(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
観察者側に設けられる第1の偏光板と背面側に設けられる第2の偏光板との間に液晶セルを備える液晶表示パネルと、該液晶表示パネルを背面側から照明する面光源装置と、を備え、
該面光源装置は、光源部と;該光源部からの光を、該光源部に対向する入光面から入射させ、該液晶表示パネルと対向する出光面から、光の導光方向と略平行な面内において該出光面の法線方向から所定の角度をなす方向に最大強度の指向性を有する偏光光を出射する導光板と;を備え、
該第2の偏光板は、吸収型偏光子を含む偏光部と;該偏光部の導光板側に配置され、該導光板側に凸となる柱状の単位プリズムが複数配列されたプリズム部と;を備え、
該導光板から出射される偏光光は、該出光面の法線方向を極角0°、該導光板の導光方向を方位角0°−180°方向としたときに、極角50°〜80°かつ方位角135°〜225°、ならびに0°〜45°および315°〜360°の範囲における出射光の積分強度Laと、全出射光の積分強度Ltとの比La/Ltが0.3以上である、
液晶表示装置。
前記偏光選択反射シートが、透過軸に平行な方向の屈折率が互いに実質的に等しく、かつ、透過軸に直交する方向の屈折率が互いに異なる2種類の層を含む多層積層体である、請求項3に記載の液晶表示装置。
前記液晶セルが、電界が存在しない状態でホモジニアス配列に配向させた液晶分子を含む液晶層、または、電界が存在しない状態でホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を含む液晶層を含む、請求項1から5のいずれかに記載の液晶表示装置。
観察者側に設けられる第1の偏光板と背面側に設けられる第2の偏光板との間に液晶セルを備える液晶表示パネルと、該液晶表示パネルを背面側から照明する面光源装置と、を備え、
該面光源装置は、光源部と;該光源部からの光を、該光源部に対向する入光面から入射させ、該液晶表示パネルと対向する出光面から、光の導光方向と略平行な面内において該出光面の法線方向から所定の角度をなす方向に最大強度の指向性を有する光を出射する導光板と;を備え、
該第2の偏光板は、吸収型偏光子を含む偏光部と;該偏光部の導光板側に配置され、該導光板側に凸となる柱状の単位プリズムが複数配列されたプリズム部と;を備え、
該導光板から出射される光は、該出光面の法線方向を極角0°、該導光板の導光方向を方位角0°−180°方向としたときに、極角50°〜80°かつ方位角135°〜225°、ならびに0°〜45°および315°〜360°の範囲における出射光の積分強度Laと、全出射光の積分強度Ltとの比La/Ltが0.3以上である、
液晶表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面等を参照して、本発明の1つの実施形態について説明する。
なお、
図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、必要に応じて各部の寸法、寸法比および形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、プリズムシートは、プリズムフィルムとしてもよいし、プリズム板としてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
【0010】
図1は、本発明の1つの実施形態による液晶表示装置1を説明する図である。本実施形態の液晶表示装置1は、面光源装置20と、面光源装置20により背面から照明される液晶表示パネル15とを備える。なお、液晶表示装置1には、説明等は省略するが、この他に、液晶表示装置として動作するために必要とされる通常の配線、回路、部材などの機器が備えられている。
【0011】
なお、図中及び以下の説明において、理解を容易にするために、液晶表示装置1の使用状態において、導光板の光の導光方向に垂直な方向をX方向、導光板の光の導光方向をY方向、観察画面の法線方向をZ方向とする。観察者は、観察者側となるZ2側から背面側となるZ1側に向けて、液晶表示パネル15の画面の表示を視認する。また、プリズムシート30や液晶表示パネル15の厚み方向(Z方向)においては、Z1側は、光の入射側であり、Z2側は光の出射側となる。
【0012】
液晶表示パネル15は、透過型の映像表示部であり、観察者側(出射側、Z2側)に配置された第1の偏光板13と、面光源装置20側(Z1側)に配置された第2の偏光板14と、第1の偏光板13と第2の偏光板14との間に配置された液晶セル12とを有している。偏光板は、吸収型偏光子を含む偏光部を備え、吸収型偏光子は、入射した光を直交する二つの偏光成分に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)の偏光成分を透過させ、当該一方の方向に直交する方向(吸収軸と平行な方向)の偏光成分を吸収する機能を有している。本実施形態では、第2の偏光板14の透過軸及び第1の偏光板13の透過軸は、液晶表示パネル15の正面方向(液晶表示装置1の観察画面の正面方向)から見て、実質的に直交している。本実施形態においては、例えば、第1の偏光板13の透過軸はX方向であり、第2の偏光板14の透過軸はY方向である。X方向は、上記のとおり導光板の光の導光方向に垂直な方向であり、図示例においては画面の左右方向である。Y方向は、上記のとおり導光板の光の導光方向であり、図示例においては画面の上下方向である。第2の偏光板14の透過軸は、後述する導光板21の光の導光方向に実質的に平行である。なお、本明細書において、「実質的に直交」および「略直交」という表現は、2つの方向のなす角度が90°±10°である場合を包含し、好ましくは90°±7°であり、さらに好ましくは90°±5°である。「実質的に平行」および「略平行」という表現は、2つの方向のなす角度が0°±10°である場合を包含し、好ましくは0°±7°であり、さらに好ましくは0°±5°である。さらに、本明細書において単に「直交」または「平行」というときは、実質的に直交または実質的に平行な状態を含み得るものとする。
【0013】
図2を参照すると、本実施形態の液晶セル12は、一対の基板121、121’と、当該基板間に挟持された表示媒体としての液晶層122とを有する。一般的な構成においては、一方の基板121に、カラーフィルター及びブラックマトリクスが設けられており、他方の基板121’に、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子と、このスイッチング素子にゲート信号を与える走査線及びソース信号を与える信号線と、画素電極及び対向電極とが設けられている。上記基板121、121’の間隔(セルギャップ)は、スペーサー等によって制御できる。上記基板121、121’の液晶層122と接する側には、例えば、ポリイミドからなる配向膜等を設けることができる。
【0014】
1つの実施形態においては、液晶層122は、電界が存在しない状態でホモジニアス配列に配向させた液晶分子を含む。このような液晶層(結果として、液晶セル)は、液晶層の遅相軸方向、進相軸方向、及び厚み方向の屈折率をそれぞれ、nx、ny、nzとした場合、代表的には、nx>ny=nzの3次元屈折率を示す。なお、本明細書において、ny=nzとは、nyとnzが完全に同一である場合だけでなく、nyとnzとが実質的に同一である場合も包含する。
【0015】
このような3次元屈折率を示す液晶層を用いる駆動モードの代表例としては、インプレーンスイッチング(IPS)モード、フリンジフィールドスイッチング(FFS)モード等が挙げられる。上記IPSモードは、電圧制御複屈折(ECB:Electrically Controlled Birefringence)効果を利用し、電界が存在しない状態でホモジニアス配列に配向させた液晶分子を、例えば、金属で形成された対向電極と画素電極とで発生させた基板に平行な電界(横電界ともいう)で応答させる。より具体的には、例えば、テクノタイムズ社出版「月刊ディスプレイ7月号」p.83〜p.88(1997年版)や、日本液晶学会出版「液晶vol.2No.4」p.303〜p.316(1998年版)に記載されているように、ノーマリーブッラクモードでは、液晶セルの電界無印加時の配向方向と一方の側の偏光子の吸収軸とを一致させて、上下の偏光板を直交配置させると、電界のない状態で完全に黒表示になる。電界があるときは、液晶分子が基板に平行を保ちながら回転動作することによって、回転角に応じた透過率を得ることができる。なお、上記のIPSモードは、V字型電極又はジグザグ電極等を採用した、スーパー・インプレーンスイッチング(S−IPS)モードや、アドバンスド・スーパー・インプレーンスイッチング(AS−IPS)モードを包含する。
【0016】
上記FFSモードは、電圧制御複屈折効果を利用し、電界が存在しない状態でホモジニアス配列に配向させた液晶分子を、例えば、透明導電体で形成された対向電極と画素電極とで発生させた基板に平行な電界(横電界ともいう)で応答させるものをいう。なお、FFSモードにおける横電界は、フリンジ電界ともいう。このフリンジ電界は、透明導電体で形成された対向電極と画素電極との間隔を、セルギャップより狭く設定することによって発生させることができる。より具体的には、SID(Society for Information Display)2001 Digest,p.484−p.487や、特開2002−031812号公報に記載されているように、ノーマリーブラックモードでは、液晶セルの電界無印加時の配向方向と、一方の側の偏光子の吸収軸とを一致させて、上下の偏光板を直交配置させると、電界のない状態で完全に黒表示になる。電界があるときは、液晶分子が基板に平行を保ちながら回転動作することによって、回転角に応じた透過率を得ることができる。なお、上記のFFSモードは、V字型電極又はジグザグ電極等を採用した、アドバンスド・フリンジフィールドスイッチング(A−FFS)モードや、ウルトラ・フリンジフィールドスイッチング(U−FFS)モードを包含する。
【0017】
上記の電界が存在しない状態でホモジニアス配列に配向させた液晶分子を用いる駆動モード(例えば、IPSモード、FFSモード)は斜めの階調反転がなく、斜め視野角が広いため、本発明に用いられる正面方向に指向した面光源を用いても斜めからの視認性が優れるという利点がある。
【0018】
別の実施形態においては、液晶層122は、電界が存在しない状態でホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を含む。電界が存在しない状態でホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を用いる駆動モードとしては、例えば、バーティカル・アライメント(VA)モードが挙げられる。VAモードは、マルチドメインVA(MVA)モードを包含する。
【0019】
図3は、VAモードにおける液晶分子の配向状態を説明する概略断面図である。
図3(a)に示すように、VAモードにおける液晶分子は、電圧無印加時には、液晶分子は基板121、121’面に略垂直(法線方向)に配向する。ここで、「略垂直」とは、液晶分子の配向ベクトルが法線方向に対して傾いている場合、すなわち、液晶分子がチルト角を有する場合も包含する。当該チルト角(法線からの角度)は、好ましくは10°以下、さらに好ましくは5°以下、特に好ましくは1°以下である。このような範囲のチルト角を有することにより、コントラストに優れ得る。また、動画表示特性が向上し得る。このような略垂直配向は、例えば、垂直配向膜を形成した基板間に負の誘電率異方性を有するネマチック液晶を配することにより実現され得る。このような状態で一方の基板の面から光を入射させると、第2の偏光板14を通過して液晶層122に入射した直線偏光の光は、略垂直配向している液晶分子の長軸の方向に沿って進む。液晶分子の長軸方向には実質的に複屈折が生じないため入射光は偏光方位を変えずに進み、第2の偏光板と直交する透過軸を有する第1の偏光板13で吸収される。これにより電圧無印加時において暗状態の表示が得られる(ノーマリブラックモード)。電極間に電圧が印加されると、液晶分子の長軸が基板面に平行に配向する。この状態の液晶分子は、第2の偏光板14を通過して液晶層に入射した直線偏光の光に対して複屈折性を示し、入射光の偏光状態は液晶分子の傾きに応じて変化する。所定の最大電圧印加時において液晶層122を通過する光は、例えばその偏光方位が90°回転させられた直線偏光となるので、第1の偏光板13を透過して明状態の表示が得られる。再び電圧無印加状態にすると配向規制力により暗状態の表示に戻すことができる。また、印加電圧を変化させて液晶分子の傾きを制御して第1の偏光板13からの透過光強度を変化させることにより階調表示が可能となる。VAモードの場合には、斜め方向の中間調の透過率が正面方向の中間調の透過率よりも高いため、本発明に用いられる正面方向に指向した面光源を用いても斜めからみた中間調が明るく、黒つぶれが少ないという利点がある。
【0020】
図4は、本実施形態の面光源装置20の構成を説明する図である。
図4(a)には、
図1にA1−A2で示した線に沿った面光源装置20の矢視断面図を示し、
図4(b)には、
図1にB1−B2で示した線に沿った面光源装置20の矢視断面図を示す。面光源装置20は、
図1に示すように、液晶表示パネル15の背面側(Z1側)に配置され、液晶表示パネル15を背面側から照明する照明装置である。面光源装置20は、
図1及び
図4に示すように、導光板21と、光源部10と、反射シート11とを備えるエッジライト型の面光源装置(バックライト)である。面光源装置20は、光源部10を導光板21の1つの側面(
図1の21aまたは21b)に沿って配置した1灯式と呼ばれる面光源装置であってもよく、光源部10を導光板21の対向する2つの側面(
図1の21aおよび21b)に沿ってそれぞれ配置した2灯式と呼ばれる面光源装置であってもよい。
図4(a)に示すように、本実施形態においては2灯式の面光源装置を例示している。
【0021】
導光板21は、光源部10から入射した光を、導光板21内で反射作用等を受けながら光源部10側とは対向する端部側へ導光し、その導光過程で、徐々に出光面21d(第2の偏光板14側の面)から出射する部材である。導光板21は、基部22と、出光側単位光学要素部23と、裏面側単位光学要素部25とを有している。基部22は、シート状の部材であり、透光性を有している。
【0022】
出光側単位光学要素部23は、
図1及び
図4に示すように、基部22の第2の偏光板14(Z2側)の面に形成されている。出光側単位光学要素部23には、複数の出光側単位光学要素24が並列されている。出光側単位光学要素24は、柱状であり、
図4(b)に示す断面に現れる断面形状を維持して、光を導光する方向(Y方向)を長手方向とし、この長手方向と直交する方向(X方向)に複数並列されている。
【0023】
図5は、実施形態の導光板21の出光側単位光学要素24及び裏面側単位光学要素26の形状を説明する図である。
図5(a)は、
図4(b)に示す断面の導光板21の一部を拡大して示し、
図5(b)は、
図4(a)に示す断面の導光板21の一部を拡大して示している。
図5(a)に示すように、出光側単位光学要素24は、その並列方向に平行であって厚み方向に直交する断面(XZ断面)において、その断面形状が、基部22の一方の面上に底辺を有し、基部22から突出する凸状の三角形形状である。本実施形態の出光側単位光学要素24では、底辺に対向する頂点が曲線状である例を示しているが、曲線状ではなく、尖った角部を有する形態としてもよく、また底辺が曲線状であってもよい。出光側単位光学要素24は、
図5(a)に示すように、その並列ピッチがPaであり、並列方向における基部22側の幅(すわなち、断面三角形形状の底辺の長さ)がWaであり、出光側単位光学要素24の高さ(厚み方向における寸法)がHaであり、断面三角形状の頂角がθ3、頂角以外の角度がθ1,θ2である。代表的には、並列ピッチPaは、底辺の長さWaに等しい。
【0024】
出光側単位光学要素24の
図4(b)及び
図5(a)に示す断面形状は、次の条件A及び条件Bのうちの少なくとも一方を満たすことが好ましい。
条件A:頂角θ3以外の角となる断面三角形形状の基部22上に位置する底角の角度θ1、θ2が、25°以上45°以下である。
条件B:底辺の長さWaに対する、高さHaの比(Ha/Wa)が、0.2以上0.5以下である。
条件A及び条件Bの少なくとも一方が満たされる場合、導光板21から出光する光のうち、出光側単位光学要素24の並列方向(X方向)に沿った成分について、偏光性を有しつつ導光板21の出光面21dの法線方向への集光作用を高めることができる。結果として、導光板から出射される偏光光(第1指向性光L1:後述)において、所望の出射光分布を得ることができる。
好ましくは、本実施形態の出光側単位光学要素24は、
図4(b),
図5(a)に現れる断面(出光側単位光学要素24が並列する方向に沿った断面)において、二等辺三角形形状であり、角度θ1,θ2は等しい。このような形態とすることにより、正面方向輝度を効果的に上昇させること、及び、出光側単位光学要素24の並列方向(X方向)に沿った面内での輝度の角度分布に対称性を付与することができる。
【0025】
なお、本願明細書における「三角形形状」とは、厳密な意味での三角形形状のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む略三角形形状を含む。また同様に、本明細書において用いる、その他の形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「楕円」、「円」等の用語も、厳密な意味に縛られることなく、同様の光学的機能を期待し得る程度の誤差を含めて解釈することとする。
【0026】
図1に示すように、導光板21の裏面側(Z1側)には、裏面側単位光学要素部25が形成されている。裏面側単位光学要素部25には、複数の裏面側単位光学要素26が並列されて形成されている。裏面側単位光学要素26は、柱状であり、
図4(a),
図5(b)に示す断面に現れる断面形状を維持して、導光板の光の導光方向に垂直な方向(X方向)を長手方向とし、導光板の光の導光方向(Y方向)に複数並列されている。この裏面側単位光学要素26の配列方向は、前述の第2の偏光板14の透過軸に実質的に平行している。
図5(b)に示すように、裏面側単位光学要素26は、その並列方向(Y方向)に略平行であって厚み方向(Z方向)に直交する断面(YZ面)において、その断面形状が、基部22の背面側(Z1側)の面上に底辺を有し、基部22から背面側(Z1側)に突出する凸状の三角形形状(楔形状)である。本実施形態の裏面側単位光学要素26は、その頂点が鈍角の角を有している例を示したが、これに限らず、例えば、その頂部が裏面側に凸となる曲面状としてもよい。
【0027】
裏面側単位光学要素26は、
図5(b)に示すように、その並列ピッチがPbであり、並列方向における基部22側の幅(すわなち、断面三角形形状の底辺の長さ)がWbであり、裏面側単位光学要素26の高さ(厚み方向における寸法)がHbであり、断面三角形状の頂角がθ6、頂角以外の角度がθ4,θ5である。この並列ピッチPbは、底辺の長さWbに等しい。裏面側単位光学要素26の断面形状は、配列方向に平行かつ厚み方向に平行な断面において、対称な形状であってもよく、非対称な形状であってもよい。
図5(b)では、2灯式面光源装置に用いられる裏面側単位光学要素26の断面形状を示している。この場合、当該断面形状は、配列方向に平行かつ厚み方向に平行な断面において、対称な形状であることが好ましい。より具体的には、
図5(b)に示す裏面側単位光学要素26の断面形状は、二等辺三角形状であり、底角θ4,θ5が等しくされている。一方、1灯式面光源装置に用いられる場合には、裏面側単位光学要素26の断面形状は、例えば後述の
図6(b)に示すように、非対称な三角形状としてもよい。この場合、底角θ4,θ5は、この裏面側単位光学要素26の配列方向において、光源部10側に位置する方の底角が、他方の底角より大きくなることが、効率よく光を導光させ、出射させるという観点から好ましい。このような裏面側単位光学要素26を設けることにより、光源部10からの導光板21内を効率よく導光させ、出射させることができ、裏面側単位光学要素26の並列方向(Y方向)に沿った面内での明るさの均一性等を向上させることができる。また、導光板21から出射する光が受ける拡散作用を極力低減できる。
【0028】
導光板21の各部の寸法の一例を以下に示す。
出光側単位光学要素24に関して、底部の幅Waは、20μm〜500μmとすることができ、高さHaは、4μm〜250μm以下とすることができる。また、出光側単位光学要素24の頂角θ3は、90°〜125°以下とすることができる。
基部22の厚さは、0.25mm〜10mmとすることができ、導光板21全体の厚さは、0.3mm〜10mmとすることができる。
裏面側単位光学要素26に関して、底部の幅Wbは、20μm〜500μmとすることができ、高さHbは、1μm〜10μmとすることができる。また、裏面側単位光学要素26の頂角θ6は、176.0°〜179.6°とすることができる。
【0029】
この導光板21は、例えば、押し出し成型により、又は、基部22となる基材上に出光側単位光学要素24及び裏面側単位光学要素26を賦型することにより、基部22と出光側単位光学要素部23及び裏面側単位光学要素部25とを一体に製造可能である。押し出し成型によって導光板21を製造する場合、出光側単位光学要素部23及び裏面側単位光学要素部25が、基部22の母材となる材料と同一の樹脂材料としてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
【0030】
導光板21の基部22の母材となる材料や、出光側単位光学要素24,裏面側単位光学要素26を形成する材料としては、光を効率よく透過させるものであれば、種々の材料を使用することができる。例えば、光学用途として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性及び加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができ、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレート系やウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化性樹脂等)、ガラス等を用いることができる。
【0031】
光源部10は、
図1および
図4(a)に示すように、導光板21の基部22の板状の対向する2組の側面のうち、出光側単位光学要素24の長手方向(Y方向)両端となる一組の側面21aおよび21bのうち、一方の面又は双方の面に対して対向する位置に、その面に沿って配置される。本実施形態では、
図1および
図4(a)に示すように、導光板21の2つの側面21aおよび21bに面する位置に、側面21aおよび21bに沿って光源部10が設けられる例を示している。この光源部10は、LED(発光ダイオード)等のように指向性の高い光を出射する発光源が好ましい。本実施形態の光源部10は、複数の点光源10aが配列されて形成されており、この点光源10aは、LEDである。この光源部10は、不図示の制御装置により各点光源(LED)10aの出力、すなわち、各点光源10aの点灯及び消灯や、点灯時の明るさ等を、他の点光源の出力から独立して調節可能となっている。
【0032】
導光板21の裏面側には、反射シート11が設けられている。この反射シート11は、導光板21の裏面側等から放出される光を反射して、導光板21内に戻す機能を有している。この反射シート11は、例えば、金属等の高い反射率を有する材料により形成されたシート(例えば、正反射性の銀箔シート、薄い金属板にアルミニウム等を蒸着したもの)、高い反射率を有する材料により形成された薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート(例えば、PET基材に銀を蒸着したもの)、屈折率の異なる2種類以上の薄膜を多層積層することにより鏡面反射性を有するシート、拡散反射性の白色の発泡PET(ポリエチレンテレフタレート)シート等を用いることができる。金属等の高い反射率を有する材料により形成されたシート、高い反射率を有する材料により形成された薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等といった、いわゆる鏡面反射を可能とする反射シートを使用することが、集光性や、光の利用効率を向上させるという観点から好ましい。鏡面反射を可能とする反射シートは、光を鏡面反射させることにより、光の指向性を失わさず、その結果、出射光の偏光方向が維持されると推定される。よって、所望の出射光分布の実現に反射シート11も貢献し得る。
【0033】
図6は、導光板21から出射し、後述する第2の偏光板14のプリズム部14bから偏光部14aへと導かれる光の様子を示す図である。
図6(a)は、上記で説明してきた2灯式の場合を説明する図であり、
図6(b)は、参考としての1灯式を説明する図である。導光板21は、上述のような構成を有しており、その出光面21d(第2の偏光板14側の面)から出射する光は、所定の方向に最大強度を有する指向性を有し、所定の半値幅を有する偏光光(以下、第1指向性光L1と称する場合がある)となる。
図6(a)では、導光板21の側面21aおよび21bに光源部10が配置されているので、光源部10からの光の主たる導光方向はY方向となる。ここで、導光板21が上述のような構成を有することにより、導光板21を伝播する光は、後述する作用により出射方向および偏光状態が制御される。その結果、導光板21から出射する光は、
図6(a)に示すように、YZ面内において出光面21dの法線方向に対して側面21b側へ角度αをなす方向(以下、第1の方向と称する場合がある)に最大強度(ピーク)を有する偏光光となる。本実施形態の角度αは、図示例では約73°である。導光板を適切に設計することにより、目的に応じて任意の適切な角度αを実現することができる。例えば、角度αは65°〜80°であり得る。なお、本発明に用いられる導光板21においては、1灯式であっても2灯式であっても、出射方向および偏光状態の制御が良好に実現され得る。
【0034】
さらに、本実施形態の導光板21は、光の導光方向と平行な方向の面内(YZ面内)で振動する偏光成分の比率が高い偏光光を出射する特性を有する。すなわち、第1指向性光は、YZ面内で振動する偏光成分の比率が高い偏光光となる。以下、YZ面内で振動する偏光成分をP成分、光の導光方向と平行かつYZ面に垂直な平面(XY平面)で振動する偏光成分をS成分と称する場合がある。したがって、P成分は、その偏光方向(振動方向)が第2の偏光板14の透過軸方向(Y方向)と略平行となる。後述するように、第2の偏光板14のプリズム部14bは、第1指向性光の偏光状態を維持しつつ第2の方向(法線方向)に最大強度を有する第2指向性光を第2の偏光板14の偏光部14aに導くので、第2指向性光もまたP成分の比率が高い偏光光となる。その結果、第2の偏光板で吸収される光を減らすことができるので、光の利用効率が高く、明るい液晶表示装置を得ることができる。
【0035】
なお、導光板21が光を導光する原理は、光が光学的に密(屈折率n1)と疎(屈折率n2)の媒質の境界面において入射角θaが下記式1のθcに達すると全反射を起すことを利用しており、θcを臨界角という。
sinθc=n2/n1 (式1)
導光板21内を導光する光は、裏面側単位光学要素26での全反射により出光面21dへの入射角θaが、この臨界角θcよりも小さくなったときに、導光板21から出射する。
【0036】
本実施形態では、導光板21の屈折率及び裏面側単位光学要素26の底角θ4,θ5を、出光面21dへの入射角θaが臨界角θcよりも若干小さくなるように設けている。このような形態とすることで、導光板21から出射する光は、P成分の多い偏光光として出射される。しかも、入射角θaが特定の小さい領域にされているので、出射角度も特定の小さい領域に限定される。すなわち、第1の方向(出射角αの方向)に最大強度を有し、かつP成分の比率の高い偏光光を、第1指向性光L1として、出光面21dから出射することができる。
【0037】
導光板21から出射される偏光光(第1指向性光L1)は、P成分を好ましくは52%以上、より好ましくは55%以上含んでもよい。第1指向性光L1がこのような性質を有することにより、第2の偏光板で吸収される光を減らすことができ、光の利用効率が高く、明るい液晶表示装置を得ることができる。なお、P成分の比率の上限は、理想的には100%であり、1つの実施形態においては60%であり、別の実施形態においては57%である。
【0038】
さらに、導光板21から出射される偏光光(第1指向性光L1)は、出光面の法線方向を極角90°、該導光板の導光方向を方位角0°−180°方向としたときに、極角50°〜80°かつ方位角135°〜225°、ならびに0°〜45°および315°〜360°の範囲における出射光の積分強度Laと、全出射光の積分強度Ltとの比La/Ltが0.3以上である。La/Ltは、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.7以上である。言い換えれば、本実施形態においては、上述のように、第1指向性光L1の出射光分布は、所定の極角および方位角の範囲内で所定の照度比率となるように三次元的に制御されている。このような出射光分布の実現には、導光板の出光側単位光学要素が貢献し得る。第1指向性光L1がこのような特定の出射光分布を有することにより、YZ平面に沿ってプリズム第2斜面35において全反射され、正面方向に効果的に偏向され、液晶パネルから出射される光の利用効率が上がり、結果として積算照度および正面輝度が高まるという利点がある。La/Ltが0.3未満になると、YZ平面から外れて第2斜面35に入射する成分の光が多くなり、これらの光は第2斜面35で全反射されても正面方向に出射されず、一部の光はパネル表面から出射することができず(臨界角以上の角度で入射するため、液晶表示パネルの表面で全反射する)、結果として積算照度および正面輝度が低下する場合がある。すなわち、液晶表示パネルから出射される光の積算照度および正面輝度を上げるには、いかに多くの光をYZ平面に沿って第2斜面35に入射させるかが重要となる。なお、La/Ltの理論的上限は、1.0である。
【0039】
1つの実施形態においては、導光板21から出射される第1指向性光L1は、非偏光の光であってもよい。La/Ltが上記所望の範囲を満足すれば、第1指向性光L1が偏光であるか非偏光であるかにかかわらず、本発明の効果が得られ得る。
【0040】
本発明においては、第2の偏光板14は、偏光部14aとプリズム部14bとを備える。すなわち、第2の偏光板は、例えば、プリズムシートを一体化したプリズムシート付偏光板として提供され得る。このような構成とすることにより、プリズムシートと偏光板との間の空気層を排除することができるので、液晶表示装置の薄型化に寄与することができる。液晶表示装置の薄型化は、デザインの選択幅を広げるので、商業的な価値が大きい。さらに、このような形態であれば、プリズムシートを面光源装置(実質的には導光板)に取り付ける際のこすれによるプリズムシートの傷つきを回避できるので、そのような傷に起因する表示の濁りを防止することができる。
【0041】
偏光部14bは、代表的には、偏光子と、偏光子の片面または両面に配置された保護層とを有する。偏光子は、代表的には吸収型偏光子である。吸収型偏光子および保護層は、当業界における通常の構成が採用される。以下、偏光子の具体的な特性および材料等の代表例を説明する。
【0042】
上記吸収型偏光子の波長589nmの透過率(単体透過率ともいう)は、好ましくは41%以上であり、より好ましくは42%以上である。なお、単体透過率の理論的な上限は50%である。また、偏光度は、好ましくは99.5%〜100%であり、更に好ましくは99.9%〜100%である。上記の範囲であれば、液晶表示装置に用いた際に正面方向のコントラストをより一層高くすることができる。
【0043】
上記単体透過率及び偏光度は、分光光度計を用いて測定することができる。上記偏光度の具体的な測定方法としては、上記偏光子の平行透過率(H
0)及び直交透過率(H
90)を測定し、式:偏光度(%)={(H
0−H
90)/(H
0+H
90)}
1/2×100より求めることができる。上記平行透過率(H
0)は、同じ偏光子2枚を互いの吸収軸が平行となるように重ね合わせて作製した平行型積層偏光子の透過率の値である。また、上記直交透過率(H
90)は、同じ偏光子2枚を互いの吸収軸が直交するように重ね合わせて作製した直交型積層偏光子の透過率の値である。なお、これらの透過率は、JlS Z 8701−1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
【0044】
上記吸収型偏光子としては、目的に応じて任意の適切な偏光子が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。また、米国特許5,523,863号等に開示されている二色性物質と液晶性化合物とを含む液晶性組成物を一定方向に配向させたゲスト・ホストタイプのE型およびO型偏光子、米国特許6,049,428号等に開示されているリオトロピック液晶を一定方向に配向させたE型およびO型偏光子等も用いることができる。
【0045】
このような偏光子の中でも、高い偏光度を有するという観点から、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系フィルムによる偏光子が好適に用いられる。偏光子に適用されるポリビニルアルコール系フィルムの材料には、ポリビニルアルコール又はその誘導体が用いられる。ポリビニルアルコールの誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール等が挙げられる他、エチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸や、そのアルキルエステル、アクリルアミド等で変性したものが挙げられる。ポリビニルアルコールの重合度は、1000〜10000程度、ケン化度は80モル%〜100モル%程度のものが一般に用いられる。
【0046】
上記ポリビニルアルコール系フィルム(未延伸フィルム)は、常法に従って、一軸延伸処理、ヨウ素染色処理が少なくとも施される。さらには、ホウ酸処理、ヨウ素イオン処理を施すことができる。また、上記処理の施されたポリビニルアルコール系フィルム(延伸フィルム)は、常法に従って乾燥されて偏光子となる。
【0047】
一軸延伸処理における延伸方法は特に制限されず、湿潤延伸法と乾式延伸法のいずれも採用できる。乾式延伸法の延伸手段としては、たとえば、ロール間延伸方法、加熱ロール延伸方法、圧縮延伸方法等が挙げられる。延伸は多段で行うこともできる。前記延伸手段において、未延伸フィルムは、通常、加熱状態とされる。通常、未延伸フィルムは30μm〜150μm程度のものが用いられる。延伸フィルムの延伸倍率は目的に応じて適宜に設定できるが、延伸倍率(総延伸倍率)は2倍〜8倍程度、好ましくは3倍〜6.5倍、さらに好ましくは3.5倍〜6倍である。延伸フィルムの厚さは5μm〜40μm程度が好適である。
【0048】
ヨウ素染色処理は、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素及びヨウ化カリウムを含有するヨウ素溶液に浸漬することにより行われる。ヨウ素溶液は、通常、ヨウ素水溶液であり、ヨウ素及び溶解助剤としてヨウ化カリウムを含有する。ヨウ素濃度は、好ましくは0.01重量%〜1重量%程度、より好ましくは0.02重量%〜0.5重量%であり、ヨウ化カリウム濃度は、好ましくは0.01重量%〜10重量%程度、より好ましくは0.02重量%〜8重量%である。
【0049】
ヨウ素染色処理にあたり、ヨウ素溶液の温度は、通常20℃〜50℃程度、好ましくは25℃〜40℃である。浸漬時間は通常10秒間〜300秒間程度、好ましくは20秒間〜240秒間の範囲である。ヨウ素染色処理にあたっては、ヨウ素溶液の濃度、ポリビニルアルコール系フィルムのヨウ素溶液への浸漬温度、浸漬時間等の条件を調整することにより、ポリビニルアルコール系フィルムにおけるヨウ素含有量及びカリウム含有量が所望の範囲になるように調整する。ヨウ素染色処理は、一軸延伸処理の前、一軸延伸処理中、一軸延伸処理の後の何れの段階で行ってもよい。
【0050】
ホウ酸処理は、ホウ酸水溶液へポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより行う。ホウ酸水溶液中のホウ酸濃度は、2重量%〜15重量%程度、好ましくは3重量%〜10重量%である。ホウ酸水溶液中には、ヨウ化カリウムによりカリウムイオン及びヨウ素イオンを含有させることができる。ホウ酸水溶液中のヨウ化カリウム濃度は0.5重量%〜10重量%程度、さらには1重量%〜8重量%とするのが好ましい。ヨウ化カリウムを含有するホウ酸水溶液は、着色の少ない偏光子、即ち可視光のほぼ全波長域に亘って吸光度がほぼ一定のいわゆるニュートラルグレーの偏光子を得ることができる。
【0051】
ヨウ素イオン処理には、例えば、ヨウ化カリウム等によりヨウ素イオンを含有させた水溶液を用いる。ヨウ化カリウム濃度は0.5重量%〜10重量%程度、さらには1重量%〜8重量%とするのが好ましい。ヨウ素イオン含浸処理にあたり、その水溶液の温度は、通常15℃〜60℃程度、好ましくは25℃〜40℃である。浸漬時間は通常1秒〜120秒程度、好ましくは3秒〜90秒間の範囲である。ヨウ素イオン処理の段階は、乾燥工程前であれば特に制限はない。後述の水洗浄後に行うこともできる。
【0052】
上記処理の施されたポリビニルアルコール系フィルム(延伸フィルム)は、常法に従って、水洗浄工程、乾燥工程に供することができる。
【0053】
乾燥工程は、任意の適切な乾燥方法、例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥等を採用し得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には20℃〜80℃、好ましくは25℃〜70℃であり、乾燥時間は好ましくは1分〜10分間程度である。また、乾燥後の偏光子の水分率は好ましくは10重量%〜30重量%であり、より好ましくは12重量%〜28重量%であり、さらに好ましくは16重量%〜25重量%である。水分率が過度に大きいと、偏光板を乾燥する際に、偏光子の乾燥に伴って偏光度が低下する傾向がある。特に500nm以下の短波長領域における直交透過率が増大する、すなわち、短波長の光が漏れるために、黒表示が青色に着色する傾向がある。逆に、偏光子の水分率が過度に小さいと、局所的な凹凸欠陥(クニック欠陥)が発生しやすい等の問題を生じる場合がある。
【0054】
次に、プリズム部14bについて説明する。
図1及び
図4に示すように、プリズム部14bは、第2の偏光板14の導光板21側(Z1側)の面(入光面)に設けられている。なお、本実施形態においては、プリズムシートを別部材として提供する場合のようにプリズム部を支持する基材部は必ずしも設ける必要はない。この場合、偏光部の保護層がプリズム部を支持する基材部として機能し得る。プリズム部14bは、導光板21から出射された偏光光L1を、その偏光状態を保ったまま、単位プリズム33内部での全反射等によって、液晶表示装置の略法線方向(
図6中の角度βが略90°)である第2の方向に最大強度を有する偏光光である第2指向性光L2として、偏光部14aに導く。なお、「略法線方向」とは、法線方向から所定の角度内の方向、例えば、法線方向から±10°の範囲内の方向を包含する。
【0055】
プリズム部14bには、
図1及び
図4に示すように、複数の単位プリズム33が偏光部14aの入光側(Z1側)の面に、そのシート面に沿って複数並列されて形成されている。単位プリズム33は、柱状であり、導光板の光の導光方向に直交する方向(X方向)を長手方向とし、その長手方向に所定の断面形状を維持して延在し、かつ、導光板の光の導光方向(Y方向)に複数並列されている。ここで、シート面とは、各光学シート等において、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであり、本明細書中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。例えば、第2の偏光板14のシート面は、第2の偏光板14全体として見たときにおける、第2の偏光板14の平面方向となる面であり、プリズム部14bの出光面と平行であり、液晶表示パネル15の観察面と実質的に平行な面である。
【0056】
単位プリズム33の長手方向(稜線方向)は、液晶表示装置1を正面方向(Z方向)から見て、偏光部14aの透過軸と略直交方向に向いていてもよい。すなわち、液晶表示装置1の表示面と平行な面上において、単位プリズム33の並列方向は、偏光部14aの透過軸と略平行方向に配列していてもよい。また、このとき、単位プリズム33の長手方向(稜線方向)は、液晶表示装置1を正面方向(Z方向)から見て、導光板21の出光側単位光学要素24の長手方向(稜線方向)と略直交する。
【0057】
なお、上述したとおり、本実施形態の液晶表示装置における各部材の稜線方向および/または軸方向は、代表的には互いに略直交または略平行であるが、液晶層のマトリックスならびにプリズムシートおよび導光板の単位光学要素のピッチや配列によっては、互いに干渉してモアレが発生する場合がある。その場合には、単位プリズム33の稜線方向ならびに/あるいは導光板21の出光側単位光学要素24および/または裏面側単位光学要素26の稜線方向を、液晶表示装置1を正面方向(Z方向)から見て、所定の範囲内で斜めに配置することでモアレを回避することが可能である。斜め配置の範囲としては、好ましくは20°以下であり、より好ましくは5°以下である。この範囲を超えると、後述する光の指向性に対して影響を与える場合がある。
【0058】
図8は、本実施形態のプリズム部14bを説明する図である。
図8では、
図4(a)に示す断面の一部を拡大して示した図である。
図8に示すように、本実施形態の単位プリズム33は、偏光部14aの導光板21側の面から導光板21側(Z1側)に突出した形状を有しており、偏光部14aのシート面と平行な方向における単位プリズム33の幅は、偏光部14a(液晶表示パネル)の法線方向(Z方向)に沿って偏光部14aから離れるにつれて小さくなっている。
【0059】
本実施形態の単位プリズム33は、
図8に示すように、配列方向(Y方向)に平行かつ厚み方向(Z方向)に平行な断面における断面形状が三角形状であり、いわゆる、三角柱プリズムである。この単位プリズム33は、
図8に示す断面形状が、単位プリズム33の配列方向において光源部10側となる第1斜面34を、他方の第2斜面35よりも急斜面とした不等辺三角形である。このとき、第1斜面34とプリズム部14bのシート面の法線Fとがなす角(入射面角)をφ1とし、第2斜面35とプリズム部14bのシート面の法線Fとがなす角(反射面角)をφ2とすると、φ1<φ2である。これは、導光板21から第1の方向にピークを有して出光する第1指向性光L1を、液晶表示パネル15の略法線方向(第2の方向)へ向けるためである。
【0060】
この単位プリズム33のピッチはPであり、断面形状において偏光部14a側の幅がWである。本実施形態のピッチPは、幅Wに等しい。さらに、単位プリズム33の高さ(厚み方向における単位プリズム33間の谷底となる点から頂点tまでの寸法)がHである。
【0061】
以下、単位プリズム33に入射する光の挙動について説明する。なお、
図8及び後述の
図9では、説明の便宜上、光の挙動としては各光の成分に対応した代表光線を矢印で示し、縦横の寸法比及び各層間の寸法比等は適宜、実寸とは変えて誇張して示している。
【0062】
導光板21から出射され、第1の方向に最大強度を有する第1指向性光L1は、空気層(屈折率約1.0)を直進した後、単位プリズム33の第1斜面34に入射し、単位プリズム33内を略直進し、第2斜面35で全反射され、単位プリズム33の配列方向においてシート面に対して略直交する方向(第2の方向)に最大強度を有する第2指向性光L2となって偏光部14aに導かれる。このとき、第1指向性光L1での偏光方向の偏りは、第2指向性光L2においても維持されている。従って、第2斜面35で反射された光に、シート面の法線方向に強い指向性を持たせることが可能となり、そのような指向性を持たせなかった場合に比べ、液晶表示パネル15のブラックマトリックスによる吸収が抑えられ、光の利用効率を向上できる。また、強い指向性を持たせることにより、その光の偏光方向がばらつくこともない。さらに、本実施形態においては、上述のように、第1指向性光L1の出射光分布が所定の極角および方位角の範囲内で所定の照度比率となるように三次元的に制御されているので、光の利用効率をさらに向上させることができる。なお、第1斜面34及び第2斜面35は、平坦面によって構成されるので、形状の精度を確保することが容易となるため、品質管理が容易であり、量産性を向上できる。
【0063】
図8に示す単位プリズム33の第1斜面34の傾斜角度は、第1指向性光L1が最大強度を有する方向(第1の方向、出射角α)によって適宜調整される。一般的には、第1斜面34とプリズム部の出光面(シート面)に対する法線Fとがなす角φ1は、30°〜37°である。また、第2斜面35の各平坦面の傾斜角度は、第1指向性光L1が内部反射によって、プリズム部の出光面(シート面)の法線方向に最大強度を有する第2指向性光L2となるように調整される。第2斜面35の各平坦面が法線Fとなす角φ2は、第1指向性光L1が最大強度を有する所定方向によって適宜調整され、通常30°〜37°であり、φ2>φ1を満たすことが好ましい。単位プリズム33高さHは、単位プリズム33のピッチPによっても変わるが、ピッチPが50μmの場合、通常、高さHは、30μm〜45μmである。単位プリズム33のピッチPは、特に限定されないが、通常10μm〜100μmである。
【0064】
単位プリズム33の頂点tは、
図8に示すような尖った形状でもよいし、図示しないが頂点t近傍が面取りされた曲面状となっていてもよいし、先端が平坦面となるようにカットされていてもよい。単位プリズム33の頂点tの先端がカットされている場合、単位プリズム33の高さHとは、厚み方向における単位プリズム33間の谷底となる点から先端の平坦面までの高さとする。
【0065】
図9は、単位プリズム33の他の実施形態を示す図である。
図9では、
図8と同様の断面における単位プリズム33の形状を示している。単位プリズム33は、
図9に示すように、第2斜面35が傾斜角度の異なる複数の平坦面35a,35bを有している形態としてもよい。第2斜面35の各平坦面35a,35bは、第1斜面34から入射した第1指向性光L1(L1a,L1b)を、各平坦面に到達した成分ごとにプリズム部の出光面に対する略法線方向に最大強度を有する第2指向性光L2(L2a,L2b)となるように内部反射させる傾斜角度を有しており、その傾斜角度は平坦面ごとに個別に制御可能である。
図9に示すように、第2斜面35の各平坦面のうち、頂点t側(Z1側)の平坦面35aと法線Fとがなす角(第1反射面角)はφ2であり、第2斜面35の基材部31側(Z2側)の平坦面35bと法線Fとがなす角(第2反射面角)はφ3である。
【0066】
導光板21から出射され、第1の方向に最大強度を有する第1指向性光L1(L1a、L1b)は、空気層(屈折率約1.0)を直進した後、単位プリズム33の第1斜面34に入射し、単位プリズム33内を略直進し、第2斜面35の平坦面35a,35bでそれぞれ反射され、個々の平坦面35a,35bに到達した成分ごとに、単位プリズム33の配列方向において出光面(シート面)に対して直交する方向(第2の方向)に最大強度を有する第2指向性光L2(L2a、L2b)となって偏光部14aに導かれる。なお、隣接する単位プリズム33によって第1指向性光L1が遮られるため、第2斜面35の各平坦面のうち基材部31側(Z2側)に近い平坦面ほど、第1指向性光L1のうち、シート面の法線となす角度が小さい成分しか到達しない。
図9の実施形態では、第1指向性光L1は、第2斜面35に含まれる個々の平坦面に到達する成分ごとにL1a、L1bと分けて図示している。第1指向性光L1とは、導光板21から出射される各光の成分(
図9に示す光L1a、L1b)が合成された光である。従って、
図9に示すような単位プリズム33とした場合には、第2指向性光L2の指向性をより強めることができる。
【0067】
従って、単位プリズム33が
図9に示すような形態である場合にも、各平坦面35a,35bから反射された各光の成分が合成された光(プリズム部の光出面からの出射光)は、シート面の法線方向に強い指向性を持たせることが可能となり、その光の偏光方向がばらつくこともない。さらに、
図9に示すような形態であっても、第1斜面34及び第2斜面35は、平坦面によって構成することにより、形状の精度を確保することが容易となるため、品質管理が容易であり、量産性を向上できる。
【0068】
図9に示す形態において、第2斜面35の各平坦面の傾斜角度は、第1指向性光L1が内部反射によって、プリズム部の出光面(シート面)の法線方向に最大強度を有する第2指向性光L2となるように、平坦面ごとに個別に調整される。第2斜面35の各平坦面の傾斜角度は、単位プリズム33の頂点tに近い平坦面ほど、プリズムシート30の出光面30a(シート面)に対する法線Fとなす角度が大きいことが好ましい。すなわち、
図9に示す単位プリズム33の場合、φ2>φ3であることが好ましい。これにより、第2指向性光L2の最大強度のピークをより狭いものとし、第2指向性光L2の指向性を向上することができ、正面方向における輝度を向上させることができる。さらに、第2斜面35の各平坦面が法線Fとなす角φ2,φ3は、第1指向性光L1が最大強度を有する所定方向によって適宜調整され、通常30〜37度である。
【0069】
図9に示すように、単位プリズム33の第2斜面35が2つの平坦面35a,35bからなる場合、第2斜面35の傾斜角度が変化する各平坦面35a,35bの境界点を設ける位置は、第1指向性光の指向方向によって適宜調整される。この境界点は、単位プリズム33の高さHを100%としたとき、単位プリズム33の基底面(単位プリズム33間の谷底となる点が位置する面)からの高さが20〜80%の位置に設けられる。
【0070】
なお、単位プリズム33は、第2斜面35が複数の平坦面からなる場合、その平坦面の数は、図示したものに限定されず、3つ以上の平坦面からなるものであってもよい。
【0071】
1つの実施形態においては、プリズム部14bの偏光部14a側には、プリズム部を支持する基材部(図示せず)を設けてもよい。基材部を設ける場合、単一材料を押出し成型法等により基材部とプリズム部を一体に形成した単層構成としてもよく、基材部用フィルムまたはシート上にプリズム部を賦形してもよい。なお、便宜上、基材部を設ける場合には、基材部とプリズム部の積層体も単にプリズム部と称する。
【0072】
基材部を構成する材料は、可視光線全波長域に透過性能を有する無色透明のものを使用することが好ましい。また、基材部上に電離放射線硬化性樹脂を用いてプリズムを形成する場合には、さらに電離放射線透過性を有するものが好ましい。例えば、TAC(三酢酸セルロース)や、PMMA等のアクリル樹脂、PC樹脂により形成されたフィルムが好ましく、光学的な等方性を付与する観点から未延伸フィルムがより好ましい。また、基材部の厚さは、その扱い易さや強度から25μm〜300μmが好ましい。なお、電離放射線とは、紫外線、電子線などの分子を架橋ないし重合しうるエネルギー量子を持つ放射線を意味する。
【0073】
基材部用フィルムまたはシート上にプリズム部を賦形する場合のプリズム部形成用材料と、単一材料を押出し成型して単層構成のプリズム部を形成する場合の形成用材料とは、同様の材料を用いることができる。以下、プリズム部形成用材料及び単層構成のプリズムシート形成用材料を総称してプリズム用材料と称する。プリズム用材料は、例えば、エポキシアクリレート系やウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化性樹脂等)を用いる場合には、2P法による成型が可能であり、基材上、又は、材料を単独に金型内で硬化させてプリズム部を成型することができる。単層構成のプリズム部を形成する場合には、プリズム用材料として、PC、PET等のポリエステル樹脂、PMMA、MS等のアクリル系樹脂、環状ポリオレフィン等の光透過性の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、押出し成形によってプリズムシートを成型する場合、その成型条件により樹脂の分子が配向して複屈折が発生する為、分子が配向しないような条件で成型することが好ましい。
【0074】
基材部は、好ましくは、実質的に光学的に等方性を有する。本明細書において「実質的に光学的に等方性を有する」とは、位相差値が液晶表示装置の光学特性に実質的に影響を与えない程度に小さいことをいう。例えば、基材部の面内位相差Reは、好ましくは20nm以下であり、より好ましくは10nm以下である。面内位相差がこのような範囲であれば、導光板から出射した第1指向性光の偏光状態を実質的に変化させることなく(P成分の比率を維持したまま、かつ、所定の領域の出射光分布を維持したまま)、所定の方向に第2指向性光として出射することができる。なお、面内位相差Reは、23℃における波長590nmの光で測定した面内の位相差値である。面内位相差Reは、Re=(nx−ny)×dで表される。ここで、nxは光学部材の面内において屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、nyは当該面内で遅相軸に垂直な方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、dは光学部材の厚み(nm)である。
【0075】
基材部は、別の実施形態においては、面内位相差を有していてもよい。基材部の面内位相差Reは、その厚みによって大きく異なるが、例えば100nm〜10000nmである。
【0076】
さらに、基材部の光弾性係数は、好ましくは−10×10
−12m
2/N〜10×10
−12m
2/Nであり、より好ましくは−5×10
−12m
2/N〜5×10
−12m
2/Nであり、さらに好ましくは−3×10
−12m
2/N〜3×10
−12m
2/Nである。光弾性係数がこのような範囲であれば、一般に液晶表示装置が使用されると想定される温度範囲(0℃〜50℃)および湿度範囲(0%〜90%)において、基材部の体積変化による応力が生じても面内位相差がほとんど増加せず、また一般的な方法により基材部を固定・貼り付け等を行うことによる応力が印加されても同様に面内位相差がほとんど増加せず、面光源装置から出射された偏光光の特性に悪影響を与えないので、結果として液晶表示装置の光利用効率を損なわないという利点がある。
【0077】
プリズム部の製造方法は、従来公知の方法を適宜用いることができる。例えば、所望の単位プリズム形状を有するプリズム部の賦形型に紫外線硬化性樹脂等のプリズム部形成用材料を入れ、そこに基材部となる基材を重ね、ラミネーター等を用いて基材をプリズム列形成用材料に圧着しながら紫外線等を照射してプリズム部形成用材料を硬化させ、プリズム列の型を剥離又は除去してプリズム部を形成してもよい(例えば、特開2009−37204号公報の
図2参照)。基材部を省略する場合には、当該方法において基材を重ねずにプリズム部形成用材料を硬化させればよい。また、プリズム形状に対し逆凹凸形状の凹部を有する回転するロール凹版にプリズム部形成用材料液を塗工充填し、これに基材部となる部材を供給して版面のプリズム部形成用材料液の上からロール凹版に押圧し、押圧した状態で、紫外線照射等によりプリズム部形成用材料液を硬化させた後に、固化したプリズム部形成用材料を基材とともに回転するロール凹版から剥離すれば、プリズム部は連続製造できる(例えば、特開平5−169015号公報参照)。また、プリズム部は、前記のような熱可塑性樹脂を用いて押し出し成型法によっても製造可能である。プリズム部を押し出し成型する際の材料としては、上述のプリズムシート形成材料を使用することができる。
【0078】
プリズム部14bにおける偏光方向制御の方法とその効果について述べる。
図6に示すように、導光板21から出射された第1の方向に最大強度を有する第1指向性光L1は、プリズム部14bの単位プリズム33の第2斜面35での全反射等によって第2の方向(液晶表示パネル15の法線方向(出射角0°、角度β=90°))に最大強度を有する第2指向性光L2として偏光部14aに導かれる。この時、例えば、プリズム部14bの屈折率n1が1.50の場合、空気の屈折率n2は1.0であるので、θcは、41°48′37″となり、入射角θb≧θcであれば、入射光は全反射する。
図7(b)、(c)に示すように、全反射領域(θb≧θc)では、P成分の光とS成分の光とでは、入射角θbにより位相が異なって変化して出射することとなる。このことが出射する偏光光の偏光方向に影響を及ぼす。これに対し、入射角θbを制御することにより、偏光部14aに導かれる光の偏光方向を制御でき、光の利用効率の向上を図ることができる。本実施形態では、単位プリズム33の第1斜面34及び第2斜面35の傾斜角度や屈折率を制御することにより、入射角θbを制御している。これにより、
図7(b)、(c)に示すような全反射領域において、P成分とS成分との位相差を小さくして、偏光光の偏光方向に対する影響を最小限とすることができる。その結果、第1指向性光の偏光状態および出射光分布を実質的に維持しつつ、第2の方向(略法線方向)に第2指向性光を偏光部14aに導くことができる。上述の通り、第1指向性光においてはP成分の比率が高くかつ上述の特定の出射光分布を有するので、その偏光状態および出射光分布を維持することにより、第2の偏光板14によって吸収されてしまう光を減らすことができ、液晶表示パネル15への入射光を有効に利用することが可能となる。
【0079】
第2の偏光板14においては、偏光部14aとプリズム部14bとは、任意の適切な粘着剤層または接着剤層を介して積層(一体化)されている。好ましくは、粘着剤層は拡散粘着剤で構成され、接着剤層は拡散接着剤で構成されている。拡散粘着剤は、粘着剤中に分散した光拡散性微粒子を含む。
【0080】
第2の偏光板14は、1つの実施形態においては、偏光部14aとプリズム部14bとの間に偏光選択反射シート16をさらに備えてもよい。偏光選択反射シートは、特定の偏光状態(偏光方向)の偏光を透過し、それ以外の偏光状態の光を反射する機能を有する。偏光選択反射シートは、第2の偏光板14の偏光部14aの透過軸に平行な偏光方向の光を透過するように配置することにより、第2の偏光板14に吸収されてしまう光を再利用することができ、利用効率をさらに高めることができ、また、輝度も向上できる。偏光選択反射シートは、代表的には、透過軸に平行な方向の屈折率が互いに実質的に等しく、かつ、透過軸に直交する方向の屈折率が互いに異なる少なくとも2種類の層を含む多層積層体である。例えば、偏光選択反射シートは、透過軸に平行な方向の屈折率がnaであり、透過軸に直交する方向の屈折率がnbである層Aと、透過軸に平行な方向の屈折率がnaであり、透過軸に直交する方向の屈折率がncである層Bとの交互積層体であり得る。例えば、このような交互積層体の層の総数は、50〜1000であり得る。また、偏光選択反射シートは、コレステリック液晶を固定化したフィルムとλ/4板との積層体であってもよい。
【0081】
図10は、実施形態の導光板21から出射する第1指向性光L1の輝度の強度分布と、プリズム部14bから偏光部14aに導かれる第2指向性光L2の輝度の強度分布を説明する図である。
図10(a)は、導光板21から出射される第1指向性光L1における輝度の強度分布の一例を表す輝度等高線図である。
図10(b)は、プリズム部14bから偏光部14aに導かれる第2指向性光L2における輝度の強度分布の一例を表す輝度等高線図である。この輝度等高線図は、例えば、AUTRONIC MELCHERS社製コノスコープなどの配光分布測定装置を用い、導光板21から出射された光の輝度の強度分布を室温、大気中にて測定して得られる。
【0082】
本実施形態の導光板21から出射する第1指向性光は、
図10(a)に示すように、その大部分が、出光面の法線方向を極角90°、導光板の導光方向を0°−180°方向としたときに、極角50〜80°、かつ、方位角135〜225°ならびに0〜45°および315〜360°の範囲に分布している。なお、光源配置が2灯式でなく1灯式である場合は、方位角が0〜45°および315〜360°の範囲内には、必ずしも分布している必要はない。なお、第1指向性光L1は、この範囲の法線となす角に大多数の光が指向されていることが好ましいが、その範囲外の光が存在していてもよい。第1指向性光L1は、その強度分布の半値幅となる角度(半値幅角)を±5°以上とすることができ、通常±10〜20°であり、しかも、YZ面内に振動面を有するような偏光方向を有する光(P成分)の比率の高い偏光光である。半値幅とは、輝度の最大強度のピークにおいて、最大値を100%としたときに、この最大値を有する角度から、輝度の強度が50%となるときの角度までの角度の差を意味し、半値幅が大きいほど指向性は弱くなる。
【0083】
プリズム部14bから偏光部14aに導かれる第2指向性光L2は、
図10(b)に示すように、単位プリズム33の偏向作用により、シート面の法線方向に最大強度を有しており、その半値幅を第1指向性光L1の半値幅よりも小さくすることができる。また、本実施形態のプリズム部14bは、導光板21から出射した光を、その単位プリズム33の光学作用により、出光面からの光の半値幅角を±20°以下とすることができ、より好適な形態とすることにより、半値幅角±10°以下とすることができる。プリズム部14bの出光面からの光は、その半値幅が小さいほど、正面方向における輝度が向上し、かつ、指向性の広がりによる偏光方向のばらつきも小さくなる。上述のように、本実施形態においては、上述の導光板21およびプリズム部14bを備えることにより、プリズム部14bから偏光部14aに導かれる光を、液晶表示パネルの法線方向に、半値幅角±20°以下となるような指向性の高い光、略平行光とすることができ、しかも、その光を、第2の偏光板14の偏光部14aの透過軸に略平行な方向、すなわちYZ面内に振動面を有するような偏光方向を有する光(P成分)の比率の高い光とすることができる。その結果、第2の偏光板14によって吸収されてしまう光を減らすことができ、面光源装置からの光を有効に利用することが可能となる。
【0084】
図11は、導光板からの出射される偏光光を利用した構成の場合の、本実施形態の導光板21及びプリズム部14bからの光の偏光方向と、第1の偏光板13の透過軸及び第2の偏光板14の偏光部14aの透過軸との関係を示す図である。上述のように、導光板21から出射する光(第1指向性光)はP成分の比率が高く、その主たる偏光方向は、
図11(a)に示すように、ほぼ矢印D1方向(Y方向)である。また、導光板21から出射した光は、プリズム部14bにより、その強度のピーク方向を偏向されて偏光部14aに導かれる。このとき、単位プリズム33の界面での全反射によって偏向され、しかも、プリズム部は基材部を有していないか、有していても複屈折性を有していない部材であるので、プリズム部14bから偏光部14aへ導かれる光(第2指向性光)の偏光方向は、
図11(b)に示すように、ほぼ矢印D2方向(Y方向)である。すなわち、第2の偏光板14のプリズム部14bから偏光部14aに導かれる光は、主として矢印D2方向の偏光方向を有する偏光光である。
【0085】
第2の偏光板14の透過軸は、
図11(c)に示すように、ほぼ矢印D3方向(Y方向)である。この第2の偏光板14の透過軸の方向D3は、裏面側単位光学要素26の配列方向及び単位プリズム33の配列方向に略平行な方向(Y方向)である。また、第1の偏光板13の透過軸は、
図11(d)に示すように、ほぼ矢印D4方向(X方向)である。従って、第2の偏光板14のプリズム部14bから偏光部14aに導かれる光の主たる偏光方向D2と、第2の偏光板14の透過軸D3は、平行である。また、第1の偏光板13の透過軸D4は、第2の偏光板14の透過軸D3に直交しており、電界印加された液晶セル12によって90°偏光方向が回転した光の偏光方向に略平行である。さらに、第2の偏光板14のプリズム部14bから偏光部14aに導かれる光は、その半値幅が従来のものに比べて狭く、指向性の高いものとなっているので、偏光方向のばらつき等が小さい。よって、第2の偏光板14で吸収される光(偏光光)の量を大幅に低減でき、光の利用効率が向上する。
【0086】
以上のように、本実施形態によれば、導光板21から出射した偏光光におけるP成分の比率が高く、第1の方向に最大強度を有する第1指向性光L1の出射方向を、プリズム部14bにより第2の方向(液晶表示装置1の画面正面方向)に偏向し、かつ、その偏光状態を維持し、第2の偏光板14の偏光部14aの透過軸と平行な偏光方向を有する偏光光を多く含む光として偏光部14aに導く。さらに、第1の偏光板13の透過軸は、第2の偏光板14の透過軸に直交しており、電界印加された液晶セル12によって90°偏光方向が回転した光の偏光方向に略平行である。従って、液晶表示パネル15の透過率を最大とすることができ、液晶表示装置1の光の利用効率を向上でき、明るい映像を表示できる。さらに、本実施形態においては、第1指向性光L1の出射光分布が所定の極角および方位角の範囲内で所定の照射比率となるように三次元的に制御されているので、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0087】
ここまで、本発明の特定の実施形態について説明してきたが、本発明の技術的思想から逸脱することなく種々の改変を行い得ることは当業者に明らかである。本発明は、そのような改変をすべて包含する。以下、可能な改変のうちいくつかの代表例を説明する。以下に説明する可能な改変の形態および説明を省略する当業者に自明の改変の形態を適宜組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0088】
(1)プリズム部14bの単位プリズム33は、その配列方向に平行かつ厚み方向に平行な断面おいて、その断面形状が、頂点を通りシート面に直交する直線に対して非対称である形態に限らず、上記断面形状が二等辺三角形状のように対称な形態としてもよい。断面形状が二等辺三角形の単位プリズムとする場合、導光板21からの出射光の照度分布(出射光分布)を、実施形態に示したプリズム部14bよりも、より狭い分布とすることが、集光性を高める観点から好ましい。さらに、
図12に示すように、断面形状が、頂点を通りシート面に直交する直線に対して対称な多角形形状としてもよい。このような断面形状が対称な形状の単位プリズム33を備えるプリズム部は、2灯式の面光源装置にも適用できる。
【0089】
図12に示す単位プリズム33の変形形態について簡単に説明する。この単位プリズム33Cは、第1斜面34C及び第2斜面35Cの両方が複数の平坦面を有しており、その断面形状が、その頂点tを通りシート面に直交する線に対して対称な形状となっている。単位プリズム33Cは、傾斜角度が異なる2つの平坦面34a,34bからなる第1斜面34Cと、傾斜角度が異なる2つの平坦面35a,35bからなる第2斜面35Cを有する略三角柱形状(多角形形状)である。このとき、単位プリズム33Cは、第1斜面34Cが側面21a側、第2斜面35Cが側面21b側となるように配置される。
図12に示す単位プリズム33Cに対して、側面21a,21bから入射した光は、導光板21内を導光し、導光板21から第1指向性光として出射される。この第1指向性光は、第1斜面34Cの平坦面34a,34b、第2斜面35Cの平坦面35a,35bから入射する。単位プリズム33Cでは、第1斜面34Cの各平坦面34a,34bの傾斜角度は、上述したように導光板21からの第1指向性光が入射可能な角度であり、かつ、第2斜面35Cから入射した光をシート面の法線方向に最大強度を有する第2指向性光として反射することができる角度でもある。さらに、第2斜面35Cの各平坦面35a,35bの傾斜角度は、第1斜面34Cから入射した光をシート面の法線方向に最大強度を有する第2指向性光として反射することができる角度であり、かつ、導光板21からの第1指向性光が入射可能な角度である。第1斜面34Cの各平坦面34a,34cの傾斜角度の好ましい条件は、上述した
図6や
図7(a)に示す第2斜面35の各平坦面において好ましい条件と同様である。単位プリズム33をこのような形態とすることにより、2灯式の面光源装置を備える液晶表示装置においても、光の利用効率を向上し、明るい映像を表示できる。なお、上記のような形状に限らず、単位プリズム33は、三角形の頂点部が短い上底となる台形であってもよいし、少なくとも一方の斜面が導光板21側に凸となる曲面状であってもよい。
【0090】
(2)導光板21は、基部22の厚さが略一定である形態に限らず、1つの側面側に光源部10を設ける場合(すなわち、1灯式である場合)は、光源部10を設ける側の側面21a側が最も厚く、対向する側面21b側に向かうにつれて徐々に薄くなるテーパ形状であってもよい。このような形態とすることにより、光の利用効率と輝度の均一性を高めることができる。また、光源部10を導光板21の両側面21a,21bに配置した2灯式面光源装置の場合は、裏面側を中央部が薄くなるアーチ状のものとしたもの等であってもよい。さらに、導光板21は、特開2007−220347号公報、特開2011−90832号公報、特開2004−213019号公報、特開2008−262906号公報等に記載の裏面側単位光学要素26や出光側単位光学要素24等を備えた形態としてもよい。
【0091】
(3)第2の偏光板14において偏光部14aとプリズム部14bとの積層(一体化)に通常の粘着剤を用いる場合には、必要に応じて、例えばプリズム部と偏光部との間に、偏光を乱さない程度に光拡散機能を付与するために光拡散層を設けてもよい。光拡散層は、例えば、光拡散性微粒子が透光性樹脂に分散した層等を用いることができる。
【0092】
(4)液晶表示装置は、目的に応じて、任意の適切な位置に任意の適切な光学シートをさらに有していてもよい。例えば、液晶表示装置は、導光板21と第2の偏光板14との間に、光拡散シート、レンズアレイシート等を有していてもよい。光拡散シートを設けることにより、液晶表示装置の視野角を広げることができる。
【0093】
(5)液晶表示装置は、目的に応じて、任意の適切な位置に任意の適切な光学補償フィルム(本明細書において、異方性光学素子、位相差フィルム、補償板とも称する場合がある)をさらに有していてもよい。光学補償フィルムの配置位置、使用枚数、複屈折性(屈折率楕円体)等は、液晶セルの駆動モード、所望の特性等に応じて適切に選択され得る。
【0094】
例えば、液晶セルがIPSモードである場合には、液晶表示装置は、液晶セル12と第1の偏光板13または第2の偏光板14との間に配置された、nx
1>ny
1>nz
1を満たす第1の異方性光学素子と、該第1の異方性光学素子と液晶セルとの間に配置された、nz
2>nx
2>ny
2の関係を満たす第2の異方性光学素子と、を備えてもよい。第2の光学異方性素子は、nz
2>nx
2=ny
2を満たす、いわゆるポジティブCプレートであってもよい。該第1の異方性光学素子の遅相軸と該第2の異方性光学素子の遅相軸とは直交しても平行であってもよく、視野角と生産性を考慮すると平行であることが好ましい。さらに、このとき、好ましい位相差範囲としては、
60nm<Re
1<140nm
1.1<Nz
1<1.7
10nm<Re
2<70nm
―120nm<Rth
2<―40nm
ここで、Reは異方性光学素子の面内位相差であり、上記で定義したとおりである。Rthは異方性光学素子の厚み方向の位相差であり、Rth={(nx
1+ny
2)/2−nz
2}×d
2で表される。NzはNz係数であり、Nz=(nx
1−nz
1)/(nx
1−ny
1)で表される。ここで、nxおよびnyは、上記で定義したとおりである。nzは、光学部材(ここでは、第1の異方性光学素子または第2の異方性光学素子)の厚み方向の屈折率である。なお、添え字の「1」および「2」は、それぞれ第1の異方性光学素子および第2の異方性光学素子を表す。
あるいは、第1の異方性光学素子がnx
1>nz
1>ny
1を満たし、かつ第2の異方性光学素子が、nx
2=ny
2>nz
2を満たす、いわゆるネガティブCプレートであってもよい。なお、本明細書においては、例えば「nx=ny」は、nxとnyが厳密に等しい場合のみならず、nxとnyが実質的に等しい場合も包含する。本明細書において「実質的に等しい」とは、液晶表示装置の全体的な光学特性に実用上の影響を与えない範囲でnxとnyが異なる場合も包含する趣旨である。したがって、本実施形態におけるネガティブCプレートは、二軸性を有する場合を包含する。
第2の異方性光学素子は、目的や所望の特性に応じて省略されてもよい。
【0095】
液晶セルがIPSモードである場合には、液晶表示パネルは、いわゆるOモードであってもよく、いわゆるEモードであってもよい。「Oモードの液晶表示パネル」とは、液晶セルの光源側に配置された偏光子の吸収軸方向と、液晶セルの初期配向方向とが実質的に平行であるものをいう。「Eモードの液晶パネル」とは、液晶セルの光源側に配置された偏光子の吸収軸方向と、液晶セルの初期配向方向とが実質的に直交するものをいう。「液晶セルの初期配向方向」とは、電界が存在しない状態で、液晶層に含まれる液晶分子が配向した結果生じる液晶層の面内屈折率が最大となる方向をいう。Oモードの場合は、上記異方性光学素子は第1の偏光板と液晶セルの間に配置され得、Eモードの場合は、上記異方性光学素子は第2の偏光板と液晶セルの間に配置され得る。
【0096】
また例えば、液晶セルがVAモードである場合には、液晶表示装置は、偏光板として円偏光板を用いてもよい。すなわち、第1の偏光板は、偏光子の液晶セル側にλ/4板として機能する異方性光学素子を備えてもよく、第2の偏光板は、偏光子の液晶セル側にλ/4板として機能する異方性光学素子を備えてもよい。第2の偏光板は、上記異方性光学素子と偏光子との間に、nz>nx>nyの屈折率の関係を有する別の異方性光学素子を備えてもよい。さらに、該液晶セルの位相差波長分散値(Recell[450]/Recell[550])をαcellとし、上記第1の偏光板および第2の偏光板の異方性光学素子の平均位相差波長分散値(Re(λ/4)[450]/Re(λ/4)[550])をα(λ/4)としたときに、α(λ/4)/αcellが0.95〜1.02であることが好ましい。さらに、第1の偏光板の偏光子の吸収軸と上記異方性光学素子の遅相軸とのなす角は、実質的に45度または実質的に135度であることが好ましい。加えて、上記異方性光学素子のNz係数は、1.1<Nz≦2.4の関係を満たすことが好ましく、上記別の異方性光学素子のNz係数は、−2≦Nz≦−0.1の関係を満たすことが好ましい。
【0097】
液晶セルがVAモードである場合には、液晶表示装置はまた、偏光板として直線偏光板を用いてもよい。すなわち、第1の偏光板は、偏光子の液晶セル側にλ/4板以外の異方性光学素子を備えてもよく、第2の偏光板は、偏光子の液晶セル側にλ/4板以外の異方性光学素子を備えてもよい。上記第1の偏光板および第2の偏光板の異方性光学素子は、それぞれ、1枚であってもよく、2枚以上であってもよい。このような直線偏光板における異方性光学素子は、液晶セルの複屈折や斜め方向から見た場合の偏光子の吸収軸のみかけ上のなす角がずれること等に起因する光漏れを複屈折によって補償するものであり、その光学特性は目的等に応じて任意の適切なものを用いることができる。例えば、上記異方性光学素子は、好ましくはnx>ny>nzの関係を満足し得る。より具体的には、異方性光学素子の面内位相差Reは、好ましくは20nm〜200nmであり、より好ましくは30nm〜150nmであり、さらに好ましくは40nm〜100nmである。異方性光学素子の厚み方向の位相差Rthは、好ましくは100nm〜800nmであり、より好ましくは100nm〜500nmであり、さらに好ましくは150nm〜300nmである。異方性光学素子のNz係数は、好ましくは1.3〜8.0である。
【0098】
(6)導光板21は、光散乱材を含んでいてもよい。例えば、導光板21の基部22は、略均一に分散された光散乱材(光拡散性粒子:図示せず)を含んでいてもよい。光散乱材は、基部22内を進む光に対し、反射や屈折等によって、その光の進路方向を変化させ、拡散(散乱)させる機能を有している。光散乱材は、基部22の母材とは異なる屈折率を有した材料により形成された粒子としてもよいし、光に対して反射作用を有する材料により形成された粒子を用いてもよい。光散乱材の材質、平均粒径、屈折率等は、導光板21から出射する出射光に要求される指向性の強さに応じて適切に調整することができる。例えば、光散乱材の材質、平均粒径、屈折率等は、特許第3874222に記載の範囲を採用することができる。特許第3874222の記載は、その全体が本明細書に参考として援用される。光散乱材を形成する材料としては、例えば、シリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、PC樹脂、シリコーン系樹脂等の透明物質からなる粒子が挙げられる。この形態においては、
図1、
図4および
図5に示すような裏面側単位光学要素26を設けることが好ましい。
【0099】
(7)なお、通常の液晶表示装置においては、偏光サングラスをかけたまま液晶表示装置を観察する場合を考慮して、垂直方向の偏光成分を透過し、水平方向の偏光成分を吸収するように第1の偏光板を配置することが一般的である。しかし、本発明では光源装置の偏光成分を利用するように第1の偏光板および第2の偏光板を配置した場合、第1の偏光板の透過軸が偏光サングラスの透過軸と略直交する場合がある。そのため、本発明では第1の偏光板の視認側に、偏光状態もしくは偏光軸角度を部分的もしくは全面的に変化させるもしくは解消させる光学部材(例えば、λ/4板、λ/2板もしくは高位相差フィルム、散乱素子等)を用いてもよい。
【0100】
(8)第2指向性光がP成分の偏光を多く含み、第2の偏光板の透過軸と一致させることで、光利用効率を向上させてもよいことを説明してきた。すなわち、本発明によれば、導光体のYZ平面と第2の偏光板の透過軸とが平行になるように、したがって第2の偏光板の吸収軸がYZ平面と直交するように液晶表示パネルを配置することにより、光利用効率の向上を実現してもよい。しかし、上記のとおり、第1の偏光板の方位角によっては、偏光サングラスを用いた場合のように問題が生じる場合があり得る。そこで、液晶表示パネルに用いられる偏光板の吸収軸角度を自由に設定するために、λ/2板を用いることができる。具体的には、第2の偏光板の偏光部とプリズム部との間にλ/2板を配置することにより、偏光方向を最適に変化させて用いることができる。この場合、λ/2板は、偏光選択反射シートとプリズム部との間に配置してもよく、偏光選択反射シートと偏光部との間に配置してもよい。λ/2板が偏光選択反射シートとプリズム部との間に配置される場合には、λ/2板の遅相軸が偏光選択反射シートの透過軸の方向と導光板のYZ平面の方向との間の方向となるように配置され得る。この場合、λ/2板は、好ましくは、その遅相軸が偏光選択反射シートの透過軸の角度(方向)と導光板のYZ平面の角度(方向)との平均の角度となるように配置され得る。λ/2板が偏光選択反射シートと偏光部との間に配置される場合には、偏光選択反射シートの透過軸はYZ平面と平行になるように配置され得、かつ、λ/2板の遅相軸は第2の偏光板(実質的には、偏光部)の透過軸の方向と偏光選択反射シートの透過軸の方向との間の方向になるように配置され得る。この場合、λ/2板は、好ましくは、その遅相軸が第2の偏光板(実質的には、偏光部)の透過軸の角度(方向)と偏光選択反射シートの透過軸の角度(方向)との平均の角度になるように配置され得る。
【実施例】
【0101】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。実施例における試験および評価方法は以下のとおりである。また、特に明記しない限り、実施例における「部」および「%」は重量基準である。
【0102】
(1)液晶表示装置の正面輝度
液晶表示装置の正面輝度値は、液晶表示装置を全画面白表示となるようにし、AUTRONIC MELCHERS社製コノスコープにて測定し、500cd/m
2以上を◎、200cd/m
2以上を○、200cd/m
2未満を×とした。なお、正面輝度が200cd/m
2以下となると、正面から見た時の画像が暗くなり、視認性が損なわれる。
(2)液晶表示装置の積算照度
液晶表示装置の積算照度は、液晶表示装置を全画面白表示となるようにし、AUTRONIC MELCHERS社製コノスコープにて極角0°〜80°における全方位の輝度を測定し、これらの測定値を角度積分し、算出した。算出値が、450lx以上となる場合を◎、350lx以上となる場合を○、350lx未満となる場合を×とした。なお、積算照度が350lx以下となると、あらゆる角度から見た時の画像が暗くなり、視認性が損なわれる。
(3)機械的強度
実施例および比較例で得られた液晶表示装置の機械的強度を「MIL−STD−810F 514.5Category24」に準じて評価した。具体的には、20Hz〜1000Hz:0.04G
2/Hz、1000Hz〜2000Hz:−6dB/オクターブの条件で、上下、前後、左右の軸において各1時間ずつ振動させた。振動試験の後に、液晶表示装置を全画面白表示となるようにして、目視にて観察し、外観欠点(50μm以上)が生じなかったものを◎、1〜2個生じたものを○、3個以上生じたものを×とした。
(4)面光源からの出射特性
導光板の出射特性を面光源の光源配置と平行方向に出射した光の半値幅角で表示した。測定方法としては、実施例および比較例で得られた面光源装置について、前述したEZコントラストを用いて面光源の中央部分からの出射分布を測定し、ピーク輝度の1/2の値の輝度を示す面光源の光源配置と平行方向の角度幅として表示した。
また、LaおよびLtは、EZコントラストを用いて測定した出射分布を、極角1°おき、方位角1°おきの測定値として取り出し後、輝度をcos(極角)で補正後に、LaおよびLtに対応する角度範囲を積分して求めた。なお、全方位、全極角範囲で積分すると照度に相当する。
(5)位相差値および三次元屈折率
平行ニコル回転法を原理とする位相差計[王子計測機器(株)製、製品名「KOBRA−WPR」]を用いて、23℃における波長590nmの光で測定した。正面(法線)方向及びフィルムを40°傾けた際の位相差値を測定し、これらの値から、面内屈折率が最大となる方向、それと直交する方向、およびフィルムの厚み方向の屈折率nx、ny、nzを装置付属のプログラムにより算出した。これらの値及び厚み(d)から、面内位相差値:Re=(nx−ny)×d、及び、厚み方向の位相差値:Rth=((nx+ny)/2−nz)×dを求めた。なお、フィルムを40°傾けた際の位相差値測定において、第2の光学素子(ポジティブ二軸プレート)は進相軸中心、その他に関しては遅相軸中心でフィルムを傾斜させて測定した。なお、三次元屈折率の計算に際して必要となるフィルムの厚みは、アンリツ製デジタルマイクロメーター「KC−351C型」を使用して測定した。また、屈折率はアッベ屈折率計[アタゴ(株)製、製品名「DR−M4」]を用いて測定した。
【0103】
<実施例1>
(A)導光板の作製
光散乱材を含有したアクリル樹脂を用いて、基部となるシート上に出光側単位光学要素および裏面側単位光学要素を賦型することにより、
図1および
図4に示すような導光板を作製した。ここで、裏面側単位光学要素は、
図4(a)とは異なり、1灯式の面光源装置に適応した形状(断面形状が配列方向に平行かつ厚み方向に平行な断面において非対称な形状を有する楔形状プリズム柱状)であった。裏面側単位光学要素の稜線方向は、光源部の点光源の配列方向(X方向)と平行とした。出光側単位光学要素は、
図13に示すように二等辺三角柱形状に類似した形状(底角θ1=θ2=45°;プリズム先端部分を、ピッチを100%とした時に50%の部分を頂角140°のプリズムとした断面が五角形のプリズム形状)であり、その稜線方向は、裏面側単位光学要素の稜線方向に直交する方向(Y方向)とした。この導光板から出射される偏光光は、導光板の出光面の法線方向を極角90°、該導光板の導光方向を方位角0°−180°方向としたときに、極角50°〜80°かつ方位角0°〜45°、135°〜225°および315°〜360°の範囲における出射光の積分強度Laと、全出射光の積分強度Ltとの比La/Ltが0.82であった。以下、この導光板を便宜上「両面プリズムA」と称する場合がある。
【0104】
(B)反射シート
反射シートとして、基材(PETシート)の表面に銀を蒸着した銀反射シートを用いた。
【0105】
(C)点光源
点光源としてLED光源を用い、これを複数配列して光源部とした。
【0106】
(D)面光源装置の作製
上記の導光板、反射シートおよび点光源を
図1に示すような配置で組み立てて、面光源装置を作製した。なお、本実施例および以下で示す実施例および比較例で用いた面光源装置は、
図1および
図4に示す面光源装置とは異なり、すべて1灯式である。
【0107】
(E)第2の偏光板の作製
(E−1)IPS用補償板付偏光板の作製
(E−1−1)第1の異方性光学素子の作製
環状ポリオレフィン系ポリマーを主成分とする市販の高分子フィルム[オプテス社製、
商品名「ゼオノアフィルム ZF14−130(厚み:60μm、ガラス転移温度:13
6℃)」]を、テンター延伸機を用いて、温度158℃で、フィルム幅が元のフィルム幅
の3.0倍となるように幅方向に固定端一軸延伸した(横延伸工程)。得られたフィルム
は、搬送方向に進相軸を有するネガティブ二軸プレートであった。このネガティブ二軸プ
レートの正面位相差は118nm、Nz係数は1.16であった。
(E−1−2)第2の異方性光学素子の作製
スチレン−無水マレイン酸共重合体(ノヴァ・ケミカル・ジャパン社製、製品名「ダイ
ラーク D232」)のペレット状樹脂を、単軸押出機とTダイを用いて、270℃で押出し、シート状の溶融樹脂を冷却ドラムで冷却して厚み100μmのフィルムを得た。このフィルムを、ロール延伸機を用いて、温度130℃、延伸倍率1.5倍で、搬送方向に自由端一軸延伸して、搬送方向に進相軸を有する位相差フィルムを得た(縦延伸工程)。得られたフィルムを、テンター延伸機を用いて、温度135℃で、フィルム幅が前記縦延伸後のフィルム幅の1.2倍となるように幅方向に固定端一軸延伸して、厚み50μmの二軸延伸フィルムを得た(横延伸工程)。得られたフィルムは、搬送方向に進相軸を有するポジティブ二軸プレートであった。このポジティブ二軸プレートの正面位相差Reは20nm、厚み位相差Rthは−80nmであった。
(E−1−3)IPS用補償板付偏光板の作製
メチロールメラミン50重量部を純水に溶解し、固形分濃度3.7重量%の水溶液を調製し、この水溶液100重量部に対して、正電荷を有するアルミナコロイド(平均粒子径15nm)を固形分濃度10重量%で含有する水溶液を調製した。アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂(平均重合度1200、ケン化度98.5%、アセトアセチル化度5モル%)100重量部に対して、この水溶液18重量部を加え、アルミナコロイド含有接着剤を調製した。得られたアルミナコロイド含有接着剤を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(コニカミノルタ社製、製品名「KC4UW」、厚み:40μm)の片面に塗布した。一方、ポリビニルアルコールを主成分とする高分子フィルム[クラレ製、商品名「9P75R(厚み:75μm、平均重合度:2,400、ケン化度99.9モル%)」]を水浴中に1分間浸漬させつつ搬送方向に1.2倍に延伸した後、ヨウ素濃度0.3重量%の水溶液中で1分間浸漬することで、染色しながら、搬送方向に、全く延伸していないフィルム(原長)を基準として3倍に延伸し、ホウ酸濃度4重量%、ヨウ化カリウム濃度5重量%の水溶液中に浸漬しながら、搬送方向に、原長基準で6倍に延伸し、70℃で2分間乾燥することにより、偏光子を作製した。得られた偏光子の片面に、上記のTACフィルム/アルミナコロイド含有接着剤の積層体を、両者の搬送方向が平行となるようにロール・トゥー・ロールで積層した。続いて、偏光子の反対側の面に、上記アルミナコロイド含有接着剤を片面に塗布した第1の異方性光学素子を、両者の搬送方向が平行となるようにロール・トゥー・ロールで積層した。その後、55℃で6分間乾燥させて、波長589nmの単体透過率が43.2%の偏光板(第1の光学異方性素子/偏光子/TACフィルム)を得た。この偏光板の第1の光学異方性素子表面に、第2の光学異方性素子を、アクリル系粘着剤(厚み5μm)を介して、これらの搬送方向が平行となるようにロール・トゥー・ロールで積層することにより、IPS用補償板付偏光板を得た。
(E−2)第2の偏光板の作製
基材部としてトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(富士写真フイルム社製、製品名「フジタックZRF80S」、厚み:80μm)を用いた。当該TACを配置した所定の金型に、プリズム用材料としての紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂を充填し、紫外線を照射してプリズム用材料を硬化させることにより、
図8に示すようなプリズムシートを作製した。基材部の面内位相差Re=0nmおよび厚み位相差Rth=5nmであり、実質的に光学的に等方性を有していた。単位プリズムは、三角柱プリズムであり、配列方向に平行かつ厚み方向に平行な断面形状が不等辺三角形状であり、光源部側の第1斜面が、他方の第2斜面よりも急斜面(φ1<φ2)であった(
図8参照)。
一方、上記(E−1)で得られたIPS用補償板付偏光板を、上記のプリズムシートおよび偏光選択反射シートと貼り合わせることにより、第2の光学異方性素子/第1の光学異方性素子/偏光子/TACフィルム/偏光選択反射シート/プリズムシート(プリズム部)の構成を有するプリズムシート付偏光板(第2の偏光板)を作製した。なお、偏光選択反射シートとして、透過軸に平行な方向の屈折率が互いに実質的に等しく、かつ、透過軸に直交する方向の屈折率が互いに異なる2種類の層を含む多層積層体(3M社製、製品名「APF−V2」)を用いた。また、プリズム部の単位プリズムの稜線方向と偏光板の透過軸とは直交し、偏光板の透過軸と偏光選択反射シートの透過軸は平行になるように一体化した。
(F)液晶表示装置の作製
IPSモードの液晶表示装置(Apple社製、商品名「iPad2」)から液晶表示パネルを取り出し、当該液晶表示パネルから偏光板等の光学部材を取り除き、液晶セルを取り出した。液晶セルは、その両表面(それぞれのガラス基板の外側)を洗浄して用いた。この液晶セルの上側(視認側)に市販の偏光板(日東電工社製、製品名「CVT1764FCUHC」)を第1の偏光板として貼り付けた。さらに、偏光サングラスをかけて液晶表示装置を観察した際の視認性を向上させるために、第1の偏光板の上にλ/4板(カネカ社製、商品名「UTZフィルム#140」)を、その遅相軸が第1の偏光板の吸収軸と45°の角度をなすようにアクリル系粘着剤を介して貼り付けた。また、液晶セルの下側(光源側)に上記(E)で得られたプリズムシート付偏光板を第2の偏光板としてアクリル系粘着剤を介して貼り付けて、液晶表示パネルを得た。このとき、それぞれの偏光板の透過軸が互いに直交するように貼り付けた。この液晶表示パネルに上記(D)で作製した面光源装置を組み込み、
図1に示すような液晶表示装置を作製した。なお、面光源装置は、導光板の出光側単位光学要素の稜線方向と第2の偏光板のプリズム部の単位プリズムの稜線方向とが直交するようにして組み込んだ。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。さらに、振動試験(機械的強度試験)後の液晶表示装置の全画面白表示の状態を、比較例2と比較して
図14に示す。
【0108】
<実施例2>
反射シートを白色のPETシートとし、導光板から出射される偏光光のLa/Ltが0.42となるようにしたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
【0109】
<比較例1>
反射シートを白色のPETシートとし、かつ、裏面側にドット状の光拡散層が形成された導光板を用いた。この導光板は、裏面側単位光学要素および出光側単位光学要素を有さず、導光板の光散乱層は、光源部から遠ざかるに従って、そのドットの大きさが大きくなるようなグラデーションパターンを有していた。この導光板から出射される偏光光のLa/Ltが0.26であったこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
【0110】
<比較例2>
プリズムシートを第2の偏光板とは別部材として提供したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。具体的には、実施例1の(E−2)で得られたプリズムシートを(D)の面光源装置に組み込み、かつ、第2の偏光板として実施例1の(E−1)で得られたIPS用補償板付偏光板を用いたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。さらに、振動試験(機械的強度試験)後の液晶表示装置を全画面白表示の状態を、比較例2と比較して
図14に示す。
【0111】
<実施例3>
図8に示すようなプリズムシートの代わりに
図9に示すようなプリズムシートを用いて第2の偏光板を作製したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。なお、用いたプリズムシートの単位プリズムは、第2斜面が傾斜角度の異なる2つの平坦面を有する不等辺四角形状であり、第2斜面において単位プリズムの頂点に近い平坦面がプリズムシートの出光面(シート面)に対する法線となす角度が大きかった(φ2>φ3:
図9参照)。
【0112】
<実施例4>
IPS液晶セルの上側(視認側)に、上記(E−1)で得られたIPS用補償板付き偏光板を第1の偏光板として貼りつけた。この際、TACフィルムが視認側に、第2の光学補償フィルムが液晶セル側となるようにした。一方、第2の偏光板を以下のようにして作製した。プリズムシートの基材部として二軸延伸PETフィルム(東洋紡社製、品名「A4300」、厚み:125μm)を用いた。この延伸PETフィルムの面内位相差Reは6000nmであった。このプリズムシートを用い、基材部(延伸PETフィルム)の遅相軸が偏光部の透過軸と30°の角度をなすようにし、市販の偏光板(日東電工社製、製品名「CVT1764FCUHC」)を上記プリズムシートおよび偏光選択反射シートと貼り合せることにより、第2の偏光板を作製した。このような第1および第2の偏光板を用いたこと、および、導光板の出光側単位光学要素の稜線方向と第2の偏光板のプリズム部の単位プリズムの稜線方向とが直交するようにして面光源装置を組み込んだこと以外は実施例3と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
【0113】
<実施例5>
出光側単位光学要素の断面形状が異なる導光板(以下、両面プリズムBと称する場合がある)を、実施例1の両面プリズムAと同様にして作製した。具体的には、両面プリズムBにおいては、出光側単位光学要素は、断面が直角二等辺三角柱形状(底角θ1=θ2=45°、頂角90°)のプリズム形状であり、その稜線方向は、裏面側単位光学要素の稜線方向に直交する方向(Y方向)とした。この両面プリズムBを両面プリズムAの代わりに導光板として用いたこと以外は実施例4と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。なお、この導光板から出射される偏光光のLa/Ltは0.78であった。
【0114】
<実施例6>
出光側単位光学要素の断面形状が異なる導光板(以下、両面プリズムCと称する場合がある)を、実施例1の両面プリズムAと同様にして作製した。具体的には、両面プリズムCにおいては、出光側単位光学要素は、断面が二等辺三角柱形状(底角θ1=θ2=20°、頂角140°)のプリズム形状であり、その稜線方向は、裏面側単位光学要素の稜線方向に直交する方向(Y方向)とした。この両面プリズムCを両面プリズムAの代わりに導光板として用いたこと以外は実施例4と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。なお、この導光板から出射される偏光光のLa/Ltは0.86であった。
【0115】
<実施例7>
出光側単位光学要素の断面形状が異なる導光板(以下、両面プリズムDと称する場合がある)を、実施例1の両面プリズムAと同様にして作製した。具体的には、両面プリズムDにおいては、出光側単位光学要素は、断面が二等辺三角柱形状に類似した形状(底角θ1=θ2=20°、頂角140°の二等辺三角形の底辺部分が断面曲線状とされた形状)のプリズム形状であり、その稜線方向は、裏面側単位光学要素の稜線方向に直交する方向(Y方向)とした。この両面プリズムDを両面プリズムAの代わりに導光板として用いたこと以外は実施例4と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。なお、この導光板から出射される偏光光のLa/Ltは0.88であった。
【0116】
<実施例8>
プリズムシートの基材部としてTACフィルムの代わりにアクリル系樹脂フィルム(面内位相差Re=3nm、厚み方向位相差Rth=10nm、厚み=40μm)を用いて第2の偏光板を作製したこと以外は実施例3と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。なお、このアクリル系樹脂フィルムは、以下のようにして作製した:特開2010−284840号公報の製造例1に記載のイミド化MS樹脂100重量部およびトリアジン系紫外線吸収剤(アデカ社製、商品名:T−712)0.62重量部を、2軸混練機にて220℃にて混合し、樹脂ペレットを作製した。得られた樹脂ペレットを、100.5kPa、100℃で12時間乾燥させ、単軸の押出機にてダイス温度270℃でTダイから押出してフィルム状に成形した(厚み160μm)。さらに当該フィルムを、その搬送方向に150℃の雰囲気下に延伸し(厚み80μm)、次いでフィルム搬送方向と直交する方向に150℃の雰囲気下に延伸して、厚み40μmのフィルムを得た。
【0117】
<実施例9>
IPSモードの液晶表示装置の代わりにMVAモードの液晶表示装置(SONY社製、商品名「KDL20J3000」)から液晶表示パネルを取り出し、このパネルの液晶セルを用いたこと以外は実施例3と同様にして液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置を上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
【0118】
【表1】
【0119】
<評価>
表1から明らかなように、本発明の実施例の液晶表示装置は、機械的強度と積算照度および正面輝度(明るさ)とを良好なレベルで両立できる。一方、導光板からの偏光光の出射光分布が本発明とは異なる比較例1の液晶表示装置は積算照度および正面輝度(明るさ)が不十分である。さらに、
図14からも明らかなように、第2の偏光板とプリズムシートを別部材として用いた比較例2の液晶表示装置は、機械的強度試験後の外観が著しく劣った。