(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来から、ナビゲーション装置においては、表示部に表示された地図上に、施設等の地物を示すマークを重畳表示することが可能とされていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来から、この種のナビゲーション装置においては、複数のマークが互いに重なった状態または密集した状態で表示されることによって地図の視認性が損なわれる問題が指摘されており、このような問題に対処すべく、これまでにも種々の技術が提案されてきた。
【0004】
このような技術の1つに、例えば、
図14(a)に示すように、予め(表示前に)重なりまたは密集が生じると判断された複数のマークM1〜M5を、
図14(b)に示すように、実際の表示段階において1つのマークM’に統合して(換言すれば、まとめて、若しくは、集約して)表示する技術がある。
【0005】
より具体的には、
図14の例では、まず、予めマークの種別に優先順位を設定しておいた上で、重なり/密集が生じると判断された複数のマークM1〜M5の中から、設定された優先順位にしたがった最上位のマークを判定する。そして、判定された最上位のマークを、マークの本来(通常)の表示位置がそのまま統合先の表示位置として反映される統合の中心とすべきマーク(以下、中心マークと称する)に決定する。
図14(a)では、マークM3が最上位のマークと判定されて中心マークに決定されている。
【0006】
次いで、
図14(b)に示すように、決定された中心マークM3の本来の表示位置上に、統合された1つのマーク(以下、統合マークと称する)M’を表示するとともに、本来のマークM1〜M5は非表示とする。ただし、
図14(b)に示すように、統合マークM’の外観は、中心マークM3の外観に、統合が行われていることを示す記号「+」が付記されたものとなっており、中心マークM3の外観を大きく反映している。すなわち、
図14における中心マークM3は、統合にあたって、位置だけでなく外観においても中心的な役割を担っている。
【0007】
このようなマークの統合表示に関連する特許文献としては、例えば、以下の特許文献2がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、
図14(b)のような統合表示を行った場合には、走行中のユーザの目にとまりやすい自車が走行している道路沿い、あるいは自車が走行を予定している経路に含まれる道路沿いに存在する地物のマークM1、M2が、前記の道路沿いには存在しない地物のマークM3が中心となるように統合されて非表示となってしまうため、ユーザの走行の目安としてのマーク本来の機能が損なわれてしまっていた。なお、
図14においては、マークM1、M2が示す地物に面する道路が誘導経路Rに設定されているが、自走の場合にも同様の問題は生じ得る。
【0010】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、地図の視認性と走行の目安としてのマーク本来の役割との双方を考慮したマークの表示を行うことができるナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するため、本発明に係るナビゲーション装置は、地図上に
道路沿いに存在する地物および道路から離れて存在する地物からなる所定の地物を示すマークを表示するマーク表示手段を備え、前記マーク表示手段は、前記地図上に表示すべき前記マークの中から、前記地図上における重なりまたは密集が生じるとみなされる重なり/密集マーク群を、前記地図上への表示前に予め検知する重なり/密集マーク群検知手段と、この重なり/密集マーク群検知手段によって検知された前記重なり/密集マーク群のうち、所定の基準に基づく優先順位が最上位となるマークを、統合の中心とすべきマークと決定し、この決定された統合の中心とすべきマークの本来の表示位置上に、前記重なり/密集マーク群を1つのマークによって統合して表示する第1の統合表示処理を行う統合表示処理手段とを備えたナビゲーション装置であって、前記マーク表示手段は、前記検知された重なり/密集マーク群の中から、
前記道路沿いに存在す
る地物を示す
マークを特定マーク
として検知する特定マーク検知手段を備え、前記統合表示処理手段は、前記特定マーク検知手段によって前記特定マークが検知された場合には、前記第1の統合表示処理に替えて、当該
検知された特定マークをこのマークの本来の表示位置上において識別し得るように前記重なり/密集マーク群の統合方法を前記第1の統合表示処理とは異ならせる第2の統合表示処理であって、前記重なり/密集マーク群のうちの前記
検知された特定マークを除いた残りのマークについては、当該残りのマークの中から前記優先順位にしたがって決定された統合の中心とすべきマークの本来の表示位置上への1つのマークによる統合した表示を行い、前記
検知された特定マークについては、統合の対象から除外して前記
検知された特定マークの本来の表示位置上への単独表示を行う処理である前記第2の統合表示処理を行うことを特徴としている。
【0012】
そして、このような構成によれば、重なり/密集マーク群に
道路沿いに存在する地物を示す特定マークが含まれている場合には、第1の統合表示処理に替えて第2の統合表示処理であって
検知された特定マークを統合の対象から除外して単独表示することを行うことができるので、地図の視認性を考慮した統合表示を行いつつも、走行の目安として重要な道路沿いの地物を示す特定マークを、本来の表示位置上において識別できるようにすることが可能となるとともに本来の外観のまま最も分かり易く表示することができ、また、その一方で、残りのマークについては、統合表示によって重なり/密集を未然に回避することができる。
【0019】
また、前記統合表示処理手段は、前記第2の統合表示処理を、現在地が前記特定マークが示す前記地物まで所定距離以内の地点にある場合に行い、前記現在地が前記所定距離以内の地点にない場合には、前記特定マーク検知手段によって前記特定マークが検知された場合であっても、前記第1の統合表示処理を行ってもよい。
【0020】
そして、このような構成によれば、現在地が特定マークが示す地物まで所定距離の地点に到達した場合に、第1の統合表示処理から第2の統合表示処理へと切り替えることができるので、地図の視認性に重点を置いた第1の統合表示処理を行っている際に、ユーザが特定マークを走行の目安にし得る好適なタイミングで、特定マークの識別が可能な第2の統合表示処理へと切り替えることができる。
【0021】
さらに、前記統合表示処理手段は、前記第2の統合表示処理を、現在地が前記特定マークが示す前記地物に面する道路上にある場合に行い、前記現在地が前記特定マークが示す地物に面する道路上にない場合には、前記特定マーク検知手段によって前記特定マークが検知された場合であっても、前記第1の統合表示処理を行ってもよい。
【0022】
そして、このような構成によれば、現在地が特定マークが示す地物に面する道路上に到達した場合に、第1の統合表示処理から第2の統合表示処理へと切り替えることができるので、地図の視認性に重点を置きつつも、ユーザが特定マークを走行の目安にし得る好適なタイミングで、特定マークの目安としての機能を発現させることができる。
【0023】
さらにまた、前記特定マークは、誘導経路沿いに存在する前記地物を示すマークであってもよい。
【0024】
そして、このような構成によれば、経路誘導時における走行の目安を確実に提供することができる。
【0025】
また、前記特定マークは、交差点の近傍に存在する前記地物を示すマークであってもよい。
【0026】
そして、このような構成によれば、交差点通行時における目安を確実に提供することができる。
【0027】
さらに、前記交差点は、誘導経路上の案内対象交差点であってもよい。
【0028】
そして、このような構成によれば、経路誘導にしたがった交差点右左折時における走行の目安を確実に提供することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、地図の視認性と走行の目安としてのマーク本来の役割との双方を考慮したマークの表示を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
(第1実施形態)
以下、本発明に係るナビゲーション装置の第1実施形態について、
図1乃至
図9を参照して説明する。
【0032】
図1に示すように、本実施形態におけるナビゲーション装置1は、地図データが記憶された地図データ記憶部2を有している。地図データは、地図表示、地図上への所定の地物を示すマークの表示、経路探索、経路誘導および地点検索等に用いられる各種のデータによって構成されている。
【0033】
ここで、地図表示用のデータは、道路地図用のデータとして、リンク列ヘッダ、リンク列の形状を示すリンク列形状情報、他のリンク列との関係を示すノード・リンク接続情報、ノード付加情報(リンクID、幅員・車線情報、道路名称等)、標高情報および通行規制情報等を含んでもよい。また、地図表示用のデータは、背景地図用のデータとして、図形(ポリラインまたはポリゴン)の形状を表現するための要素点座標情報(始点座標、オフセット座標等)を含んでもよい。さらに、地図表示用のデータは、地物名称用のデータとして、表示クラス(建物、公園、河川等)ごとの名称データレコード列を含んでもよい。
【0034】
また、経路探索用のデータは、ノードデータ、リンクレコード、規制レコード、リンク間コストレコード、リンクID、リンク自身のコスト、上位ノード・リンクを特定する情報およびノード座標等を含んでもよい。
【0035】
さらに、経路誘導用のデータは、交差点名称、道路名称、方面名称、スポットガイドおよび方向ガイド等の誘導データ、この誘導データと関連した実体の表示文字、発音文字およびアクセント情報、誘導データと関連した実体を描画するための形状ならびに案内のために交差点の進入方向に応じた画像を描画するための実データ、音声データ等を含んでもよい。
【0036】
さらにまた、地点検索用のデータは、地点の名称、位置(経緯度)、住所、郵便番号、電話番号、種別およびPOI(Point of interest)を示すアイコン(POIアイコン)等を含んでもよい。
【0037】
また、マーク表示用のデータは、前述したPOIアイコン、建物等を表現するポリゴンに対応して表示される記号(地図記号を含む)、その他、地図上の特徴物(例えば、著名な建造物)を示すランドマーク等を含んでもよい。
【0038】
なお、地図データ記憶部2は、ハードディスクドライブや各種のフラッシュメモリ等によって具現化してもよい。また、地図データ記憶部2は、これの全部または一部が、機器本体(据え置き型の車載機や携帯端末等)に搭載されたものであってもよく、または、機器本体との間での外部ネットワーク(インターネット等)を介したデータ通信が可能なサーバに搭載されたものであってもよい。
【0039】
また、
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、機器本体に搭載された現在地特定部3を有している。この現在地特定部3は、ナビゲーション装置1の現在地(現在位置)を特定するようになっている。この現在地特定部3は、GPSレシーバ等の衛星航法受信機によって受信された測位信号に基づいて現在地を絶対座標として測位する衛星航法、または、ジャイロセンサや車速センサ等からなる自律航法センサの検出情報を用いて現在地を前回の測位位置からの変化分である相対位置として測位する自律航法、もしくは、これらを組み合わせたハイブリッド航法を行うようにしてもよい。また、現在地特定部3は、地図データ記憶部2に記憶されている地図データを用いることによって、衛星航法または自律航法によって特定された現在地を地図データにおける該当する道路上の位置に補正するマップマッチング処理を行うことによって、現在地を更に高精度に特定してもよい。なお、現在地特定部3は、これの機能を実現するためのプログラムをCPU等の演算処理装置が実行することによって具現化してもよい。演算処理装置が実行すべきプログラムについては、ROM等のプログラム記憶部に格納しておき、また、演算処理装置の処理には、RAM等の作業領域を利用してもよい。
【0040】
さらに、
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、機器本体に搭載された地図表示処理部4を有している。この地図表示処理部4は、地図データ記憶部2に記憶された地図データを用いることによって、所定の地図表示領域に該当する地図を表示部5(ディスプレイ)に表示するようになっている。このとき、地図表示処理部4は、例えば、現在地特定部3の特定結果や操作部6(リモコンやタッパネル等)の操作等によって指定された表示位置と、デフォルト設定や操作部6の操作等によって設定された縮尺と、既知の画面サイズとの各表示条件に応じた地図表示領域に該当するパーセルを特定するようになっている。さらに、地図表示処理部4は、このようにして特定されたパーセルに該当する地図データを地図データ記憶部2から読み出し、読み出された地図データを座標変換(例えば、パーセル正規化座標系から画面座標系に座標変換)することによって、地図の描画データを生成するようになっている。そして、地図表示処理部4は、生成された描画データを表示部5に出力して対応する画像に変換させることによって、地図を表示するようになっている。このような地図表示処理部4によって表示される地図には、現在地(例えば、自車位置)の周辺の領域を示す地図や、操作部6を用いたスクロール操作によって指定された領域を示す地図等が含まれる。なお、地図表示処理部4は、これの機能を実現するためのプログラムを演算処理装置が実行することによって具現化してもよい。
【0041】
さらにまた、
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、機器本体に搭載されたマーク表示手段としてのマーク表示処理部7を有している。このマーク表示処理部7は、地図表示処理部4によって表示される地図上に、この地図上の所定の地物を示すマークを重畳表示するようになっている。ここで、マークとしては、前述のように、地物としてのPOI(施設等)を示すPOIアイコン、ポリゴンで表現される地物(建物等)を示す記号、地物としての特徴物(著名な建造物等)を示すランドマーク等が挙げられる。なお、異なる種類(表示態様)の複数のマークが、ともに同一の地物を示すことがあってもよい。マーク表示処理部7は、具体的には、地図表示処理部4によって決定された地図表示領域内に該当するマークのデータを、地図データ記憶部2から読み出すようになっている。このとき、POIアイコンについては、予め操作部6を用いたPOIの種別ごとの表示の有無の設定が行われている場合には、表示設定されているPOIアイコンのデータのみを読み込めばよい。そして、マーク表示処理部7は、読み出されたマークのデータを、地図画面上の該当する表示位置(画面座標)に向けた描画データとして表示部5に出力することで、地図上へのマークの重畳表示を行うようになっている。
【0042】
ただし、マーク表示処理部7には、複数のマークが互いに重なった状態または密集した状態で表示されることを未然に回避するための手段が講じられている。
【0043】
すなわち、
図1に示すように、マーク表示処理部7は、重なり/密集マーク群検知手段としての重なり/密集マーク群検知部71を有している。この重なり/密集マーク群検知部71は、地図データ記憶部2から読み込まれた地図表示領域内のマーク(すなわち、地図上に表示すべきマーク)の中から、地図上における重なりまたは密集が生じるとみなされる複数のマークである重なり/密集マーク群を、地図上への表示前に予め検知するようになっている。この検知は、例えば、地図データ上の座標と画面座標との対応関係を予め把握した上で、マークが示す地物同士の画面座標上における距離およびマークの画面座標上におけるサイズ等に基づいて行うようにしてもよい。この場合には、複数のマークの占有領域(画素)が重なる場合には、地図上において重なりが生じるとみなし(判断し)、マーク同士が離れている場合であっても、その距離が少ない場合(例えば、所定画素数未満の場合)には、地図上において密集が生じるとみなしてもよい。
【0044】
また、
図1に示すように、マーク表示処理部7は、統合表示処理手段としての統合表示処理部72を有している。この統合表示処理部72は、重なり/密集マーク群検知部71によって重なり/密集マーク群が検知された場合には、これらの検知された重なり/密集マーク群について、第1の統合表示処理を行うようになっている。
【0045】
ここで、第1の統合表示処理とは、重なり/密集マーク群のうち、所定の基準に基づく優先順位が最上位となるマークを、統合の中心とすべき中心マークと決定し、この決定された中心マークの本来の表示位置上に、重なり/密集マーク群を1つの統合マークによって統合して表示する処理である。なお、「所定の基準に基づく優先順位」は、例えば、マークの種別(換言すれば、地物の種別)に応じた優先順位であって、走行上における緊急性もしくは重要性が高い地物の種別(例えば、ガソリンスタンド)を示すマークほど上位にするといった基準に基づくものであってもよい。また、統合マークは、中心マークの外観を反映させたもの、すなわち、中心マークを認識できるように中心マークに似せた外観を有するものであってもよい。これの一例としては、
図14に示したように、中心マークの外観に、統合が行われていることを示すマーク「+」を付記したものを挙げることができる。
【0046】
このような構成によれば、重なり/密集マーク群の全個別表示を未然に回避して、当該表示に代わる第1の統合表示処理を行うことができるので、地図の視認性を確保することができる。
【0047】
しかしながら、このような構成のみでは、走行の目安として重要な自車が走行している道路沿い、或いは自車が走行を予定している経路に含まれる道路沿いの地物を示すマークがその本来の役割を果たすことができないといった問題が生じることは既に述べた通りである。
【0048】
そこで、本実施形態においては、このような問題を有効に解決するための優れた手段が講じられている。
【0049】
すなわち、
図1に示すように、マーク表示処理部7は、特定マーク検知手段としての特定マーク検知部73を有している。この特定マーク検知部73は、重なり/密集マーク群検知部71によって検知された重なり/密集マーク群の中から、道路沿いに存在する地物を示すマークである特定マークを検知するようになっている。この検知は、重なり/密集マーク群のそれぞれが関連付けられているリンク情報により行われるが、該当するリンク情報が存在しない場合には、重なり/密集マーク群のそれぞれの位置(座標)から直近のリンクにそれぞれ下ろした垂線の足の長さが閾値以下であるか否かに基づいて行い、垂線の足の長さが閾値以下となるマークを特定マークと判断してもよい。なお、特定マークは、同一グループの重なり/密集マーク群内に複数存在することを妨げない。
【0050】
そして、本実施形態において、統合表示処理部72は、特定マーク検知部73によって特定マークが検知された場合には、第1の統合表示処理に替えて、第2の統合表示処理を行うようになっている。
【0051】
ここで、第2の統合表示処理とは、特定マークをこのマークの本来の表示位置上において識別し得るように、重なり/密集マーク群の統合方法を第1の統合表示処理とは異ならせる表示処理をいう。
【0052】
より具体的には、本実施形態における第2の統合表示処理とは、重なり/密集マーク群のうちの特定マークを除いた残りのマーク(以下、非特定マークと称する)については、当該非特定マークの中から第1の統合表示処理と同様の優先順位にしたがって決定された中心マークの本来の表示位置上への1つの統合マークによる統合した表示を行い、特定マークについては、統合の対象から除外して特定マークの本来の表示位置上への単独表示を行う処理である。
【0053】
このような構成によれば、重なり/密集マーク群に特定マークが含まれている場合には、第1の統合表示処理に替えて第2の統合表示処理を行うことができるので、地図の視認性を考慮した統合表示を行いつつも、走行の目安として重要な道路沿いの地物を示す特定マークを、本来の表示位置上において識別できるようにすることが可能となる。
【0054】
具体的には、
図2(a)に示すように、地図データ上において、重なり/密集マーク群M1〜M5の中に道路沿いの特定マークM1、M2が含まれている場合には、
図2(b)に示すように、実際の表示段階において、特定マークM1、M2については、統合の対象から除外して本来の外観のまま単独表示することができ、非特定マークM3〜M5については、中心マークM3を統合の中心とした統合マークM’による統合表示によって、重なり/密集を回避することができる。なお、統合マークM’の概要は、特定マークM1、M2が統合対象から除外されていること以外は、
図14に示したものと同様である。
【0055】
このようにして、本実施形態によれば、地図の視認性の確保とマーク本来の機能の確保とを巧みにバランスさせることができる。
【0056】
なお、マーク表示処理部7は、これの機能を実現するためのプログラムを演算処理装置が実行することによって具現化してもよい。
【0057】
上記構成に加えて、更に、
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、機器本体に搭載された目的地/経由地設定部8を有している。この目的地/経由地設定部8は、表示部5にナビゲーションの目的地または経由地を設定するための目的地/経由地設定用の操作画面を表示した上で、この操作画面に対するユーザの操作部6を用いた入力操作に応じた目的地/経由地を設定するようになっている。なお、目的地/経由地設定部8は、これの機能を実現するためのプログラムを演算処理装置が実行することによって具現化してもよい。
【0058】
また、
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、経路探索部10を有している。この経路探索部10は、目的地/経由地設定部8によって目的地が設定された場合に、地図データに基づいて、予め設定された経路探索条件に応じた目的地までの最適経路を、ダイクストラ法等の経路計算方法を用いて探索するようになっている。このとき、経路探索部10は、目的地/経由地設定部8によって経由地が設定されている場合には、設定されている経由地を経由した目的地までの最適経路を探索するようになっている。そして、経路探索部10は、このようにして探索された最適経路を、表示部5への表示によってユーザに提示するようになっている。なお、経路探索部10は、これの機能を実現するためのプログラムを演算処理装置が実行することによって具現化してもよい。また、経路探索部10は、機器本体に搭載されていてもよいし、または、サーバに搭載されていてもよい。
【0059】
さらに、
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、例えば機器本体に搭載された経路誘導部11を有している。この経路誘導部11は、ユーザが、経路探索部10によって提示された最適経路を誘導経路に設定するための入力操作を行った場合に、当該提示された最適経路を誘導経路に設定するようになっている。その上で、経路誘導部11は、設定された誘導経路にしたがった経路誘導を行うようになっている。この経路誘導は、地図表示処理部4によって表示される地図上への誘導経路の強調表示、交差点拡大図の表示、および、音声出力部12を介した音声案内等によって行われるようになっている。なお、マーク表示処理部7によるマークの表示処理は、経路誘導に並行して行われてもよいし、経路誘導をともなわない自走の場合に行われてもよい。また、経路誘導部11は、これの機能を実現するためのプログラムを演算処理装置が実行することによって具現化してもよい。
【0060】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0061】
本実施形態においては、まず、
図3のステップ1(ST1)において、重なり/密集マーク群検知部71により、例えば、地図表示領域を対象とした重なり/密集マーク群の有無を判定する。そして、ステップ1(ST1)において肯定的な判定結果が得られた場合(すなわち、重なり/密集マーク群が検知された場合)には、ステップ2(ST2)に進み、否定的な判定結果が得られた場合(すなわち、重なり/密集マーク群が非検知の場合)には、ステップ5(ST5)に進む。
【0062】
ここで、ステップ2(ST2)に進んだ場合には、特定マーク検知部73により、重なり/密集マーク群内に特定マークが存在するか否かを判定する。そして、ステップ2(ST2)において肯定的な判定結果が得られた場合(すなわち、特定マークが検知された場合)には、ステップ3(ST3)に進み、否定的な判定結果が得られた場合(すなわち、特定マークが非検知の場合)には、ステップ4(ST4)に進む。
【0063】
一方、ステップ5(ST5)に進んだ場合には、マーク表示処理部7により、統合表示をともなわない通常のマーク表示を行って処理を終了する。
【0064】
次いで、ステップ2(ST2)からステップ3(ST3)に進んだ場合には、統合表示処理部72により、重なり/密集マーク群に対する第2の統合表示処理を行って、処理を終了する。このステップ3(ST3)の処理は、具体的には、
図4に示すようになる。すなわち、まず、
図4のステップ3−1(ST3−1)において、非特定マークのうちの優先順位が最上位のマークを中心マークに決定する。次いで、
図4のステップ3−2(ST3−2)において、特定マークについては、統合の対象から除外して本来の表示位置に単独表示し、非特定マークについては、ステップ3−1(ST3−1)において決定された中心マークの本来の表示位置に1つの統合マークによって統合表示する。
【0065】
一方、
図3において、ステップ2(ST2)からステップ4(ST4)に進んだ場合には、統合表示処理部72により、重なり/密集マーク群に対する第1の統合表示処理を行って、処理を終了する。このステップ4(ST4)の処理は、具体的には、
図5に示すようになる。すなわち、まず、
図5のステップ4−1(ST4−1)において、重なり/密集マーク群のうちの優先順位が最上位のマークを中心マークに決定する。次いで、
図5のステップ4−2(ST4−2)において、重なり/密集マーク群を、ステップ4−1(ST4−1)において決定された中心マークの本来の表示位置に1つの統合マークによって統合表示する。
【0066】
なお、本実施形態には、以下に示すような種々の変形例を適用してもよい。
【0067】
(第1変形例)
例えば、統合表示処理部72は、
図6に示すように、現在地(自車位置)Pが特定マークM1、M2が示す地物まで所定距離d以内(同図破線円形枠内)の地点にない状態(a)においては、重なり/密集マーク群M1〜M5の中に特定マークM1、M2が含まれている場合であっても、第1の統合表示処理を行い、現在地Pが所定距離d以内の地点にある状態(b)においては、本実施形態における第2の統合表示処理を行うようにしてもよい。この場合に、所定距離dは、固定値であってもよいし、操作部6等を用いて変更可能な可変値であってもよい。
【0068】
このような本変形例のフローチャートは、
図7に示すように、
図3に示したステップ2(ST2)とステップ3(ST3)との間に、ステップ6(ST6)およびステップ7(ST7)を追加したものとなる。すなわち、ステップ6(ST6)においては、統合表示処理部72により、現在地が特定マークが示す地物まで所定距離以内の地点にあるか否かを判定する。そして、ステップ6(ST6)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ3(ST3)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ7(ST7)に進む。次いで、ステップ7(ST7)において、統合表示処理部72により、重なり/密集マーク群に対する第1の統合表示処理を行ってステップ6(ST6)に戻る。
【0069】
本変形例によれば、現在地が特定マークが示す地物まで所定距離の地点に到達した場合に、第1の統合表示処理から第2の統合表示処理へと切り替えることができるので、地図の視認性に重点を置いた第1の統合表示処理を行っている際に、ユーザが特定マークを走行の目安にし得る好適なタイミングで、特定マークの識別が可能な第2の統合表示処理へと切り替えることができる。
【0070】
(第2変形例)
また、統合表示処理部72は、
図8に示すように、現在地Pが特定マークM1、M2が示す地物に面する道路(リンク)上にない状態(a)においては、重なり/密集マーク群の中に特定マークM1、M2が含まれている場合であっても、第1の統合表示処理を行い、現在地Pが特定マークM1、M2が示す地物に面する道路上にある状態(b)においては、本実施形態における第2の統合表示処理を行うようにしてもよい。
【0071】
このような本変形例のフローチャートは、
図9に示すように、
図3に示したステップ2(ST2)とステップ3(ST3)との間に、ステップ8(ST8)およびステップ9(ST9)を追加したものとなる。すなわち、ステップ8(ST8)においては、統合表示処理部72により、現在地が特定マークが示す地物に面する道路上にあるか否かを判定する。そして、ステップ8(ST8)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ3(ST3)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ9(ST9)に進む。次いで、ステップ9(ST9)において、統合表示処理部72により、重なり/密集マーク群に対する第1の統合表示処理を行ってステップ8(ST8)に戻る。
【0072】
本変形例によれば、現在地が特定マークが示す地物に面する道路上に到達した場合に、第1の統合表示処理から第2の統合表示処理へと切り替えることができるので、地図の視認性に重点を置きつつも、ユーザが特定マークを走行の目安にし得る好適なタイミングで、特定マークの目安としての機能を発現させることができる。
【0073】
(第2実施形態)
次に、本発明に係るナビゲーション装置の第2実施形態について、
図10乃至
図13を参照して説明する。
【0074】
なお、第1実施形態と基本的構成が同一若しくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
【0075】
本実施形態のナビゲーション装置1の第1実施形態との相違点は、統合表示処理部72による第2の統合表示処理の具体的な内容にある。
【0076】
すなわち、本実施形態における第2の統合表示処理は、重なり/密集マーク群に含まれる特定マークを中心マークと決定し、重なり/密集マーク群を、特定マークの本来の表示位置上に、当該特定マークの外観を反映させた1つの統合マークによって統合して表示する処理である。なお、重なり/密集マーク群内に特定マークが複数存在する場合には、複数の特定マークのうちのいずれか1つの特定マークを、所定の決定方法にしたがって中心マークと決定してもよい。この場合に、所定の決定方法は、例えば、第1の統合表示処理と同様の優先順位にしたがった決定方法であってもよく、または、例えば、交差点(案内交差点を含む)に最も近い地物のマークを中心マークとする決定方法であってもよい。あるいは、複数の特定マークのすべてを中心マークとして、これらの中心マークに、統合されるべき複数の非特定マークを位置関係等に応じてそれぞれ振り分けるようにしてもよい。
【0077】
このような構成によれば、例えば、
図10(a)に示すように、重なり/密集マーク群M1〜M5の中に道路沿いの地物を示す特定マークM1が含まれている場合には、
図10(b)に示すように、特定マークM1を統合の中心として、特定マークM1の本来の表示位置上に特定マークM1の外観を反映させた統合マークM’による統合表示を行うことができるので、地図の視認性を更に向上させることができる。
【0078】
本実施形態の作用は、
図3に示したフローチャート中のステップ3(ST3)すなわち第2の統合表示処理の具体的な内容が第1実施形態とは異なることになり、
図11に示すようになる。
【0079】
すなわち、
図11に示すように、本実施形態の第2の統合表示処理においては、まず、ステップ3−1’(ST3−1’)において、特定マークを中心マークに決定する。
【0080】
次いで、ステップ3−2’(ST3−2’)において、重なり/密集マーク群を、ステップ3−1’(ST3−1’)において中心マークに決定された特定マークの本来の表示位置に、1つの統合マークによって統合表示する。
【0081】
なお、本実施形態においても、以下に示すような種々の変形例を適用してもよい。
【0082】
(第1変形例)
例えば、統合表示処理部72は、
図12に示すように、現在地Pが特定マークM1が示す地物まで所定距離d以内の地点にない状態(a)においては、重なり/密集マーク群M1〜M5の中に特定マークM1が含まれている場合であっても、第1の統合表示処理を行い、現在地Pが所定距離d以内の地点にある状態(b)においては、本実施形態における第2の統合表示処理を行うようにしてもよい。
【0083】
本変形例によれば、ユーザが特定マークを走行の目安にし得る好適なタイミングで、特定マークの識別が可能かつ視認性にも優れた第2の統合表示処理へと切り替えることができる。
【0084】
(第2変形例)
また、統合表示処理部72は、
図13に示すように、現在地Pが特定マークM1が示す地物に面する道路上にない状態(a)においては、重なり/密集マーク群の中に特定マークM1が含まれている場合であっても、第1の統合表示処理を行い、現在地Pが特定マークM1が示す地物に面する道路上にある状態(b)においては、本実施形態における第2の統合表示処理を行うようにしてもよい。
【0085】
本変形例においても、第1変形例と同様の作用効果を奏することができる。
【0086】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限度において種々変更してもよい。
【0087】
例えば、本発明における統合表示処理は、例えば、POIアイコン同士の統合のような同種マーク間の統合だけでなく、POIアイコンとポリゴン上の施設記号との統合のような異種マーク間の統合に適用してもよい。
【0088】
また、本発明は、このような統合表示を、マークに加えて、更に、地物名称(施設名称、道路名称、交差点名称、地名)に適用してもよい。