(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
容器本体及び該本体に取り付けられたキャップを有する容器と、前記容器本体と前記キャップとに跨ると共に、筒状にされて装着された熱収縮性の封緘ラベルと、を備えたラベル付き容器において、
前記封緘ラベルは、
前記容器本体と前記キャップとの境界又はその近傍に対応して形成された周方向切断補助線と、
前記周方向切断補助線よりも前記キャップ側に設けられた一対の摘み部と、
を有し、
前記一対の摘み部は、ラベルの周方向に対して互いに反対側に凸となる2つの切り込みであって、一方が他方よりもラベルの上端側に位置する2つの切り込みにより形成され、ラベルの厚み方向に重なることなく上下方向に略並んで設けられると共に、各々が独立して使用可能に構成されている、ラベル付き容器。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、複数の実施形態や変形例を適宜組み合わせて用いることは当初から想定されている。
【0015】
本明細書では、ラベル付き容器において容器本体及びキャップが並ぶ方向、また容器に対して筒状に装着された封緘ラベルの軸方向を「上下方向」とし、キャップ側を「上」とする。容器の当該上下方向に略沿った面を「側面」とする。なお、ラベルの周方向、上下方向の用語は、ラベルの展開状態においても使用する。また、封緘ラベルの「端部」とは、ラベルの「端(最端)」から所定幅の範囲を意味する。
【0016】
以下の説明では、ラベル付き容器を構成する容器として、略円柱形状を有する点眼薬用の容器11を例示する。但し、本発明の構成上、容器はこれに限定されず、種々の形状、サイズ、材質、内容物等を有する容器を用いることができる。
【0017】
<第1の実施形態>
図1〜
図4を参照しながら、第1の実施形態であるラベル付き容器10について詳説する。
図1はラベル付き容器10を示す図であり、
図2,3は、ラベル付き容器10を構成する封緘ラベル20を示す図である。
図4は、封緘ラベル20のキャップ13を覆う部分(以下、「キャップ被覆部」という)を切除する様子を示す図である。
【0018】
図1〜
図3に示すように、ラベル付き容器10は、容器11と、容器11に対して筒状に巻き付けられて装着された封緘ラベル20とを備える。容器11は、内容物が充填される容器本体12と、該本体の上側に取り付けられたキャップ13とを有する。封緘ラベル20は、容器本体12とキャップ13とに跨って装着された熱収縮性のラベル(シュリンクラベル)である。詳しくは後述するように、封緘ラベル20は、容器11に対して筒状に巻き付けた後、熱収縮処理されることで容器形状に追従して装着されている。
【0019】
容器11は、全体として略円柱形状を有しており、容器11の側面は略円弧形状を有する。容器本体12は、内容物が充填される部分(以下、「充填部」という)が略円柱形状であり、例えばキャップ13で隠れている部分に、ネジ溝が形成されたキャップ13の取り付け部(図示せず)を有する。キャップ13は、所謂スクリューキャップであり、当該取り付け部にねじ込まれて、取り付け部の先端に形成された開口を塞いでいる。容器11は、容器本体12(充填部)の直径とキャップ13の下部の直径とが略同じである。キャップ13は、上端に近づくほどやや縮径した形状を有している。
【0020】
封緘ラベル20は、容器11の意図しない開封を防止して未開封状態を保証するラベルである。封緘ラベル20は、容器11の形状に追従して装着されている。本実施形態では、封緘ラベル20が曲面である容器側面の大部分を覆い、容器本体12の充填部とキャップ13との境界部分を全長に亘って覆っている。なお、封緘ラベル20の装着形態はこれに限定されず、例えばラベルの一部が容器本体12の下面、或いはキャップ13の上面にまで回り込んだ装着形態であってもよい。
【0021】
封緘ラベル20は、熱収縮性のラベル基材21を備える。本実施形態では、ラベル基材21の裏面(容器11側に向いた面)上に接着領域22,23,24が設けられている。即ち、封緘ラベル20は、所謂シュリンクタックラベルである。各接着領域は、例えばラベル基材21の裏面上に各領域のパターンに対応して粘着剤層を形成することで設けられる。或いは、裏面上の略全域に粘着剤層を形成し、その上に糊抑え層を形成して各接着領域を設けることもできる。以下では、後者の方法により各接着領域を設けるものとして説明する。
【0022】
封緘ラベル20は、容器本体12に装着される部分(以下、「本体被覆部」という)の大部分、具体的には後述の横ミシン目線25の近傍を除く大部分に糊抑え層を有さず、粘着剤層が露出して接着領域22が形成されている。これにより、封緘ラベル20を容器本体12に貼着することができる。
【0023】
封緘ラベル20は、キャップ被覆部の大部分に糊抑え層を有し、粘着剤層が覆われてキャップ13への接着が防止されている。キャップ13は上方に向かって縮径しているから、キャップ被覆部をキャップ13に接着せず熱収縮させることで、キャップ13の形状に追従した良好な装着形態が得られると共に、開封時におけるキャップ被覆部の切除が容易になる。
【0024】
但し、キャップ被覆部の一部にも、粘着剤層が露出する接着領域23,24が設けられている。接着領域23は、ラベルの周方向一端部(以下、「一端部R」とする)に部分的に設けられ、接着領域24は、ラベルの周方向他端部(以下、「他端部L」とする)に設けられている。接着領域23は、キャップ被覆部をキャップ13に仮止めするために用いられる。接着領域24は、封緘ラベル20を容器11に巻き付けて筒状としたときに他端部Lの裏面を、一端部Rの表面に貼り合わせて接合部26を形成するために用いられる。
【0025】
封緘ラベル20は、宣伝・商品識別等表示を設けるための図示しない印刷層を有することが好適である。印刷層は、ラベル基材21の表面(容器11と反対側に向いた面)に形成されてもよいし、擦傷防止等の観点から裏面、例えばラベル基材21と粘着剤層の間に形成されていてもよい。なお、印刷層をラベル基材21の表面に形成する場合には、保護層等を設けるのが好ましい。封緘ラベル印刷層は、例えば目的とする表示の形成パターンに応じて、所望の顔料や染料を含有する印刷インキをラベル基材21上に塗布した後、乾燥やUV照射によってインキ成分を固化することで形成される。印刷方法は、特に限定されず、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、凸版輪転印刷等が挙げられる。
【0026】
ラベル基材21には、従来公知の樹脂フィルムを適用できる。樹脂フィルムとしては、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸など)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリスチレン系樹脂(スチレン-ブタジエン共重合体など)、ポリ塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選択される1種単独又は2種以上の混合物からなる単層又は積層フィルムが例示できる。ラベル基材21の厚みは、特に限定されないが、好ましくは10μm〜100μm、より好ましくは15μm〜80μm、特に好ましくは20μm〜60μmである。
【0027】
ラベル基材21は、主に一方向に延伸(一軸延伸)され、その一方向(主延伸方向)に主に熱収縮性を有する。なお、当該主延伸方向を上記周方向とすることが好ましい。延伸倍率は、例えば、主延伸方向に2〜6倍程度であることが好ましい。ラベル基材21は、主延伸方向と直交する方向にも1.01〜2倍程度の倍率で延伸(二軸延伸)して、当該方向の収縮や膨張を抑制することができる。ラベル基材21の熱収縮率(加熱処理条件:90℃の温水に10秒間浸漬)は、主延伸方向に対して、20〜80%であることが好ましく、30〜80%であることが特に好ましい。また、ラベル基材21の熱収縮率は、主延伸方向と直交する方向に対しては、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下である。
【0028】
粘着剤層は、接着剤(粘着剤)をラベル基材21上に塗工して形成される。粘着剤層は、ホットメルトコーター、コンマコーター等の従来公知の手法を用いて形成でき、上記封緘ラベル印刷層と同様の方法(グラビア印刷法等)によっても形成できる。接着剤としては、特に限定されないが、好ましくは常温で粘着性を有する感圧型接着剤である。例えば、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体やスチレン‐ブタジエン‐スチレンブロック共重合体などの合成ゴム系、アクリル樹脂系、オレフィン樹脂系、ウレタン樹脂系、エチレン‐酢酸ビニル共重合体などの接着剤を用いることができる。
【0029】
糊抑え層は、各接着領域を残して粘着剤層上に形成される。糊抑え層は、例えば顔料等の着色剤を含有しない印刷インキ、また離型性に優れたシリコーン系樹脂、各種ワックス等を添加した印刷インキを、上記封緘ラベル印刷層の場合と同様の方法(グラビア印刷法等)で塗工して形成できる。
【0030】
なお、ラベル基材21上には、シュリンク特性等に影響を与えない範囲で、上記以外の層を設けてもよい。例えば、ラベル基材21の最表面に、滑り性の付与や擦傷防止等を目的として透明なオーバーコート層を設けてもよい。
【0031】
封緘ラベル20は、ラベル付き容器10の開封時にキャップ被覆部を切除するための構成である横ミシン目線25、一対の摘み部30,40等を有する。
以下、かかる構成について詳説する。
【0032】
封緘ラベル20は、周方向切断補助線である横ミシン目線25と、一対の摘み部30,40とを有する。封緘ラベル20は、容器本体12とキャップ13とに跨って装着されているため、例えば容器本体12(充填部)とキャップ13との境界線に沿ってラベルを切断しキャップ被覆部を切除しなければ、キャップ13の取り外しが困難である。即ち、かかる封緘ラベル20の切断を容易にするために、周方向全長に亘って横ミシン目線25が形成されている。摘み部30,40は、横ミシン目線25に沿って封緘ラベル20を切断する際に指で摘ままれる部分である。
【0033】
横ミシン目線25は、容器本体12とキャップ13との境界又はその近傍に対応して形成されている。横ミシン目線25は、封緘ラベル20の周方向と略平行に形成されることが好適である。本実施形態では、ラベルの上下方向略中央において、容器本体12及びキャップ13の境界線と略平行に横ミシン目線25が形成されている。また、横ミシン目線25は、容器本体12とキャップ13との境界よりも下方(容器本体12側)であって、接着領域22にかからない部分(即ち、糊抑え層が設けられた範囲)に、封緘ラベル20の周方向の全長に亘って形成されている。接着領域22にかからない部分に横ミシン目線25を形成しておくことで、横ミシン目線25を切断しやすく、かつ容器本体12側に横ミシン目線25を形成しておくことで、キャップ被覆部を切除した後の本体被覆部が容器本体12から浮き上がることなく容器本体12に密着し、良好な外観が得られる。
【0034】
横ミシン目線25は、例えば複数の凹部、貫通孔、又はスリットが列状に並んで形成される(後述する縦ミシン目線についても同様)。切断補助線としては、ミシン目線の代わりにハーフカット線を適用してもよく、ミシン目線とハーフカット線とを組み合わせてもよい。ハーフカット線は、ラベルを完全に切断せず、例えばラベルの厚みの半分程度に切込みを入れて形成される。
【0035】
一対の摘み部30,40は、横ミシン目線25に沿って封緘ラベル20を切断する際の開封起点となる部分であって、上記のようにラベルを切断する際に指で摘ままれる部分である。一対の摘み部30,40は、互いにラベルの上下方向にずれて設けられている。即ち、摘み部40が、摘み部30よりもラベルの上端側に位置している。換言すると、一対の摘み部30,40は、ラベルの周方向に沿って設けられていない。このため、摘み部30,40を各々独立して使用し易く、使い勝手が良い。
【0036】
摘み部30は、例えば、右利きのユーザーに好適であり、摘み部40は、左利きのユーザーに好適である。摘み部30,40は、周方向に対して互いに反対側に凸となる2つの切り込み31,41により形成されている。即ち、切り込み31,41は、周方向に対して互いに反対側に凸となった凸部31p,41p(周方向に最も突出した部分)をそれぞれ有するように形成されている。なお、切り込み31,41は、摘み部30,40を形成するスリット状の切断部であって、両者の境界は明確に区別できる必要はない。
【0037】
摘み部30,40は、横ミシン目線25よりも上方であって、一端部R又はその近傍に形成されることが好適である。本実施形態では、摘み部30が、横ミシン目線25に連設されている。なお、横ミシン目線25が貫通孔と非貫通孔が一連に集合した線からなる場合において、摘み部が横ミシン線に連設されているとは、摘み部を形成する切り込みの下端部と横ミシン目線が、実質的に交差していることを意味する。かかる連設の具体例としては、摘み部を形成する切り込みの下端部が横ミシン目の貫通孔にT字状又は十字状に交わっている場合、切り込みの下端部が横ミシン目の貫通孔の近傍に位置する場合、切り込みの下端部が横ミシン目の非貫通孔(横ミシン目の隣接する2つの貫通孔の間)に交わっている又は近傍に位置する場合などが挙げられる。摘み部40は、摘み部30の上方において、摘み部30に連続して設けられている。そして、摘み部30,40は上下方向に並んでいる。即ち、摘み部30の略真上に摘み部40が設けられている。これにより、ユーザーは2つの摘み部30,40があることを認識し易くなり、また封緘ラベル20の意匠性が向上する、表示面積が拡大する、といった効果が得られる。
【0038】
摘み部30を形成する切り込み31は、他端部L側に凸となるように湾曲した略U字形状を有し、その下端が横ミシン目線25に連設されている。即ち、切り込み31は、横ミシン目線25から上方に延びている。摘み部40を形成する切り込み41は、切り込み31と反対側である一端部R側に凸となるように湾曲した略U字形状を有し、その下端が切り込み31の上端とつながっている。つまり、切り込み41は、切り込み31よりもラベルの上端側に位置している。そして、切り込み31,41は、互いにつながって略逆S字形状(封緘ラベル20を裏面側から見た場合は略S字形状)を有している。なお、互いにつながっているとは、2つの切り込みが連続的に切り込まれてつながっているだけではなく、2つの切り込みの間がミシン目線等を介してつながっている場合も含まれる。本実施形態では略逆S字形状の切り込みを例示するが、2つの切り込みの間にミシン目線を設けておき、熱収縮による切り込みの過度な開きを防止してもよい。
【0039】
摘み部30,40の形状・サイズは、切り込み31,41の形状や長さを変更することにより適宜調整できる。本実施形態では、互いにつながって略逆S字形状を呈する切り込み31,41により、周方向に対して互いに反対側に凸となった略半円形状の摘み部30,40が形成されている。切り込み31,41の長さや湾曲の程度は、互いに略同一である。このため、摘み部30,40の形状・サイズは、略同一となり、また上下方向に並んで摘み部30,40が形成される。なお、略逆S字形状の切り込みは、横ミシン目線25からキャップ被覆部の上下方向略中央に亘って形成されている。
【0040】
封緘ラベル20は、上記のように、容器11に対して筒状に巻き付けられて装着される。そして、封緘ラベル20の一端部Rの表面と他端部Lの裏面とが貼り合されて接合部26が形成されている。本実施形態では、他端部Lの裏面に設けられた接着領域22,24により、一端部Rの表面に他端部Lの裏面が貼着されて接合部26が形成されている。
【0041】
切り込み31,41の縁部には、他端部Lが貼着されていることが好適である。本実施形態では、他端部Lに切り込み41の湾曲形状に対応する略半円形状のカット部27が形成されており、切り込み41の縁部に沿った貼着を可能としている。即ち、ラベルの周方向他端が切り込み41と同様に湾曲して他端部Lが窪んでおり、摘み部40が当該窪みであるカット部27に嵌っている。ラベルの周方向他端の切り込み31に対応する部分は、上下方向に沿った直線状であるが、摘み部30上に他端部Lが貼着されている。即ち、切り込み31の縁部に他端部Lが貼着されているといえる。これにより、切り込み31,41の縁部の剛性を高くして、ラベル装着時の熱収縮過程において切り込み31,41が開き過ぎることなく適度に開いて、良好な形状の摘み部30,40が形成される。
【0042】
封緘ラベル20は、さらに、切り込み31,41の少なくとも一方からラベル上端部に亘って形成された上方向切断補助線を有することが好適である。上方向切断補助線は、周方向切断補助線よりもラベルの上下方向側に傾斜した切断補助線であって、切り込みからラベルの上端側に延びる切断補助線を意味する。これにより、例えば、横ミシン目線25の近傍だけでなくキャップ被覆部の上部まで容易に切除することができる。なお、周方向切断補助線よりも上下方向側に傾斜し、切り込みから周方向切断補助線側(ラベルの下端側)に延びる切断補助線を下方向切断補助線といい、上方向切断補助線及び下方向切断補助線を総称して軸方向切断補助線という。
【0043】
本実施形態では、上方向切断補助線として、切り込み41の上端から上下方向及び周方向に対して交差する方向であってラベルの周方向中央側に延びた縦ミシン目線42を有する。縦ミシン目線42は、切り込み41の延長線上に形成されており、ラベル上端部に向かって斜め上方に直線状に延びている。また、切り込み31の上端から上下方向及び周方向に対して交差する方向であって一端部Rに向かって延びた縦ミシン目線32(
図2参照)が設けられている。縦ミシン目線32は、切り込み31の延長線上に形成されている。
【0044】
封緘ラベル20には、縦ミシン目線32と重なる位置に縦ミシン目線33が形成されている。キャップ被覆部の切除に摘み部30を使用する場合には、接合部26を通ってラベルが切断されるため、当該切断を容易にするために他端部L側からラベル上端部まで斜め上方に延びる縦ミシン目線33を設けることが好ましい。即ち、縦ミシン目線32,33によって1本の上方向切断補助線が構成されているといえる。縦ミシン目線33は、カット部27の下端からラベル上端部に向かって斜め上方に直線状に延びている。
【0045】
封緘ラベル20には、さらに、切り込み41の下端から横ミシン目線25に亘って形成される下方向切断補助線である縦ミシン目線43を有することが好適である。これにより、横ミシン目線25に沿ってラベルが切断されないといった不具合を防止し易くなる。縦ミシン目線43は、切り込み41の延長線上に形成されており、横ミシン目線25に向かって斜め下方に直線状に延びている。なお、切り込み41は、切り込み31を介して横ミシン目線25とつながっているので、摘み部40を引っ張ったときに切り込み31と横ミシン目線25との交点からラベルが切断される場合もある。
【0046】
上記構成を備えたラベル付き容器10は、複数の封緘ラベル20が長尺状の離型紙上に並んだ長尺体を準備して、該長尺体と容器11とをラベラーに供給し、容器11の側面に封緘ラベル20を巻き付けた後、封緘ラベル20を熱収縮させることで製造される。
【0047】
封緘ラベル20は、主延伸方向が容器11の周方向となるように巻き付けられる。このとき、接着領域22が容器本体12に貼着され、接着領域23がキャップ13に貼着される。そして、接着領域22,24により他端部Lの裏面が一端部Rの表面に貼着されて接合部26が形成される。この状態で、ラベル基材21が熱収縮する温度に加熱される。当該加熱処理は、例えば封緘ラベル20を巻き付けた容器11をシュリンクトンネルに通すことで行われる。これにより、封緘ラベル20が容器11の形状に追従して装着されたラベル付き容器10が得られる。なお、切り込み31,41の縁部に他端部Lが貼着されているため、熱収縮過程において切り込み31,41が適度に開いて、良好な形状の摘み部30,40が形成される。
【0048】
ここで、
図4を参照しながら、上記構成を備えたラベル付き容器10の使用状態(作用効果)について説明する。
図4は、摘み部30,40を使用して、封緘ラベル20を切除する様子を示す図である。
図4(a)は摘み部30を使用する様子、
図4(b)は摘み部40を使用する様子をそれぞれ示している。
【0049】
ラベル付き容器10を開封する場合には、通常、右利きのユーザーは摘み部30を使用し、左利きのユーザーは摘み部40を使用する。
図4(a)に示すように、摘み部30を使用する場合には、摘み部30を指で摘まんで周方向の縦ミシン目線32,33が延びる側に引っ張ることで、封緘ラベル20が横ミシン目線25及び縦ミシン目線32,33に沿って切断される。これにより、封緘ラベル20のキャップ被覆部を含む横ミシン目線25よりも上方に位置する部分を切除することができ、キャップ13の取り外しが可能となる。
【0050】
図4(b)に示すように、摘み部40を使用する場合には、摘み部40を指で摘まんで周方向の縦ミシン目線42,43が延びる側、即ち摘み部30の場合と反対側に引っ張ることで、まず封緘ラベル20が縦ミシン目線42,43に沿って切断される。続いて、縦ミシン目線43がつながる横ミシン目線25に沿って封緘ラベル20が切断される。これにより、封緘ラベル20のキャップ被覆部を含む横ミシン目線25よりも上方に位置する部分を切除することができ、キャップ13の取り外しが可能となる。
【0051】
以上のように、ラベル付き容器10によれば、ラベル付き容器10を開封する際に、一対の摘み部30,40のうちユーザーにとって使い易い方を使用して封緘ラベル20のキャップ被覆部を切除することができる。つまり、ラベル付き容器10は、ユーザーの利き手に関わらず良好な開封性を有する商品となる。
【0052】
図5,6(
図2に対応する図)に、第1の実施形態の変形例を示す。ここでは、
図2に示す形態と同一又は類似の構成要素には同一の符号を付する。
【0053】
図5に示す例では、ミシン目線32x,33x,43xの形状が、
図2に示す例と異なる。
図2に示す例では、各縦ミシン目線が切り込み31,41から上下方向及び周方向に対して斜めに延びているが、ミシン目線32xは、切り込み31の上端から横ミシン目線25と略平行に、即ち周方向に沿って形成されている。ラベルを筒状としたときにミシン目線32xと重なる位置には、
図2に示す例と同様に、ミシン目線33xが形成されている。ミシン目線33xは、その一部がミシン目線32xと同一直線上に形成されており、途中で上に曲がってラベル上端部まで形成されている。ミシン目線43xも、その一部がミシン目線32xと同一直線上に形成されており、途中で下に曲がって横ミシン目線25まで形成されている。
【0054】
なお、ミシン目線33x,43xは、その一部が横ミシン目線25よりも上下方向側に傾斜しており、軸方向切断補助線に相当するものである。ミシン目線32xは、ミシン目線33xと共に軸方向切断補助線を構成する。このように、軸方向切断補助線は、切り込み31,41からラベル上端部、また横ミシン目線25に亘って形成されていれば、種々の形状を適用することができる。
【0055】
図6に示す例では、ラベルの周方向略中央に摘み部30y,40yが設けられており、且つ摘み部30yを形成する切り込み31yが横ミシン目線25とつながっていない点で、
図2に示す例と異なる。また、切り込み31y,41yがラベルの周方向略中央に形成されているため、各切り込み線の縁部に他端部Lが貼着されず、カット部27も形成されていない。さらに、縦ミシン目線34,35が、切り込み31yの下端から横ミシン目線25に亘って、縦ミシン目線44,45が、切り込み41yの上端からラベル上端部に亘って、それぞれ直線状に延びている。縦ミシン目線34,35及び縦ミシン目線44,45は、それぞれ略V字状に形成されている。
【0056】
<第2の実施形態>
図7,8を参照しながら、第2の実施形態であるラベル付き容器50について詳説する。
図7はラベル付き容器50を示す図であり、
図8は、ラベル付き容器50を構成する封緘ラベル60を示す図である。ここでは、第1の実施形態と同一又は類似の構成要素には同一の符号を付して、重複する説明を援用により省略する。
【0057】
図7,8に示すように、ラベル付き容器50は、封緘ラベル60の横ミシン目線25よりも上部の形態が、第1の実施形態の場合と異なる。具体的には、摘み部70,80を形成する切り込み71,81の形状が、第1の実施形態の場合と異なる。また、この相違に起因して、摘み部70,80、各縦ミシン目線、及びカット部61の形状が、第1の実施形態の場合と異なる。
【0058】
切り込み71,81は、周方向に対して互いに反対側に凸となった凸部71p,81pをそれぞれ有するように形成されている点で、第1の実施形態と共通する。一方、切り込み71,81は、互いにつながって略S字形状に湾曲した形状ではなく、凸部71p,81pの間に位置する部分が同一直線上に形成されている。即ち、凸部71p,81pの間に位置する部分は、真直ぐに形成されている。なお、切り込み71,81の間には、それらと同一直線上に切り込み71,81をつなぐミシン目線90が形成されている。また、軸方向切断補助線として、切り込み71の下端から横ミシン目線25に亘って縦ミシン目線72が、切り込み81の上端からラベル上端部に亘って縦ミシン目線82が、それぞれ形成されている。
【0059】
ラベル付き容器50によれば、凸部71p,81pの間に位置する部分が真直ぐに形成されているため、縦ミシン目線が短くても或いは縦ミシン目線を形成しない形態としても、開封時におけるラベルの切断が容易である。例えば、摘み部70を一端部R側に引っ張ってラベルを切断するときに、縦ミシン目線72及び横ミシン目線25に沿って、さらにミシン目線90及び縦ミシン目線82に沿ってラベルが容易に切断される。このように、一方の摘み部を使用する際に他方の摘み部を切断補助線の一部として利用してキャップ被覆部を切除することも可能である。
【0060】
なお、ラベル装着時の熱収縮過程において切り込み71,81を適度に開かせ良好な形状の摘み部70,80を形成すべく、第1の実施形態と同様に、他端部Lが切り込み71,81の縁部に貼着されている。本実施形態では、切り込み71,81の上下方向長さが長く、また直線状に形成されているため、熱収縮過程で大きく開き易い。この不具合を防止するために、上記のように切り込み71,81を互いにつなげず、さらに切り込み71,81の間、即ちミシン目線90が形成された部分に他端部Lを貼着することが好適である。また、ミシン目線90を形成せず、切り込み71,81を互いにつなげてもよい。本実施形態のように、切り込み71,81を直線状に形成することで、切り込み71,81の間に他端部Lを貼着した場合であっても、他端部Lに阻害されることなく摘み部からラベルを容易に切断し、キャップ被覆部を切除することができる。本実施形態のように、キャップ被覆部の上下方向の略全長にわたって摘み部(70,80)を形成することで、点眼薬用容器のような小さい容器であっても摘み部を摘みやすく、キャップ被覆部の切除が容易となる。
【0061】
上記各実施形態では、熱収縮性の封緘ラベル20を容器11に対して筒状に巻き付けて装着する例を示したが、ラベルの装着形態はこれに限定されず、予め熱収縮性の封緘ラベル20を筒状に形成してから容器11に装着してもよい。