(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6202802
(24)【登録日】2017年9月8日
(45)【発行日】2017年9月27日
(54)【発明の名称】車両ランプアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F21S 8/10 20060101AFI20170914BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20170914BHJP
F21W 101/10 20060101ALN20170914BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20170914BHJP
【FI】
F21S8/10 531
F21V29/503
F21S8/10 160
F21W101:10
F21Y115:10
【請求項の数】7
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2012-235522(P2012-235522)
(22)【出願日】2012年10月25日
(65)【公開番号】特開2013-93324(P2013-93324A)
(43)【公開日】2013年5月16日
【審査請求日】2015年8月11日
(31)【優先権主張番号】13/281,817
(32)【優先日】2011年10月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506146389
【氏名又は名称】フェデラル−モーグル・イグニション・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】FEDERAL−MOGUL IGNITION COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・マイアー−ウェント
(72)【発明者】
【氏名】シャオルー・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ドミニック
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・コワルチク
【審査官】
竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−181418(JP,A)
【文献】
特開2009−289751(JP,A)
【文献】
特開2011−061157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/10
F21V 29/503
F21W 101/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ランプアセンブリであって、
所定の光学素子を有する内側反射面と外側面とを有するハウジングを備え、前記内側反射面および外側面は、近位端と遠位端との間で延在し、さらに、
前記ハウジングの前記遠位端に取付けられるレンズを備え、前記レンズおよび前記内側反射面は、前記アセンブリの閉鎖された第1のチャンバと境界を接し、さらに、
ヒートシンクと電子モジュールとを含むヒートシンクサブアセンブリを備え、前記電子モジュールは、PCB電子回路と、互いに電気的に接続される少なくとも1つのLEDとを有し、前記サブアセンブリは、前記閉鎖された第1のチャンバの外側から前記ハウジングの前記近位端に搭載され、
前記ヒートシンクと前記ハウジングの近位端は、前記第1のチャンバと分離した閉鎖された第2のチャンバと境界を接し、前記電子モジュールは前記第2のチャンバ内に配置される、車両ランプアセンブリ。
【請求項2】
前記ヒートシンクサブアセンブリは外側からアクセス可能であり、単一の構成要素として前記ハウジングから取外し可能である、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項3】
前記電子モジュールは、前記ヒートシンクに直接留められる、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項4】
前記ヒートシンクは、アルミニウムおよびマグネシウムから成る群から選択される材料で構成される、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのLEDは、前記レンズを通して見ることができない、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項6】
前記ハウジングは中心軸を有し、前記少なくとも1つのLEDは、前記中心軸に対して傾いて延びるLED軸に沿って方向付けられる、請求項5に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項7】
前記LED軸は、前記中心軸に対して実質的に垂直である、請求項6に記載の車両ランプアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.技術分野
本発明は、概ね車両ヘッドランプアセンブリに関し、特にヒートシンクを有する車両ヘッドランプアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連する技術
発光ダイオード(LED)は、ヘッドランプアセンブリなどの車両ランプアセンブリでの使用に広く普及している。LED技術は、省電力をもたらす高いレベルの効率によって人気が高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、LEDをランプアセンブリに効果的に組込んで使用するためには、それらの使用によって発せられる熱を使用中に除去する必要がある。さもなければそれらの光出力が大幅に悪化する。したがって、ヒートシンクをLEDに結合して、使用の際にLEDの付近から熱を除去することが知られている。しかし、開発されたヒートシンクはランプアセンブリ内に付加的な構成要素を必要とし、その結果ランプアセンブリのコストが増大する。また、異なるプラットフォームのランプは、ヒートシンクが互いに異なって構成されることを必要とし、それにより複数種類のヒートシンクの在庫を必要とする。したがって、多様なヒートシンク構造をストックすることが必要であることから、ランプアセンブリのコストがさらに増大する。さらに、付加的な構成要素を組付けなければならないことから、ランプアセンブリのコストが増大する。そのため、ヒートシンクは有効光出力を高め、LEDランプアセンブリの耐用寿命を延ばすものと知られているが、それに関連するコストが欠点となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
車両ランプアセンブリは、所定の光学素子を有する内側反射面と外側面とを有するハウジングを含む。内側面および外側面は、近位端と遠位端との間で延在する。レンズはハウジングの遠位端に取付けられる。レンズおよび内側反射面は、アセンブリの閉鎖されたチャンバと境界を接する。アセンブリはさらに、ヒートシンクサブアセンブリを含む。サブアセンブリは、ヒートシンクと電子モジュールとを含む。電子モジュールは、PCB電子回路と、互いに電気通信するように結合される少なくとも1つのLEDとを有する。サブアセンブリは、閉鎖されたチャンバの外側からハウジングの近位端に搭載される。
【0005】
発明の別の局面によれば、ヒートシンクサブアセンブリは、外側からアクセス可能であり、単一の構成要素としてハウジングから取外し可能である。
【0006】
発明の別の局面によれば、LEDはレンズを通して見ることができない。
図面の簡単な説明
現在好ましい実施例および最良の形態についての以下の詳細な説明、添付の請求項および添付の図面に関して考慮されると、発明のこれらおよび他の局面、特徴ならびに利点が容易に明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】発明の一局面にしたがって構成されたLEDヘッドランプアセンブリの分解斜視図である。
【
図2】
図1のヘッドランプアセンブリの組立てられた図である。
【
図3】発明の別の局面にしたがって構成されたLEDヘッドランプアセンブリの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
現在好ましい実施例の詳細な説明
図面をより詳細に参照して、
図1および
図2は、車両ヘッドランプアセンブリ、特に発明の一局面にしたがって構成されたオートバイヘッドランプアセンブリ10として表わされるランプアセンブリを例示する。ヘッドランプアセンブリ10は、所定の光学素子16を有する反射内側面14と外側面18とを有するハウジング12を含む。内側面および外側面14,18は、中心軸20に沿って近位端22と遠位端24との間で延在する。レンズ26がハウジング12の遠位端24に取付けられる。レンズ26および反射内側面は、アセンブリ10の閉鎖されたチャンバ28と境界を接する。アセンブリ10はさらに、ヒートシンクサブアセンブリ30を含む。サブアセンブリ30は、ヒートシンク32と、PCB電子回路36および互いに電気通信するように結合される少なくとも1つの、図示では一対のLED38を有する電子モジュール34とを含む。サブアセンブリ30は、閉鎖されたチャンバ28の外側からハウジング12の近位端22に搭載される。したがって、サブアセンブリ30は外側からアクセス可能であり、レンズ26を取外すことなく単一の構成要素としてハウジング12から容易に取外すことができる。さらにサブアセンブリ30は、普遍的なサブアセンブリとして構成され、それによって、ハウジング12に設けられる光学素子16の構造にかかわらず、多様なランプアセンブリに有用である。したがって、サブアセンブリ30は、異なるランプアセンブリに普遍的であることによって製造を簡略化する。
【0009】
電子モジュール34は、たとえば一対のねじ切りされた留め具40などによってヒートシンク32に直接留められる。電子モジュールは、LED38の端子44を受けるように構成された一対の差込口42を有する。ヒートシンク32は、たとえばアルミニウムおよびマグネシウムから成る群から選択される材料などの、熱交換器として機能するために良好な熱的特性を有する材料で構成される。
【0010】
発明の別の局面にしたがって構成されたランプアセンブリ110が
図3に示され、同様の特徴を特定するために、上で使用したものに100の桁を加えた参照符号が使用される。
【0011】
ランプアセンブリ110は同様の構成要素を含み、ハウジング112と、ハウジング112の遠位端124に取付けられるレンズ126と、ハウジング112およびレンズ126と境界を接するチャンバ128の外側からハウジング112の近位端122に取付けられるように構成されたヒートシンクサブアセンブリ130とを含む。ハウジング112は、少なくとも1つ、図示では一対のLED138から発せられた光をレンズ126を通って中心軸120に沿って導く光学素子116を有する反射内側面128を有する。サブアセンブリ130は、上記のように、ヒートシンク132と留め具140によってそこに留められる電子モジュール134とを含み、電子モジュール134は、LED138の端子144を受けるように構成された差込口142を介してLED138と電気通信するように構成されたPCB電子回路136を含む。アセンブリ10とアセンブリ110との顕著な相違点は、それぞれのハウジング12,112に対するそれぞれのサブアセンブリ30,130の方向付けである。述べたように、アセンブリ10では、ハウジング12およびサブアセンブリ30は、共通の中心軸20に沿って延在するように構成される。しかしアセンブリ110では、ハウジング112は中心軸120に沿って延在するが、サブアセンブリは、中心軸120に対して傾いた、ここでは中心軸120に対して垂直または実質的に垂直に示される軸46に沿って延在するように方向付けられる。
【0012】
サブアセンブリ130を中心軸120に対して傾いた関係に方向付けると、LED138は、レンズ126を通して見えないように位置決めされる。したがって、レンズ126を見ても、LED138は見えない。これは、反射内側面114の方向付けと、LEDによって発せられた光を、軸46に沿って延びる発光方向から、中心軸120に沿ってレンズ126を通って延びる方向に反射するハウジング112内の光学素子116の構造と、により可能となる。アセンブリは両方とも、単一の構成要素であるそれぞれのハウジング12,112からサブアセンブリ30,130を取外すことを可能にし、両方のサブアセンブリ30,130は、ハウジングの様々なプラットフォームおよび構造で使用するための普遍的な構成要素として構成される。
【0013】
明らかに、本発明の多くの修正および変更が上述の現在好ましい実施例に照らして可能である。したがって、添付の請求項の範囲内において、発明は具体的に上記したのと別のやり方で実施され得ることが理解される。
【符号の説明】
【0014】
10 ヘッドランプアセンブリ、12 ハウジング、14 反射内側面、16 光学素子、18 外側面、20 中心軸、22 近位端、24 遠位端、26 レンズ、28 閉鎖されたチャンバ、30 サブアセンブリ、32 ヒートシンク、34 電子モジュール、36 PCB電子回路、38 LED、40 留め具、42 差込口、44 端子。