(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
クロロフィル類が、クロロフィルa、クロロフィルb、クロロフィルc1、クロロフィルc2、クロロフィルd、クロロフィルfおよびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の飲料。
甘味物質が、スクラロース、アセスルファムK、アスパルテーム、ネオテーム、グリチルリチン、ステビアおよびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の飲料。
甘味物質を含有する飲料に対して、飲料中での濃度が0.01〜1000ppbとなるようにクロロフィルを配合することによって、飲料のボディ感を増強する方法であって、
飲料が、アルコール度数が20%以下のアルコール飲料であり、アルコール以外の原料に起因するカロリーが5kcal/100mL未満である、上記方法。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者の健康志向が一層高まっている。飲料においても、健康に関する様々な効果や機能を訴求するものが増えており、その中で最も人気が高いのは、体重管理の機能を訴求したものである。脂肪吸収抑制などの積極的な効果をアピールするものもあるが、飲料自体に含まれるカロリー(熱量)が少ないことを訴求する製品が多い。
【0003】
そのような飲料として、緑茶やウーロン茶などの無糖茶飲料や、微糖タイプ又は無糖タイプ(ブラック)のコーヒー飲料などが人気である。最近では、炭酸飲料やアルコール飲料において、糖類ゼロ、糖質ゼロ、カロリーオフなどを訴求するものが増え、それぞれ高い人気を博している。更に、このような傾向とあいまってか、消費者の味覚的な嗜好もスッキリした味わいのものにシフトする傾向が見られる。
【0004】
しかしながら、このような低カロリーを特徴とする飲料は、糖の配合量が少ないため品質特性として香味が薄くなる傾向がある。そのため、香味のボディ感が不足し、消費者の嗜好に合わなくなる恐れがある。また、このような飲料には、スクラロースやアセスルファムカリウム(アセスルファムKともいう)等のような高甘味度甘味料を配合することが一般的に行われているが、このような甘味料は甘味のボディ感が不足しがちであることが指摘されている。さらに、糖が少なく香味が薄くなった場合、原料や製造方法に起因する香味の欠点をマスキングする効果が低減し、オフフレーバーが明らかになりやすいという問題もある。
【0005】
以上のような背景から、飲料全般に対して使用可能な、飲料に適度なボディ感を付与する技術の重要性が高まっている。これまでに、飲料のボディ感を増強する手段として、以下の技術が提案されている。
【0006】
特許文献1には、カルシウム受容体活性化作用を有する特定配列のアミノ酸又はペプチド等を混合することによって、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムなどの甘味料のボディ感を改善することが記載されている。
【0007】
特許文献2には、天然甘味料の転化型液糖を配合することにより、アセスルファムカリウムの独特の甘味の質とボディ感不足の欠点を改善し、砂糖と同様な甘味の質とボディ感をもった、まろやかで上品な甘味を有する甘味料組成物が記載されている。
【0008】
特許文献3には、アセスルファムK、シュクラロース、アスパルテーム等の合成高甘味度甘味料に、特定のαグルコシル化ステビア抽出物を特定量で含有することによって、甘味に厚みがあり、甘味の切れがよく、異味もほとんどないような甘味料組成物を提供することが記載されている。
【0009】
特許文献4には、フラクトオリゴ糖およびステビア甘味料を特定の比率で含有することによって、甘味に厚みがあり、甘味の切れがよく、異味もほとんどないような甘味料組成物とすることが記載されている。
【0010】
特許文献5には、アスパルテームに特定のフレーバー(食品香料)を併用することを特徴とするアスパルテームの呈味改善方法について記載されている。
特許文献6には、甘草精製物等の高甘味度甘味料を用いた混合甘味料において、α−グリコシルグリチルリチンを規定量の範囲で共存せしめることにより、甘味質の改善を図る方法が記載されている。
【0011】
特許文献7には、アスパルテームとソルビトール等の糖アルコールとを特定比率で配合することによって、マウスフルネスな厚みに欠け、後甘味を与えやすいというアスパルテームの甘味特性の問題を解決することが記載されている。
【0012】
特許文献8には、アスパルテームに特定比率で塩化ナトリウムを配合し、かつ、塩化ナトリウム濃度を低くすることによって、アスパルテームの呈味質を改善し、砂糖とほぼ同質の甘味質を有するアスパルテーム含有組成物又は食品を提供することが記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
これらの技術はいずれも各種高甘味度甘味料の甘味においてボディ感が不足するところ、特定の物質を配合することによってボディ感不足を補完したものである。しかしながら、今般の飲料、特にカロリーオフタイプの飲料では高甘味度甘味料を配合したものが多くを占めるものの、高甘味度甘味料を含まないものも存在し、上記の技術はこのような飲料に適用したものではない。
【0015】
また、上記技術では呈味物質として、特許文献2〜7では別種の甘味料を、特許文献8では塩味を感じない低濃度の塩化ナトリウムを、高甘味度甘味料と組み合わせて使用することによって、高甘味度甘味料の甘味質の改善を図る技術である。しかし、呈味物質を添加することによって、商品開発時に意図しなかった香味が飲料に付与されてしまい、飲料の設計品質が変わってしまうリスクを伴う。
【0016】
以上から、開発時に意図した飲料の機能や香味品質(本明細書では、「飲料本来の設計品質」ともいう)を維持しながら、飲料全体のボディ感を増強することができる素材の探索が極めて重要となっている。
【0017】
本発明は、上記のような事情に鑑み、飲料本来の設計品質を変えることなく、味のボディ感を増強する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明者らは、かかる課題について鋭意検討した結果、驚くべきことに、通常は色素として用いられるクロロフィル類を飲料に極少量配合することによって、飲料本来の設計品質を変えることなく、味のボディ感を増強できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0019】
すなわち、本発明は以下に限定されるものではないが、下記の態様を包含するものである。
(1) 飲料に対して0.01〜1000ppbのクロロフィル類と甘味物質とを含有する飲料。
(2) クロロフィル類が、クロロフィルa、クロロフィルb、クロロフィルc1、クロロフィルc2、クロロフィルd、クロロフィルfおよびそれらの混合物からなる群より選択される、(1)に記載の飲料。
(3) 甘味物質が、糖類および/または甘味料である、(1)または(2)に記載の飲料。
(4) 飲料のpHが2.0〜6.0である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の飲料。
(5) 甘味物質が、スクラロース、アセスルファムK、アスパルテーム、ネオテーム、グリチルリチン、ステビアおよびそれらの混合物からなる群より選択される、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の飲料。
(6) アルコール度数が20%以下のアルコール飲料またはノンアルコール飲料である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の飲料。
(7) カロリーが20kcal/100mL以下である、(1)〜(6)のいずれか1項に記載の飲料。
(8) 糖類の含有量が、2.5g/100mL以下である、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の飲料。
(9) 糖質の含有量が、2.5g/100mL以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の飲料。
(10) 甘味物質を含有する飲料に対して、飲料中での濃度が0.01〜1000ppbとなるようにクロロフィル類を配合する工程を含む、飲料の製造方法。
(11) 甘味物質を含有する飲料に対して、飲料中での濃度が0.01〜1000ppbとなるようにクロロフィル類を配合することによって、飲料のボディ感を増強する方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、甘味物質と特定量(0.01〜1000ppb)のクロロフィル類とを飲料に配合することによって、飲料本来の設計品質を変えることなく味のボディ感を増強することができる。特に本発明において、クロロフィル類がほとんど無味であって極微量で効果を発揮することから、飲料本来の設計品質に大きな影響を与えることなく、飲料のボディ感を増強することができる。
【0021】
また、高甘味度甘味料を含有する糖類ゼロ、糖質ゼロ等のカロリーオフタイプの飲料に配合した場合、熱量を増大させないため、飲料本来の機能を維持することができる。さらに、アルコール飲料においては本発明によってアルコールの刺激感を低減することができる。
【0022】
本発明のメカニズムの詳細は不明であり、本発明はこれに拘束されるものではないが、クロロフィル類水溶液単体の味覚はほとんど感知できないことから、微量のクロロフィル類と甘味物質を併用すると、両者が協働的に作用して、甘味物質による飲料のボディ感を増強するためであると推定される。
【0023】
このように本発明によれば、飲料本来の設計品質・機能を維持しつつ、飲料の味のボディ感を増強することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の飲料は、特定量のクロロフィル類と甘味物質を含有することを特徴とする。本発明の飲料では、飲料に対して0.01〜1000ppbという微量のクロロフィル類を配合することによって、飲料本来の設計品質を変えることなく、その飲料のボディ感を増強することができる。
【0025】
クロロフィル類
本発明の飲料はクロロフィル類を含有する。クロロフィル類は、葉緑素とも呼ばれ、光合成の明反応で光エネルギーを吸収する役割をもつ化学物質である。クロロフィル類は、4つのピロールからなる環構造であるテトラピロールに、フィトールと呼ばれる長鎖アルコールがエステル結合した基本構造をもつ。天然に存在するクロロフィル類は、一般にテトラピロール環の中心にマグネシウム等の金属が配位した構造を有する。この金属が脱離し、2つの水素で置換された物質はフェオフィチンと呼ばれる。本明細書では、クロロフィルとフェオフィチンを合わせてクロロフィル類と呼ぶこととする。クロロフィル類は、テトラピロール環の種類および結合している置換基によって区別され、発見された順にアルファベットが付与されている。具体的には、クロロフィルa(C
55H
72O
5N
4M)、クロロフィルb(C
55H
70O
6N
4M)、クロロフィルc1(C
35H
30O
5N
4M)、クロロフィルc2(C
35H
28O
5N
4M)、クロロフィルd(C
54H
70O
6N
4M)、クロロフィルf(C
55H
70O
6N
4M)などが知られている(Mは中心金属を意味する)。本発明に使用できるクロロフィル類は、前記のいずれのクロロフィルまたはその混合物であってもよいが、クロロフィルa又はクロロフィルbを好ましく用いることができ、より好ましくはクロロフィルaを用いることができる。また、中心金属(M)はMgであることが好ましい。
【0026】
クロロフィル類としては、市販のクロロフィル製剤を好適に使用することができ、具体的には、和光純薬工業株式会社製クロロフィルaなどを使用することができる。クロロフィル類の製造方法や由来は特に限定されないが、クロロフィル類は植物体の葉緑素であるため、植物体を適当な溶媒に抽出して得られる抽出液を、クロロフィル類抽出液として飲料に添加することができる。
【0027】
本発明において飲料に配合するクロロフィル類の量はクロロフィルとその分子変性物であるフェオフィチンの総和で表されるが、0.01〜1000ppb(μg/L)であり、0.03〜700ppbが好ましく、0.05〜500ppb(μg/L)がより好ましく、0.05〜100ppb(μg/L)がさらに好ましい。クロロフィル類の量が0.01ppbを下回った場合、甘味物質と併用してもボディ感を増強する効果が十分でなくなる一方、クロロフィル類の量が1000ppbを超えると、飲料に意図せざる香味を付与する恐れがある。また、クロロフィル類は、構造中のテトラピロール環に由来する強い色を持ち、多くは緑色に見えるため、500ppbを超えてクロロフィル類を飲料に配合すると意図せざる色調を飲料に付与する恐れもあるため、好ましくない。
【0028】
クロロフィル類の飲料への添加方法や添加時期は特に制限されず、製造工程中のどのタイミングでも添加することができ、添加方法も公知の方法によることができる。
飲料に含まれるクロロフィル類は公知の方法により、分析ないし定量することができる。例えば、クロロフィル類の分析方法として、石原らの方法が知られており(石原正彦他「高速液体クロマトグラフィ−を用いたクロロフィル類の分析」平成13年10月、http: //www. kanhoku. or.jp/ presentation/ presen 01.pdf:平成23年12月現在)、本発明においてもかかる方法を利用してクロロフィル類の配合量を定量することができる。例えば、適当な移動相を用いてHPLCを行い、蛍光検出器でクロロフィル類を定量することが可能であり、例えば、下記の条件でクロロフィル類を分析することができる。
・移動相: メタノールとアセトンの混合液(メタノール:アセトン=80:20)
・機種: CLASS−LC10(島津製作所製)
・カラム: Inertsil ODS-2 (4.6×150mm、5μm、ジーエルサイエンス製)
・カラム温度: 35℃
・注入量: 10μL
・流速: 0.8mL/min
・検出: 蛍光検出器(励起および測定波長は、クロロフィルaは430nmおよび670nm、クロロフィルbは410nmおよび670nm、フェオフィチンaは410nmおよび655nm、フェオフィチンbは、410nmおよび660nm)
・クロロフィル標準液:クロロフィルaおよびクロロフィルbについては、市販の標準品10mgをアセトン50mLに溶かして調整し、その濃度は妨害がないものとして吸光光度法(三波長法)を用いて測定し、下記の式にて補正する。
【0029】
クロロフィルa(mg/L)=吸光光度法(mg/L)×0.7072
クロロフィルb(mg/L)=吸光光度法(mg/L)×0.8012
・フェオフィチン標準液:上記の各クロロフィル標準液10mLに対し1mol/L塩酸0.1mLの割合で添加し、5分間放置後、同量の1mol/Lアンモニア水溶液を添加し、調整した。添加後、生じた塩化アンモニウムを耐溶媒性のフィルター(0.45μm)で濾過する。濃度は、Mg脱離による質量変化とHClおよびアンモニア水溶液添加による希釈を下記の式で補正して算出する。
【0030】
フェオフィチンa(mg/L)=クロロフィルa×0.9750÷1.02
フェオフィチンb(mg/L)=クロロフィルb×0.9754÷1.02
甘味物質
本発明の飲料は甘味物質を含有し、本発明においては、甘味物質と微量のクロロフィル類とが協働的に作用することによって、飲料全体のボディ感を増強することができる。
【0031】
甘味物質としては、飲料に使用でき、人に官能的な甘味を惹起できる物質であれば何ら限定されず、例えば、甘味料、香料などを用いることができる。本発明において特に好ましい甘味物質として、糖類や高甘味度甘味料等の甘味料を挙げることができ、甘味物質は1種類でも2種類以上を組み合わせて用いることもできる。これらの甘味物質は、天然の甘味物質であっても人工の甘味物質であってもよく、また、飲料に用いられる原料に含まれるものの持込であっても構わないし、別途、飲料に配合したものでもよい。
【0032】
糖類としては、例えば、砂糖(シュクロース)およびマルトースなどの二糖類、グルコースおよびフルクトースなどの単糖類、オリゴ糖、ソルビトール、キシリトール、マルチトールなどの糖アルコールなどを挙げることができ、ショ糖、グルコース、フルクトースを好ましく用いることができる。また、高果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖、はちみつ、サトウキビ搾汁液(黒糖蜜)、羅漢果末、羅漢果抽出物、甘草末、甘草抽出物などの植物抽出物、メープルシロップ、モラセス(糖蜜)、水飴などの形で、糖類を飲料に配合することも可能である。
【0033】
本発明においては、甘味物質として高甘味度甘味料を始めとする甘味料を使用することができ、好ましい甘味料として、高甘味度甘味料を挙げることができる。
本明細書における高甘味度甘味料とは、ショ糖に比べて強い甘味を有する天然甘味料および合成甘味料をいい、食品や飲料に配合されるものであれば特に限定されない。そのような高甘味度甘味料としては、ペプチド系甘味料、例えばアスパルテーム、アリテーム、ネオテーム、グリチルリチン等;配糖体系甘味料、例えばステビア甘味料(ステビア抽出物およびステビアを酵素処理してブドウ糖を付加した酵素処理ステビアおよびステビアの甘味成分の中で最も甘味質のよいレバウディオサイドAを含む)、カンゾウ抽出物等;蔗糖誘導体、例えばスクラロース等;合成甘味料、例えばアセスルファムK、サッカリン、ネオヘスペリジン−ジヒドロカルコン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜使用することができる。高甘味度甘味料は、ショ糖に比べて非常に強い甘味を有する一方で、ショ糖とは異なる甘味質や好ましくない呈味が感じられることが問題となることがある。例えば、スクラロースやアスパルテームは、後味に後をひく甘さが残ることやボディ感が不足しがちであることが指摘されている。アセスルファムKは苦味が感じられることが指摘されている。
【0034】
本発明の飲料に、高甘味度甘味料を配合した場合は、前記の優れた効果に加えて、上記のような高甘味度甘味料に起因する甘みの残存感、苦味やえぐみといった好ましくない呈味を改善することができる。つまり、飲料本来の設計品質を変えることなく味のボディ感が増強され、かつ高甘味度甘味料に起因する甘みの残存感、苦味やえぐみといった好ましくない呈味が改善された、優れた飲料を得ることができる。
【0035】
本発明の飲料に配合する甘味物質の量は、甘味物質の甘味度や飲料の目的とする設計品質に応じて適宜決定すればよいが、例えば、0.01〜1g/Lとすることができ、0.02〜0.5g/Lがより好ましく、0.03〜0.4g/Lがさらに好ましい。本発明の飲料に高甘味度甘味料を配合する場合、高甘味度甘味料の濃度は、当該飲料の目的とする設計品質に応じて適宜決定すればよいが、具体的には、0.0001〜0.05w/v%とすることができ、0.001〜0.04w/v%がより好ましく、0.005〜0.03w/v%がさらに好ましい。また、高甘味度甘味料がスクラロースである場合は、本発明の飲料中で、0.0001〜0.02w/v%であることが好ましく、0.001〜0.015w/v%であることがより好ましく、0.005〜0.01w/v%であることがさらに好ましい。高甘味度甘味料がアセスルファムKである場合は、本発明の飲料中で、0.0005〜0.034w/v%であることが好ましく、0.005〜0.03w/v%であることがより好ましく、0.01〜0.025w/v%であることがさらに好ましい。
【0036】
飲料における甘味物質の濃度は、HPLC法などの公知の方法により測定することができる。例えば、スクラロースおよびアセスルファムKについては、下記の条件で分析および定量することができる。
(スクラロース)
・カラム: Zorbax eclipse plus C18
・移動相: 5mM酢酸アンモニウム水溶液/5mM酢酸アンモニウムのアセトニトリル(ACN)溶液の混合液(両者の比率を5/95から40/60へ15分間で変化させる)
・流速: 0.2 ml/min
・温度: 40℃
・検出器: 質量検出器(タンデムマス:MS/MS、ESI(-)、m/z 395→359)
・注入量: 1μL
(アセスルファムK)
・カラム: Cadenza CD-C-18
・移動相: ACN/10mMギ酸アンモニウム(13/87)
・流速: 1.0mL/min
・温度: 37℃
・検出器: UV検出器(210nm)
・注入量: 1μL
飲料のpH
本発明の飲料のpHを特定範囲に調節することによって、本発明の効果をより明確に知覚せしめることができる。そのメカニズムは不明であるが、酸性領域における酸味が、後味の甘味の残存感を低減し、本発明による効果をより明確に知覚できるようになることが一因ではないかと推測される。すなわち、甘味の残存感が長引くと、ボディ感もなだらかに減衰していくように感じられるが、甘味の残存感が急速に低減すると、ボディ感も急速に減衰するように感じられる。そのため、短時間のうちにボディ感の上昇と減衰が起こることになり、相対的にボディ感が強まったように感じられると推測される。本発明の好ましいpHの範囲としては、2.0〜6.0が好ましく、2.1〜5.0がより好ましく、2.3〜3.7がさらに好ましい。pHの調整方法としては、周知の技術を用いればよく、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸などの有機酸やその塩を飲料に配合すればよい。
【0037】
アルコール
本発明は、ノンアルコール飲料に適用することができるが、アルコール飲料に好適に適用することができる。本明細書において、特に断りがない限り、アルコールとはエチルアルコール(エタノール)のことをいう。また、アルコール度数とは、アルコール水溶液中のアルコールの容量%のことをいう。
【0038】
本発明の飲料に、アルコールを配合してアルコール飲料とした場合は、前記の優れた効果に加えて、アルコールに起因する刺激感を低減することができる。つまり、飲料本来の設計品質を変えることなく味のボディ感が増強され、かつアルコールの刺激感が低減された、優れたアルコール飲料を、本発明によって得ることができる。
【0039】
本発明で使用できるアルコールの種類は、通常の酒類として飲用されるものであれば特に限定されない。ウイスキー、ウオッカ、ラム、焼酎、スピリッツ類などの蒸留酒、日本酒、ワイン、ビールなどの醸造酒、リキュールなどの混成酒などを使用することができる。単一種類のアルコールを用いても、抽出液の香味特徴を変化させる目的で複数種類のアルコールを用いてもよい。
【0040】
本発明で配合できるアルコールのアルコール濃度としては、1〜20%が好ましく、1〜15%がより好ましく、1〜10%が更に好ましい。このような範囲のアルコール飲料は、甘味物質が添加されることが多く、本発明によれば、甘味物質に起因する好ましくない呈味を改善し、アルコール飲料のボディ感を効果的に増強することが可能になる。また、アルコール度数が高くなると、アルコールによる味わいや刺激感が優勢となって本発明の効果が知覚しにくくなるため、上記したアルコール濃度が好ましい。
【0041】
本発明におけるアルコール度数は、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)に記載の方法によって測定することができる。具体的には、ショ糖などの糖類を添加したものと添加していないもののそれぞれについて、以下の方法で測定することができる。
(ショ糖等の糖類を添加していない試料の場合)
試料100〜150mLを、メスフラスコを用いて15℃において正確に採取する。これを300〜500mL容のフラスコに移し、メスフラスコをそれぞれ15mLの水で2回洗浄し、洗浄液もフラスコ内に移す。試料の採取に用いたメスフラスコを受器として直火蒸留を行い、採取量の70%以上が留出した後、留液に水を加えて15℃において原容に戻し、よく振り混ぜて分析サンプルとする。
(ショ糖等の糖類を添加した試料の場合)
水蒸気蒸留法によって分析サンプルを調製する。すなわち、試料100〜150mLをメスフラスコを用いて15℃において正確に採取する。これを500mL容二連フラスコに移し、メスフラスコをそれぞれ15mLの水で2回洗浄し、洗浄液もフラスコ内に移す。試料の採取に用いたメスフラスコを受器として水蒸気蒸留を行い、採取量の98%以上が留出した後、留液に水を加えて15℃において原容に戻し、よく振り混ぜて分析サンプルとする。
【0042】
以上のようにして調製した分析サンプルの15℃における密度を振動式密度計で測定し、前記国税庁所定分析法の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)および比重(15/15℃)換算表」を用いて換算することにより、アルコール度数を求めることができる。例えば、振動式密度計として、京都電子工業株式会社製の振動式密度計DA−310を用いることができる。
【0043】
カロリーオフタイプ飲料
本発明は、いわゆるカロリーオフなどの飲料に好適に適用することができる。「糖類ゼロ、糖質ゼロ、カロリーオフ」等の表示は、健康増進法の規定による栄養表示基準に基づくものであり、例えば、「糖類ゼロ」との表示は、飲料に含まれる糖類(単糖類又は二糖類であって、糖アルコールでないもの)の量が、飲料100gあたり0.5g未満のものに対して付されるものである。
【0044】
このような商品は、配合できる原料の配合量に厳しい制約がかかることになるため、飲料全体として味わいが薄く、厚み・ボディ感や味わいが不足しがちであるが、本発明によれば、このような飲料のボディ感を効果的に増強することができる。
【0045】
本発明において、飲料のカロリー(熱量)、糖類および糖質は、公知の方法によって測定することができる。この場合、健康増進法に関連して公表されている「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」に規定された方法に従って算出することもできるし、例えば、日本食品分析センターに算出を依頼することもできる。
【0046】
本発明において、カロリーオフタイプ飲料の場合は、カロリーが、20kcal/100mL以下であることが好ましく、10kcal/100mL以下であることがより好ましく、5kcal/100mL未満であることがさらに好ましい。特に、5kcal/100mL未満である場合には、カロリーゼロ等の表示を行うことができる。本発明の飲料がアルコール飲料である場合は、アルコール以外の原料に起因するカロリーが、20kcal/100mL以下であることが好ましく、10kcal/100mL以下であることがより好ましく、5kcal/100mL未満であることがさらに好ましい。
【0047】
本発明において、糖類オフタイプ飲料の場合は、飲料に含まれる糖類が、2.5g/100mL以下であることが好ましく、1g/100mL以下であることがより好ましく、0.5g/100mL未満であることがさらに好ましい。特に、0.5g/100mL未満である場合には、糖類ゼロ等の表示を行うことができる。ここで、「糖類」とは、単糖類又は二糖類であって、糖アルコールでないものをいう。
【0048】
本発明において、糖質オフタイプ飲料の場合は、飲料に含まれる糖質が、2.5g/100mL以下であることが好ましく、1g/100mL以下であることがより好ましく、0.5g/100mL未満であることがさらに好ましい。特に、0.5g/100mL未満である場合には、糖質ゼロ等の表示を行うことができる。ここで、「糖質」とは、飲料からたんぱく質、脂質、食物繊維、灰分、および水分量を除いて算出する。
【0049】
本発明の飲料においては、上述した成分の他に、飲料に添加することが知られている材料を適宜配合することができる。そのような材料としては、例えば、果汁、果実、油脂、界面活性剤、香料や呈味料などの香味料、各種エキスやエッセンシャルオイル(精油)、電解質などを挙げることができ、これらを単独ないし組み合わせて使用することができる。
【0050】
飲料の製造方法
また別の観点からは、本発明は、飲料の製造方法である。すなわち本発明は、甘味物質を含有する飲料に対して、飲料中での濃度が0.01〜1000ppbとなるようにクロロフィル類を配合する工程を含む、飲料の製造方法である。
【0051】
本発明の飲料の製造は、公知の方法を用いて原料を配合して製造することができる。必要に応じて、殺菌、容器詰めなどの工程を適宜設けることができる。好ましい態様において、本発明の飲料は、容器詰め飲料とすることができ、殺菌された容器詰め飲料とすることができる。例えば、飲料組成物を容器に充填した後にレトルト殺菌などの加熱殺菌を行うこと、あるいは、飲料組成物を殺菌して容器に充填することにより、殺菌された容器詰め飲料を製造することができる。
【0052】
容器詰め飲料の容器は特に制限されないが、ペットボトルなどの樹脂製容器、紙パックなどの紙容器、ガラス瓶などのガラス容器、アルミ缶やスチール缶などの金属製容器、アルミパウチなど、通常、飲料組成物に用いられる容器であればいずれも用いることができる。例えば、缶などの金属容器詰め飲料とする場合には、本発明の飲料組成物を容器に所定量充填し、レトルト殺菌(例えば、1.2mmHg、121℃、7分)を行うことができ、ペットボトルや紙パック、瓶飲料、缶飲料、パウチ飲料とする場合には、例えば90〜130℃で1〜数十秒保持するFP又はUHT殺菌を行い、所定量を充填することができる。本発明の飲料組成物を容器詰め飲料とする場合は、ホットパック充填法又は無菌充填法のいずれも用いることができる。
【0053】
飲料の品質改善方法
さらに別の観点からは、本発明は、飲料のボディ感を増強する方法と理解することができる。すなわち、本発明は、甘味物質を含有する飲料に対して、飲料中での濃度が0.01〜1000ppbとなるようにクロロフィル類を配合することによって、飲料のボディ感を増強する方法である。
【実施例】
【0054】
以下、本発明の内容を、本発明の実施例を参照しつつ詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、特に記載しない限り、本明細書において数値範囲はその端点を含むものとして記載され、濃度などは重量基準である。
【0055】
実施例1:クロロフィル類の添加によるボディ感増強効果
純水にクロロフィル類として、クロロフィルa(和光純薬工業株式会社製)を所定濃度添加して飲料組成物を調製した。飲料組成物のpHは約5.4、糖類を含まないためカロリーはゼロである。純水に添加するクロロフィル類の濃度は、0.01/0.05/0.1/1/10/100/500/1000ppbの8水準とした。
【0056】
このように調製した飲料組成物について、味の変化とボディ感の増強効果を調べた。クロロフィル類を添加しないサンプルをコントロール(ctr)として、コントロールに対する味わいとボディ感の2項目について専門パネリスト4名による官能評価を行った。コントロールに対する味わいの差異については、コントロールを基準(2点)として、コントロールと味わいが異ならないものを2点、若干異なるが許容範囲内のものを3点、差異が明らかで許容範囲外のものを4点、強く異なるものを5点とした。また、味のボディ感については、コントロールと同程度のものを2点、若干強いものを3点、やや強いものを4点、強いものを5点とした。
【0057】
表1に評価結果を示す。クロロフィル類の濃度が0.01〜1000ppbの広い範囲にわたり、クロロフィル類を添加した水溶液は、クロロフィル類無添加サンプル(コントロール)に対して味の差異が認められないことが明らかとなった。また、純水にクロロフィル類を添加しても、1000ppbで若干ボディ感を増強する効果が認めたが、それ未満の濃度ではほとんどボディ感増強効果が認められなかった。
【0058】
【表1】
【0059】
実施例2:果糖ブドウ糖液糖
甘味物質として果糖ブドウ糖液糖を60g/Lとなるよう添加した水溶液に、クロロフィル類として、クロロフィルa(和光純薬工業株式会社製)を水溶液中で0.01/0.05/0.1/1/10/100/500/1000ppbとなるよう添加し、飲料組成物を調製した。飲料組成物のpHは約5.5、カロリーは約18kcal/100mLである。
【0060】
クロロフィル類を添加しないサンプルをコントロールとして、コントロールとの味わいの差異、ボディ感増強の2項目について官能評価を行った。
官能評価は、専門パネリスト4名によって行い、コントロールを基準(2点)として、コントロールと味わいがやや異なるものを3点、異なるものを4点、強く異なるものを5点とした。また、味のボディ感については、コントロールと同程度のものを2点、やや強いものを3点、強いものを4点、明らかに強いものを5点とした。
【0061】
表2に評価結果を示す。クロロフィル類濃度が0.01ppb以上では、コントロールと比べてボディ感が増強されていることが分かった。一方、クロロフィル類濃度が10ppb以上では、コントロールとの味の差異が認められるようになった。以上から、クロロフィル類濃度が0.01ppb以上10ppb未満のとき、甘味物質との共存下において、香味をほとんど変化させずに味のボディ感を増強する効果があることが明らかとなった。
【0062】
【表2】
【0063】
実施例3:スクラロース
甘味物質としてスクラロースを0.05g/Lとなるように添加した水溶液に、クロロフィル類として、クロロフィルa(和光純薬工業株式会社製)を0.01〜1000ppbの濃度となるように添加し、飲料組成物を調製した。飲料組成物のpHは約5.5、カロリーはゼロである。
【0064】
調製した飲料組成物について専門パネリスト4名による官能評価を実施し、飲料組成物のボディ感と呈味を5段階で評価した。ボディ感は、コントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価し、呈味は、スクラロースによるクセのある呈味について、コントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価した。
【0065】
以下の表から明らかなように、本発明によるボディ感の増強および高甘味度甘味料の好ましくない呈味の改善を確認した。
【0066】
【表3】
【0067】
実施例4:アセスルファムK
甘味物質としてアセスルファムカリウムを0.15g/Lとなるように添加した水溶液に、クロロフィル(和光純薬工業株式会社製)を0.01〜1000ppbの濃度となるように添加し、飲料組成物を調製した。飲料組成物のpHは約5.5、カロリーはゼロである。
【0068】
調製した飲料組成物について専門パネリスト4名による官能評価を実施し、飲料組成物のボディ感と呈味を5段階で評価した。ボディ感は、コントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価し、呈味は、アセスルファムカリウムによるクセのある呈味について、コントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価した。
【0069】
以下の表から明らかなように、本発明によるボディ感の増強および高甘味度甘味料の好ましくない呈味の改善を確認した。
【0070】
【表4】
【0071】
実施例5:アルコール飲料
甘味物質として果糖ブドウ糖液糖を60g/Lの濃度で含むアルコール度数7%のアルコール水溶液にクロロフィル類として、クロロフィルa(和光純薬工業株式会社製)を0.01〜1000ppbの濃度となるように添加し、飲料組成物を調製した。飲料組成物のpHは約5.5、カロリーは約59kcal/100mLである。
【0072】
調製した飲料組成物について、専門パネリスト4名による官能評価を実施し、飲料組成物のボディ感とアルコールによる刺激感を5段階で評価した。ボディ感は、コントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価し、アルコールの刺激感に関する評価基準は、コントロールを基準(2点)として最高点を5点とした。
【0073】
以下の表から明らかなように、本発明によるボディ感の増強およびアルコール刺激感の低減を確認した。
【0074】
【表5】
【0075】
実施例6:アルコール飲料
甘味物質として果糖ブドウ糖液糖を60g/Lの濃度で含むアルコール度数が1〜20%のアルコール水溶液にクロロフィル類として、クロロフィルa(和光純薬工業株式会社製)を1ppbの濃度となるように添加し、飲料組成物を調製した。飲料組成物のpHは約5.5、カロリーは、アルコールを含まない部分は全て約18kcal/100mLであるが、アルコールを含む場合は、それぞれ、約24kcal/100mL、約35kcal/100mL、約51kcal/100mL、約74kcal/100mL、約101kcal/100mL、約129kcal/100mLである。
【0076】
調製した飲料組成物について、専門パネリスト4名による官能評価を実施し、アルコールによる刺激感を5段階で評価した。アルコールの刺激感は、アルコール非含有のコントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価した。
【0077】
以下の表から明らかなように、本発明によるボディ感の増強およびアルコール刺激感の低減を確認した。アルコール度数が1〜20%のとき、本発明によるボディ感の増強効果およびアルコール刺激感の低減効果が顕著に認められ、1〜15%になるとアルコールの刺激感低減効果が特に強く認められ、1〜10%になると更にボディ感増強効果が強く認められ好ましい。
【0078】
【表6】
【0079】
実施例7:ノンアルコール飲料
ノンアルコール飲料(アルコール度数0.00%)にクロロフィルを添加し、ボディ感増強効果及び呈味改善効果を確認した。
【0080】
具体的には、表7の配合表に従って、クロロフィル類としてクロロフィルa(和光純薬工業株式会社製)を飲料中で0.01〜1000ppbの濃度となるように添加して、ノンアルコール飲料を調製した。また、クロロフィル類を含まない飲料も調製してコントロールとした。これらのノンアルコール飲料は、いずれもpHは約3.3、カロリーは約4kcal/100mL、糖質は1g/100mL、糖類は0g/100mLである。
【0081】
調製したノンアルコール飲料について専門パネリスト4名による官能評価を実施し、ノンアルコール飲料のボディ感と呈味を5段階で評価した。ボディ感は、クロロフィル類を含まないコントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価し、呈味は、スクラロース及びアセスルファムカリウムによるクセのある呈味について、コントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価した。
【0082】
以下の表8から明らかなように、本発明によるボディ感の増強および高甘味度甘味料の好ましくない呈味の改善を確認した。
【0083】
【表7】
【0084】
【表8】
【0085】
実施例9:アルコール飲料
アルコール飲料(アルコール度数約3%)にクロロフィルを添加し、ボディ感増強効果及び呈味改善効果を確認した。
【0086】
具体的には、表9の配合表に従って、クロロフィル類として、クロロフィルa(和光純薬工業株式会社製)を飲料中で0.01〜1000ppbの濃度となるように添加して、アルコール飲料を調製した。また、クロロフィル類を含まない飲料も調製してコントロールとした。これらのアルコール飲料は、いずれもpHは約3.0、カロリーはアルコールを含まない場合は約4kcal/100mLでアルコールを含む場合は約21kcal/100mL、糖質は1g/100mL、糖類は1g/100mLである。
【0087】
調製したアルコール飲料について専門パネリスト4名による官能評価を実施し、アルコール飲料のボディ感と呈味を5段階で評価した。ボディ感は、クロロフィル類を含まないコントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価し、呈味は、スクラロース及びアセスルファムカリウムによるクセのある呈味について、コントロールを基準(2点)として最高点を5点として評価した。
【0088】
以下の表10から明らかなように、本発明によるボディ感の増強および高甘味度甘味料の好ましくない呈味の改善を確認した。
【0089】
【表9】
【0090】
【表10】