイド部材50の特定長辺Eから最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H1が特定長辺Eから車両側中継端子30の特定長辺Eから最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H2より大きくてもよい。
【0045】
特定長辺Eからガイド部材50の特定長辺Eから最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H1が特定長辺Eから特定空間Qに置かれるコントロールボックス12の特定長辺Eから最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H3より大きくてもよい。
例えば、特定長辺Eからガイド部材50の特定長辺Eから最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H1が特定長辺Eとから特定空間Qに起立部材42に接して置かれるコントロールボックス12の特定長辺Eから最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H3より大きくてもよい。
【0046】
はみ出し防止部材60は、パレット主構造体20の上面に走行面Gより所定の高さをもち長辺に沿って延びる様に配される長尺部材である。
さらに、はみ出し防止部材60は、パレット主構造体20の上面に走行面Gより所定の高さをもち略長方形の短辺に沿って延びる様に配される長尺部材であってもよい。
複数のはみ出し防止部材60が、パレット主構造体20の上面に走行面Gより所定の高さをもち長辺に沿って延びる様に直列に配されてもよい。
複数のはみ出し防止部材60が、パレット主構造体20の上面に走行面Gより所定の高さをもち短辺に沿って延びる様に直列に配されてもよい。
はみ出し防止部材60は、はみ出し防止部材本体61とはみ出し防止基礎部材62とで構成されてもよい。
はみ出し防止部材60は、はみ出し防止部材本体61と複数のはみ出し防止基礎部材62とで構成されてもよい。
例えば、はみ出し防止部材本体61は、丸棒である。
例えば、はみ出し防止基礎部材62は、はみ出し防止部材本体61の下側に固定される板部材である。
はみ出し防止基礎部材62は、パレット主構造体20に固定される。
【0047】
中継機器70は、電力を車両側中継端子へ中継する機器である。
中継機器70は、電源装置80から給電された電力を車両側中継端子30へ中継してもよい。
中継機器70は、駐車空間側中継端子71と中継ケーブル72とで構成されてもよい。
駐車空間側中継端子71は、パレット主構造体20に支持される。
パレット100が駐車空間に位置するときに、駐車空間側中継端子71は、電源装置80から電力を供給される。
中継ケーブル72は、電力を駐車空間側中継端子71から車両側中継端子30へ給電するケーブルである。
【0048】
本発明の第一の実施形態にかかるパレットの作用を、説明する。
【0049】
(空車状態)
空車状態は、パレットが車両を搭載しない状態である。
車両側中継端子30の状態は、待機状態である。
【0050】
(実車状態)
実車状態は、パレットが車両を搭載する状態である。
車両が入出庫空間にあるパレットに前進または後進して乗り込む。
この際に、車両の車輪が走行面Gを外れると、車輪はガイド部材50に案内されて走行面Gに戻る。
その結果、車輪が車両側中継端子30に干渉しない。
車両が停止すると、操作員または運転手が車両側中継端子30を揺動させて、車両側中継端子30の状態を充電状態にする。
操作員または運転手が、充電ケーブル10の充電端子13を車両側中継端子30に結合させ、充電ケーブル10のコントロールボックス12を特定空間Qに置き、充電ケーブル10の給電プラグ11を車両の給電プラグ受に結合する。
操作員または運転手がパレットから降りた後、パレット移動機構がパレット100を移動させて、パレット100を所望の駐車空間に置く。
駐車空間の給電端子81と駐車空間側中継端子71とが電気的に接合する。
電源装置80の給電する電力は中継機器70、車両側中継端子30、充電ケーブル10経由して車両へ給電される。
【0051】
出庫指令があると、パレット移動機器が車両を搭載したパレットを駐車空間から入出庫空間へ移動する。
操作員または運転手が、充電ケーブル10の充電端子13を車両側中継端子30から外し、充電ケーブル10のコントロールボックス12を特定空間Qから出し、充電ケーブル10の給電プラグ11を車両の給電プラグ受から外す。
操作員または運転手が車両側中継端子30を揺動させて、車両側中継端子30の状態を待機状態にする。
運転手が、車両をパレット100から自走して降ろす。
【0052】
次に、本発明の第二の実施形態にかかるパレット100を、図を基に、説明する。
図5は、本発明の第二の実施形態に係るパレットの平面図である。図6は、本発明の第二の実施形態に係るパレットの部分平面図である。図7は、本発明の第二の実施形態に係るパレットの部分側面図である。
【0053】
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40と1対のガイド部材50とで構成される。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40と1対のガイド部材50とはみ出し防止部材60とで構成されてもよい。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40と1対のガイド部材50と複数のはみ出し防止部材60とで構成されてもよい。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と車両側中継端子30と端子支持構造体40と1対のガイド部材50と複数のはみ出し防止部材60と中継機器70とで構成されてもよい。
【0054】
本発明の第二の実施形態に係るパレット100の構成は、1対のガイド部材50を備える他は、第一の実施形態に係るパレット100のものと同じなので、異なる点のみを説明する。
【0055】
1対のガイド部材50が、前後方向に並んで特定空間Qを挟む様にパレット主構造体20の長辺に沿う上面に位置する。
1対のガイド部材50が、前後方向に並んで特定空間Qと車両側中継端子30とを挟む様にパレット主構造体20の長辺に沿う上面に位置してもよい。
【0056】
本発明の第二の実施形態に係るパレット100の作用は、第一の実施形態に係るパレット100のものと同じなので、省略する。
【0057】
次に、本発明の第三の実施形態にかかるパレット100を、図を基に、説明する。
図8は、本発明の第三の実施形態に係るパレットの平面図である。
【0058】
本発明の第三の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40と左右1対のガイド部材50とで構成される。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40と左右1対のガイド部材50とはみ出し防止部材60とで構成されてもよい。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40と左右1対のガイド部材50と複数のはみ出し防止部材60とで構成されてもよい。
本発明の第二の実施形態に係るパレット100は、パレット主構造体20と左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40と左右1対のガイド部材50と複数のはみ出し防止部材60と中継機器70とで構成されてもよい。
【0059】
本発明の第二の実施形態に係るパレット100の構成は、左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40と左右1対のガイド部材50を備える他は、第一の実施形態に係るパレット100のものと同じなので、異なる点のみを説明する。
【0060】
左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40とがパレット主構造体20を上から見て略中心を境として点対称になる様にパレット主構造体20の左右1対の長辺に沿う上面に各々に配置される。
左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40と左右1対のガイド部材50がパレット主構造体20を上から見て略中心を境として点対称になる様にパレット主構造体20の左右1対の長辺の各々の長辺に沿う上面に各々に配置されてもよい。
左右1対の車両側中継端子30と左右1対の端子支持構造体40と左右1対の前後1対のガイド部材50がパレット主構造体20を上から見て略中心を境として点対称になる様にパレット主構造体20の左右1対の長辺の各々の長辺に沿う上面に各々に配置されてもよい。
【0061】
本発明の第三の実施形態に係るパレット100の作用は、第三の実施形態に係るパレット100のものと同じなので、省略する。
【0062】
また、本発明の実施形態に係る駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
車両を搭載するパレットを上から見て略長方形の構造体の前後方向に延びる左右1対の走行面を挟む左右1対の長辺のうちの一つの特定長辺Eに沿う上面に車両側中継端子30を支持できる端子支持構造体40と端子支持構造体40と前後方向に並び上方に凸の輪郭を形成するガイド部材50とを設け、充電ケーブル10を車両側中継端子30に接続でき、車両側中継端子30に電力を中継する様にしたので、車両が左右1対の走行面Gを走行してパレットに乗り降りさせる際に、ガイド部材50がタイヤを案内しタイヤが端子支持構造体30に干渉するのを抑制でき、電力を中継機器70と車両側中継端子30と充電ケーブル10を経由して走行面に乗った車両に給電できる。
また、ガイド部材50のガイド軸部材51がガイド輪部材52を軸心を一致させて回転自在に支持する様にしたので、車両が左右1対の走行面Gを走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転するガイド輪部材52がタイヤを案内しタイヤが端子支持構造体40に干渉するのを抑制でき、電力を中継機器70と車両側中継端子30と充電ケーブル10とを経由して走行面に乗った車両に給電できる。
また、特定長辺Eからガイド部材50の最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H1が特定長辺から車両側中継端子30の最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H2より大きい様にしたので、車両が左右1対の走行面Gを走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転するガイド輪部材52がタイヤを案内しタイヤが端子支持構造体40に干渉するのを効果的に抑制できる。
また、コントロールボックス12を置ける特定空間Qを端子支持構造体40に設ける様にしたので、コントロールボックス12を端子支持構造体40に安定して置くことをできる。
また、起立部材42をコントロールボックス12を置ける特定空間Qと特定長辺Eとの間に設ける様にしたので、特定空間Qに置いたコントロールボックス12が特定長辺Eからはみ出るのを抑制できる。
また、コントロールボックス12を置ける特定空間Qが空のときに、車両側中継端子30を特定空間Qに置ける様にしたので、タイヤが端子支持構造体40に干渉するのを効果的に抑制できる。
また、特定長辺Eからガイド部材50の最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H1が特定長辺Eから特定空間Qに置かれたコントロールボックス12の最も離れた箇所までの左右方向の水平距離H3より大きい様にしたので、車両が左右1対の走行面Gを走行してパレットに乗り降りさせる際に、回転するガイド輪部材52がタイヤを案内しタイヤが特定空間Qに置くコントロールボックス12に干渉するのを効果的に抑制できる。
また、コントロールボックス12を置ける特定空間Qが空のときに、車両側中継端子30を特定空間Qに置ける姿勢と特定空間Qから出て充電端子13を接続する面を下向きにする姿勢との間で変化できる様にしたので、車両側中継端子30を使用しないときに特定空間Qに置き、使用するときに特定空間Qから出して使用しやすい姿勢にできる。
また、走行面Gより所定の高さをもつはみ出し防止部材60を長辺に沿って延びる様に配したので、長辺に沿って配された充電ケーブルが長辺からはみ出るのを抑制できる。
また、1対のガイド部材50を特定空間Qを前後方向に挟む様にパレット主構造体20の長辺に沿う上面に配置する様にしたので、車両が左右1対の走行面Gを前後方向に走行してパレットに乗り降りさせる際に、ガイド部材50がタイヤを案内しタイヤが端子支持構造体40に干渉するのを抑制できる。
また、左右1対の車両側中継端子と左右1対の端子支持構造体とがパレット主構造体を上から見て略中心を境として点対称になる様にパレット主構造体の長辺に沿う上面に各々に配置される様にしたので、パレットを180°旋回させて同様の機能を発揮する。
【0063】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
説明では、エレベータ方式駐車機構を採用した駐車装置を例にして説明したがこれに限定されず、メリーゴーランド方式駐車機構、エレベータ方式駐車機構、エレベータ・スライド方式駐車機構、平面往復方式駐車機構、運搬格納方式駐車機構、二段方式・多段方式駐車機構のどれを採用した駐車装置であってもよい。
端子同士を接合するとして説明したが、接触して接合してもよいし、非接触で接合してもよい。
車両側中継端子30と駐車空間側中継端子71とは長い中継ケーブル72で電気的に接続されるとして説明したが、車両側中継端子30と駐車空間側中継端子71とが実質的に一体であってもよい。
起立部材を板材であるとして、説明したが、これに限定されない。たとえば、起立部材がパンチングメタル、網状部材、他であってもよい。
【符号の説明】
【0064】
Dx X軸方向
Dy Y軸方向
G 走行面
E 特定長辺
Q 特定空間
H1 水平距離
H2 水平距離
H3 水平距離
10 充電ケーブル
11 給電フラグ
12 コントロールボックス
13 充電端子
14 充電ケーブル本体
20 パレット主構造体
21 パレット上面構造体
30 車両側中継端子
40 端子支持構造体
41 基礎部材
42 起立部材
43 支持マット
44 支持部材
45 揺動部材
46 取手部材
50 ガイド部材
51 ガイド軸部材
52 ガイド輪部材
60 はみ出し防止部材
61 はみ出し防止部材本体
62 はみ出し防止基礎部材
70 中継機器
71 駐車空間側中継端子
72 中継ケーブル
80 電源装置
81 給電端子
82 給電ケーブル
83 電源ボックス
100 パレット
【先行技術文献】
【特許文献】
【0065】
【特許文献1】特開平05−256038号
【特許文献2】特開平04−366283号
【特許文献3】特開平05−227668号
【特許文献4】特開平06−57086号
【特許文献5】特開平06−67987号
【特許文献6】特開平06−81507号
【特許文献7】特開平06−121407号
【特許文献8】特開平06−318288号
【特許文献9】特開平07−004095号
【特許文献10】特開平10−030354号
【特許文献11】特開平10−124719号
【特許文献12】特開平11−086058号
【特許文献13】特開平11−152925号
【特許文献14】特開2001−312772号
【特許文献15】特開2001−359203号
【特許文献16】特開2002−004620号
【特許文献17】実開平06−028124号
【特許文献18】実開平06−035535号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11